JPH076912Y2

JPH076912Y2 - 体操用エアーマット

Info

Publication number: JPH076912Y2
Application number: JP1988100550U
Authority: JP
Inventors: 勝雄織井; 英明臼井; 昇高橋; 謙一高橋; 政明宮本
Original assignee: Mitsubishi Electric Corp
Current assignee: Mitsubishi Electric Corp
Priority date: 1988-07-28
Filing date: 1988-07-28
Publication date: 1995-02-22
Anticipated expiration: 2003-07-28
Also published as: JPH0223566U

Description

【考案の詳細な説明】産業上の利用分野この考案は体操用エアーマットに関するものである。

従来の技術一般に、体操競技は、競技者が跳躍や回転等の空中技を
して着地する競技が多く、その為に、着地を安全にし
て、競技者を保護するマットが用いられる。とりわけ、
空中高く回転し若しくはジャンプする場合には、そのマ
ットも大掛かりな装置とならざるを得ない。例えば、ピ
ットと称して、体育館の床面に所定のパネルで方形の枠
体を形成し、その内部には10cm程度の立方体に裁断して
なるウレタンフォームの多数個を投入充填し、そのウレ
タンフォーム上に競技者が着地するクッションを構成す
ることがある。

考案が解決しようとする課題しかしながら、上記ピットは、ウレタンフォームを大型
のサイコロ状をした裸のまま投入充填しているので、ウ
レタンフォームは、競技者の着地毎に細かく烈断して所
定の弾力を維持し難くなることがあるほか、粉状に粉砕
されて競技者が吸入する危険があり、また競技者の汗や
脂で汚れ、かつ、チリやホコリを吸収し易いために、非
衛生的であると云う不都合がある。

そこでこの考案は、上記不都合を除去することを目的し
てなされたものである。

課題を解決するための手段この考案は上記課題を解決するため、ピット内に空気袋
を充填し、該空気袋の上部でピットの周縁に固定して伸
縮可能な布を張設し、その空気袋を常時一定の圧力で膨
張せしめて、競技者がその布及び空気袋上に着地するよ
うにしたものであって、この空気袋は可撓性の気密材料
からなり、好ましくは立方形状であって、その内部には
所定の形状を維持する空気柱が設けられ、また、その空
気柱の上部間を接続する空気柱が設けられるとともに、
空気袋の膨張度合を検出してブロアーを作動させる近接
スイッチ若しくはセンサーを設けるべく構成するほか、
ピット内の袋体と連通する伸縮可能な予圧袋又は膨張す
る排気管を設けて構成した。

作用上記の構成により、ピット内にはウレタンフォームに代
え、ピットの周縁に固定した布とその下部に空気袋が充
填されるので、競技者はその布及び空気袋の上に着地す
ることができ、したがって、ウレタンフォームを用いる
不都合は除去される。そして、ウレタンウォームと同等
の緩衝能力は、空気袋の膨脹度合の管理によって達成で
きる。

実施例以下に、この考案の実施例を図面に基づき説明する。

第１図はこの考案の基本的な実施例を示すものであっ
て、図示のように、所定形状のピット１の内部には、袋
体２を収納し、枠体２には送気管３と排気管４をそれぞ
れ接続し、送気管３にはブロアー５を、また、排気管４
には一方向性のバルブ６（チェック弁）をそれぞれ接続
してある。ピット１の上面周縁部には、伸縮可能な布７
が固定して張設され、また、袋体２の下部には、別のマ
ット８がピット１の内底部に載置してある。袋体２は、
可撓性の気密材料からなり、その内部には、所定の形状
を維持させるために垂直方向で複数の吊支体９が設けら
れ、袋体２の上部と下部を結んで一定の高さになり、上
面が平坦となるようにしてある。吊支体９は紐、布、
帯、若しくは索条のいずれであってもよく、これらは袋
体２が気密を維持できるように連結される。送気管３と
排気管４とは袋体２と同一の材質若しくは他の材質から
なる通常の管体であってもよく、ピット１に外部に導出
する適宜の長さを有する。マット８は、水平方向へ多数
個に区分された空気室10を有するもので、袋体２と同一
若しくは近似する材料からなる。このマット８は、袋体
２の上部に載置してもよい。また、このマット８の代
え、スポンジなどの多孔質の樹脂体を用いてもよい。

従って、上記袋体２に、送気管３を介してブロアー５か
ら空気を供給すると、袋体２は膨張して所要のクッショ
ン性を保持する形状に維持され、ブロアー５を常時駆動
し、排気管４から余剰の空気をバルブ６を介して排出す
ることにより、その形状が存続して維持されるのであ
る。

尚、袋体２は、第２図に示したように、立方形状とし、
その内部の四隅部にはゴムチューブなどの空気柱からな
るコーナー柱11が設けられたものであってもよく、この
コーナー柱11は、袋体２の内部の空気が多少漏えいして
も、所定の立方形状を維持し、かつ、上面に競技者が着
地する荷重が掛かると、袋体２の上面が凹み、所定の形
状が崩れ、競技者が所要に緩衝を得られなくなる危険を
防止できる。また、第３図に示したように、前記コーナ
ー柱11の上部間を、同じゴムチューブなどの空気柱から
なる連結柱12で接続し、袋体２の骨格を形成させてもよ
い。連結柱12はピット１の内壁に密接することとなり、
連結柱12がない場合に袋体２とピット１との間にすき間
が出来て、そのすき間に競技者が落下する危険を防止で
きる。また、第４図に示したように、袋体２の内部を、
垂直方向へ多段の隔壁13で形成される空気室10を設け、
かつ、その隔壁13間には水平方向へ多数個の吊支体９を
設け、更に、各空気室10にはそれぞれ開閉弁14を設ける
とともに、各段の空気室10に空気を供給する送気管３を
枝管体15で接続し、上段の空気室10から下段の空気室10
にかけて空気圧を高く調整できるようにしてもよい。す
なわち、上段の空気室10は柔らかく、下段の空気室10は
固く形成して、クッション性に変化を持たせるのであ
る。

第５図はこの考案の第２実施例を示すもので、前例同様
に、伸縮可能な布７を周縁に固定して張設したピット１
の内部には、袋体２が収納され、その袋体２に空気を供
給する送気管３が接続されている。袋体２の下部にはス
ポンジなどの多孔質の樹脂体8aが敷かれている。袋体２
に排気管は設けず、代わりに、送気管３には電磁バルブ
16が介在し、この電磁バルブ16とブロアー５を同時に作
動させる近接スイッチ17とブロアー用スイッチ18が設け
られている。近接スイッチ17は袋体２の上面に張設した
磁気テープ19の磁気を検知して作動し、磁気が薄れる、
すなわち、袋体２内の空気が少なくなると、近接スイッ
チ17が作動してブロアー用スイッチ18を作動させ、ブロ
アー５を駆動するとともに、電磁バルブ16を開き、空気
を袋体２内に自動的に供給する。なお、上記近接スイッ
チ17は他の適宜なセンサー、例えば、袋体２の内圧を検
出する電気的若しくは機械的な手段に代えても良い。か
くして、袋体２は、その内圧が所定値以下になると、自
動的にブロアー５が作動して空気が供給され、空気漏れ
によるクッション性の低下を防止できる。

第６図は第３実施例を示すもので、内底部に樹脂体8aを
敷き、上面に布７を張設したピット１内には、前例と同
様に袋体２が収納され、その袋体２に連通管20が接続さ
れ、その連通管20にはゴムなどの伸縮可能な材質からな
る予圧袋21が接続されている。この予圧袋21は、袋体２
上に競技者22が落下すると、袋体２が凹み、その内部の
空気を連通管20から予圧袋21に排出し、それにより予圧
袋21は膨張し、袋体２が受けた衝撃を吸収するというも
のである。そして、競技者22が袋体２からピット１外に
出ると、予圧袋21が収縮してその膨張した空気は袋体２
内に移動し、袋体２は元の状態に復帰することができ
る。

第７図は第４実施例を示すもので、前例同様に、内底部
に樹脂体8aを敷き、上面に布７を張設したピット１内に
収納する袋体２に、ゴムなどの伸縮可能な材質からなる
排気管23が接続され、その排気管23には開閉弁24を管口
を設けてある。したがって、袋体２に競技者22が落下す
ると、袋体22が凹み、その圧力を受けた空気が排気管23
に排出されて排気管23を膨張させることにより衝撃を吸
収するというものである。この場合、開閉弁24は空気の
噴出量を調節できるので、排気管23の膨張度合、すなわ
ち、袋体２の凹み具合を調節できる。そして、競技者22
がピット１から脱出すると、排気管23を膨張させた空気
は袋体２に移動して、袋体２を元の状態に復帰させるこ
とができる。

考案の効果以上説明したこの考案によれば、ピット内に収納充填す
るクッション体たる袋体の上部にはピットの周縁に固定
して伸縮自在な布を張設したので、競技者が着地する都
度。その汗や脂で汚れても該布は容易に払しょくし若し
くはクリーニングできるから、袋体の表面を常に清潔に
保つことができ、衛生的である。

また、袋体は空気柱からなるコーナー柱又はコーナー柱
とこれら間を結ぶ連結柱が形成されているので、袋体内
の空気が多少漏洩しても空気袋の形状を維持して危険を
防止し、電磁弁は空気袋の内圧低下を防止し、伸縮可能
な予圧袋及び排気管は空気袋が受けた衝撃を吸収する。

なお、空気袋は烈断することがないので、従来のように
ウレタンフォームが烈断して所定のクッション性が低下
したり、粉状になったウレタンを競技者が吸収するよう
な危険がなく、極めて効果的な体操用エアーマットであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は第１実施例を示すピットの縦断面側面図、第２
図から第４図は袋体の他の構成を示す斜視図および縦断
側面図、第５図は第２実施例を示すピットの縦断側面
図、第６図は第３実施例を示す縦断側面図、第７図は第
４実施例を示す縦断側面図である。１…ピット、２…袋体、３…送気管、４…排気管、５…
ブロアー、６…バルブ、７…布、８…マット、９…吊支
体、10…空気室、11…コーナー柱、12…連結柱、13…隔
壁、14…開閉弁、15…枝管体、16…電磁バルブ、17…近
接スイッチ、18…ブロアー用スイッチ、19…磁気テー
プ、20…連通管、21…予圧袋、22…排気管、23…開閉
弁。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者高橋昇東京都千代田区神田司町２丁目７番地セノー株式会社内 (72)考案者高橋謙一東京都千代田区神田司町２丁目７番地セノー株式会社内 (72)考案者宮本政明東京都千代田区神田司町２丁目７番地セノー株式会社内 (56)参考文献実開昭57−154460（ＪＰ，Ｕ) 実公昭56−30358（ＪＰ，Ｙ２) 実公昭56−33563（ＪＰ，Ｙ２)

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】ピット内に、可撓性の気密材料で形成した
袋体を収納するとともに、該袋体の一部に送気管と排気
管をそれぞれ接続し、該送気管にはブロアーを連結し、
排気管には一方向性のバルブを連結してなるエアーマッ
トにおいて、前記袋体の上部には、ピットの周縁に固定
して伸縮自在な布が張設され、前記袋体の四隅部に空気
柱からなるコーナー柱を設けてなることを特徴とする体
操用エアーマット。
【請求項２】ピット内に、可撓性の気密材料で形成した
袋体を収納するとともに、該袋体の一部に送気管と排気
管をそれぞれ接続し、該送気管にはブロアーを連結し、
排気管には一方向性のバルブを連結してなるエアーマッ
トにおいて、前記袋体の上部には、ピットの周縁に固定
して伸縮自在な布が張設され、前記袋体の四隅部に空気
柱からなるコーナー柱を設け、該コーナー柱の上部間に
は、空気柱からなる連結柱が接続されてなることを特徴
とする体操用エアーマット。
【請求項３】体操用ピット内に、可撓性の気密材料で形
成した袋体を収納するとともに、該袋体の上部には、ピ
ットの周縁に固定して伸縮自在な布が張設され、前記袋
体の一部に送気管を接続し、該送気管には電磁弁を介在
してブロアーを連結し、かつ、前記袋体の上面の膨張度
合を検知する近接スイッチ若しくはセンサーを設け、該
近接スイッチ若しくはセンサーの作動により前記ブロア
ーおよび電磁弁が同時に作動するように構成したことを
特徴とする体操用エアーマット。
【請求項４】体操用ピット内に、可撓性の気密材料で形
成した袋体を収納するとともに、該袋体の上部には、ピ
ットの周縁に固定して伸縮自在な布が張設され、前記袋
体の一部に連通管を接続し、該連通管には伸縮可能な材
質からなる予圧袋を接続してなることを特徴とする体操
用エアーマット。
【請求項５】体操用ピット内に、可撓性の気密材料で形
成した袋体を収納するとともに、該袋体の上部には、ピ
ットの周縁に固定して伸縮自在な布が張設され、前記袋
体の一部に伸縮自在な材質からなる排気管を接続し、該
排気管の管口には開閉弁を設けてなることを特徴とする
体操用エアーマット。