JPH07507278A - Cd43キメラ分子による細胞間相互作用の阻害 - Google Patents
Cd43キメラ分子による細胞間相互作用の阻害Info
- Publication number
- JPH07507278A JPH07507278A JP5519683A JP51968393A JPH07507278A JP H07507278 A JPH07507278 A JP H07507278A JP 5519683 A JP5519683 A JP 5519683A JP 51968393 A JP51968393 A JP 51968393A JP H07507278 A JPH07507278 A JP H07507278A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cell
- molecule
- cells
- tropic
- use according
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07K—PEPTIDES
- C07K14/00—Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
- C07K14/435—Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
- C07K14/705—Receptors; Cell surface antigens; Cell surface determinants
- C07K14/7056—Lectin superfamily, e.g. CD23, CD72
- C07K14/70564—Selectins, e.g. CD62
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P29/00—Non-central analgesic, antipyretic or antiinflammatory agents, e.g. antirheumatic agents; Non-steroidal antiinflammatory drugs [NSAID]
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07K—PEPTIDES
- C07K14/00—Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
- C07K14/435—Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
- C07K14/705—Receptors; Cell surface antigens; Cell surface determinants
- C07K14/70503—Immunoglobulin superfamily
- C07K14/70514—CD4
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07K—PEPTIDES
- C07K14/00—Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
- C07K14/435—Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
- C07K14/705—Receptors; Cell surface antigens; Cell surface determinants
- C07K14/70503—Immunoglobulin superfamily
- C07K14/70525—ICAM molecules, e.g. CD50, CD54, CD102
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07K—PEPTIDES
- C07K14/00—Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
- C07K14/435—Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
- C07K14/705—Receptors; Cell surface antigens; Cell surface determinants
- C07K14/70503—Immunoglobulin superfamily
- C07K14/70542—CD106
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07K—PEPTIDES
- C07K14/00—Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
- C07K14/435—Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
- C07K14/705—Receptors; Cell surface antigens; Cell surface determinants
- C07K14/70546—Integrin superfamily
- C07K14/70553—Integrin beta2-subunit-containing molecules, e.g. CD11, CD18
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07K—PEPTIDES
- C07K14/00—Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
- C07K14/435—Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
- C07K14/705—Receptors; Cell surface antigens; Cell surface determinants
- C07K14/70596—Molecules with a "CD"-designation not provided for elsewhere
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K38/00—Medicinal preparations containing peptides
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07K—PEPTIDES
- C07K2319/00—Fusion polypeptide
- C07K2319/01—Fusion polypeptide containing a localisation/targetting motif
- C07K2319/02—Fusion polypeptide containing a localisation/targetting motif containing a signal sequence
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02A—TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
- Y02A50/00—TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE in human health protection, e.g. against extreme weather
- Y02A50/30—Against vector-borne diseases, e.g. mosquito-borne, fly-borne, tick-borne or waterborne diseases whose impact is exacerbated by climate change
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
CD43キメラ分子による細胞間相互作用の阻害発明の背景
本発明は細胞間相互作用、特に、炎症或いは病原性感染の原因となる相互作用を
阻害する方法に係わる。
細胞性免疫応答発生の重要な一段階は、リンパ球の相互の、或いは、免疫系の他
の細胞との接着である。これら細胞と細胞の接着相互作用については、いくつか
の分子過程が定義されており(Springcr、 Nature 24[i:
425−434.1990)、又、り間接着分子1 [1nterccllul
ar adhesion molecule l (ICAM−1)] ヘの結
合(RoLhIein、 R,at al、、 J、 1ssuno1.、13
7:1270−1274.1988; Marlin、 S、D、 et@at
、。
Ce1l 51:813−819.1987)が、主要な接る過程を形成してい
る。これら対向受容体の相互作用を阻害する抗体は、同型接m (Mcntze
r、 S、J、 at al、+ J、 1aauno1.。
135:9−11.1985; RoLhlein、 R,at al、、 J
、 Exp、 Mad、、 lG3:1132−1149.P986)、
及びT−リンパ球仲介の細胞傷害(Davignon、 D、 at al、+
J、 Ismunol、、 127:590−595、1981; Sanc
hez−Madrid、 P、 et at、、 J、 IExp、 Med、
、 158:1785−180R.1983)
を阻止することが出来、正常免疫に対するこの接着過程の重要性を示唆している
。
更に、LFA−1のβサブユニットの遺伝的欠損は、再発性の生命を行かす細菌
感染、及び接着依存性の白血球機能の!If篤な欠陥の起因となる(Andcr
so++、 D、C,at at。
、 J、 Infect、 Dis、、 152:66g−689,1985:
^rnaout、 M、A、 et al、、 J、 Clhn、 Inv
O5L、+ 74:1291−1300.1984; Ross、 G、D、
cL al、、 Blood、 6[i:1182−890D1985>。
tp^−1のIcAM−1への結合を高める制御機構が最近記載されており(D
ustin、 M、L′、、 et al、、J、 Ce1l Biol、、
107:321−331.1988; Dustf、 M、L、 et at、
、 matur
e (London)、 341:619−624.1989)、リンパ球と非
免疫系細胞間のみならず、異型のリンパ球間の重要な相互作用を促進するように
機能する模様である。例えば、リンパ球の内皮細胞への結合は、内皮細胞を予め
起炎性サイトカインと反応させることにより増大し、又、高められた接着は、部
分的には、内皮細胞によるIcAM−1発現の定量的な増加によるものである(
Dustln、 M、L、 et al、、 J、 Ce1l Blol、。
107:321−331.1988)。又、T細胞受容体の架橋によるT細胞の
活性化は、LFA−1発現のレベルを増加することなく、リンパ球LFA−1の
IcAM−1に対する著明な、しかしながら一過性の結合活性の向上をもたらす
(Dustin、 M、L、 et al、、 Nature(London)
、 341:619−624.1989)。
リンパ球接着の制御は、又、細胞と細胞間の重要でない相互作用を制限する阻害
要素を含むものと見なすことも出来る。これに関連して、高度にシアリル化され
た(従って、高度に陰荷電を帯びた)リンパ球の膜糖液がある役割を演じている
と思われる(Be11. G、1. eL al、、 Biophys、 J、
、 45:1051−1064.1984)。陰荷電を帯びた糖被は、同様の荷
電を帯びた細胞を反発し、それ故に、細胞と細胞の接着相互作用を制限する様に
機能すると言われている(Brown、曾、R,A、 etat、、 Natu
re (London)、 289二456−400.1981)o CD43
rシアロホリン、またはロイコシアリン(sialophorln or 1
eukosialin)]は、リンパ球の糖液の主要で不可欠な成分であるので
、リンパ球間の接着を制御する分子の候補である(Brown、 If、R,A
、 at al、、 Nature (London)、 289:45B−4
60,1981: Re5old−0’Donnell et al、、 i、
Blol。
Chew、、281ニア52B−7530,1986; Carlsson、S
、R,at al、、J、Blol、Ches、、261:12779−127
116.1986)。
発明の開示
出願者は、CD43タンパク質は、細胞表面に出現した場合、そのCD43保持
細胞と、CD43か又は何か他の陰TstIを帯びたタンパク質を細胞表面に表
現している他の細胞との相互作用を阻止することを発見した。CD43の阻害効
果は、比較的、非特異的と思われるので、治療用のCD43キメラ分子をいくつ
も構成して、有害な細胞間相互作用を遮断するのに用いることが可能である。こ
の様なキメラ分子は、2つの機能領域を持つ、即ち、(a)相互作用が遮断され
るべき細胞の一方、或いは両方の表面にある分子(例えば、受容体、リガンド、
或いは対向受容体)に対するキメラ分子の特異的結合を指令する細胞指向性領域
、及び(b)細胞間相互作用に拮抗し、生理学的piにおいて陰荷電を帯びてい
るCD43細胞外領域とである。
ある特例において、CD43キメラ分子は、炎症の原因となる細胞間相互作用を
遮断するのに用いることが出来る。例えば、陰荷電のCD43細胞外領域は、白
血球の−細胞表面分子であるラクト−N−フコペンタオースIII(LNP I
II)、或いはシアリルLevis”に共役結合する可能性がある。これらの分
子は、炎症応答の間に活性化される内皮細胞表面に発現するタンパク質、受容体
P−セレクチン(PADGEM、GMPI40、 CD62)及びCLAN−1
(夫々)に特異的に結合する化arsen、 et al、t Ce1l 63
:4B?、 t990; Johnston et al、、 Ce1l 56
:1G33.1989;^rurro et al、、 Ce1戟@87:35
、1991; and Valz et al、、 5cience 250:
1132.1990)、 CD43:LNF III、或い■A
CD43ニジアリルLev I s ”を投与すると、これらキメラタンパク質
は内皮細胞表面に結合し「被覆」して、免疫細胞リガンドの内皮細胞受容体への
接近防止と、又、恐らくはCD43高陰荷電の結果として、免疫細胞を非特異的
に反発することの両方によって、内皮細胞と高陰電荷免疫細胞間の相互作用を阻
止する。内皮細胞と免疫細胞との接着相互作用を阻害することによって、本発明
の治療用タンパク質は炎症を軽減し、或いは排除する。
又は、陰荷電のCD43の細胞外領域は、受容体であるVCAM−1及びIC八
へlと融合して、キメラタンパク質であるCD43:VCAM−1及びCD43
:Ic^トlを生成する。この様なタンパク質は、一定のタイプの白血球の表面
に結合、被覆して、内皮細胞の対向受容体との相互作用、従って、炎症の原因と
なる免疫細胞と内皮細胞間の相互作用を遮断する。
CD43キメラ分子は、又、病原性感染に必要な相互作用の阻害に有用である。
例えば、ライノウィルス及びマラリアのプラスモジウム属原生動物は共にIC八
へlに結合することが示されており、従って、ライノウィルス、或いはマラリア
原虫の結合を阻害するCD43: IcAM−1キメラ分子は、風邪、或いはマ
ラリアの治療、或いは防止に有用な薬であると証明されるかも知れない。他の例
では、CD43:CD4キメラは、ヒトの免疫不全症ウィルスの外面を被覆する
のに用いて、それにより、宿主細胞感染力を阻害することが出来る。毒素分子[
例えば、ブドウ球菌(Staphylococcus)、或いは大腸菌(E、
coli)毒素]に連結した陰荷電を帯びたCD43の細胞外領域を用いる類似
の手段も、毒素効果の阻害に使用出来る。
他の一般的研究手段において、陰荷電のCD43の細胞外領域は、特定の細胞表
面分子に特異的な抗体に共役結合してもよい。−例では、細胞外CD43領域を
公表されている抗PADGEM抗体(例えば、Larsen at al、、
Ce1l 133:467、、1990参照)に連結して、白血球の内皮細胞へ
の結合を阻害し、それによって炎症を防止するCD43キメラ分子を生成するこ
とも出来る(前述の様に)。
従って、一般的に、本発明は、哺乳動物において第一の細胞と第二の細胞の間の
相互作用を阻害する方法を特徴とし、第一の細胞の表面上にあって生理的9Hに
おいて正味の陰荷電を持つCD43の細胞外領域(b)に共役結合している分子
を特異的に認識して結合する能力を持つ細胞指向性分子(a)を含む可溶性キメ
ラ分子の提供し、このキメラ分子を哺乳動物に投与して細胞間相互作用を阻止す
ることにある。
好適な態様において、第二の細胞は、その表面に陰荷電の分子(filえば、C
D43)を持ち、CD43の細胞外領域はグリコジル化されており、CD43の
細胞外領域は、CD43タンパク質の配列のN末端の180個のアミノ酸を含み
、細胞指向性分子はLNPI11受容体タン受容体タンパ上質クチン結合部分で
あり、細胞指向性分子はシアリルLevis”受容体タンパク質のELAM−1
−結合部分であり、細胞指向性分子はICAM−1受容体タンパク質のLFA−
1−結合部分であり、細胞指向性分子はvC^トl受容体タンパク質のVLA−
4−結合部分であり、細胞指向性分子はCD4のヒト免疫不全症ウィルス結合部
分であり、細胞指向性分子はICAM−1のライノウィルス結合部分であり、細
胞指向性分子は1C^トlのプラスモジウム(マラリア原虫)結合部分であり、
又、第一の細胞は、活性化された内皮細胞、或いは感染性病原体(例えば、ライ
ノウィルス、熱帯熱マラリア原虫、四日熱マラリア原虫、或いはヒト免疫不全ウ
ィルス)である。
第二の局面では、本発明は、ある細胞の表面上にあって、生理的pHで正味の陰
荷電を帯びているCD43の細胞外領域(b)に連結している分子を特異的に認
識して結合することの出来る細胞指向性分子(a)を含むキメラ分子を特徴とす
る。
好適な態様において、CD43細胞外領域はグリコジル化されており、CD43
細胞外領域はCD43タンパク質の配列のト末端1110個のアミノ酸残基を含
み、細胞指向性分子はLNFII+受容体タン受容体タンパ上質クチン結合部分
であり、細胞指向性分子シアリルLevis”受容体タンパク質のCLAN−1
−結合タンパク質であり、細胞指向性分子はIC八へl受容体タンパク質のLF
A−1−結合部分であり、細胞指向性分子はVCAM−1受容体タンパク質のV
L^−4−結合部分てあり、細胞指向性分子はCD4の七ト免疫不全症ウィルス
結合部分であり、細胞指向性分子はICAM−1のライノウィルス結合部分であ
り、細胞指向性分子はIcAM−1のプラスモジウム(マラリア原虫)結合部分
であり、細胞指向性分子は活性化された内皮細胞表面上の分子を特異的に認識し
て結合し、又、細胞指向性分子は感染性病原体を特異的に認識して結合する。
第三の局面では、本発明は、哺乳動物における炎症を軽減する方法を特徴とし、
この方法は、活性化内皮細胞の表面上にあって、生理的piで正味の陰電荷を帯
びているCD43の細胞外領域(b)に連結している分子を特異的に認識して結
合出来る細胞指向性分子(a)を含むキメラ分子を提供し、及び、当該キメラ分
子を哺乳動物に投与して活性化内皮細胞と白血球との細胞間相互作用を阻害する
ことを含む。
好適な!!様において、細胞指向性分子はLNPII+受容体タン受容体タンパ
上質クチン結合部分であり、又、細胞指向性分子はシアリルLavlsx受容体
タンパク質のEL^トl−結合部分である。
第四の局面では、本発明は哺乳動物における病原体感染を治療する方法を特徴と
し、この方法は、病原体表面上にあって、生理的pHで正味の陰電荷を帯びてい
るCD43細胞外領域(b)に連結した分子を特異的に認識して結合出来る細胞
指向性分子(a)を含むキメラ分子を提供し、又、当該キメラ分子を咄乳動物に
投与して病原体と病原体が通常感染する哺乳動物細胞との細胞間相互作用を阻害
することを含む。
「細胞指向性分子」とは、細胞間相互作用の阻害が要望されている細胞の表面上
に存在する結合相手に特異的で高度な親和性を持って結合する分子を意味する。
この様な細胞指向性分子には、制限なしに、あらゆる細胞表面リガンド、受容体
、対向受容体、細胞接着分子、酵素、或いは基質、又は、標的細胞表面上の分子
に対して特異的なあらゆる抗体が含まれる。細胞指向性分子はタンパク質性、或
いは非タンパク質性であってもよい(例えば、細胞接着分子によって認識される
非ペプチド性補因子、或いは炭水化物)。同様に、細胞指向性分子は標的細胞上
のタンパク質性、或いは非タンパク質性分子に結合することもあり得る。
「隘荷電を帯びている」とは、細胞表面分子が生理的p11て陰荷電を帯びてい
ることを意味する。
「活性化内皮細胞」とは、内皮細胞が、抗原刺激に応答して、細胞現象(例えば
、細胞表面タンパク質の発現)を開始していることを意味する。
当発明のCD43キメラ分子は、いくつかの治療上の利点を提供する。例えば、
CD43キメラ分子が、適切な細胞表面の結合相手(パートナ−)と相互作用す
る特異性は、治療用タンパク質の、病変部(例えば、炎症性内皮細胞)標的指向
を可能にし、この様な標的を定めた治療は、副作用を最小限にして、有害な細胞
相互作用の高度に有効な阻害を可能にする。2つの特例において、CD43:L
NP Ill及びCD43ニジアリルLevis”キメラ分子は、炎症性の、健
全ではない、血管内皮細胞上に相当数存在する受容体に結合する。投与すると、
CD43:LNF Ill及びCD43ニジアリルLcvls”は、血管損傷部
位に蓄積し、健全な血管内皮に影響することなく、又、重要なことは、患者を全
般的に免疫抑制状態にすることなく、炎症治療の効力を最大限に高める。
本発明の他の特徴と利点は、以下の詳細な記述と請求の範囲から明らかになるで
あろう。
図1は、l1cLa細飽のトランスフェクション転換体及びヒトTリンパ球によ
るCD43の発現を示す一連のグラフである。細胞は、本明細書に記載の様に、
対照の正常マウス血/l′J(右)、或いは抗CD43単クローン性抗体である
抗Leu 22 (左)によって染色された。(a) CD43−陰性11eL
a細胞。(b) CD43−陽性細胞。(c) P)IAにより活性化されたヒ
トTリンパ球。フィトヘマグルチニン(PH^)で処理された1928球による
CD43発現レベルは、末梢血のT細胞、及び本明細書に記載の実験に使用され
たすべてのT細胞系における発現レベルを代表するものである。
図2は、1928球のHeLa細胞のトランスフェクション転換体接着に対する
CD43の効果を示す一連の棒グラフである。カルボキシフルオレセイン標識リ
ンパ球を、本明細書に記載の様に、微量定量ウェル中てHeLa細胞トランスフ
ェクション転換体と接むさせておく。試験されたヒトリンパ球は、末梢血Tリン
パ球(PBL−T) 、IL−2中に維持されているPIIA−活性化T細胞(
PIIA−T) 、胸腺細胞(TIIY)、T細胞性リンパ腫系(SupTl)
、ヒトリンパ球指向性ウィルス1型により形質転換されたT細胞クローン(几
89)であった。本図面及び全ての以下の図面において、各々の棒表示は、3つ
の実験からの結合リンパ球の平均パーセント±SEXを表す。
図3は、LFA−1−仲介によるTリンパ球接管金利するCD43の効果を示す
一連の棒グラフである。リンパ球は、正常マウス血清、或いはLFA−1に対す
る(TSI/22)、又はCD2に対する(TS2/18)単クローン性抗体(
含有)腹水(すべてl:400 f&i釈)と氷上で30分子めインキュベート
してから、1IeLa細胞トランスフ工クシヨン転換体と30分室温で接着させ
た。(A) JL89 T細胞クローンのlIeLamlla トランスフェク
ション転換体への結合。(B) PIIA−T細胞のlIcLa細胞トランスフ
ェクション転換体への結合。
図4は、門^−処理Tリンパ球の接着に対するCD43の効果を示す一連の棒グ
ラフである。几89Tリンパ球は、図3に対する前述の様に、正常マウスの血清
、或いはTSI/22単クローン性り体と予めインキュベートしてから、lIc
La細胞トランスフェクション転換体と37℃で1時間接着させた。四人は、指
示のある場合は、50ng/slの濃度で用いられた。
図5は、CD43のTリンパ金利着妨害に対するノイラミニダーゼの効果を示す
一連の棒グラフである。几89Tリンパ球は、図3に対する前述の様に、正常マ
ウスの血清、或いはTSI/22単クローン性り体と予めインキュベートしてか
ら、未処理或いはノイラミニダーゼ処理のl1cLa細胞トランスフ工クシヨン
転換体と接着させた。コレラ菌mbrlo cholera)のノイラミニダー
ゼは、11当たり0.02単位(の濃度)で用いられた。
以下、CD43タンパク質が細胞間接着を阻害する一連の実験の記述が続く。こ
れらの実験は、又、CD43は、LFA−1−仲介の)0互作用を阻害すること
によってTリンパ球接着金利御する可能性を示唆している。
CD43を発現する安定な1leLa細胞の生成と特性決定+1eLa細胞が、
本来、白血球の接着分子であるLFA−1及びCD2に対する対向受容体1cA
M−1及びLPA−3を夫々発現するので、安定なCD43発現系を生成するた
めに選ばれた。有用な細胞系を生成するために、CD43をコードするPEER
−3cDNAクローン(PallanL、 A、S、 et at、、 Pro
c、 Natl、 Acad、 Scj、 USA、 86:1328−13R
2.198
9)は、先ず、CDM8発現ベクター(Seed、 Il、、 Nature
(London) 329:[140−02,1987)中に、Ardaan、
B、A、 et al、 ()、 Exp、 Mad、、 172:1151
−1158.1990)に記載の様にしてサブクローンニングされた。次いで、
l1eLa細胞(4x106)が、電気さく礼法により、2μgのpsV2nc
oプラスミド(ネオマイシン耐性をコードする、5Outhern at al
、、 J、 Hot、^pp1. Genet、 1:327.1982 )及
び20μgのCDM8−CD43プラスミドにより同時トランスフェクトされる
か、或いはpsV2nco単独でトランスフェクトされた。72時間の培養後、
細胞は400μg/mlの0418硫酸塩(Geneticln; GIBCO
,Grand l5land、 NY)で処理してpsV2ncoにより安定に
トランスフェクトされた細胞の選択が行われた。2週間の培養後、同時トランス
フェクトされた細胞がCD43発現に対して、免疫蛍光法により、抗Leu 2
2 (Bccton Dickinson、 Lincoln Park、 N
J)と呼ばれる抗CD43単クローン性抗体を用いて探索された。この方法によ
って選別されたすべてのCD43陽性11cLa細胞クローンは、この実験の継
続期間中(6ケ月以上)常にCD43を発現した。
陽性クローンによるCD43発現の度合は、フローサイトメトリーによって査定
され、ヒトTリンパ球によるCD43発現と同等であることが判明した(図1)
。トランスフェクション転換体のCD43陽性、及びCD43陰性の表現型は、
放射標識細胞からの可溶化膜両分の抗Leu 22免疫沈降法によって確認され
た。即ち、HeLa細胞のトランスフェクション転換体が、牛乳のラクトペルオ
キダーゼ(Calbiocheg+−Bchrlng、 San Diego、
C^)を用いてNa1251 (Aaersham、^rlington I
lelghts、 IL)■
標識された。次いで、可溶化細胞溶液は^rd■an、 B、^、 et al
、の報文(J、 Exp、 Med、、 172:1151−1158.199
0)に記載の様にして免疫沈降された。免疫沈降物は10%SDS/PAGEに
より還元条件下で溶解され、乾燥ゲルは、−70℃で強調スクリーンを用いてオ
ートラジオグラフィーを撮られた。CD43タンパク質はCD43陽性IIeL
a細胞で観察されたが、CD43陰性細胞では観察されなかった。これに加えて
、CD43陽性11eLa細胞からの別の抗Leu 22免疫沈降物標品が、S
DS/PAGE分析前にノイラミニダーゼで処理された。ノイラミニダーゼ処理
後、CD43のバンドは、CD43の特徴であるより高分子m域に移行した
トランスフェクション転換11cLa細胞によるCD43発現が、ICAM−1
或いはLFA−3の発現変化に関連しているか否かを決定するために、CD43
陽性HeLa細胞の免疫表現型が検討された。トランスフェクション転換体が、
以下の諸抗原に対する単クローン性抗体、LPA−1αサブユニツト(TSI/
22)、β2インテグリン・サブユニット(TS+/18)、IcAM−1(R
RI/1) 、或いはLFA−3(TS2/9) (Rothlein、 R,
et al、、 J、@l5
−unol、、137:1270−1274. 1986; Sanchez−
Madrid、P、et al、、J、EX+)、Mad、A15
8:1785−1803.1983; Sanchez−Madrid、 F、
et at、、 Proc、 Na11. Acad、 ret、 USA
、 79ニア489−7493.1982) (7)イづれかによりl:400
倍希釈で染色されたか、或イハ、精製単クローン性抗体、抗−Leu 22によ
り、5μg/slの濃度、間接免疫蛍光アッセイで、Ardman、 B、A、
et al、の報文(J、 Exp、 Med、、 172:1151−11
58.1990)記載の様にして染色された。11水、或いは精製抗体の濃度を
予め測定し、飽和抗体レベルを含む様にした。l:200倍希釈の正常マウス血
清が陰性対照として用いられた。染色された細胞は、Coulter 541フ
ローサイトメーター(Coul ter社製)で分析された。
CD43陰性 CD43陽性
抗体 抗原 +1eLa細胞 +1eLa細胞PRI/l IcAM−1112
109丁S2ノ9 LPA−32922
抗−Leu 22 CD43 <2 108TSI/22 LFA−1α鎖 <
2(2TSI/18 β2−インテグリン <2<2*正常マウス血n7染色に
よるバックグラウンド蛍光を差引いた後の検査抗体て処理された細胞の平均蛍光
強度
CD43陽性及びCD43陰性HeLa細胞は、実質的に同等レベルのICAM
−1を発現した(表1)。HeLa細胞トランスフェクション転換体によるLP
A−3発現は、ICAM−1発現よりも大幅に少なく、転換体間では、CD43
陽性細胞はCD43陰性細胞よりLFA−3発現が25%少なかった(表1)。
LPA−1α鎖、或いはβ2−インテグリン鎖の発現は、いずれのHeLa細胞
トランスフェクション転換体にも検出されなかった。別々のIIeLa細胞トラ
ンスフェクション転換体によるIcAM−1発現が同様であったので、LPA−
1を介するT−リンパ球の1leLa細胞への結合に対するCD4Bの効果を検
査することが可能である。
リンパ球のl1eLa細胞への結合に対するCD43の効果異型接着検定が、懸
濁リンパ球の、接着性のトランスフェクトされたHeLa細胞への結合定量に用
いられた。トランスフェクトされたl1eLa細胞へのリンパ球結合を測定する
全ての検定は、 98ウエルの微量定量プレート(Costar、 Ca■br
idge、 HA)で行われた。ウェルには、完全培地中の25X103個の1
leLa細胞を分配した。
細胞が接着し、且つ、密集成長に達した時(24−30時間後)、ウェルはマル
チチャネルピペッタ−を用いてRPMl 1640培地で2回洗浄し、次いで、
50μlの完全培地で再充填した。リンパ球(5XlO’ )はRPMI l[
i40培地で2回洗浄し、RPMI 1840培地1sl中の2°、7°−ビス
(2−カルボキシメチル)−5,6−カルボキシフルオレセイン、アセトキメチ
ルエステル(BCECP; Mo1ecular Probes)で20分、室
温で標識して、洗浄し、次いで、RPMI培地に再懸濁して11当たり5−6x
105個細胞の濃度になる様にした。リンパ球(100μl) はHeLa細胞
に30分、室温で接着させ、次いで、ウェルは、1ウエル当たり200μmのリ
ン酸緩衝食塩水をマルチチャネルピペッタ−を用いて静かに加え、交互四隅真空
吸引(25−ゲージ注射針)により4回洗浄した。細胞は、次いで、0.37%
のホルマリン中で固定し、プレートは自動微量蛍光光度計(Pandc社製)で
読み取られた。全ての検定は、同じ試料4通りで行われ、3回反復された。対で
はない試料に対する5Ludentのt−検定が統計的計算に用いられた。
最初の実験は、種々の供給源からのCD43陽性ヒトTリンパ球の、CD43陰
性及びCD43陽性のHeLa細胞と結合する能力が検定された。細胞は以下の
供給源から得られた。正常の献血者からの末梢血液がFieol I/Hypa
que遠心分離による単核細胞の分離に用いられた。末梢血液の単核細胞は、プ
ラスチック接着で単球を除き、又、ナイロン繊維a過でBリンパ球を除くことに
よって、1928球が濃縮された。
その結果得られたT細胞標品は90%以上CD3陽性であった。T細胞の幼若化
細胞は、末梢血単核細胞を5μg/atのフィトヘマグルチニン(Sigma)
中で3日間、及び100単位の組換えインターロイキン2 (IL−2) (C
ctus、 Norvalk、 CT)中で10−17日間成育することによっ
て作製された。正常のヒト胸腺細胞はNew England Medlcal
Centerで心臓矯正手術を受けている小児から採取された。使用されたヒ
トリンパ球細胞系は、5UPTI (T細胞リンパ腫)、几89 (IL−2依
存性T細胞クローン)、及びC91/PL (ヒトTリンパ球刺激ウィルスl型
により形質転換されたT細胞系)であった。1IcLa細胞及びリンパ球細胞系
は、10%のウシ胎児血In (HyCIonc社) 、2 raMのL−グル
タミン、及びペニシリンとストレプトマイシンを100μg/ml含むRPMI
1840培地中で成育された。
末梢血液Tリンパ球、PIIA−T細胞の芽細胞、胸腺細胞、2つの形質転換T
細胞系、及び11.−依存性T細胞クローンを含め、検査された全ての細胞型は
、CD43陽性HeLa細胞よりも、CD43陰性細胞に有意によく結合した(
図2)。同様の結果は、別のクローンから誘導された他の二組のl1eLa細胞
トランスフ工クシヨン転換体を用いて得られた(データは示さず)。これらのデ
ータは、l1eLa細胞トランスフ工クシヨン転換体によるCD43発現が19
28球の接着を阻害することを証明した。
これらの結果は、又、CD43の1928球に対する抗接着効果がリンパ球の成
熟段階には依存しないことを示唆している。
LFA−■仲介のリンパ球接着に対するCD43の効果CD43がLPA−1仲
介のリンパ球接着を阻害し得る可能性を決定するために、我々発明者は、LFA
−1を介して各セントのllcLam胞トランスフェクション転換体に結合する
T細胞の比率を測定した。これらの実験に対して、ヒトのIし一2依存性T細胞
系(JL89)及び円1^−丁細胞(P晶で3日間刺激されIL−2中に10日
以内維持されたT細胞)が用いられた。リンパ球は、30分氷上で、正常マウス
血清、或いは1.PA−1仲介の接着を阻害するために抗LRPA−1抗体(M
arlln et at、、 Ce1l 51:813−819、1987)
、又ハ、CD2仲介の接着を阻害するために抗CD2 (TS2/18)とRP
I4+1640培地中、l:200倍希釈で予めインキュベートした。次いで、
リンパ球はCD43陽性或いはCD43陰性のHeLa細胞に接着させた。Ll
’^−1仲介のリンパ球接着に対するCD43の効果は、別のHeLa細胞トラ
ンスフェクション転換体への結合を阻害されたリンパ球のパーセントと比較して
決定された。
CD43陰性11cLa細胞に対する几89リンパ球の結合は、CD43陽性細
胞に対するよりも2.5倍大きかった(図3^)。几89リンパ球を単クローン
性抗体TSI−22と予めインキュベートすると、両セットのHeLa細胞に対
するリンパ球結合の阻害が約80%に達する結果となった(図3A)。これらの
データは、几89の両セットのl1eLa細胞に対する結合の相当な部分がLF
A−1を介すること、及び、観察されたCDIIIにょるT細胞結合の阻害は、
大部分、そのLFA−1を介する接着の阻害であることを示唆するものである。
LPA−1を介する接着に対する同程度のCD43による阻害は、又、pH^−
T細胞の芽細胞に対しても観察され(図3B)、この様な阻害が、几897細胞
クローンに特異的な特色に二次的ではないことを確証した。1lela細胞トラ
ンスフ工クシヨン転換体を抗1cAM−1腹水(RRI/1)と予めインキュベ
ートする逆阻害実験は、HeLa細胞によるCD43発現がLFA−1仲介のT
細胞結合を阻害することを確証した(データは示さず)。リンパ球をCD2に対
する単クローン性抗体(TS2−18)と予めインキュベーションしても、この
検査系ではT細胞の結合を阻害せず、この結果は、部分的に、IIeLaHeL
a細胞FA−3低発現に係わる様に思われた(表1)。
PMAにより活性化された1928球の接着に対するCD43の効果リンパ球の
ホルボール12−ミリスタート13−アセタート(PMA)処理による活性化が
その同型接着を増加することが証明されている(Rothclein et a
t、、 J、 Exp、 Med、 163:1132−1149.1986)
oこの増加接着の機構は、PMAに誘導されたしFA−1のICAM−1に対
する結合活性の増加の結果である(Dustin et at、、 Natur
e (London) 341:619−624.1989) 、 LPA−1
の10八トlに対する結合活性の向上が、リンパ球接着のCD43による阻害を
克服出来るがどぅがを検討するために、リンパ球を5゜ng/ml (最終濃度
)のPMA(Sl:aa、 SL、 Louis、 No)存在下、60分、3
7℃で、5%の002を含む加湿インキュベーター内で、HeLa細胞と接着さ
せた。几89T細胞クローンCD43陰性、及びCD43陽性の1IeLa細胞
への結合が、次いで、PMAによるT細胞活性化の前後に比較された。同時イン
キュベーション期間中の細胞凝集を防ぐために、通常用いられるT細胞数の50
% (即ち、25x103個の細胞)が各ウェルに加えられた。
PMAの添加は、T細胞のCD43陰性、及びCD43陽性のトランスフェクシ
ョン転換体の両方に対する結合を増大する結果となった(図4)。しかしながら
、CD43陰性細胞に結合するリンパ球のパーセントの増加は、CD43陽性1
1eLa細胞に結合する増加よりも大きかった(夫々、35%対14%)。PH
^処理リンパ球を抗LFA−1抗体T31−22と予めインキュベーションする
と(前述の様に)、両セットの)+eLa細胞トランスフェクション転換体に対
するT細胞の70−75%阻害をもたらす結果となった。
リンパ球によるLFA−1発現量も、別々の1leLa細胞トランスフ工クシヨ
ン転換体によるIcAM−1発現量も、PH^処理後に変化せず(データは示さ
ず)、受容体発現の定量的差異が結合の差異の原因となる可能性を除外した。こ
れらのデータは、CD43の抗接若効果は1928球のPHI^処理によっては
克服されないことを示唆した。
これらの結果は、又、CD43がLFA−1を介するT細胞接着を、Lr’A−
1のIC八へ1に対する結合活性に係わらず、阻害出来ることを示唆する。
LFA−1仲介の接着のCD43による阻害に対するノイラミニダーゼの効果C
D43の著名な特徴は、陰荷電のシアル酸残基による広範な置換である(Res
oldet at、、 J、 Blot、 Chew、 2[i1ニア52B、
1986; Carlsson et al、、 J、 I’3奄盾P. c
het
26に12779.1986)。これらのシアル酸残基は、細胞表面に正味の陰
荷電を提供することによって、CD43に抗接着機能を与え、CD43陽性細胞
間の反発をもたらすものと提唱されている(Brown at at、、 Na
ture (London) 289:456−4(io、 19111)。C
D43のシアル酸残基が細胞同志の接着の阻害に寄与するかどうかを決定するた
めに、11eLa細胞トランスフ工クシヨン転換体をT細胞接着を検査する前に
ノイラミニダーゼで処理した。1IeLa細胞がコレラ菌のノイラミニダーゼ(
l−1当たり0.02単位)とRPMI 1640培地中で1時間、37℃でイ
ンキュベートした後、細胞を十分に洗浄した。ノイラミニダーゼのこの濃度(l
al当たり0.02単位)は予め決定されて、抗Leu 22によって認識さ
れるシアル酸依存性の抗原決定基を完全に除去するが、ポリスチレンウェルへの
細胞接着には影響しない様にした。
11eLa細胞のノイラミニダーゼ処理は、CD43陰性およびCD43陽性の
トランスフェクション転換体の両方に対するT細胞の接着を増大した(図5)。
しかしながら、CD43陽性のHeLa細胞へのTリンパ球結合0増大は、CD
43陰性の1leLa細胞に対するリンパ球結合の増大よりも有意に大きかった
(夫々、18,5%対8.8%、図5参照)。
ノイラミニダーゼで処理されたリンパ球を抗LFA−1抗体TSI/22と予め
インキュベートすると、両セットの1IeLa細胞トランスフ工クシヨン転換体
に対するT細胞の接着の80%阻害の結果となった。これらの結果は、CD43
からのシアル酸残基の除去がCD43陽性11eLa細胞へのT細胞接着の不釣
合な増加の原因であり、又、この増大した接着がLFA−1仲介であることを示
唆した。しかしながら、ノイラミニダーゼ処理にも拘らず、1928球のLFA
−1を介するCD43陽性11eLa細胞への結合の ゛総パーセントは、CD
43陰性細胞に対するよりも著しく低いままであった(夫々、32.7対46.
0%、図5参照)。総合すると、これらのデータは、CD43のシアル酸残基は
、そのLFA−1仲介のTリンパ球接着を阻害する能力に寄与するが、原因の全
てではないことを示唆する。
CD43は細胞の相互作用を阻害するように作用する前記載の結果は、CD43
(ロイコシアリン或いはシアロホリン)が、対向する細胞に発現された場合、
抗接着分子として機能することを証明するものである。1leLa細胞によるC
D43の発現は、元来CD43を発現する細胞である1928球の接着を著しく
阻害した。この阻害は、HeLa細胞トランスフェクション転換体による生理的
レベルのCD43発現で起こり、又、1928球の供給源、或いは起源には無関
係に観察された。これらの結果は、又、対向する細胞によるCD43の発現がL
FA−1仲介のT細胞接着を阻害することを示している。用いられた検査条件下
では、大抵のT細胞接着はLFA−1を介するものであった(図3参照)。従っ
て、観察されたCD43によるT細胞結合の阻害は、LFA−1仲介の接着阻害
を表したものである。Ll’A−1を介する接着は、リンパ球間の支配的な接着
経路を構成するので(Mentzcr et al、、 J、 Ismunol
、 135:9−11.1985; Rothleln et al、+ J、
Exp、 Med、@f63:113
2−1149.1981i) 、本明細書記載の結果は、CD43がLPA−1
を介する接着を阻害することによってTリンパ球間の接着を制御している可能性
を示唆する。
LFA−1はいくつかの活性化依存性の細胞間接着分子の1つで、LPA−1陽
性細胞のPH^処理によって、IC八へlに対するその結合活性を著しく高めら
れる(Dustinet at、、 Nature化ondon) 341:6
19−624.1989)。PH^処理は、CD43陰性でIC^トl陽性のH
eLa細胞に対するT細胞結合のパーセントを増大したので、前記の結果は、こ
れらのデータと一致する。しかしながら、PMAにより誘導されCD43陽性1
eLa細胞に対するT細胞結合の増大は、CD43陰性+1cLa細胞に対する
増大と比較するとそれ程著明でもなかった(図4参照)。これらの結果は、CD
43の抗接着効果はIcAM−1に対するLPA−1の結合活性の向上によって
は克服されないことを示唆する。
CD43の2つの著明な特徴は、その細胞外領域の広範な0−グルコシル化とシ
アリル化とである(Remod−0’Donnell at al、、 J、
Blol、Chet 281ニア52B−7530,1986;Carlsso
n et al、、J、Blol、Chet 2fi1:12779−1278
8. 1986; Pa1lant et ≠煤A。
Proc、 Natl、 Acad、 Set、 USA 88:1328−1
332.1989; 5hclly et al、、 Pr盾メA Na11
、 Acad、 Sc1. USA 86:2[119−2823,1989)
。シアル酸残基は、CD43に陰荷電を与え、同じ荷電の反発によりCD43陽
性細胞相互の連結を制限する可能性がある。本研究のノイラミニダーゼ処理実験
の結果は、CD43のシアル酸残基は、その抗接着効果に寄与するが、全ての原
因ではないことを示唆する(図5参照)。ノイラミニダーゼ処理の効力は、CD
43陽性+1eLa細胞からCD43のシアル酸依存性の抗原決定基(抗Leu
22反応性)を除去する能力によって測定されたので、CD43上の他のシア
ル酸残基は無傷の侭で残った可能性がある。これらの条件下では、CD43の抗
接着効果に対するシアル酸の寄与は過少評価されたかも知れない。しかしながら
、HeLa細胞トランスフェクション転換体が、前記で用いられたよりも5倍高
い濃度(1al当たり0.1単位)のノイラミニダーゼで処理された他の実験に
おいて、それ以上のT細胞結合の特異的な増加は認められなかった。これらの観
察は、シアル酸が、CD43の抗接若効果の原因の全てではないことを示唆する
。
CD43の全細胞外領域にわたる多数の〇一連結炭水化物(平均して3アミノ酸
当たり1個の有力な〇一連結部位) (Pallant et al、、 Pr
oe、 Natl、 Acad、 Sci、 USA 86:132g−133
2,1989; 5outhern ei al、、 J、 Mo1.^pp1
. Genet、 1:327−341D1982)
は、CD43が細胞表面に広がり折りたたまれない構造として存在することを示
唆する(Jentoft 、Trends Bloches、 Sci、 15
:291−294.1990) o最近、ラットのCD43の細胞外領域が45
nmに広がるとIIII定されている(Cystcr et at、、 EM
BOJ、 lo:893−902.1991) 、 CD43のこれらの構造的
特徴は、25−30 n−の膜間距離内(Sprlnger、Nature (
Ldndon) 348:425−434.1990)で起こると予言されてい
る相互作用である、そのLPA−1を介するT細胞結合の阻害能力に一致してい
る。他の受容体・対向受容体対(例えば、CD2/LFA−3)は、LFA−1
/IcAM−1に対するよりも実際小さな膜間距離を要すると予想されており、
これらの相互作用する能力はCD43発現により有意に減少することを示唆して
いる。本明細書に記載の実験は、主としてLPA−1を介するT細胞の接着に対
するCD43の効果を検出するために計画されたが、他の実験では、CD43陽
性のHeLa細胞は、懸濁状態で、凝集しないが、一方、CD43陰性のIIe
LaHeLa細胞凝集体を形成するという観察がされている(データは示されず
)。HeLa細胞はLFA−1を発現しないので、CD4:l陽性のHeLa細
胞の凝集不能性は、CD43の細胞同志の接着阻害が、LFA−1を介する結合
阻害に特異的に限られないという概念を支持する。
他の研究者は、CD43が接着指向性特徴を持ち(Park et al、、
Nature (London)350ニア0B−709,1991)、直接1
cAM−1に結合出来ることを示している(Rosensteln atat、
、 Nature (London) 354:233−235.1991)。
後者の研究では、バーキットリンパ腫由来のB細胞系の1つであるDaudi
(CD43陰性)がCD43に結合すること、又、ヒトのCD43を発現してい
るマウスのハイブリドーマIcAM−1に結合することが示された。CD43陽
性のHeLa細胞が精製した可溶性CD43に結合するという証明は今のところ
無いが、この様な矛盾する結果は、異なった条件下で、高度にグリコジル化され
た神経細胞接着分子であるNCAMで観察されたのと同様に(Rutishau
ser at al、、 5cience 240:53−57.1988)
、CD43が向接着性及び抗接着性活性の両方を持ち得ることを示唆しているの
かも知れない。前記の研究で用いられた接着検定の条件は、CD43陽性リンパ
球間の相互作用を模倣することを目的にして、対向細胞によるCD43発現の効
果を検出するために設定された。
細胞間相互作用の有効限界値は、CD43が相互作用する細胞の一方或いは両方
によって発現されるかどうかに大いに依存している可能性がある。例えば、CD
43陽性のリンパ球間の結合有効限界値は、リンパ球とCD43陰性細胞(例え
ば、高内皮細静脈)との間の結合有効限界値より大きいと予測される。又、CD
43のインビボ効果は、その組織分布に加えて、そのシアリル化の程度に依存す
る可能性もある。
不完全シアリル化CD43、これは本来、胸腺細胞(Ardman at al
、、 J、 EXIT、 MCd。
172:1151−115L 1990; Re5old−0’Donnell
eL al、、 Blood 70:104−109. {9117; B。
rche et at、、 Eur、 J、 1ssuno1.17:1523
−1526.1987)、及び、恐らくは、活性化された経中心のBリンパ球(
IluLcher eL al、+ J、 I*muno1.129:2G9g
−2707,1986)による発現型であるが、近接する細胞或いは形質膜への
細胞接着を促進する可能性のあるオリゴ糖に富むコア構造を露出している。これ
に対し、成熟Tリンパ球によって発現される完全シアリル化型は(Re5old
−0’Donncll et al、、 Blood 70:l04−109.
+987: Borche eL al、、 Eur、 J、 Is*uno
1.17:1523−1526.19W7)、CD
43陽性細胞間の接着を制限する様に機能出来る筈である。
CD43キメラの構成
CD43タンパク質は、細胞の相互作用を阻害するので、このタンパク質は一般
に標的細胞の表面を被覆して有害な細胞間を0互作用、例えば、炎症の原因とな
るこれらの細胞相互作用を阻止するのに用いることが出来る。CD43タンパク
質を正しい標的細胞表面に指向するために、CD43キメラ分子が構成され、こ
れには、(a)相互作用が停止されるべき一方、又は両方の細胞の表面にある分
子(例えば、受容体、リガンド、或いは対向受容体)へのキメラ分子の特異的結
合を指示する細胞指向性分子、及び(b)細胞相互作用に対抗し、生理的p++
において正味の陰荷電を帯びるCD43の細胞外領域が含まれる。この様なキメ
ラタンパク質は、投与を容易にするために可溶性であるべきである。
2つの特に好適なキメラタンパク質は、CD43:LNF III及びCD43
: シアリルLewIsxである。LNFIII及びシアリルLcwisx(両
分子とも白血球の表面上にある)は、炎症の間に活性化された内皮細胞の表面に
存在する受容体であるP−セレクチン及びELAM−1と(夫々)特異的に相互
作用し、この様な免疫細胞と内皮細胞との相互作用が炎症応答の進行に必要であ
る。従って、治療用のCD43:LFN III或いはCD43: シアリルL
cwisxキメラ分子は、内皮細胞表面をCD43タンパク質で被覆しく特異的
に免疫細胞との相互作用を阻害し)、それによって炎症の治療と防止のために投
与することが出来る。
炎症を治療する別の研究方法では、陰荷電を帯びたCD43の細胞外領域を受容
体であるVCAM−1及びICAM−1と融合してキメラタンパク質CD43:
VCAM−1及びCD43:ICAM−1を生成する。この様なタンパク質はあ
るタイプの白血球の表面を被覆して、やはり、炎症の原因となる免疫細胞と内皮
細胞間の細胞相互作用を阻害する。
CD43二LNP III、CD43 : シアリルLevis” 、 CD4
3:ICAM−1、CD43:VCAM−1、或いはいかなるCD43キメラに
せよ、これらを構成するためには、生理的pl+で正味の陰荷電を帯びているC
D43タンパク質の細胞外(可溶性)部分が、選択された細胞指向性分子に共役
結合される。好適には、CD43領域は陰荷電を帯びるだけでなく、又、細胞間
相互作用を物理的に阻害するに足る十分なサイズのものであるべきである。好適
には、CD43領域は、CD43配列のN末端1110個のアミノ酸を、更に好
適には、N末端の220個から233個のアミノ酸を含む(例えば、5hcll
y at al、、 Proe、 Na11.Acad、 Sci、 USA
86:21119.19Fi9; Pa1lant et al、、 Proc
、 matl、 Acad
、 Sci、 ISA 86:132g、 1989に記載されている様に)。
細胞指向性分子は、リガンド、受容体、対向受容体、抗体、炭水化物、或いは標
的細胞上の表面分子と特異的な相互作用をする能力を持ついかなる分子からでも
選ぶことが出来る。細胞指向性領域は、又、可溶性であるべきで、更に、漂的細
胞表面上のその結合相手との特異的な相互作用を指示するに十分なサイズと構成
成分を持つものでなければならない。ICAM−1に対しては、細胞指向性領域
は、好適には、5Launtonら(Cell 52:925.19118)に
よって記載されているIC^Cエト列のN−末端の430個からN−末端の45
2藺の間のアミノ酸を、vC八へ1に対しては、細胞指向性領域は、好適には、
0sbornら(Cell 59:1209.19119)によって記載されて
いるVC^Cエト列のN−末端の580個からN−末端の606個の間のアミノ
酸を、及び、CD4に対しては、細胞指向性領域は、好適には、Maddonら
(Cell 42:93.19110)及びl1usseyら(Nature
331ニア8.1988)によって記載されているCD4配列のN−末端の35
0個からN−末端の371個の間のアミノ酸を含む。
キメラタンパク質内のCD43と細胞指向性領域の相対的位置は、N−末端一細
胞指向性分子−CD43− C−末端という位置づけが好適ではあるが、キメラ
分子の機能にとって重大ではない。これら領域の柔軟性を向上し、各領域が他の
分子(例えば、対抗するCD43分子、或いは細胞表面リガンド、受容体、或い
は対抗受容体)と相互作用する容易性を増加するために、種々の長さのプロリン
残基に富むヒンジ領域が2つの領域の間に挿入されてもよい。
本発明のキメラ分子は、好適には、分子生物学の標準技法を用いて着想し構成さ
れたキメラ融合遺伝子から発現されたキメラタンパク質である(例えば、5aI
Dbrook et at、、Mo1ecular Cloning: ^ L
aboraLory Manual、2d ed、、Co1d rpring
Harbor Press、 Co1d 5prinl; l1arbor、
NY; 或いは、^usubcl et at、、 Cur窒■獅■
Protocols in Mo1ecular Biology、 Vile
y InLcrscience、 191!9参照)。しか■■
がら、キメラ分子は、又、キメラのタンパク質、タンパク質断片、或いは分子の
化学的連結によっても生成し得る。化学的連結研究手段は、CD43:LNF
III及びCD43、シアリルLcvisxの様なCD43 炭水化物キメラに
対する選り抜きの方法である。
或原
本発明のCD43キメラ分子は、一般に、有害な細胞間相互作用を阻害するのに
有用であり、又、特に、炎症の原因となる内皮細胞と免疫細胞との相互作用、及
び病原体感染の原因となる宿主細胞と病原体細胞との1口互作用に対抗するのに
有用である。
投与のために、治療用のCD43キメラ分子は生理食塩水の様な適当な薬剤学的
に許容されるW?Fj液に処方される。治療製剤は処理すべき状況に従って投与
される。
通常、製剤は、有害な細胞間相互作用に対し適切な拮抗をもたらすmmで、静脈
内に投与され、この様な用量は、普通、0.Olから1001g/kg/日の範
囲で、好適には0.1から5 mg/kg/日である。代わりに、治療薬を経口
的、鼻腔内、非経口的、皮下、或いは局所的に、例えば軟膏、溶液、或いはスプ
レーとして投与するのも便利である。変形関節炎に対しては、治療製剤は直接、
炎症を起こしている関節に注射してもよい。又、用量は前記の様である。治療は
病気の症状の軽減、或いは阻止のため必要なたけ反復してもよい。
CD43:LNF III、CD43: ン71J ルLcvisx、 C’D
43:ICAM−1、及びCD43 :VCAM−1治療用タンパク質は特に白
血球と活性化内皮細胞間の相互作用の阻害に有用であり、それ故に、炎症性疾病
、例えば、脈管炎障害、狼唐、及び変形関節炎の治療或いは阻止に、又、例えば
、器官拒絶の原因となる末期免疫応答の低減にも有用である。CD43: IC
AM−1は、又、ウィルス感染に二次的に起こる細胞性、器官特異的炎症の遮断
に用いても良く、従って、ウィルス性心筋炎の様な疾病の治療に有用てあり得る
。
本明細書に記載の方法及び治療は、いかなる唾乳動物、例えば、ヒト、家庭愛玩
動物、或いは家畜の疾病の治療に用いてもよい。ヒト以外の哺乳動物が治療され
る場合、治療用CD43キメラタンパク質の構成に使用されるCD43或いは細
胞指向性タンパク質はその動物種に特異的であることが望ましい。
他の態様は以下の請求の範囲に述べられる。
請求の範囲の内容は以下の通りである。
結合したリンパ球 1%
結合したリンパ球 0%
フロントページの続き
C07K 19100 8318−4HC12P 21102 C9282−4
B// C12N 15109
(C12P 21102
C12R1:91)
I
Claims (32)
- 1.可溶性キメラ分子の使用であって、当該分子が、第一細胞の表面上の分子を 特異的に認識して結合することが出来る細胞指向性分子(a)で、生理的pHで 正味の陰荷電を帯びているCD43の細胞外領域(b)に共役結合する構成を持 ち、哺乳動物における疾病の治療のために第一と第二の細胞間の相互作用を阻害 することを特徴とする。
- 2.請求項1に記載の使用であって、その中で第二の細胞がその細胞表面上に陰 荷電の分子を持つことを特徴とする。
- 3.請求項2に記載の使用であって、その中で当該陰荷電の細胞表面分子がCD 43であることを特徴とする。
- 4.請求項1に記載の使用であって、その中で当該CD43の細胞外領域がグリ コシル化されていることを特徴とする。
- 5.請求項1に記載の使用であって、その中で当該CD43の細胞外領域がCD 43タンパク質の配列のN−末端180個のアミノ酸からなることを特徴とする 。
- 6.請求項1に記載の使用であって、その中で当該細胞指向性分子がLFN I II受容体タンパク質のP−セレクチン結合部分であることを特徴とする。
- 7.請求項1に記載の使用であって、その中で当該細胞指向性分子がシアリルL evisx受容体タンパク質のELAM−1結合部分であることを特徴とする。
- 8.請求項1に記載の使用であって、その中で当該細胞指向性分子がICAM− 1受容体タンパク質のLFA−1結合部分であることを特徴とする。
- 9.請求項1に記載の使用であって、その中で当該細胞指向性分子がVCAM− 1受容体タンパク質のVLA−4結合部分であることを特徴とする。
- 10.請求項1に記載の使用であって、その中で当該細胞指向性分子がCD4の ヒト免疫不全症ウイルス結合部分であることを特徴とする。
- 11.請求項1に記載の使用であって、その中で当該細胞指向性分子がICAM −1のうイノウイルス結合部分であることを特徴とする。
- 12.請求項1に記載の使用であって、その中で当該細胞指向性分子がICAM −1のプラスモジウム(マラリア原虫)結合部分であることを特徴とする。
- 13.請求項1に記載の使用であって、その中で当該第一の細胞が活性化された 内皮細胞であることを特徴とする。
- 14.請求項1に記載の使用であって、その中で当該第一の細胞が感染性病原体 であることを特徴とする。
- 15.請求項14に記載の使用であって、その中で当該感染性病原体がライノウ イルス、熱帯熱マラリア原虫(PIasmodlum falclparum) 、四日熱マラリア原虫(Plasmodium malarlae)、或いはヒ ト免疫不全症ウイルスであることを特徴とする。
- 16.キメラ分子であって、ある細胞の表面上の分子を特異的に認識して結合す る能力があり、生理的pHで正味の陰荷電を帯びているCD43の細胞外領域( b)に結合している細胞指向性分子(a)からなることを特徴とする。
- 17.請求項16に記載のキメラ分子であって、その中で当該CD43細胞外領 域がグリコシル化されていることを特徴とする。
- 18.請求項16に記載のキメラ分子であって、その中で当該CD43細胞外領 域がCD43タンパク質配列のN−末端180個のアミノ酸からなることを特徴 とする。
- 19.請求項16に記載のキメラ分子であって、その中で当該細胞指向性分子が NFIII受容体タンパク質のP−セレクチン結合部分であることを特徴とする 。
- 20.請求項16に記載のキメラ分子であって、その中で当該細胞指向性分子が シアリルLevisx受容体タンパク質のELAM−1結合部分であることを特 徴とする。
- 21.請求項16に記載のキメラ分子であって、その中で当該細胞指向性分子が ICAM−1受容体タンパク質のLFA−1結合部分であることを特徴とする。
- 22.請求項16に記載のキメラ分子であって、その中で当該細胞指向性分子が VCAM−1受容体タンパク質のVLA−4−結合部分であることを特徴とする 。
- 23.請求項16に記載のキメラ分子であって、その中で当該細胞指向性分子が CD4のヒト免疫不全症ウイルス結合部分であることを特徴とする。
- 24.請求項16に記載のキメラ分子であって、その中で当該細胞指向性分子が ICAM−1のライノウイルス結合タンパク質であることを特徴とする。
- 25.請求項16に記載のキメラ分子であって、その中で当該細胞指向性分子が ICAM−1のブラスモジウム(マラリア原虫)結合部分であることを特徴とす る。
- 26.請求項16に記載のキメラ分子であって、その中で当該細胞指向性分子が 活性化された内皮細胞の表面上の分子を特異的に認識して結合することを特徴と する。
- 27.請求項16に記載のキメラ分子であって、その中で当該細胞指向性分子が 感染性病原体を特異的に認識して結合することを特徴とする。
- 28.活性化された内皮細胞の表面上の分子を特異的に認識して結合する能力が あり、生理的pllで正味の陰荷電を帯びているCD43の細胞外領域(b)に 結合している細胞指向性分子(a)からなるキメラ分子を使用して、哺乳動物に おける炎症の治療のため当該活性化内皮細胞と白血球間の細胞間相互作用を阻害 することを特徴とする。
- 29.請求項28に記載の使用であって、その中で当該細胞指向性分子がLNF lll受容体タンパク質のP−セレクチン結合部分であることを特徴とする。
- 30.請求項28に記載の使用であって、その中で当該細胞指向性分子がシアリ ルLwisx受容体タンパク質であることを特徴とする。
- 31.病原体の表面上の分子を特異的に認識して結合する能力があり、生理的p Hで正味の陰荷電を帯びているCD43の細胞外領域(b)に結合している細胞 指向性分子(a)からなるキメラ分子を使用して、当該病原体による哺乳動物の 感染の治療のため、当該病原体とそれが通常感染する哺乳動物細胞との間の細胞 間相互作用を阻害することを特徴とする。
- 32.請求項31の使用であって、その中で当該病原体がヒト免疫不全症ウイル スであることを特徴とする。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US89157192A | 1992-06-01 | 1992-06-01 | |
US891,571 | 1992-06-01 | ||
PCT/US1993/004517 WO1994000143A1 (en) | 1992-06-01 | 1993-05-13 | Blocking intercellular interactions with cd43 chimeric molecules |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07507278A true JPH07507278A (ja) | 1995-08-10 |
Family
ID=25398441
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5519683A Pending JPH07507278A (ja) | 1992-06-01 | 1993-05-13 | Cd43キメラ分子による細胞間相互作用の阻害 |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
EP (1) | EP0650367A4 (ja) |
JP (1) | JPH07507278A (ja) |
WO (1) | WO1994000143A1 (ja) |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5646248A (en) | 1993-06-08 | 1997-07-08 | La Jolla Cancer Research Foundation | E-selection binding soluble lamp-1 polypeptide |
US5980034A (en) * | 1996-03-11 | 1999-11-09 | Videojet Systems International, Inc. | Cross flow nozzle system for an ink jet printer |
US7605177B2 (en) | 2001-05-24 | 2009-10-20 | Neuren Pharmaceuticals Limited | Effects of glycyl-2 methyl prolyl glutamate on neurodegeneration |
CA2651866C (en) * | 2006-05-11 | 2014-10-28 | Universiteit Gent | Sialoadhesin-related compositions and methods |
CN106536558A (zh) | 2014-04-10 | 2017-03-22 | 西雅图儿童医院(Dba西雅图儿童研究所) | 转基因遗传标签和使用的方法 |
US11458167B2 (en) | 2015-08-07 | 2022-10-04 | Seattle Children's Hospital | Bispecific CAR T-cells for solid tumor targeting |
MX2019006631A (es) | 2016-12-12 | 2019-11-12 | Seattle Childrens Hospital Dba Seattle Childrens Res Inst | Variantes quimericas de factores de transcripcion con sensibilidad aumentada a induccion por ligando de farmaco de expresion transgenica en celulas mamiferas. |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
ATE146968T1 (de) * | 1989-03-16 | 1997-01-15 | Blood Res Center | Verwendung von funkionellen derivaten des interzellulär-adhäsions-moleküls icam-1 in einer antivirus-therapie |
CA2068651A1 (en) * | 1990-09-14 | 1992-03-15 | Blake R. Pepinsky | Production of multimeric glycoproteins through chemical coupling |
-
1993
- 1993-05-13 JP JP5519683A patent/JPH07507278A/ja active Pending
- 1993-05-13 EP EP93913851A patent/EP0650367A4/en not_active Withdrawn
- 1993-05-13 WO PCT/US1993/004517 patent/WO1994000143A1/en not_active Application Discontinuation
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
EP0650367A1 (en) | 1995-05-03 |
WO1994000143A1 (en) | 1994-01-06 |
EP0650367A4 (en) | 1998-04-15 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Yoshida et al. | Anoxia/reoxygenation-induced neutrophil adherence to cultured endothelial cells | |
US5612216A (en) | Nucleotide sequence encoding intercellular adhesion molecule-1 and fragments thereof | |
Salama et al. | Transplant accommodation in highly sensitized patients: a potential role for Bcl-xL and alloantibody | |
Sasseville et al. | Monocyte adhesion to endothelium in simian immunodeficiency virus-induced AIDS encephalitis is mediated by vascular cell adhesion molecule-1/alpha 4 beta 1 integrin interactions. | |
DK175491B1 (da) | Anvendelse af ICAM-1 og dets funktionelle derivater til behandling af ikke-specifik inflammation | |
JP2763030B2 (ja) | 細胞間粘着分子およびその結合性リガンド | |
AU649682B2 (en) | Humanized chimeric anti-ICAM-1 antibodies, methods of preparation and use | |
Donker et al. | Effects of prolonged administration of d-penicillamine or captopril in various strains of rats: Brown Norway rats treated with d-penicillamine develop autoantibodies, circulating immune complexes, and disseminated intravascular coagulation | |
JP3288042B2 (ja) | 細胞間接着分子−3およびその結合リガンド | |
DK175362B1 (da) | Oplöseligt funktionelt derivat af ICAM-1, rekombinant DNA-molekyle og fremgangsmåde til fremstilling af nævnte derivat, farmaceutisk præparat indeholdende et sådant derivat og derivatets anvendelse til fremstilling af et sådant præparat, samt.... | |
CA1341185C (en) | Intercellular adhesion molecules and their binding ligands | |
Barba et al. | Lung injury mediated by antibodies to endothelium. I. In the rabbit a repeated interaction of heterologous anti-angiotensin-converting enzyme antibodies with alveolar endothelium results in resistance to immune injury through antigenic modulation. | |
JPH04504127A (ja) | 喘息の処置における細胞間付着分子とその結合性リガンド | |
US5831036A (en) | Soluble fragments of human intercellular adhesion molecule-1 | |
US6432405B1 (en) | Method of inhibiting HIV infection with CD44 and anti-CD44 antibodies | |
US5648465A (en) | Cloning and expression of neurocan, a chondroitin sulfate proteoglycan | |
JPH07507278A (ja) | Cd43キメラ分子による細胞間相互作用の阻害 | |
Mathison et al. | Modulation of neutrophil function by the tripeptide feG | |
Root | Leukocyte adhesion proteins: their role in neutrophil function. | |
Sousa et al. | Activation of rat synovium by iron | |
HU217792B (hu) | Eljárás intercelluláris adhéziós molekula (ICAM-1) oldható származékai és ezeket tartalmazó gyógyszerkészítmények előállítására | |
Ota | The critical role of intercellular adhesion molecule-1 in Masugi nephritis in rats | |
US20090035321A1 (en) | Intercellular adhesion molecules and their binding ligands | |
Haskard et al. | Mechanisms of lymphocyte adhesion to endothelial cells: studies using a LFA-1-deficient cell line. | |
Wang et al. | Intraintestinal migration to the epithelium of protective, dividing, anti-Trichinella spiralis CD4+ OX22-cells requires MHC class II compatibility. |