JPH0750082B2 - エンリッチャー - Google Patents

エンリッチャー

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JPH0750082B2
JPH0750082B2 JP63033730A JP3373088A JPH0750082B2 JP H0750082 B2 JPH0750082 B2 JP H0750082B2 JP 63033730 A JP63033730 A JP 63033730A JP 3373088 A JP3373088 A JP 3373088A JP H0750082 B2 JPH0750082 B2 JP H0750082B2
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  • Treatment Of Liquids With Adsorbents In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、超臨界流体を導入するクロマトグラフィや抽
出装置の流出成分における非揮発性成分のインラインエ
ンリッチャーに関する。
〔従来の技術〕
近年、極めて有効な分析手段として、LF−MS(Liquid c
hromatography−Mass Spectrometer;液体クロマトグラ
フィー質量分析計)が注目されている。特にMSに於ける
イオン化の手段として、液体や固体から直接イオン化さ
れるFAB(Fast Atom Bombardment)と、LCを結合するこ
とが有効な手段となりつつある。
LC−MSの発展に先立って、大変良く開発された同種の分
析手段にGC−MS(ガスクロマトグラフィー質量分析計)
がある。このGC−MSの発展に大きく寄与したのが、GCと
MSのインターフェースとしてのエンリッチャーである。
このガスエンリッチャーは、GCのキャリヤーであるH2
Heの質量に対し、被分析試料の質量が数10〜数100倍大
きいと云う事実に基づき、比較的簡単な構造のジェット
噴射式エンリッチャーを効果的に働かせることによって
達成される。このためクロマトグラフィーは特別微量に
するまでもなく真空系への負荷としても大きな影響もな
く使用できた。
〔発明が解決しようとする課題〕
LC−MSに於ける一つの問題点は、MSのイオン源が10-4To
rr以下の高真空に保たなければならないのに対し、LCの
出力は液体であることから、極めて微量な液体がイオン
源に入力しても、容易に真空度を乱す要因となることで
ある。実際上、MSのイオン源が許容できる液流量は、10
μ/min以下である。
しかし、流量10μ/min以下で行うLCは、ミクロクロマ
トグラフィーであり、送液系、サンプラー、カラム、検
出器いずれもミクロクロマトグラフィーの要求仕様を満
たすものでなければならない。そのため、計量が困難と
なり、再現性が失われるとか、試料の無駄を許容して取
扱うなど問題が多い。
LCにおいても、GC同様に有効なエンリッチャーがあれ
ば、LC−MSのインターフェースは容易となる。しかし、
液体クロマトグラフィーの展開液は被検体試料の分子量
と大差がないため、GC−MSで有効なエンリッチャーもLC
−MSのインターフェースとしては原理的に意味がなくな
ってしまう。ここに新しい原理によるエンリッチャーが
望まれる所以がある。
また、液化二酸化炭素等を用いる超臨界流体クロマトグ
ラフィー(SFC)或いは超臨界流体を用いる抽出装置(S
FE)に於いて、その溶離流体を成分分析装置(例えばU
V,可視吸光検出器、RI検出器、FID検出器、質量分析装
置、NMR装置、FT−IR装置等)に導いて、溶離流中の成
分を分析にかけようとするとき、各成分が多量の溶離流
体によって薄められていて、濃度が不足するために充分
良い分析ができないと云うことがある。
このような場合、もしその成分が非揮発性の物質であれ
ば、一定の時間間隔で採取したフラクション毎に、溶離
流体を気化放出して濃縮したり、或いは目的とする成分
の分配係数の顕著に大きい第2の溶媒を少量用いて再抽
出する等の方法がとられるのが一般的である。
こうした方法をSFCやSFE等第1の装置と成分検出用の第
2の装置の間を連結したインラインの中に持込むことは
殆ど不可能であった。
本発明は、かかる事実に鑑みてなされたものであって、
前述の第1の装置と第2の装置の中間にあって、インラ
インで成分を濃縮することができる新規のエンリッチャ
ーを提供することを目的とするものである。
〔課題を解決するための手段〕
そのために本発明は、超臨界流体を導入するクロマトグ
ラフィや抽出装置の流出成分における非揮発性成分のイ
ンラインエンリッチャーであって、チャンネルに重力場
を加えると共に、チャンネルの壁面温度及びチャンネル
内圧力を溶離流体の臨界温度及び臨界圧力近傍にしたこ
とを特徴とするものである。
〔作用〕
本発明のエンリッチャーでは、チャンネルに重力場を加
えると共に、チャンネルの壁面温度及びチャンネル内圧
力を溶離流体の臨界温度及び臨界圧力近傍にするので、
溶離流体が高密度の液相と低密度の気相を形成し、重力
場により液相を層状にして壁面に集める。そのため、チ
ャンネル内流速分布による保持と密度差による分配係数
の違いにより目的成分の層状の液相へ濃縮することがで
きる。
〔実施例〕
以下、図面を参照しつつ実施例を説明する。
第1図は本発明に係るエンリッチャーのチャンネル構造
の1実施例を示す図であり、同図(a)は流れ方向と直
角の断面図、同図(b)は流れ方向と平行な断面図、1
と2は外枠、3と4は金属板、5〜7はスペーサー、8
と9は温度制御層、10はスエージ型結合を示す。
本発明のエンリッチャーは、熱勾配場と重力場を持つ沈
降場流動分画(Field Flow Fractionation)のチャンネ
ル構造を持つものであり、そのチャンネル構造の断面及
び重力場との相関を示したのが第1図(a)である。第
1図において、チャンネル(溝)Cは、重力Gの方向に
対して水平に設置されたリボン状の形をし、幅Bに対し
て厚さWがW≦B/100に選ばれる。このチャンネルC
は、スペーサー5を介して2枚の金属板3、4を向かい
合わせることによって構成される。
2枚の金属板3、4は、熱伝導率の高い金属、例えばTi
やNiAuで作られ、表面を鏡面状に研磨したものである。
また、スペーサー5は、例えばポリイミドのような耐薬
品性に優れ且つ厚さが一定のものである。そして、チャ
ンネルCを構成する金属板3、4の裏面には、夫々温度
の異なる流体が流れる温度制御層8、9を有し、チャン
ネルCの壁面温度を溶離流体の臨界温度近傍に制御す
る。
第1図(a)のチャンネル構造について横からの様子を
示したのが同図(b)であり、チャンネルC内に流れる
流体の入口Iと二つの出力O1、O2も示されている。チャ
ンネルCへの入出力部I、O1、O2は、高圧流体が取り扱
える構造にし、例えばクロマト管のスエージ型結合10が
用いられる。なお、第1図(b)において出力O1、O2
構造は省略している。
次に上記構成のエンリッチャーの原理を説明する。
今、仮に超臨界状態の二酸化炭素(CO2)を溶離流体と
して用いる場合を考える。
第2図は二酸化炭素(CO2)の温度と圧力との相関を示
す図、第3図は二酸化炭素(CO2)の温度と密度との相
関を示す図である。
超臨界状態ののCO2を溶離流体として用いる場合、CO2
臨界温度Tcは、31.04℃であるから、チャンネルC内に
注入される流体の温度TはT≧Tcとされる。
そこで、温度制御層8、9の温度を制御することにより
チャンネルC内の下側の壁面温度TcoLdは臨界温度Tcま
たはそれより低く、上側の壁面温度Thotは臨界温度Tcま
たはそれより高く設定されているものとする。また、チ
ャンネルC内の圧力が臨界圧に等しいかそれ以下にす
る。このような環境下にすると、チャンネルC内では僅
かに液化が生じ、重力によって下側壁面上に液相を生ず
る。またチャンネルC内に僅かではあるが熱勾配を与え
ることによって、気相中で密度勾配を生ずる。
しかし液相の密度と気相の密度は、第2図に示されたCO
2の相図から明らかなように圧力と温度によって決まる
密度比となる。良く知られているように密度が高いと溶
解度が増加し、密度が低いと溶解度が減少するから、溶
離流体中の非揮発性成分は下面近傍液中に分配すること
になる。
一方チャンネル内を流れる液体の流速分布は、チャンネ
ル内の温度が一様の場合は放物線分布となるが、上述し
た如き温度勾配と密度差により下面近傍は著しく流速が
低下し、中央もしくは上壁面近くに向けて流速が速い放
物線がゆがんだ分布となる。それは、密度の増加に伴う
粘性の増加が、下側の壁面近傍で流速を著しく減速させ
るからである。
上述した状況の下において、SFE或いはSFCの溶離流体は
チャンネル内を流れる過程で、線速度の遅い少ない体積
の高密度液相部分に留まり、濃縮されることになる。し
かも、SFCの如く、既に保持の相違によって分離された
各成分は、その情報を失うことなく、チャンネル内の出
口O2より順次濃縮された分離成分として流出することに
なる。
なお、本発明は、上記の実施例に限定されるものではな
く、種々の変形が可能である。例えば上記の実施例で
は、重力場とチャンネル壁面温度について規定したが、
遠心力の如き地球重力より大きい重力場が加えられてい
る場合には、チャンネル壁面を上下両面とも同一温度に
しても良い。この場合も、チャンネル内の全空間で生じ
た気相→液相変化にともなう霧状液体は強く重力場によ
り一つの壁面に集められることになるので、同一効果を
得ることができる。また、温度制御層に流体を流す構成
を示したが、面ヒータ等他の温度制御手段を用いてもよ
いし、両側で異なる手段を用いてもよいことはいうまで
もない。
〔発明の効果〕
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、温度
と圧力を制御してチャンネル内に高密度のCO2液相とこ
れより低密度の気相を生じせしめ、液相を壁面に重力場
により層状に集め、チャンネル内流速分布による保持
と、密度差による分配係数の違いにより目的成分を少い
量の液相へ保持せしめるので、他物質による汚染なしに
効果的に濃縮することができる。
今仮に、チャンネル内に生じた液相の厚さをlとし、そ
の密度をρ、そして気相部の厚さをW−l、その平均
密度をρとする。応用例としてSFEを考え、チャンネ
ル内に入って来る成分濃縮は時間によって不変で、C0
し、チャンネル外への気相中には全く目的の成分はなく
全て液相に留まると仮定する。また、チャンネル内流速
分布が放物線分布で近似できるとし、UL、UGを夫々液の
マスフローレート、気相のマスクホーレートとすれば、
これらは UL=ρLlB<VL> UG=ρ(W−l)B<VG> で表される。ここで、<VL>は流体の線速であり、<VG
>は気体の線速である。
また、これらの関係は、 となる。そこで、今l<<Wとすると、 となる。従って濃縮率は、上記式の逆数 となるので 即ち、137.5倍に濃縮される。
ここでは、成分の分配は気相から全て液相に来た場合で
考えた。しかし、実際は、分配係数が有限比である分だ
け濃縮効果が減じられることになる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係るエンリッチャーのチャンネル構造
の1実施例を示す図であり、同図(a)は流れ方向と直
角の断面図、同図(b)は流れ方向と平行な断面図、第
2図は二酸化炭素(CO2)の温度と圧力との相関を示す
図、第3図は二酸化炭素(CO2)の温度と密度との相関
を示す図である。 1と2……外枠、3と4……金属板、5〜7……スペー
サー、8と9……温度制御層、10……スエージ型結合。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】超臨界流体を導入するクロマトグラフィや
    抽出装置の流出成分における非揮発性成分のインライン
    エンリッチャーであって、チャンネルに重力場を加える
    と共に、チャンネルの壁面温度及びチャンネル内圧力を
    溶離流体の臨界温度及び臨界圧力近傍にしたことを特徴
    とするエンリッチャー。
  2. 【請求項2】チャンネル両側の壁面で温度差を与え、チ
    ャンネル内に温度勾配を与えるようにしたことを特徴と
    する請求項1記載のエンリッチャー。
JP63033730A 1988-02-16 1988-02-16 エンリッチャー Expired - Fee Related JPH0750082B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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