JPH0757739B2 - 合成ガスからのジメチルエーテルの生産方法 - Google Patents

合成ガスからのジメチルエーテルの生産方法

Info

Publication number
JPH0757739B2
JPH0757739B2 JP3302520A JP30252091A JPH0757739B2 JP H0757739 B2 JPH0757739 B2 JP H0757739B2 JP 3302520 A JP3302520 A JP 3302520A JP 30252091 A JP30252091 A JP 30252091A JP H0757739 B2 JPH0757739 B2 JP H0757739B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
catalyst
dimethyl ether
synthesis gas
methanol
producing dimethyl
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP3302520A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04264046A (ja
Inventor
トーマス.シアオーリン.シウング
ジェームス.ファーガソン.ホワイト
ジョン.ジョセフ.レウナード
バラト.ラジャラム.バット
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Air Products and Chemicals Inc
Original Assignee
Air Products and Chemicals Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Air Products and Chemicals Inc filed Critical Air Products and Chemicals Inc
Publication of JPH04264046A publication Critical patent/JPH04264046A/ja
Publication of JPH0757739B2 publication Critical patent/JPH0757739B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C41/00Preparation of ethers; Preparation of compounds having groups, groups or groups
    • C07C41/01Preparation of ethers
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C29/00Preparation of compounds having hydroxy or O-metal groups bound to a carbon atom not belonging to a six-membered aromatic ring
    • C07C29/15Preparation of compounds having hydroxy or O-metal groups bound to a carbon atom not belonging to a six-membered aromatic ring by reduction of oxides of carbon exclusively
    • C07C29/151Preparation of compounds having hydroxy or O-metal groups bound to a carbon atom not belonging to a six-membered aromatic ring by reduction of oxides of carbon exclusively with hydrogen or hydrogen-containing gases
    • C07C29/153Preparation of compounds having hydroxy or O-metal groups bound to a carbon atom not belonging to a six-membered aromatic ring by reduction of oxides of carbon exclusively with hydrogen or hydrogen-containing gases characterised by the catalyst used
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ジメチルエーテルの生
産方法に関し、詳述すれば、本発明は合成ガスから3相
反応装置を用いてジメチルエーテルから直接生産する方
法に関する。
【0002】合成ガスのジメチルエーテルへの転換には
3工程が必要とされる。従来、合成ガスは、炭化水素の
改質又は石炭やコークスなどの炭素源のガス化によって
生産されている。後者により得られる合成ガスは、通常
ジメチルエーテルの合成のためにはCO濃度が高過ぎる
ので、従来のジメチルエーテル製造においては中間工程
が必要であった。即ち、ジメチルエーテル合成の第1工
程は、合成ガスの組成を次式による水・ガスのシフト反
応により調整する。 水素と炭素酸化物との比を調整した後、ガスを次式の反
応を行なわせてメタノール(MeOH)を生成させる。 次に、メタノールを脱水してジメチルエーテル(DM
E)を生成させる。 反応(1)、(2)及び(3)は、平衡に限界があり、
しかも発熱を伴う。その上、メタノール合成と脱水反応
の双方の触媒は、過熱したときに活性を失ってしまう。
従って、熱力学的限界と触媒の過度の失活を防ぐため
に、従来のガス反応器においては、1回バス当りの添加
率を低くして操業し、適切な反応温度を維持する必要が
あった。そしてその結果、一酸化炭素のジメチルエーテ
ルへの転化には限界があった。
【0003】各反応に別々の反応器を用いる多工程操作
では、前記3反応の潜在相乗作用を活用できない。これ
らの3反応が同時に行われる場合メタノール合成は、前
方シフト反応を活発化させ、またジメチルエーテル反応
は、前記メタノールとシフト反応の双方を活発化させ
る。その結果、1工程操作は、多工程操作に比較して、
さらに順応性があって、さらに広範な範囲の条件下で操
作が可能である。そのうえ、多工程操作は、別々の反応
器、熱交換器および関連装置がおのおの反応に必要であ
る。
【0004】単一工程気相法は、一般に多工程気相法よ
り少い装置しか必要としない。しかし、そのような単一
工程気相法でも、反応の正味熱が高いため、反応器に大
量の発熱が伴う欠点がある。その故に、低い1回当り転
化率が、反応器温度を維持して、これらの反応に関連し
て起こる大量の熱上昇による触媒の短い寿命を防ぐこと
が必要となる。気相反応器は恒熱的でないので、1回当
り反応体の転化率にしばしば酷しい平衡限度がある。
【0005】ジメチルエーテル合成の先行技術の多く
は、改質触媒を用いてシフト合成ガス(HのCOに対
する比が1以上)を流す方法に集中している。たとえ
ば、米国特許第4,417,000号、4,423,1
55号、4,520,216号、4,590,176号
および4,521,450号がそれである。これらの方
法はすべて、気相に取り組み、それらがすべて供給材料
を前記反応(1)を経てシフトさせる必要がある点で多
工程方法と考えても差支えない。
【0006】単一工程気相方法は、モービル社(Mob
ile Corp.)とハルドー・トプソー社(Hal
dor・Topsoe)が開示している。たとえば、米
国特許第4,011,275号は、H不足合成ガス供
給材料を用いるメタノールとジメチルエーテルの共生産
の気相方法を開示する。この特許には実施例を示してい
ないが、本方法は、合成ガスの転化率改質には有用であ
ることが事実である。米国特許第4,341,069号
は、一貫式ガス化混合サイクル発電装置と併用されるジ
メチルエーテル生産の気相法を開示する。本特許に示さ
れた実施例は、触媒の頻繁な再生が必要で、1日1回と
いう場合もある。また別の気相法を、米国特許第4,4
81,305号に記述しているが、この方法は、供給ガ
スにおける狭い範囲のCOのCOに対する比率内の操
作に限られている。注目すべきは反応温度を維持するだ
けの十分な熱排除がこれらの特許では概して述べられて
いない。フジモト(Fuzimoto)ほかが、198
4年版「Chem.Letters」第2051頁で、
気相1工程操作の化学現象を論じている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】液相での混合メタノー
ル・ジメチルエーテル合成が、多数の研究者により報告
されている。シャーウィン(Sherwin)とブルム
(Blum)は、「エレクトリック.パワー.リサー
チ.インスチチュート向けに作成した「リキッドフェー
ズ.メタノール.インタラムリポート、1978年5月
版」と題するその論文で、酸触媒成分を装置に加えて、
ジメチルエーテルを共生産する液相メタノール法の修正
を試みた。前記両研究者は、微少量のジメチルエーテル
を観察して、その試みが不成功であったことを結論づけ
た。ダロダ(Daroda)ほかは、1980年版
「J.C.S.Chem.Comm.」第1101頁
で、合成ガスの2−メトキシエタノール中におけるFe
との反応生成物の広幅スレートについて報告している。
しかし、この装置における溶剤は、反応体として作用す
るようで、触媒は多数の副産物を生成する。その結果、
どちらの早期液相法も経済的でなかった。
【0008】しかし、上記したような従来技術による液
相反応での合成ガスからのジメチルエーテルの合成は未
だ十分効率的なものとはいえなかった。本発明の目的
は、液相反応器を使用して合成ガスからジメチルエーテ
ルを効率的に生産する方法を提供することにある。
【0009】1990年版「ケミカルエンジニアリング
サイエンス」第45巻8号の第2735乃至2741頁
の「シングルステップ.シンセシス、オブ、ジメチルエ
ーテル、イン.ア.スラリーリアクター(Single
−Step Synthesis of Dimeth
yl Ether in a Slurry Reac
tor)」と題するJ.J.リューナード(Lewna
rd)ほかの論文では容量比で20乃至60%の一酸化
炭素を含む合成ガス供給材料を用いる、液相反応器にお
けるジメチルエーテルとメタノールの合成を開示してい
る。重量比で36乃至54%のメタノール合成触媒と、
残量がメタノール脱水触媒を含む混合触媒も開示されて
いる。この合成は、1990年8月19日乃至22日に
サンディエゴで行われた、AIChE1990年のナシ
ョナルミーティングで提出された「シンセシス.オブ.
ジメチルエーテル.フロム.シンガス.イン.ア.スラ
リーリアクター(Synthesis of Dime
thyl Etherfrom Syngas in
a Slurry Reactor」と題するT.H.
フシアング(Hsiung)ほかによる論文に記述され
ている。
【0010】本発明の目的は合成ガスからジメチルエー
テルを効率的に生産する方法を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明は、水素、一酸化炭素及び二酸化炭素を含む
合成ガスを液相反応器内で不活性液体中にスラリー化さ
せた粉末触媒と接触させてジメチルエーテルとメタノー
ルとを同時に生成させるようにした合成ガスからのジメ
チルエーテルの生産方法において、前記粉末触媒には重
量比で約70乃至95%の銅含有メタノール合成触媒と
残部がアルミナ、シリカーアルミナ、ゼオライト、固体
酸、固体酸イオン交換樹脂及びこれらの混合物からなる
群から選ばれたメタノール脱水触媒からなる粉末触媒を
使用し、前記液相反応器において触媒粉末に接触させる
合成ガスの1時間当りの空間速度を、3,000乃至1
5,000リットル/kg触媒・時間になるようにした
ことを特徴とする合成ガスからのジメチルエーテルの生
産方法である。
【0012】
【作用】本発明は、水素、一酸化炭素および二酸化炭素
を含む合成ガスから、液相反応器に入っている不活性液
体中でスラリー化した粉末状触媒に前記合成ガスを接触
させることと、それからジメチルエーテルとメタノール
を含む生成物を回収することからなるジメチルエーテル
生産の方法である。ジメチルエーテルとメタノールの選
択性は、反応条件と触媒組成物またはそのいずれかを変
えて、以下この明細書に記述されるように最適化して特
定最終用途に適合させることができる。ジメチルエーテ
ルとメタノールの混合物は、その燃料価値または特有の
化学的または物理的特性に基く他の用途に利用できる。
ジメチルエーテルは周知の方法で前記混合生成物から分
離して、広範な用途で有用な単一生成物として回収でき
る。
【0013】本方法は、単一触媒混合物または、作業の
方式によって、付形ペレットの形または微粉末の形にし
た触媒の物理的混合物を用いる。文献では、本方法の各
個々の反応に多種類の触媒のあることが周知であり、こ
れらは反応器中で種々の割合で混合できる。単一触媒混
合物または複数の触媒の物理的混合物には、メタノール
合成とメタノール脱水の双方を促進をする触媒材料が含
まれる必要がある。本反応器装置は、単一3相反応器も
しくは1連の段階式3相反応器のいずれかで差支えな
い。本発明の方法が、1連の段階式3相反応器で実行で
きるとはいえ、前記ジメチルエーテル合成は、単一工程
で行われる。すなわち、合成手順におけるすべての3反
応とも同時に進められることである。
【0014】本発明の方法は、約1/8″乃至1/4″
(約3.2乃至6.3mm)の典型的ペレット直径の粒
状(付形ペレット)を用いる懸濁気泡塔方式もしくは、
粒度が200ミクロン以下の粉末触媒を用いるスラリー
方式で操作できる。液状媒体中の触媒の濃度は重量比で
約5%乃至60%の範囲内である。さきに述べたよう
に、単一触媒混合物または複数触媒の物理的混合物に
は、メタノール合成とメタノール脱水双方を促進する触
媒材料が含まれる必要がある。前記メタノール合成触媒
材料は、たとえば、典型的な銅含有メタノール合成触媒
からなっても差支えない。脱水触媒材料を、アルミナ、
シリカアルミナ、ゼオライト(たとえばZSM−5)、
固体酸(たとえばホウ酸)、固体酸イオン交換樹脂(た
とえば、ペルフッ素化スルホン酸)およびそれの混合物
からなる群より選ぶことができる。
【0015】本発明方法による液相反応器の好ましい操
作条件としては、圧力が200乃至2,000psi
g、さらに好ましくは400psig乃至1,500p
sigの範囲で、温度が200乃至300℃の範囲であ
り、合成ガスの空間速度は、1時間当り、触媒1kg当
りの合成ガス量が標準状態で3,000乃至15,00
0l、さらに好ましくは5,000乃至10,000l
の範囲とするのがよい。又、本発明の方法は、前記合成
ガス中の一酸化炭素の濃度が容量比で50%以上を占め
るような、高CO含有合成ガスの場合に特に有効であ
る。
【0016】本方法においては、水を蒸気又は液体とし
て合成ガス供給材料とともに液相反応器に送ることがで
きる。水の添加は、合成ガス中の水素濃度が、容量比で
10%以下の場合に特に有効である。液体溶媒中の触媒
の濃度は、きわめて稀薄の濃度の重量比5%からきわめ
て濃厚な濃度の60%以上まで変えることができる。又
触媒は、不活性油、例えばパラフィン系炭化水素又は炭
化水素混合物などの中に含ませ得る。他の種類の液体、
例えばアルコール、エーテル及びポリエーテルのような
酸素化物の液体も周知のように液相法には有効である。
これらの酸素化液体は、不活性であること、かつ単一成
分での沸点もしくは混合物での沸点が150乃至450
℃の範囲であることが望ましい。
【0017】本発明の方法において、合成ガスは反応器
に導入され、液状媒体に含まれる触媒に接触する。合成
ガスは、典型的例として、H、CO、CO、そして
しばしば不活性種たとえばNおよびCHからなる。
前記ガスの組成物は、実施例に示されているように多岐
に亘ることができる。H、COおよびCOの供給濃
度によって、HOを液体もしくは蒸気として、前記ガ
ス組成物を前記シフト反応を経て調整するため、作業に
補給することが有利である。そのうえ、ジメチルエーテ
ル生成物の選択性に作用させるため、COを供給ガス
から除去することも有利である。COの除去は、普通
の機構、たとえば、CO選択性溶剤たとえば、アミン
を用いる圧力変動吸着もしくは吸収により達成できる。
供給ガスは、貫流方式で全部が未使用供給材料からなる
が、未使用材料と再循環ガスとの混合物からなっても差
支えない。
【0018】操作条件は、作業条件と反応器の種類によ
っり多岐に亘る。昇圧は合成を典型的に増進させるの
で、圧力は雰囲気圧から高圧の範囲内で変化する。好ま
しい圧力範囲は200乃至2000psigさらに好ま
しくは約400乃至1500psigである。温度範囲
は約200°C乃至約350°C、好ましくは225°
C乃至300°Cである。
【0019】作業条件と収量は、次掲の実施例に示され
ており、それには、様々の触媒混合物と同様単一触媒
と、HOの補給を用いることが記述されている。すべ
ての実験は300ccまたは1lのステンレス鋼オート
クレーブのいずれかで行い、供給ガスおよび生成ガスの
分析をガスクロマトグラフで行った。全実施例(実施例
4を除く)では、メタノール合成触媒を、メタノール脱
水触媒と不活性液体と共に反応器に装入し、前記メタノ
ール合成触媒を現場で還元した。その後、実験を所定の
触媒装入量に対し種々の作業条件で実施した。全実施例
において、空間速度と生産性は、低下に先立って本装置
に装入された混合触媒の全重量を基準にしている。
【0020】
【実施例】次掲の実施例は、単一3相反応器で実施され
たが、本発明の方法は一連の段階式3相反応器で行うこ
とができる。種々の反応器の作業条件を変えることがで
きるが、反応器1つ1つでは変えられないで、合成過程
における単一反応を単離達成する。本発明の方法は、ジ
メチルエーテル合成過程の3反応を同時に実施すること
で達成される。 実施例1 最初の一連の実験は、複合合成ガス供給材料(55%H
、19%CO、5%CO、21%N)を250°
Cの温度、800psigの圧力で用いて実施された。
20gの粉末状BASF S3−85メタノール合成触
媒(平均粒度が50ミクロン以下の特殊担体上に重量比
で約40%のCuO)と、20gの200メッシュ高純
度δアルミナ[表面積が250M/g、細孔容積(0
〜100オングストローム)が0.45cc/g、商品
名Catapal(R) SBで市販のベーマイトから調
製]からなる重量比25%スラリーを脱ガスしたWit
co70オイル中で調製した。このオイルは、100%
パラフィン系炭化水素で、沸点範囲が310乃至419
°C、比重が0.845、表面張力が29.6ダイン/
cmと、粘度が19.5CPですべてが温度25°Cに
おける数値であるが、粘度4.7CPは温度75°Cに
おける数値である。結果は表1に示されるが、メタノー
ルとジメチルエーテルが唯一の検出生成物であった。メ
タノールだけとジメチルエーテルのCO転化率の比較
は、単一工程ジメチルエーテル法が全CO転化率におい
てメタノールだけの生産よりもさらに効率的である。実
際問題として、実験1と2は、メタノールだけの熱力学
的最大転化率より大きいCO転化率を示す。
【0021】COには、ジメチルエーテル生成に大き
い影響力を与えることがわかった。実験5では入口CO
がないが、実験3よりも実質的に高いジメチルエーテ
ル生産性と選択性を示した。この比較は供給ガスからの
CO除去のポテンシャルを示す。
【0022】
【表1】 実施例2 異なる組成の触媒混合物と、異なるガス供給材料の使用
を示すために第2の一連の実験を20gのBASF・S
−85メタノール触媒(実施例1で記述したもの)と、
重量比で86%のシリカと13%のアルミナからなり、
475M/gの表面積を有し、20gの脱ガスWit
coオイル(実施例1で記述したもの)中でスラリー化
したダビソン(Davison)シリカ/アルミナMS
13/110として市販されてるシリカ/アルミナの4
0gとを用いて行なった。6〜15の10個の実験条件
について高CO及び平衡ガスを用い、250℃及び26
5℃の温度と800psigの圧力で実験を行なった。
その結果を表2に示す。平衡ガスの組成は実施例1と同
様の組成であり、高COガスの組成は、35%H、51
%CO、13%CO、及び1%Nである。
【0023】
【表2】 ―――――――――――――――――――――――――――――――― 実験 供給 温度 ガス時間当り 生 産 性 DME/MeOH 材料 °C 空間速度 (gモル/kg 選択性 (標準l/Kg- 触媒・時間) (モル%/ 触媒・時間) DME MeOH モル%) ―――――――――――――――――――――――――――――――― 6 Bal 250 1870 2.46 0.96 72/28 7 Bal 250 3130 2.57 1.66 61/39 8 Bal 250 1120 1.92 0.57 77/23 9 Bal 263 1870 2.57 0.92 74/26 10 Bal 264 3730 3.09 1.45 68/32 11 Bal 265 1350 2.12 0.54 80/20 12 CO-rich 250 1870 1.41 0.42 77/23 13 CO-rich 250 1870 1.36 0.46 75/25 14 CO-rich 250 3130 1.18 0.59 66/34 15 CO-rich 250 1120 1.16 0.26 82/18 ―――――――――――――――――――――――――――――――― 実施例3 第3の一連の実験は、HO補給を用いる作業と、同時
シフトメタノールとジメチルエーテル反応を示す。25
gの粉末BASF K3−110市販低温シフト触媒
(これは重量比で40%がCuO、40%がZnO、残
量がAlであり、100M/gの表面積をも
つ)と、25gのBASFS3−85(実施例1に記
述)、および25gの高純度アルミナ(実施例1に記
述)からなる重量比で15%のスラリーを425gの脱
ガスWitco70オイル(実施例1に記述)中でスラ
リー化した。圧力は800psigであった。供給ガス
は、0.8%がH、57.7%がCO、15.5%が
CO、残量がNであった。蒸気を前記ガスで補給し
て、COと生成物Hをシフトした。結果は表3に要約
されている。
【0024】
【表3】 ―――――――――――――――――――――――――――――――― 実験 供給 温度 ガス時間当り 生 産 性 DME/MeOH 材料 °C 空間速度 (gモル/kg 選択性 比 (標準l/Kg- 触媒・時間) (モル%/ 触媒・時間) DME MeOH モル%) ―――――――――――――――――――――――――――――――― 16 0.50 249 2000 0.40 2.19 16/84 17 0.33 247 1860 2.64 2.11 56/44 ―――――――――――――――――――――――――――――――― 次の一連の実験は、本方法に単一触媒種の使用を示して
いる。アルミナ触媒上に銅を、100mlの脱イオン水
中に64.03gのCu(NO・2.5HOを
溶解することで調製した。前記溶液を用いて、78.1
4gのAlを数部分において含浸させ、その含浸
間をNパージングした。触媒を液通し110°Cの温
度で乾燥させ、N中で2%のHを用いて還元した。
還元につづいて、25gの触媒(酸化物の40.6gに
当る)を100gの脱ガスWitco70オイル中でス
ラリー化した。装置を800psigの圧力で操作し、
その結果は表4に示される。
【0025】
【表4】 ―――――――――――――――――――――――――――――――― 実験 供給 温度 ガス時間当り 生 産 性 DME/MeOH 材料 °C 空間速度 (gモル/kg 選択性 (標準l/Kg- 触媒・時間) (モル%/ 触媒・時間) DME MeOH モル%) ―――――――――――――――――――――――――――――――― 18 Bal 249 3000 0.58 0.45 56/44 19 Bal 265 3000 0.82 0.41 67/33 20 Bal 296 3000 1.07 0.28 79/21 ―――――――――――――――――――――――――――――――― 実施例5 もう1つ別の一連の実験は、異なるメタノール触媒成分
との触媒混合物の使用示す。2つの別の試みでは、平均
粒子の直径が50ミクロン以下、アルミナ上のCuO・
ZnOである粉末BASF S3−86触媒15gと、
Davisonシリカアルミナ(実施例2に詳述)15
gを、100gのPenreco Drakeol10
(以前にはSontex100として周知)の鉱油でス
ラリー化した。この鉱油は、沸点範囲が283°C(初
期沸点)乃至419°C(ASTMD1160により9
0%蒸留)、比重が0.849、表面張力が30ダイン
/cmおよび粘度が31.2CP、これらすべては温度
25°Cにおいてでありそして引火点が185°Cであ
る65%パラフィン系35%ナフテン系炭化水素であ
る。オートクレーブは高COガスで750psigに加
圧された。結果を表5に要約する。
【0026】
【表5】 ――――――――――――――――――――――――――――― 実験 温度 ガス時間当り 生 産 性 DME/MeOH °C 空間速度 (gモル/kg 選択性 (標準l/Kg- 触媒・時間) (モル%/ 触媒・時間) DME MeOH モル%) ――――――――――――――――――――――――――――― 21 250 1500 2.80 2.33 55/45 22 250 733 1.50 0.62 71/29 23 250 1500 2.73 1.32 67/33 24 250 1425 2.28 0.34 87/13 25 250 2163 1.61 1.81 47/53 26 260 1925 1.71 1.16 60/40 27 260 1500 2.42 0.89 73/23 28 260 733 0.56 0.21 73/23 29 260 1620 0.65 0.48 58/42 30 250 860 0.92 0.50 65/35 ――――――――――――――――――――――――――――― BASF S3−86触媒を用いて第2の一連の実験を
実施し、その結果は表6に示されている。効果的メタノ
ール速度を、実験34と35のスラリーにNaClとし
て4gの塩化物の注入により慎重に減少させた。これは
有効メタノール速度を限界値以下に減少させ、結果とし
てジメチルエーテルの速度を零に減少させる。
【0027】
【表6】 実施例6 一連の実験を先の実施例の実験手順を用いて実施し、触
媒組成物中のメタノール合成触媒のメタノール脱水触媒
に対する比率が生成物組成に与える影響を研究した。全
実験は250℃の温度と750psigの圧力で行ない
全触媒スラリー濃度は重量比で20%であった。合成ガ
ス供給材料の組成は容量比でCOが51%、Hが35
%、COが13%、Nが1%であった。これらの実
験には、実施例5と同一のメタノール脱水触媒を用い
た。即ち、ベーマイト(アルミナ1水和物、Al
・HO)粉末を、1時間当り約100℃の割合で約5
00℃の温度に加熱昇温させ、該アルミナの温度を50
0℃で約3時間維持する熱処理を施した後、該粉末を室
温まで冷却してメタノール脱水触媒とした。又、ガス空
間速度(GSHV)を1,500乃至9,000標準l
/(kg触媒・時間)の範囲で変化させ、又全触媒中の
メタノール合成触媒の重量比を50%乃至100%の範
囲で変化させた。これらの実験結果として、メタノール
合成触媒の重量比とジメチルエーテル生産性の関係を図
3に、又メタノール合成触媒の重量比とメタノールの生
産性を図4に示す。図3の結果から、ガス空間速度が
3,000標準l/(kg触媒・時間)に達したとき、
ジメチルエーテルの生産性は、触媒組成物中のメタノー
ル合成触媒の組成比が約70重量%付近から急激に向上
し、約81重量%においてピークに達し、それ以上の組
成比になると再び急激に減少して95重量%以上になる
とその向上効果は全く失われてしまうこと、そして、こ
の生産性向上の度合はガス空間速度が6,000標準l
/(kg触媒・時間)付近になるとき一段と大きくなり
急峻なピークを形成することなどが分かった。これは全
く新しい発見であり、先に引用した先行技術からは予想
し得ないものである。なお、上記のガス空間速度による
ジメチルエーテル生産性向上の効果は、空間速度が6,
000標準l/(kg触媒・時間)を超えた場合、例え
ば9,000標準l/(kg触媒・時間)に増加させて
も、3,000標準l/(kg触媒・時間)から6,0
00標準l/(kg触媒・時間)に増加させた場合に比
べて生産性向上効果の増大率はそれほど大きくはならな
い。
【0028】先述の実施例は、合成ガスからメタノール
およびジメチルエーテルの共生産の有用な単一工程法が
2つの本質的特性を必要とすることを明らかにしてい
る。第1には、メタノール合成の有効速度が、最小限界
値を上回る必要があることである。第2には、メタノー
ル合成とメタノール脱水反応の双方を促進する個々の触
媒材料を含む触媒または触媒混合物を用いることであ
る。実施例6に示されるように、ジメチルエーテル生産
性に鋭角的な最大値が、メタノール合成と、脱水触媒の
相対量が変化させられるに従って発生することが発見さ
れた。このようにして、生成物の特性を、液相反応器中
の相対触媒組成物を制御することで制御、最適条件にす
ることが可能となる。
【0029】本方法においては、メタノールが重要な中
間反応体であるので、その生産速度が全方法動作に重要
な影響をもたらす。この点は、有効メタノール速度また
はメタノール合成の有効速度γ*MeOH を次式と定
義する。すなわち: [式中、γMeOHとγDMEは、本方法中の触媒の
全量に関して測定したメタノールとジメチルエーテル質
それぞれの速度である]。
【0030】本発明は、有意の量のジメチルエーテル生
産に必要なγ*MeOHの一定の最小値のあることを明
白に実証している。この限界値以下では、せいぜい、極
微量のジメチルエーテルが形成されるだけである。本発
明(実施例1乃至5)とシャーウィン(Sherwin
ほか)のデータから計算されたγDME対γ*MeOH
をプロットする図1は、最小有効メタノール速度(γ*
MeOH)は約1.0gモル/(kg触媒・時間)であ
る。従って、図1は、シャーウィンほかの結果が閉三角
形として示され、またその場合ジメチルエーテル生産の
試みを不成功に終らせた理由を明白に説明している。こ
れらの実験はすべて、有効メタノール速度の限界値以下
で操作され、この故に、わずか極微量のジメチルエーテ
ルを産出した。開円として示される本発明の結果は、生
産されたジメチルエーテルの数量が、これらの低有効メ
タノール速度では本質的に零である。しかし、ジメチル
エーテル速度はいったん最小限界速度が達成されると急
速に増加する。データは、数種の異なる触媒装置を用
い、広範な組成物をもつ数種の合成ガスを供給し、そし
て広範囲の温度と圧力で操作する本方法のこの結論を確
かなものにする。この故に、ジメチルエチルを合成ガス
から生産する有用な商業方法では、前記限界速度以上で
操作する必要がある。
【0031】本発明の本質的態様は、触媒もしくは触媒
混合物にメタノール合成とメタノール脱水の両反応を促
進する個々の触媒材料を含む必要のあることである。合
成ガスからメタノールを生産するすべての方法は、極微
量のジメチルエーテルしか産出しない。しかし、これら
の極微量は、少量に過ぎて、ジメチルエーテルの商業的
に能力のある生産方法としての性質をもたない。ジメチ
ルエーテルは、メタノール合成とメタノール脱水触媒の
両成分が存在する時に限り、有意の量で生産される。図
2はこの観察を、両触媒成分が存在し(開円として示さ
れる)、メタノール合成触媒のみが存在する(開三角形
として示される)液相メタノール法と同様の、液相ジメ
チルエーテル法の作業条件で得られる結果と比較するこ
とで確かめることができる。生産されたジメチルエーテ
ルのモルを、生産されたメタノールのモルで割ったもの
と定義されるジメチルエーテルの選択性は、有効メタノ
ール速度の関数として示される。上記で詳細に論じたよ
うに、生産されたジメチルエーテルの量は、この限界速
度を大きく下回る。この速度を上回る本発明の方法にお
いては、有効メタノール速度が前記限界値を遥かに上回
るのでジメチルエタノールの生産量は有意である。しか
し、液相メタノール法においては、ジメチルエーテルの
生産量は、脱水触媒成分が存在していないので、作業の
全範囲に亘って生産量は微々たるものである。
【0032】最小限のメタノール速度の達成には、温度
圧力、触媒の種類およびオイルの種類の伝統的作業パラ
メーターを操作できる。触媒粒度も、本発明の方法で生
産されるジメチルエーテルの量に有意の影響をもたら
す。シャーウィンほかによる初期の研究は、若干の無規
定粒度の触媒と、直径が0.85乃至1.20mmの粒
度の触媒を列挙している。本発明の研究では、粒子の径
が200ミクロン以下、好ましくは10ミクロン以下の
触媒を利用する。本発明の方法では有意の量のジメチル
エーテルを生産した。一方、シャーウィンほかの教示す
る方法では、極微量のジメチルエーテルしかできなかっ
た。
【0033】本発明は、合成ガスからメタノール脱水を
経て、方法の2つの重要な特性を活かして、ジメチルエ
ーテル生産のさきに説明の諸問題を解決する。最初に、
前記液状媒体は冷却用放熱器として作用し、その結果、
反応器の恒温操作ができるようになる。この要因は、前
方シフト、メタノール合成およびジメチルエーテル合成
反応がすべて発熱性であるので、重要である。普通の気
相方法を用いると、反応中の放熱は、温度を昇温させ、
熱力学的限度のため反応を妨害し、また触媒奪活の原因
となる。液相の高熱容量は高転化率を可能にする一方、
安定温度を維持する。このすぐれた温度制御の所為で、
頻繁に触媒の再生を必要とする気相作業に対し、本方法
では触媒寿命が増大している。第2に、本発明は、全3
反応の化学的性質の相乗作用を、前記3反応の単一工程
化により活用する。前記3反応を同時作業に纒めること
により、個々の反応のおのおのは、それの抑制生成物を
次の反応の反応体として除去することで熱力学的に強行
させられる。たとえば、第1の一連の実験は、DME法
のCO転化率が、メタノール合成だけの熱力学的最高値
を超えることを示した。このような相乗作用はおのおの
反応が、せいぜい、別々の反応器におけるその個々の熱
力学的限度に進行する多工程法では達成できない。ま
た、本発明の方法における全反応は同時に進行するの
で、生成物分布を変化させる数種の選択を、各反応の度
合操作により可能にする。さきに詳しく論じたように、
DME・MeOHの選択性は、液相反応器における触媒
成分の相対量もしくは活性度を変化させることで制御で
きる。生成物分布もまた反応条件たとえば、空間速度、
温度、圧力もしくは供給材料の組成を変化させることで
変化できる。
【0034】先行技術の数方法は、前記(1)から
(3)の反応の組み合わせを必要とするが、前記3反応
は、先に詳しく論ぜられたように、気相で処理された。
前記シフトならびにメタノール合成反応が、高温により
熱力学的に制限され、また全3反応が発熱性であるの
で、反応器からの熱除去は、その設計において重大な因
子また多分制限因子である。液相により付与される熱制
御の有意性は、気相と液相法の比較で最もよく示され
る。たとえば、実験1の条件と同一転化を付与する気相
法の断熱温度上昇は350°Cであるのに対し、液相法
は、液相の存在のため実際の温度上昇は10°C以下で
ある。現在市販の触媒はどれも、600°Cの気相断熱
温度では、熱除去装置、もしくは製品ガス再循環なしに
経済的に機能しない。両選択は一般に非常に高価につ
く。たとえば、製品ガス再循環を用いる温度上昇の制御
は、10乃至20の範囲の再循環比を必要とする。この
ような高再循環比は、圧縮機および反応器に対し高資本
投下はもちろん、高経常費を必要とする。比較では、液
相装置がほとんど、もしくは全く供給材料の再循環を必
要としないし、反応器もずっと小型ですむ。この故に、
液相合成は、高転化率で経済的作業を可能にする。
【0035】本発明の別の顕著な特徴は、同時シフト、
メタノール合成、およびDME合成反応が、広範囲の組
成物の合成ガス供給材料を本方法で利用できるようにな
ることである。以前に開示された諸方法は、H対CO
もしくはCO対COの比率の制限範囲内で作業できる
だけであった。この発明は、どの先行方法よりも高CO
の供給材料を用いる作業を実証する。たとえば、実施例
3における実験16と17は、58%の供給CO濃度
と、H対CO比が0.02以下の高生産性を示す。こ
のような条件は、先行技術方法で主張され、あるいは教
示された諸条件を十分上回るものである。
【0036】メタノール・ジメチルエーエル共生産物の
組成及びこれによる特性は、本発明においては、液相反
応器中の2種類の触媒、即ちメタノール合成触媒とメタ
ノール脱水触媒の相対量を適宜選択することにより制御
することができる。実施例6の実験結果で示されている
ように、ジメチルエーテルの生産性は、操業条件が同じ
場合には、触媒組成物中のメタノール触媒が重量比で約
81%であるときに最高となる。この最高値の実際の値
は、使用する特定触媒及び液相反応器における操業条件
によって左右され、殊に液相反応器中で触媒粉末スラリ
ーと接触反応させる合成ガスの空間速度の影響が大き
い。実施例6で示された図3の実験結果によれば、合成
ガスの空間速度が3,000標準l/(kg触媒・時
間)を超えるときに、反応器中の全触媒におけるメタノ
ール合成触媒が重量比で70〜95%の間、好ましくは
75〜90%の間で生産性の向上が得られることが分か
る。先に述べたように触媒組成物の残量は、メタノール
脱水触媒である。このジメチルエーテルの生産性が最高
であることは、又生産物の含有エネルギーが最高である
ことを意味し、従って合成ガス供給材料の保有するエネ
ルギーを最大限回収することに相当する。ジメチルエー
テルはメタノールの2倍の燃焼熱を有するからその通り
であると云うことができる。従って、最終製品としてジ
メチルエーテルを生産するか、又は合成ガス供給材料の
保有するエネルギーに対する製品の保有するエネルギー
を最大化することが望ましい場合には、液相反応器は、
重量比で75乃至95%のメタノール合成触媒を含有
し、残部がメタノール脱水触媒からなる触媒組成物を用
い、これと接触反応させる合成ガスの空間速度を、3,
000標準l/(kg触媒・時間)以上の空間速度で操
業する必要がある。なお、合成ガス空間速度は、15,
000標準l/(kg触媒・時間)以上になると設備的
な問題を生ずるのでこれ以下に留めることが望ましい。
従って、好ましい合成ガス空間速度は、3,000乃至
15,000標準l/(kg触媒・時間)であり、さら
に好ましくは5,000乃至10,000標準l/(k
g触媒・時間)である。
【0037】
【発明の効果】本発明はこのように、メタノールとジメ
チルエーテルの共生産に広範な合成ガス供給材料組成物
を単一液相反応器で用いて効率的にできる。反応器内の
メタノール合成とメタノール脱水触媒の相対量の制御に
より規定反応器作業条件で種々の製品組成が達成でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】ジメチルエーテル形成の速度対有効メタノール
速度のプロット図である。
【図2】ジメチルエーテル選択性対有効メタノール速度
のプロット図である。
【図3】ジメチルエーテル反応器生産性対全触媒の占め
るメタノール合成触媒の重量比のプロット図である。
【図4】メタノール反応器生産性対全触媒に占めるメタ
ノール合成触媒の重量比のプロット図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C07B 61/00 300 (72)発明者 ジェームス.ファーガソン.ホワイト アメリカ合衆国.18062.ペンシルバニア 州.マクンギー.ブライアウッド.ドライ ブ.4970 (72)発明者 ジョン.ジョセフ.レウナード アメリカ合衆国.18049.ペンシルバニア 州.エマウス.シマービル.ロード.4602 (72)発明者 バラト.ラジャラム.バット アメリカ合衆国.18051.ペンシルバニア 州.フォーゲルスビル.ウッズブラフ.ラ ン.7952 (56)参考文献 特開 昭57−156041(JP,A) 特開 昭49−94616(JP,A) 特開 昭57−188536(JP,A)

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水素、一酸化炭素及び二酸化炭素を含む
    合成ガスを液相反応器内で不活性液体中にスラリー化さ
    せた粉末触媒と接触させてジメチルエーテルとメタノー
    とを同時に生成させるようにした合成ガスからのジメ
    チルエーテルの生産方法において、前記粉末触媒には重
    量比で約70乃至95%の銅含有メタノール合成触媒と
    残部がアルミナ、シリカ−アルミナ、ゼオライト、固体
    酸、固体酸イオン交換樹脂及びこれらの混合物からなる
    群から選ばれたメタノール脱水触媒からなる組成比の粉
    末触媒を使用し、前記液相反応器において触媒粉末に接
    触させる合成ガスの1時間当りの空間速度を3,000
    乃至15,000標準1/(Kg触媒・時間)になるよ
    うにしたことを特徴とする合成ガスからのジメチルエー
    テルの生産方法。
  2. 【請求項2】 前記粉末触媒の組成比が重量比で75乃
    至90%が銅含有メタノール合成触媒であり、残部がア
    ルミナ、シリカ−アルミナ、ゼオライト、固体酸、固体
    酸イオン交換樹脂及びこれらの混合物から選ばれた脱水
    触媒であることを特徴とする請求項1記載の合成ガスか
    らのジメチルエーテルの生産方法。
  3. 【請求項3】 前記合成ガスの空間速度は5,000乃
    至10,000標準l/(kg触媒・時間)であること
    を特徴とする請求項1記載の合成ガスからのジメチルエ
    ーテルの生産方法。
  4. 【請求項4】 前記液相反応器に前記合成ガスとともに
    水を導入することを特徴とする請求項1記載の合成ガス
    からのジメチルエーテルの生産方法。
  5. 【請求項5】 前記粉末触媒の平均粒径が200ミクロ
    ン以下であることを特徴とする請求項1記載の合成ガス
    からのジメチルエーテルの生産方法。
  6. 【請求項6】 前記不活性液体中の前記触媒粉末の濃度
    が重量比で5〜60%であることを特徴とする請求項1
    記載の合成ガスからのジメチルエーテルの生産方法。
  7. 【請求項7】 前記液相反応器の操作圧力を200乃至
    2,000psigとすることを特徴とする請求項1記
    載の合成ガスからのジメチルエーテルの生産方法。
  8. 【請求項8】 前記液相反応器の操作圧力を400乃至
    1,500psigとすることを特徴とする請求項1記
    載の合成ガスからのジメチルエーテルの製造方法。
  9. 【請求項9】 前記液相反応器の操作温度を200乃至
    350℃とすることを特徴とする請求項1記載の合成ガ
    スからのジメチルエーテルの生産方法。
  10. 【請求項10】 前記合成ガス中に含まれる一酸化炭素
    は50モル%以上であることを特徴とする請求項1記載
    の合成ガスからのジメチルエーテルの生産方法。
  11. 【請求項11】 前記メタノール脱水触媒はアルミナで
    あり、かつ前記アルミナは、ベーマイト(アルミナ1水
    和物、Al・HO)粉末を100℃/hrの昇
    温速度で500℃まで加熱し、500℃で3時間保持し
    た後常温まで冷却することによって得ることを特徴とす
    る請求項1記載の合成ガスからのジメチルエーテルの生
    産方法。
JP3302520A 1990-10-24 1991-10-22 合成ガスからのジメチルエーテルの生産方法 Expired - Fee Related JPH0757739B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US60298890A 1990-10-24 1990-10-24
US07/602988 1990-10-24

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04264046A JPH04264046A (ja) 1992-09-18
JPH0757739B2 true JPH0757739B2 (ja) 1995-06-21

Family

ID=24413590

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3302520A Expired - Fee Related JPH0757739B2 (ja) 1990-10-24 1991-10-22 合成ガスからのジメチルエーテルの生産方法

Country Status (5)

Country Link
EP (1) EP0483609A1 (ja)
JP (1) JPH0757739B2 (ja)
AU (1) AU8603091A (ja)
CA (1) CA2053615C (ja)
NZ (1) NZ240283A (ja)

Families Citing this family (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1993010069A1 (en) * 1991-11-11 1993-05-27 Nkk Corporation Process for producing dimethyl ether
US6147125A (en) * 1996-05-13 2000-11-14 Nkk Corporation Method and apparatus for producing dimethyl ether
US6800665B1 (en) 1996-05-13 2004-10-05 Jfe Holdings, Inc. Method for producing dimethyl ether
US5753716A (en) * 1997-02-21 1998-05-19 Air Products And Chemicals, Inc. Use of aluminum phosphate as the dehydration catalyst in single step dimethyl ether process
JP2008019176A (ja) * 2006-07-11 2008-01-31 Ihi Corp メタノールおよびジメチルエーテルの合成方法
EP2028173B1 (en) * 2007-08-23 2011-06-29 Haldor Topsoe A/S Process for the preparation of dimethyl ether
US9610568B2 (en) * 2012-02-15 2017-04-04 Basf Se Catalytically active body for the synthesis of dimethyl ether from synthesis gas
WO2018004993A1 (en) 2016-07-01 2018-01-04 Res Usa, Llc Reduction of greenhouse gas emission
US9981896B2 (en) 2016-07-01 2018-05-29 Res Usa, Llc Conversion of methane to dimethyl ether
WO2018004994A1 (en) 2016-07-01 2018-01-04 Res Usa, Llc Fluidized bed membrane reactor
EP3727688B1 (en) 2017-12-20 2022-02-16 Basf Se Catalyst system and process for preparing dimethyl ether

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
IT972655B (it) * 1972-12-20 1974-05-31 Snam Progetti Procedimento per la produzione di dimetil etere
NZ199035A (en) * 1981-02-20 1984-09-28 Mobil Oil Corp Catalyst of co-precipitated cu,zu and a1 components:conversion of syngas into dimethyl ether
US4423155A (en) * 1981-02-20 1983-12-27 Mobil Oil Corporation Dimethyl ether synthesis catalyst
JPS57188536A (en) * 1981-05-14 1982-11-19 Mobil Oil Corp Conversion of synthetic gas to dimethyl ether
DE68904202T2 (de) * 1988-01-14 1993-05-06 Air Prod & Chem Einstufiges verfahren zur synthese von dimethylaether unter verwendung eines fluessigphasen-reaktorsystems.
AU5902490A (en) * 1989-07-18 1991-08-01 Air Products And Chemicals Inc. One-step liquid phase process for dimethyl ether synthesis

Also Published As

Publication number Publication date
CA2053615C (en) 1999-02-02
NZ240283A (en) 1993-06-25
AU8603091A (en) 1992-06-11
EP0483609A1 (en) 1992-05-06
JPH04264046A (ja) 1992-09-18
CA2053615A1 (en) 1992-04-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5218003A (en) Liquid phase process for dimethyl ether synthesis
US4031123A (en) Methanol production in a paraffinic medium
EP0313375B1 (en) Process and catalyst for converting synthesis gas to hydrocarbons
EP1263531B1 (en) Highly active fischer-tropsch catalyst comprising doped, thermally stable catalyst support
CN101675015B (zh) 烯烃的制造方法
CA2101388C (en) Improved catalyst and process for oxychlorination of ethylene to edc
EP0409086A1 (en) One-step liquid phase process for dimethyl ether synthesis
US5140049A (en) Method for producing olefins from H2 and CO2 using an iron carbide based catalyst
AU602438B2 (en) One-step process for dimethyl ether synthesis utilizing a liquid phase reactor system
US7435703B2 (en) Catalyst comprising iron oxide made by heat decomposition of an iron halide and a lanthanide
US4177203A (en) Process for the production of hydrocarbons and oxygen-containing compounds and catalysts therefor
US5466720A (en) Method of producing dimethyl ether
JP2577830B2 (ja) 脱水素および、または脱水素環化用触媒組成物およびその使用方法
JPH0757739B2 (ja) 合成ガスからのジメチルエーテルの生産方法
US5137924A (en) Catalytic process
EP0018763A1 (en) Process for the production of C1 to C4 oxygenated hydrocarbons
EP0553115B1 (en) Iron-zinc based catalysts and conversion of synthesis gas to alpha-olefins using the catalysts
CA1334676C (en) Process for carrying out a chemical equilibrium reaction
AU572340B2 (en) Syngas conversion catalyst production and use thereof
EP0363802B1 (en) High volumetric production of methanol in a liquid phase reactor
JPH0729960B2 (ja) メタノールの製造方法
JPS6228081B2 (ja)
US5510553A (en) Catalytic dehydrogenation of alkylaromatic hydrocarbons
US2683726A (en) Hydrocarbon synthesis with reduced magnetite catalyst
US2707713A (en) Hydrocarbon synthesis

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090621

Year of fee payment: 14

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees