JPH0759560A - セレニウムを高濃度に含む酵母の調製方法 - Google Patents
セレニウムを高濃度に含む酵母の調製方法Info
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- JPH0759560A JPH0759560A JP24763793A JP24763793A JPH0759560A JP H0759560 A JPH0759560 A JP H0759560A JP 24763793 A JP24763793 A JP 24763793A JP 24763793 A JP24763793 A JP 24763793A JP H0759560 A JPH0759560 A JP H0759560A
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- JP
- Japan
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- yeast
- selenium
- high concentration
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- selenite
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Abstract
(57)【要約】
【目的】本発明はヒトにおいて必須であるセレニウム
(セレンとも称する)を高濃度に含む酵母を調製する方
法である。ヒトや動物に必須のセレニウムの欠乏を防ぐ
ために、本酵母が栄養剤等として摂取されることを目的
とする。セレニウムは1日当たりヒトで30−50μg
摂取する必要があり、この量のセレニウムを1錠中に含
むようにするため、高濃度のセレニウムを含むようにし
た酵母が必要であり、高濃度のセレニウムを含む酵母を
調製する方法である。 【構成】酵母(サッカロミセス セレビシア;Sacc
haromyces cerevisiae)を亜セレ
ン酸が0.5mM程度の濃度で培養し、酵母の乾燥重量
1グラム当たり0.1−1mg程度のセレニウムを含む
ように酵母を培養調製する方法およびその産物たる酵
母。
(セレンとも称する)を高濃度に含む酵母を調製する方
法である。ヒトや動物に必須のセレニウムの欠乏を防ぐ
ために、本酵母が栄養剤等として摂取されることを目的
とする。セレニウムは1日当たりヒトで30−50μg
摂取する必要があり、この量のセレニウムを1錠中に含
むようにするため、高濃度のセレニウムを含むようにし
た酵母が必要であり、高濃度のセレニウムを含む酵母を
調製する方法である。 【構成】酵母(サッカロミセス セレビシア;Sacc
haromyces cerevisiae)を亜セレ
ン酸が0.5mM程度の濃度で培養し、酵母の乾燥重量
1グラム当たり0.1−1mg程度のセレニウムを含む
ように酵母を培養調製する方法およびその産物たる酵
母。
Description
【0001】(産業上の利用分野)本発明はヒトにおい
て必須であるセレニウム(セレンとも称する)を高濃度
に含む酵母を調製する方法である。中国東北部ではセレ
ニウム欠乏による風土病があるため、ヒトでもセレニウ
ムが必須であることが最近明らかとなった。ヒトや動物
でセレニウムの欠乏を防ぐために、本酵母が栄養剤等と
して摂取されることを目的とする。セレニウムは1日当
たりヒトで30−50μg摂取する必要があり、この量
のセレニウムを1錠中に含むようにするため、高濃度の
セレニウムを含むようにした酵母が必要であり、高濃度
のセレニウムを含む酵母を調製する方法である。
て必須であるセレニウム(セレンとも称する)を高濃度
に含む酵母を調製する方法である。中国東北部ではセレ
ニウム欠乏による風土病があるため、ヒトでもセレニウ
ムが必須であることが最近明らかとなった。ヒトや動物
でセレニウムの欠乏を防ぐために、本酵母が栄養剤等と
して摂取されることを目的とする。セレニウムは1日当
たりヒトで30−50μg摂取する必要があり、この量
のセレニウムを1錠中に含むようにするため、高濃度の
セレニウムを含むようにした酵母が必要であり、高濃度
のセレニウムを含む酵母を調製する方法である。
【0002】(従来の技術)セレニウムのヒトへの補給
としては亜セレン酸がまず第一に考えられるが、天然型
のセレニウムとしての有機セレニウムから摂取する方法
がより良いと考えられる。酵母が多くの食原料として利
用されており、このため有機セレニウムを含む酵母を原
料にするのが最適であると考えられる。しかしながら、
セレニウムが高濃度では毒性を有するために、高セレニ
ウム培地中では酵母の培養が不可能と考えられ、セレニ
ウムを高濃度に含む酵母の調製は行なわれなかった 。
としては亜セレン酸がまず第一に考えられるが、天然型
のセレニウムとしての有機セレニウムから摂取する方法
がより良いと考えられる。酵母が多くの食原料として利
用されており、このため有機セレニウムを含む酵母を原
料にするのが最適であると考えられる。しかしながら、
セレニウムが高濃度では毒性を有するために、高セレニ
ウム培地中では酵母の培養が不可能と考えられ、セレニ
ウムを高濃度に含む酵母の調製は行なわれなかった 。
【0003】(発明が解決しようとする課題)本発明は
高濃度にセレニウムを含有する酵母を得る方法と得られ
た酵母についての発明である。従来から、酵母の培養は
1μM以下の低セレニウム濃度で行なわれてきたため
に、培地調製や酵母の増殖についての問題点はなかっ
た。このため、セレニウムを高濃度に含む酵母を得るた
めの高セレニウム培地についての知見がなかった。ま
た、培地中に亜セレン酸を高濃度に含む培地をオートク
レーブで高圧滅菌する場合に、亜セレン酸が元素状セレ
ニウムに変化し、元素状セレニウムが析出し酵母中にセ
レニウムが取り込まれなくなる。
高濃度にセレニウムを含有する酵母を得る方法と得られ
た酵母についての発明である。従来から、酵母の培養は
1μM以下の低セレニウム濃度で行なわれてきたため
に、培地調製や酵母の増殖についての問題点はなかっ
た。このため、セレニウムを高濃度に含む酵母を得るた
めの高セレニウム培地についての知見がなかった。ま
た、培地中に亜セレン酸を高濃度に含む培地をオートク
レーブで高圧滅菌する場合に、亜セレン酸が元素状セレ
ニウムに変化し、元素状セレニウムが析出し酵母中にセ
レニウムが取り込まれなくなる。
【0004】(課題を解決するための手段)本発明者は
これらの問題点を克服するために鋭意検討を重ねた結
果、通常の酵母増殖用培地に亜セレン酸を0.05−1
mMに含むように加えて酵母を培養し、その対数増殖期
状態の酵母をとって、その増殖を見てみると、亜セレン
酸0.05mMでは亜セレン酸無添加と同じであった。
図1に示すように、亜セレン酸0.2mMでは無添加を
100%とすると95%の増殖であった。亜セレン酸
0.5mM,1mMでその増殖は86%、74%であっ
た。これらの結果から培地中の亜セレン酸含量が0.2
−0.5mM前後で培養すると高セレニウム酵母が高収
量で得られることが明らかとなった。この濃度の亜セレ
ン酸を培地中に含む方法で酵母を培養増殖する方法およ
び得られた高セレニウム酵母が本発明の主要な点であ
る。このようにして得られた高セレニウム酵母は乾燥重
量1g当たり0.1−1mgのセレニウムを含む。
これらの問題点を克服するために鋭意検討を重ねた結
果、通常の酵母増殖用培地に亜セレン酸を0.05−1
mMに含むように加えて酵母を培養し、その対数増殖期
状態の酵母をとって、その増殖を見てみると、亜セレン
酸0.05mMでは亜セレン酸無添加と同じであった。
図1に示すように、亜セレン酸0.2mMでは無添加を
100%とすると95%の増殖であった。亜セレン酸
0.5mM,1mMでその増殖は86%、74%であっ
た。これらの結果から培地中の亜セレン酸含量が0.2
−0.5mM前後で培養すると高セレニウム酵母が高収
量で得られることが明らかとなった。この濃度の亜セレ
ン酸を培地中に含む方法で酵母を培養増殖する方法およ
び得られた高セレニウム酵母が本発明の主要な点であ
る。このようにして得られた高セレニウム酵母は乾燥重
量1g当たり0.1−1mgのセレニウムを含む。
【0005】もうひとつの高セレニウム酵母を得る方法
の発明は培地への亜セレン酸の加え方である。酵母にセ
レニウムを取り込ませるにはセレニウムの化学型態とし
て亜セレン酸が最適である。しかしながら亜セレン酸を
培地に加えてオートクレーブで加圧滅菌すると亜セレン
酸が元素状セレニウムに変化し、セレニウムを高濃度に
取り込んだ酵母が得られにくくなる、この点を克服する
ためセレニウムを含まない培地のみを加圧滅菌し、これ
に濾過滅菌した亜セレン酸液または固形亜セレン酸を混
ぜ亜セレニウム酸含有培地を作製し、高セレン酵母を得
ることが出来るようになった。本発明は高濃度の亜セレ
ン酸培地で高セレニウム酵母を培養調製する方法および
得られた高セレニウム酵母についての発明であり、この
高セレニウム酵母を材料に含む栄養補助剤、食品、医薬
品等も発明の範囲に含まれる。
の発明は培地への亜セレン酸の加え方である。酵母にセ
レニウムを取り込ませるにはセレニウムの化学型態とし
て亜セレン酸が最適である。しかしながら亜セレン酸を
培地に加えてオートクレーブで加圧滅菌すると亜セレン
酸が元素状セレニウムに変化し、セレニウムを高濃度に
取り込んだ酵母が得られにくくなる、この点を克服する
ためセレニウムを含まない培地のみを加圧滅菌し、これ
に濾過滅菌した亜セレン酸液または固形亜セレン酸を混
ぜ亜セレニウム酸含有培地を作製し、高セレン酵母を得
ることが出来るようになった。本発明は高濃度の亜セレ
ン酸培地で高セレニウム酵母を培養調製する方法および
得られた高セレニウム酵母についての発明であり、この
高セレニウム酵母を材料に含む栄養補助剤、食品、医薬
品等も発明の範囲に含まれる。
【図1】縦軸に酵母の成長と横軸に培地中の亜セレン酸
濃度の関係を示したものである。
濃度の関係を示したものである。
Claims (1)
- 酵母(サッカロミセス セレビシア;Saccharo
myces cerevisiae)を亜セレン酸が
0.5mM程度の濃度で培養し、酵母の乾燥重量1グラ
ム当たり0.1−1mg程度のセレニウムを含むように
酵母を培養調製する方法およびその産物たる酵母。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24763793A JPH0759560A (ja) | 1993-08-26 | 1993-08-26 | セレニウムを高濃度に含む酵母の調製方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24763793A JPH0759560A (ja) | 1993-08-26 | 1993-08-26 | セレニウムを高濃度に含む酵母の調製方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0759560A true JPH0759560A (ja) | 1995-03-07 |
Family
ID=17166467
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24763793A Pending JPH0759560A (ja) | 1993-08-26 | 1993-08-26 | セレニウムを高濃度に含む酵母の調製方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0759560A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100581343B1 (ko) * | 2004-07-01 | 2006-05-17 | 이정복 | 유기 셀레늄을 고농도로 축적하는 효모 및 이의 배양방법과 이를 이용한 조성물 |
FR2904184A1 (fr) * | 2006-07-28 | 2008-02-01 | Innovation Tech Expansion Comm | Procede de traitement de plants de cultures afin de les enrichir en selenium et utilisation des plants ainsi traites |
CN100451099C (zh) * | 2006-03-30 | 2009-01-14 | 安琪酵母股份有限公司 | 一种富硒酿酒酵母、富硒酵母产品及其生产方法 |
-
1993
- 1993-08-26 JP JP24763793A patent/JPH0759560A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100581343B1 (ko) * | 2004-07-01 | 2006-05-17 | 이정복 | 유기 셀레늄을 고농도로 축적하는 효모 및 이의 배양방법과 이를 이용한 조성물 |
CN100451099C (zh) * | 2006-03-30 | 2009-01-14 | 安琪酵母股份有限公司 | 一种富硒酿酒酵母、富硒酵母产品及其生产方法 |
FR2904184A1 (fr) * | 2006-07-28 | 2008-02-01 | Innovation Tech Expansion Comm | Procede de traitement de plants de cultures afin de les enrichir en selenium et utilisation des plants ainsi traites |
WO2008015334A3 (fr) * | 2006-07-28 | 2008-04-24 | Ithec Innovation Tech Expansio | Procede de traitement de plants de cultures afin de les enrichir en selenium et utilisation des plants ainsi traites |
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