JPH075989Y2 - ハンマー等の工具差し具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、建築用等のハンマー等の工具差し具に関す
る。

従来の技術 従来、建築現場でハンマーやドライバー等の工具を携帯
するのに、挿入用リングや挿入用皮材を取り付けた皮部
材の工具差し具を腰ベルトに挿し通し、この挿入用リン
グや挿入用皮材にハンマーやドライバー等の工具を突き
差して行っているものであった。

考案が解決しようとする課題 しかし、ハンマーやドライバーは、その突き差す部分の
径が大きかったり、小さかったりするのに対し、工具差
し具の挿入用リングや挿入用皮材の口径は一定であるた
め、作業員が腰をかがめたりすると、特に細径の工具が
挿入用リングや挿入用皮材から抜け落ちるものであっ
た。

近年、建築物は高層化しているため、高所の作業では、
高所から工具が落下してきわめて危険なものであった。

課題を解決するための手段 本考案は上記のような点に鑑みたもので、上記の課題を
解決するために、腰ベルトに係止できるようにした工具
差し具本体の表側にハンマー等の工具を突き差して係止
するための挿入用リングを、その一側部を支点として工
具差し具本体に留め具で取り付けるとともに、突き差し
た工具を挿入用リングで弾性的に押し付けられるように
留め具に弾性材を装着して工具差し具を所定の角度で取
り付けたことを特徴とするハンマー等の工具差し具を提
供するにある。

作用 本考案の工具差し具を腰ベルトに装着して、挿入用リン
グにハンマーやドライバーを突き差して係止すると、弾
性材によって挿入用リングがハンマーやドライバーを押
圧して挿入用リングに保持しておける。そのため、ハン
マーやドライバーの工具の突き差し部分の径が違って
も、落下することなく、安全に工具差し具に突き差して
携帯するができる。

実施例 以下、本考案を実施例にもとづいて説明する。

第１図以下は、本考案の一実施例である。工具差し具１
は、第１図のように矩形状の２枚の皮材２を重ね合わ
せ、その上下の端部を縫合しているとともにリベット３
で打ちつけて結合している。

この工具差し具本体４の腰ベルトを挿し通す２枚の皮材
２の表側のやや上方部に、図のような中央部に枢支部５
を設けた留め具６をリベット７で固着している。そし
て、この留め具６の枢支部５に金属材の挿入用リング８
の一側部を挿入して取り付けている。挿入用リング８に
は、第２図に示すように一側部にコイルスプリングの弾
性材９を装着しており、この弾性材９の中央部を挿入用
リング８に溶接等で固着し、弾性材９の両端をそれぞれ
反対方向に突き出している。この反対方向に突き出した
弾性材９の両端を第１図の点線のように留め具６で皮材
２に押し付けるようにし、挿入用リング８の他側を工具
差し具本体４の下部側に向かって挿入用リング８を30度
〜45度の角度で取り付けている。挿入用リング８の傾斜
角としては、30〜45度位が工具を突き差しやすくて好ま
しい。

また、挿入用リング８は、第１図、第２図のように工具
を押し付ける側を幅広くした押付部10としているととも
に、ゴムや合成樹脂材ですべり止め材11で被覆し、挿入
用リング８に突き差した工具を確実に止めておけるよう
にしている。

したがって、第３図のように作業員の腰ベルト12に皮材
２間を挿し通して工具差し具１を腰部に取り付け、図の
ようにハンマーの工具13の柄14を挿入用リング８に突き
差せる。

やや押し上げられた挿入用リング８は弾性材９の反発力
で皮材２側に押し付けられるので、ハンマーの工具13は
挿入用リング８で弾性的に工具差し具本体４に押し付け
状態として保持できる。また、すべり止め材11で確実に
止めておける。

そのため、建築現場の高所作業で、腰をかがめたりして
も挿入用リング８からハンマーが抜け落ちるのを防止で
きて、安全に作業ができる。

なお、チラェットしののような工具を携帯する場合にも
同様であり、またモンキー、ドライバー等も同様に挿入
用リングに突き差して携帯できる。

これらのように工具の径が多様に異なっていても、弾性
材により挿入用リングで工具を弾性的に押し付けるた
め、安全に保持できるとともに容易に抜き差しすること
ができる。

実施例では、挿入用リングを下側に向けて取り付けた
が、上側に向けて取り付けるなど適宜の角度で取り付け
ことができるものである。

なお、実施例では、２枚の皮材を縫合したり、リベット
止めしているが、これに限定するものでなく、本考案の
趣旨の範囲で変形態様が実施できる。

考案の効果 以上のように本考案にあっては、工具差し具にハンマー
やラチェットしの、モンキー、ドライバー等の径の異な
る工具を挿入用リングに突き差しておいても、弾性材に
より挿入用リングで押圧されるので、これらの工具を弾
性的に保持できて抜け落ち防止がはかれ、安全に作業を
遂行することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の斜視図、第２図は同上の挿
入用リング部の斜視図、第３図は同上の工具突き差し状
態を示す斜視図である。 １……工具差し具、４……工具差し具本体、６……留め
具、８……挿入用リング、９……弾性材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】腰ベルトに係止できるようにした工具差し
   具本体の表側にハンマー等の工具を突き差して係止する
   ための挿入用リングを、その一側部を支点として工具差
   し具本体に留め具で取り付けるとともに、突き差した工
   具を挿入用リングで弾性的に押し付けられるように留め
   具に弾性材を装着して工具差し具を所定の角度で取り付
   けたことを特徴とするハンマー等の工具差し具。