JPH074624Y2 - 水力時計の回転検出機構 - Google Patents

水力時計の回転検出機構

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JPH074624Y2
JPH074624Y2 JP9482991U JP9482991U JPH074624Y2 JP H074624 Y2 JPH074624 Y2 JP H074624Y2 JP 9482991 U JP9482991 U JP 9482991U JP 9482991 U JP9482991 U JP 9482991U JP H074624 Y2 JPH074624 Y2 JP H074624Y2
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一雄 飯塚
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株式会社精工舎
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、水の力を利用して時計
などの表示機構を駆動する水力時計の回転検出機構に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、回転自在に支持されている水
車に水を注ぎ、水車の回転を利用して時計などの表示機
構を駆動する水力時計がある。
【0003】その一例として、中国北宗時代に創案され
た、図1,図2に示すような水力天文時計(水運儀象
台)が知られている。複数の柱によって囲まれた本体1
内部には、水車(枢輪)とこの水車に水を注ぎ、この水
車を回転駆動させる注水機構と、この水車の回転を各種
表示機構に伝達する動力伝達機構がそれぞれ設けてあ
り、以下その説明をする。
【0004】図2に示すように、本体1内のほぼ中央部
に、水車2が一方向回転自在に支持されている。この水
車2の横には、注水機構としての複数の貯水槽3…が互
いに高低差をもって設けてある。最上段にある貯水槽3
の横には、水車2の下方に設けた水槽(退水壷)4に貯
まった水を汲み上げる二つの汲み上げ車5,5が回転自
在に支持してある。この汲み上げ車5,5は、人間Pが
ハンドル6を手で回すことにより互いに連動回転し、水
槽4に貯まった水を汲み上げる。汲み上げられた水は、
最上段にある貯水槽3に貯まり、次段またその次段にあ
る貯水槽3…へと順次水が流れてゆく。そして最下段に
ある貯水槽3から水車2へと水が注がれ、水車2が回転
駆動されるようになっている。このように、複数の貯水
槽3…を互いに高低差をもって設けることにより、水の
流量がほぼ一定化し、水車2の回転速度をほぼ一定にし
ている。
【0005】水車2の回転は、伝達機構を介して図1に
示す時刻表示部(昼夜機輪)12および天体表示機構と
しての天体観測儀(渾天儀)25、天球儀(渾象儀)3
2に伝達される。図2に示すように、水車2の回転が、
回転軸(枢軸)2aから歯車7,8を介して軸(天柱)
9に伝達される。軸9の回転は、歯車10,11を介し
て、時刻表示部(昼夜機輪)12の中心軸(機輪軸)1
2aに伝達される。この中心軸12aは、24時間(1
日)で1回転する。
【0006】時刻表示部12の中心軸12aには、図2
に示すように3枚の回転板13,14,15が固定して
あり、回転板13と14の間と、回転板14および15
の各外周部にそれぞれ複数の人形が配設してある。回転
板13と14の間にある人形16…は全部で24体、回
転板14の外周部にある人形17…は全部で96体、そ
して回転板15の外周部にある人形18…は全部で38
体である。
【0007】図1に示すように、本体1の正面には、五
重の塔を模した装飾が施してあり、その前面に設けた五
つの窓にそれぞれ出現する複数の人形16〜20によっ
て時刻を表示するようになっている。上から一段目,四
段目の窓に出現している人形19,20は固定のもので
あり、上から二段目,三段目,五段目の窓には、上記し
た人形16〜18が、それぞれ出現するようになってい
る。
【0008】図1において、一段目にある3体の人形1
9…(固定)のうち、右端の人形19aは所定の時刻に
鈴を鳴らし、左端の人形19bが鼓を打ち、中央の人形
19cが鐘を鳴らすようになっている。また、二段目の
人形16…(24体)が24の時を表示し、三段目の人
形17…(96体)が100刻を表示し、四段目の人形
20(固定)が夜間時刻に銅鐸(金鉦)を打ち鳴らし、
五段目の人形18…(38体)が夜間時刻を表示するよ
うになっている。
【0009】図2に示すように、軸9の回転は、歯車2
1〜24を介して、本体1の屋上に設けた天体観測儀2
5に伝達される。この天体観測儀25は、軸C1を中心
として1恒星日(23時間56分4.09秒)で1回転
するもので、軸C1と直行して設けた望筒(図示せ
ず。)が天体の運行に自動的に追尾するようになってお
り、天文台にある望遠鏡とドームに相当するものであ
る。
【0010】また図2に示すように、時刻表示部12の
中心軸12aの回転は、歯車26〜31を介して、本体
1の内部に設けた天球儀32に伝達される。この天球儀
32の表面には星が表記されており、上記した天体観測
儀25と同様に、軸C2を中心として1恒星日(23時
間56分4.09秒)で1回転するもので、星座を見る
ためのプラネタリウムに相当するものである。
【0011】以上が古代の水力天文時計の構成であり、
一定流量の水を動力源として各種表示機構を駆動するも
のである。
【0012】
【考案が解決しようとする課題】上記した水運儀象台の
ような水力時計では、貯水槽3内の水位の変化などによ
り、水車2の回転速度が一定とならず、各種表示機構に
誤差が生じる。この誤差を修正する方法として、貯水槽
3内に浮きを設け、この浮きの上下動を目視することに
よって、貯水槽内の水位を一定に保ち、水車に注ぐ水の
量を一定にしようとしていた。しかしこのような従来の
技術では、水の汲み上げはハンドル6を手で回すことで
行なっていたため、誤差の修正が困難である。
【0013】そこで本考案では、あくまでも水を動力源
として水車を回転駆動することを前提とし、この水車の
回転を各種表示機構に伝達するという基本構成は変える
ことなく、水車の回転速度を検出して小さな動力で誤差
を修正して高精度の表示を行なうことのできる水力時計
を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ための本考案の特徴は、水力により一方向の回転力を受
け、当該回転力が伝達手段を介して表示機構に伝達され
る水車が設けてあり、揺動自在に支持されている竿が上
記水車の回転に連動して周期的に押下・解放され、この
竿の揺動をセンサが検出し、このセンサの出力を受けて
上記水車の回転速度が検出されるところにある。
【0015】
【実施例】以下本考案の実施例を図面を参照して説明す
る。
【0016】図4に、本考案に係る水力時計を高精度に
駆動するシステム系統を示す。このシステム系統は、大
別して、貯水槽3に水を汲み上げる昇水機構52,53
と、この昇水機構を制御する制御回路40と、水車2の
回転速度の誤差を検出する誤差検出部43とからなる。
なお、水車2の回転が、伝達手段を介して各種表示機構
(時刻表示部12,天体観測儀25、天球儀32)に伝
達される構成は、前記した従来の技術の欄で説明した通
りであり、同一部材には同一符号を付し、その説明は省
略することとする。
【0017】図4に示すように、水車2の下方に設けた
水槽4に貯まった水は、水タンク50に流入して濾過フ
ィルタ51を通った後、昇水機構の駆動モータ52にて
駆動される送水ポンプ53によって汲み上げられる。汲
み上げられた水は、最上段にある貯水槽3に貯まり、次
段にある貯水槽3へと流れてゆき、最下段にある貯水槽
3から水車2へ注がれて水車2を回転駆動する。水は再
び水槽4に貯まり、上記した一連の動作が循環される。
【0018】図4に示すように、最上段の貯水槽3に
は、水位センサ54…が複数個(本実施例では等間隔に
5個)設けてあり、貯水槽3内の水位が現在どこにある
かを検知する。この水位センサ54…の出力は、制御回
路40を構成する流量調節インタフェイス41へと送ら
れ、インバータ(周波数変換装置)42を介して駆動モ
ータ52に制御信号が送られ、送水ポンプ53による揚
水が制御される。
【0019】送水ポンプ53によって汲み上げられる水
の量は、貯水槽3から水車2へ注がれる水の量より多く
なるように設定してある。したがって、貯水槽3内の水
位は次第に上昇するが、最上位まで水位が上昇したこと
を水位センサ54が検出すると、水位信号が流量調節イ
ンタフェイス41へ送られ、インバータ42を介して駆
動モータ52の回転を停止し、水の汲み上げを停止する
ようになっている。そして水位がある一定の所まで下降
すると、再び送水ポンプ53が作動し、水が汲み上げら
れる。
【0020】水車2の回転は、後述する回転速度検出部
46により検出される。回転速度検出部46は、水車2
の回転速度に同調してインデックスパルスを発生し、こ
のパルス信号が誤差検出部43へと送られる。その一方
で、水晶発振式の基準時計44が一定間隔の基準パルス
を発生し、誤差検出部43へと送られる。誤差検出部4
3では、入力された2つのパルス、すなわちインデック
スパルスと基準パルスの各パルス間隔を比較し、水車2
の回転速度が基準速度(理想速度)より速いか遅いか
(誤差)の検出を行なう。
【0021】インデックスパルスの間隔が、基準パルス
のそれより大きい場合は、水車2が基準より遅れて回転
しているため、誤差検出部43から流量調節インタフェ
イス41へ水位変更指示信号が送られる。このときの水
位変更指示信号は、貯水槽3内の水位を上昇させる信号
である。水位が上昇すれば、最下段にある貯水槽3から
水車2へ注がれる水の量が多くなり、その結果として水
車2を、それまでに比較して速く回転駆動することがで
きる。この水位変更指示信号を受けて、流量調節インタ
フェイス41は、所望の水位をそれまでの一段上にセッ
トすると共に、指示信号をインバータ42に送り、駆動
モータ52の回転速度を上げて送水ポンプ53による揚
水量を上げる。この結果、最上段の貯水槽3内の水位が
上昇する。水位が所望の位置まで上昇したことを水位セ
ンサ54が検出すると、水位信号が流量調節インタフェ
イス41へ送られ、インバータ42を介して、今度は水
位を一定に保つように駆動モータ52の回転速度が制御
される。
【0022】逆に、インデックスパルスの間隔が、基準
パルスのそれより小さい場合は、水車2が基準より速く
回転しているため、誤差検出部43から流量調節インタ
フェイス41へ水位変更指示信号が送られる。このとき
の水位変更指示信号は、貯水槽3内の水位を下降させる
信号である。水位が下降すれば、最下段にある貯水槽3
から水車2へ注がれる水の量が少なくなり、その結果と
して水車2を、それまでに比較して遅く回転駆動するこ
とができる。この水位変更指示信号を受けて、流量調節
インタフェイス41は、所望の水位をそれまでの一段下
にセットすると共に、指示信号をインバータ42に送
り、駆動モータ52の回転速度を下げて送水ポンプ53
による揚水量を下げる。この結果、最上段の貯水槽3内
の水位が下降する。水位が所望の位置まで下降したこと
を水位センサ54が検出すると、水位信号が流量調節イ
ンタフェイス41へ送られ、インバータ42を介して、
今度は水位を一定に保つように駆動モータ52の回転速
度が制御される。
【0023】また、インデックスパルスの間隔と、基準
パルスのそれとがほぼ同じ場合には、水車2が進み遅れ
なしに回転しているので、誤差検出部43では誤差ゼロ
と判定し、水位変更指示信号は出力しない。
【0024】以上の一連の動作を繰り返すことにより、
水車2の回転は、基準時計44の精度に極めて近い精度
で回転することになり、各種表示機構(時刻表示部1
2,天体観測儀25、天球儀32)における表示精度は
極めて高くなる。
【0025】また、水道管内部に異物が混入するなど不
測の事態により水の供給が急激に減少し、水位が下降し
続けたことを水位センサ54が検出すると、水位信号が
流量調節インタフェイス41へ送られ、インバータ42
を介して駆動モータ52の回転を停止し、非常ベル(図
示せず。)を鳴らすようになっている。
【0026】さらにまた、基準時計44からモニター表
示部45へ信号が送られ、各種表示機構の表示状態がモ
ニタリングされる。
【0027】なお、水車2の下方に設けた水槽4に貯ま
った水は、送水ポンプ53によって汲み上げるようにし
ているが、図2に示すように、従来の技術の欄で説明し
た二つの汲み上げ車5,5およびこれを回転駆動するハ
ンドル6は設けてある。デモンストレーション時には、
図2に示すように、人間Pがハンドル6を手で回して二
つの汲み上げ車5,5を回転駆動し、水を汲み上げる動
作を模倣することができるようになっている。このと
き、汲み上げ車5,5の回転により汲み上げられた水
は、貯水槽3内には流入せず、水タンク50へと流入
し、実際は、図2中の鎖線で示すような流路を経て、汲
み上げ車5,5の回転と関係なく、送水ポンプ53によ
って水槽4から貯水槽3へと水が流れる。
【0028】なお、インバータ42によってモータ52
の回転速度を制御する代わりに、モータ52を断続的に
回転・停止するように構成してもよい。
【0029】また、水位センサ54は、最上段の貯水槽
3ではなく、中段や最下段に位置する他の貯水槽3に設
けてもよい。
【0030】つぎに、水車2の回転速度を検出する回転
速度検出部46の構成について、図5〜8を参照して説
明する。
【0031】図5に示すように、水車2は、その中心軸
2aから放射状に伸びる内側12本および外側36本の
輻(スポーク)60…と、各輻60…を跨ぐように設け
てありかつ互いに同心をなす3個の円環61…によって
その骨格が形成されている。各輻60…の先端は、互い
に対称をなす2つの傾斜面が形成してあり、後述する回
転規制部材と係合するようになっている。
【0032】図5に示すように、水車2の外周部には、
互いに等間隔をなすように36個の水桶62…が設けて
ある。水桶62…は、輻60…に設けてある軸62a…
を中心としてそれぞれ揺動自在であり、最外周の円環6
1上に互いに等間隔をなすように設けた36個の円筒形
の係止片63…によってそれぞれの揺動角度が規制され
るようになっている。また、図6に示すように、各水桶
62は升形状をなしており、その内部に、ある一定量の
水を貯めることができる。
【0033】図5に示すように、水車2の右側方には、
最下段に位置する貯水槽3が位置しており、この貯水槽
3から突出する給水管3aから、水桶62…の1つへと
水が注がれるようになっている。
【0034】図5,6に示すように、この貯水槽3を搭
載する支柱64には、軸65aを中心として揺動自在で
ある竿65と、この竿65の下側で軸66aを中心とし
て揺動自在であり、後述する回転規制部材と連結してい
る揺動レバー66とがそれぞれ設けてある。竿65の左
先端部は、水桶62より突出した腕部62bの下面に当
接して水桶62の軸62a回りの揺動を規制可能であ
る。また、揺動レバー66の先端部は、水桶62の腕部
62bによって軸66aを中心として反時計方向に押下
されるようになっている。
【0035】このように、竿65および揺動レバー66
は共に、水車2の時計方向の回転に連動して、各水桶6
2…により周期的に押下・解放されるものである。
【0036】図5に示すように、水車2の上方には、水
車2の回転を規制する回転規制部材が設けてあり、以下
その説明をする。
【0037】水車2を支持する支柱67の左上部には、
逆転防止レバー68が軸68aを中心として揺動自在に
設けてあり、このレバー68先端の駒68bが、水車2
の中心から放射状に出ている輻60の先端左側辺に係合
し、水車2自身の反時計方向の回転(逆転)を規制して
いる。
【0038】水車2を支持する支柱67の右上部には、
間欠送りレバー69が軸69aを中心として揺動自在に
設けてあり、このレバー69先端の駒69bが、水車2
の中心から放射状に出ている輻60の先端右側辺に係合
し、水車2自身の時計方向の回転(正転)を規制してい
る。
【0039】支柱67の最右上部には、牽引レバー70
が軸70aを中心として揺動自在に設けてある。間欠送
りレバー69の先端部と、牽引レバー70の左先端部と
は、ロープ71で連結されている。また、牽引レバー7
0の右先端部と、揺動レバー66とは、ロープ72で連
結されている。
【0040】したがって、揺動レバー66が水桶62…
によって押下されて反時計方向に揺動すると、この揺動
がロープ72を介して牽引レバー70へ伝達されて牽引
レバー70が軸70aを中心として時計方向に揺動し、
この揺動がロープ71を介して間欠送りレバー69へ伝
達されて間欠送りレバー69が軸69aを中心として時
計方向に揺動し、間欠送りレバー69先端の駒69bと
輻60…先端右側辺との係合が離脱するようになってい
る。
【0041】図6に示すように、竿65の後端部には錘
73が吊り下げてあり、この錘73によって竿65は、
軸65aを中心として時計方向に付勢されている。竿6
5の後端部は、図7,8に示すような逆Y字状の欄干7
4を通っており、この欄干74により、竿65の揺動角
度が規制されるようになっている。図8に示すように、
欄干74は、貯水槽3を搭載する支柱64の下面にネジ
止め結合されており、その下端部には補助棒75がネジ
止め結合してある。竿65の後端部は、この補助棒75
と欄干74とのなすリング状内部を上下に揺動可能とな
っている。
【0042】また欄干74は、図8に示すような中空構
造となっており、この中空内部に、発光部と受光部とか
らなるビームセンサ76が内蔵してある。このビームセ
ンサ76は、竿65の揺動を検出するものであり、この
揺動を基にして、水車2の回転速度が検出されるように
なっている。すなわち、ビームセンサ76が回転速度検
出部46として作用する。ビームセンサ76の出力は、
図4に示す制御回路40へと入力されて、水車2の回転
速度が判断されるようになっている。このように、回転
速度検出部46は欄干74内部に設けてあるので、外部
からは見えず、古代の水力天文時計の外観を損なうこと
がない。
【0043】つぎに、水車2の回転動作について説明す
る。
【0044】図5,6に示すように、最下段に位置する
貯水槽3から、水平位置(3時の位置)に来ている水桶
62へと水が注がれる。水桶62は、その腕部62bの
下面が竿65の左先端部に当接しているため、軸62a
を中心とする揺動が規制されており、その水平位置が保
たれている。やがて水桶62内部に水が貯まり、水の量
がある一定量を超えると、竿65が水を含めた水桶62
自身の重みに負けて、図6の鎖線にて示すように、水桶
62が軸62aを中心として時計方向に揺動する。水桶
62が揺動することにより、竿65と共に揺動レバー6
6がそれぞれ押下されて、反時計方向に揺動する。
【0045】竿65の揺動は、図7,8に示すように欄
干74内部にあるビームセンサ76により検出され、こ
の検出信号が、図4に示す制御回路40へと入力され
て、水車2の回転速度が判断される。
【0046】また、揺動レバー66の揺動は、図5に示
すようにロープ72を介して牽引レバー70へ伝達され
て牽引レバー70が軸70aを中心として時計方向に揺
動し、この揺動がロープ71を介して間欠送りレバー6
9へ伝達されて間欠送りレバー69が軸69aを中心と
して時計方向に揺動し、間欠送りレバー69先端にある
駒69bと輻60…先端右側辺との係合が離脱する。こ
れにより、水車2のそれまでの間欠送りレバー69によ
る時計方向の回転規制が解除され、水車2が時計方向に
回転する。
【0047】そして空状態の水桶62が水平位置(3時
の位置)に来ると共に、竿65および揺動レバー66が
元位置に復帰することにより、間欠送りレバー69先端
の駒69bは、輻62先端の傾斜面(左下がり)を滑
り、次列の輻60の先端右側辺に係合し、水車2自身の
時計方向の回転を規制する。水を貯めた水桶62は次列
へと移動し、その内部にある水は、水車2の下方に設け
た水槽4へと落下する。水槽4に貯まった水は、図4に
示すように、送水ポンプ53によって再び貯水槽3へと
汲み上げられる。
【0048】このように、水車2は360/36度すな
わち10度ずつ間欠回転をする。
【0049】また水車2の時計方向の回転の際、逆転防
止レバー68先端の駒68bは、輻60先端の傾斜面
(右下がり)を滑り、次列にある輻60の先端左側辺に
係合し、水車2自身の反時計方向の回転(逆転)を規制
する。
【0050】なお水車2は、上記したように間欠回転す
るものではなく、水桶62…を水車2に固定させて、水
車2を連続回転させるようにしてもよい。
【0051】
【考案の効果】以上に説明したように、本考案の水力時
計の回転検出機構によれば、揺動自在に支持されている
竿が水車の回転に連動して周期的に押下・解放され、こ
の竿の揺動をセンサが検出し、このセンサの出力を受け
て上記水車の回転速度を検出するようにしたので、回転
速度検出部を内部に設けて外部から見えないように構成
でき、古代の水運儀象台の外観を損なうことなく高精度
の表示を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】水力時計の正面図
【図2】図1のA−A線断面図
【図3】天体観測儀(渾天儀)の斜視図
【図4】駆動システム系統図
【図5】水車(枢輪)の正面図
【図6】図5の要部拡大図
【図7】図6の要部拡大断面図
【図8】図7の断面側面図
【符号の説明】
2 水車(枢輪) 46 回転速度検出部 65 竿 76 センサ

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水力により一方向の回転力を受け、当該
    回転力が伝達手段を介して表示機構に伝達される水車
    と、 揺動自在に支持され、上記水車の回転に連動して周期的
    に押下・解放される竿と、 上記竿の揺動を検出するセンサと、 上記センサの出力を受けて上記水車の回転速度を検出す
    る回転速度検出部と、 からなる水力時計の回転検出機構。
JP9482991U 1991-11-19 1991-11-19 水力時計の回転検出機構 Expired - Lifetime JPH074624Y2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9482991U JPH074624Y2 (ja) 1991-11-19 1991-11-19 水力時計の回転検出機構
CN 92102614 CN1029429C (zh) 1991-11-19 1992-04-06 水力钟

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9482991U JPH074624Y2 (ja) 1991-11-19 1991-11-19 水力時計の回転検出機構

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0545590U JPH0545590U (ja) 1993-06-18
JPH074624Y2 true JPH074624Y2 (ja) 1995-02-01

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ID=14120945

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9482991U Expired - Lifetime JPH074624Y2 (ja) 1991-11-19 1991-11-19 水力時計の回転検出機構

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CN110109339B (zh) * 2019-04-13 2019-11-29 东阳市诺达电子科技有限公司 一种浮标式挂钟

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