JPH074827A - 冷凍冷蔵ショーケース - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ドレン水の機外排出の手間を少なくすること
のできる冷凍冷蔵ショーケースを提供する。 【構成】 ケース部からのドレン水をユニット部に配さ
れ、上下方向に所定の間隔を存させて多段配設されたド
レン水蒸発装置１３の蒸発皿３ａ，３ｂ，３ｃに溜め
る。そして、各蒸発皿３ａ，３ｂ，３ｃに溜ったドレン
水をホットパイプ４にて蒸発させると共に、一定の水位
を超えたドレン水をオーバーフロー管５，５ａにて直下
の蒸発皿３ｂ，３ｃに導くようにする。また、各蒸発皿
３ａ，３ｂ，３ｃ間の空間に凝縮器冷却用ファンからの
空気を流して各蒸発皿３ａ，３ｂ，３ｃの上方の空気の
澱みをなくすようにする。さらに、最上段の蒸発皿３ａ
のオーバーフロー管５ａの高さＨを他の蒸発皿３ｂ，３
ｃのオーバーフロー管よりも低くすることにより最上段
の蒸発皿３ａに溜るドレン水の量を少なくして、この蒸
発皿３ａに溜るドレン水を短時間で蒸発させる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、商品を貯蔵するケース
部の下方に冷却ユニットを配するユニット部を形成した
冷凍冷蔵ショーケースに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の冷凍冷蔵ショーケースにおいて
は、例えば実公平５−７９０号公報に示されるもののよ
うに商品を貯蔵するケース部の下方にユニット部を形成
する一方、ケース部に蒸発器を設置し、ユニット部に圧
縮機、凝縮器及び凝縮器冷却用ファンとからなる冷却ユ
ニットを配すると共にドレン水蒸発装置を配するように
したものがある。

【０００３】そして、このユニット部に配したドレン水
蒸発装置により、主としてケース部の蒸発器に付着した
霜（露）がデフロスト又はサーモサイクル時に溶け出す
ことにより生じるドレン水を乾燥させるようにしてい
る。

【０００４】ここで、このドレン水蒸発装置は、例えば
図４に示すように、ケース部１から流れ落ちてくるドレ
ン水２を受けるよう上部に配した蒸発皿３に、熱伝導性
の良い金属で形成されたホットパイプ４を配管し、この
ホットパイプ４に圧縮機からの過熱冷媒を流してドレン
水を蒸発させるようにしている。なお、このホットパイ
プ４は、ドレン水との接触面積を増やして蒸発効率を高
めるよう図５に示すように蒸発皿３の広い範囲にわたっ
て配管されている。

【０００５】ところで、この蒸発皿３には、図４に示す
ようにオーバフロー管５が設けられている。そして、蒸
発皿３に溜るドレン水２の量が増えてドレン水２が一定
の水位を越えた場合には、このドレン水２をオーバフロ
ー管５から下方のドレンタンク６に流入させるようにし
てドレン水２が溢れ出るのを防ぐようにしている。な
お、このオーバフロー管５は、ドレン水をドレンタンク
６に確実に流入させることができるようその一部を蒸発
皿３の底面から下方に突出している。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
ドレン水蒸発装置を備えた従来の冷凍冷蔵ショーケース
おいては、夏場等湿気が多く、ドレン水が多く発生する
時期にはドレンタンクがすぐに満水となり、しばしばド
レンタンクに溜まったドレン水を機外へ排出しなければ
ならず、最近の人手不足の折り、この機外排出の手間が
負担になるという問題点があった。

【０００７】本発明は、ドレン水の機外排出の手間を少
なくすることのできる冷凍冷蔵ショーケースを提供する
ことを目的とするものである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明は、商品を貯蔵す
るケース部の下方に圧縮機、凝縮器及び凝縮器冷却用フ
ァンからなる冷却ユニットを配するユニット部を形成し
た冷凍冷蔵ショーケースにおいて、前記ユニット部に、
前記ケース部からのドレン水を溜める蒸発皿を上下方向
に所定の間隔を存させて多段配設すると共に、各蒸発皿
に一定の水位を超えた前記ドレン水を直下の蒸発皿に導
くためのオーバーフロー管及び溜った前記ドレン水を蒸
発させる加熱手段を設けるようにしたドレン水蒸発装置
を配したものである。

【０００９】また本発明は、前記各蒸発皿間の空間に前
記凝縮器冷却用ファンからの空気を流すようにしたもの
である。

【００１０】さらに本発明は、前記最上段の蒸発皿のオ
ーバーフロー管の高さは、他の蒸発皿のオーバーフロー
管よりも低くなるようにしたものである。

【００１１】

【作用】この構成により、ケース部からのドレン水をケ
ース部の下方に形成されたユニット部に配され、上下方
向に所定の間隔を存させて多段配設されたドレン水蒸発
装置の蒸発皿に溜めることができる。そして、各蒸発皿
に溜ったドレン水を加熱手段にて蒸発させると共に、一
定の水位を超えたドレン水をオーバーフロー管にて直下
の蒸発皿に導くことができる。

【００１２】また、各蒸発皿間の空間に凝縮器冷却用フ
ァンからの空気を流して各蒸発皿の上方の空気の澱みを
なくすことができる。さらに、最上段の蒸発皿のオーバ
ーフロー管の高さを他の蒸発皿のオーバーフロー管より
も低くすることにより、最上段の蒸発皿に溜るドレン水
の量を少なくしてこの蒸発皿に溜るドレン水を短時間で
蒸発させることができる。

【００１３】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して説
明する。

【００１４】図１は、本発明の一実施例に係る冷凍冷蔵
ショーケースの外観斜視図である。なお、同図におい
て、図４，５と同一符号は同一または相当部分を示して
いる。

【００１５】同図において、７は冷凍冷蔵ショーケース
本体（以下本体という）であり、この本体７のケース部
１には商品を貯蔵するための複数の棚８が上下方向に並
べられている。そして、この棚８に貯蔵された商品は、
図示しない蒸発器にて熱交換され、ケース部１の前面開
口１ａの上縁部から吹き出される冷気によって冷却され
るようになっている。

【００１６】一方、９はユニット室であり、このユニッ
ト室９には図２に示すように圧縮器１０、凝縮器１１及
び凝縮器冷却用ファン１２が配されている。さらに、こ
の凝縮器冷却用ファン１２の後方には、図３に示すよう
に上下方向に所定の間隔を存して多段配設されている複
数の、本実施例においては３個の蒸発皿３ａ，３ｂ，３
ｃを有したドレン水蒸発装置１３が配されている。

【００１７】ここで、このように蒸発皿３ａ，３ｂ，３
ｃを所定の間隔を存して多段配設することにより、ドレ
ン水の表面積は蒸発皿が一つの場合に比べて段数倍、本
実施例においては３倍に増えることとなり蒸発効率を向
上させることができるようになっている。

【００１８】また、ドレン水蒸発装置１３を凝縮器冷却
用ファン１２の後方に設置して各蒸発皿３ａ，３ｂ，３
ｃの間に、図２の矢印Ａに示すように凝縮器冷却用ファ
ン１２からの空気を流すようにすることにより、飽和状
態にある各蒸発皿３ａ，３ｂ，３ｃの上方の空気の澱み
をなくして蒸発効率を向上することができるようになっ
ている。

【００１９】ところで、これらの各蒸発皿３ａ，３ｂ，
３ｃには、溜ったドレン水を蒸発させるための加熱手段
であるホットパイプ４が配管されており、このホットパ
イプ４には圧縮器１０からの過熱冷媒が流されるように
なっている。なお、この過熱冷媒にてドレン水を蒸発さ
せることにより、ドレン水蒸発装置１３は凝縮器１１の
一部としての役割を果たすようになっている。

【００２０】また、これらの各蒸発皿３ａ，３ｂ，３ｃ
には、オーバーフロー管５，５ａが上下方向に互いにず
れるように設けられている。ここで、これらのオーバー
フロー管５，５ａは、ドレン水に対する伝熱効率を高め
るため少なくともホットパイプ４を水没させることので
きるような高さＨ，Ｈ１，Ｈ２を有しているが、そのう
ち最上段の蒸発皿（以下第１蒸発皿という）３ａのオー
バーフロー管５ａの高さＨは他のオーバーフロー管５の
高さＨ１，Ｈ２に比べて低くなっている。

【００２１】そして、このように第１蒸発皿３ａのオー
バーフロー管５ａの高さＨを低くすることにより、第１
蒸発皿３ａに溜まるドレン水の量を少なくすると共に下
方の蒸発皿３ｂ，３ｃにドレン水が溜まりやすくしてい
る。

【００２２】これにより、例えデフロースト時に冷えた
ドレン水が第１蒸発皿３ａに滴下して溜まっているドレ
ン水の水温が低下しても、運転再開後、短時間でドレン
水を蒸発させることができるようになる。また、ホット
パイプ４を通過する高温の冷媒を第１蒸発皿３ａだけで
なく他の蒸発皿３ｂ，３ｃにても冷却することができる
ようになる。なお、６ａはこれらの蒸発皿３ａ，３ｂ，
３ｃにても蒸発できなかったドレン水を溜めるための受
け皿である。

【００２３】そして、このように構成されたドレン水蒸
発装置を備えた冷凍冷蔵ショーケースにおいては、例え
ばデフロスト又はサーモサイクル時にケース部１の蒸発
器に付着した霜（露）が溶け出すと、このドレン水はド
レン水蒸発装置１３の第１蒸発皿３ａにまず溜るように
なる。この後、このドレン水は、第１蒸発皿３ａに配管
されたホットパイプ４内を通過する過熱冷媒と熱交換し
て蒸発してゆく。なお、この過熱冷媒は冷却される。

【００２４】ところで、夏場等ドレン水の発生する量が
多くなると、第１蒸発皿３ａにて蒸発するドレン水より
も第１蒸発皿３ａに溜まるドレン水の量が多くなり、こ
れにより次第に蒸発皿３ａのドレン水の水位が上昇して
ホットパイプ４が水没し、やがてドレン水がオーバーフ
ロー管５ａを越え、このオーバーフロー管５ａから直下
の第２蒸発皿３ｂに流れ落ちるようになる。

【００２５】そして、このように第２蒸発皿３ｂに流れ
落ちたドレン水は、この蒸発皿３ｂに配管されているホ
ットパイプ４の中を流れる第１蒸発皿３ａを通過した後
の過熱冷媒と熱交換して蒸発するようになる。

【００２６】なお、ドレン水の量が多く、蒸発するドレ
ン水の量よりも多くのドレン水がこの第２蒸発皿３ｂに
流入した場合は、次第にドレン水の水位が上昇してホッ
トパイプ４が水没し、やがてドレン水がオーバーフロー
管５を越え、このオーバーフロー管５から直下の第３蒸
発皿３ｃに流れ落ちるようになる。

【００２７】そして、このように第３蒸発皿３ｃに流れ
落ちたドレン水は、この蒸発皿３ｃに配管されているホ
ットパイプ４の中を流れる過熱冷媒と熱交換して蒸発す
るようになる。

【００２８】これにより、ドレン水が多く発生し、第１
蒸発皿３ａにて蒸発されなかったドレン水は第２、第３
蒸発皿３ｂ，３ｃにてほとんどが蒸発してしまう。な
お、これら３つの蒸発皿３ａ，３ｂ，３ｃにても蒸発せ
ず、第３蒸発皿３ｃのオーバーフロー管５を超えたドレ
ン水は受け皿６ａに溜るが、受け皿６ａの上面が開口さ
れているので、このドレン水も徐々に蒸発して行く。

【００２９】このように、まずドレン水を第１蒸発皿３
ａに溜め、このドレン水をホットパイプ４を流れる過熱
冷媒にて蒸発させ、第１蒸発皿３ａにて蒸発させられな
いドレン水はオーバーフロー管５ａにて直下の第２蒸発
皿３ｂに導いて蒸発させ、それでも蒸発しないドレン水
は第３蒸発皿３ｃに導いて蒸発させることができる。

【００３０】また、各蒸発皿３ａ，３ｂ，３ｃ間の空間
に凝縮器冷却用ファン１２からの空気を流すようにする
ことにより、各蒸発皿３ａ，３ｂ，３ｃの上方の空気の
澱みをなくして蒸発を促進することができる。

【００３１】なお、これまでの説明においては、加熱手
段としては過熱冷媒が通るホットパイプ４を使用するも
のについて述べてきたが、本発明はこれに限らずヒータ
等の発熱部材を使用しても良い。また、ドレン水蒸発装
置１３を凝縮器冷却用ファン１２の後方に設置するもの
としたが、凝縮器冷却用ファン１２からの空気にて各蒸
発皿３ａ，３ｂ，３ｃの上方の空気を速やかに排除でき
るならばドレン水蒸発装置１３をどの位置に設置しても
よい。

【００３２】

【発明の効果】以上のように本発明によれば、蒸発皿を
上下方向に多段配設してドレン水の表面積を増やすと共
に各蒸発皿間の空間に凝縮器冷却用ファンからの空気を
流して各蒸発皿の上方の空気の澱みをなくして蒸発効率
を向上するようにしたので、ドレン水をほとんど蒸発さ
せることができ、これによりドレン水の機外排出の手間
を少なくすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例に係る冷凍冷蔵ショーケース
の外観斜視図。

【図２】上記冷凍冷蔵ショーケースのユニット部の平面
図。

【図３】上記ユニット部に配されたドレン水蒸発装置の
側面図。

【図４】従来の冷凍冷蔵ショーケースのドレン水蒸発装
置の正面図。

【図５】上記ドレン水蒸発装置の平面図。

【符号の説明】

３，３ａ，３ｂ，３ｃ 蒸発皿 ４ ホットパイプ ５，５ａ オーバフロー管 ９ ユニット部 １２ 凝縮器冷却用ファン １３ ドレン水蒸発装置

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 商品を貯蔵するケース部の下方に圧縮
   機、凝縮器及び凝縮器冷却用ファンからなる冷却ユニッ
   トを配するユニット部を形成した冷凍冷蔵ショーケース
   において、 前記ユニット部に、前記ケース部からのドレン水を溜め
   る蒸発皿を上下方向に所定の間隔を存させて多段配設す
   ると共に、各蒸発皿に一定の水位を超えた前記ドレン水
   を直下の蒸発皿に導くためのオーバーフロー管及び溜っ
   た前記ドレン水を蒸発させる加熱手段を設けるようにし
   たドレン水蒸発装置を配したことを特徴とする冷凍冷蔵
   ショーケース。
2. 【請求項２】 前記各蒸発皿間の空間に前記凝縮器冷却
   用ファンからの空気を流すようにしたことを特徴とする
   請求項１記載の冷凍冷蔵ショーケース。
3. 【請求項３】 前記最上段の蒸発皿のオーバーフロー管
   の高さは、他の蒸発皿のオーバーフロー管よりも低くな
   るようにしたことを特徴とする請求項１記載の冷凍冷蔵
   ショーケース。