JPH0759773A - 流体流感知装置 - Google Patents

流体流感知装置

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JPH0759773A
JPH0759773A JP6205920A JP20592094A JPH0759773A JP H0759773 A JPH0759773 A JP H0759773A JP 6205920 A JP6205920 A JP 6205920A JP 20592094 A JP20592094 A JP 20592094A JP H0759773 A JPH0759773 A JP H0759773A
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piezoelectric ultrasonic
array
flow
volume
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JP6205920A
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Michael Greenstein
マイケル・グリーンステイン
Jr Hewlett E Melton
ヒューレット・イー・メルトン・ジュニア
King-Wah W Yeung
キング・ワウ・ダブリュウ・ユング
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Hewlett Packard Co
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 流体の流れの方向に影響を受けることなく、
流体の速度を容易に測定できる流体流感知装置を提供す
ることを目的とする。 【構成】 処理回路82よリ電気励起信号f 1 、f 2、
f 3を発生し、遅延回路84a 、84b、84c からの遅
延励起信号f 1d 、f 2d 、f 3d によって同心円状に
複数配列したリング状圧電超音波トランスデューサ・ア
レイの作動領域となる圧電超音波トランスデューサ素子
グループ80a 、80b 、80c を励起することによ
り、超音波出力信号g 1、g 2、g 3を焦点面86に調
査体積を集束させ、調査体積内で運動する粒子が超音波
戻り信号として後方散乱させ、後方散乱した超音波戻り
信号は圧電超音波トランスデューサ素子グループ80a
、80b 、80c で電気戻り信号R(t)に変換され、処
理回路82で流体の流れの方向と速度の計算を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば冠状動脈内の血
液のような流体の流れの速度と方向とを感知するように
構成された圧電超音波トランスデューサ素子アレイと、
様々な超音波調査体積(ultrasonic interrogation volu
me) を生じさせるために上記アレイを制御するための流
体流感知装置に関する。
【0002】
【従来の技術】冠状動脈内の血液流の測定は、冠状動脈
疾患を診断するための公知の技術である。従って、この
血液流れを測定するための様々な装置と方法とがある。
【0003】一般的な感知方式の1つは、超音波を使用
することを含む。この方式を使用する際には、患者の身
体内に超音波が方向付けられ、血液中に浮遊する赤血球
のような小さな粒子が超音波エネルギーを圧電超音波ト
ランスデューサに向かって後方散乱させる。圧電超音波
トランスデューサは、この後、この後方散乱させられた
超音波エネルギーを電気信号に変換し、この電気信号
は、血液の流れの推定値を得るために公知の仕方で処理
される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】超音波感知の重要な利
点の1つは、患者の身体内の何かを切断したり患者身体
内に何かを挿入したりすることを必要とせずに感知が行
われることが可能であるので、この超音波感知が非侵害
的(non-invative)であるということである。しかし、既
存の超音波流量測定技法を使用する際に直面する問題の
1つは、この測定が、経胸廓走査(transthoracic scan)
時には肋骨の間のキーホール「(keyhole)」を通して行
われることが多いが、この「キーホール」の箇所では、
運動する心臓壁の湾曲表面上において冠状動脈がねじれ
ているということである。従って、超音波ビームの照準
線においては、冠状動脈内の血液の方向又は心臓壁の運
動方向が判明しないことが一般的である。このことは、
ドップラーシフト原理を使用する従来の測定技法の多く
において重大な問題である。
【0005】移動する赤血球によって散乱させられた超
音波の周波数変位に基づいて流れの速度vを算出するた
めに既存の技法で使用されるドップラーシフト原理は、
次の(1)式によって表されることが可能である。
【0006】
【数1】
【0007】前(1)式中のf0は身体内に送り込まれ
る超音波の周波数であり、vは流れの速度であり、cは
音速であり、θは超音波ビームの照準線方向と流れとの
間の角度であり、fdはトランスデューサに戻る信号に
おいて検出される周波数の変化である。cosθがゼロ
でない限り、この周波数変位は流れの速度が増大するに
つれて増大する。
【0008】上記の方程式が示すように、血液がどれほ
ど早く流れようとも、θが90゜に等しい場合には、即
ち、圧電超音波トランスデューサ素子の照準線に対して
流れが垂直である場合には、周波数変位を検出するため
に従来のドップラー手法を使用することは不可能であ
る。スピード違反者を調べるためにレーダガンを使用す
る警察官が、この問題の更に一般的な例である。即ち、
典型的なレーダーガンは上記方式と同じドップラー原理
を使用するので、警察官は速度測定対象の車両に対して
直角の位置をとることが不可能であり、警察官が対象車
両の走行方向に対して垂直な位置にいる時には、車両が
全く動いていないという信じがたい測定結果をもたらす
ことになる。
【0009】流れの方向が圧電超音波トランスデューサ
素子の照準線から60゜の角度にある時には、装置によ
って表示される周波数変位は、流れの方向と照準線とが
平行である時の周波数変位の半分であるにすぎないだろ
う。一般に角度θは前もって知ることはできない。従っ
て、血液流の測定の場合は、必要なものは、実質的に等
方性(isotropic)である超音波感知装置、即ち、流れの
方向の影響を受けずに流れの速度を正確且つばらつきな
しに測定可能な、超音波感知装置である。或いは、流れ
の方向に応じてドップラー測定値が調整可能であるよう
に、流れの方向を測定することが可能な感知装置が必要
とされる。本発明は、こうした装置を提供する。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、その素子が個
々に励起されることが可能であり、且つ調査体積内を流
れる流体からの後方散乱信号を感知することが可能な、
圧電超音波トランスデューサ素子の2次元アレイを有す
る流体の流れ感知装置を提供する。球体又は楕円体の形
に調査体積を生成することが可能であるように、上記ア
レイ内の圧電超音波トランスデューサ素子のピッチが、
調査信号の音響波長の1/2以下であることが好まし
い。
【0011】調査箇所から見て同心円リングパターンに
圧電超音波トランスデューサ素子を活動化させることに
よって、且つ、調査信号を適切に位相変移(phasing) 及
び距離ゲート制御(range-gating)することによって、概
ね球状(SPHERICAL)の調査体積(以下ではSIV と略称さ
れる)を生成する。このSIV からの後方散乱超音波信号
は、流体の流れの速度の等方性の測定、即ち、方向の影
響を受けない流体の流れの速度の測定を可能にする。
【0012】調査体積をその上に集束する調査軸線(int
errogation axis)に沿った上記圧電超音波トランデュー
サ素子アレイからの距離は、作動した圧電超音波トラン
デューサ素子のパターンによって生じるアパーチャの大
きさを変化させ、これらの圧電超音波トランデューサ素
子の相対的タイミングを変化させることによって、変化
することが可能である。調査方向は、同心の楕円のパタ
ーンに圧電超音波トランスデューサ素子を作動させるこ
とによって、軸線からずれるように変化することが可能
である。活動された圧電超音波トランスデューサ素子の
パターンの平行移動によって、調査軸線自体も圧電超音
波トランスデューサ素子アレイの中心からずらすことが
可能である。
【0013】或いは、同中心のリングから同中心の楕円
に圧電超音波トランスデューサ素子の活動化パターンを
変形することによって、本発明は、その長軸が回転する
ことが可能な楕円体の測定体積を生じる。こうした楕円
体調査体積からの後方散乱信号は、それらの体積内の流
体の流れの方向を表示する。
【0014】
【実施例】本発明は、超音波を散乱させることが可能な
何らかの形態の粒子又は不連続性をその導管内の流体が
含む場合に、任意の導管内の流体の流れの方向と速度を
測定するための装置を提供する。しかし、本発明は、上
記の通り、例えば冠状動脈のような血管の内部の血液の
流れを測定することに、更には人体の他の器官の内部の
血液の流れを測定することに関連した諸問題を解決する
のに特に適している。従って、以下の説明はこの用途に
向けられる。
【0015】図1は、流体の流れを評価するために使用
される従来の圧電超音波トランスデューサ素子の1次元
フェーズド・アレイの動作原理を示している。こうした
装置では、多数の圧電超音波トランスデューサ素子10
1 、102 、103 、... 、10n-1、10n が並列フ
ェーズド・アレイ12として装着されるか製造される。
これらの圧電超音波トランスデューサ素子は、主として
調査方向14に沿って伝播する超音波パターンを発生さ
せるために、公知の回路と技法とを使用して個々に励起
され、この調査方向は、フェーズド・アレイ12の平面
に対する法線を基準として一定の角度範囲に亙って方向
付けられることが可能である。
【0016】個々の圧電超音波トランスデューサ素子1
01 、... 、10n からの信号が、その箇所における流
体の流れを測定することが求められている箇所において
これらの信号が最大有効干渉を生じさせるように、公知
の方式を使用して位相変移させられる。この領域は、調
査体積として知られる。図1では、そうした従来の1−
D (1次元)フェーズド・アレイ12によって生じさせ
られる異方性(anisotropic) の調査体積( 以下、 AIVと
いう) は、薄い概ね長方形のAIV 領域16として示され
る。このAIV は、その横断方向の寸法と軸線方向の寸法
とが互いに等しくない調査ビームを従来の典型的な圧電
超音波トランスデューサ素子が発生させるということに
基づいている。
【0017】図12に示される超音波撮像装置のような
既存の超音波画像装置は、画像において高い距離分解能
を得るために、可能な限り短い持続時間の超音波放出を
使用する。超音波ビームの横断方向寸法は圧電超音波ト
ランスデューサ素子101 、…、10n の物理的寸法に
よって制限されるので、これらの技法は、調査体積16
の異方性、即ち、その方向依存性を生じさせる場合が多
い。
【0018】図12では、超音波ビームの境界が信号強
度の−6dB境界として示され、この−6dB境界によって
図12で示される通りの超音波ビームの距離と方位角と
仰角は等しくない。距離寸法(Z 軸)は、非常に短いパ
ルス長のために1mm未満である。方位角方向(X 軸)
は、動的な電子式集束によって得られ、普通は約3mmで
ある。仰角方向(Y 軸)は、静的な機械式集束によって
得られ、典型的には5mm未満である。後述するように、
本発明は機械式集束を必要とせず、更には、従来のもの
に比べて遥かに制御が容易な集束とビーム形成とを可能
にするばかりでなく、等方性の球状調査体積をも実現す
る。
【0019】従来の調査体積では、その異方性のため
に、圧電超音波トランスデューサ素子に戻される信号
が、調査ビームの方向と測定される流体の流れの方向と
によって影響を受ける特性を有することになる。言い換
えれば、そのシステムは、流体がx方向に流れている場
合に、この流体の流れの速度が、流体がz方向に流れて
いる場合の速度と等しいものであっても、これらの速度
が異なっているように表示する。この問題点の原因は、
一般的に使用されるドップラ方式が下記で言及される時
に論じられるだろう。
【0020】図13は、AIV を発生させるために使用さ
れる距離方向(Z 軸)に沿った波形と包絡線とを示す。
軸線方向の画像解像度を増大させるために、AIV を使用
する従来の典型的な撮像トランスデューサは、調査体積
内において1つ又は2つのサイクルだけを有する。図1
3では、調査パルス20の1・1/2サイクルが、その
AIV の波形包絡線22を規定する。
【0021】公知のように、パルス20は、動脈内の赤
血球のような流体内の粒子の各々によって圧電超音波ト
ランスデューサ素子によるフェーズド・アレイ12(図
12)に向けて後方散乱させられる。それによって後方
散乱させられたパルスはドップラシフトを受ける。上記
のドップラ関係式を使用して、周波数変位の度合いが、
流体の流れを計算するために使用される。しかし、上記
で説明されたように、従来のシステムにおける周波数変
位の度合いは、その流体の流れの方向と調査方向14と
の間の角度に依存する。
【0022】超音波流れ測定システムでは、典型的には
超音波が一定不変のパルス反復周波数(PRF)で伝送され
るが、これは、戻り信号に一定不変のサンプリングレー
トを必然的にもたらすので、本発明においても好まし
い。一定不変の時間遅延を伴って、又は、同様に、各々
の超音波放出後にその超音波トランスデューサから一定
不変の距離を置いて、圧電超音波トランスデューサ素子
に戻る信号が、調査体積内の多数の粒子による散乱によ
って生じさせられる。この調査体積内では、超音波の伝
播方向に沿った超音波信号の包絡線が、時間の関数とし
て超音波放出の包絡線(長さ)から主として決定され
る。その断面積は、超音波伝播方向に対する垂直平面内
に生じるトランスデューサ送信及び受信ビームによって
決定される。
【0023】本発明によって、調査体積の長さは、上記
ビームの幅及び高さと同一であるように発生する。この
場合に、この調査体積は概ね球体である。本発明者は、
方向の影響を受けずに流れの速度と方向とを測定するこ
とを可能にする、調査体積又は波形包絡線に関する球体
性の2つの特定のタイプ又は大きさ(measure) の球体性
を発見した。
【0024】別の同時係属中の出願である「超音波周波
数領域システムと流体の流れを測定するための方法(Ult
rasonic Frequency-Domain System and Method for Sen
singFluid Flow)」(米国出願日付:1993年8月9
日)において、本発明者は、上記「球体性」を平均出力
バイアスによって決定する方法を開示する。この方法に
よって、強さ(intensity) I と半径R とを有する球体
が、その距離寸法がその横断寸法に等しく且つ同一の平
均出力を有する調査体積によって「置き換えられる」。
この後で、後方散乱戻り信号のドップラ帯域幅が感知さ
れ、数的表現され、一定の比例因子によって換算され
る。換算されたドップラ帯域幅値は、流れの方向の如何
に係わらず、流れの速度に等しい。
【0025】別の同時係属中の出願である「超音波時間
領域システムと流体の流れを測定するための方法(Ultra
sonic Time-Domain System and Method for Sensing Fl
uidFlow) 」(米国出願日付:1993年8月9日)に
おいて、本発明者は、「球体性」が調査波形包絡線の平
均二乗勾配の成分が実質的に等しいということを意味す
る方法を開示している。この方法においては、調査体積
は定常であり、定常の波形包絡線を伴って発生させられ
る(調査領域内には音源又は音響シンクはない)。更
に、その軸の起点が波形包絡線の中心であるいずれの組
の直交軸においても調査波形包絡線の平均二乗勾配の成
分が実質的に等しいように、上記調査体積の波形包絡線
が発生する。その後で、後方散乱戻り信号の包絡線の平
均二乗変化率が一定不変の比例因子によって数的表現さ
れ換算される。この換算された平均二乗変化率は、流れ
の方向の如何に係わらず、流れの速度に等しい。
【0026】これらの方法によって流れの方向を測定す
るために、(上記の対応する「球体性」の定義を使用す
る)球体の調査体積を、長軸を有する概ね楕円体の形に
変形する。本発明者は、上記楕円体調査体積又は波形包
絡線の長軸が流れ方向に平行である時に、戻り信号の包
絡線の平均二乗変化率とドップラ帯域幅とが最小値に達
するということを発見している。この時、上記楕円体調
査体積又は波形包絡線の長軸が、最小値に達するまで、
任意の公知の最適化ルーチンによって回転される。こう
して、流れ方向が、上記楕円体の長軸の方向と同一であ
ると表示される。
【0027】戻り信号の包絡線の平均二乗変化率を使用
する方法と戻り信号のドップラ帯域幅とを使用する方法
の両方の場合に、様々な調査体積を発生させるために適
切な音響トランスデューサが必要とされる。本発明は、
こうした圧電超音波トランスデューサを提供する。
【0028】調査体積とその波形包絡線は、両送信超音
波ビーム特性と受信超音波ビーム特性の関数であるとい
うことに留意されたい。
【0029】図1は、距離方向に沿ったSIV の波形と包
絡線とを示す。パルス30の4つのサイクルが、そのSI
V の距離方向に沿った波形包絡線32を規定する。調査
波形包絡線にZ 軸に沿った適正な湾曲を与えるために、
そのパルスの振幅は、そのSIV の先端位置と最後尾位置
との付近の最小値からそのAIV の中心付近の最大値へと
増大しなければならない。図1に示す波形を生じるよう
に個々のトランスデューサ素子からの出力信号を位相変
移させるために必要な電気的励起信号が、実験によっ
て、又は、任意の所与の用途における選択された圧電超
音波トランスデューサ素子の物理的特性の知識に基づい
た理論的計算によって、決定することが可能である。
【0030】図2は、横断方向に沿った、AIV とSIV と
の両方の場合の波形包絡線を示す。図2が示すように、
上記の両調査体積に関するビーム幅は、上記圧電超音波
トランスデューサ素子の集束能力によって制約される。
両方向の矢印44は、調査体積の波形包絡線の−6dB幅
を示している。
【0031】典型的には、完全に球体の調査体積を生じ
させることは不可能である。むしろ、調査体積は、1つ
以上の軸線に沿って「尾部(tail)」又は「縁部(lip)」
を有する。しかし、一般的には、調査体積が(特定の具
体例で使用される定義に応じて)概ね球体である限り、
流れの測定値はそれほど大きな歪みを被らないだろう。
いずれにしても、本発明による概ね球体の調査体積は、
従来技術で使用される異方性の調査体積に比較して、著
しく低い方向依存性をもたらすだろう。
【0032】例えば、適切な幅のガウス形範囲輪郭(Gau
ssian range profile)を有する波形包絡線を生じさせる
ことによって、十分に球体である調査体積が発生させら
れることが可能であることを実験が示している。球体の
調査体積が送信ビーム特性と受信ビーム特性の両方の合
成関数であることに留意されたい。
【0033】図3は、本発明によるSIV を示すと共に、
動脈50内の血液の流れの方向を測定するための本発明
による方法を示す。動脈50内の血液の流れの局所的方
向が矢印52によって示されている。図3は更に、動脈
50の内部に集束させられた、上記の特性を有する球体
の調査体積54を示す。
【0034】調査体積の境界を、その調査体積が楕円体
であるように変形する場合には、その調査体積が方向依
存性になるように戻り信号に変化が引き起こされる。後
方散乱した戻り信号の包絡線を測定した平均二乗変化率
が流れ速度を測定するために(SIV において)使用する
場合には、この平均二乗変化率が、(その測定中は一定
不変であると仮定されることが可能な)流れ速度と、そ
の楕円体の長軸と流れ方向との間の角度との関数であ
る、方向表示変数を形成する。戻り信号の測定ドップラ
帯域幅が流れ速度を測定するために(SIV において)使
用する場合には、測定する帯域幅が方向表示変数を形成
する。両方の場合とも、方向表示変数の値は、流体内の
散乱粒子の流れ方向が上記楕円体の長軸に対して平行で
あればあるほど増大する。
【0035】図3には、血液流の矢印52の方向と概ね
一直線にされた長軸を有する1つの楕円体体積(以下、
EIV という)56が示され、これと同時に、矢印52の
方向に対して概ね垂直な長軸を有する別のEIV 58が示
されている。上記概ね垂直なEIV 58から得られる特定
の具体例で使用される方向表示変数は、概ね一直線にさ
れたEIV 56から得られる方向表示変数よりも著しく大
きい値を有する。
【0036】本発明はこの現象を利用し、調査体積内の
血液の流れの方向と、それに加えて(又は、その代わり
に)調査体積内の血液の流量(magnitude of flow) を測
定するための方法を提供する。まず第1に、流れの量を
測定することが求められる場合には、上記の通りのSIV
を生じさせ且つ望ましい測定個所において動脈内にその
SIV を集束させるように、まず最初に超音波アレイを構
成し励起する。
【0037】公知のように、調査体積内の粒子によって
後方散乱された超音波は、その圧電超音波トランスデュ
ーサ素子の1つ以上がその再変換に使用されることが可
能な圧電超音波トランスデューサ素子の圧電特性によっ
て、電気的信号に再変換される。この後で、選択された
圧電超音波トランスデューサ素子からのアナログ信号を
感知してサンプリングするために、及び、数値計算での
使用に適したディジタル形式にそのアナログ信号を変換
するために、従来の処理回路を使用する。(上記の本発
明の同時係属中の出願に説明されている)適切な対応す
る方法を使用して流れの量を測定するために、この処理
回路は、これらの測定値を累算し、方向表示変数の値を
計算する。
【0038】この後で、超音波信号を発生するために使
用される上記圧電超音波トランスデューサ素子のアレイ
内の個々の圧電超音波トランスデューサ素子の位相変移
を変化させることによって、SIV がEIV に「変形」され
る。当然のことながら、上記SIV 段階を先行して行うか
後で行うかを選択することが可能であり、後で行う場合
には、EIV が最初に生じる。その楕円体が回転するにつ
れて方向表示変数に十分に大きい変化が生じるように、
このEIV の離心率が、実験又は計算によって選択するこ
とが可能である。
【0039】一般的に言って、楕円体の離心率が大きけ
れば大きいほど、戻り信号に生じる変化は大きくなるだ
ろう。異方性であるEIV の長軸が流れの方向と一直線に
合わせられる時には、検出能力も増大するだろう。圧電
超音波トランスデューサアレイの物理的形状と、個々の
圧電超音波トランスデューサ信号の相対位相を変化させ
るための様々な可能性とが、EIV における離心率の選択
を制限するだろう。動脈内の大きな湾曲部がある領域に
この楕円体の中心が位置する場合には、その長軸自体
が、血液流の方向が急激に変化する領域全体に亙って延
在するだろう。
【0040】この楕円体調査体積は、SIV 自体と同一の
集束中心を有することが好ましい。これは、動脈の同一
領域が測定されることを確実にするばかりでなく、SIV
を使用して行われる流れの量の測定の箇所と同一の箇所
において流れ方向の測定が行われることも確実なものに
する。
【0041】上記SIVと同一の(又は互いに同じ)中
心を有するEIV における方向表示変数は、その楕円体の
長軸の方向と、EIV の中を通って流れる血液の速度との
関数である。次の(2)式を楕円体調査体積の長軸の方
向であるとする。
【0042】
【数2】
【0043】更に、EIV がその中心点の周りを回転する
時に、調査体積中を通過する流れの速度が実質的に一定
不変であると仮定する。このことは、方向表示変数が長
軸方向だけの関数であることを意味する。
【0044】圧電超音波トランスデューサアレイの位相
変移を変化させることによって、EIV の長軸がその楕円
体の中心点の周りに回転させることが可能である。その
楕円体が回転するにつれて、方向表示変数自体が変化
し、その長軸が流れの方向に平行である時に最小値に達
する。例えばNewton-Raphson法(ニュートンラフソン
方)のような公知の多数の数値最適化方式のいずれか
が、どの方向が方向表示変数における最小値を与えるか
を決定するために長軸を回転する仕方を制御するために
使用することが可能である。選択された最適化方法が、
長軸を規定するベクトルに関する1つ以上の出発値を必
要とする場合には、こうした出発値は、単なる任意の選
択や所定方向における任意の増分変化を含む従来の方法
のいずれかに従って、生じさせられることが可能であ
る。
【0045】上記のように、任意の所与の調査体積に関
する方向表示変数の値を計算するために、公知の数値技
法が使用してもよい。しかし、こうした値を決定するた
めには、方向表示変数の信頼性の高い推定値を得るのに
十分なデータ点値(data point value)を累算するよう
に、多数の戻り信号を感知することが一般的に必要であ
ろう。測定値を累算することが可能な累算速度は、典型
的には、圧電超音波トランスデューサ素子アレイ自体の
パルスレートと同一である。従って、各々の楕円体調査
体積毎に、最適化ルーチン中のその次のステップを行う
前に、即ち、EIVを新たな方向に動かす前に、十分な数
の測定値を累算するのに十分な長さにされた一定の体積
を保持することが必要である。楕円体調査体積を回転さ
せる適正な速度は、実験によって又は流体の流れ特性の
従来の知識のいずれかを組み入れることによって、決定
することが可能である。
【0046】ひとたび方向表示変数の最小値を感知する
と、流れの方向が、最小値を与えた楕円体の長軸の方向
と同一であると仮定する。この方向と楕円体の中心点
(調査体積の焦点)とが分かっているので、その調査体
積内の流れの方向が得られる。球体調査体積を使用して
この同じ領域を既に測定している場合には、流れ速度の
正確な測定値を得ることも可能である。当然のことなが
ら、楕円体調査体積が流れの方向(及び、従って、流れ
方向と圧電超音波トランスデューサアレイの照準線即ち
調査方向との間の角度)を測定するために楕円体調査体
積を使用するので、この場合には、流れの推定値を得る
ために、SIV に係わらず通常のドップラ方式を適用する
ことが可能である。
【0047】本発明は、球体調査体積と楕円体調査体積
の両方を生じること、および、流れの速度と方向とを測
定するためのこれらの方法を実行することに、特に適合
したトランスデューサを提供する。
【0048】図4は、リング状圧電超音波トランスデュ
ーサ素子62a 、62b 、62c 、62d 、62e のア
レイ60を示す。この図示された実施例では、5個のリ
ング状トランスデューサ素子が示されているが、任意の
所定の用途の必要に応じて任意に数のリング状圧電超音
波トランスデューサ素子を使用することが可能である。
例えば、上記アレイの直径を一定不変に保ちながらリン
グ状圧電超音波トランスデューサ素子の数を増大させる
と、一般的に、等しい大きさの球体調査体積がその距離
範囲全体に亙って生じることが可能な距離を増大させる
だろうが、しかし、このことは同時に、個々のリング状
圧電超音波トランスデューサ素子を使用することが可能
である。例えば、上記アレイの直径を一定不変に保ちな
がらリング状圧電超音波トランスデューサ素子の数を増
大させると、一般的に、等しい大きさの球体調査体積が
その距離範囲全体に亙って生じることが可能な距離を増
大させるだろうが、しかし、このことは同時に、個々の
リング状圧電超音波トランスデューサ素子を励起し位相
変移させる回路の複雑性を増大させる。アレイ60の直
径を増大することによって、より大きなアパーチャが生
じ、従って、調査体積を更に遠くまで集束することが可
能になるだろう。
【0049】最も単純な場合にはアレイ60の表面は実
質的に平坦であるが、凹形のアレイを有することも可能
であり、更には、球体調査体積を生成することも可能で
ある。リング状のアレイ60は、アレイ60に垂直であ
り且つそのアレイの中心を通る調査方向線64上に集束
する調査体積を生成する。アレイ60の焦点距離は、同
時に励起させられるリング状圧電超音波トランスデュー
サ素子62a〜62eの数を変化させることによって、
公知の方法で調整することが可能である。2個の中心の
リング状圧電超音波トランスデューサ素子62a、62
bから始めて、別の同心のリング状圧電超音波トランス
デューサ素子が加えられる毎に、アレイ60のアパーチ
ャが増大させられる。図4では、この形状に活動素子を
形成する3つの最も内側のリング状圧電超音波トランス
デューサ素子62a −62c によって生成された、1つ
のSIV 66が示されている。5つのリング状圧電超音波
トランスデューサ素子62a 〜62e 全てを励起する時
に、アレイ60から更に遠い別のSIV 68が生じる。
【0050】図4に示されるリング状圧電超音波トラン
スデューサアレイは、SIV を生成することは可能である
が、任意に方向付けられたEIV を生成することはできな
い。このリング状状圧電超音波トランスデューサアレイ
は更に、対象領域全体に亙ってSIV を動かすための機械
的操作を必要とする。従って、リング状圧電超音波トラ
ンスデューサアレイは、迅速に動く心臓のような器官に
おける流れの検出のような用途には最適とは言えない
が、人体の他の血管や器官における流れの検出に使用す
ることは可能である。
【0051】更に、送信時における調査体積の集束距離
は、個々のリング状圧電超音波トランスデューサ素子の
励起の相対的遅延の関数である。遅延集束(delay focus
ing)が当業で公知であり、リング状圧電超音波トランス
デューサ素子からの信号の相対的な位相変移を変化させ
ることによって、それによって生じる有効な干渉という
結果が上記アレイの焦点を内側と外側に移動させる。よ
り小さなアパーチャ(より少ない数の同心リング状圧電
超音波トランスデューサ素子)を使用することによっ
て、同一の絞り値を維持しながら、より短い距離に集束
させることが可能である。上記のように、球体調査体積
と楕円体調査体積とを発生させ移動させる(EIV の場合
には、更に、回転させる)ことが可能なリング状圧電超
音波トランスデューサを提供するという点で、従来のも
のに比べて、本発明は独特なものである。それによっ
て、本発明は、流れの等方性の測定を可能にする。
【0052】図5は、単純化された圧電超音波トランス
デューサ素子の2-Dフェーズド・アレイ70を示す。図
示された実施例では、そのアレイは、20×20マトリ
ックスとして配列された400個の圧電超音波トランス
デューサ素子によって構成され、このマトリックスの四
隅の素子は71(1,1)、71(1,20)、71
(20,1)、71(20,20)と表示されている。
任意の所与の用途で使用される圧電超音波トランスデュ
ーサ素子の数は、必要とされるビーム形成の度合いと他
の要素(例えば、許容可能な製造上の複雑性とコスト)
とによって決まる。個々の素子71は、当業で公知であ
るようなダイシングソウ(dicing saw)を使用して、互い
に分離されることが好ましい。
【0053】同心のリング72a〜72fが、単に説明
のために、2-Dフェーズド・アレイ70の面の上に重ね
て示されている。本発明によって、2-Dフェーズド・ア
レイ70の個々の圧電超音波トランスデューサ素子は、
2-Dフェーズド・アレイ70がリング状圧電超音波トラ
ンスデューサ素子のシステムをシミュレートすることが
可能であるように励起されるが、他のアパーチャをシミ
ュレートすることも可能である。動作中には、最も内側
の圧電超音波トランスデューサ素子(リング72a内)
をシミュレートするために、リング72aで示された領
域内の圧電超音波トランスデューサ素子の全て、即ち、
少なくともそのリング72a内に予め決められた一部分
を有する圧電超音波トランスデューサ素子の全てを、適
切に遅延した励起信号によって励起される。同様に、他
の任意のリング状領域は、2-Dフェーズド・アレイ70
の表面上の対応するリング状領域の十分に内側に位置す
るリング状圧電超音波トランスデューサ素子を励起する
ことによって、シミュレートされる。
【0054】図示された実施例では、2-Dフェーズド・
アレイ70が、図4に示されるリング状アレイの場合と
同様に、軸線上の集束(on-axis focusing)をシミュレー
トするために使用される。従って、調査方向74に沿っ
て、個々の球体の調査体積76、78を、最も外側のシ
ミュレートされたリング状圧電超音波トランスデューサ
素子によって生じる「アパーチャ」の直径に応じて、生
成することが可能である。
【0055】2-Dフェーズド・アレイ70の利点の1つ
は、リング状領域の数および直径を、機械的変化を全く
必要とせずに、電気励起信号の単純な変化によって変化
させることが可能であるということである。2-Dフェー
ズド・アレイ70の更に別の利点は、そのアレイの焦点
距離を変化させることを可能にするばかりではなく、更
には、調査方向74を変化させることと調査体積の離心
率を調整することとを可能にするということである。楕
円体の調査領域と他の形状の調査領域とを生成し、これ
らを回転させるように有効に干渉する信号を発生するリ
ング状圧電超音波トランスデューサ素子のための励起信
号を決定するために、2-Dフェーズド・アレイ70内の
リング状圧電超音波トランスデューサ素子の物理的特性
に応じて、公知の分析技法と数値技法とシミュレーショ
ンと実験とを使用することが可能である。この2-Dフェ
ーズド・アレイの好ましい実施例に関して後に図示し説
明するように、本発明は、純粋に電子的な制御を使用し
て、調査体積を発生し、移動し、変化させることが可能
である。
【0056】図6は、超音波球体調査体積を使用して流
れを測定する他のシステムの主要構成部品と信号とを示
す概略的なブロック図である。図6では、単純な3リン
グ形リング状圧電超音波トランスデューサアレイが2-D
フェーズド・アレイ内の適切な素子の活動化によってシ
ミュレートされる構成が、説明を容易にする目的で示さ
れている。図6では、そのアレイの3つの作動領域は、
80a、80b、80cで表され、その各々が上記2-D
フェーズド・アレイ内の圧電超音波トランスデューサ素
子グループを表しており、これらの圧電超音波トランス
デューサ素子グループは、実質的に同一の送信信号によ
って活動し、その受信信号が、そのグループの素子が実
質的に単一の圧電超音波トランスデューサ素子であるよ
うに処理される。単純な3リング形アレイのエミュレー
ションが示されているが、図6に示されている構造は、
n個のリングを有するリング状圧電超音波トランスデュ
ーサアレイ又はn個のリングを有する楕円形トランスデ
ューサアレイのエミュレーションという(後述される)
更に一般的な場合にも適用され、これらのアレイに関し
て(下記の)様々な励起信号がアレイ内の各圧電超音波
トランスデューサに与えられる。
【0057】従来の処理回路82は、トランスデューサ
アレイの圧電超音波トランスデューサ素子を駆動するた
めの一連のパルスとして電気励起信号f1 、f2 、f3
を発生させる。最も単純な信号周波数、即ち「モノク
ロ」の場合には、電気励起信号の各々が次の(3)式の
形をとる。
【0058】
【数3】
【0059】電気励起信号f 1、f 2、f 3は、別々の
従来通りの遅延回路84a 、84b、84c 内におい
て、又は、処理回路82による電気励起信号f 1、f
2、f 3の発生時に処理回路82自体によって、各々に
量δ1、δ2、δ3ずつ時間遅延させられる。個々の圧
電超音波トランスデューサ素子グループ80a 、80b
、80c が、別々の遅延励起信号f1d 、f2d 、f
d よって励起される。従って、これらの励起信号が単
一周波数であると仮定すれば、その遅延された励起信号
は(4)式に示す一般形式をとる。
【0060】
【数4】
【0061】トランスデューサ励起信号が単一周波数で
あることは必ずしも必要ではない。むしろ、電気励起信
号f 2、f 3に関して図6に示されるように、電気励起
信号は他の周波数成分を含むことが可能であり、従っ
て、遅延励起信号の一般形式は、次の(5)式に示す通
りであり、(5)式中のWiは、個々の遅延励起信号のス
ペクトル中に含まれる一連の周波数である。
【0062】
【数5】
【0063】時間遅延は、集束条件を論じるために上記
で既に使用された。しかし、当業で公知のように、位相
混合(phase mixing)も適切な技法である。
【0064】圧電超音波トランスデューサ素子は、その
個々の入力信号fid によって励起され、その信号に対応
する超音波出力信号g 1、g2、g 3を放出し、これら
の出力信号は調査信号を構成し、互いに干渉し合って焦
点面86に調査体積を集束させる。調査体積内で運動す
る粒子が、超音波信号を戻り信号として後方散乱させ
る。後方散乱した超音波戻り信号は、1つ以上の圧電超
音波トランスデューサ素子グループ80a 、80b 、8
0c によって、電気戻り信号R(t)に変換され、この戻り
信号は、アレイ中の個々の圧電超音波トランスデューサ
素子によって発生する電気戻り信号の合成信号である。
従来の範囲ゲート制御と必要に応じて包絡線検出のよう
な他の信号処理と後で、(具体的な実施において使用さ
れる方法に基づいて)流れ速度と方向とを測定するため
の計算が処理回路82内で行われる。本発明のような多
素子トランスデューサでは、従来通りのビーム形成技法
を、必要に応じて、距離ゲート制御と包絡線検出とのた
めに合成RF信号R(t)の形に各素子における個々のRF信号
を合成する上で使用することが好ましい。
【0065】処理回路82は、予め決められた割合で繰
り返される一連のパルスとしての電気励起信号f 1、f
2、f 3を生成するために、従来通りの信号発生及び調
整回路を含むか、又は、こうした回路に接続することが
可能である。同様に、処理回路82は、前置増幅(pre-a
mplification) やサンプリングやAD変換のような機能を
果たす従来通りの受信及び調整回路を含むか、又は、こ
うした回路に接続されることが可能であり、この受信及
び調整回路は、流体の流れ速度と方向との計算における
使用に適した数値に、圧電超音波トランスデューサ素子
からの戻り信号を単独で又は合成信号R(t)として変形す
る。この処理回路82又は追加の受信器回路が、調査体
積内で球体状に対称な往復ビームの形成を実現するため
に備えられることも可能である。
【0066】記憶回路88が、処理回路82に接続され
るか、処理回路82内に含まれる。記憶回路88は、流
れの速度と方向との計算に使用される戻り信号(図6に
は合成戻り信号R(t)として示される)の連続値を累算す
るために使用される。記憶回路88は、電気励起信号f
1、f 2、f 3を発生させるために処理回路82が使用
する信号波形をディジタル的に記憶するために使用され
ることも可能である。流れの速度と方向との計算結果
は、処理回路82の出力によって駆動される任意の従来
通りの英数字表示装置か図形表示装置か他の表示装置8
9の上で使用者に対して表示されることが可能である。
こうした出力結果は、別の処理回路か推定回路か応用回
路に送られることも可能である。
【0067】本発明は、方向に依存せずに流れの量を測
定するために、球体の調査体積を発生させるトランスデ
ューサを提供する。従って、超音波トランスデューサ出
力信号g 1、g 2、g 3は、有効に干渉し合って球体調
査体積を生じさせる信号形態を持たなければならない。
2-Dフェーズド・アレイ中の圧電超音波トランスデュー
サ素子に対する励起信号は、圧電超音波トランスデュー
サ素子からの超音波出力信号の有効な干渉が楕円体の調
査体積を生じさせるような信号波形を有することも可能
である。このことは後で更に詳細に説明される。
【0068】上記で説明したように、圧電超音波トラン
スデューサ素子からの出力信号の包絡線E(t)は、SIV の
場合に、その距離寸法がその調査体積の方位角寸法と仰
角寸法とに等しくなるような包絡線である。個々の圧電
超音波トランスデューサ素子から必要とされる出力信号
を決定する際には、圧電超音波トランスデューサ素子が
十分に「高速」であるか広帯域である場合にだけ、圧電
超音波トランスデューサ素子からの出力信号の包絡線E
(t)がその電気励起信号の包絡線と実質的に同一である
ということに留意されたい。しかし、一般的には、圧電
超音波トランスデューサ素子からの出力信号の包絡線
は、圧電超音波トランスデューサ素子に対する電気入力
を形成する電気励起信号の包絡線と全く同一であるとい
うことはない。
【0069】圧電超音波トランスデューサ素子が「低
速」であればあるほど、(1つ以上の成分周波数を有す
る入力励起信号の場合には特に)変化の度合いが大きく
なる。公知のように、出力信号の特性は、対応するトラ
ンスデューサのパルス応答特性によって決まる。本発明
による球体又は楕円体の調査体積を生成するために必要
とされる出力信号の特性が知られているか又は計算され
ることが可能であるので、(各圧電超音波トランスデュ
ーサのパルス応答機能が知られているか又は推定可能で
あるとすれば)デコンボルーション(deconvolution)に
よって理論的に、シミュレーションによって、又は、実
験によって、必要とされる励起信号を決定することが可
能である。対応する信号を発生させるために必要なパラ
メタが、所定のSIV に関してだけでなく、更には、SIV
の空間内の位置に関して、又は、楕円体調査体積の位置
と方向と離心率とに関して、電気励起信号f 1、f 2、
f 3を発生させる際における処理回路による使用のため
に、記憶回路88内に格納されることが可能である。
【0070】上記のように、完全に球体の調査体積を生
成することは典型的には不可能であるが、適切な幅のガ
ウス形範囲輪郭を有する波形包絡線を生成することによ
り、大半の用途にとって十分な程度の球体性を有する調
査体積を生成することが可能であるということが、実験
によって示されている。特に、本発明によって、圧電超
音波トランスデューサ素子アレイ(図4の場合のような
構造的にリング状のアレイ、すなわち、リング状圧電超
音波トランスデューサアレイ又は、図5と図9との場合
のような「模擬(emulated)」リング状アレイ)が、軸線
上集束の場合には、同心円の圧電超音波トランスデュー
サ素子パターンとして形成される。その後で、概ね円筒
形の調査体積を発生させるために、適切なタイミングと
位相変移とによって、機能アレイ素子が作動させられ
る。この後で、この円筒の距離寸法がその横断方向寸法
と等しくなるように調整され、更に、その円筒の「縁
部」が、例えばガウス型範囲輪郭を使用することによっ
て「丸められる」。
【0071】図7は、SIV とEIV との両方を生成するの
に適した圧電超音波トランスデューサ素子90の2-Dフ
ェーズド・アレイの好ましい実施例を示す。この実施例
では、2500個の機能圧電超音波トランスデューサ素
子が50×50アレイとして配列される。これらの機能
圧電超音波トランスデューサ素子は、電子送信信号によ
って活動化することが可能であり、且つ調査体積からの
後方散乱超音波戻り信号を受信することが可能である素
子である。2-Dフェーズド・アレイ90の四隅の機能圧
電超音波トランスデューサ素子は、92(1、1)、9
2(1、50)、92(50、1)、92(50、5
0)で示される。
【0072】2-Dフェーズド・アレイ90の縁部の周り
の外側非活動区域内の圧電超音波トランスデューサ素子
は、非機能的な保護素子(non-functional guard elemen
t)であり、作製を容易にするために、上記機能圧電超音
波トランスデューサ素子がその上に製造される基板自体
の一部分として形成されることが好ましい。図7では、
隅の保護素子94(左上の隅)と縁部の保護素子96
(隅の保護素子94の右隣)を含む204個の保護素子
が示されている。これらの素子の名称が示すように、保
護素子は、製造中と取り扱い中における損傷から上記機
能圧電超音波トランスデューサ素子を保護する。これら
の保護素子は、内側の機能能圧電超音波トランスデュー
サ素子(これらの素子の外側縁部に対しては別の切断工
程は行われない)と同一の製造手順を使用して最も外側
の機能圧電超音波トランスデューサ素子が製造されるこ
とを可能にする。これらの保護素子は、他の回路に対す
る電気的及び機械的な接点を与えることも可能である。
【0073】2-Dフェーズド・アレイ90内の機能圧電
超音波トランスデューサ素子の数と保護素子の数は、必
ずしも各々に2500個と204個である必要はなく、
特定の具体例の大きさと分解能と製造上の複雑性とに応
じて変化することが可能である。円形アパーチャの最大
利用可能範囲を与えるためには正方形に圧電超音波トラ
ンスデューサ素子アレイを配列することが好ましいが、
正方形以外の他の形状に上記アレイを配列することも可
能である。言い換えれば、n ×n アレイの形に機能圧電
超音波トランスデューサ素子を配列する代わりに、これ
らの素子は、n×m 長方形(m ≠n )か、何らかの他の
多角形の形か、更には、湾曲した境界線を有する形状に
配列されることも可能である。
【0074】この好ましい実施例では、上記アレイが
1.0MHz から50.0MHz の範囲内の中心周波数にお
いて動作し、λが伝播媒質中の音響波長である場合にP
≦λ/2であるようなピッチP (素子間隔)を有する。
このことは、2-Dフェーズド・アレイ90の内側の50
×50の活動区域が25λ×25λの大きさであるよう
に、2-Dフェーズド・アレイ90内の圧電超音波トラン
スデューサ素子92が音響波長の1/2以下の長さであ
ることを意味する。この好ましい空間サンプリングは、
球形又は楕円形のアレイアパーチャに対する十分な近似
という必要条件とフェーズドアレイのビーム輪郭(beam
pofile) における格子ローブ(grating lobe)を防止する
という必要条件との両方を満たす。
【0075】図8は、上記アレイの左上の隅を示す(図
7のA−A部分)。非機能保護素子(隅の保護素子94
と縁部の保護素子96)は斜線付きで示され、9個の機
能圧電超音波トランスデューサ素子92(1、
1)、... 、92(1、3)、... 、92(3、
1)、... 、92(3、3)が斜線なしで示されてい
る。(隅の保護素子94と縁部の保護素子96とを含
む)このアレイの保護「縁部」は、トランスデューサ素
子に十分な構造的保護を与えるために、トランスデュー
サ素子92の大きさの2倍以上の幅を有することが好ま
しい。従って、図8では、隅の保護素子94の各辺は、
機能圧電超音波トランスデューサ素子の一辺の長さの2
倍であり、一方、縁部の保護素子は機能圧電超音波トラ
ンスデューサ素子の一辺の2倍の長さに亙って外向きに
延びるが、アレイの縁部に沿っては機能圧電超音波トラ
ンスデューサ素子の一辺と同じ幅である。
【0076】この好ましい実施例では、この2-Dフェー
ズド・アレイは、圧電共振子層だけでなく、前方への出
力移動を最適化するための前部整合層と、後方へ向かう
音響信号を減衰させるための背面層とを含む。この整合
層と背面層の両方に必要とされる特性は、当業では公知
である。
【0077】SIV を得るために、2-Dフェーズド・アレ
イ90の有効アパーチャは、調査位置から見て円形でな
ければならない。このことは、調査ビームが軸線上に集
束させられる時に、そのアパーチャが円形であり、ビー
ムが軸線からずれるように方向付けられる時には、アパ
ーチャが楕円形である必要がある。図9は、図面を単純
にするために、軸線上に向けられた(図を明瞭にするた
めに交互に斜線部分と斜線なし部分とに分けられた)1
2個で1組の同心円アパーチャを示す。距離が小さいと
きには、より小さいアパーチャが使用され(より少ない
数の「リング状圧電超音波トラスデューサ素子」が作動
化される)、距離が増大するにつれて、より多くのリン
グ状領域を作動化させることによって、又は、より大き
な半径を有するパターンを作動化させることによって、
アパーチャが拡大する。アパーチャの輪郭の境界が、各
々の輪郭が一定不変の位相変移を経なければならないと
いう条件によって決定される。
【0078】図10は、方位角平面内で2-Dフェーズド
・アレイ90を45゜に方向付けるための同等の素子作
動パターンを示す。ここでは、楕円形は軸線から45゜
の外れた位置から見た円形のアパーチャを与える。この
図に示される円120は、任意の平面内で走査するため
の長軸の組を表す。所定の調査焦点面の上に円として投
射されるためにその楕円形の素子作動パターンが持たな
ければならない離心率の度合いは、円錐曲線に関する公
知の方程式のような公知の方法を使用して決定されるこ
とが可能である。
【0079】図9と図10に示される12個の同中心ア
パーチャの選択は、図解のために単純化されている。実
際には、2-Dフェーズド・アレイは、具体的な測定要件
に応じて、任意の数の同心アパーチャを有することが可
能である。本発明の大きな利点の1つは、機械的に変化
させる必要なしにアパーチャの変化が可能であるという
ことである。むしろ、アパーチャは、任意の数の又は異
なった圧電超音波トランスデューサ素子を活動化させる
ことによって、即ち、同一の機械的及び電気的構造を使
用して素子に適切な送信及び受信信号を電子的に与える
ことによって、簡単に変化することが可能である。
【0080】本発明による2-Dフェーズド・アレイは、
調査方向を制御するために同心アパーチャのセットの中
心をずらすことも可能である。これは、同心アパーチャ
の中心を動的に移動(平行移動)させることによって行
われる。これは、経胸郭走査において、肋骨によって形
成される「キーホール」を通して走査することを著しく
容易にする。このタイプのSIV の動的制御は、従来のリ
ング状アレイ又は一次元アレイを使用しては実行不可能
である。
【0081】図11は、X 方向とY 方向とにおける中心
ずれ移動を使用する45゜中心ずれ走査の場合を示す
(この図では、楕円形活動化領域が図10の中心を基準
として上方向と右方向との両方に移動させられる)。図
11は、同心アパーチャの数と大きさとが変化すること
が可能であることも示す。12個のアパーチャの代わり
に8個のアパーチャを有する作動パターンが図11に示
されている。
【0082】図6では、各々の圧電超音波トランスデュ
ーサ素子グループ80a 、80b 、80c は、単純な3
アパーチャ形状の同心アパーチャの1つのアパーチャ内
の素子に相当する。当然のことながら、より一般的なn
アパーチャ形状におけるn 個の素子グループの各グルー
プに送信信号が与えられ、これらの各グループから受信
信号が受け取られる。この場合に、戻り信号R(T)は、ア
レイ内の活動素子全てからの信号の合成信号を表す。
【0083】以上本発明の各実施例について詳述した
が、ここで各実施例の理解を容易にするために、各実施
例ごとに要約して、以下に列挙する。
【0084】(1).血管内又は器官内の血液流を測定
するための装置であって、 A.圧電超音波トランスデューサ素子のアレイと、 1.同心の作動アパーチャ領域のパターンに前記圧電超
音波トランスデューサ素子を電子的にグループ化するた
めの、2.血液流がその中で測定されるべき超音波調査
体積を発生するように対応するパルス化電気送信信号を
各々の作動アパーチャ領域内の前記圧電超音波トランス
デューサ素子に対して個別的に且つ反復的に与えるため
の、及び、3.前記超音波調査体積内の粒子から後方散
乱する超音波戻り信号を感知するための、 B.信号発生/感知/調整手段と、 C.前記超音波戻り信号の所定関数として血液流の所定
特性の推定値を計算するための処理手段とを含む流体の
流れ感知装置である。
【0085】(2).前記調査体積を、所定の感知で測
定されるように実質的に等方性であり且つ球体である1
に限定されるような流体の流れ感知装置である。
【0086】(3).前記アレイが2次元のフェーズド
・アレイである1に限定されるような流体の流れ感知装
置である。
【0087】(4).前記アパーチャ領域が実質的に円
形であり、且つ前記調査体積が、前記アレイに実質的に
垂直なアレイ軸線の上に集束させられる3に限定される
ような流体の流れ感知装置である。
【0088】(5).前記調査体積は、所定の感知で測
定されるように実質的に等方性であり且つ球体である4
に限定されるような流体の流れ感知装置である。
【0089】(6).前記アパーチャ領域が実質的に楕
円形であり、且つ前記調査体積が、前記アレイに実質的
に垂直なアレイ軸線に対して正の角度をなす調査方向に
沿って集束させられる3に限定されるような流体の流れ
感知装置である。
【0090】(7).前記調査方向が前記アレイの中心
からずれている6に限定されるような流体の流れ感知装
置である。
【0091】(8).前記調査体積が、所定の感知で測
定されるように、実質的に球体である6に限定されるよ
うな流体の流れ感知装置である。
【0092】(9).A.前記調査体積を、所定野感知
で測定されるように実質的に楕円体であり、且つ長軸方
向を有し、 B.前記信号発生/感知/調整手段が、前記長軸方向を
再方向付けするために備えられ、 C. 前記処理手段が、前記長軸方向の個々の方向付け
のために前記戻り信号の所定の関数の最小値を感知する
ために、及び、前記戻り信号の所定の関数の感知された
最小値に対応する長軸方向と同一であるとして前記調査
体積内の血液流の方向を表示するために、更に備えられ
る3に限定されるような流体の流れ感知装置である。
【0093】(10).前記圧電トランスデューサ素子
が、伝播媒質中の音響波長の1/2以下であるピッチを
伴って、前記アレイ内に配列される3に限定されるよう
な流体の流れ感知装置である。
【0094】(11).前記アレイが、更に、前記アレ
イの縁部の周りに配置された保護素子を含む3に限定さ
れるような流体の流れ感知装置である。
【0095】(12).前記圧電トランスデューサ素子
がリング状で且つ同心である1に限定されるような流体
の流れ感知装置である。
【0096】(13).A.多数の圧電超音波トランス
デューサ素子を同心の作動アパーチャ領域のパターンに
電子的にグループ分けする工程と、 B.血液流がその体積内で測定されることになっている
超音波調査体積を発生するために、対応するパルス化電
気送信信号を各作動アパーチャ領域内の圧電超音波トラ
ンスデューサ素子に個別的に且つ反復的に与える工程
と、 C.前記調査体積内の粒子から後方散乱する超音波戻り
信号を感知する工程と、 D. 前記戻り信号の所定の関数として血液流の予め決
められた特性の推定値を計算する工程と、を含む血管内
又は器官内の血液流を測定するための方法である。
【0097】(14).A.調査境界条件を定義する工
程と、 B.前記調査境界条件に従って測定される通りに実質的
に等方性の球体として前記調査体積を発生する工程と、
を含む13に限定されるような血管内又は器官内の血液
流を測定するための方法である。
【0098】(15).前記アレイが2次元のフェーズ
ド・アレイである14に限定されるような血管内又は器
官内の血液流を測定するための方法である。
【0099】(16).A.実質的に円形のアパーチャ
領域のパターンとして前記圧電トランスデューサ素子を
グループ分けし活動化させる工程と、 B.前記アレイに対して実質的に垂直なアレイ軸線に沿
って、前記アレイから可変的な距離に前記調査体積を集
束させる工程とを更に含む15に限定されるような血管
内又は器官内の血液流を測定するための方法である。
【0100】(17).A.実質的に楕円形の同心アパ
ーチャ領域のパターンとして前記圧電超音波トランスデ
ューサ素子をグループ分けし活動化させる工程と、 B.前記アレイに対して実質的に垂直なアレイ軸線に対
して正の角度をなす調査方向に沿って、前記アレイから
可変的な距離に前記調査体積を集束させる工程とを更に
含む15に限定されるような血管内又は器官内の血液流
を測定するための方法である。
【0101】(18).前記調査体積が前記アレイの中
心からずれている16に限定されるような血管内又は器
官内の血液流を測定するための方法である。
【0102】(19).前記アレイが2次元のフェーズ
ド・アレイであり、 A.実質的に円形のアパーチャ領域のパターンとして前
記圧電超音波トランスデューサ素子をグループ分けし作
動させる工程と、 B.調査境界条件を定義する工程と、 C.前記調査境界条件に従って測定される通りに、長軸
を有する実質的な楕円体として前記調査体積を発生する
工程と、 D.前記長軸方向を再方向付けする工程と、 E.前記長軸方向の別の方向付けのために戻り信号の所
定の関数の最小値を感知する工程と、 F.前記戻り信号の所定の関数の感知された最小値に対
応する長軸方向と同一であるとして前記調査体積内の血
液流の方向を表示する工程と、を更に含む、13に限定
されるような血管内又は器官内の血液流を測定するため
の方法である。
【0103】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、同心の
作動アパーチャのパターンに圧電超音波トランスデュー
サ素子のアレイを電子的にグループ化し、圧電超音波ト
ランスデューサ素子に個別的にパルス信号を加えて超音
波調査体積を血液流等の被測定流体流内で発生し、この
超音波調査体積内の粒子から後方散乱する超音波戻り信
号を検出して血液流等の流体の流れの特性の推定値を計
算するように構成したので、流体の流れの方向に影響を
うけることなく、したがって、血液流の測定に適用した
場合等に患者の身体のいずれにも切り傷を与えることが
なく、非侵襲的に、しかも冠状動脈のように捩じれてい
る管状内の流体の流れの速度を容易に測定することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による球体調査体積(SIV) の場合の波形
と包絡線を示す説明図である。
【図2】SIV とAIV との場合の、横断方向に沿った−6
dB(50%)の境界を有する波形包絡線を示す説明図で
ある。
【図3】血管内の球体調査体積と、血液流の方向を測定
するために使用する2つの楕円体調査体積とを示す説明
図である。
【図4】本発明においてSIV を発生させるために使用す
ることが可能な圧電超音波トランスデューサ素子のリン
グ状アレイを示す説明図である。
【図5】SIV を発生させるために使用することが可能な
圧電超音波トランスデューサ素子の2次元のフェーズド
・アレイを示す説明図である。
【図6】上記2次元のフェーズド・アレイ中の圧電超音
波トランスデューサ素子の作動パターンを変化させるこ
とによって調査体積を発生するための装置と、個々の作
動圧電超音波トランスデューサ素子グループにおける送
信信号と受信信号の各々の「タイミング/位相」関係と
を示す単純化されたブロック図である。
【図7】2500個の機能トランスデューサ素子を有す
る本発明による2-Dフエーズド・アレイのレイアウト図
である。
【図8】図7の2-Dフエーズド・アレイの一部分(断面
A−A)内の作動圧電超音波トランスデューサ素子と非
作動圧電超音波トランスデューサ素子の両方を示す説明
図である。
【図9】SIV を発生させるための、軸線上における同心
円状の素子作動パターンを示す説明図である。
【図10】上記2-Dフエーズド・アレイを軸線から45
゜ずれた形に方向付けるように構成された作動パターン
を示す説明図である。
【図11】上記2-Dフエーズド・アレイを中心及び軸線
から45゜ずれた形に方向付けるように構成された作動
パターンを示す説明図である。
【図12】従来技術に見い出されるような圧電超音波ト
ランスデューサ素子の1-Dフェーズド・アレイによって
生じさせられる異方性調査体積(AIV) を示す説明図であ
る。
【図13】従来の異方性調査体積の場合の波形と包絡線
を示す説明図である。
【符号の説明】
101〜10n 圧電超音波トランスデューサ素子 12 平行アレイ 14、74 調査方向 16 異方性調査体積領域 20 調査パルス 22、32 波形包絡線 50 動脈 52 血液流 54 球体調査体積 56 楕円体調査体積 60 アレイ 62a 〜62e リング状圧電超音波トランスデューサ
素子 64 調査方向線 66、68、76、78 調査体積(SIV) 70、90 2-Dフェーズド・アレイ 71 素子 72a 〜72f リング 80a 〜80c 圧電超音波トランスデューサ素子 82 処理回路 92 機能圧電超音波トランスデューサ素子 94、96 保護素子 120 円 f 1〜f 3 電気励起信号 g 1〜g 3 超音波トランスデューサ出力信号

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 血管内又は器官内の血液流を測定するた
    めの装置であって、 圧電超音波トランスデューサ素子のアレイと、 同心の作動アパーチャ領域のパターンに前記圧電超音波
    トランスデューサ素子を電子的にグループ化するため
    の、血液流がその中で測定されるべき超音波調査体積を
    発生するように対応するパルス化電気送信信号を各々の
    作動アパーチャ領域内の前記圧電超音波トランスデュー
    サ素子に対して個別的に且つ反復的に与えるための及び
    前記超音波調査体積内の粒子から後方散乱する超音波戻
    り信号を感知するための信号発生/感知/調整手段と、 前記超音波戻り信号の所定関数として血液流の所定特性
    の推定値を計算するための処理手段とを含む流体流感知
    装置。
JP6205920A 1993-08-09 1994-08-08 流体流感知装置 Pending JPH0759773A (ja)

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US08/104,510 US5485843A (en) 1993-08-09 1993-08-09 Acoustic arrays and methods for sensing fluid flow
US104,510 1993-08-09

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