JPH074972A - ジャイロ装置 - Google Patents

ジャイロ装置

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JPH074972A
JPH074972A JP14648893A JP14648893A JPH074972A JP H074972 A JPH074972 A JP H074972A JP 14648893 A JP14648893 A JP 14648893A JP 14648893 A JP14648893 A JP 14648893A JP H074972 A JPH074972 A JP H074972A
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JP
Japan
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gyro
gyro rotor
rotor
axis
electrode
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JP14648893A
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English (en)
Inventor
Takafumi Nakaishi
隆文 中石
Takeshi Hojo
武 北條
Takao Murakoshi
尊雄 村越
Isao Masuzawa
功 益沢
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Tokimec Inc
Original Assignee
Tokimec Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 製造費用が安く且つ寿命が長く耐久性に優
れ、更に応用範囲が広いジャイロ装置を提供することを
目的とする。 【構成】 中心軸線をスピン軸とするジャイロロータ2
0と、ジャイロロータ20を内部に収容するジャイロケ
ース27と、ジャイロロータ20を中心軸線周りに高速
回転させるための駆動装置と、ジャイロケースに対して
ジャイロロータを中心軸線周りに回転可能に支持するた
めの軸受け装置と、を有するジャイロ装置において、ジ
ャイロケース27に対してジャイロロータ20のスピン
軸を中心軸線に直交し且つ互いに直交する2つの制御軸
線周りに拘束する2つの拘束制御系を有し、ジャイロロ
ータ20は円盤状をなし、軸受け装置は反磁性支持方式
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車、船舶、航空機
等の移動体に使用して好適な、慣性空間に対する角速度
又は角変化を検出するためのジャイロ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図7に従来のジャイロ装置の例を示す。
このジャイロ装置は静電ジャイロと称され、球形のジャ
イロロータ1を有する。斯かるジャイロロータ1のスピ
ン軸線方向を図示のようにZ軸とし、それに垂直な互い
に直交する2つの軸線をそれぞれX軸、Y軸とする。
【0003】球形のジャイロロータ1はジャイロケース
2の内部の球形の空洞内に収容されており、斯かる空洞
は真空に維持されている。ジャイロケース2はX軸方向
に沿って配置された1対の電極3,3’と、Y軸方向に
沿って配置された1対の電極4,4’と、Z軸方向に沿
って配置された1対の電極5,5’とを有し、斯かる電
極には図示しない静電支持回路が接続されている。3対
の電極によって発生される静電力によって、ジャイロロ
ータ1はジャイロケース2に対して非接触的に支持され
る。ジャイロロータ1の赤道(ジャイロロータがXY平
面と交差する線)に沿って互いに90°の角度間隔にて
4つのコイル6−1,6−2,6−3,6−4が配置さ
れており、斯かるコイルによって発生された回転磁界に
よってジャイロロータ1はZ軸をスピン軸とする回転運
動をする。
【0004】ジャイロロータ1の赤道には円周方向に全
周的に(ジグザグ)模様7が印されており、それに対応
してジャイロロータ1の赤道に沿って互いに90°の角
度間隔にて4つの光学的ピックアップ8−1,8−2,
8−3,8−4が配置されている。ジャイロロータ1が
X軸、Y軸及びZ軸周りに回転変位すると、各光学的ピ
ックアップによって対応する模様の変位が検出され、ジ
ャイロロータ1の角度変位が検出される。
【0005】このジャイロ装置を作動させる場合、先
ず、静電支持回路によって電極3,3’、4,4’、
5,5’に電圧を付与して静電力を発生させ、それによ
ってジャイロロータ1をジャイロケース1に対して非接
触的に支持する。次に、4つのコイル6−1,6−2,
6−3,6−4に交流電圧を印加して回転磁界を生成す
る。それによってジャイロロータ1はZ軸をスピン軸と
して高速回転する。所望の回転数に達すると、交流電圧
はカットオフされるが、ジャイロロータ1はその後の使
用期間中惰性回転し続ける。ジャイロロータ1は高真空
に維持されたジャイロケース1の空洞内にて非接触的に
支持されているため、数カ月以上回転し続ける。
【0006】ジャイロロータ1には外部よりいかなるト
ルクも作用しないから、ジャイロケース2がどのような
運動をしても、慣性の法則によって、ジャイロロータ1
のスピン軸線の方向は慣性空間に対して一定方向に維持
される。
【0007】従って、ジャイロロータ1の赤道部に設け
たジグザグ模様7のジャイロケース2に対する相対的変
位を光学的ピックアップ8−1〜8−4によって検出す
ることにより、ジャイロケース2が装備されている航行
体の角度変位が高精度にて検出される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来のジャイロ装置で
は、ジャイロロータ1を完全な真球体に製造する必要が
あった。ジャイロロータ1の真球体度が不完全である
と、電極からの支持力がトルク成分を有することとな
り、姿勢角が変化するときドリフトが発生する。従っ
て、ジャイロロータ1を製造するための球体加工に多大
の労力と時間を要し、製造費用が高くなる欠点があっ
た。
【0009】静電支持力は球状のジャイロロータ1の質
量に比較して充分大きくないため、振動、衝撃等によっ
てジャイロロータ1がジャイロケース1の空洞壁に接触
し破損することがある。従って、苛酷な振動、衝撃等の
存在する条件下では使用することができない欠点があっ
た。また、非使用状態では、ジャイロロータ1がジャイ
ロケース1の空洞壁に直接接触しているから、振動、衝
撃等によってジャイロロータ1の表面が変形し又は破損
することがあり、ジャイロ装置の寿命を長くすることが
できない欠点があった。
【0010】静電支持ジャイロはそのスピン軸線が常時
慣性空間の一定方向を指示し続けるため、所謂積分ジャ
イロと称される。この形式のジャイロは航行体の主軸が
ジャイロの制御軸線に対して角度変化したとき、航行体
の主軸に関する角度変化や角速度を直接検出することが
できない欠点がある。
【0011】本発明は斯かる点に鑑み、製造費用が安く
且つ寿命が長く耐久性に優れ、更に応用範囲が広いジャ
イロ装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明によると、例えば
図1に示すように、中心軸線をスピン軸とするジャイロ
ロータ20と、ジャイロロータ20を内部に収容するジ
ャイロケース27と、ジャイロロータ20を中心軸線周
りに高速回転させるための駆動装置80と、ジャイロケ
ースに対してジャイロロータを中心軸線周りに回転可能
に支持するための軸受け装置と、を有するジャイロ装置
において、ジャイロケース27に対してジャイロロータ
20のスピン軸を中心軸線に直交し且つ互いに直交する
2つの制御軸線周りに拘束する2つの拘束制御系50,
50’(50のみ図示)を有し、ジャイロロータ20は
円盤状をなし、軸受け装置は反磁性支持方式である。
【0013】本発明によると、例えば図1に示すよう
に、ジャイロ装置において、円盤状のジャイロロータ2
0は金属よりなり、その中心位置に同心的に配置された
複数の反磁性体物質よりなるリング部材を有する。
【0014】本発明によると、例えば図1に示すよう
に、ジャイロ装置において、拘束制御系50,50’は
静電方式である。
【0015】
【作用】ジャイロロータ20は反磁性物質にて円盤状に
形成され、ジャイロケース27に設けられた永久磁石2
8,29,28’,29’との間の相互作用によってジ
ャイロケース27内に非接触的に支持される。ジャイロ
ケース27の上側内面及び下側内面には円周方向に沿っ
て回転駆動用コイル30−1〜30−4、30’−1〜
30’−4が配置されており、斯かるコイルに交番電圧
を印加することによってジャイロータ20は高速回転す
る。
【0016】ジャイロケース27の上側内面及び下側内
面には更に静電電極29−1〜29−4、29’−1〜
29’−4が配置されており、斯かる電極に接続された
拘束制御系によってジャイロータ20はジャイロケース
27内の所定の位置に拘束されており、X及びY検出系
60,70によって入力角速度が演算される。
【0017】
【実施例】以下に図1〜図6を参照して本発明の実施例
について説明する。図1は本発明のジャイロ装置の例を
示しており、ジャイロ装置は円盤状のジャイロロータ2
0と斯かるジャイロロータ20を収容するジャイロケー
ス27を有する。
【0018】ジャイロロータ20は反磁性物質によって
形成されており、2つの主面、即ち上面及び下面には同
心的に配置されたリング状溝21が形成されている。
【0019】ジャイロケース27は上側底部材22と下
側底部材24と両者を接続する環状のスペーサ23とを
有し、上側底部材22とスペーサ23と下側底部材24
とは例えば小ねじ25によって接続されてよい。こうし
て、ジャイロケース27の内部にはジャイロロータ20
を収容するための円盤状の空洞部26が形成される。
【0020】上側底部材22の内面には中心軸線に整合
して円盤状永久磁石28’とリング状永久磁石29’が
配置されており、同様に、下側底部材24の内面にはそ
れに対応して円盤状永久磁石28と(単数又は複数の)
リング状永久磁石29が配置されている。上側の円盤状
永久磁石28’及び(単数又は複数の)リング状永久磁
石29’は、容器状に形成された磁性材よりなる継鉄3
1’内に接合され、斯かる継鉄31’は上側底部材22
に組み込まれている。同様に下側の円盤状永久磁石28
及びリング状永久磁石29は容器状に形成された磁性材
よりなる継鉄31内に接合され、斯かる継鉄31は下側
底部材24に組み込まれている。
【0021】上側底部材22の内面には磁石28’、2
9’の外側に同心的に静電支持電極29’−1〜29’
−4及びロータ回転駆動用コイル30’−1〜30’−
4が配置されており、同様に、下側底部材24の内面に
は磁石28、29の外側に同心的に静電支持電極29−
1〜29−4及びロータ回転駆動用コイル30−1〜3
0−4が配置されている。
【0022】上側底部材22には空洞部26に通ずる孔
22Aが形成されており、一方の孔22Aにはパイプ3
4が接続されており斯かるパイプ34を経由して空洞部
26が排気され、真空にされる。他方の孔22Aにはキ
ャップ32が装填され、斯かるキャップ32は空洞部2
6を長期間高い真空度に維持するためにゲッタ部材33
を内蔵する。
【0023】次に図2を参照して本例のジャイロ装置に
設けられた拘束制御系及びロータ駆動系の構成と動作を
説明する。本例のジャイロ装置は、ジャイロロータ20
のY軸周りの回転を拘束して一定の位置に保持するため
のY拘束制御系50と、ジャイロロータ20のX軸周り
の回転を拘束して一定の位置に保持するためのX拘束系
50’(図示なし)と、ジャイロロータ20をZ軸周り
に回転駆動するためのロータ駆動系80と、を有する。
本例の拘束制御系50,50’は静電方式である。
【0024】Y拘束系50は交流電源40を有し、斯か
る交流電源40の一端は接地され他端は2つのトランス
41,42の各中点T1,T2に接続されている。第1
のトランス41の出力端T3,T4はそれぞれ電極2
9’−3,29−3に接続され、第2のトランス42の
出力端T5,T6はそれぞれ電極29’−1,29−1
に接続されている。2つのトランス41,42の出力端
T3,T4及びT5,T6は出力端子50a,50b及
び50c,50dを経由してX検出系60に接続されて
いる。
【0025】周波数fo の交流電源40と2つのトラン
ス41,42(各トランスのインダクタンスをLとす
る。)と電極とジャイロロータ20とによって構成され
るコンデンサ(静電容量をCとする。)よりなる共振回
路の共振周波数fa (=1/2π√LC)は上記周波数
o より小さい値に設定される。
【0026】次にロータ駆動系80の構成を説明する。
ロータ駆動系80は駆動用交流電源81とそれに接続さ
れた4つのコイル30−1,30−2,30−3,30
−4とを有する。2相交流電圧の基本相は直列に接続さ
れた第1の対のコイル30−2,30−4に接続され、
2相交流電圧の90°相は直列に接続された第2の対の
コイル30−1,30−3に接続される。
【0027】4つのコイル30−1,30−2,30−
3,30−4に駆動用交流電源81より交番電圧が付与
されると、ジャイロケース27の空洞部26に駆動用交
流電源81の周波数に比例した回転磁界が発生し、斯か
る磁界とジャイロロータ20内に発生した渦電流との相
互作用によってジャイロータ20は回転する。
【0028】図3を参照してX検出系の構成と動作を説
明する。X検出系60は、図示のように、入力端子50
a,50b及び50c,50dを経由して2つのトラン
ス41,42の出力端T3,T4及びT5,T6の各々
に接続された4つの分圧部61−1〜61−4と斯かる
分圧部の各々に接続された4つの整流部62−1〜62
−4と各2つの整流部62−1,62−2及び62−
3,62−4に接続された2つの差動部63−1,63
−2と斯かる2つの差動部に接続された第3の差動部6
4とを有する。
【0029】2つのトランス41,42の出力端T3,
T4及びT5,T6の端子出力は通常1000V以上の
高電圧であるため、斯かる電圧は4つの分圧部61−1
〜61−4によって低圧電圧に分圧され、4つの整流部
62−1〜62−4にて直流電圧に整流される。斯かる
直流電圧信号は差動部63−1,63−2,64にて差
動演算される。こうして、第2の差動部64の出力端よ
りジャイロロータ20のX軸周りの回転角速度dφX
dtを指示するジャイロ信号が得られる。
【0030】X拘束制御系50’とそれに接続されたY
検出系70の構成及び動作は、上述のY拘束制御系及び
X検出系60と同様なので説明は省略する。
【0031】次に図4を参照して本例のジャイロ装置の
動作を説明する。図4はY拘束系の第2のトランス42
とそれに接続された電極29−1,29’−1よりなる
共振系の動作を示す共振曲線のグラフであり、縦軸は一
方の電極、例えば、ジャイロロータ20の上方に配置さ
れた電極29’−1の電極電圧VT 、横軸は周波数比
(fO /fa )である。ここに、fO は上述のように交
流電源40の周波数であり、fa は共振回路の共振周波
数fa (=1/2π√LC)である。
【0032】ジャイロロータ20が上方に変位した場合
を考える。ジャイロロータ20とその上方に配置された
電極29’−1との間の距離が減少し、両者間の静電容
量Cは増加する。従って、共振周波数fa (=1/2π
√LC)は減少し、周波数比(fO /fa )は増加す
る。その結果、図示のように、電極29’−1の電極電
圧VT は動作電圧VTOより小さくなる。こうして、上側
の電極29’−1とジャイロロータ20との間に働く引
力は小さくなる。
【0033】ジャイロロータ20とその下方に配置され
た電極29−1との間の関係は丁度それと逆になる。ジ
ャイロロータ20とその下方に配置された電極29−1
との間の距離は増加し、両者間の静電容量Cは減少す
る。従って、共振周波数fa (=1/2π√LC)は増
加し、周波数比(fO /fa )は減少する。その結果、
電極29−1の電極電圧VT は動作電圧VTOより大きく
なる。こうして、下側の電極29−1とジャイロロータ
20との間に働く引力は大きくなる。
【0034】こうしてジャイロロータ20が上方に変位
した場合、ジャイロロータ20を上方に偏倚させる力が
小さくなり、下方に偏倚させる力が大きくなるため、ジ
ャイロロータ20は相対的に下方に偏倚され、元の位置
に戻るように動作する。
【0035】ジャイロロータ20のスピン運動による角
運動ベクトルHを図2に示すようにZ軸に沿って上方向
きにとる。ジャイロケース27がX軸周りに角速度dφ
X /dtで回転変位した場合、ジャイロロータ20は上
述のY拘束系50の作用によりY軸周りに僅かな角度だ
け回転する。ジャイロロータ20がY軸周りに回転する
と、それに抵抗するように電極29−1,29’−1に
よって下向きの力が発生し、電極29−3,29’−3
によって上向きの力が発生する。こうしてジャイロロー
タ20に対してY軸周りのトルクT=H・dφX /dt
が作用することとなる。即ち、ジャイロロータ20は、
ジャイロケース27のX軸周りの角速度dφX /dtに
等しい角速度にて慣性空間に対してプリセッション運動
することによって釣り合うこととなる。
【0036】図5を参照して本例のジャイロロータ20
の軸受け機構を説明する。本例によると、ジャイロロー
タ20の軸受け機構は反磁性方式であり、ジャイロロー
タ20は反磁性効果によってジャイロケース27より浮
上して支持されるように構成されている。斯かる原理を
説明する。本例のジャイロロータ20は反磁性材料によ
って形成されており、その主面には環状に配置された突
起部20Aを有する。円盤状永久磁石28及びリング状
永久磁石29によって斯かる磁石28,29とジャイロ
ロータ20との間の空間に磁界Φが生成される。
【0037】ジャイロロータ20の突起部20Aには反
磁性効果によって磁界Φの大きさに比例した磁極が誘発
される。即ち、突起部20Aのうち磁石28,29のN
極に近い部分には同一極性のN極が誘発され、磁石2
8,29のS極に近い部分には同一極性のS極が誘発さ
れる。尚、突起部20Aを半径方向に複数列設けること
によって、半径方向の軸受け効果を高くすることができ
る。
【0038】こうして、ジャイロロータ20の突起部2
0Aには対応する磁石28,29の極性と同一極性の磁
極が誘発されて、両者間に反発力が発生する。この反磁
性効果によって生成される反発力によってジャイロロー
タ20はジャイロケース27の磁石28,29より浮上
する。
【0039】ジャイロロータ20の突起部20Aと磁石
28,29との間の距離δが小さくなると、磁界Φが大
きくなり、ジャイロロータ20に誘発される磁極の強さ
が大きくなり、反発力は増大する。従って、本例による
と、両者の間隔δが小さくなるとジャイロロータ20を
浮上させる上向きの力が増加するため、流体軸受と同様
の機能が提供され、ジャイロロータ20は、常に、ジャ
イロケース27に対して所望の距離だけ隔置して支持さ
れることができる。
【0040】尚、ジャイロロータ20に使用される反磁
性体材料にはグラファイト、ビスマス等がある。
【0041】図6にジャイロロータ20の他の実施例を
示す。この例では、ジャイロロータ20は円盤状部分2
0Bと複数列の環状に配置された突起部20Aを有す
る。円盤状部分20Bは反磁性材料以外の材料によって
形成され、突起部20Aは反磁性材料によって形成され
ている。円盤状部分20Bは、例えば、アルミニウム、
ベリリウム等の如き比較的比重の小さい材料が好まし
い。突起部20Aは、適当な方法によって円盤状部分2
0Bに接着されてよく、例えば蒸着によって一体的に接
着されてよい。
【0042】好ましくは、円盤状部分20Bはアルミニ
ウムによって形成される。アルミニウムは渦電流モータ
としての効率が良いという特徴があり、ジャイロロータ
としての軸受け特性を向上させることができ、振動、衝
撃等の外乱に強いジャイロ装置が得られる。
【0043】以上本発明の実施例について詳細に説明し
てきたが、本発明は上述の実施例に限ることなく本発明
の要旨を逸脱することなく他の種々の構成が採り得るこ
とは当業者にとって容易に理解されよう。
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、ジャイロロータ20の
軸受け装置として反磁性効果を利用しているため、ジャ
イロロータ20をジャイロケース27に対して非接触的
に支持することができ、且つ外部の電力等の付加的エネ
ルギを必要としない利点がある。
【0045】本発明によれは、ジャイロロータ20の軸
受け装置として反磁性効果を利用しているため、非動時
にも、ジャイロロータ20はジャイロケース27に対し
て非接触的に支持されており、従って、振動、衝撃等の
苛酷な環境下においても故障がなく且つ長寿命のジャイ
ロ装置が得られる利点がある。
【0046】本発明によれば、ジャイロロータ20は高
真空に保持されたジャイロケース27内に非接触的に支
持され、静電力を利用した拘束制御系が用いられている
から、ジャイロロータ20が高速度にて回転しても抵抗
による発熱及びエネルギ損失が小さく、回転駆動装置の
エネルギ消費量が少ない。従って、温度ドリフト安定性
が高く且つ消費電力が小さい高精度のジャイロ装置を得
ることができる利点がある。
【0047】本発明によれば、ジャイロロータ20とし
てアルミニウム製の円盤に反磁性材料よりなるリング状
突起を設けた構造とすることによって、回転効率が良く
且つ振動、衝撃に強いジャイロ装置を提供することがで
きる利点がある。
【0048】本発明によれば、ジャイロロータ20とし
てアルミニウム製の円盤に反磁性材料よりなるリング状
突起を設けた構造とすることによって、静電支持体とし
て電極等を設けることなく、製造工程が簡単化すること
ができる利点がある。
【0049】本発明によれば、拘束制御系によってジャ
イロロータ20は常にジャイロケース27の内部にて所
定の位置に拘束されるため、ストラップダウンジャイロ
として、応用範囲が広いジャイロ装置が得られる利点が
ある。
【0050】本発明によれば、円盤状のジャイロロータ
20、ジャイロケース27を構成する上側底部材、下側
底部材、リング状スペーサ等の主要部品はリソグラフィ
ー等の大量生産技術によって製造されることができるの
で、製造費用が安いジャイロ装置を提供することができ
る利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のジャイロ装置の例を示す図である。
【図2】本発明のジャイロ装置のY拘束制御系と駆動系
の例を示す図である。
【図3】本発明のジャイロ装置のX検出系とY検出系の
例を示す図である。
【図4】ジャイロ装置の静電力による軸受け作用を説明
する説明図である。
【図5】反磁性効果を説明する説明図である。
【図6】ジャイロロータの他の例を示す図である。
【図7】従来の静電式ジャイロ装置の例を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 ジャイロロータ 2 ジャイロケース 3,3’,4,4’,5,5’電極 6−1,6−2,6−3,6−4 コイル 7 模様 8−1,8−2,8−3,8−4 光学的ピックアップ 20 ジャイロロータ 20A 突起 20B 円盤状部分 21 溝部 22 上側底部材 22A 孔 23 スペーサ 24 下側底部材 25 ねじ 26 空洞部 27 ジャイロケース 28,28’,29,29’ 磁石 29−1,29−2,29−3,29−4電極 29’−1,29’−2,29’−3,29’−4 電
極 30−1,30−2,30−3,30−4 コイル 30’−1,30’−2,30’−3,30’−4 コ
イル 31,31’ 継鉄 32 キャップ 33 ゲッタ部材 34 パイプ 40 交流電源 41,42 トランス 50,50’ 拘束制御系 60 X検出系 70 Y検出系 80 ロータ駆動系 81 駆動用電源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 益沢 功 東京都大田区南蒲田2丁目16番46号 株式 会社トキメック内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中心軸線をスピン軸とするジャイロロー
    タと、該ジャイロロータを内部に収容するジャイロケー
    スと、上記ジャイロロータを上記中心軸線周りに高速回
    転させるための駆動装置と、上記ジャイロケースに対し
    て上記ジャイロロータを上記中心軸線周りに回転可能に
    支持するための軸受け装置と、を有するジャイロ装置に
    おいて、 上記ジャイロケースに対して上記ジャイロロータのスピ
    ン軸を上記中心軸線に直交し且つ互いに直交する2つの
    制御軸線周りに拘束する2つの拘束制御系を有し、上記
    ジャイロロータは円盤状をなし、上記軸受け装置は反磁
    性支持方式であることを特徴とするジャイロ装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のジャイロ装置において、
    上記円盤状のジャイロロータは金属よりなり、その中心
    位置に同心的に配置された複数の反磁性体物質よりなる
    リング部材を有することを特徴とするジャイロ装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のジャイロ装置にお
    いて、上記拘束制御系は静電方式であることを特徴とす
    るジャイロ装置。
JP14648893A 1993-06-17 1993-06-17 ジャイロ装置 Pending JPH074972A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101421949B1 (ko) * 2014-05-12 2014-08-13 한국항공우주연구원 구체 자기부상시스템 및 구체 자기부상시스템 운영방법

Cited By (3)

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