JPH0762023B2 - 白金配位化合物 - Google Patents

白金配位化合物

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JPH0762023B2
JPH0762023B2 JP63056152A JP5615288A JPH0762023B2 JP H0762023 B2 JPH0762023 B2 JP H0762023B2 JP 63056152 A JP63056152 A JP 63056152A JP 5615288 A JP5615288 A JP 5615288A JP H0762023 B2 JPH0762023 B2 JP H0762023B2
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diaminocyclohexane
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憲次 平井
敦子 藤田
薫 山田
正浩 横多
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Sagami Chemical Research Institute (Sagami CRI)
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  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、抗腫瘍活性を有する新規な白金配位化合物に
関する。より詳しくは、本発明は新規な抗腫瘍性の3−
アリール−2−オキソブタニ酸誘導体を配位子とする白
金配位化合物に関する。
〔従来の技術〕
シスプラチン(シス−ジクロロジアンミン白金)に優れ
た抗腫瘍活性が見出されて以来(Nature,222,385(196
9)参照〕、その抗腫瘍剤としての幅広い開発研究がな
され、現在では幾つかの国において既に臨床に用いられ
ている。しかしながら、シスプラチンには腎毒性、吐き
気、嘔吐、難聴などの強い副作用があり、さらに水溶
性、脂溶性ともに低く、投与が困難であるなどの問題点
を有しておりその臨床での使用には制限がある。これら
の欠点を克服すべく多くの研究者により、シスプラチン
より抗腫瘍性が強く副作用の少ない第二世代の白金錯体
の合成研究が盛んに行われている。こうした中で、シス
−ジアンミン(1,1−シクロブタンジカルボキシラト)
白金(II)、シス−ジクロロ−トランス−ジヒドロキシ
ビスイソプロピルアミン)白金(IV)、シス−ジアンミ
ングリコラト白金(II)などの白金錯体に臨床試験にお
いてその臨床有用性が知られている〔癌と化学療法、14
(4),1043(1987)参照〕。又、最近ではキャリヤー
リガンドとして、1,2−ジアミノシクロヘキサン、2−
(アミノメチル)シクロヘキシルアミン、1−(アミノ
メチル)シクロオクチルアミンなどの脂環式ジアミンが
注目され、ピルバト、グリコラト、シクロブタンジカル
ボキシラト、置換フタラトなどのリービンググループと
を組み合わせた多くの白金錯体に関する技術が開示され
ている。(例えば、特開昭61−171493号、特開昭61−22
9893号、特開昭61−87692号、特開昭61−15892号、特開
昭62−59289号、公報参照)。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、その抗腫瘍活性において十分満足なもの
はいまだ見出されていない。本発明の目的は抗腫瘍活性
に優れ副作用の少ない新規な白金錯体を提供することに
ある。
本発明者らは、上記の問題点を解決すべく鋭意検討した
結果、リービンググループとして3−アリール−2−オ
キソブタン酸を配位子とする新規白金配位化合物の合成
に成功し、この化合物がP−388マウス白血病細胞に対
して強い生育阻害作用を有していることが確認され、本
発明を完成するに至った。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は一般式 (式中、 はエチレンジアミンまたは1,2−ジアミノシクロヘキサ
ンを表す。Arは、無置換または、アルキル基、低級アル
コキシ基、フェノキシ基またはハロゲン原子で置換され
ていてもよいフェニル基を表す。)で示される白金配位
化合物に関するものである。
前記一般式(1)で示される本発明白金配位化合物は、 で示されるジアミン二座配位子をキャリヤーリガンドと
し、リービンググループとして3−アリール−3−オキ
ソカルボキシラト基を有することを特徴とする白金(I
I)錯体である。ジアミン二座配位子としては、エチレ
ンジアミン、1,2−ジアミノシクロヘキサンを例示する
ことができる。
又、例えば、1,2−ジアミノシクロヘキサンのように1
位および2位に2個の不斉炭素原子を有するものは3種
の異性体、即ち、トランス−l、トランス−d,およよひ
シス異性体(メソ体)が存在するが、本発明においては
これらの異性体単独あるいはこれらの混合物をリガンド
とするものを全て含むものである。
一方、リービンググループとしての3−アリール−2−
オキソブタン酸としては、3−フェニル−2−オキソブ
タン酸、3−(4′−メチルフェニル)−2−オキソブ
タン酸、3−(4′−エチルフェニル)−2−オキソブ
タン酸、3−(4′−イソプロピルフェニル)−2−オ
キソブタン酸、3−(4′−イソブチルフェニル)−2
−オキソブタン酸、3−(2′,4′−ジメチルフェニ
ル)−2−オキソブタン酸、3−(3′,4′−ジメチル
フェニル)−2−オキソブタン酸、3−(4′−メトキ
シフェニル)−2−オキソブタン酸、3−(3′,4′−
ジメトキシフェニル)−2−オキソブタン酸、3−
(4′−クロロフェニル)−2−オキソブタン酸、3−
(4′−フルオロフェニル)−2−オキソブタン酸、3
−(4′−ブロモフェニル)−2−オキソブタン酸、3
−(3′,4′−ジクロロフェニル)−2−オキソブタン
酸、3−(3′,4′−ジフルオロフェニル)−2−オキ
ソブタン酸、3−(3′,5′−ジフルオロフェニル)−
2−オキソブタン酸、3−(3′−メチルフェニル)−
2−オキソブタン酸、3−(3′−メトキシフェニル)
−2−オキソブタン酸、3−(4′−ノルマルプロピル
フェニル)−2−オキソブタン酸、3−(4′−フェノ
キシフェニル)−2−オキソブタン酸などを例示するこ
とができる。
本発明による一般式(1)で示される白金配位化合物
は、一般式 (式中、 は前記と同じ意味を表す。)で示される白金ジヒドロキ
シ錯体と、一般式 (式中、Arは前記と同じ意味を表す。)で示される3−
アリール−2−オキソブタン酸誘導体とを反応させるこ
とによって製造することができる。
さらに本発明による一般式(1)で示される白金配位化
合物は、一般式 (式中、 は前記と同じ意味を表す。)で示される白金ジニトラト
錯体と、前記一般式(3)で示される3−アリール−2
−オキソブタン酸誘導体とを塩基の存在下に反応させる
ことによって製造することができる。この反応において
は、3−アリール−2−オキソカルボン酸誘導体と塩基
とをあらかじめ反応させ、一般式 (式中、Arは前記と同じ意味を表しMはアルカリ金属を
表す。)で示されるカルボン酸金属塩とし、このものと
ジニトラト白金錯体(4)とを反応させることにより、
前記一般式(1)で示される本発明化合物を製造するこ
とができる。
これらいずれの反応においても反応は適当な溶媒中で実
施することができるが、溶媒としては水を用いることが
好ましく、アルコール、アセトン、アセトニトリル、テ
トラヒドロフラン等水と充分均一に混合する溶媒と水と
の混合溶媒中で反応させることもできる。また本反応は
低温から錯体が分解しない程度の高温の範囲で実施する
ことができるが、30〜60℃程度の適当な加温条件で実施
することにより反応時間を短縮することができる。
原料白金錯体(2)又は(4)とカルボン酸誘導体
(3)はその金属塩(3′)との反応では、錯体(2)
および(4)に対して、カルボン酸誘導体(3)および
(3′)との反応では、錯体(2)および(4)に対し
て、カルボン酸誘導体(3)および(3′)は2〜3倍
モル用いるのが好ましい。またジニトラト白金錯体
(4)と3−アリール−2−オキソブタン酸誘導体
(3)との反応においては塩基の存在下に反応させるこ
とが必要である。使用できる塩基としては、水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、炭酸ナトリ
ウム、炭酸カリウム等の無機塩基およびナトリウムメト
キシド、ナトリウムエトキシド、カリウムメトキシド等
のアルカリ金属アルコキシドを用いことができる。塩基
の使用量としては3−アリール−2−オキソブタン酸誘
導体(3)に対して1〜2倍モル用いることが好まし
い。
原料錯体である一般式(2)および(4)で示される白
金錯体は、例えば、特開昭53−31648号、特公表56−500
849号等に記載の方法に準じて調製することができる。
本発明の白金化合物の代表的なものを表−1に示す。
本発明の白金配位化合物は、例えば、P−388マウス白
血病腫瘍細胞に対する成長抑制活性を調べた場合、例え
ば本発明の化合物であるビス(β−メチルフェニルピル
バト)(トランス−l−1,2−ジアミノシクロヘキサ
ン)白金は0.19μg/ml濃度でマウスP−388腫瘍細胞の
成長を50%抑制することができる。
以下、実施例および試験例を挙げて本発明を更に詳しく
説明する。このようにして得られた新規白金配位化合物
の融点及び元素分析値ならびにスペクトル測定値を第2
表及び第3表に示す。
実施例1 ジクロロ(トランス−l−1,2−ジアミノシクロヘキサ
ン)白金(II)(380mg,2.0mmol)に、硝酸銀(340mg,
1.0mmol)の水溶液を加え遮光下60℃にて3時間攪拌し
た。塩化銀の沈殿を濾去し、更に濾液を1%塩化カリウ
ム水溶液を加え析出する塩化銀を濾去した。ジニトラト
(トランス−l−1,2−ジアミノシクロヘキサン)白金
(II)を含有する濾液水溶液を減圧下濃縮し、エタノー
ルを加え、析出したジニトラト白金(II)錯体の白色固
体を濾過により単離した。この錯体(215mg,0.50mmol)
を新たに30mlの水に溶解させ、OH-型イオン交換樹脂
{アンバーライトIRA−400(CI−型)を3N水酸化ナトリ
ウム水溶液を用い50〜60℃でOH-型に交換したもの}を
充填したカラムに通し、ジヒドロキシ(トランス−l−
1,2−ジアミノシクロヘキサン)白金(II)の水溶液
(約150ml)を得た。この水溶液に3−フェニル−2−
オキソブタン酸(225mg,1.26mmol)を加え、室温で3時
間攪拌した反応終了後、析出したビス(β、メチルフェ
ニルピルバト)(トランス−l−1,2−ジアミノシクロ
ヘキサン)白金(II)〔化合物番号1〕を濾別し、水で
洗浄後減圧下乾燥した。収率はジニトラト白金(II)錯
体を基準として61%であった。
実施例2 実施例1と同様の方法によりジニトラト(トランス−l
−1,2−ジアノシクロヘキサン)白金(II)(215mg,0.5
0mmol)をジヒドロキシ(トランス−l−1,2−ジアミノ
シクロヘキサン)白金(II)とし、この水溶液(150m
l)に3−(p−フルオロフェニル−2−オキソブタン
酸(246mg,1.25mmol)を加え、室温で6時間攪拌した。
反応終了後析出したビス{β−メチル(p−フルオロフ
ェニルピルバト)}(トランス−l−1,2−ジアミノシ
クロヘキサン)白金(II)〔化合物番号2〕を濾別し、
水で洗浄後減圧下乾燥した。収率はジニトラト白金(I
I)錯体を基準として69%であった。
実施例3 実施例1と同様の方法により調製したジニトラト(トラ
ンス−l−1,2−ジアミノシクロヘキサン)白金(II)
(100mg,0.23mmol)を水(30ml)に溶解させ、この水溶
液に3−フェニル−2−オキソブタン酸(93.0mg,0.52m
mol)の水溶液(20ml)および1N水酸化ナトリウム水溶
液(0.6ml)を加え、室温で6時間攪拌した。反応終了
後析出した(β−メチルフェニルピルバト)(トランス
−l−1,2−ジアミノシクロヘキサン)白金(II)〔化
合物番号1〕を濾別し、水で洗浄後減圧下乾燥した。収
率はジニトラト白金(II)を基準として48%であった。
実施例4 実施例1と同様の方法により調製したジニトラト(トラ
ンス−l−1,2−ジアミノシクロヘキサン)白金(II)
(100mg,0.23mmol)の水溶液に3−フェニル−2−オキ
ソブタン酸ナトリウム塩(88.0mg,0.48mmol)を加え、
室温で6時間攪拌した。反応終了後析出したビス(β−
メチルフェニルピルバト)(トランス−l−1,2−ジア
ミノシクロヘキサン)白金(II)〔化合物番号1〕を濾
別し、水で洗浄後減圧下乾燥した。収率はジニトラト白
金(II)を基準として69%であった。
実施例5 実施例1と同様の方法により調製したジニトラト(トラ
ンス−l−1,2−ジアミノシクロヘキサン)白金(II)
(100mg,0.23mmol)の水溶液に3−(p−シクロヘキシ
ルフェニル)−2−オキソブタン酸ナトリウム塩(134m
g,0.47mmol)を加え、室温で6時間攪拌した。反応終了
後析出したビス{β−メチル(p−シクロヘキシルフェ
ニルピルバト)}(トランス−l−1,2−ジアミノシク
ロヘキサン)白金(II)〔化合物番号3〕を濾別し、水
で洗浄後減圧下乾燥した。収率はジニトラト白金(II)
を基準として70%であった。
実施例6 実施例1と同様の方法により調製したジニトラト(トラ
ンス−l−1,2−ジアミノシクロヘキサン)白金錯体(4
33mg,1.0mmol)の水溶液にp−イソブチルフェニル−2
−オキソブタン酸ナトリウム塩(520mg,2.03mmol)を加
え、室温で6時間攪拌した。反応終了後析出したビス
{β−メチル(p−イソブチルフェニルピルバト)}
(トランス−l−1,2−ジアミノシクロヘキサン)白金
(II)〔化合物番号4〕を濾別し、水で洗浄後減圧下乾
燥した。収率はジニトラト白金(II)錯体を基準として
79%であった。
実施例7 ジクロロ(トランス−dl−1,2−ジアミノシクロヘキサ
ン)白金(II)(380mg,1.0mmol)に、硝酸銀(340mg,
2.0mmol)の水溶液を加え、遮光下60℃にて3時間攪拌
した。塩化銀の沈殿を濾去し、更に濾液を1%塩化カリ
ウム水溶液を加え析出する塩化銀を濾去した。ジニトラ
ト(トランス−dl−1,2−ジアミノシクロヘキサン)白
金(II)を含有する濾液水溶液を減圧下濃縮し、エタノ
ールを加え析出したジニトラト白金(II)錯体の白色固
体を濾過により単離した。この錯体(103mg,0.24mmol)
を新たに30mlの水に溶解させた。この水溶液に3−フェ
ニル−3−オキソブタン酸ナトリウム塩(150mg,0.81mm
ol)の水溶液(50ml)を加え、室温で3時間攪拌した。
反応終了後析出したビス(β−メチルフェニルピルバ
ト)(トランス−dl−1,2−ジアミノシクロヘキサン)
白金(II)〔化合物番号5〕を濾別し、水で洗浄後減圧
下乾燥した。収率はジニトラト白金(II)を基準として
79%であった。
実施例8 実施例7と同様の方法により調製したジニトラト(トラ
ンス−dl−1,2−ジアミノシクロヘキサン)白金錯体(5
0.0mg,0.115mmol)の水溶液に3−(p−イソブチルフ
ェニル)−2−オキソブタン酸ナトリウム(66.0mg,0.2
4mmol)の水溶液(50ml)を加え、室温で3時間攪拌し
た。反応終了後析出したビス{β−イソブチルフェニル
ピルバト)}(トランス−dl−1,2−ジアミノシクロヘ
キサン)白金(II)〔化合物番号6〕を濾別し、水で洗
浄後減圧下乾燥した。収率はジニトラト白金(II)を基
準として76%であった。
実施例9 ジクロロエチレンジアミン白金(II)(2000mg,6.13mmo
l)に、硝酸銀(2080mg,12.2mmol)の水溶液を加え遮光
下60℃にて3時間攪拌した。塩化銀の沈殿を濾去し、更
に濾液を1%塩化カリウム水溶液を加え析出する塩化銀
を濾去した。ジニトラトエチレンジアミン白金(II)を
含有する濾液水溶液を減圧下濃縮し、エタノールを加え
析出したジニトラト白金(II)錯体の固体を濾過により
単離した。この錯体(100mg,0.264mmol)を新たに30ml
の水に溶解させた。この水溶液に3−フェニル−2−オ
キソブタン酸ナトリウム塩(106mg,0.527mmol)の水溶
液(50ml)を加え、室温で6時間攪拌した。反応終了後
析出したビス(β−メチルフェニルピルバト)エチレン
ジアミン白金(II)〔化合物番号7〕を濾別し、水で洗
浄後減圧下乾燥した。収率はジニトラト白金(II)を基
準として71%であった。
実施例10 実施例9と同様の方法により調製したジニトラトエチレ
ンジアミン白金錯体(200mg,0.527mmol)の水溶液に3
−(p−フルオロフェニル)−2−オキソブタン酸ナト
リウム塩(230mg,1.05mmol)を加え、室温で6時間攪拌
した。反応終了後析出したビス{β−メチル(p−フル
オロフェニルピルバト)}エチレンジアミン白金(II)
〔化合物番号8〕を濾別し、水で洗浄後減圧下乾燥し
た。収率はジニトラト白金(II)を基準として73%であ
った。
実施例11 実施例9と同様の方法により調製したジニトラトエチレ
ンジアミン白金錯体(221mg,0.583mmol)の水溶液(30m
l)に、3−(p−イソブチルフェニル)−2−オキソ
ブタン酸ナトリウム塩(500mg,1.95mmol)を加え、室温
で6時間攪拌した。反応終了後析出したビス{β−メチ
ル(p−イソブチルフェニルピルバト)}エチレンジア
ミン白金錯体〔化合物番号9〕を濾別し、水で洗浄後減
圧下乾燥した。収率はジニトラト白金(II)を基準とし
て73%であった。
実施例12 実施例1と同様の方法により調製したジニトラト(トラ
ンス−l−1,2−ジアミノシクロヘキサン)白金(II)
(200mg,0.46mmol)の水溶液に3−(p−メチルフェニ
ル)−2−オキソブタン酸ナトリウム(198mg,0.46mmo
l)を加え、室温で6時間攪拌した。反応終了後析出し
たビス{β−メチル(p−メチルフェニルピルバト)}
(トランス−l−1,2−ジアミノシクロヘキサン)白金
(II)〔化合物番号10〕を濾別し、水で洗浄後減圧下乾
燥した。収率はジニトラト白金(II)を基準として86%
であった。
実施例13 実施例1と同様の方法により調製したジニトラト(トラ
ンス−l−1,2−ジアミノシクロヘキサン)白金(II)
(200mg,0.46mmol)の水溶液に3−(p−メトキシフェ
ニル)−2−オキソブタン酸ナトリウム塩(212mg,0.46
mmol)を加え、室温で6時間攪拌した。反応終了後析出
したビス{β−メチル(p−メチルフェニルピルバ
ト)}(トランス−l−1,2−ジアミノシクロヘキサ
ン)白金(II)〔化合物番号11〕を濾別し、水で洗浄後
減圧下乾燥した。収率はジニトラト白金(II)を基準と
して88%であった。
実施例14 実施例1と同様の方法により調製したジニトラト(トラ
ンス−l−1,2−ジアミノシクロヘキサン)白金(II)
(200mg,0.46mmol)の水溶液に3−(p−ノルマルプロ
ピルフェニル)−2−オキソブタン酸ナトリウム塩(22
5mg,0.46mmol)を加え、室温で6時間攪拌した。反応終
了後析出したビス{β−メチル(p−ノルマルプロピル
フェニルピルバト)}(トランス−l−1,2−ジアミノ
シクロヘキサン)白金(II)〔化合物番号14〕を濾別
し、水で洗浄後減圧下乾燥した。収率はジニトラト白金
(II)を基準として88%であった。
実施例15 実施例1と同様の方法により調製したジニトラト(トラ
ンス−l−1,2−ジアミノシクロヘキサン)白金(II)
(200mg,0.46mmol)の水溶液に3−(p−フェノキシフ
ェニル)−2−オキソブタン酸ナトリウム塩(270mg,1.
0mmol)を加え、室温で6時間攪拌した。反応終了後析
出したビス{β−メチル(p−フェノキシフェニルピル
バト)}(トランス−l−1,2−ジアミノシクロヘキサ
ン)白金(II)〔化合物番号15〕を濾別し、水で洗浄後
減圧下乾燥した。収率はジニトラト白金(II)を基準と
して78%であった。
実施例16 実施例1と同様の方法により調製したジニトラト(トラ
ンス−l−ジアミノシクロヘキサン)白金(II)(200m
g,0.46mmol)の水溶液に3−(m−メチルフェニル)−
2−オキソブタン酸ナトリウム塩(198mg,0.46mmol)を
加え、室温で6時間攪拌した。反応終了後析出したビス
{β−メチル(m−メチルフェニルピルバト)}(トラ
ンス−l−1,2−ジアミノシクロヘキサン)白金(II)
〔化合物番号12〕を濾別し、水で洗浄後減圧下乾燥し
た。収率はジニトラト白金(II)を基準として53%であ
った。
薬理薬効試験例 〔マウスリンパ性白血病培養細胞(P−388)の増殖抑
制効果〕 マウスリンパ性白血病培養細胞(P−388)を、10%牛
胎児血清添加RPAI−1640培養液中、5×104個/mlに調整
し、本発明化合物存在下、37℃で48時間培養した。コー
ルターカウンターを用い、浮遊細胞数を計測、化合物無
添加例に対する増殖抑制率より、用量−反応曲線を作成
しIC50を求めた。結果を表−4に示す。
化合物の溶媒として、0.5%以下のDMSOが共存したが、
0.5%DMSO存在下の増殖抑制率は10%以下であった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 (式中、 はエチレンジアミンまたは1,2−ジアミノシクロヘキサ
    ンを表す。Arは、無置換または、アルキル基、低級アル
    コキシ基、フェノキシ基またはハロゲン原子で置換され
    ていてもよいフェニル基を表す。)で示される白金配位
    化合物。
JP63056152A 1987-11-06 1988-03-11 白金配位化合物 Expired - Lifetime JPH0762023B2 (ja)

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JP63056152A JPH0762023B2 (ja) 1987-11-06 1988-03-11 白金配位化合物
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EP19880909613 EP0386243A4 (en) 1987-11-06 1988-11-05 Platinum (ii) complexes

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
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