JPH0761830A - シングルモード光ファイバ母材の製造方法 - Google Patents

シングルモード光ファイバ母材の製造方法

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JPH0761830A
JPH0761830A JP6134519A JP13451994A JPH0761830A JP H0761830 A JPH0761830 A JP H0761830A JP 6134519 A JP6134519 A JP 6134519A JP 13451994 A JP13451994 A JP 13451994A JP H0761830 A JPH0761830 A JP H0761830A
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core
porous glass
diameter
glass body
optical fiber
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JP6134519A
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Masumi Ito
真澄 伊藤
Sumio Hoshino
寿美夫 星野
Toshio Danzuka
俊雄 彈塚
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B37/00Manufacture or treatment of flakes, fibres, or filaments from softened glass, minerals, or slags
    • C03B37/01Manufacture of glass fibres or filaments
    • C03B37/012Manufacture of preforms for drawing fibres or filaments
    • C03B37/014Manufacture of preforms for drawing fibres or filaments made entirely or partially by chemical means, e.g. vapour phase deposition of bulk porous glass either by outside vapour deposition [OVD], or by outside vapour phase oxidation [OVPO] or by vapour axial deposition [VAD]
    • C03B37/01466Means for changing or stabilising the diameter or form of tubes or rods

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  • General Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
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  • Manufacture, Treatment Of Glass Fibers (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 カットオフ波長の設計値からのズレの少ない
光ファイバ製造する。 【構成】 コア用多孔質ガラス体を加熱により縮径する
際に、その縮径率を0.90を越える値とすれば、コア
の屈折率分布曲線における「スパイク」を抑えることが
でき、かつ、カットオフ波長の設計値からのズレを小さ
く抑え得ることが判明した。したがって、コア形成用バ
ーナで生成されたSiO2 微粒子およびGeO2 微粒子
を堆積して回転する出発棒の先端から軸方向にコア用多
孔質ガラス体を成長させる第1のステップと、コア用多
孔質ガラス体を成長させつつ、成長後のコア用多孔質ガ
ラス体を加熱手段によって加熱することにより縮径させ
る第2のステップと、コア用多孔質ガラス体の成長およ
び縮径を行ないつつ、クラッド形成用バーナで生成され
たSiO2 微粒子を堆積して縮径後のコア用多孔質ガラ
ス体の外周にクラッド用多孔質ガラス層を形成する第3
のステップとを備え、第2のステップによる縮径後のコ
ア用多孔質ガラス体の外径が、縮径前の外径の0.90
倍を越えていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はシングルモード光ファイ
バ用母材の製造方法に係り、特に詳細には、コア材がG
eO2 を含むSiO2 からなり、クラッド材が高純度S
iO2 からなるガラス母材の製造に使用される。
【0002】
【従来の技術】シングルモード光ファイバ用母材の製造
方法の一例として、コア用バーナによってGeO2 およ
びSiO2 の微粒子を生成し、一方、クラッド用バーナ
によってSiO2 の微粒子を生成し、コア用バーナで形
成したコア用多孔質ガラス体の表面にクラッド用バーナ
でクラッド用多孔質ガラス層を形成するものが知られて
いる。そして、このようにして得られた多孔質母材を透
明ガラス化した透明ガラス母材、あるいはこれを紡糸し
た光ファイバにおいて、コア部分の屈折率分布を良好な
ステップ状にする技術として、特開昭63−74931
号公報、特開平1−153548号公報(対応する米国
特許第4944783号公報)などが知られている。
【0003】これら公報の技術は、コア用多孔質ガラス
体を酸水素火炎で棒状に形成しながら、クラッド用多孔
質ガラス層を酸水素火炎で棒状のコア用多孔質ガラス体
の外周に堆積するに際し、クラッド用多孔質ガラス層の
堆積される部分の手前、すなわちクラッド用微粒子の堆
積位置とコア用微粒子の堆積位置との間のコア用多孔質
ガラス体表面を加熱することによって縮径させている。
このようにすれば、透明ガラス化の際にコア用多孔質ガ
ラス体中のGeO2 が、クラッド用多孔質ガラス層中へ
移動するのを防ぐことができ、コアとクラッドの間の屈
折率変化をステップ状にできる、ということが上記米国
特許に開示されている。
【0004】シングルモード光ファイバには、いわゆる
分散特性の良好なことが望まれる。ここで、「分散」と
は光パルスが光ファイバ中を伝播する間にその波形が時
間的に広がることを指すが、理想的なシングルモード光
ファイバであれば、いわゆるモード分散は零になる。こ
のため、コアの屈折率分布をステップ状にすることが大
切になる。
【0005】一方、光ファイバのカットオフ波長λC
は、光ファイバがシングルモード型からマルチモード型
になる境目の波長であって、それぞれの光ファイバに固
有の値になっている。伝播すべき信号光の波長λ1 に対
して光ファイバがシングルモード型であるためには、信
号光の波長λ1 はカットオフ波長λC より長いことが必
要である。
【0006】したがって、光ファイバを作製する際に
は、多孔質母材を透明ガラス化して紡糸した後に得られ
るべき光ファイバのカットオフ波長の仕様値が実現され
るように、多孔質母材の構造あるいは製造プロセスが設
計される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】コア用の多孔質ガラス
体を縮径し、その外周にクラッド用の多孔質ガラス層を
形成することは、上記の公報にも示される通り、コアの
屈折率分布ををステップ状にする上で有効である。これ
とは別に、コア用の多孔質ガラス体を縮径し、その外周
にクラッド用の多孔質ガラス層を形成するにあたって、
得られるべき光ファイバのカットオフ波長λC が設計値
通り、または、これに近い値になることも必要である。
特に、光ファイバの伝送特性についての設計値からのズ
レに対する許容範囲が狭いとき、すなわち厳しい仕様が
要求される光ファイバを製造するときには、特に重要で
ある。しかし、この点での母材の製造プロセスの条件に
関する検討は未だなされていない。
【0008】
【課題を解決するための手段および作用】本発明は、こ
のような背景にもとづき、本発明者による研究、試作を
積み重ねた結果、はじめて完成されたものである。本発
明者の実験的検討によれば、コア用多孔質ガラス体を加
熱により縮径する際に、その縮径率を0.90を越える
値とすれば、コアの屈折率分布曲線における「スパイ
ク」を抑えることができ、かつ、カットオフ波長λC
設計値からのズレを小さく抑え得ることが判明した。
【0009】したがって、本発明に係るシングルモード
光ファイバ母材の製造方法は、コア形成用バーナで生成
されたSiO2 微粒子およびGeO2 微粒子を堆積して
回転する出発棒の先端から軸方向にコア用多孔質ガラス
体を成長させる第1のステップと、コア用多孔質ガラス
体を成長させつつ、成長後のコア用多孔質ガラス体を加
熱手段によって加熱することにより縮径させる第2のス
テップと、コア用多孔質ガラス体の成長および縮径を行
ないつつ、クラッド形成用バーナで生成されたSiO2
微粒子を堆積して縮径後のコア用多孔質ガラス体の外周
にクラッド用多孔質ガラス層を形成する第3のステップ
とを備え、第2のステップによる縮径後のコア用多孔質
ガラス体の外径が、縮径前の外径の0.90倍を越えて
いることを特徴とする。
【0010】ここで、加熱手段は、コア形成用バーナと
クラッド形成用バーナの間に設けられて酸水素火炎でコ
ア用多孔質ガラス体を加熱するバーナとしてもよい。縮
径のための加熱手段としては、セラミックスヒータ等の
輻射加熱装置、光照射による可熱装置でもよいが、コア
形成用バーナおよびクラッド形成用バーナの他に設けら
れた酸水素バーナが最も望ましい。なぜなら、水素の流
量を増減させ、あるいはバーナを多孔質ガラス体の方向
に前進または後退させ、あるいはバーナの火炎が吹き出
す開口の大きさを変更させることで、加熱の程度をコン
トロールして縮径率を一定値に調整できるからである。
また、クラッド形成用バーナからの酸水素炎が中心部に
おいて多くのガラス微粒子を含み、周辺部でガラス微粒
子をほとんど含まないようにしたときにも、本発明のよ
うに縮径率をコントロールすることが可能である。
【0011】また、第2のステップによる縮径後のコア
用多孔質ガラス体の外径が、縮径前の外径の0.98倍
以下であるようにすれば、カットオフ波長の設計値から
のズレを低く抑えながら、コアの屈折率分布をステップ
状にして分散を抑えることができる。
【0012】さらに、第1のステップは、コア用多孔質
ガラス体を成長させつつ、縮径前のコア用多孔質ガラス
体の外径を測定するステップを含み、第2のステップ
は、コア用多孔質ガラス体を縮径させつつ、当該縮径後
のコア用多孔質ガラス体の外径を測定するステップを含
み、加熱手段による加熱は、測定された縮径後の外径が
縮径前の外径の0.90倍を越えるよう制御されるとす
ることが望ましい。このようにすると、縮径率をリアル
タイムに求めて加熱の程度を制御できるので、長尺の多
孔質母材を形成したときにも、母材の上端から下端に至
るまで均一な品質にできる。このため、長距離光通信用
の極めて長い光ファイバを、均一な品質にできる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を、図面を参照しつつ
説明する。なお、図の説明において同一要素には同一符
号を付し、重複する説明は省略する。
【0014】図1は実施例方法が適用される多孔質母材
製造装置の全体構成を示している。土台10にはSUS
金属からなるマッフル11が載置され、これに隣接して
土台10には柱12が立設されている。柱12には昇降
装置13を介して支持バー14が取り付けられ、支持バ
ー14には回転装置15を介して石英製のシード棒16
が垂直に固定されている。そして、多孔質ファイバ母材
20はシード棒16の先端から、鉛直方向すなわち回転
装置15によって回転するシード棒16の軸方向に、マ
ッフル11中で成長される。
【0015】マッフル11は上記のシード棒16の挿通
開口17と排気口18を有し、さらにコア形成用バーナ
31、クラッド形成用バーナ32の他に補助加熱バーナ
33が設けられている。また、レーザビーム光を多孔質
ファイバ母材20の下端に投射して反対側で受光するこ
とにより多孔質ファイバ母材20の先端を検知する先端
検出器34、同じくレーザビーム光を多孔質ファイバ母
材20に投射して多孔質ファイバ母材20の先端近傍の
コア用多孔質ガラス体21の最大外径つまり縮径直前の
外径:Dを測定する最大径測定器35と、同様にしてコ
ア用多孔質ガラス体21の最小外径つまり縮径後の外
径:dを測定する最小径測定器36とを有する。
【0016】コア形成用バーナ31,クラッド形成用バ
ーナ32および補助加熱バーナ33は、それぞれパイプ
ラインを介してマスフローコントローラ(MFC)4
1,42,43に接続され、MFC41〜43にはキャ
リアガスであるAr(アルゴン)、火炎生成用ガスであ
るO2 (酸素)およびH2 (水素)、並びに原料ガスで
あるSiCl4 (四塩化硅素)およびGeCl4 (四塩
化ゲルマニウム)のボンベ(図示せず)が接続されてい
る。
【0017】図2は、図1に示す製造装置のコントロー
ルシステムをブロック図で表現している。このシステム
は、全体の制御を司るメインコントローラ(MC)51
と、2つのサブコントローラ(SC)52,53を有し
ている。メインコントローラ51はコア形成用のMFC
41とクラッド形成用のMFC42を制御し、かつ、シ
ード棒16の回転開始、終了および回転速度を回転装置
15を介して制御する。さらにメインコントローラ51
はサブコントローラ52に指令を与え、先端検出器34
の検知結果に従って昇降装置13を制御せしめ、成長中
の多孔質ガラス母材20の先端位置が常に同一の位置と
なるように支持バー14を上昇させる。また、メインコ
ントローラ51はサブコントローラ53に指令を与え、
コア用多孔質ガラス体21の縮径率が一定値になるよう
MFC42を制御する。すなわち、最大径測定器35と
最小径測定器36の測定結果:D,dから縮径率S=d
/Dを求め、これを設定値と比較してMFC42をフィ
ードバック制御することにより、縮径率が一定値となる
よう補助加熱バーナ33の酸水素火炎の出力を制御す
る。
【0018】図3は、縮径率を一定にする制御を説明す
るフローチャートである。まず、最大径測定器35およ
び最小径測定器36により、コア用多孔質ガラス体21
の縮径前の外径Dと縮径後の外径dを測定し(STEP
1)、縮径率S=d/Dを計算する(STEP2)。そ
して、求めた縮径率S=d/Dを、あらかじめ設定され
ている設計値S0 ±ΔSと比較する(STEP3)。そ
の結果、測定値Sが設計値S0 +ΔSを越えているとき
は、MFC42によってH2 (水素)の流量を10%増
加し、その状態を10分間続ける(STEP4)。一
方、測定値Sが設計値S0 −ΔSに達しないときは、M
FC42によってH2 (水素)の流量を5%減少させ、
その状態を10分間続ける(STEP5)。設計値S0
±ΔSの範囲内ならば、そのままの状態を10分間続け
る。そして、10分が経過したら、上記STEP1から
同様の制御を再開する。
【0019】図4および図5を参照して、本発明者が実
験に使用した製造プロセスを説明する。図4に示す通
り、1個のコア形成用バーナ31と2個のクラッド形成
用バーナ32a,32bの間に、補助加熱バーナ33を
設ける。そして縮径前のコア用多孔質ガラス体21aの
外径はレーザ光源から送光されたレーザビームLB1
光センサで受光することにより、縮径後のコア用多孔質
ガラス体21bの外径は別のレーザ光源から送光された
レーザビームLB2 を別の光センサで受光することによ
り測定する。コア形成用バーナ31にはSiCl4 とG
eCl4 を供給し、内側および外側クラッド形成用バー
ナ32a,32bにはSiCl4 を供給すると、下記化
学式で示す加水分解反応が生じる。
【0020】SiCl4 +4H2 +2O2 =SiO2
2H2 O+4HCl GeCl4 +4H2 +2O2 =GeO2 +2H2 O+4
HCl コア形成用バーナ31によって一旦形成された縮径前の
コア用多孔質ガラス体21aは、補助加熱バーナ33の
酸水素炎にさらされて表面が加熱され、縮径される。こ
の縮径は、特にコア用多孔質ガラス体21の表面の多孔
質ガラス体のカサ密度が高くなるために生じる。縮径後
のコア用多孔質ガラス体21bは、内側クラッド形成用
バーナ32aからのSiO2 微粒子を含んだ火炎にさら
され、クラッド用多孔質ガラス層22の内側層が形成さ
れ、さらに外側クラッド形成用バーナ32bからのSi
2 微粒子を含んだ火炎にさらされ、クラッド用多孔質
ガラス層22の外側層が形成される。なお、補助加熱バ
ーナの代りとして、図6および図7に示すような位置
に、赤外線等による輻射加熱用のヒータ300を設けて
もよい。このヒータ300は、母材20をはさんでバー
ナ32a、32bの反対位置にヒータ300を設けてい
る。
【0021】実験にあたって本発明者は、コア形成用バ
ーナ31によって直径38mmのコア用多孔質ガラス体
21を形成し、補助加熱バーナ33で縮径した。そし
て、クラッド用多孔質ガラス層22を形成し、直径15
0mmの多孔質光ファイバ母材を得た。例えば、直径3
8mmのガラス体21を直径35mmまで縮径すると、
縮径率は0.92である。このとき、加熱によって透明
ガラス化したファイバ母材に気泡等は含まれておらず、
またスソダレT/Cは約6%と良好であった。
【0022】多孔質ファイバ母材20におけるカサ密度
(g/cm3 )の径方向分布と、紡糸された光ファイバ
の屈折率分布の関係を、対比させて図示すると図8,9
のようになる。図8は補助加熱バーナ33による縮径を
ほとんどせず、あるいは全く縮径しないときを示し、図
9は補助加熱バーナ33による縮径をした場合を示す。
図示の通り、縮径をすればするほど、第1に多孔質ファ
イバ母材20のカサ密度のピーク値は高くなり、第2に
光ファイバにおける、いわゆるスソダレT/Cは小さく
なることがわかる。このT/Cが小さくなるということ
は、屈折率分布がコアとクラッドの界面でステップ状に
変化することを意味し、いわゆる分散特性が向上する。
また、第3に、縮径すればする程、光ファイバのコアと
クラッドの界面に屈折率の高くなる、いわゆる「スパイ
ク」が生じることも、主に図9から理解できる。
【0023】本発明者の検討によれば、この「スパイ
ク」の屈折率の高さΔLとコア全体の屈折率の高さL0
との比:ΔL/L0 が、大きくなればなる程、光ファイ
バのカットオフ波長λC の設計値からのズレが大きくな
る。この関係を定量化すべく、本発明は次のような試作
実験をした。
【0024】すなわち、多孔質ファイバ母材20におけ
るコア用多孔質ガラス体21の縮径前のカサ密度を0.
18,0.20,0.25,0.28および0.30g
/cm3 とし、補助加熱バーナ33による縮径率を0.
98,0.97,0.95,0.91,0.90,0.
89,0.85および0.80として、光ファイバのス
パイクの高さについてのΔL/L0 (%)の値およびカ
ットオフ波長λcの設計値からのズレ(μm)を測定し
た。
【0025】図10はピークカサ密度(g/cm3 )が
縮径率によって変化する様子を示している。S=d/D
=0.90を境目として、ピークカサ密度の縮径率への
依存性が、著しく変化していることが理解できる。図1
1は、スパイクの高さが縮径率に依存することを示し、
図12はカットオフ波長λcの設計値からのズレが、縮
径率に依存することを示している。スパイクの高さとカ
ットオフ波長λcのズレについては、互いに相関関係に
あり、これは図13により実証される。カットオフ波長
λcの設計値からのズレが0.02μm程度以下であれ
ば、実用上は十分であり、このような光ファイバは、コ
ア用多孔質ガラス体21の縮径前のカサ密度が0.30
g/cm3 のときはS=d/D=0.95以上で、0.
28g/cm3 のときはS=0.91以上で、0.18
g/cm3 のときはS=0.85以上で実現できること
が、図12から読み取ることができる。
【0026】このように、カットオフ波長λcの設計値
からのズレ値の絶対値と縮径率との関係は、縮径前のコ
ア用多孔質ガラス体21のカサ密度によって異なってい
る。しかし、縮径率が0.90以下の場合と0.90を
越える場合とでは、縮径率に対するカットオフ波長λc
のズレ値の変化の依存性は特徴的に異なる。本発明者
は、鋭意研究と実験を積み重ねる中で、このような法則
性を見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、縮
径率が0.90を越えるように補助加熱バーナ33で加
熱することにより、カットオフ波長λcの設計値からの
ズレを小さくできる製造方法を発明したのである。な
お、縮径率が0.98を越えると、コアの屈折率分布を
ステップ状にすることが難しくなるので、縮径率は好適
には0.98以下にされる。
【0027】また、図10〜12に示されるように、縮
径前のコア用多孔質ガラス体21のカサ密度が0.25
g/cm3 を越えるときは、特に縮径率が0.90未満
のときと0.90を越えたときとの相互間で、縮径率に
対するカットオフ波長λcのズレの依存性が著しく異な
る。したがって、より長尺の光ファイバを紡糸するため
に、透明ガラス化された光ファイバ母材を大型化すると
きには、本発明の如く縮径率を0.90を越える値にす
ることが特に望まれる。なぜなら、多孔質ファイバ母材
20の形成炉すなわち図1のマッフル11のサイズを変
更することなく、大型つまり長尺の透明ガラス母材を作
成するためには、多孔質ファイバ母材20のカサ密度を
当初から高くしておくことが望まれるからである。
【0028】
【発明の効果】本発明のシングルモード光ファイバ母材
の製造方法によれば、コアの屈折率分布をステップ状に
して分散特性を良くしながら、カットオフ波長λcの設
計値からのズレを小さく抑えた光ファイバを、歩留りよ
く実現できる。したがって、厳しい仕様の要求される光
ファイバの製造に適している。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の方法が適用される装置の全体構成を示
す図である。
【図2】図1の装置におけるコントロールシステムのブ
ロック図である。
【図3】補助加熱バーナのコントロールを示すフローチ
ャートである。
【図4】本発明者の実験に係る製造プロセスを示す側面
図である。
【図5】図4を下から見た図である。
【図6】別の製造プロセスを示す側面図である。
【図7】図6を下から見た図である。
【図8】縮径しない場合の多孔質母材のカサ密度と紡糸
された光ファイバの屈折率分布の関係を示す図である。
【図9】縮径した場合の多孔質母材のカサ密度と紡糸さ
れた光ファイバの屈折率分布の関係を示す図である。
【図10】ピークカサ密度の縮径率依存性を示す図であ
る。
【図11】スパイクの高さの縮径率依存性を示す図であ
る。
【図12】カットオフ波長のズレの縮径率依存性を示す
図である。
【図13】カットオフ波長のズレとスパイクの高さの相
関関係を示す図である。
【符号の説明】
11…マッフル、13…昇降装置、15…回転装置、2
0…多孔質ファイバ母材、21…コア用多孔質ガラス
体、22…クラッド用多孔質ガラス層、31…コア形成
用バーナ、32…クラッド形成用バーナ、33…補助加
熱バーナ、41,42,43…MFC。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コア形成用バーナで生成されたSiO2
    微粒子およびGeO2 微粒子を堆積して回転する出発棒
    の先端から軸方向にコア用多孔質ガラス体を成長させる
    第1のステップと、 前記コア用多孔質ガラス体を成長させつつ、成長後の前
    記コア用多孔質ガラス体を加熱手段によって加熱するこ
    とにより縮径させる第2のステップと、 前記コア用多孔質ガラス体の成長および縮径を行ないつ
    つ、クラッド形成用バーナで生成されたSiO2 微粒子
    を堆積して縮径後の前記コア用多孔質ガラス体の外周に
    クラッド用多孔質ガラス層を形成する第3のステップと
    を備え、 前記第2のステップによる前記縮径後の前記コア用多孔
    質ガラス体の外径が、縮径前の外径の0.90倍を越え
    ていることを特徴とするシングルモード光ファイバ母材
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記加熱手段は、前記コア形成用バーナ
    と前記クラッド形成用バーナの間に設けられて酸水素火
    炎で前記コア用多孔質ガラス体を加熱するバーナである
    請求項1記載のシングルモード光ファイバ母材の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 前記第2のステップによる前記縮径後の
    前記コア用多孔質ガラス体の外径が、縮径前の外径の
    0.98倍以下である請求項1記載のシングルモード光
    ファイバ母材の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記第1のステップは、前記コア用多孔
    質ガラス体を成長させつつ、前記縮径前の前記コア用多
    孔質ガラス体の外径を測定するステップを含み、 前記第2のステップは、前記コア用多孔質ガラス体を縮
    径させつつ、当該縮径後の前記コア用多孔質ガラス体の
    外径を測定するステップを含み、 前記加熱手段による加熱は、前記測定された前記縮径後
    の外径が前記縮径前の外径の0.90倍を越えるよう制
    御される請求項1記載のシングルモード光ファイバ母材
    の製造方法。
JP6134519A 1993-06-18 1994-06-16 シングルモード光ファイバ母材の製造方法 Pending JPH0761830A (ja)

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JP5-147209 1993-06-18
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010042983A (ja) * 2008-07-18 2010-02-25 Shin-Etsu Chemical Co Ltd 光ファイバ用母材の製造方法および光ファイバ用母材の製造装置
US11269138B2 (en) 2019-07-22 2022-03-08 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Single mode optical fiber and manufacturing method thereof

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