JPH0752152B2 - 溶接部の損傷検出方法 - Google Patents

溶接部の損傷検出方法

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JPH0752152B2
JPH0752152B2 JP26019186A JP26019186A JPH0752152B2 JP H0752152 B2 JPH0752152 B2 JP H0752152B2 JP 26019186 A JP26019186 A JP 26019186A JP 26019186 A JP26019186 A JP 26019186A JP H0752152 B2 JPH0752152 B2 JP H0752152B2
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恭 佐藤
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、金属材料の損傷検出方法に係り、特に局部的
な溶接部の損傷を検出するのに好適な検出方法に関す
る。
〔従来技術とその問題点〕
各種発電プラント或いは化学プラント等においては、多
数の機器が高温で使用されている。この種のプラント
で、400〜500℃以上の高温で使用される機器は、クリー
プによる損傷が問題となり、機器によっては一定期間毎
に補修又は交換して使用されている。しかし、現実には
技術的、経済的な理由から、この補修又は交換の時期は
正確には解りにくく、破壊事故に到るおそれがあった。
そこで、一定期間使用した部材の残余寿命を非破壊的に
推定するため、種々の損傷検出方法が研究されてきた。
その一手法として「硬さ法」又は「電気抵抗法」は、検
出装置が比較的簡単なことから、有力視されている。以
下、「硬さ法」による損傷検出方法について述べる。
一般に、フェライト系の金属材料では、高温で長時間時
効すると硬さが低下することが知られている。さらにそ
の材料に引張応力が作用している場合、すなわちクリー
プ損傷を受ける場合には、硬度低下が加速される。第11
図はこれらの現象を比較して示したものである。長時間
側になるほどすなわちクリープ損傷が大きくなるほど時
効材(応力をかけずに単に加熱を行っただけの材料)と
クリープ損傷材の硬さの差すなわち硬度低下量ΔHvは増
大する。ここでクリープ損傷率は次式で定義される。
t:ある温度T、応力での使用時間 tr:同一温度T、応力でのクリープ破断時間φcとΔHv
の関係は第12図に示すようにほぼ直線関係となるので、
実際の機器の部材でのΔHvを求めることにより、φcを
求めることができる。以上が硬さ法の原理である。
ところで実際の機器においては、損傷の大きい溶接部に
ついては、溶接金属や熱影響部の硬さが溶接方法或いは
溶接条件により大きくばらつくため、従来の手法では評
価できず、もっぱら内圧力又は均一な荷重による損傷が
支配的で応力勾配のない母材一般部(溶接部以外の部
分)にのみ適用されていた。
その測定方法は以下のとおりである。(1)対象部材の
表面硬度を測定する。(2)次にその部材と同一温度、
同一時間の履歴を受けた時効材の硬度を推定する。
(3)両者の差を求めてΔHvとする。というものであ
る。本来同一鋼種といえどもチャージ、製作時の熱処理
の差によって硬度が異なるし、その製作当時の未使用残
材は入手不可能なため、時効材硬さは一般の時効材硬さ
データバンドから前記(2)の如く推定する。従って、
部材の温度、時間履歴はプラントの運転記録に頼るしか
なく、推定誤差は避けられなかった。
以上のように従来の方法では(1)チャージ、熱処理の
差、(2)正確な使用履歴(温度、時間)の推定につい
て配慮されていないため、正確性に劣ると共に、(3)
溶接部については溶接金属及び熱影響部の硬度が溶接方
法、溶接条件によって大きく変化するため、実際の機器
の部材の硬度をどんなに正確に測定しても、その評価上
の理由から損傷推定精度に限界があり、溶接部での損傷
評価は困難であるという問題があった。
本発明の目的は、上記した従来技術の欠点をなくし、溶
接部でのクリープ損傷率を正確に検出することのできる
損傷検出方法を提供するにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、金属材料のクリープ損傷による硬度低下量又
は電気抵抗率低下量を測定し、この低下量からクリープ
損傷率を検出する損傷検出方法において、金属材料の溶
接止端部から非溶接部側にかけて硬度変化又は電気抵抗
率変化を測定し、その測定値の最小値と最大値の差から
溶接部の硬度低下量又は電気抵抗率低下量を測定するも
のである。
〔作用〕
非溶接部である母材部の最大値すなわち硬度が一定値に
飽和した飽和値と、熱影響部近傍の最小値との差はクリ
ープ損傷による硬度低下量ΔHvに相当する。このΔHv値
で評価することにより、別に時効材のデータ推定が不要
となるので、チャージの差、製作時の熱処理の差に影響
されることがなく、溶接部の損傷を正確に検出すること
ができる。
また、電気抵抗率低下量Δρを同様に測定することによ
り溶接部の損傷を検出できる。
〔実施例〕
以下、図面を用いて本発明の一実施例を説明する。第1
図は、本発明を適用するための装置の構成例を示すもの
で、金属材料の硬さを測定するための硬さ計2、その結
果を記憶し処理する演算装置3、さらに測定結果等をプ
リントする出力装置4からなり、各々は接続コード5で
接続されている。1は被測定物を示す。第2図は、本装
置の硬さ計2の詳細構造を示す。また第3図は、第2図
III−III断面から見た構造を示す。硬さ計2は治具10、
ガイドレール11及びマグネット6によって被測定物1に
垂直に固定されている。ガイドレール11には平行に2本
の穴があり、片方の穴の中を治具10と一体で突起状のガ
イド9がスライドする。また他方の穴縁にはラック(板
歯)17が加工してあり、ピニオンギア7と同軸上のつま
み8を回すことにより、治具10及び硬さ計2を第2図中
左右に移動させ、任意の位置で硬さを測定することがで
きる。
次に、第4図及び第5図を用いて、本発明による測定方
法を説明する。第4図は配管T継手部に測定装置をセッ
トした状態を示す。このように溶接部13に装置をセット
し、溶接止端部18から配管12の母材部すなわち非溶接部
にかけて0.5〜1mmピッチで連続的に硬さを測定する。第
5図は、第4図をV−V断面から見たもので、硬さ測定
位置の例を×印で示す。
ところで、一般に厚肉大径配管の場合、内圧や温度が十
分コントロールされているため、内圧による母材一般部
のクリープ損傷よりも、第6図中矢印(A)に示すよう
に配管系の変形に起因する曲げ応力が生じた場合のクリ
ープ損傷の方が大きい。その場合、表面での軸方向引張
応力の分布は第6図下方の対応グラフに示すように、母
材一般部から溶接部13に近づくにつれ増加し、溶接止端
部18で最大となる。したがって損傷の程度もこの応力分
布と同じ傾向となる。
第7図は、溶接止端部18付近の断面拡大図及び硬度分布
図を示す。製作直後(運転前)の硬度分布は図中実線
(B)のように、母材14又は溶接金属16の中でほぼ一定
値を示し、熱影響部15で最大値を示す。
ところで、第6図を用いて説明したように止端部18付近
の応力すなわち損傷の程度は、止端部18に近いほど大き
くなるので、クリープ損傷による硬度低下量も止端部18
に近いほど大きくなる。その結果、長時間使用して損傷
を受けた溶接部13の硬度分布は、第7図中破線Cに示す
ようになる。
この硬度分布を以下詳細に説明する。本来、溶接金属1
6、熱影響部15、母材14のいずれも運転中の時効のみに
よっても硬さが低下する(第7図のΔHx′)。一方、止
端部18付近では損傷のため低下量が他よりも大きくなる
が、熱影響部15ではもともと硬さが高いので、結果とし
て熱影部15の外側で極小値Dを示すことになる。熱影響
部15の幅は溶接方法、溶接条件により異なるが、たかだ
か数mmであり、最小値Dを示す位置の損傷量は止端部18
の損傷量に等しいとみなすことができる。そこで、この
最小値から母材14一般部での硬さを差引いた値がクリー
プ損傷による硬さ低下量ΔHvとなる。ここで、母材14の
一般部での硬さは、母材部での最大値すなわち熱影響部
外側で最小値を示した後に増加し、一定の値に飽和した
飽和値として得られる。溶接の熱影響を受けない母材一
般部の本来の硬さのばらつきは、実用鋼の場合、ビッカ
ース硬さ(Hv)で5程度の幅に納まるので、母材硬さの
測定値がHv5以内に納まる位置での平均硬さを母材一般
部の値とすればよい。このようにして、ΔHvが求まれ
ば、第12図に示した従来の検出方法でクリープ損傷を求
めることができる。
以上では、硬度の変化を利用した検出方法についての実
施例を示したが、他の物理量変化を利用しても同様の手
法で損傷を検出することができる。
第8図は、第7図と同位置の電気抵抗率ρの分布を示し
たものである。金属材料のρも硬度Hvと同様、第9図、
第10図に示す関係が成立することが知られているで、溶
接部のρを連続測定することにより、最小値と最大値
(飽和値)を求めてクリープ損傷を検出することができ
る。
〔発明の効果〕
本発明は、同一チャージ材の同一の熱履歴(製作時の熱
処理、運転条件)を受けた材料で、負荷応力に差のある
部分(溶接部近傍の熱影響部と非溶接部)の硬度或いは
電気抵抗を比較するものであり、別に推定した時効材デ
ータを必要としないため、クリープ損傷率の検出精度が
大幅に向上する。さらに実際の機器で損傷を受け易い溶
接部の評価に適用できるので、実用上大きな効果があ
る。また、選定の際、溶接部を連続的に測定して行き、
最小値を評価すればよく、熱影響部と母材の境界を識別
するための鏡面研摩、エッチング、顕微鏡観察といった
一連の作業も不要で、実際の機器への適用も容易であ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明方法を実施するための装置の構成図、第
2図は硬さ計の正面図、第3図は第2図のIII−III線断
面図、第4図は配管継手部の測定状態を示す正面図、第
5図は第4図のV−V線断面図、第6図は配管とその引
張応力の分布を示す図、第7図は同硬度分布を示す図、
第8図は電気抵抗率の分布図、第9図は電気抵抗率と時
間との関係図、第10図は電気抵抗率低下量とクリープ損
傷率との関係図、第11図は硬度と時間との関係図、第12
図は硬度低下量とクリープ損傷率との関係図を示す。 1……被測定物(金属材料)、 13……溶接部、18……止端部。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属材料のクリープ損傷による硬度低下量
    又は電気抵抗率低下量を測定し、この低下量からクリー
    プ損傷率を検出する損傷検出方法において、金属材料の
    溶接止端部から非溶接部側にかけて硬度変化又は電気抵
    抗率変化を測定し、その測定値の最小値と最大値の差か
    ら溶接部の硬度低下量又は電気抵抗率低下量を測定する
    ことを特徴とする溶接部の損傷検出方法。
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