JPH0749102Y2 - 2本掛けチェーンによる動力伝達機構 - Google Patents

2本掛けチェーンによる動力伝達機構

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JPH0749102Y2
JPH0749102Y2 JP1990125294U JP12529490U JPH0749102Y2 JP H0749102 Y2 JPH0749102 Y2 JP H0749102Y2 JP 1990125294 U JP1990125294 U JP 1990125294U JP 12529490 U JP12529490 U JP 12529490U JP H0749102 Y2 JPH0749102 Y2 JP H0749102Y2
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chain
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transmission mechanism
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Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、負荷トルクが変動する従動軸に駆動軸の回動
力を伝達するための2本掛けチェーンによる動力伝達機
構に関する。
従来技術及びその課題 従来、駆動軸から従動軸に回動力を伝達する機構とし
て、スプロケットとチェーンからなる動力伝達機構があ
る。この動力伝達機構は、スプロケットにチェーンを掛
け渡したとき、駆動軸と従動軸との軸間距離を強制的に
広げてチェーンの往路側と復路側の両方に初期張力を与
え、チェーンの弛みを無くし、従動軸の負荷トルクが正
負に変動しても、チェーンに振動が生じないようにして
いる。なお、チェーンの往路側とは、チェーンの循環移
動において、チェーンが従動軸から駆動軸の方向に移動
する側を称し、復路側とは駆動軸から従動軸の方向に移
動する側を称するものとする。そして、正負荷とは、チ
ェーンの往路側が張るような負荷であり、負負荷とはチ
ェーンの復路側が張るような負荷である。
ところが、このような動力伝達機構によると、初期張力
を与える組立作業が困難であるとともに、長期間の使用
によりチェーンの往路側と復路側の両方に摩耗伸びが生
じ(チェーン全周が伸びる。)チェーンが振動してチェ
ーン自体が破断するおそれがあるという問題点を有して
いる。
そこで、このような問題点に対処するものとして、常時
チェーンをテンショナで押圧してチェーンに弛みが生じ
ないようにする方法もあるが、この場合は、テンショナ
の設置場所に制約があるとともに、一般にテンショナは
高価であり、コストアップの原因になるという別の問題
点がある。
課題を解決するための手段 本考案は、第1に、駆動軸と従動軸とに1対ずつ設けら
れ且つ前記一方の軸上の一方のスプロケットが回動自在
の第1、第2スプロケット組と、前記第1スプロケット
組に掛け渡した第1チェーンと、前記第2スプロケット
組に掛け渡した第2チェーンと、前記回動自在のスプロ
ケットと該スプロケットに対向するスプロケットとの間
に具えられ一方のチェーンの往路側と他方のチェーンの
復路側をそれぞれ張った状態にする弾性体と、前記回動
自在のスプロケットと該スプロケットに対向するスプロ
ケットとの対向面に夫々突設し前記対向するスプロケッ
トに対する前記回動自在のスプロケットの駆動方向への
過回動を規制する過回動規制当接ピンとを有する構成の
動力伝達機構と、第2に、駆動軸と従動軸とに1対ずつ
設けられ且つ前記一方の軸上の一方のスプロケットが回
動自在の第1、第2スプロケット組と、前記第1スプロ
ケット組に掛け渡した第1チェーンと、前記第2スプロ
ケット組に掛け渡した第2チェーンと、前記回動自在の
スプロケットと該スプロケットに対向するスプロケット
との間に具えられ一方のチェーンの往路側と他方のチェ
ーンの復路側をそれぞれ張った状態にする弾性体と、前
記回動自在のスプロケットと該スプロケットに対向する
スプロケットとの間に具えられ前記弾性体の膨出変形を
規制する膨出規制環状突条とを有する構成の動力伝達機
構により、前記の課題を解決したものである。
作用 第1の動力伝達機構は、弾性体が回動自在のスプロケッ
トに回動力を付与し、一方のチェーンの往路側と他方の
チェーンの復路側をそれぞれ張った状態にする。負荷ト
ルクの変動により正負の負荷が生じても、正負荷は往路
側が張ったチェーンで受け、負負荷は往路側が張ったチ
ェーンで受けることができる。
このとき、駆動方向への過回動規制当接ピン(以下回動
角規制手段という)が、一方のチェーンの往路側と他方
のチェーンの復路側との弛みの除去に必要な回動角以上
の回動(回動自在なスプロケットの回動)を規制する構
造であると、弾性体の弾力が強過ぎるような場合、この
回動角規制手段は、チェーンの弛みを除去する力以上の
力がチェーンに加わる回動角以上の回動(回動自在なス
プロケットの回動)を規制する。
逆に、回動角規制手段が、従動軸の負負荷による一方の
チェーンの復路側と他方のチェーンの往路側とを張る方
向への回動(回動自在なスプロケットの回動)を規制す
る構造であると、弾性体の弾力が弱過ぎるような場合、
この回動角規制手段は、回動自在なスプロケットがチェ
ーンの弛みを除去することができなくなる回動角以上の
回動(回動自在なスプロケットの回動)を規制する。
従って、負荷トルク変動に応じて何れか一方のチェーン
の張設された側で負荷を受けることになり、負荷トルク
の変動に対してもチェーンが振動しにくくなるととも
に、使用するテンショナの構造が簡単であっても、或い
は、テンショナを設けなくても、チェーンの安定した走
行が得られる。
しかも、初期張力が与えられるのは各チェーンの張り側
だけであるから、チェーンの全体的摩耗伸びも少なくな
る。
第2の動力伝達機構も、弾性体が回動自在のスプロケッ
トに回動力を付与し、一方のチェーンの往路側と他方の
チェーンの復路側をそれぞれ張った状態にする。負荷ト
ルク変動により正負の負荷が生じても、正負荷は往路側
が張ったチェーンで受け、負負荷は復路側が張ったチェ
ーンで受けることができる。
このとき、膨出規制環状突条(以下変形規制手段とい
う)が、一方のチェーンの往路側と他方のチェーンの復
路側との弛みの除去に必要な変形(弾性体の変形)以上
の変形を規制する構造であると、弾性体の弾力が強過ぎ
るような場合、この回動角規制手段は、チェーンの弛み
を除去する力以上の力がチェーンに加わる変形(弾性体
の変形)以上の変形を阻止する。
逆に、変形規制手段が、従動軸の負負荷による一方のチ
ェーンの復路側と他方のチェーンの往路側とを張る方向
への変形(弾性体の変形)を規制する構造であると、弾
性体の弾力が弱過ぎるような場合、この回動角規制手段
は、回動自在なスプロケットがチェーンの弛みを除去す
ることができなくなるような変形(弾性体の変形)以上
の変形を阻止する。
従って、負荷トルク変動に応じて何れか一方のチェーン
の張設された側で負荷を受けることになり、負荷トルク
の変動に対してもチェーンが振動しにくくなるととも
に、使用するテンショナの構造が簡単であっても、或い
は、テンショナを設けなくても、チェーンの安定した走
行が得られる。
しかも、初期張力が与えられるのは各チェーンの張り側
だけであるから、チェーンの全体的摩耗伸びも少なくな
る。
実施例 以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図乃至第3図に示す第1実施例の動力伝達機構20
は、第4図に示すように、例えば、自動車のクランク軸
50の回動力を第1カム軸Aから第2カム軸Bに伝達する
ものである。
カム軸A、Bは、例えば、エンジンバルブの開閉を行う
機能を有している。なお、第4図中、符号51は揺動自在
のチェーンガイド52をチェーン53に押圧するテンショナ
を示しており、符号54は固定のチェーンガイドを示して
いる。
動力伝達機構20(第1図)は、第1カム軸である駆動軸
Aに具えた一対の駆動側第1、第2スプロケット21,31
と、第2カム軸である従動軸Bに具えた一対の従動側第
1、第2スプロケット22,32と、第1スプロケット組21,
22に掛け渡した第1チェーン23と、第2スプロケット組
31,32に掛け渡した第2チェーン33とを有している。
駆動側第1、第2スプロッケット21,31は互いに同形で
歯の位置を一致させて(即ち、位相を一致させて)駆動
軸Aにキー、キー溝(図示省略)によって取付けられて
いる。又、従動側第1スプロケット22は、従動側第2ス
プロケット32と同形で、第3図に示すように従動軸Bに
キー40、キー溝41によって取付けられている。しかし、
従動側第2スプロケット32は従動軸Bに回動自在に設け
られ、ボルト42によって抜止めされている。
又、動力伝達機構20は、従動側第1スプロケット22上の
第1ピン24と、従動側第2スプロケット32上の第2ピン
34とを有している。第1ピン24と第2ピン34は互いに当
接しうる位置に設けられている。第2ピンは従動側第1
スプロケット22上の長孔55(第2図参照)に位置調節可
能に設けられている。第1ピン24と第2ピン34との間に
はC字状のばね(弾性体)56が設けられている。このば
ね56は、従動側第2スプロケット32を第1図中矢印E方
向に回動力を付与している。
従って、回動自在の従動側第2スプロケット32は、ばね
56によって、第1図の矢印E方向に回動付勢され、第2
チェーン33の一方の側33bを、常時、牽引する力を付与
している。さらに、従動側第2スプロケット32は、通
常、従動側第1スプロケット22に対して第2ピン34が第
1ピン24に当接するほど回動させられていない。すなわ
ち、ばね56の弾力と第2チェーン33の一方の側33aの張
りとのバランスが保たれている。
なお、第1ピン24と第2ピン34は、ばね56を設けるため
のピンであるとともに、従動側第1スプロケット22に対
する従動側第2スプロケット32の回動角を規制する回動
規制手段を構成している。
次に動作を説明する。
駆動軸Aが第1図の矢印C方向に回転し、従動軸Bに矢
印D方向の負荷(正負荷)が加わり従動軸Bが駆動軸A
と同方向(反D方向)に回転しているときは、第1チェ
ーン23の往路側23aが張られた状態になっている。一
方、駆動軸A上の駆動側第2スプロケット31も矢印C方
向に回転し、第2チェーン33の往路側33aを引っ張っり
従動側第2スプロケット32を矢印E方向に回転させよう
とする。
しかし、従動側第2スプロケット32は、従動側第1スプ
ロケット22の回転にともなってばね56に押されながら従
動側第1スプロケット22と同様に反D方向即ちE方向に
回転している。しかも、従動側第2スプロケット32は、
ばね56によって、第2チェーン33の復路側33bを張った
状態を維持しながらE方向に回転している。
従って、従動側第2スプロケット32は、駆動側スプロケ
ット31より位相が進んだ状態で回転することになる。こ
のため、第2チェーン33は、往路側33aが弛み、復路側3
3bが張った状態で回動し、正負荷は第1チェーン23の往
路側23aで受けることになる。
次に、従動軸Bに反D方向の負荷(負負荷)が加わる
と、従動軸Bは、駆動軸Aより速く回転し、且つ、張っ
た状態になっている第1チェーン23の往路側23aを弛ま
せ、復路側23bを張った状態にしようとする。
しかし、従動軸Bが駆動軸Aより速く回転しようとする
と、従動軸Bは第2チェーン33の復路側33bを牽引する
ことになり、速く回転しようとする反D方向の回転が規
制される。これにともなって、第1チェーン23の往路側
23aは弛みが防止され、張った状態が維持される。
従って、第1チェーン23の往路側23aと、第2チェーン3
3の復路側33bとの張られた状態が維持されたまま、従動
軸B、駆動軸Aが回動し、負負荷は第2チェーン33の復
路側33bが受けることになる。
以上の動作において、従動側第2スプロケット32は、チ
ェーンの伸びにともなって、従動側第1スプロケット22
に対して矢印E方向へ回動し、第2ピン34を第1ピン24
に接近させるが当接するようなことはない。
仮に、ばね56の弾力が強過ぎ、第2、第1チェーン33,2
3の復路側33b、往路側23aの弛みを除去に必要な力以上
の力がチェーン33,23に加わり、チェーン33,23を引伸ば
す恐れがある場合は、第2ピン34が第1ピン24に当接
し、従動側第1スプロケット22に対する従動側第2スプ
ロケット32の回動角を規制し、チェーン33,32の伸びを
防止する。
ばね56がチェーンに適切な張り状態にする力を加え、且
つ、引伸ばすような力を加えないようにするには、第2
ピン34を長孔55に沿って位置を変えることによって調節
することができる。
従って、負荷トルクの変動に応じて何れか一方のチェー
ンの張設された側で負荷を受けるので、使用するテンシ
ョナの構造が簡単であっても、或いは、テンショナを設
けなくても、チェーンの安定した走行が得られる。
更に、テンショナを設ける必要がなくなることにより、
チェーンがテンショナを叩く音、擦る音、或いは、テン
ショナ自身の作動音が無くなり、騒音を少なくすること
ができる。
次に、第5図に示す第2実施例の動力伝達機構120は、
従動側第1スプロケット22上に第1ピン24に沿ってアル
ミ等の非鉄金属からなる緩衝ピン158を設け、第2ピン3
4を緩衝ピン158を介して第1ピン24で受けとめ、ピン同
士の当接による衝撃を緩衝できるようにした回動規制手
段157を有している。
この動力伝達機構120も第1図乃至第3図に示す実施例
と同様な動作をすることは勿論である。
次に、第6図、第7図に示す第3実施例の動力伝達機構
220は、従動側第1スプロケット222上に第1ピン224と
第1緩衝ピン259を設け、従動側第2スプロケット232上
に第2ピン234と第2緩衝ピン260を設け、第2ピン234
が第1緩衝ピン259に、第1ピン224が第2緩衝ピン260
がそれぞれ当接するようになっている回動規制手段257
を有している。
第1、第2緩衝ピン259、260はアルミ等の非鉄金属から
なるピンである。第1ピン224と第2ピン234との間にば
ね256が設けられている。第2ピン234は長孔255によっ
て従動側第2スプロケット232上で位置を調節できるよ
うになっている。
この動力伝達機構220は第1図乃至第3図に示す実施例
と同様な動作をし、回動制御手段257は第5図に示す実
施例と同様に緩衝作用を有している。
次に、第8図、第9図に示す第4実施例の動力伝達機構
320は、従動側第2スプロケット332上の第2ピン334を
従動側第1スプロケット322上の第1ピン324に接触させ
ないで、従動側第2スプロケット332の回動角を規制す
ることができる回動規制手段357を有している。
この回動規制手段357は、従動側第2スプロケット332上
に形成された一対の長孔361,361と、従動側第1スプロ
ケット322上に立設され一対の長孔361,361に係合してい
る一対の回動規制ピン362,362とで構成されている。
この動力伝達機構320は、第1、第2ピン324,334間に設
けられたばね356の弾力が仮に、強過ぎすると、長孔361
が第8図において従動側第2スプロケット332とともに
矢印H方向に回動し回動規制ピン362に当接し、チェー
ンの弛みを除去する力以上の力を加えないよう、従動側
第1スプロケット322に対する従動側第2スプロケット3
32の回動を規制する。これによって、チェーンの引伸し
が防止される。
又、長期間の使用によるばね356の弾力の低下や、ばね3
56の弾力が弱過ぎするような場合があると、ばね356は
チェーンの弛みを除去することができないのみならず、
従動側第2スプロケット332は、従動側第1スプロケッ
ト322に対し位相が進んだり遅れたりして従動側第1ス
プロケット322とともに回転するおそれがある。このよ
うなときは、従動側第2スプロケット332が、第8図に
おいて、矢印K方向に回動すると、長孔361が回動規制
ピン362に当接し、チェーンの弛みを除去できなくなる
ことを防止する。
従って、この動力伝達機構320は、チェーンにチェーン
の弛みを除去する力以上の力が加わることを防止できる
ことの他に、チェーンの弛みを除去できなくなるような
ことも防止することができ、チェーンの振動、騒音の発
生、チェーンの耐久性の低下を防止できる利点を有して
いる。最後に、第10図、第11図に示す第5実施例の動力
伝達420は、ばね456の変形量を規制し、チェーンの弛み
を除去できなくなることを防止する変形規制手段470を
有している。
この変形規制手段470は、ばね456の外周を囲む環状突条
471を有している。環状突条471は、従動側第2スプロケ
ット432に形成されている。
この、動力伝達機構420も、長期間の使用によりばね456
の弾力の低下や、ばね456の弾力が弱過ぎするような場
合、従動側第2スプロケット432が従動側第1スプロケ
ット422に対し矢印L方向に回動し、第1ピン424と第2
ピン434間に設けたばね456の膨出変形を許容しようとす
るとき、ばね456は環状突471に当接し、チェーンの弛み
を除去できなくなる程度以上の広がりを規制される。
従って、この動力伝達機構420も、チェーンの弛みを除
去できなくなるようなことを防止することができ、チェ
ーンの振動、騒音の発生、チェーンの耐久性の低下を防
止できる利点を有している。
なお、環状突条471は従動側第1スプロケット422に形成
されていてもよい(図示省略)。
また、環状突状をばね456の内側に設け(図示省略)、
ばね456の窄まる方向への変形量を規制すると、チェー
ンの弛みを除去する力以上の力がチェーンに加わること
を防止できる。
さらに、以上の第1実施例乃至第5実施例において、第
1スプロケットと第2スプロケットとの直径は同一であ
るが、異ならしめてもよい。すなわち、一方のチェーン
を主たる駆動チェーンとすれば、他方はそれよりサイズ
(ピッチ)の小さいものでよく、それにより、動力伝達
機構の全体的重量を軽減することができる。
考案の効果 本考案の請求項1の2本掛けチェーン動力伝達機構は、
一方のチェーンの往路側を張設し、他方のチェーンの復
路側を張設し、さらに、回動規制手段によって、駆動軸
又は従動軸に設けられた一対のスプロケットの一方を他
方のスプロケットに対し回動角を規制してあるので、次
のような効果を奏する。
駆動軸と従動軸との軸間距離を強制的に広げるという
困難な作業の必要がなくなる。
負荷トルクの変動に応じて何れか一方のチェーンの張
設された側で負荷を受けるので、使用するテンショナの
構造が簡単であっても、或いは、テンショナを設けなく
ても、チェーンの安定した走行が得られる。
それぞれのチェーンには、往路と復路のうち一方だけ
に張力(テンショナ)が与えられるので、チェーンの全
体的摩耗伸びが少なくなる。
テンショナを設ける必要がなくなると、テンショナを
設けるスペースがないような狭い軸間距離の場合でもチ
ェーン駆動が可能になるとともにチェーンがテンショナ
を叩く音、擦る音、或いは、テンショナ自身の作動音が
なくなり、騒音の発生を少なくすることができる。
回動規制手段によって、チェーンの弛みを除去する力
以上の力がチェーンに加わりチェーンを引伸すこと、或
いは、チェーンの弛みを除去できなくなることを防止す
ることができる。
また、請求項2の2本掛けチェーン動力伝達機構は、一
方のチェーンの往路側を張設し、他方のチェーンの復路
側を張設し、さらに、変形規制手段によって、弾性体の
変形を規制し、駆動軸又は従動軸に設けられた一対のス
プロケットの一方を他方のスプロケットに対し回動角を
規制してあるので、前記乃至と同様な効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の第1実施例の動力伝達機構の斜視図、
第2図は第1図の従動側第1、第2スプロケット間から
従動側第1スプロケット側を見た概略断面図、第3図は
第2図中3−3矢視断面図、第4図はエンジンのカム軸
駆動の動力伝達部分に第1実施例の動力伝達機構を設け
た場合の概略図、第5図は第2実施例の動力伝達機構に
おける第2図に相当する概略断面図、第6図は第3実施
例の動力伝達機構における第2図に相当する概略断面
図、第7図は第6図中7−7矢視断面図、第8図は第4
実施例の動力伝達機構における第2図に相当する概略断
面図、第9図は第8図中9−9矢視断面図、第10図は第
5実施例の動力伝達機構における第2図に相当する概略
断面図、第11図は第10図中11−11矢視断面図である。 A……駆動軸、B……従動軸 20,120,220,320,420……動力伝達機構 21……(駆動側)第1スプロケット 22,222,322,422……(従動側)第1スプロケット 23……第1チェーン 31……(駆動側)第2スプロケット 32,232,332,432……(従動側)第2スプロケット(回転
自在のスプロケット) 33……第2チェーン 56,256,356,456……ばね(弾性体) 57,157,257,357……回動規制手段 470……変形規制手段

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】駆動軸と従動軸とに1対ずつ設けられ且つ
    前記一方の軸上の一方のスプロケットが回動自在の第
    1、第2スプロケット組と、前記第1スプロケット組に
    掛け渡した第1チェーンと、前記第2スプロケット組に
    掛け渡した第2チェーンと、前記回動自在のスプロケッ
    トと該スプロケットに対向するスプロケットとの間に具
    えられ一方のチェーンの往路側と他方のチェーンの復路
    側をそれぞれ張った状態に付勢する弾性体と、前記回動
    自在のスプロケットと該スプロケットに対向するスプロ
    ケットとの対向面に夫々突設し前記対向するスプロケッ
    トに対する前記回動自在のスプロケットの駆動方向への
    過回動を規制する過回動規制当接ピンとを有することを
    特徴とする2本掛けチェーンによる動力伝達機構。
  2. 【請求項2】駆動軸と従動軸とに1対ずつ設けられ且つ
    前記一方の軸上の一方のスプロケットが回動自在の第
    1、第2スプロケット組と、前記第1スプロケット組に
    掛け渡した第1チェーンと、前記第2スプロケット組に
    掛け渡した第2チェーンと、前記回動自在のスプロケッ
    トと該スプロケットに対向するスプロケットとの間に具
    えられ一方のチェーンの往路側と他方のチェーンの復路
    側をそれぞれ張った状態に付勢する弾性体と、前記回動
    自在のスプロケットと該スプロケットに対向するスプロ
    ケットとの間に具えられ前記弾性体の膨出変形を規制す
    る膨出規制環状突条とを有することを特徴とする、2本
    掛けチェーンによる動力伝達機構。
JP1990125294U 1990-11-29 1990-11-29 2本掛けチェーンによる動力伝達機構 Expired - Fee Related JPH0749102Y2 (ja)

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