JPH0766014A - 避雷器およびその製造方法 - Google Patents

避雷器およびその製造方法

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JPH0766014A
JPH0766014A JP20909293A JP20909293A JPH0766014A JP H0766014 A JPH0766014 A JP H0766014A JP 20909293 A JP20909293 A JP 20909293A JP 20909293 A JP20909293 A JP 20909293A JP H0766014 A JPH0766014 A JP H0766014A
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JP
Japan
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linear
zinc oxide
voltage
linear element
lightning arrester
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JP20909293A
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English (en)
Inventor
Kiyokazu Umehara
清和 梅原
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 酸化亜鉛を主成分とする非直線抵抗体を積層
して4つのコラムを構成し、このコラムを容器内に並列
配置する。非直線抵抗体には1Aないし1kAの電流を
流して端子間電圧を測定し、この端子間電圧のバラツキ
が±0.2 %以下になるように非直線抵抗体を組み合わせ
てコラムを構成する避雷器の製造方法。 【効果】 コラム間の分流アンバランスが低下するため
1000kVクラスの避雷器においても分流特性が向上す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は酸化亜鉛を主成分とする
非直線抵抗体を備えた避雷器およびその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】酸化亜鉛を主成分とする非直線抵抗体
(以下酸化亜鉛素子という)を使用した避雷器は、電圧
電流非直線性、放電耐量特性、化学的安定性などの優れ
た特性を有することから、従来の直列ギャップとSiC
非直線抵抗体を使用した避雷器に代わって広く普及して
いる。そして、近年では、275 kV、500 kVなどの高
電圧系統において、さらに保護特性に優れた避雷器が開
発され、適用されるに至っている。また、この種の避雷
器は、系統に発生する各種の開閉サージエネルギーを吸
収させるエネルギー吸収装置として使用される傾向にあ
り、長期信頼性を確保するために、個々の酸化亜鉛素子
の分担電流を均一にする電流分担均一化技術の開発が特
に重要になっている。
【0003】従来は酸化亜鉛素子の動作開始電圧である
直流1mAを流したときの端子間電圧を測定して、この
動作開始電圧のバラツキが所定の範囲になるように酸化
亜鉛素子を組み合わせて積層し、非直線要素群(以下コ
ラムという)を構成していた。
【0004】しかしながら、現在研究が進められている
1000kVクラスの避雷器においては、積層する酸化亜鉛
素子の枚数が500 kVクラスに比較して格段に多くな
り、同一の容器内に複数のコラムを並列に接続して配置
しなければならない。このためコラムの分流アンバラン
スを補償する必要が生じる。コラムを並列配置する理由
としては主に次の2点があげられる。
【0005】(1)機器及び送電線路の小形化の目的
で、避雷器の制限電圧(保護レベル)が極めて低く設定
されており、この低い制限電圧を実現するために、コラ
ムを並列接続し、各コラムに流れるサージ電流値を減ら
して制限電圧を下げる必要がある。
【0006】(2)送電線路の導体径、導体数が増大す
るため、サージインピーダンスが下がり、開閉動作責務
がより厳しくなる。加えて、負荷遮断などによる短時間
過電圧責務ともより厳しくなるなど、必要なエネルギー
耐量がより厳しくなるため、コラムを並列接続してエネ
ルギー耐量をあげる必要がある。
【0007】そして、このような1000kVクラスの避雷
器では、各並列コラムに流れる分流電流をできるだけ均
一にすることが重要である。特に、酸化亜鉛素子は、良
好な非直線性を有するので、各並列コラムの電圧電流特
性を精度良く揃えないと、分流アンバランスが大きくな
る。例えば、次の式に示すように、各並列コラム間の制
限電圧のバラツキを±0.2 %以内に管理しないと、分流
アンバランスを±10%以内に収めることができない。
【0008】
【数1】 Imax /(Itotal /4) ={4×(1.002)30}/{(1.002)30+3×(1.002)30} =1.093 通常、1枚毎の酸化亜鉛素子の制限電圧のバラツキは±
10%程度あるため、例えば、5枚1組に組み合わせてユ
ニットを構成し、動作開始電圧が±0.2 %程度の範囲に
なるように管理する。このようにして組み合わせた5枚
1組のユニットを定格電圧に応じて積み上げる。制限電
圧のバラツキは、酸化亜鉛素子の直列枚数をnとした場
合、正規分布を仮定するとnの平方根の逆数に比例して
小さくなる。したがって、直列枚数が約300 枚の1000k
Vクラスの避雷器の場合には、次の式に示すように、バ
ラツキは±0.26%程度になるため、現実的な管理が可能
である。
【0009】
【数2】 しかしながら、酸化亜鉛素子はその製造工程に非直線性
を左右する要因が多く含まれているため、動作開始電圧
についてバラツキを管理することができても放電耐量エ
ネルギーレベルでの端子間電圧のバラツキを管理できな
い可能性があるという問題があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】このように従来の避雷
器は、動作開始電圧にのみ着目して酸化亜鉛素子の分類
を行っていたため、並列配置されたコラム間の電流アン
バランスを低下させるのが困難であり、1000kVの電圧
系統に対応するには精度が不十分であるという問題があ
った。
【0011】そこで本発明の目的は1Aないし1kAの
実使用領域における電流値を流した時の端子間電圧を管
理し、分流アンバランスを補償した避雷器を提供するこ
とにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明においては第1の発明として、酸化亜鉛を主成
分とする非直線抵抗体を積層して非直線要素群を構成
し、この非直線要素群を容器内に配置する避雷器の製造
方法において、前記非直線抵抗体に1Aないし1kAの
電流を流してこの非直線抵抗体の端子間電圧を測定し、
この端子間電圧の値にしたがって前記非直線抵抗体を分
類し、分類されたこの非直線抵抗体を組み合わせて複数
の前記非直線要素群を構成し、この非直線要素群を前記
容器内に並列配置して前記非直線要素群の間の分流アン
バランスを補償することを特徴とする避雷器の製造方法
を提供する。
【0013】また第2の発明として、分類された前記非
直線抵抗体を5枚積層して前記非直線要素群のユニット
を構成し、このユニットの間の動作開始電圧の差が±0.
2 %になるように前記非直線抵抗体を組み合わせること
を特徴とする避雷器の製造方法を提供する。
【0014】さらに、第3の発明として前記容器が碍子
管であることを特徴とする前記製造方法で製造された避
雷器を、また第4の発明として前記容器が絶縁媒体を封
入した接地タンクであり、前記非直線要素群の高圧側に
は笠状シールドが配設され、低圧側には大地電位部が接
続されていることを特徴とする前記製造方法で製造され
た避雷器を提供する。第5の発明として前記非直線要素
群の間の分流アンバランスが10%以内であることを特徴
とする避雷器を提供する。
【0015】
【作用】実使用領域1Aないし1kAという管理を行う
ことにより、分流アンバランスを低下させ1000kV級の
避雷器において並列コラムの分担電流をより均一にでき
安定した保護レベルを有した避雷器となる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の一実施例を参照して説明す
る。酸化亜鉛(ZnO)に酸化ビスマス(Si2
3 )、二酸化マンガン(MnO2 )、二酸化ケイ素(S
iO2 )、酸化クロム(Cr23 )をそれぞれ0.5 m
ol%、酸化アンチモン(Sb23 )、酸化ニッケル
(NiO)をそれぞれ1oml%秤量して加える。これ
に固形分濃度が30%になるように水、分散剤、潤滑剤、
結合剤を加え、ボールミルで24時間混合する。得られた
混合スラリーを噴霧乾燥装置で乾燥造粒し、直径125 m
m、厚さ30mmに圧縮成形する。得られた成形体から添
加した分散剤、潤滑剤、結合剤を予め除くため空気中で
500 ℃で焼成する。さらに1050℃で仮焼成し、側面高抵
抗層形成物を塗布後、空気中で1100〜1250℃で焼結さ
せ、得られた焼結体の両端面を研磨し、この両端面にア
ルミニウムを金属溶射して電極を形成する。
【0017】こうして得られた酸化亜鉛素子に、放電耐
量エネルギー相当の電流値である500 Aを流してこの時
の端子間電圧を測定し、この端子間電圧にしたがって酸
化亜鉛素子を分類した。
【0018】図1および図2に示すように、絶縁媒体で
あるSF6 ガスを封入した接地タンク1に、分類した酸
化亜鉛素子を積層して構成した4つのコラム2a,2
b,2c,2dを並列配置する。それぞれのコラム2
a,2b,2c,2dは、分類した酸化亜鉛素子を5枚
積層して構成されたユニットを4つ積層して構成されて
いる。したがって、それぞれのコラム2a,2b,2
c,2dは20枚の酸化亜鉛素子を備えており、酸化亜鉛
素子は合計で80枚使用されている。コラム2a,2b,
2c,2dの低圧側はそれぞれ大地電位部に接続され、
高圧側にはシールド3が接続されている。酸化亜鉛素子
の分類は500 A流したときの端子間電圧のバラツキが±
0.2 %以下になるように80枚の酸化亜鉛素子を並べ替え
ることによって行われる。
【0019】次に図3を参照して本実施例の作用および
効果について述べる。図3はコラム数と分流アンバラン
スの大きさとの関係を示しており、図3においてAは本
実施例の避雷器における分流アンバランスの特性を示
し、Bは従来の動作開始電圧によって酸化亜鉛素子を分
類した避雷器の分流アンバランス特性を示している。図
3に示すように、微小電流である直流1mAを用いて酸
化亜鉛素子を分類した従来の避雷器においては、分流ア
ンバランスは10%を越えており、電流が集中するコラム
はストレスが他のコラムに比べて大きくなる。このため
コラムの劣化の程度にバラツキが生じ、避雷器の吸収エ
ネルギーが低下し、寿命が短くなる。
【0020】これに対して本実施例においては分流アン
バランスの大きさは20%程度に制御されており、特定の
コラムに電流が集中して流れることを防止できるので、
エネルギー処理能力を向上させ信頼性に優れた1000kV
クラスの避雷器を提供することができるという効果を奏
する。
【0021】なお、コラムを収納する容器は碍子管とし
てもよく、1Aないし1kAの電流を流した時の端子間
電圧にしたがって酸化亜鉛素子を分類することによって
本実施例と同様の作用および効果を奏する。
【0022】
【発明の効果】以上のように本発明によれば1Aないし
1kAという実使用領域における電流を流したときの端
子間電圧を用いて非直線抵抗体を分類することにより分
流アンバランスを低下させた避雷器を提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す避雷器の断面図
【図2】図1に示した避雷器のA−A断面図
【図3】コラム数と分流アンバランスの関係図
【符号の説明】
1…接地タンク、2a,2b,2c,2d…コラム、3
…シールド。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化亜鉛を主成分とする非直線抵抗体を
    積層して非直線要素群を構成し、この非直線要素群を容
    器内に配置する避雷器の製造方法において、 前記非直線抵抗体に1Aないし1kAの電流を流してこ
    の非直線抵抗体の端子間電圧を測定し、この端子間電圧
    の値にしたがって前記非直線抵抗体を分類し、分類され
    たこの非直線抵抗体を組み合わせて複数の前記非直線要
    素群を構成し、この非直線要素群を前記容器内に並列配
    置して前記非直線要素群の間の分流アンバランスを補償
    することを特徴とする避雷器の製造方法。
  2. 【請求項2】 分類された前記非直線抵抗体を5枚積層
    して前記非直線要素群のユニットを構成し、このユニッ
    トの間の動作開始電圧の差が±0.2 %になるように前記
    非直線抵抗体を組み合わせることを特徴とする請求項1
    記載の避雷器の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記容器が碍子管であることを特徴とす
    る請求項1または請求項2の製造方法で製造された避雷
    器。
  4. 【請求項4】 前記容器が絶縁媒体を封入した接地タン
    クであり、前記非直線要素群の高圧側には笠状シールド
    が配設され、低圧側には大地電位部が接続されているこ
    とを特徴とする請求項1または請求項2の製造方法で製
    造された避雷器。
  5. 【請求項5】 前記非直線要素群の間の分流アンバラン
    スが10%以内であることを特徴とする請求項3または請
    求項4記載の避雷器。
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