JPH0754983B2 - 電算写植システム及び文字放送システムの変換システム - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （発明の技術分野） この発明は、電算写植システム及び文字放送システムを
接続し、印刷メディアとニューメディア（文字放送）と
の相互補完を行なうことができるようにした電算写植シ
ステム及び文字放送システムの変換システムに関する。

（発明の技術的背景とその問題点） 従来、コンピュータを使用して原稿の編集を行ない、製
版及び印刷用の版下を作成する電算写植システム（CTS:
Computerized Type Setting System）が知られている。

第５図は電算写植システムの構成をしており、この電算
写植システムでは、データの入力が本文原稿１からの漢
字データ入力と、編集情報４からの数値データ入力とか
ら行なわれている。そして、これらデータ入力の入力処
理及び校正処理をする汎用コンピュータ７と、漢字入力
を行なうための漢字キーボード２と、データの記憶手段
である紙テープ3,磁気テープ，フロッピディスクFDと、
編集情報４の数値データを入力するためのデータライタ
５とが設けられている。又、汎用コンピュータ７には、
漢字ディスプレイ装置８と、版下11の作成のための全自
動写植システム10とが接続されている。

このような構成において、電算写植システムでは、まず
オペレータ等が文字原稿１を漢字キーボード２で入力
し、この文字原稿のデータがデジタル信号に符合化さ
れ、紙テープ３等に記憶される。そこで、この紙テープ
３等を用いて汎用コンピュータ７に文字データとして入
力する。一方、割付や体裁等の編集情報４である数値デ
ータはデータライタ５から入力され、磁気テープ６に記
録される。そして、この磁気テープ６により汎用コンピ
ュータ７に数値データを入力し、汎用コンピュータ７は
入力されたこれら文字データ及び数値データを処理して
組版編集９を行ない、割付がされ、割付済みの情報デー
タとして全自動写植システム10に入力されてページ組み
され、校正ゲラKG又は版下11となってプリンタ（図示せ
ず）で印字される。又、この校正ゲラKGのデータは汎用
コンピュータ７に入力され、漢字ディスプレイ装置８に
表示されるので、この漢字ディスプレイ装置８の画面を
見ながら漢字ディスプレイ装置８のキーボードにより文
字データの校正処理を行ない、訂正済みの文字データが
汎用コンピュータ７により再編集され、全自動写植シス
テム10により訂正済みの版下11として出力され、この版
下11を製版・印刷工程12へ送るようになっている。

これに対して文字放送システムでは、テレビ電波の間隙
を利用して、従来のテレビ番組とは別に、文字及び図形
による静止画像番組を家庭内に設けられた文字放送専用
アダプタ付きテレビで受像するシステムのことであり、
国際的にはテレテキスト（Teletext）と称されている。
又、文字放送システムと電話回線を利用するニューメデ
ィアであるビデオテックス（Videotex）との相違点は、
ビデオテックスが電話回線を利用するため有料の双方向
メディアであるのに対して、テレテキスト（文字放送）
はテレビ番組と同様な一方向メディアであり、無料で大
量の情報を入手できるメディアであるという点である。
又、電算写植システムは文字情報が印刷専用であるた
め、文字放送システムの画面データとして電算写植シス
テムの文字情報を表示することはできなかった。さら
に、文字放送システムの画面データを作成するには、文
字放送用原稿を作成し、専用の情報入力装置を利用して
この画面データに必要な文字及び図形データを入力しな
ければならないという不都合があった。

（発明の目的） この発明は上述のような事情によりなされたものであ
り、この発明の目的は、電算写植システムの印刷情報を
フォーマット変換することにより、文字放送の画面デー
タとして使用することができるようにした電算写植シス
テム及び文字放送システムの変換システムを提供するこ
とにある。

（発明の概要） この発明は電算写植システム及び文字放送システムの変
換システムに関するもので、文字原稿を処理して印刷情
報を出力する電算写植システムと、文字及び図形情報を
テレビ電波と共に搬送し、文字放送専用アダプタ付きテ
レビに表示する文字放送システムとを接続し、前記印刷
情報をフォーマット変換することにより、前記文字放送
システムの画像データとして使用することができるよう
にした電算写植システム及び文字放送システムの変換シ
ステムであって：前記印刷情報をコード変換すると共
に、画面管理情報のパラメータ指定に基づき前記文字放
送システムの各機能に対応した変換を行ない、所定の形
式の画面データとして画面データファイルを作成する画
面データ作成手段と；前記画面データファイルから前記
画面データを読み込み、先頭画面となる画面データに基
づき番組管理情報を作成すると共に、当該画面のページ
管理情報を作成し、前記画面データ，前記番組管理情報
及び前記ページ管理情報を画面単位で編集して前記文字
放送システムの画面データ形式に変換する文字放送形式
変換手段とを備え、電算写植システムに蓄積された膨大
な印刷情報を文字放送情報に容易かつ迅速に編集して文
字放送を行なえるようにしたものである。

（発明の実施例） 第１図は、この発明の一実施例である電算写植システム
及び文字放送システムの変換システムの構成を示してお
り、このシステムの電算写植システム及び文字放送シス
テムの変換システムは、漢字データの入力手段である原
稿21,フロッピーディスク22,磁気テープ23と、データを
CTS編集処理する電算写植システム20と、漢字データ及
び印刷用漢字データ等を記録する大容量記憶装置として
のデータベース24と、ニューメディアとしての文字放送
形式変換部29と、文字画面データ及び図形画面データ33
を作成して表示する文字放送入力装置32と、TV放送局31
とから成っている。

このような構成において、まず、オペレータ等により漢
字データKDが原稿21,フロッピーディスク22,磁気テープ
23から電算写植システム20に入力されると、電算写植シ
ステム20はこの漢字データKDをデータベース24に記録さ
せると共に、データベース24から漢字データKDを読出し
てこの漢字データKDがCTS編集処理25され、印刷メディ
アとしての版下26となって印刷製本27され、本として出
版される。又、データベース24から出力された漢字デー
タKDは、文字放送形式変換部29により文字画面データ30
に変換され、TV放送局31に入力されると共に、文字放送
入力装置32の表示画面に表示される。そして、この表示
画面には、文字放送入力装置32により作成された図形画
面データ33も表示される。さらに、表示画面にはデータ
ベース24に予め記録されている印刷用漢字データによ
り、百科事典，最新用語辞典などの項目情報，不動産，
中古自動車等の物件情報，テレビ番組及びラジオ番組等
の番組案内情報，タウン誌及び自治会広報誌等の催物案
内情報，商品カタログ類の価格・サイズ等の商品情報，
企業及び団体等の法人情報，書籍及びレコード目録情報
等が表示されるので、これらの情報を編集してTV放送局
31に入力することができ、印刷メディアとニューメディ
アとの相互補完が実現される。又、電算写植システム20
はデータの入力形態として、ワープロ等のフロッピーデ
ィスク又は磁気テープの入力も可能であるため、情報提
供側で所有している種々のデータを容易に利用すること
ができる。

第２図は文字放送形式変換部29の内容を示しており、文
字放送形式変換部29は、画面データ作成部43と文字放送
形式変換部46とモニタ編集部47とで構成されている。画
面データ作成部43は、CTSマスタ41の文字情報とパラメ
ータ42の画面管理情報から画面データファイル44を作成
すると共に、文字放送形式変換部29が受入可能なデータ
か否かのチェックを行ない、チェックの結果をモニタ出
力用ファイル45に出力する。そして、CTSマスタ41の文
字情報がコード変換され、所定の形式の画面データを作
成すると共に、パラメータ42の画面管理情報の指定に基
づいて下記に示すような文字放送システムの各機能に対
応した変換を行なう。

（１）一連の複数画面の全てに対して、同一の罫線や見
出語を表示する。

（２）文字サイズ，着色，フラッシング，コンシール等
の指定をする。

又、入力のCTSマスタ41,パラメータ42の内容は、画面デ
ータファイル44の作成時に全てチェックされ、その結果
をラインプリンタ（図示せず）のリスト及びモニタ出力
用ファイル45に出力する。又、画面データ作成部43にお
けるチェックの内容は、下記に示すようなものである。

（１）コード変換エラーの表示は、JIS第１水準,JIS第
２水準,JIS非漢字，文字放送用特殊文字以外の文字があ
る場合。

（２）領域オーバーフローの表示は、画面内の指定され
た領域をオーバーした文字がある場合。

（３）画面管理情報等が記述されているパラメータ42の
記述ミスや、内容の誤りがある場合。

モニタ出力用ファイル45には、上述の誤りの有無に関係
なく、パラメータ42の内容,1画面毎の変換前のCTSデー
タの内容と、変換後の画面データの内容が出力される。
次に、画面データ作成部43の動作を第３図に示すフロー
チャートを参照して説明する。

画面データ作成部43は、パラメータ42の画面管理情報か
ら文字放送形式変換部46が受入可能なデータか否かを、
パラメータ42を上述のチェック内容に基づいてチェック
し（ステップS1）、誤りがない場合、その結果が画面管
理情報テーブルとして作成され、モニタ出力用ファイル
45に出力される（ステップS2,S3）。そして、パラメー
タ42に誤りがあった場合、ラインプリンタのリスト及び
モニタ出力用ファイル45にエラーとして出力される（ス
テップS2,S9）。次に、CTSマスタ41の文字情報（たとえ
ば１画面分）が画面データ作成部43に入力され（ステッ
プS4）、コード変換されて編集され（ステップS5）、画
面データファイル44に出力される（ステップS6）。さら
に、モニタ出力用ファイル45へも出力され（ステップS
7）、処理結果がラインプリンタのリストに出力される
（ステップS8,S9）。ここで、次画面の入力を行なう場
合、ステップS4に戻ってCTSマスタ41より新しいデータ
の入力を行なう。モニタ編集部47は画面データ作成部43
で出力されたモニタ出力用ファイル45を基に、漢字プリ
ンタ入力ファイル51の形式にモニタを編集すると共に、
漢字プリンタ52にモニタ53を出力する。そして、このモ
ニタ53には前記エラー情報及び入出力データの内容が表
示されているので、作成された画面の内容の検査・確認
ができる。文字放送形式変換部46は前記画面データ作成
部43で作成され、前記モニタ53で内容が確認された正常
な画面データファイル44が入力され、文字放送変換形式
フロッピー48にフォーマット変換するようになってい
る。

次に、文字放送形式変換部46の動作について、第４図の
フローチャートを参照して説明する。

先ず、文字放送形式変換部46に画面データファイル44か
ら正常な画面データ（たとえば１画面分）が入力され
（ステップS10）、この画面を先頭の画面として使用す
る場合、この画面に基づいて番組管理情報を作成し（ス
テップS11,S12）、次にページ管理情報を作成する（ス
テップS13）。又、ここで既に先頭画面が入力されてい
る場合、番組管理情報は作成しなくてもよい（ステップ
S11,S13）。次に、これら画面データ，番組管理情報，
ページ管理情報を編集してフォーマット変換を行ない
（ステップS14）、画面データ出力として文字放送変換
形式フロッピーディスク48に出力する（ステップS1
5）。そして、これらの動作を終了すると、画面データ
作成部43はラインプリンタのリストに処理結果を出力す
る（ステップS17）。又、ここで次の画面データ及び番
組管理情報，ページ管理情報の編集を行なう場合はステ
ップ10に戻り、新規に画面データファイル44よりデータ
を入力する（ステップS16,S10）。これによりTV放送局5
0への画面データの登録が可能になり、この文字放送交
換形式フロッピー48を基にTV放送局50は文字放送を行な
うので、文字放送専用アダプタ付テレビ54で受信するこ
とにより文字及び図形情報を得ることができる。又、フ
ロッピーディスク形式48である為、文字放送入力装置49
等でも扱うことができ、他の図形情報等との結合も可能
となる。

（発明の効果） 以上のように、この発明の電算写植システム及び文字放
送システムの変換システムによれば、電算写植システム
に蓄積された膨大な漢字情報を文字放送情報に容易に変
換して画面表示できるので、文字放送入力装置で再度デ
ータを入力する必要がないので迅速な編集ができ、タイ
ミングをのがすことなく文字放送を行なうことができる
という効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例である電算写植システム及
び文字放送システムの変換システムの構成図、第２図は
その文字放送形式変換部の内容例を示す図、第３図はそ
の画面データ作成部の動作例を示すフローチャート、第
４図は文字放送形式変換部の動作を示すフローチャー
ト、第５図は電算写植システムの構成図である。 １……本文原稿、２……漢字キーボード、３……紙テー
プ、４……編集情報、５……データライタ、６……磁気
テープ、７……汎用コンピュータ、８……漢字ディスプ
レイ装置、９……組版編集、10……全自動写植システ
ム、11……版下、12……製版，印刷工程、20……電算写
植システム、21……原稿、22……フロッピーディスク、
23……磁気テープ、24……データベース、25……CTS編
集・出力、26……版下、27……印刷・製本、28……本、
29……文字放送形式変換部、30……文字画面データ、31
……TV放送局、32……文字放送入力装置、33……図形画
面データ、41……CTSマスタ、42……パラメータ、43…
…画面データ作成部、44……画面データファイル、45…
…モニタ出力用ファイル、46……文字放送形式変換部、
47……モニタ編集部、48……文字放送交換形式フロッピ
ーディスク、49……文字放送入力装置、50……TV放送
局、51……漢字プリンタ入力ファイル、52……漢字プリ
ンタ、53……モニタ、54……文字放送専用アダプタ付き
テレビ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】文字原稿を処理して印刷情報を出力する電
   算写植システムと、文字及び図形情報をテレビ電波と共
   に搬送し、文字放送専用アダプタ付きテレビに表示する
   文字放送システムとを接続し、前記印刷情報をフォーマ
   ット変換することにより、前記文字放送システムの画像
   データとして使用することができるようにした電算写植
   システム及び文字放送システムの変換システムであっ
   て：前記印刷情報をコード変換すると共に、画面管理情
   報のパラメータ指定に基づき前記文字放送システムの各
   機能に対応した変換を行ない、所定の形式の画面データ
   として画面データファイルを作成する画面データ作成手
   段と；前記画面データファイルから前記画面データを読
   み込み、先頭画面となる画面データに基づき番組管理情
   報を作成すると共に、当該画面のページ管理情報を作成
   し、前記画面データ，前記番組管理情報及び前記ページ
   管理情報を画面単位で編集して前記文字放送システムの
   画面データ形式に変換する文字放送形式変換手段とを備
   えたことを特徴とする電算写植システム及び文字放送シ
   ステムの変換システム。