JPH077043B2 - 電動機の診断装置 - Google Patents

電動機の診断装置

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JPH077043B2
JPH077043B2 JP11481189A JP11481189A JPH077043B2 JP H077043 B2 JPH077043 B2 JP H077043B2 JP 11481189 A JP11481189 A JP 11481189A JP 11481189 A JP11481189 A JP 11481189A JP H077043 B2 JPH077043 B2 JP H077043B2
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晴保 西本
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Fuji Electric Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は電動機における運転中の振動状態を検出して該
電動機の機能に対する診断を行う装置、特に電動機に異
常が発生した場合にその異常の原因の判定を正確かつ容
易に行うことができる装置に関する。
〔従来の技術〕
電動機が正常であるか異常であるかの診断はその電動機
の運転中に発生する振動の態様を計測して行うのが一般
的で、これは電動機の温度、駆動電流や電動機が発する
音響に比べて上記振動の態様が電動機に異常が発生した
場合に最も敏感に反応するからである。そうして、従
来、振動態様の計測を行うことによって電動機の状態を
診断するために、電動機における振動のオーバーオール
値を計測する振動計の計測値がISO規格等で定められた
値をこえると警報信号を出力するようにした診断装置
や、該振動計の計測値の時間的変化率を所定時間ごとに
測定してこの変化率が所定値をこえると警報信号を出力
するようにした診断装置や、電動機における振動を周波
数分析して得られる該電動機の回転速度に等しい周波数
の振動成分の振幅値がISO規格等で定められた所定値を
こえると警報信号を出力するようにした、本出願人の出
願になる診断装置(「回転機械の振動監視装置」特願昭
62-293782号明細書参照)が採用されているが、これら
の診断装置は、それぞれ上述のようにして電動機の診断
を行うものであるため、いずれも、電動機に生じた異常
状態が重大事故に波及するのを防止するために該電動機
の運転を停止すべきかどうかを判断するには有効な装置
であるが、これらの装置で電動機に発生した異常状態の
原因を特定することは不可能で、したがって上述の各診
断装置には電動機の異常状態を検出することはできても
その異常状態に対する適正な対策を講じることができな
いという欠点がある。
そこで、従来、電動機の異常によって発生する振動は該
異常の原因に応じて振動周波数が異なるという点に着目
して、電動機に生じる振動の周波数分析を行い、この分
析結果にもとづいて電動機に発生した異常状態の原因
(以後、この原因を電動機の異常原因ということがあ
る。)を判定する電動機の診断装置が採用されており、
この診断装置は第4図にもとづいて上記異常原因の判定
を行うように構成されている(「機械の振動による異常
診断システム」、三菱重工技報、Vol 24,NO5,p.449参
照)。
すなわち、第4図における縦の項目は一般の回転機械で
起こる異常原因で、この場合、第4図はこれらの異常原
因が該回転機械に発生すると横の項目に示した振動周波
数を有する振動成分のうちの*印を付した振動数成分が
現れることを示していて、ここに、Frは回転機械の回転
速度に等しい振動周波数を表しており、また音響域振動
は超音波領域の周波数の振動数成分を表している。つま
り、回転機械に異常原因が発生するとこの原因に特有の
振動スペクトルの周波数分布、換言すれば周波数スペク
トラムを有する振動が現れることを第4図に示している
ので、逆に振動の周波数スペクトラムがわかれば第4図
から異常原因の判定を行うことができるわけで、上述し
た周波数分析を行う電動機の診断装置は、このような周
波数スペクトラムを求めることによって第4図から電動
機の異常原因を調べるようにしたものである。以後、振
動の周波数分析を行うことによって運転状態の診断を行
う電動機の診断装置を周波数分析法診断装置ということ
がある。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記の周波数分析法診断装置は上述のようにして電動機
に生じた異常原因の判定を行おうとするものであるが、
この場合、第4図から明らかなように、異常原因が異な
るにもかかわらず発生する振動の周波数スペクトラムが
同じになる場合があり、また異常原因が同じでも、上記
の周波数スペクトラムを構成する振動スペクトルの個数
が多いために、実際には周波数スペクトラムが第4図の
通りにならない場合があり、さらに、上記したように、
異常原因に特有の周波数スペクトラムは一般に多数の振
動スペクトルで構成されているので、上述した従来の周
波数分析法診断装置には電動機の異常原因の正確な特定
を行うことが非常に困難であるという問題点がある。
本発明の目的は、上述したような振動の周波数スペクト
ラムの態様にもとづいて電動機の診断を行おうとするの
ではなくて、電動機の異常原因ごとに明白に異なる態様
を示す、前記の周波数スペクトラムにおける最大振幅ス
ペクトルの周波数(以後、この周波数を周波数スペクト
ラムにおける卓越周波数ということがある。)と電動機
の軸受形式等の後述する内容を有する診断条件との組み
合わせ態様にもとづいて電動機の診断を行うようにし
て、該電動機の異常原因の正確な特定が極めて容易に行
えるようにすることにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するため、本発明によれば、電動機にお
ける振動を検出してこの結果に応じた振動信号を出力す
る振動センサと、前記振動信号について周波数分析処理
を行って前記振動信号の波形の周波数スペクトラムを記
憶しかつ第1出力指令信号が入力されると前記周波数ス
ペクトラムに応じたスペクトラム信号を出力する周波数
スペクトラム検出部と、設定信号が入力されることによ
って該設定信号に応じた実際診断条件を記憶しかつ第2
出力指令信号が入力されると前記実際診断条件に応じた
実際診断条件信号を出力する実際診断条件設定手段と、
前記スペクトラム信号が入力されかつこのスペクトラム
信号が表す前記周波数スペクトラムから最大振幅スペク
トルを抽出してこの最大振幅スペクトルの周波数を意味
する卓越周波数に応じた卓越周波数信号を出力する卓越
周波数抽出手段と、前記スペクトラム信号と前記実際診
断条件信号とが入力されかつ前記スペクトラム信号が表
す前記周波数スペクトラムから前記実際診断条件信号に
含まれている前記電動機の定格回転速度に対応した第1
周波数を有する第1スペクトルと前記実際診断条件信号
に含まれている前記電動機の定格電源周波数の2倍の周
波数に対応した第2周波数を有する第2スペクトルとを
抽出して前記第1周波数に応じた第1周波数信号と前記
第2周波数に応じた第2周波数信号とを出力する特徴周
波数抽出手段と、前記電動機に発生する一個の異常原因
を特定するために必要な振動周波数条件及び基準診断条
件と前記異常原因とからなる個別診断基準パターンを前
記電動機に発生するそれぞれ異なる複数個の前記異常原
因ごとに記憶しかつこのように記憶したすべての前記個
別診断基準パターンからなる全診断基準パターンに応じ
た全診断基準パターン信号を出力する全診断基準パター
ン記憶手段と、前記卓越周波数信号と前記全診断基準パ
ターン信号とが入力されかつ前記全診断基準パターン信
号が表す前記全診断基準パターンから前記卓越周波数信
号が表す前記卓越周波数に対応した前記振動周波数条件
の属する前記個別診断基準パターンを抽出してこの抽出
結果としての抽出診断基準パターンに応じた抽出診断基
準パターン信号を出力する抽出診断基準パターン抽出手
段と、前記抽出診断基準パターン信号と前記実際診断条
件信号とが入力されかつ前記抽出診断基準パターン信号
が表す前記抽出診断基準パターンから前記実際診断条件
信号が表す前記実際診断条件の中の前記定格回転速度を
除いた該実際診断条件の内容に等しい内容を有する前記
基準診断条件の属する前記個別診断基準パターンを抽出
してこの抽出した個別診断基準パターンにおける前記異
常原因に応じた診断信号を出力する異常原因判定手段
と、診断開始指令信号が入力されると所定の経時態様で
前記第1及び第2出力指令信号を出力する制御手段とを
備え、前記診断信号にもとづき前記電動機の運転状態に
対する診断を行う電動機の診断装置であって、前記個別
診断基準パターンにおける前記振動周波数条件は前記第
1及び第2周波数信号のいずれかにもとづいて振動周波
数の値が設定された条件であるかまたは前記振動周波数
の値が予め設定された条件であり、また前記実際診断条
件設定手段はこの実際診断条件手段に設けた表示手段に
表示される設定指令にしたがって前記設定信号が入力さ
れることによって前記実際診断条件を記憶する対話型設
定手段であるように電動機の診断装置を構成する。
〔作用〕
上記のように構成すると、全診断基準パターン記憶手段
に記憶された個別診断基準パターンにおける振動周波数
条件と基準診断条件との組み合わせ態様を電動機の異常
原因ごとに明白に異なる態様にすることができるので、
まず抽出診断基準パターン抽出手段によって卓越周波数
に対応した振動周波数条件を有する個別診断基準パター
ンを抽出し、しかる後複数個の個別診断基準パターンか
らなる場合もある抽出診断基準パターンから、異常原因
判定手段によって、実際診断条件と内容的に等しい基準
診断条件を有するただ一個の個別診断基準パターンを抽
出すると、上述の卓越周波数を有する周波数スペクトラ
ムを生じさせるに至った電動機の異常原因を、上記のよ
うにして抽出したただ一個の個別診断基準パターンに属
する異常原因であるとして特定することができるので、
したがって、診断信号によって電動機の異常原因を正確
かつ容易に特定することができる診断装置が得られるこ
とになる。
〔実施例〕
第1図は本発明の一実施例の構成図である。図におい
て、1は電動機2における振動を検出してこの結果に応
じた振動信号1aを出力する振動センサ、3は振動信号1a
について所定の周波数分析処理を行って振動信号1aの波
形の周波数スペクトラム4を記憶しかつ第1出力指令信
号5aが入力されると周波数スペクトラム4に応じたスペ
クトラム信号3aを出力する周波数スペクトラム検出部、
6は設定信号7が入力されることによってこの設定信号
7に応じた実際診断条件8を記憶しかつ第2出力指令信
号5bが入力されると実際診断条件8に応じた実際診断条
件信号6aを出力する実際診断条件設定手段で、この場
合、この設定手段6は、電動機の診断を行う前に、該手
段6に設けた表示手段61に表示される設定指令である所
の第2図のB列に示した質問事項の各々に対して、当該
質問事項の右側に示したC列及びD列記載の回答内容選
択肢から一個の回答内容を選択する操作を、B列記載の
すべての質問事項について、人が設定手段6に設けた操
作手段62に対して行うことによって、13個の回答内容か
らなる実際診断条件8が設定信号7として入力されるよ
うに構成されている。つまり、設定手段6は電動機の診
断を行うにあたって必要となる前提条件の設定を表示手
段61に表示される質問に応じて行う対話型の設定手段で
ある。
なお、この場合、B列の質問事項とこの質問事項に対応
したC列及びD列の回答内容選択肢とが一括して表示手
段61に表示されるようになっており、また質問事項の7
番と12番とでは、それぞれ都合二回表示手段61に表示さ
れる図示の質問事項の各々に対して人が上述の選択操作
を行うことによって、7番の場合水平方向、軸方向、垂
直方向の三個の回答内容選択肢から一個が選択され、12
番の場合定検時、運用中、新設時の三個の回答内容選択
肢から一個が選択されるようになっている。そうして、
また、第2図における1,7,8,11及び12の各番号の質問事
項は、診断対象電動機に付属させられている上述した振
動のオーバーオール値を計測する振動計の計測値に対す
る質問事項である。
再び、第1図の実施例について説明する。すなわち、第
1図において、9は、スペクトラム信号3aが入力され、
かつこの信号3aが表す前述の周波数スペクトラム4から
最大振幅スペクトルを抽出してこのスペクトルの周波数
に等しい卓越周波数Feに応じた卓越周波数信号9aを出力
する卓越周波数抽出手段、10は、スペクトラム信号3aと
実際診断条件信号6aとが入力され、かつ信号3aが表す周
波数スペクトラム4から条件信号6aに含まれている定格
回転速度Nに対応した定格回転周波数Fnに等しいかまた
はこのFnに最も近い周波数である第1周波数Fn1を有す
る第1スペクトル10aを抽出して周波数Fn1に応じた第1
周波数信号10bを出力する第1周波数抽出手段、11は、3
aと6aとが入力され、かつ信号3aが表す周波数スペクト
ラム4から信号6aに含まれている定格電源周波数F0の2
倍の周波数に等しい定格電磁振動周波数Fmに等しいかま
たはこのFmに最も近い周波数である第2周波数Fm1を有
する第2スペクトル11aを抽出して周波数Fm1に応じた第
2周波数信号11bを出力する第2周波数抽出手段で、12
は第1周波数抽出手段10と第2周波数抽出手段11とから
なる特徴周波数抽出手段である。
13は第3図図示の内容を有する異常原因診断マトリック
ス13aを記憶してこの記憶内容に応じた出力信号13bを出
力するようにした異常原因マトリックス記憶手段で、こ
の場合マトリックス13aは第3図に示したように、電動
機の各部における異常原因とこの異常原因が発生した時
に前述の周波数スペクトラム4に必ず現れると考えられ
る正規卓越周波数Fと前記異常原因を特定するために必
要な基準診断条件とで構成されていて、第3図の基準診
断条件欄の1〜12−2の番号はこれらの番号に等しい第
2図における番号の質問事項に対応した基準の個別診断
条件を示しており、また、第3図における◎印または○
印はこれらの印が付された番号の個別診断条件が第2図
のC列の回答内容と同じであることを示している。そう
して、第3図は、同じ行に示された正規卓越周波数Fの
条件と◎印または○印が付された基準の個別診断条件と
がすべて成立しているとその同じ行に示された異常原因
が存在していると断定することができるように、周波数
Fの条件と基準診断条件との組み合わせの態様が電動機
の異常原因ごとに明白に異なった態様に構成されている
ので、したがって、この第3図によれば、たとえば、第
2図の1番、4番、11番の各質問事項に対する回答内容
がそれぞれ「有」、「同期機」、「有」であってかつ正
規卓越周波数FがFnに等しいという状態の異常振動が発
生した場合、異常原因を回転子巻線の層間短絡であると
特定することができることになる。
第1図における14はマトリックス記憶手段13の出力信号
13bと前述の第1及び第2周波数信号10b,11bとが入力さ
れることによって第3図の周波数Fn及びFmをそれぞれ信
号10b,11bの各値で置き換えた態様の診断マトリックス1
5を生成して記憶すると共にこの記憶内容に応じた信号1
4aを出力するようにした診断マトリックス生成手段で、
この場合の診断マトリックス15は上述のようにして形成
されたマトリックスであるから、この診断マトリックス
15の各行が電動機に発生する一個の異常原因を特定する
ために必要な振動周波数条件としての卓越周波数F及び
基準診断条件と前記の異常原因とからなる個別診断基準
パターン15aを形成しているということができ、さらに
この場合、異常原因診断マトリックス記憶手段13と診断
マトリックス生成手段14とで、信号10bと11bとが入力さ
れ、かつ上記の個別診断基準パターン15aを電動機に発
生するそれぞれ異なる複数個の異常原因ごとに記憶し、
かつこのように記憶したすべての個別診断基準パターン
15aからなる全診断基準パターンとしての診断マトリッ
クス15に応じた全診断基準パターン信号14aを出力する
全診断基準パターン記憶手段16を構成しているというこ
とができる。
第1図において、17は、卓越周波数信号9aと全診断基準
パターン信号14aとが入力され、かつ信号14aが表す全診
断基準パターンとしての診断マトリックス15から周波数
信号9aが表す卓越周波数Feに等しいかまたはこのFeに最
も近い、振動周波数条件としての正規卓越周波数Fの属
する個別診断基準パターン15aを抽出して、この抽出結
果としての抽出診断基準パターン18に応じた抽出診断基
準パターン信号17aを出力するようにした抽出診断基準
パターン抽出手段で、第3図からわかるように、この場
合、全診断基準パターン15の中には等しい正規卓越周波
数Fを有する複数個の個別診断基準パターン15aがある
ので、抽出診断基準パターン18は少なくとも一個の個別
診断基準パターン15aからなっていることになる。19
は、抽出診断基準パターン信号17aと実際診断条件信号6
aとが入力され、かつ信号17aが表す抽出診断基準パター
ン18から信号6aが表す実際診断条件8の中の電動機の回
転速度Nを除いた診断条件8の内容に等しい内容を有す
る第3図記載の基準診断条件の属する個別診断基準パタ
ーン15aを抽出して、この抽出したパターン15aにおける
第3図記載の異常原因に応じた診断信号19aを出力する
異常原因判定手段で、5は診断開始指令信号20が入力さ
れるとまず前述の指令信号5aを出力し、しかる後所定時
間をおいて前述の指令信号5bを出力するようにした制御
手段である。なお、第1図では周波数スペクトラム検出
部3が出力指令信号5aとは別の出力指令信号21が入力さ
れることによってスペクトラム信号3aと同じ内容を有す
るスペクトラム信号3bをも出力するように構成されてい
る。22は診断信号19aとスペクトラム信号3bとの各内容
を表示するようにした表示手段、23は電動機2を除く図
示の各部からなる電動機の診断装置である。
診断装置23は上述のように構成されているので、個別診
断基準パターン15aにおける振動周波数条件としての正
規卓越周波数Fは第1及び第2周波数信号10b,11bのい
ずれかにもとづいて周波数Fの値が設定された振動周波
数条件であるかまたは周波数Fの値が予め設定された振
動周波数条件であることが明らかで、また、診断装置23
においては、電動機に異常状態が認められた場合、実際
診断条件設定手段6に予め上述の操作を加えて実際診断
条件8を記憶させた後に診断開始指令信号20を入力する
と、異常原因判定手段19においては抽出診断基準パター
ン18からただ一個の個別診断基準パターン15aが抽出さ
れるので、したがって、手段19から出力される診断信号
19aにもとづき正確かつ容易に電動機の異常原因を特定
し得ることが明らかである。
なお、診断装置23では上述のようにして診断が行われる
が、実際には診断対象電動機がたとえば誘導機であるよ
うな場合もあって、設定手段6に設定された実際診断条
件8の内容が第3図図示の基準診断条件の内容に一致し
ないことがある。したがって、このような場合診断装置
23においては、表示部22において実際診断条件8を構成
する第2図図示の回答内容が第3図図示の基準診断条件
を充足する度合いに応じた確率的表現態様で異常原因の
表示が行われるように、異常原因判定手段19を構成して
も差し支えない。第3図における◎印と○印とはこのよ
うな確率的表現態様を採用する際に必要となる分類記号
である。
〔発明の効果〕
上述したように、本発明においては、電動機における振
動を検出してこの結果に応じた振動信号を出力する振動
センサと、この振動信号について周波数分析処理を行っ
て振動信号の波形の周波数スペクトラムを記憶しかつ第
1出力指令信号が入力されると周波数スペクトラムに応
じたスペクトラム信号を出力する周波数スペクトラム検
出部と、設定信号が入力されることによって該設定信号
に応じた実際診断条件を記憶しかつ第2出力指令信号が
入力されると実際診断条件に応じた実際診断条件信号を
出力す実際診断条件設定手段と、スペクトラム信号が入
力されかつこのスペクトラム信号が表す周波数スペクト
ラムから最大振幅スペクトルを抽出してこの最大振幅ス
ペクトルの周波数を意味する卓越周波数に応じた卓越周
波数信号を出力する卓越周波数抽出手段と、スペクトラ
ム信号と実際診断条件信号とが入力されかつスペクトラ
ム信号が表す周波数スペクトラムから実際診断条件信号
に含まれている電動機の定格回転速度に対応した第1周
波数を有する第1スペクトルと実際診断条件信号に含ま
れている電動機の定格電源周波数の2倍の周波数に対応
した第2周波数を有する第2スペクトルを抽出して第1
周波数に応じた第1周波数信号と第2周波数に応じた第
2周波数信号とを出力する特徴周波数抽出手段と、電動
機に発生する一個の異常原因を特定するために必要な振
動周波数条件及び基準診断条件と前記異常原因とからな
る個別診断基準パターンを電動機に発生するそれぞれ異
なる複数個の異常原因ごとに記憶しかつこのように記憶
したすべての個別診断基準パターンからなる全診断基準
パターンに応じた全診断基準パターン信号を出力する全
診断基準パターン記憶手段と、卓越周波数信号と全診断
基準パターン信号とが入力されかつ全診断基準パターン
信号が表す全診断基準パターンから卓越周波数信号が表
す卓越周波数に対応した振動周波数条件の属する個別診
断基準パターンを抽出してこの抽出結果としての抽出診
断基準パターンに応じた抽出診断基準パターン信号を出
力する抽出診断基準パターン抽出手段と、抽出診断基準
パターン信号と実際診断条件信号とが入力されかつ抽出
診断基準パターン信号が表す抽出診断基準パターンから
実際診断条件信号が表す実際診断条件の中の前記定格回
転速度を除いた該実際診断条件の内容に等しい内容を有
する基準診断条件の属する個別診断基準パターンを抽出
してこの抽出した個別診断基準パターンにおける異常原
因に応じた診断信号を出力する異常原因判定手段と、診
断開始指令信号が入力されると所定の経時態様で第1及
び第2出力指令信号を出力する制御手段とを備え、診断
信号にもとづき電動機の運転状態に対する診断を行う電
動機の診断装置であって、個別診断基準パターンにおけ
る振動周波数条件は第1及び第2周波数信号のいずれか
にもとづいて振動周波数の値が設定された条件であるか
または前記振動周波数の値が予め設定された条件であ
り、また実際診断条件設定手段はこの実際診断条件設定
手段に設けた表示手段に表示される設定指令にしたがっ
て設定信号が入力されることによって実際診断条件を記
憶する対話型設定手段であるように電動機の診断装置を
構成した。
このため、上記のように構成すると、全診断基準パター
ン記憶手段に記憶された個別診断基準パターンにおける
振動周波数条件と基準診断条件との組み合わせ態様を電
動機の異常原因ごとに明白に異なる態様にすることがで
きるので、まず抽出診断基準パターン抽出手段によって
卓越周波数に対応した振動周波数条件を有する個別診断
基準パターンを抽出し、しかる後複数個の個別診断基準
パターンからなる場合もある抽出診断基準パターンか
ら、異常原因判定手段によって、実際診断条件と内容的
に等しい基準診断条件を有するただ一個の個別診断基準
パターンを抽出すると、上述の卓越周波数を有する周波
数スペクトラムを生じさせるに至った電動機の異常原因
を、上記のようにして抽出したただ一個の個別診断基準
パターンに属する異常原因であるとして特定することが
できるので、したがって、診断信号によって電動機の異
常原因を正確かつ容易に特定することができて、この結
果、電動機に異常が発生した際適正な対策を迅速に講じ
ることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の構成説明図、 第2図は第1図における実際診断条件設定手段に設定す
る実際診断条件の説明図、 第3図は第1図における異常原因診断マトリックス記憶
手段に記憶させられている異常原因診断マトリックスの
説明図、 第4図は従来の電動機の診断装置の診断原理説明図であ
る。 1……振動センサ、1a……振動信号、2……電動機、3
……周波数スペクトラム検出部、3a,3b……スペクトラ
ム信号、4……周波数スペクトラム、5……制御手段、
5a……第1出力指令信号、5b……第2出力指令信号、6
……実際診断条件設定手段、6a……実際診断条件信号、
7……設定信号、8……実際診断条件、9……卓越周波
数抽出手段、9a……卓越周波数信号、10a……第1スペ
クトル、10b……第1周波数信号、11a……第2スペクト
ル、11b……第2周波数信号、12……特徴周波数抽出手
段、14a……全診断基準パターン信号、15……診断マト
リックス(全診断基準パターン)、15a……個別診断基
準パターン、16……全診断基準パターン記憶手段、17…
…抽出診断基準パターン抽出手段、17a……抽出診断基
準パターン信号、18……抽出診断基準パターン、19……
異常原因判定手段、19a……診断信号、20……診断開始
指令信号、23……電動機の診断装置、61……表示手段。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電動機における振動を検出してこの結果に
    応じた振動信号を出力する振動センサと、前記振動信号
    について周波数分析処理を行って前記振動信号の波形の
    周波数スペクトラムを記憶しかつ第1出力指令信号が入
    力されると前記周波数スペクトラムに応じたスペクトラ
    ム信号を出力する周波数スペクトラム検出部と、設定信
    号が入力されることによって該設定信号に応じた実際診
    断条件を記憶しかつ第2出力指令信号が入力されると前
    記実際診断条件に応じた実際診断条件信号を出力する実
    際診断条件設定手段と、前記スペクトラム信号が入力さ
    れかつこのスペクトラム信号が表す前記周波数スペクト
    ラムから最大振幅スペクトルを抽出してこの最大振幅ス
    ペクトルの周波数を意味する卓越周波数に応じた卓越周
    波数信号を出力する卓越周波数抽出手段と、前記スペク
    トラム信号と前記実際診断条件信号とが入力されかつ前
    記スペクトラム信号が表す前記周波数スペクトラムから
    前記実際診断条件信号に含まれている前記電動機の定格
    回転速度に対応した第1周波数を有する第1スペクトル
    と前記実際診断条件信号に含まれている前記電動機の定
    格電源周波数の2倍の周波数に対応した第2周波数を有
    する第2スペクトルとを抽出して前記第1周波数に応じ
    た第1周波数信号と前記第2周波数に応じた第2周波数
    信号とを出力する特徴周波数抽出手段と、前記電動機に
    発生する一個の異常原因を特定するために必要な振動周
    波数条件及び基準診断条件と前記異常原因とからなる個
    別診断基準パターンを前記電動機に発生するそれぞれ異
    なる複数個の前記異常原因ごとに記憶しかつこのように
    記憶したすべての前記個別診断基準パターンからなる全
    診断基準パターンに応じた全診断基準パターン信号を出
    力する全診断基準パターン記憶手段と、前記卓越周波数
    信号と前記全診断基準パターン信号とが入力されかつ前
    記全診断基準パターン信号が表す前記全診断基準パター
    ンから前記卓越周波数信号が表す前記卓越周波数に対応
    した前記振動周波数条件の属する前記個別診断基準パタ
    ーンを抽出してこの抽出結果としての抽出診断基準パタ
    ーンに応じた抽出診断基準パターン信号を出力する抽出
    診断基準パターン抽出手段と、前記抽出診断基準パター
    ン信号と前記実際診断条件信号とが入力されかつ前記抽
    出診断基準パターン信号が表す前記抽出診断基準パター
    ンから前記実際診断条件信号が表す前記実際診断条件の
    中の前記定格回転速度を除いた該実際診断条件の内容に
    等しい内容を有する前記基準診断条件の属する前記個別
    診断基準パターンを抽出してこの抽出した個別診断基準
    パターンにおける前記異常原因に応じた診断信号を出力
    する異常原因判定手段と、診断開始指令信号が入力され
    ると所定の経時態様で前記第1及び第2出力指令信号を
    出力する制御手段とを備え、前記診断信号にもとづき前
    記電動機の運転状態に対する診断を行う電動機の診断装
    置であって、前記個別診断基準パターンにおける前記振
    動周波数条件は前記第1及び第2周波数信号のいずれか
    にもとづいて振動周波数の値が設定された条件であるか
    または前記振動周波数の値が予め設定された条件であ
    り、また前記実際診断条件設定手段はこの実際診断条件
    設定手段に設けた表示手段に表示される設定指令にした
    がって前記設定信号が入力されることによって前記実際
    診断条件を記憶する対話型設定手段であることを特徴と
    する電動機の診断装置。
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