JPH0746714Y2 - 排煙口付きシャッター - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、排煙、通気、換気が要求される排煙口付シャ
ッターに関するものである。

［従来の技術］ 第６図は排煙口付シャッターの全体概略を示しており、
巻取シャフト１はシャッターケース２のサイドブラケッ
ト３に軸受４を介して回転自在に支持され、シャッター
カーテン５は巻取シャフト１の巻胴部６にその上端が係
着されている。前記巻取シャフト１の一端と開閉モータ
７の出力軸とはスプロケット、チェーンで構成される動
力伝達機構８によって連結され、該開閉モータ７により
動力伝達機構８を介し巻取シャフト１を所要の方向へ回
すことによりシャッターカーテン５を巻上げ、巻下げす
ることができる様になっている。

前記シャッターカーテン５は第７図に示される様にスラ
ット９を屈曲自在に連結したスラットカーテン部10と、
シャフト11をリンクプレート12により連結したグリルカ
ーテン部13とを有し、該グリルカーテン部13がスラット
９で構成される捨巻部14を介して前記巻取シャフト１に
係着されており、該グリルカーテン部13が排煙、通気、
換気用の排煙口となっている。

尚、第７図中15はスラットカーテン部10とグリルカーテ
ン部13を連結する為の連結金具である。

［考案が解決しようとする課題］ 然し、上記した従来の排煙口付シャッターでは以下に述
べる様な問題がある。

第５図はグリルカーテン部13が巻取シャフト１に巻取ら
れた状態を示しているが、リンクプレート12のスパンｌ
・板幅Ｗがスラット９のスパン・厚みに比較して大きい
為、巻状態が密とならず巻径Ｄ′が大きくなると共に乱
巻状態が発生しやすい。更に、グリルカーテン部13と捨
巻部14、スラットカーテン部10との境界部ではリンクプ
レート12がスラット９に当接する為スラット９に局部的
な荷重が作用して、スラット９に傷が付き、塗装の剥
離、甚しい場合にはスラットを破損することもあった。
特に、スラットカーテン部10に傷が付くと見栄えを著し
く害するという問題があった。

本考案は上記実情に鑑み、巻径が小さく巻状態が安定
し、而もスラットの傷発生を防止し得る排煙口付きシャ
ッターを提供しようとするものである。

［課題を解決するための手段］ 本考案は、シャッターカーテンの上部に排煙口を有する
排煙口付きシャッターに於いて、巻取シャフトに所要枚
数のスラットから成る捨巻部を係着し、該捨巻部の下端
にＰ型スラットを連結し、上端を袋状としたネット部材
の上端部を前記Ｐ型スラットと押え平板で挾持し、又ス
ラットカーテン部の上端にＰ型スラットを連結し、下端
を袋状としたネット部材の下端部を前記Ｐ型スラットと
押え平板で挾持し、スラットカーテン部の上端部にネッ
トカーテン部を連設してシャッターカーテン部を形成し
たことを特徴とするものである。

［作用］ 排煙口がネットカーテン部によって形成され、シャッタ
ーカーテンを巻取った状態ではネットカーテン部がスラ
ットカーテン部に全幅に亘って均一に当接するので、巻
径が小さく且安定した巻状態となり而も傷の発生がな
い。

［実施例］ 以下、図面に基づき本考案の一実施例を説明する。

第１図は該実施例に係る排煙付シャッターの全体概略を
示してあり、第１図中第６図中で示したものと同一のも
のには同符号を付してある。

該実施例では排煙口を金属製或はガラス繊維等不燃性の
ネット材質のネットカーテン部16で構成したものであ
る。

第２図に於いて排煙口の詳細を説明する。

捨巻部14はその上端に係合せしめた吊元金具17をボルト
18で巻取りシャフト１に固着してある。

又、捨巻部14の下端にはシャッターカーテン５と同幅の
Ｐ型スラット19が屈曲自在に係合しており、該Ｐ型スラ
ット19の平坦部19aにネット部材20の上端部をシャッタ
ーカーテン５と同幅の押え平板21によって挾持し、リベ
ット等所要の固定手段22によって固着する。尚、ネット
部材20の上端縁20aは抜止めの為袋状としてある。

前記スラットカーテン部10とネットカーテン部16との連
結も上記捨巻部14とネットカーテン部16との連結と同様
に行われ、スラットカーテン部16にＰ型スラット19を上
下逆の状態で係合させ、該Ｐ型スラット19の平坦部19a
と押え平板21とでネット部材20の下端部を挾持し、ネッ
ト部材20の下端縁20bを袋状としてある。次に、シャッ
ターカーテン５を案内するガイドレール23には第３図に
示すように鍔部25が形成されており、該鍔部25とスラッ
トカーテン部10の幅端に固着した爪24によりシャッター
カーテン５の幅方向の揺動を抑止する様にしている。

上記の如く構成したシャッターカーテン５を巻取シャフ
ト１に巻取った状態が第４図に示されており、排煙口が
ネット部材20であり、該ネット部材20はスラット同士の
係合状態よりも更に可撓性に富み、且厚みも薄いので、
巻状態は密で巻径Ｄが小さくなると共にネット部材20は
スラット９の全面に且均等に当たるのでスラットを傷付
けることがない。

［考案の効果］ 以上述べた如く本考案によれば下記の如く優れた効果を
発揮する。

（ｉ）巻径が小さくなるので、シャッターの設置スペー
スが小さくなり、設置上の制約を緩和できる。

（ii）巻状態が安定化され、乱巻の発生を防止し得る。

（iii）スラットカーテンの傷の発生、損傷を防止し
得、シャッターの美観を長年に亘って維持できると共に
製品寿命を長くすることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す正面図、第２図は該実
施例に於ける排煙口部を示す断面図、第３図は第１図の
A-A矢視図、第４図は該実施例のシャッターカーテン巻
状態を示す説明図、第５図は従来例のシャッターカーテ
ン巻状態を示す説明図、第６図は従来例の正面図、第７
図は第６図のＢ部拡大斜視図である。 ５はシャッターカーテン、10はスラットカーテン部、16
はネットカーテン部、20はネット部材を示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】シャッターカーテンの上部に排煙口を有す
   る排煙口付きシャッターに於いて、巻取シャフトに所要
   枚数のスラットから成る捨巻部を係着し、該捨巻部の下
   端にＰ型スラットを連結し、上端を袋状としたネット部
   材の上端部を前記Ｐ型スラットと押え平板で挟持し、又
   スラットカーテン部の上端にＰ型スラットを連結し、下
   端を袋状としたネット部材の下端部を前記Ｐ型スラット
   と押え平板で挟持し、スラットカーテン部の上端部にネ
   ットカーテン部を連設してシャッターカーテン部を形成
   したことを特徴とする排煙口付きシャッター。