JPH0745896A - 光源装置 - Google Patents

光源装置

Info

Publication number
JPH0745896A
JPH0745896A JP34043593A JP34043593A JPH0745896A JP H0745896 A JPH0745896 A JP H0745896A JP 34043593 A JP34043593 A JP 34043593A JP 34043593 A JP34043593 A JP 34043593A JP H0745896 A JPH0745896 A JP H0745896A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
semiconductor laser
fundamental wave
light source
source device
wavelength
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP34043593A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuya Miyagaki
一也 宮垣
Hideo Maeda
英男 前田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP34043593A priority Critical patent/JPH0745896A/ja
Publication of JPH0745896A publication Critical patent/JPH0745896A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Semiconductor Lasers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 光源に半導体レーザを用い、また、波長変換
結晶にKTPを用いる場合に、波長変換された光を高出
力で得ることが可能である。 【構成】 半導体レ−ザ1から出射したレ−ザ光は、光
共振器8aに基本波として入射する。光共振器8a内で
は、波長変換素子8において基本波を短波長光に変換す
る。ところで、本発明では、波長変換素子8としてy軸
カットのKTP結晶を用いている。これにより、短波長
光のビ−ム形状を良好なものにできる。また、上記光共
振器8a内から漏れる一部の基本波を半導体レ−ザ1に
帰還して半導体レ−ザ1の周波数を共振器8a内の基本
波の共振周波数にロックさせている。これにより、半導
体レーザの周波数を安定化させ、共振器内の基本波の強
度をさらに高めることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体レーザから出射
したレーザ光が基本波として入射し、該基本波に基づい
て該基本波の波長とは異なる波長の光を発生させる光源
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば著書「W.P.Risk等」による
文献「Appl.Phys.Lett.55 (12) (1989)P.1179-1181」に
は、光源に半導体レーザを用い、また、波長変換結晶に
y軸カットのKTPを用いて、波長994nmの半導体
レーザ光を波長497nmの光に波長変換する第二高調
波発生素子(以下、SHG素子と称す)が示されてい
る。すなわち、この文献に開示されているSHG素子
は、室温で発振波長が986nmの単一縦モードの半導
体レーザを47℃に加熱して波長994nmで発振さ
せ、波長が994nmのレーザ光をKTPに入射し、K
TPにおいて波長497nmの第二高調波を発生させる
ようになっており、このSHG素子により、半導体レー
ザ5mwの入力に対して、3nwの第二高調波の出力を
得ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のSHG素子,すなわち光源装置では、波長変換
された結果の第二高調波を実用的な出力として高出力で
得ることができないという問題があった。
【0004】本発明は、光源に半導体レーザを用い、ま
た、波長変換結晶にKTPを用いる場合に、波長変換さ
れた光を高出力で得ることの可能な光源装置を提供する
ことを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段および作用】上記目的を達
成するために、請求項1,請求項3,請求項4記載の発
明は、半導体レーザと、半導体レーザから出射したレー
ザ光が基本波として入射し、該基本波に基づいて該基本
波の波長とは異なる波長の光を発生させ波長変換を行な
うための波長変換手段とを有し、上記波長変換手段が、
所定波長の基本波を共振させる光共振構造のものであっ
て、かつ、上記基本波に基づいて波長変換を行なうため
の波長変換素子としてy軸カットのKTP結晶を用いて
おり、また、上記波長変換手段内から漏れる一部の基本
波を前記半導体レーザに帰還して半導体レーザの周波数
を共振器内の基本波の共振周波数にロックさせるように
なっていることを特徴としている。波長変換素子として
y軸カットのKTP結晶を用いることにより、短波長光
(高調波)のビーム形状を良好なものにし、短波長光
(高調波)の高出力化が図れ、また、短波長光(高調
波)の出力を温度変化に対して安定なものとすることが
できる。さらに、波長変換手段内から漏れる一部の基本
波を前記半導体レーザに帰還して半導体レーザの周波数
を共振器内の基本波の共振周波数にロックさせることに
より、半導体レーザの周波数を安定化させ、共振器内の
基本波の強度をさらに高めることができて、KTP結晶
に効率良く基本波のパワーを供給し、短波長光(高調
波)をより効率良く発生させ出射することができる。
【0006】また、請求項2,請求項3,請求項4記載
の発明は、半導体レーザの周波数を安定させるため、共
振器からの基本光を光帰還させるときに光位相制御をも
行なうようにしている。これにより、y軸カットのKT
P結晶に基本波のパワーをより効率良く供給することが
でき、短波長光(高調波)をより効率良く発生させ出射
することができる。
【0007】また、請求項5,請求項6記載の発明は、
半導体レーザと、半導体レーザから出射したレーザ光が
基本波として入射し、該基本波に基づいて該基本波の波
長とは異なる波長の光を発生させ波長変換を行なうため
の波長変換手段と、波長変換手段から反射された基本波
の光強度を検出する検出手段と、検出手段で検出された
反射基本波の光強度に基づき前記半導体レーザの注入電
流を制御してレーザ光の周波数をフィードバック制御す
るレーザ周波数制御手段とを有しており、上記波長変換
手段が、所定波長の基本波を共振させる光共振構造のも
のであって、かつ、上記基本波に基づいて波長変換を行
なうための波長変換素子としてy軸カットのKTP結晶
を用いていることを特徴としている。検出手段で検出さ
れた反射基本波の光強度に基づき前記半導体レーザの注
入電流を制御してレーザ光の周波数をフィードバック制
御することにより、半導体レーザの発振周波数を波長変
換手段内での基本波の共振周波数に確実にロックするこ
とができ、y軸カットのKTP内の基本波の光強度のピ
ーク値を維持し、KTPから短波長光(高調波)を高出
力でより安定して出射させることができる。
【0008】また、請求項7乃至請求項9記載の発明に
よれば、半導体レーザと、半導体レーザから出射したレ
ーザ光が基本波として入射し、該基本波に基づいて該基
本波の波長とは異なる波長の光を発生させ波長変換を行
なうための波長変換手段とを有し、半導体レーザおよび
波長変換手段は、半導体レーザの発振波長に対する光共
振器として機能する光共振手段内に配置されているの
で、半導体レ−ザの発振周波数を安定化させるための特
別なフィードバック制御機能を必要とせずに、小型の装
置で半導体レ−ザの発振周波数を安定化させることでき
る。
【0009】また、請求項10乃至請求項12記載の発
明によれば、半導体レーザと、半導体レーザから出射し
たレーザ光が基本波として入射し、該基本波に基づいて
該基本波の波長とは異なる波長の光を発生させ波長変換
を行なうための波長変換手段とを有し、さらに、前記半
導体レーザの前記波長変換手段とは反対の側には、回析
格子が配置され、また、前記波長変換手段の前記半導体
レ−ザとは反対の側には、基本波を反射するための反射
手段が設けられているので、反射手段の位置の調整の負
担や、半導体レ−ザ,波長変換手段の温度調整の負担を
軽減することができ、より容易に、半導体レ−ザの発振
周波数を安定化させることができる。
【0010】また、請求項13乃至請求項17記載の発
明によれば、半導体レーザと、半導体レーザから出射し
たレーザ光が基本波として入射し、該基本波に基づいて
該基本波の波長とは異なる波長の光を発生させ波長変換
を行なうための波長変換手段とを有し、さらに、前記半
導体レーザから出射される光の偏光状態を直線偏光にす
るための偏光変換手段が設けられているので、低ノイズ
の光源装置を提供することができる。
【0011】また、請求項18記載の発明によれば、請
求項7,請求項10または請求項13記載の光源装置に
おいて、前記半導体レ−ザおよび/または前記波長変換
手段は、個別にまたは同時に温度制御されるので、高周
波の光強度を安定化させることができる。
【0012】また、請求項19,請求項20記載の発明
によれば、請求項7,請求項10または請求項13記載
の光源装置において、波長変換手段の中心付近に基本波
を集光させるための集光手段がさらに設けられているの
で、高周波を高出力で得ることができる。
【0013】また、請求項21記載の発明によれば、請
求項7,請求項10または請求項13記載の光源装置に
おいて、前記波長変換手段には、y軸カットのKTiO
PO4が用いられるので、ウォークオフが理論上“0”
となり、高周波のビーム品質を高めることができる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1は本発明に係る光源装置の第1の実施例の構
成図である。図1を参照すると、この光源装置50は、
半導体レーザ1と、半導体レーザ1の温度を調整するた
めの温度調整装置(例えばペルチェ素子)2と、半導体レ
ーザ1から出射されたレーザ光(以下、LD光と称す)
をコリメートするコリメートレンズ3と、コリメートレ
ンズ3からの平行光を集束するカップリングレンズ6
と、カップリングレンズ6で集束されたLD光が入射す
る共振器8aとを有している。
【0015】ここで半導体レーザ1には、例えば、Er
ドープ光ファイバ用の高出力半導体レーザが用いられ
る。なお、この半導体レーザ1は、通常、室温で約98
0nm程度の発振波長であるが、半導体レーザ作製のと
きレーザ共振器長を所定の長さにすることによって、室
温で発振波長が約994nm程度となるようにしてい
る。
【0016】また、共振器8aは、3つのミラー,すな
わち凹面ミラー7a,7b,平面ミラー7cによるリン
グ共振器として構成されており、その共振波長は、例え
ば994nmに予め設定されている。また、共振器8a
内には、共振モードのビームウェスト付近に波長変換素
子8として、高調波発生用の非線形光学媒質が配置され
ている。共振器8aには、半導体レーザ1からの温度制
御された所定強度,所定波長(約994nm程度)のL
D光が基本波として入射するようになっており、この基
本波が共振器8a内に入射すると、基本波は、共振器8
a内で共振し、共振器8a内に配置された波長変換素子
8において波長変換されるようになっている。また、上
記波長変換素子,すなわち非線形光学媒質8としては、
例えば、波長994nmの基本波を497nmの短波長
光,すなわち高調波に高効率に変換するため、y軸カッ
トのKTP(KTiOPO4)結晶が用いられている。
【0017】なお、共振器8a内で基本波を共振させる
ため、凹面ミラー7a,7b,平面ミラー7cには、基
本波に対して高反射なコーティングが施されている一
方、KTP8の両端面には前記基本波に対して無反射の
コーティングが施されている。なお、ミラー7bに施さ
れるコーティングは、基本波に対しては上述のように高
反射のものであるが、KTP8において波長変換された
結果の高調波に対しては高透過なものとなっている。
【0018】次にこのような構成の第1の実施例の光源
装置50の動作について説明する。半導体レーザ1は、
温度調整装置2により温度制御され、半導体レーザ1か
らは、波長が約994nm程度のLD光が出射するとす
る。このLD光は、コリメートレンズ3によりコリメー
トされ、カップリングレンズ6で集束されて、共振器8
aに基本波として入射する。ところで、共振器8a内で
は、共振波長(例えば994nm)をもつ基本波の光強
度が共振により高められ、y軸カットのKTP8から波
長が497nm程度の高調波を高効率に発生させ、これ
をミラー7bから出射させることができる。すなわち、
半導体レーザ1の発振周波数が安定しており、LD光の
波長が共振器8aの共振波長付近に安定している場合に
は、共振器8a内で基本波の光強度を高めることができ
る。また、波長変換素子8にy軸カットされたKTP結
晶を用いることにより、KTP結晶内でy軸カットの位
相整合がなされ、この場合には、KTPのz軸からの角
度、x軸からの角度がともに90゜であるので、ウォー
クオフが“0”となり、従って、高調波のビーム形状が
良好なものになり、また、結晶長を長くできるために、
高調波の高出力化を図ることができる。さらに、y軸方
向の位相整合は温度許容幅が広いため、温度変化に対し
ても高周波出力の安定化を図ることができる。
【0019】このように、高調波を高効率に発生させる
ためには、y軸カットのKTPを用い、なおかつ、半導
体レーザ1の発振周波数が安定しLD光の波長が共振器
の共振波長(例えば994nm)に常に安定したものと
なっている必要があり、図1の構成の光源装置では、温
度調整装置2の制御によってこれをある程度達成するこ
とができるが、高調波をより効率良く発生させるため、
第1の実施例の光源装置では、さらに、共振器8aのミ
ラー7aから僅かに漏れる基本波をカップリングレンズ
6、コリメートレンズ3を介して半導体レーザ1に帰還
し、帰還した基本波により、半導体レーザ1の周波数を
共振器8aの共振周波数(基本波の共振周波数)にロッ
クする。これにより、半導体レーザ1の周波数を一層安
定させ、共振器8a内での基本波の強度をより一層高め
て、より高出力の高調波をKTP8から安定して発生さ
せることができる。
【0020】なお、図1の光源装置50では、リング共
振器8aを外付けのミラー7a,7b,7cで構成した
が、これらのミラーを別途設けるかわりに、波長変換素
子すなわちKTPの端面を加工(例えば研磨やコーティ
ング)して共振器を構成することもできる。
【0021】図2は、外付けのミラーのかわりに、波長
変換素子の端面を研磨,コーティングすることにより、
リング共振器を構成した光源装置60の構成図である。
より具体的には、図2の光源装置60では、波長変換素
子30として、y軸カットされたKTP結晶を用い、そ
の(010)面に曲率研磨を施し、また、その両端面3
0a,30bに基本波に対して高反射のコーティングを
施し、また、1つの面30cに基本波に対して全反射の
コーティングを施しており、これにより、共振波長が例
えば994nmのリング共振器8bを構成している。
【0022】図2の光源装置においても、図1の光源装
置と同様に、半導体レーザ1から波長が約994nm程
度のLD光が出射すると、このLD光は共振器8bに基
本波として入射する。共振器8b内では、共振波長(例
えば994nm)をもつ基本波の光強度が共振により高
められ、この基本波に基づいてy軸カットのKTP30
から波長が約497nm程度の高調波を高効率に発生さ
せ、KTP30の端面30bから出射させることができ
るが、半導体レーザ1の周波数を温度調整装置2の温度
制御により安定化し、さらに、KTP30から僅かに漏
れる基本波をカップリングレンズ6,コリメートレンズ
3を介して半導体レーザ1に帰還させることで、半導体
レーザ1の周波数を共振器8b内での基本波の共振周波
数にロックし、半導体レーザ1の周波数を一層安定さ
せ、共振器8b内での基本波の強度をより一層高め、よ
り高出力の高調波をKTP30から安定して発生させる
ことができる。さらに、図2の構成は、図1の構成に比
べ、構造が簡単であるので、小型化をより容易にするこ
とができる。
【0023】図3は本発明に係る光源装置の第2の実施
例の構成図であり、この第2の実施例では、半導体レー
ザ1の周波数を安定させるのに、光位相制御を行ないな
がら光帰還を行なうようになっている。なお、図3の光
源装置70は、共振器に図1と同様の共振器8aが用い
られている。
【0024】図3を参照すると、この光源装置70は、
図1の構成に加えて、さらに、コリメートレンズ3とカ
ップリングレンズ6との間の光路上に配置されたミラー
4と、ミラー4の位置を制御する圧電素子5と、共振器
8a内の基本波の強度を検出するための受光素子10
と、共振器8aのミラー7bから僅かに漏れた基本波を
受光素子10に導くためのダイクロイックミラー9と、
受光素子10で検出された基本波強度信号を増幅するロ
ックインアンプ11と、ロックインアンプ11の参照周
波数信号を出力する高周波電源14と、ロックインアン
プ11からの基本波強度信号に基づき圧電素子5の制御
信号を生成するP−Iコントローラ12と、P−Iコン
トローラ12からの制御信号と高周波電源14からの参
照周波数信号とを加算する加算回路21と、加算回路2
1の出力信号に基づき圧電素子5を駆動するPZTドラ
イバ13とを有している。
【0025】次にこのような構成の第2の実施例の光源
装置70の動作について説明する。半導体レーザ1から
のLD光(温度調整装置2の温度制御により、波長が約
994nm程度に制御されたLD光)は、コリメートレ
ンズ3,ミラー4,カップリングレンズ6を介して、共
振器8aに基本波として入射する。図1の光源装置50
と同様に、共振器8a内では、共振波長(例えば994
nm)をもつ基本波の光強度が共振により高められ、こ
の基本波に基づいてy軸カットのKTP8から高調波を
高効率に発生させ、この高調波をミラー7bから出射さ
せることができる。また、図3の光源装置70において
も、ミラー7aから僅かに漏れる基本波を、カップリン
グレンズ6,ミラー4,コリメートレンズ3を介して半
導体レーザ1に光帰還させることで、半導体レーザ1の
周波数を共振器8aの共振周波数(共振器8a内の基本
波の周波数)にロックすることができ、これにより、共
振器8a内での基本波の光強度をより安定したものにす
ることができる。
【0026】ところで、この第2の実施例では、共振器
8a内での基本波の光強度をさらに一層安定したものに
するため、ミラー4の位置を圧電素子5により制御し
て、光位相制御する。すなわち、ミラー7bからは高調
波が出力されるとともに、共振器8a内の基本波が僅か
に漏れるので、この基本波の光強度を受光素子10で検
知し、ロックインアンプ11で増幅し、P−Iコントロ
ーラ12において圧電素子5用の制御信号としてPZT
ドライバ13に加え、PZTドライバ13により圧電素
子5を駆動することで、ミラー7bから漏れる基本波の
光強度,すなわち共振器8a内での基本波の光強度が最
大となるようにミラー4の位置を微調整して、半導体レ
ーザ1から出射されたLD光の光位相を制御する。
【0027】このように、ミラー4の位置を微調整し、
LD光の光位相を制御することで、共振器8a内におい
て基本波のピーク強度を維持することができ、KTP8
から高調波を高出力でより安定して出射させることがで
きる。なお、図3の例では、図1の構成を基本としてい
るが、図2の構成を用いる場合にも、同様の光位相制御
を行なうことができる。
【0028】図4は本発明に係る光源装置の第3の実施
例の構成図であり、この第3の実施例では、半導体レー
ザの周波数を安定化させるのに、Pound-Drever法を利用
している。
【0029】図4を参照すると、この光源装置80で
は、波長変換素子31として、y軸カットされたKTP
結晶を用い、その両端面31a,31bを曲面研磨し、
この両端面31a,31bに波長994nmの基本波に
対して高反射となるコーティングを施している。そし
て、この波長変換素子31とその両端面31a,31b
に施したコーティングとにより、基本波に対して定在波
型の外部共振器(ファブリペロー型共振器)8cを構成
している。
【0030】また、この光源装置80では、さらに、コ
リメートレンズ3とカップリングレンズ6との間に、光
アイソレータ15とビームスプリッタ16とが設けられ
ている。なお、ここで、光アイソレータ15は、共振器
8cからの光,その他光学部品からの光が半導体レーザ
1に戻るのを阻止するためのものであり、また、ビーム
スプリッタ16は、共振器8cから反射された基本波を
取り出すためのものである。
【0031】また、この光源装置80には、ビームスプ
リッタ16を介して入射するKTP31からの反射基本
波の光強度を検出するための受光素子10と、受光素子
10において検出された基本波光強度信号を増幅する増
幅器17と、増幅器17で増幅された信号に基づき、半
導体レーザ1の注入電流を制御してLD光の周波数をフ
ィードバック制御するレーザ周波数制御回路25とがさ
らに設けられている。
【0032】このレーザ周波数制御回路25は、半導体
レーザ1を周波数変調するための高周波電源14と、バ
イアス電源20と、高周波電源14からの信号の位相を
制御するフェーズシフタ18と、増幅器17からの基本
波光強度信号とフェーズシフタ18からの信号とから、
半導体レーザ1の発振周波数と共振器8cの共振周波数
との差の誤差信号として機能する信号を生成し出力する
ダブルバランストミキサ(DBM)19と、ダブルバラ
ンストミキサ19からの信号に基づき、半導体レーザ1
の注入電流を制御するP−Iコントローラ12と,バイ
アス電源20からのバイアス成分と高周波電源14から
の高周波信号とP−Iコントローラ12からの信号とを
加算し、半導体レーザ1に注入電流として与える加算部
22とを有している。
【0033】次に、このような光源装置80の動作につ
いて説明する。半導体レーザ1は、高周波電源14から
の信号(注入電流)により数10MHz乃至数100M
Hzで周波数変調されており、周波数変調されたLD光
は、コリメートレンズ3,光アイソレータ15,ビーム
スプリッタ16,カップリングレンズ6を介して共振器
8cすなわちKTP31に入射する。このとき、このK
TP31はファブリペロー干渉計として機能し、KTP
31内では、共振波長(例えば波長994nm)の基本
波が共振し、定在波として立ち、この基本波に基づき、
KTP31内では高調波(497nm)が効率良く発生
し、KTP31の端面31bから出射する。一方、共振
器8c内に定在波として立つ基本波の一部は、KTP3
1の端面31aから反射光として出力され、この反射光
は、カップリングレンズ6,ビームスプリッタ16を介
して受光素子10に入射する。
【0034】ここで、受光素子10に入射する共振器8
cからの反射光には、変調信号成分が含まれており、従
って、受光素子10で発生する電流には、変調信号成分
が含まれている。増幅器17では、変調信号成分が含ま
れている受光素子10からの電流を増幅して、DBM1
9に与える。このとき、DBM19には、半導体レーザ
1の周波数変調用の高周波電源14からの高周波信号が
フェーズシフタ18によって位相制御されて加わる。す
なわち、高周波電源14からの高周波信号は、その位相
が増幅器17からの信号と同位相となるようにフェーズ
シフタ18において制御されて、DBM19に加わる。
これにより、この高周波信号は、DBM19において、
増幅器17からの基本波光強度信号に対し、変調周波数
成分に関する参照用信号として働く。すなわち、DBM
19では、増幅器17からの基本波光強度信号と高周波
電源14,フェーズシフタ18からの参照用信号との差
をとり、変調周波数成分(変調信号成分)やそれより高
帯域の信号をフィルタリングして、図5に示すような誤
差信号として出力する。
【0035】これにより、この誤差信号には、変調周波
数成分が含まれず、誤差信号は、純粋に、半導体レーザ
1の発振周波数と共振器8cにおける基本波共振周波数
との差を表した信号となる。P−Iコントローラ12で
は、DBM19から得られた上記誤差信号を中央のゼロ
交差点(半導体レーザの発振周波数と基本波共振周波数
とのずれが“0”の点)に収束させるための信号を生成
し、この信号を加算器22に加える。加算器22には、
高周波電源14からの高周波信号とバイアス電源20か
らのバイアス成分との他に、P−Iコントローラ12か
らの信号も加わり、加算器21では、これらを加算して
半導体レーザ1の注入電流を制御する。半導体レーザ1
の発振周波数の変化量は、モードホップの起こらないと
き、注入電流の変化量に比例して変化するので、半導体
レーザ1の注入電流をP−Iコントローラ12からの信
号により制御することで、半導体レーザ1の発振周波数
をKTP31内の基本波の周波数に確実にロックするこ
とができ、共振器8c内の基本波の光強度のピーク値を
維持し、KTP31から高調波を高出力でより安定して
出射させることができる。
【0036】なお、図4の例では、半導体レーザ1への
戻り光を阻止するための光アイソレータ15が用いられ
ているが、光アイソレータのかわりに、音響光学素子を
用いることもできる。また、図4の例では、共振器8c
として、定在波型の外部共振器を用いたが、これに他の
型式(構造)の共振器を用いることも可能である。
【0037】上述した第2,第3の実施例では、994
nm程度の波長をもつLD光を外部共振器の共振周波数
にロックして半導体レーザの周波数を安定化させるた
め、光フィードバックやPound-Drever法を利用したが、
この場合にはフィードバック制御機構が必要となるの
で、装置全体が大型化する恐れがある。装置全体の大型
化を回避するため、本願の発明者は、さらに、よりコン
パクトな構成で半導体レーザの周波数を安定化させるこ
との可能な光源装置を案出した。
【0038】図6は本発明に係る光源装置の第4の実施
例の概略構成図である。図6を参照すると、この光源装
置は、基本的に、2枚のミラ−(例えば、凹面ミラー)1
01a,l01bからなる光共振器108内に、半導体
レーザ102と、波長変換素子としての非線形光学媒質
103とが配置されて構成されている。
【0039】ここで、半導体レーザ102には、発振周
波数が室温付近で例えば994nm±2nmのものを用
いることができる。また、波長変換素子,すなわち非線
形光学媒質103には、例えばy軸カットのKTP(K
TiOPO4)結晶が用いられるが、非線形光学媒質10
3としてはバルク状の単結晶に限らず、導波路構造やド
メイン反転構造の波長変換素子を用いても良い。また、
非線形光学媒質103の両端面103a,103bには
半導体レーザ102から出射されるLD光(レーザ光),
すなわち基本波に対して無反射のコーティングが施され
る一方、2枚のミラー101a,101bには、LD
光,すなわち基本波に対して高反射のコーティングが施
されている。なお、ミラー101bに施されるコーティ
ングは、高調波に対しては高透過なものとなっている。
【0040】このように、ミラー101a,101bに
はLD光に対して高反射のコーティングが施されている
ので、半導体レーザ102からのLD光(レーザ光)は、
非線形光学媒質103を透過し、2枚のミラ−101
a,l01b間で共振してパワーが高められるようにな
っている。従って、図6に示す光源装置は、LD光(基
本波)に関して、図7に示すような光共振器構成となっ
ている。すなわち、半導体レーザ102の一方の端面1
02aから出射した光は、ミラー101aに向かい、他
方の端面102bからの光はミラー101bに向かうの
で、等価的に、半導体レーザ102の両端面102a,
l02b間の第1の光共振器C1と、ミラー101aと
半導体レーザ102の他方の端面102bとの間の第2
光共振器C2と、半導体レーザ102の一方の端面10
2aとミラー101bとの間の第3の光共振器C3との
3つの光共振器C1,C2,C3が同時に存在する複合共
振器構成となっている。
【0041】これにより、光源装置内には、基本波に関
し、第8図(a),(b),(c)に示すように、半導体レーザ
102単体の発振周波数(図8(a))と、光共振器C2
共振周波数(図8(b))と、光共振器C3の共振周波数(図
8(c))との3種類の周波数が存在する。光共振器C1
2,C3の自由スペクトル間隔(FSR)をそれぞれFS
1,FSR2,FSR3とすると、図7により、L1<L
2,L1<L3の関係から、FSR1>FSR2,FSR1
FSR3となる。半導体レーザ102は、ミラー101
a,101bのない状態では、図8(a)に示すように縦
多モードで発振しているが、ミラー101a,101b
が設けられていることにより、ミラー101aと半導体
レーザ102の他方の端面102bとの間の第2の共振
器C2の共振周波数(図8(b))の1つと、ミラー101
bと半導体レーザ102の一方の端面102aとの間の
第3の共振器C3の共振周波数(図8(c))の1つとを、
半導体レーザ102単体の共振周波数(図8(a))の1つ
に一致させることによって、図8(d)に示すように、単
一縦モード発振が可能となる。これにより、縦多モード
発振の場合に比べてLD光に含まれるノイズを著しく低
減することができる。
【0042】また、この際、図8(a)乃至(c)に示すよ
うに、半導体レーザ102単体の共振周波数のうちの一
番利得の大きな発振周波数νqのところに、第2の光共
振器C2の共振周波数の1つと第3の光共振器C3の共振
周波数の1つとを一致させるよう、ミラー101a,1
01bの位置,すなわち、L2,L3を調整することによ
り、単一縦モードで効率良く発振させることができる。
【0043】前述した第2,第3の実施例では、LD光
(レーザ光)を外部の光共振器の共振周波数にロック(固
定)するために、光フィードバックやPound Drever法な
どのフィードバック制御機構を用いる必要があったが、
この第4の実施例では、ミラ−l01a,l01bを付
加するだけで、光共振器C1の他に2つの光共振器C2
3をさらに構成することができ、これによって、単一
縦モード発振が可能になり、縦多モード発振の場合に比
べて、ノイズを著しく低減できるとともに、さらには、
半導体レーザ102の発振周波数を安定化させることが
できる。すなわち、第4の実施例によれば、第2,第3
の実施例に比べて装置構成を小型化することができると
ともに、半導体レーザ102の発振周波数を安定化させ
ることができる。これにより、半導体レーザ102とし
て、室温付近で発振周波数が例えば994nm±2nm
のものが用いられる場合、複雑なフィードバック制御機
構等を必要とせずに、基本波の波長を994nmに安定
させ、この基本波を、例えばy軸カットのKTP(KT
iOPO4)の非線形光学媒質103により、497nm
の短波長光,すなわち高調波に高効率に安定して波長変
換することができる。
【0044】図9は図6の光源装置の変形例を示す図で
ある。図9の光源装置は、図6の光源装置において、ミ
ラー101aを設けるかわりに、半導体レーザ102の
一方の端面102aの基本波に対する反射率を通常の反
射率よりもかなり大きく設定している。例えば半導体レ
ーザ102の端面102aに基本波に対して高反射のコ
ーティング104を施している。
【0045】図9に示す光源装置は、LD光(基本波)に
関して、図10に示すような光共振器構成となる。すな
わち、等価的に、半導体レーザ102の両端面102
a,102b間の第1の光共振器C1と、ミラー101
bと半導体レーザ102の一方の端面102aとの間の
光共振器C2との2つの光共振器C1,C2が同時に存在
する複合共振器構成となっている。従って、この光源装
置内には、基本波に関し、図11(a),(b)に示すよう
に、半導体レーザ102単体の発振周波数(図11(a))
と、光共振器C2の共振周波数(図11(b))との2種類
の周波数が存在する。
【0046】光共振器C1,C2の自由スペクトル間隔
(FSR)をそれぞれFSR1,FSR2とすると、図10
により、L1<L2の関係から、FSR1>FSR2とな
る。半導体レーザ102は、ミラー101bのない状態
では、図11(a)に示すように縦多モードで発振してい
るが、ミラー101bが設けられ、また、半導体レーザ
102の一方の端面102aが高反射率に設定されてい
ることにより、ミラー101bと半導体レーザ102の
一方の端面102aとの間の第2の共振器C2の共振周
波数(図11(b))の1つを、半導体レーザ102単体の
共振周波数(図11(a))の1つに一致させることによっ
て、図11(c)に示すように、単一縦モード発振が可能
となる。これにより、縦多モード発振の場合に比べて、
ノイズを著しく低減することができる。
【0047】なお、単一縦モードで効率良く発振させる
には、図11(a),(b)に示すように、半導体レーザ1
02単体の共振周波数のうちの一番利得の大きな発振周
波数νqのところに、第2の光共振器C2の共振周波数の
1つを一致させるよう、ミラー101bの位置,すなわ
ち、L2を調整する必要があるが、図9に示す光源装置
では、図6に示す光源装置のように2つのミラー101
a,l01bを調整する必要なく、1つのミラー101
bだけを調整するだけで済む。また、図6の光源装置に
比べて、光学部品の個数が少なく、これにより、より一
層の小型化を図ることができ、また、各光学部品の組付
けをより容易にすることができる。
【0048】また、図6,図9の構成例では、2枚のミ
ラ−101a,101b,1枚のミラー101bによる
定在波型光共振器を構成しているが、この構成例に限ら
ず、例えば3枚あるいはそれ以上のミラ−を用いたリン
グ共振器を構成することも可能である。図12は3枚の
ミラ−を使ったリング共振器の構成例を示す図である。
図12を参照すると、この光源装置は、半導体レーザ1
02単体の共振器C1と3枚のミラ−101a,l01
b,101cによるリング共振器C4との複合共振器構
成となっている。この場合、光源装置内には、半導体レ
ーザ102単体の図11(a)に示した同様の発振周波数
と、光共振器C4の図11(b)に示したと同様の共振周
波数との2種類の周波数が存在し、従って、基本的に
は、外部ミラ−が1つ設けられている図9に示した光源
装置と同様の動作となる。
【0049】なお、図6,図9,図12の構成では、光
共振器C2,C3,C4を所定の共振周波数のものにする
ために、ミラー101aあるいは101bあるいは10
1cの位置を調整する調整手段が設けられているのが良
い。具体的には、図9の構成を例にとると、図13に示
すように、ピエゾ素子(圧電素子)などの微調整機能素子
107をミラー101bに取り付け、微調整機能素子1
07を駆動してミラー102bを微調整することによ
り、図9の光共振器C2の共振周波数を変化させて、図
11(a)に示す最大利得となる縦モードνqに、光共振
器C2の共振周波数の1つを一致させることが可能にな
る。
【0050】また、図6,図9,図12には図示してい
ないが、高調波を高効率にかつ安定して出力するために
は、半導体レーザ102,非線形光学媒質103に対し
て、温度制御がなされるのが良い。例えば、図14に
は、図9の構成において、半導体レーザ102の温度を
調整するための温度調整装置105aと、非線形光学媒
質103の温度を調整するための温度調整装置105b
とが設けられている。ここで、温度調整装置105aは
半導体レーザ102のモードホップを抑制するために用
いられる一方、温度調整装置105bは、非線形光学媒
質103の位相整合の制御および複屈折の制御を行なう
ために設けられている。非線形光学媒質103として例
えばKNbO3のように位相整合に関して温度許容幅の
小さい結晶が用いられる場合には、温度調整装置105
bは、主に位相整合をとるために非線形光学媒質103
を温度制御する機能を有する。これに対し、非線形光学
媒質103として例えばKTP(KTiOPO4)のよう
に位相整合に関して温度許容幅の大きい結晶が用いられ
る場合には、温度調整装置105bは、位相整合のため
ではなく、主に、結晶の複屈折を制御して光共振器の中
の基本波の偏光モードを単一にし、高調波(SH光)の強
度の安定化を図る機能を有している。
【0051】図14の構成例では、半導体レーザ102
の温度調整と非線形光学媒質103の温度調整とをそれ
ぞれ別体の温度調整装置105a,105bで行なって
いるが、図15に示すように、これらの温度調整を1台
の温度調整装置106で行なうこともできる。なお、図
15の構成例では、光源装置の環境全体の温度を温度調
整装置106で制御することを意図しているが、この場
合、半導体レーザ102と非線形光学媒質103とは、
ある特定の温度において半導体レーザ102の発振波長
を非線形光学媒質103で波長変換可能であり、かつ、
その温度で半導体レーザ102に戻る光の偏光方向が半
導体レーザ102からの出射光の偏光方向と一致してい
る必要がある。そのために、図15の構成例では、非線
形光学媒質103として、例えばKTPなどの温度許容
幅の大きいものを用いるのが良い。
【0052】このことからわかるように、図14の構成
例と図15の構成例とを比較した場合、図15の構成例
では、1台の温度調整装置106で済むが、使用される
非線形光学媒質103等に制約があり、また、制御が難
かしくなる。これに対し、図14の構成例では、半導体
レーザ102の温度調整機能と非線形光学媒質103の
温度調整機能とがそれぞれ別個に設けられているので、
図15の構成例に比べ、半導体レーザ102の利得が最
大となる周波数と、光共振器C2のある1つの共振周波
数を半導体レーザ102の発振周波数に一致させる自由
度が高く、これにより、より安定に、しかも信頼性高く
高効率に高調波(SH光)を出力することができる。
【0053】なお、図14,図15では、図9の構成例
に温度調整装置を付加した状態を示したが、図6,図1
2の構成例に同様の温度調整装置を付加することによっ
ても、同様の効果を得ることができる。
【0054】ところで、上述した第4の実施例の光源装
置では、Drever法などのような半導体レーザの周波数を
安定化させるための複雑なフィードバック制御機構が不
要となり、全体の構成を小型のものにすることができる
が、その反面、ミラー101a,l01b,あるいは1
01cの微調整などが必要となる。このような微調整等
は、一般に難かしく、また、調整後、ずれ等が生ずる恐
れがあるので、微調整等を行なわずに、安定した高調波
を高効率に出力可能な光源装置がさらに望まれる。
【0055】図16は本発明に係る光源装置の第5の実
施例の概略構成図である。この第5の実施例では、ミラ
ーの微調整などがなされずとも、高調波を効率良く安定
して出力させることを意図しており、このため、図16
の光源装置は、回折格子201とミラー101bとの間
に、半導体レーザ202と、波長変換素子としての非線
形光学媒質103とが配置されて構成されている。
【0056】ここで、半導体レーザ202には単一縦モ
ード発振するものを使用するのが良い。また、回折格子
201は、LD光(レーザ光)の外部ミラーとして機能す
るよう、リトロー(Littrow)形配置となっている。すな
わち、回折格子201は、回折格子201からの回折光
が回折格子201への入射光と平行な方向に反射するよ
う配置されている。また、この第5の実施例では、半導
体レーザ202の回折格子201側の端面202aはL
D光(レーザ光)に対して高反射のコーティングが施され
ている一方、非線形光学媒質103側の端面202bは
LD光に対して低反射コーティングが施されている。
【0057】図16の光源装置では、半導体レーザ20
2の回折格子201側の端面202aとミラー101b
との間の光共振器C5と、回折格子201とミラー10
1bとの間の光共振器C6との2つの光共振器C5,C6
が存在する複合共振器構成となっている。この場合、回
折格子201からの回折光の回折角は入射光波長に依存
するため、半導体レーザ202に戻される回折光は特定
の波長に限定され、これにより、半導体レーザ202を
特定の単一縦モードで発振させることができ、この縦モ
ードが基本波となって、半導体レーザ202の回折格子
201側の端面202aとミラー101bとの間の光共
振器5に基本波のパワーが蓄積される。そして、この基
本波が非線形光学媒質103で波長変換されて、高調波
が出射される。
【0058】より具体的に、図16のような構成の光源
装置では、半導体レーザ202から出射されるLD光
は、半導体レーザ202の回折格子201側の端面20
2aにより、大部分が反射され、僅かなLD光だけが漏
れて回折格子201に入射する。この際、回折格子20
1は、LD光の外部ミラーとして機能し、回折格子20
1の角度θを調整することによって、半導体レーザ20
2の縦モードを選択することができる。一般に、基本波
の縦モードが単一モードで発振すれば、高調波のノイズ
を低減することができるので、上記のように回折格子2
01の角度θを適宜調整することで、半導体レーザ20
2の温度調整や非線形光学媒質103の温度調整を厳密
に行なわずとも、またミラー102bの圧電素子等によ
る微調整を行なわずとも、安定な単一縦モード発振の基
本波を得ることができ、高調波を安定してかつ高効率に
出力することができる。
【0059】このように、この第5の実施例では、LD
周波数安定化のために必要なものは回折格子201だけ
であり、特に半導体レーザ202に関しては、温度制御
を行なわずとも、回折格子201の角度θを調整するこ
とで、単一縦モード発振させることができる。但し、非
線形光学媒質103については、複屈折に関する温度制
御がなされるのが良い。
【0060】このため、図17の光源装置には、ペルチ
ェ素子などの温度調整装置205bがさらに設けられ、
この温度調整装置205bによって非線形光学媒質10
3を温度制御するようになっている。これにより、非線
形光学媒質103内部のLD光の複屈折を制御して、半
導体レーザ202に戻る光の偏光を半導体レーザ202
から出射する光の偏光に一致させることができ、より一
層の低雑音化を図ることができる。また、上記温度調整
装置205bは、非線形光学媒質103として、位相整
合に関する温度許容幅の狭いもの,例えばKNbO3
用いられるときにも有用なものとなる。このように、温
度調整装置205bを用いることで外乱に強い光源装置
を提供することができる。
【0061】また、回折格子201が設けられているこ
とにより、上述のように、基本的には、半導体レーザ2
02の温度制御は必ずしも必要でないが、半導体レーザ
202として、100mWを越えるような高出力のもの
が用いられる場合には、例えば図18に示すように半導
体レーザ202用の温度調整装置205aをさらに設け
るのが良い。
【0062】また、半導体レーザ202と非線形光学媒
質103の温度調整が共用できる場合には、これらの温
度調整装置として図19に示すような1台の温度調整装
置206で済ますことができる。
【0063】なお、図16乃至図19の構成例では、ミ
ラー101bが設けられているが、ミラー101bを設
けるかわりに、図20に示すように、非線形光学媒質1
03の出力側端面103bに、LD光に対しては高反射
で、かつ、高調波に対しては高透過なコーティングを施
しても良い。この場合には、ミラー101bが設けられ
ていない分だけ、より小型になり、また、光学部品の組
付けもより容易になる。
【0064】また、図21は本発明に係る光源装置の第
6の実施例の概略構成図である。図21を参照すると、
この第6の実施例の光源装置は、半導体レーザ301
と、ブルースター板302と、波長変換素子としての非
線形光学媒質103と、ミラ−101bとを有してい
る。ここで、半導体レーザ301には単一縦モード発振
するものを用いるのが良い。また、ブルースター板30
2は、その入射面(すなわち、入射光の進行方向線とブ
ルースター板302表面の法線とによって張られる平
面)が半導体レーザ301からのLD光の所定の偏光方
向DFと平行となるように配置されている。また、半導
体レーザ301のブルースター板302とは反対の側の
端面30laには、LD光に対して高反射のコーティン
グが施され、ブルースター板302側の端面30lbに
は、LD光に対して高透過のコーティングが施されてい
る。従って、半導体レーザ301の端面30laとミラ
−101bとの間がLD光に関する光共振器として構成
されている。
【0065】ところで、半導体レーザから出射するLD
光(基本波)は、非線形光学媒質103の複屈折により楕
円偏光になる。光共振器内に楕円偏光が存在すると、偏
光モード間のカップリングによるノイズが発生する。従
って、LD光(基本波)が光共振器を一巡したとき偏光状
態が一致しなければ、偏光モード間のカップリングによ
るノイズが発生し、高調波にもノイズが発生してしま
う。そこで、この第6の実施例では、楕円偏光のLD光
をブルースター板302によって所定の偏光方向(例え
ば紙面に平行な偏光方向)DFをもつ直線偏光に変換
し、直線偏光の状態で非線形光学媒質103に入射させ
るようにしている。なお、紙面に平行な偏光方向DFを
もつ直線偏光に変換する場合には、ブルースター板30
2は、その入射面が紙面に平行となるように配置されて
いる必要がある。
【0066】次に、このような構成の第6の実施例の光
源装置の動作について説明する。この第6の実施例で
は、ブルースター板302の入射面が例えば紙面に平行
になるようブルースター板302が配置されている場
合、半導体レーザ301からのLD光は、ブルースター
板302によって紙面に平行な偏光方向DFをもつ直線
偏光となり、非線形光学媒質103に基本波として入射
する。非線形光学媒質103が複屈折を生じさせないも
のである場合には、直線偏光で入射した基本波は、非線
形光学媒質103中でも直線偏光のままの状態を維持で
きる。これにより、光共振器内では、紙面に平行でない
偏光は損失が大きくなり共振モードとして存在できなく
なり、紙面に平行な偏光方向DFの偏光成分のみを光共
振器内に蓄積することができる。
【0067】なお、非線形光学媒質103として、例え
ばKTP,すなわちKTiOPO4(チタン酸リン酸カ
リウム)のような二軸性結晶のものが使用されると、基
本波は、非線形光学媒質103中で複屈折によるリタデ
ーション(遅延)のため、図21に示すように、直線偏光
から楕円偏光に周期的に変わる。そこで、この場合に
は、図22に示すように、温度調整装置105をさらに
設け、温度調整装置105により非線形光学媒質103
の温度を調整するのが良い。このように温度調整がなさ
れることによって、非線形光学媒質103内では楕円偏
光が存在しても、非線形光学媒質103からミラー10
1bに向けて出射されるときには、紙面と平行な偏光方
向DFをもつ直線偏光の状態となるようにすることがで
きる。これにより、光共振器内には、紙面に平行な偏光
成分のみが蓄積され、ノイズを低減できる。
【0068】図21,図22の構成では、半導体レーザ
301の一方の端面301aがミラーとして機能を有し
ているが、これのかわりに、図23,図24に示すよう
な構成のものにすることもできる。すなわち、図23の
構成は、第4の実施例において説明したと同様のミラ−
101aを設け、前述した同様の3つの光共振器からな
る複合共振器構成のものにしている。この構成では、例
えばミラ−101aの位置xを微調整することにより、
半導体レーザ301を単一縦モードで安定して発振させ
ることができ、より一層ノイズを低減できる。また、図
24の構成は、第5の実施例において説明したと同様の
回折格子201を半導体レーザ301のブルースター板
302とは反対の側に設けている。なお、この回折格子
201は、リトロー形配置に設定されている。この構成
では、回折格子201によって僅かな光量であるが特定
の波長の光が半導体レーザ301に戻り光として入射す
る。このとき、回折格子201の角度θを調整すること
により、半導体レーザ301をその特定の波長で単一縦
モード発振させることができ、より一層ノイズを低減す
ることができる。
【0069】このように、ミラー101aや回折格子2
01をさらに設けることにより、基本波を安定した単一
モードで発振させることができ、基本波を安定した単一
モードで所定の偏光方向DFをもつ直線偏光として光共
振器内に蓄積することができて、これにより、ノイズが
非常に低い光源を提供できる。
【0070】さらに、図21乃至図24の構成におい
て、ミラー101bを設けるかわりに、非線形光学媒質
103の端面103bにミラー101bと同様のコーテ
ィングを施しても良い。図25には、図21の光源装置
の非線形光学媒質103の端面103bにミラー101
bと同じコーティングが施されている光源装置が示され
ている。このような光源装置では、基本波に関する光共
振器は、半導体レーザ301の端面301aと非線形光
学媒質103の端面103bとの間で構成され、図21
の光源装置と同様の動作を行なわせることができるが、
非線形光学媒質103に波長変換の機能とともに光共振
器の一方のミラーの機能をも同時にもたせることによ
り、図21の光源装置に比べて部品点数がより少なくな
り、光源をより小型のものにすることができる。なお、
この際、非線形光学媒質103の端面103bは必要に
応じて曲面形状のものにしても良い。
【0071】また、図21に示した光源装置を図26に
示すように変形することも可能である。すなわち、図2
6の光源装置では、ブルースター板302を設けるかわ
りに、非線形光学媒質103’の端面103a,103
bがブルースター角でカットされ、端面103aに半導
体レーザ301からのLD光がブルースター角で入射す
るように配置されている。図27は非線形光学媒質10
3’の詳細な配置を説明するための図である。図27を
参照すると、基本波に対するブルースター角がθBであ
る場合、非線形光学媒質103’は、その両端面103
a,103bがブルースター角θBでカットされ、ま
た、非線形光学媒質103’は、全体が、基本波の進行
方向に対して2θB−90゜だけ傾けられて配置されて
いる。
【0072】このような構成では、基本波は、入射角θ
Bで非線形光学媒質103’に入射し、非線形光学媒質
103’内を入射前の進行方向に対し2θB−90゜だ
け屈折されて伝搬し、非線形光学媒質103’から出射
するときに、入射前の進行方向と平行になる。この際、
基本波は、非線形光学媒質103’に入射する前は一般
に楕円偏光であるが、非線形光学媒質103’に入射す
るときに、ブルースターθBにより直線偏光となり、ブ
ルースター板302が設けられている場合と同様に、ノ
イズの少ないものにすることができる。
【0073】図22,図23,図24の光源装置におい
ても、同様に、ブルースター板302を設けるかわり
に、非線形光学媒質103’自体にブルースター角θB
をもたせることができる。
【0074】なお、非線形光学媒質103’の形状は、
基本波に対する非線形光学媒質103’の端面の傾き
(すなわち入射角がθBであること)と、非線形光学媒質
中の基本波の伝搬が位相整合方向に一致するものであれ
ば良く、図26の形状に限定されない。例えば、図28
に示すように、非線形光学媒質103''の半導体レーザ
側の端面103aにLD光(基本波)がブルースター角で
入射するよう端面103aを形成する一方、非線形光学
媒質103の出射側端面103bを基本波の伝搬方向に
対して垂直となるように形成することもできる。図29
には、この場合の非線形光学媒質103''の形状が示さ
れており、図29の例では、非線形光学媒質103''の
半導体レーザ側の端面103aが基本波に対するブルー
スター角θBとなるようにカットされ、出射側端面10
3bが非線形光学媒質103''中を伝搬する基本波の進
行方向に対し垂直にカットされている。なお、出射側端
面103bは必要に応じて曲面形状にしても良い。
【0075】このような構成においても、基本波は非線
形光学媒質103''に入射角θBで直線偏光の状態で入
射し、非線形光学媒質103''内を2θB−90°だけ
屈折されて伝搬し、端面103bに達するので、同様に
ノイズの少ないものとなる。
【0076】また、上述の各例では、非線形光学媒質1
03の端面103aがブルースター角でカットされてい
るが、これのかわりに、ブルースター角をなすように非
線形光学媒質103を配置しても良い。
【0077】このように、第4,第5,第6の実施例で
は、より小型の構成で、高品質の高調波を安定して得る
ことができるが、より高出力の高調波を得るため、非線
形光学媒質103の中心付近に基本波を集光させるため
の集光手段がさらに設けられても良い。
【0078】図30,図31,図32,図33は第4の
実施例の光源装置,すなわち、図6,図9,図13,図
14において、それぞれ、半導体レーザ102と非線形
光学媒質103との間にレンズまたはレンズの機能を有
する光学素子400がさらに設けられた光源装置を示す
図である。具体的には、光学素子400として、例えば
セルフォックレンズや球形レンズなどを用いることがで
きる。また、光共振器の損失を少なくするため、レンズ
またはレンズの機能を有する光学素子400には、LD
光(基本波)に対して無反射コーティングが施されている
のが良い。
【0079】このように、半導体レーザ102と非線形
光学媒質103との間にレンズまたはレンズの機能を有
する光学素子400を設け、非線形光学媒質103の中
心付近に基本波を集光させ、ビームウェストを形成する
ことによって、より高出力の高調波を得ることができ
る。
【0080】第5,第6の実施例の光源装置において
も、半導体レーザ202,301と非線形光学媒質10
3との間に、同様のレンズまたはレンズの機能を有する
光学素子400を設けることにより、より高出力の高調
波を得ることができる。
【0081】
【発明の効果】以上に説明したように、請求項1,請求
項3,請求項4記載の発明によれば、波長変換手段が、
所定波長の基本波を共振させる光共振構造のものであっ
て、かつ、前記基本波に基づいて波長変換を行なうため
の波長変換素子としてy軸カットのKTP結晶を用いて
おり、また、波長変換手段内から漏れる一部の基本波を
半導体レーザに帰還して半導体レーザの周波数を共振器
内の基本波の共振周波数にロックさせるようになってい
るので、半導体レーザの周波数を安定化させ、共振器内
の基本波の強度をさらに高めることができて、KTP結
晶に効率良く基本波のパワーを供給し、短波長光(高調
波)をより効率良く発生させ出射することができる。
【0082】また、請求項2,請求項3,請求項4記載
の発明によれば、半導体レーザの周波数を安定させるた
め、共振器からの基本光を光帰還させるときに光位相制
御をも行なうようにしているので、y軸カットのKTP
結晶に基本波のパワーをより効率良く供給することがで
き、短波長光(高調波)をより効率良く発生させ出射す
ることができる。
【0083】また、請求項5,請求項6記載の発明によ
れば、波長変換手段が、所定波長の基本波を共振させる
光共振構造のものであって、かつ、前記基本波に基づい
て波長変換を行なうための波長変換素子としてy軸カッ
トのKTP結晶を用いており、波長変換手段から反射さ
れた基本波の光強度を検出手段で検出し、検出手段で検
出された反射基本波の光強度に基づき前記半導体レーザ
の注入電流を制御してレーザ光の周波数をフィードバッ
ク制御するようになっているので、半導体レーザ1の発
振周波数を波長変換手段内での基本波の共振周波数に確
実にロックすることができ、y軸カットのKTP内の基
本波の光強度のピーク値を維持し、KTPから短波長光
(高調波)を高出力でより安定して出射させることがで
きる。
【0084】また、請求項7乃至請求項9記載の発明に
よれば、半導体レーザと、半導体レーザから出射したレ
ーザ光が基本波として入射し、該基本波に基づいて該基
本波の波長とは異なる波長の光を発生させ波長変換を行
なうための波長変換手段とを有し、半導体レーザおよび
波長変換手段は、半導体レーザの発振波長に対する光共
振器として機能する光共振手段内に配置されているの
で、半導体レ−ザの発振周波数を安定化させるための特
別なフィードバック制御機能を必要とせずに、小型の装
置で半導体レ−ザの発振周波数を安定化させることでき
る。
【0085】また、請求項10乃至請求項12記載の発
明によれば、半導体レーザと、半導体レーザから出射し
たレーザ光が基本波として入射し、該基本波に基づいて
該基本波の波長とは異なる波長の光を発生させ波長変換
を行なうための波長変換手段とを有し、さらに、前記半
導体レーザの前記波長変換手段とは反対の側には、回析
格子が配置され、また、前記波長変換手段の前記半導体
レ−ザとは反対の側には、基本波を反射するための反射
手段が設けられているので、反射手段の位置の調整の負
担や、半導体レ−ザ,波長変換手段の温度調整の負担を
軽減することができ、より容易に、半導体レ−ザの発振
周波数を安定化させることができる。
【0086】また、請求項13乃至請求項17記載の発
明によれば、半導体レーザと、半導体レーザから出射し
たレーザ光が基本波として入射し、該基本波に基づいて
該基本波の波長とは異なる波長の光を発生させ波長変換
を行なうための波長変換手段とを有し、さらに、前記半
導体レーザから出射される光の偏光状態を直線偏光にす
るための偏光変換手段が設けられているので、低ノイズ
の光源装置を提供することができる。
【0087】また、請求項18記載の発明によれば、請
求項7,請求項10または請求項13記載の光源装置に
おいて、前記半導体レ−ザおよび/または前記波長変換
手段は、個別にまたは同時に温度制御されるので、高周
波の光強度を安定化させることができる。
【0088】また、請求項19,請求項20記載の発明
によれば、請求項7,請求項10または請求項13記載
の光源装置において、波長変換手段の中心付近に基本波
を集光させるための集光手段がさらに設けられているの
で、高周波を高出力で得ることができる。
【0089】また、請求項21記載の発明によれば、請
求項7,請求項10または請求項13記載の光源装置に
おいて、前記波長変換手段には、y軸カットのKTiO
PO4が用いられるので、ウォークオフが理論上“0”
となり、高周波のビーム品質を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光源装置の第1の実施例の構成図
である。
【図2】図1の光源装置の変形例を示す図である。
【図3】本発明に係る光源装置の第2の実施例の構成図
である。
【図4】本発明に係る光源装置の第3の実施例の構成図
である。
【図5】図4の光源装置において、半導体レーザの発振
周波数と基本波共振周波数との差を表す誤差信号を示す
図である。
【図6】本発明に係る光源装置の第4の実施例の構成図
である。
【図7】図6の光源装置の光共振器としての構成を示す
図である。
【図8】図6,図7の光源装置内に存在する3種類の周
波数を示す図である。
【図9】図6の光源装置の変形例を示す図である。
【図10】図9の光源装置の光共振器としての構成を示
す図である。
【図11】図9,図10の光源装置内に存在する3種類
の周波数を示す図である。
【図12】3枚のミラーを使ったリング共振器の構成例
を示す図である。
【図13】ミラーの位置を調整する調整手段が設けられ
ている光源装置の構成例を示す図である。
【図14】温度調整装置が設けられている光源装置の構
成例を示す図である。
【図15】温度調整装置が設けられている光源装置の構
成例を示す図である。
【図16】本発明に係る光源装置の第5の実施例の概略
構成図である。
【図17】温度調整装置が設けられている光源装置の構
成例を示す図である。
【図18】温度調整装置が設けられている光源装置の構
成例を示す図である。
【図19】温度調整装置が設けられている光源装置の構
成例を示す図である。
【図20】図16の光源装置の変形例を示す図である。
【図21】本発明に係る光源装置の第6の実施例の概略
構成図である。
【図22】温度調整装置が設けられている光源装置の構
成例を示す図である。
【図23】図21の光源装置の変形例を示す図である。
【図24】図21の光源装置の変形例を示す図である。
【図25】図21の光源装置の変形例を示す図である。
【図26】図21の光源装置の変形例を示す図である。
【図27】図26の光源装置において、非線形光学媒質
の詳細な配置を説明する図である。
【図28】図21の光源装置の変形例を示す図である。
【図29】図28の光源装置における非線形光学媒質の
形状を示す図である。
【図30】図6の光源装置の変形例を示す図である。
【図31】図9の光源装置の変形例を示す図である。
【図32】図13の光源装置の変形例を示す図である。
【図33】図14の光源装置の変形例を示す図である。
【符号の説明】
1,102,202,301 半導体レーザ 2 温度調整装置 3 コリメートレンズ 4 ミラー 5 圧電素子 6 カプリングレンズ 7a,7b,7c ミラー 8 波長変換結晶 8a,8b,8c 共振器 9 ダイクロイックミラー 10 受光素子 11 ロックインアンプ 12 P−Iコントローラ 13 PZTドライバ 14 高周波電源 15 光アイソレータ 16 ビームスプリッタ 17 増幅器 18 フェーズシフタ 19 ダブルバランストミキサ
(DBM) 20 バイアス電源 21 加算回路 22 加算部 50,60,70,80 光源装置 101a,101b ミラー 103,103’,103” 波長変換素子(非線形光
学媒質) 104 コーティング 105,105a,105b,106,205a,205b,
206 温度調整装置 107 微調整機能素子 201 回析格子 302 ブルースター板 θB ブルースター角

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体レーザと、半導体レーザから出射
    したレーザ光が基本波として入射し、該基本波に基づい
    て該基本波の波長とは異なる波長の光を発生させ波長変
    換を行なうための波長変換手段とを有し、前記波長変換
    手段は、所定波長の基本波を共振させる光共振構造のも
    のであって、かつ、前記基本波に基づいて波長変換を行
    なうための波長変換素子としてy軸カットのKTP結晶
    を用いており、また、前記波長変換手段内から漏れる一
    部の基本波を前記半導体レーザに帰還して半導体レーザ
    の周波数を共振器内の基本波の共振周波数にロックさせ
    るようになっていることを特徴とする光源装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の光源装置について、さら
    に、前記波長変換手段から僅かに漏れる基本波の光強度
    を検知する検知手段と、該検知手段で検知される基本波
    の光強度がピーク値を維持するように、前記半導体レー
    ザから出射するレーザ光の光位相制御を行なう光位相制
    御手段が設けられていることを特徴とする光源装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載の光源装置
    において、前記波長変換手段は、3個以上のミラーで構
    成されたリング共振器内にy軸カットのKTP結晶を配
    置したものとして構成されていることを特徴とする光源
    装置。
  4. 【請求項4】 請求項1または請求項2記載の光源装置
    において、前記波長変換手段は、y軸カットのKTP結
    晶の所定の面に基本波に対して高反射のコーティングを
    施したリング共振器として構成されていることを特徴と
    する光源装置。
  5. 【請求項5】 半導体レーザと、半導体レーザから出射
    したレーザ光が基本波として入射し、該基本波に基づい
    て該基本波の波長とは異なる波長の光を発生させ波長変
    換を行なうための波長変換手段と、波長変換手段から反
    射された基本波の光強度を検出する検出手段と、検出手
    段で検出された反射基本波の光強度に基づき前記半導体
    レーザの注入電流を制御してレーザ光の周波数をフィー
    ドバック制御するレーザ周波数制御手段とを有してお
    り、前記波長変換手段は、所定波長の基本波を共振させ
    る光共振構造のものであって、かつ、前記基本波に基づ
    いて波長変換を行なうための波長変換素子としてy軸カ
    ットのKTP結晶を用いていることを特徴とする光源装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の光源装置において、前記
    波長変換手段は、y軸カットのKTP結晶の所定の面に
    基本波に対して高反射のコーティングを施した定在波型
    の外部共振器として構成されていることを特徴とする光
    源装置。
  7. 【請求項7】 半導体レーザと、半導体レーザから出射
    したレーザ光が基本波として入射し、該基本波に基づい
    て該基本波の波長とは異なる波長の光を発生させ波長変
    換を行なうための波長変換手段とを有し、前記半導体レ
    ーザおよび前記波長変換手段は、前記半導体レーザの発
    振波長に対する光共振器として機能する光共振手段内に
    配置されていることを特徴とする光源装置。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の光源装置において、前記
    光共振手段は、基本波を反射するための複数の反射手段
    で構成され、複数の反射手段間に、前記半導体レーザお
    よび前記波長変換手段が配置されていることを特徴とす
    る光源装置。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の光源装置において、前記
    反射手段の位置は、調整手段によって、調整可能となっ
    ていることを特徴とする光源装置。
  10. 【請求項10】 半導体レーザと、半導体レーザから出
    射したレーザ光が基本波として入射し、該基本波に基づ
    いて該基本波の波長とは異なる波長の光を発生させ波長
    変換を行なうための波長変換手段とを有し、さらに、前
    記半導体レーザの前記波長変換手段とは反対の側には、
    回析格子が配置され、また、前記波長変換手段の前記半
    導体レ−ザとは反対の側には、基本波を反射するための
    反射手段が設けられていることを特徴とする光源装置。
  11. 【請求項11】 請求項10記載の光源装置において、
    前記回析格子の角度は調整可能となっていることを特徴
    とする光源装置。
  12. 【請求項12】 請求項10記載の光源装置において、
    前記半導体レ−ザの回析格子側の端面と前記反射手段と
    により第1の光共振手段が形成され、前記回析格子と前
    記反射手段とにより第2の光共振手段が形成されている
    ことを特徴とする光源装置。
  13. 【請求項13】 半導体レーザと、半導体レーザから出
    射したレーザ光が基本波として入射し、該基本波に基づ
    いて該基本波の波長とは異なる波長の光を発生させ波長
    変換を行なうための波長変換手段とを有し、さらに、前
    記半導体レーザから出射される光の偏光状態を直線偏光
    にするための偏光変換手段が設けられていて、前記半導
    体レーザと前記波長変換手段は、前記半導体レーザの発
    振波長に対する光共振器として機能する光共振手段内に
    配置されていることを特徴とする光源装置。
  14. 【請求項14】 請求項13記載の光源装置において、
    前記波長変換手段の前記半導体レ−ザとは反対の側に
    は、基本波を反射するための反射手段が設けられてお
    り、前記半導体レ−ザの前記波長変換手段とは反対の側
    の端面と前記反射手段とにより、光共振手段が形成され
    ていることを特徴とする光源装置。
  15. 【請求項15】 請求項14記載の光源装置において、
    前記半導体レ−ザの前記波長変換手段とは反対の側に
    は、回析格子または反射手段が設けられていることを特
    徴とする光源装置。
  16. 【請求項16】 請求項13記載の光源装置において、
    前記偏光変換手段はブルースター板であって、該ブルー
    スター板は、その入射面が半導体レ−ザの偏光方向と平
    行になるよう、前記半導体レ−ザと前記波長変換手段と
    の間に配置されていることを特徴とする光源装置。
  17. 【請求項17】 請求項13記載の光源装置において、
    前記偏光変換手段は、前記波長変換手段の少なくとも入
    射面が、ブルースター角でカットされているか、また
    は、ブルースター角をなすように配置されていることを
    特徴とする光源装置。
  18. 【請求項18】 請求項7,請求項10または請求項1
    3記載の光源装置において、前記半導体レ−ザおよび/
    または前記波長変換手段は、個別にまたは同時に温度制
    御されることを特徴とする光源装置。
  19. 【請求項19】 請求項7,請求項10または請求項1
    3記載の光源装置において、前記波長変換手段の中心付
    近に基本波を集光させるための集光手段がさらに設けら
    れていることを特徴とする光源装置。
  20. 【請求項20】 請求項19記載の光源装置において、
    前記集光手段は、レンズまたはレンズの機能を有する光
    学素子であることを特徴とする光源装置。
  21. 【請求項21】 請求項7,請求項10または請求項1
    3記載の光源装置において、前記波長変換手段には、y
    軸カットのKTP結晶が用いられることを特徴とする光
    源装置。
JP34043593A 1993-05-27 1993-12-08 光源装置 Pending JPH0745896A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34043593A JPH0745896A (ja) 1993-05-27 1993-12-08 光源装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5-151137 1993-05-27
JP15113793 1993-05-27
JP34043593A JPH0745896A (ja) 1993-05-27 1993-12-08 光源装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0745896A true JPH0745896A (ja) 1995-02-14

Family

ID=26480485

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP34043593A Pending JPH0745896A (ja) 1993-05-27 1993-12-08 光源装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0745896A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7586971B2 (en) 2006-12-26 2009-09-08 Seiko Epson Corporation External-cavity laser light source apparatus and laser light emission module
JP2011128376A (ja) * 2009-12-17 2011-06-30 Nuflare Technology Inc レーザ装置の出力調整方法、レーザ装置および検査装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7586971B2 (en) 2006-12-26 2009-09-08 Seiko Epson Corporation External-cavity laser light source apparatus and laser light emission module
JP2011128376A (ja) * 2009-12-17 2011-06-30 Nuflare Technology Inc レーザ装置の出力調整方法、レーザ装置および検査装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5809048A (en) Wavelength stabilized light source
US5999547A (en) Tunable optical parametric oscillator
US6763042B2 (en) Apparatus and method for frequency conversion and mixing of laser light
JP2893862B2 (ja) 固体レーザー発振器
US5301059A (en) Short-wavelength light generating apparatus
JP2006019603A (ja) コヒーレント光源および光学装置
US5289479A (en) Laser light beam generating apparatus
KR930006854B1 (ko) 레이저 시스템
JP3350607B2 (ja) レーザ装置
JP2849233B2 (ja) バルク型共振器構造の光波長変換装置
JP3683360B2 (ja) 偏光制御素子および固体レーザー
JPH08213686A (ja) 波長安定化光源
JP2006171624A (ja) テラヘルツ波発生システム
US6919985B2 (en) Optical wavelength converting apparatus and optical wavelength converting method
JPH0534746A (ja) 光波長変換装置
JPH0745896A (ja) 光源装置
JPH06132595A (ja) 第2次高調波光発生装置
TW200917600A (en) Device for producing a laser beam second harmonic wave
JPH03108785A (ja) レーザ光波長変換方式
JP2963220B2 (ja) 第2高調波発生装置及び光記録媒体のピックアップ
JPH0927648A (ja) 和周波レーザ装置
JPH04338736A (ja) 共振器構造の光波長変換装置
JPH06252516A (ja) 高調波発生装置
JPH1195271A (ja) 光パラメトリック発振装置
JPH06175175A (ja) 第二高調波発生装置