JPH0742315B2 - アミノアルキルチオエーテル化合物 - Google Patents

アミノアルキルチオエーテル化合物

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JPH0742315B2
JPH0742315B2 JP4304793A JP30479392A JPH0742315B2 JP H0742315 B2 JPH0742315 B2 JP H0742315B2 JP 4304793 A JP4304793 A JP 4304793A JP 30479392 A JP30479392 A JP 30479392A JP H0742315 B2 JPH0742315 B2 JP H0742315B2
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K7/00Peptides having 5 to 20 amino acids in a fully defined sequence; Derivatives thereof
    • C07K7/50Cyclic peptides containing at least one abnormal peptide link
    • C07K7/54Cyclic peptides containing at least one abnormal peptide link with at least one abnormal peptide link in the ring
    • C07K7/56Cyclic peptides containing at least one abnormal peptide link with at least one abnormal peptide link in the ring the cyclisation not occurring through 2,4-diamino-butanoic acid
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P31/00Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
    • A61P31/04Antibacterial agents
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、ある種のアミノアルキルチオエ
ーテル、すなわち、化合物A(配列番号 SEQ ID
1〜3)に係わる。この化合物は、(A)下記の式
【0002】
【化4】 で表されるアミノアルキルチオエーテル、すなわち、化
合物A−I(配列番号1〜3)ないし、その酸付加塩、
または、(B)下記の式
【0003】
【化5】 で表されるアンモニウムアルキルチオエーテル、すなわ
ち、化合物A−II(配列番号1〜3)である。
【0004】前記ならびに後続の式において、R1 は、
H、OH、または、CH3 であり、R2 は、C9 −C21
アルキル、C9 −C21アルケニル、または、C1 −C10
アルコキシフェニルであり、RI 、RII、RIII は、そ
れぞれ独立に水素、C1 −C4 アルキル、またはベンジ
ルであり、X- は、製薬的に受容可能な塩の陰イオンで
あり、かつ、nは、2から6の数である。
【0005】以後、「アミノアルキルチオエーテル化合
物」という表現を用いる場合には、式(A−I)のアミ
ノアルキルチオエーテル、その酸付加塩、ならびに、式
(A−II)のアンモニウムアルキルチオエーテルを含む
ものとする。「化合物A−I」は、酸付加塩に加えて、
遊離塩基をも指すものとし、「化合物A−II」は、第4
アンモニウム塩を指すものとする。
【0006】「アルキル」、「アルケニル」または「ア
ルコキシ」という表現を用いる場合には、分枝鎖に加え
て、直鎖の基をも含むのものとする。
【0007】酸付加塩として適する製薬的に受容可能な
塩、および、第4塩の陰イオンを提供する塩とは、塩
酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸、マレイン酸、クエン
酸、酢酸、酒石酸、コハク酸、シュウ酸、リンゴ酸、グ
ルタミン酸等の酸から得られるものであって、Jour
nal of Pharmaceutical Sci
ence、66、2(1977)に挙げてある、製薬的
に受容可能な塩に係わる他の酸も含む。
【0008】チオエーテル化合物、すなわち化合物Iの
代表的核、および、それらの化合物に対する配列ID番
号は、下記の表に見られる。アミノ酸核はR2 および置
換基RI 、RII、RIII に係わらず同一であるから、配
列番号は核変種に対して付けられる。したがって、アミ
ノアルキルチオエーテルの窒素上に親脂質性の異なる側
鎖もしくは置換基を有する化合物同様、アミンとアンモ
ニウム塩が同じ配列番号を持つことがある。
【0009】 チオエーテル化合物 R1 配列番号 A−1 H 1 A−2 CH3 2 A−3 OH 3 抗真菌感染、抗pneumocystis感染抑止用の
抗生物質として特に有用な化合物は、下記の化学式で表
される。
【0010】
【化6】 化合物が第4化形態でない場合、それは、低級アルコー
ルのような溶媒、ジメチル・スルフォキシド(DMS
O)、ジメチルフォルムアミド(DMF)、ピリジンの
ような極性の非プロトン溶媒に溶解する。それは、エー
テルやアセトニトリルのような溶媒に不溶である。
【0011】化合物が第4化形態である場合は、それ
は、水にも溶解する。
【0012】本発明の化合物は、抗生物質として、特
に、抗真菌剤として有用である。抗真菌剤として、それ
は、線維性真菌、酵母のいずれの抑止にも有効である。
それは、特に、哺乳類における真菌性感染、特に、C.
albicansC. tropicalis
C. pseudotropicalisC. pa
rapsilosisのようなカンジダ種によるもの、
Sacchromycescerevisiaeに代表
されるサッカロミセス種によるもの、の治療に用いるの
に適している。それはまた、Pneumocystis
carinii肺炎の治療およびまたは緩解にも有効
である。この肺炎には、免疫不全患者が特にかかりやす
い。
【0013】アミノまたは非第4化形態のアミノアルキ
ルチオエーテエルである本発明の化合物は、ミクロヘキ
サペプチド化合物(化合物E:配列番号4〜6)、アミ
ノアルカン・チオール、カンファースルフォン酸を次の
ように反応させることによって調製することができる。
すなわち、これらの化合物を、無水条件で、反応を生ず
るのに十分な時間、非プロトン溶媒中で反応させ、所期
の産物として、下記の反応式に見られるような化合物A
−I、または、A−IIを形成させる。
【0014】
【化7】 適当な酸としては、強い有機酸または、鉱物酸がある。
強い有機酸の例は、カンファースルフォン酸、p−トル
エンスルフォン酸、メタンスルフォン酸である。鉱物酸
には、塩酸、臭化水素酸がある。塩酸とカンファースル
フォン酸が好ましい。
【0015】開始原料(E)の配列番号は、下記の表に
見られるようなものである。
【0016】 開始原料(E) R1 配列番号 E−1 H 4 E−2 CH3 5 E−3 OH 6 適当な溶媒としては、ジメチルフォルムアミド(DM
F)、ジメチル・スルフォキシド(DMSO)、1−メ
チル−2−ピロリドン、および、ヘキサメチルリン酸ト
リアミド(HMPA)がある。DMFまたはDMSOが
好ましい。
【0017】反応は通常、周囲温度で、1から約10日
に渡って行われる。
【0018】反応を実施するには、シクロヘキサペプチ
ド化合物、アミノアルカンチオール、および、カンファ
ースルフォン酸ないしその他の酸縮合剤を適当な溶媒中
で攪拌し、これを、反応がほぼ完了するまで続ける。次
に、この反応混合物を、水で希釈し、10から40%の
アセトニトリル/水を溶出液として用い、逆相樹脂上に
フラッシュ・クロマトグラフする。所期の産物を含む分
画を濃縮、乾燥凍結してもよいし、この凍結資料を、調
製用HPLCによって精製してもよい。
【0019】本発明の化合物は、多くの真菌、特にカン
ジダ種に対して抑制作用を持つ。この抗真菌作用は、あ
る種のカンジダ菌に対する最小殺真菌濃度(MFC)を
培養液希釈定量法で定量することによって示すことがで
きる。これは、1%デキストロースを含むYeast
Nitorogen Base培地(YNBD、Dif
co)を用いて実施する。
【0020】この定量法を実施するに当たって、化合物
A−Iaを10%ジメチル・スルフォキシド(DMS
O)に溶解し、2560μg/mlまで希釈した。次
に、この化合物を、YNBD中で、256μg/mlま
で希釈した。この懸濁液0.15mlを、96ウェル・
プレートの第1列に分配した(各ウェルは、YNBD
0.15mlを含む)。これにより、薬剤濃度は、12
8μg/mlとなった。次に、第1列から、2倍希釈を
行い、最終的に、128から0.06μg/mlに至る
薬剤濃度を得た。
【0021】サブロー・デキストロース寒天で培養して
おいた酵母培養体をYNブロス(Difco)に移し、
攪拌しながら(250rpm)、35℃で、一晩インキ
ュベートした。インキュベーション後、各培養体を滅菌
水で希釈し、最終的に1〜5×106 コロニー形成単位
(CFU)/mlの濃度を得た。
【0022】96ウェル・ミクロプレートに、MIC−
2000(Dynatech)を用いて、接種した。こ
れは、ウェル当たり1.5mlを与えるから、最終的
に、ウェル当たり、1.5〜7.5×103 個の細胞を
もたらしたことになる。このミクロプレートを、35℃
で、24時間インキュベートした。最小抑制濃度(MI
C)は、肉眼的に観察される成長を与えない、薬剤の最
低濃度とした。
【0023】MICを記録した後、プレートを振とうし
て、細胞を再懸濁した。その後、96ウェル・ミクロプ
レートのウェルから1.5μlの標本を、サブロー・デ
キストロース寒天を含む、単一ウェル・トレーに移し
た。接種したトレーを、28℃で、24時間インキュベ
ートし、次に、最小殺真菌濃度(MFC)の読み取りを
行った。MFCは、スポット当たり無成長ないし4個を
越えないコロニーを与える、薬剤の最低濃度と定義し
た。結果は下記の通りである。
【0024】 微生物 MFC(μg/ml) C. Albicans MY 1028 0.5C. Albicans MY 1055 0.5C. Albicans MY 1730 0.125C. tropicalis MY 1012 0.125C. pseudotropicalis MY 1100 0.25C. parapsilosis MY 1010 0.25 この化合物はまた、真菌に対して生体内でも活性を示
す。これは、化合物A−Iaで例示することができる。
【0025】Candida albicans MY
1055の一晩インキュベートしたSDA培養体から
の成長物を、減菌生食液中に懸濁し、細胞濃度を血球計
数法により定量し、細胞懸濁液を3.75×105 細胞
/mlに調整した。次に、この懸濁液の0.2ミリリッ
トルを、マウスの尾静脈に静注した。この際、最終接種
体が、1マウス当たり、7.5×104 細胞となるよう
にした。
【0026】定量は次のようにして行った。すなわち、
各種濃度の化合物A−Iaの水溶液を、1日2回(b.
i.d.)、連続4日間、18から20グラムの雌性D
BA/2マウスの腹腔内(I.P.)に投与した。この
マウスはあらかじめ、上記のやり方で、Candida
albicansで感染させてある。C. albi
cansで免疫誘発したマウスに蒸留水を腹腔内投与
し、これをコントロールとした。7日後、マウスを二酸
化炭素ガスで屠殺し、両腎臓を無菌的に摘出し、これ
を、5ミリリットルの滅菌生食液を含む、滅菌ポリエチ
レン・バッグ中に移した。この腎臓をバッグ中でホモジ
ェネートし、滅菌生食液で連続希釈し、分液をSDAプ
レート上に展開した。プレートを35℃で48時間イン
キュベートし、酵母コロニーを数え、腎臓1グラム当た
りの、コロニー形成単位(CFU)の定量を行った。化
合物A−Iaは、0.4mg/kgを1日2度連続4日
間腹腔内に注入すると、回収可能なCandida C
FUを99%減退させた。
【0027】本発明の化合物はまた、免疫不全患者にお
けるPneumocystis carinii感染を
抑制ないし緩解するのにも有効である可能性がある。治
療ないし感染予防目的に対して、本発明化合物がどのよ
うに有効であるかを見るには、免疫抑制ラットに関する
実験で調べて見ればよい。この実験においては、スプレ
ーグ・ドーリィ・ラット(体重約250g)を、飲用水
に混ぜたデキサゾン(2.0mg/L)で免疫抑制し、
かつ、7週間低タンパク食餌で養い、潜伏感染によるp
neumocystis肺炎を起こさせた。薬物治療の
前に、2匹のラットを屠殺し、Pneumocysti
carinii肺炎(PCP)の存在を確認した。
5匹のラット(体重約150グラム)に、1日2回、4
日間、皮下に(sc)、0.25mlの担体(蒸留水)
に溶解した化合物A−Iaを注入した。搬送体コントロ
ールも行った。投与期間中ずっと、動物には全て飲用水
に溶解したデキサゾンと、低タンパク食餌を与えた。投
与の終了時に、全ての動物を屠殺し、肺を摘出・処理
し、病気の程度を、染色したスライドを検鏡して調べ、
嚢胞の有無を確かめた。嚢胞がどのように予防された
か、減退したかは、処置ラットの肺のスライドを、未処
置コントロールないし溶媒コントロールの肺における嚢
胞数と比較して得た。
【0028】本化合物を、通常の製薬混合法を用いて、
ある製薬的に受容可能な担体と処方して、新規の製薬組
成物にした時に、著明な薬剤活性作用を最も有効に活用
することができた。
【0029】その新規の組成物は、少なくとも、活性化
合物の、抗真菌性、抗pneumocystisの治療
有効量を含む。一般に、この組成物は、化合物Xすなわ
ち、成分の1つを、少なくとも重量で1%を含む。使用
前の希釈に適した濃縮組成物は、重量にして90%以上
を含む。この組成物としては、経口、局所塗布、非経口
(腹腔内、皮下、筋注、静注を含む)、鼻孔、直腸投
与、もしくは、吸入に適当な組成物が含まれる。この組
成物は、化合物Xを、所期の媒質に適当な成分と密に混
合して、あらかじめパックしてもよい。
【0030】経口投与用に処方された組成物は、液体組
成物でも、固体組成物でもよい。液体製剤の場合には、
治療薬剤を、水、グリコール、油、アルコール等のよう
な液性担体と処方してもよい。また、カプセルや錠剤の
ような固体製剤の場合には、デンプン、糖分、カオリ
ン、エチル・セルロース、重炭酸カルシウムと重炭酸ナ
トリウム、リン酸カルシウム、カオリン、タルク、ラク
トース等のような固相担体と、一般に、ステアリン酸カ
ルシウムのような潤滑剤と、結合材、崩壊剤等と一緒に
混合してもよい。投与が易しいので、錠剤やカプセル
は、経口剤形としては、最も有利である。この組成を、
単位剤形(この後で定義する)として処方するのは殊に
有利である。なぜなら、投与が容易で、用量が斉一にな
るからである。単位用量形の組成物は、本発明の一面を
形成する。
【0031】組成物は、注射用に処方してもよい。注射
用には、油性ないし水性担体中の懸濁液、溶液、また
は、乳液のような形であってもよい。担体には、例え
ば、0.85パーセント塩化ナトリウム水溶液、5パー
セントデキストロース水溶液がある。組成物は、懸濁
剤、安定剤、および/または、分散剤のような処方剤を
含んでいてもよい。緩衝剤、および、生食液ないしグル
コースのような添加剤を加えて、溶液を等張性にしても
よい。化合物はまた、アルコール/プロピレン・グリコ
ールまたはポリエチレン・グリコールに溶解して、静注
滴下投与に用いてもよい。この組成物はまた、アンプル
ないし多投与容器に入れて、できれば保存剤を添加し
て、単位投与形としてもよい。それとは別に、活性成分
を粉末形とし、これにより、投与前に適当な担体と再処
方することができるようにしてもよい。
【0032】本明細書、請求項で用いる「単位投与形」
および類似の用語は、物理的にばらばらの単位を指し、
各単位は、製薬担体と結合して所期の治療効果を発揮す
るように計算された、規定量の活性成分を含む。このよ
うな単位投与形の例としては、錠剤、カプセル、丸薬、
包装末、オブラート末、アンプル入りないし多投与容器
入り秤量単位等がある。本発明の単位用量は、一般に、
化合物の1つを、100から200ミリグラム含む。
【0033】この化合物を抗真菌剤として用いる場合に
は、どのような投与法を用いてもよい。真菌感染を治療
するには、多くの場合、経口投与が望ましい。
【0034】この化合物をpneumocystis感
染の抑止に用いるのであれば、直接肺、気管支を治療す
るのが望ましい。このためには、吸入法が好ましい。吸
入による投与には、本発明の化合物を、加圧パックない
し噴霧器から、エロゾル・スプレーの形で与えるのが便
利である。吸入のための、望ましい配送システムは、用
量計量吸入エロゾル(MDI)であって、このエロゾル
は、化合物A−IないしA−IIを、過フッ化炭化水素や
炭化水素のような適当な駆動剤に溶解した懸濁液ないし
溶液として処方する。
【0035】本発明の化合物は、錠剤、カプセル、局所
塗布用組成、吸入末、座薬、その他として用いることが
できるが、また一方で、本発明の化合物の、水や水性溶
媒に対する溶解性から、それらは、注入用処方にも、ま
た、エロゾル・スプレーにふさわしい液体組成物として
も、好適なものとなる。
【0036】
【実施例】下記の実施例は、本発明を例示するものであ
って、制限的なものと解釈してはならない。
【0037】実施例1 1−[4−ヒドロキシ−5−アミノエチルチオ−N2
(10,12−ジメチル−1−オキソテトラデシル)オルニ
チン]−5−(3−ヒドロキシグルタミン)−6−(3
−ヒドロキシプロリン)エキノカンジン B トリフル
オロアセテート(配列番号1)
【0038】
【化8】 500ミリグラム(0.47ミリモル)の1−[4,5
−ジヒドロキシ−N2−(10,12−ジメチル−1−オキ
ソテトラデシル)オルニチン]−5−(3−ヒドロキシ
−グルタミン)−6−(3−ヒドロキシプロリン)エキ
ノカンジン B、5.34グラム(47ミリモル)の2
−アミノエタンチオール塩酸塩、および、109ミリグ
ラム(0.47ミリモル)の(1S)−(+)−10−
カンファースルフォン酸を、40ミリリットルの無水
N,N−ジメチルフォルムアミドに溶解した溶液を、2
5℃で、6日間攪拌した。反応混合物を、40ミリリッ
トルの水で希釈し、10%のアセトニトリル/水でパッ
クした“LICHROPREP”(E.Merck)R
P18(40〜63μm、15.0g)上でフラッシュ
・クロマトグラフした。カラムを、10〜40%のアセ
トニトリル/水で溶出し、各10%勾配毎に、2個の1
20ミリリットル分画を収集した。第2の、30%アセ
トニトリル/水分画を濃縮・乾燥凍結し、100ミリグ
ラムの試料を得た。この試料を、調製用HPLC“ZO
RBAX”C8 21.2×250mm、35〜40%
CH3 CN/H2 O(0.1% CF3 COOH)
で、10ml/分で精製し、64ミリグラム(12%)
の1−[4−ヒドロキシ−5−アミノエチルチオ−N2
−(10,12−ジメチル−1−オキソテトラデシル)オル
ニチン]−5−(3−ヒドロキシグルタミン)−6−
(3−ヒドロキシプロリン)エキノカンジン B トリ
フルオロアセテート(A−Ia)を白い無定形固体とし
て得た。 1H NMR(400 MHz、CD3 OD)
δ1.14(d、3、J=6.2Hz、CH3 −thr
eo)、2.83(m、2、SC2 CH2 NH3 +
3 COO- )、5.44(d、1、J=1.8Hz、
H5 orn);FAB−MS(Li)、m/e 11
31(M+H+Li)+
【0039】2個の、40%アセトニトリル/水分画か
ら、185ミリグラムの試料が得られ、これを、上記の
カラムを用いて、調製用HPLCによって精製し、40
〜45%のアセトニトリル/水(0.1%トリフルオロ
酢酸)で溶出し、1−[4−ヒドロキシ−5−(エピ)
−アミノエチルチオ−N2 −(10,12−ジメチル−1−
オキソテトラデシル)オルニチン]−5−(3−ヒドロ
キシグルタミン)−6−(3−ヒドロキシプロリン)エ
キノカンジン B トリフルオロアセテート(A−I
a)(128mg、24%)を、白色無定形の固体とし
て得た。 1H NMR(400MHz、CD3 OD)δ
1.34(d、3、J=6.3Hz、CH3 −thre
o)、2.89(m、2、SC2 CH2 NH3 +CF
3 COO-)、4.72(d、1、J=4.9Hz、H
5 orn);FAB−MS(Li)、m/e 113
1(M+H+Li)+
【0040】実施例2
【0041】
【化9】 500ミリグラムの化合物A−Ia(配列番号1)(実
施例1に記載するやり方で調製)と、100当量の塩化
トリメチルアンモニウムエタンチオールに、109ミリ
グラム(1当量)のカンファースルフォン酸を加え、得
られた混合物を、室温で、攪拌した。これを、HPLC
分析によって開始物質が転換されたことが判明するまで
続けた。次に、反応混合物を直接“ZORBAX”(2
1.2mm×25cm)C8カラムに注入し、40/6
0アセトニトリル/水(0.1%CF3 COOH)、1
0ml/分で、溶出した。HPLCで定量して純粋と判
明した分画をプールし、凍結乾燥し、所期の化合物A−
IIa(配列番号1)とした。これは、分子量1279.
5のトリフルオロ酢酸塩であった。
【0042】実施例3 実施例1、2で記載された通りに実施した操作で、R1
がCH3 であり、下記のような他の置換基(ここに、R
III が、H以外のものであれば、X- はCF3COO-
である)を有する化合物を調製した。
【0043】 化合物 R2 I IIIII 配列番号 III-A DMTD* CH3 CH3 − 2 III-B リノレイル CH3 CH3 − 2 III-C リノレイル CH3 CH3 CH3 2 III-D -C6 4 OC8 17 CH2 6 5 CH3 − 2 III-E -C6 4 OC8 17 CH3 CH3 CH3 * DMTD=9、11−ジメチルトリデシル実施例4 実施例1、2で記載された通りに実施した操作で、R1
がOHであり、下記のような他の置換基(ここに、R
III が、H以外のものであれば、X- はCF3 COO-
である)を有する下記のような化合物を調製した。
【0044】 化合物 R2 I IIIII 配列番号 IV-A DMTD CH3 CH3 − 3 IV-B リノレイル CH3 CH3 − 3 IV-C リノレイル CH3 CH3 CH3 3 IV-D -C6 4 OC8 17 CH2 5 CH3 − 3 IV-E -C6 4 OC8 17 CH3 CH3 CH3 実施例5 各々500mgの化合物A−Iaを含む、1000個の
圧縮錠剤を、下記の処方に基づいて調製した。
【0045】化合物 グラム 化合物A−Ia 500 澱粉 750 二塩基性リン酸カルシウム、含水 5000 ステアリン酸カルシウム 2.5 微粉末成分をよく混合し、10%澱粉ペーストで顆粒状
にした。この顆粒物を乾燥・圧縮し錠剤とした。
【0046】実施例6 各々500mgの化合物A−IIaを含む、1000個の
硬ゼラチン・カプセルを、下記の処方に基づいて調製し
た。
【0047】化合物 グラム 化合物A−IIa 500 澱粉 250 ラクトース 750 タルク 250 ステアリン酸カルシウム 10 この成分の均一混合物を、混ぜ合わせることによって調
整し、これを用いて、2片合体式硬ゼラチン・カプセル
を満たした。
【0048】実施例7 下記のような処方を持つエロゾル組成物を調製してもよ
い。
【0049】 キャニスター当たり 実施例III −Dの化合物 24mg レシチンNF液、濃縮 1.2mg トリクロロフルオロメタン、NF 4.026g ジクロロジフルオロメタン、NF 12.15g実施例8 250ミリリットルの注射液を、通例の方法によって、
下記の処方を持つように調製してもよい。
【0050】 デキストロース 12.5g 水 250ml 実施例IV−Aの化合物 成分を混合し、その後滅菌し、使用に備える。
【0051】開始原料の調製 この化合物用の開始原料は、天然産物か、天然産物の誘
導体である。
【0052】下記の化合物は、適当な微生物を、下記に
記載する栄養液で培養することによって生産した天然産
物である。
【0053】E−1は、炭素の主要供給源としてマンニ
トールを添加した栄養液で、Zalerion arb
oricola ATCC 20868を培養すること
によって生産することができる。これについては、アメ
リカ特許5,021,341、1991年6月4日に記
載してある通りである。
【0054】E−2は、Zalerion arbor
icola ATCC 20868を、アメリカ特許
4,931,352、1990年6月5日に記載してあ
る通り、栄養液で培養して生産してもよいし、もしく
は、アメリカ特許4,968,608、1990年11
月6日に記載してある通り、グリセロール添加栄養液で
培養してもよい。
【0055】異なるR2 を持つE−2核は、アメリカ特
許4,173,629に記載してある通り、Acrop
hialophora limonisporaを栄養
液で培養して生産してもよい。
【0056】R2 が天然産物のものと異なる基である開
始原料は次にようにして得ることができる。すなわち、
天然産物中の親脂質基を脱アシル化する。それには、栄
養液中の天然産物を、相当な脱アシル化が起こるまで、
脱アシル化酵素の作用に付す。このような酵素は、Ps
eudomondaceaeまたはActinopla
naceae族の微生物を培養することによって初めて
得られた。これについては、Experentia 3
4、1670(1978)またはアメリカ特許4,29
3,482に記載してある通りである。さらにその後、
この脱アシル化シクロペプチドを回収し、この脱アシル
化したシクロペプチドをアシル化する。それには、これ
を、適当な活性エステルR2 COXと混合する。このよ
うにして所期のアシル基を持つ化合物Eを得る。これに
ついては、アメリカ特許4,287,120に記載して
ある通りである。
【0057】E−3は、炭素、窒素、無機塩の同化性供
給源を含む栄養液中で、Zalerion arbor
icola ATCC 74030を好気性条件下で培
養することによって生産してもよい。特に、アンモニウ
ム塩を窒素の直接供給源とし、一塩基性リン酸カリウム
をpHコントロール用に用い、炭素の主要供給源として
マンニトールを添加させて生産してもよい。
【0058】配列リスト (1)配列番号1に関する情報 (i)配列特性 (A)長さ:6 (B)種類:アミノ酸 (C)鎖 :NA (D)形態:円形 (ii)分子形 ペプチド (xi)配列 Xaa Thr Xaa Xaa Xaa Xaa 1 5 (2)配列番号2に関する情報 (i)配列特性 (A)長さ:6 (B)種類:アミノ酸 (C)鎖 :NA (D)形態:円形 (ii)分子形 ペプチド (xi)配列 Xaa Thr Xaa Xaa Xaa Xaa 1 5 (3)配列番号3に関する情報 (i)配列特性 (A)長さ:6 (B)種類:アミノ酸 (C)鎖 :NA (D)形態:円形 (ii)分子形 ペプチド (xi)配列 Xaa Thr Xaa Xaa Xaa Xaa 1 5 (4)配列番号4に関する情報 (i)配列特性 (A)長さ:6 (B)種類:アミノ酸 (C)鎖 :NA (D)形態:円形 (ii)分子形 ペプチド (xi)配列 Xaa Thr Xaa Xaa Xaa Xaa 1 5 (5)配列番号5に関する情報 (i)配列特性 (A)長さ:6 (B)種類:アミノ酸 (C)鎖 :NA (D)形態:円形 (ii)分子形 ペプチド (xi)配列 Xaa Thr Xaa Xaa Xaa Xaa 1 5 (6)配列番号6に関する情報 (i)配列特性 (A)長さ:6 (B)種類:アミノ酸 (C)鎖 :NA (D)形態:円形 (ii)分子形 ペプチド (xi)配列 Xaa Thr Xaa Xaa Xaa Xaa 1 5

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)下記の式で表されるアミノアルキ
    ルチオエーテル、 【化1】 または、その酸付加塩、および (B)下記の式で表されるアンモニウムアルキルチオエ
    ーテル 【化2】 から成るグループから選ばれた化合物。ここに、R
    1 は、H、OH、または、CH3 であり、R2 は、C9
    −C21アルキル、C9 −C21アルケニル、または、C1
    −C10アルコキシフェニルであり、RI 、RII、RIII
    はそれぞれ独立に水素、C1 −C4 アルキル、または、
    ベンジルであり、X- は製薬的に受容可能な塩の陰イオ
    ンであり、かつ、nが2から6までの数である。
  2. 【請求項2】 下記の化学式を持つ化合物。 【化3】
  3. 【請求項3】 ある量の請求項1の化合物を、ある製薬
    的に受容可能な担体中に含む抗生物質組成物。
  4. 【請求項4】 単位投与形態の請求項3による組成物で
    あって、請求項1の化合物が、10ミリグラムから20
    0ミリグラムの量で存在するもの。
  5. 【請求項5】 請求項1の化合物の治療量を投与するこ
    とから成るヒトを含まない動物における真菌性感染の治
    療法。
  6. 【請求項6】 請求項1の化合物の予防量ないし治療量
    を投与することから成るヒトを含まない動物におけるP
    neumocystic carinii感染の予防な
    いし治療法。
  7. 【請求項7】 Pneumocystis carin
    iiに感染した免疫不全であるヒトを含まない動物の肺
    における嚢胞形成の予防法、ないし、形成嚢法の減退法
    であって、請求項1の化合物の、嚢法予防の有効量、な
    いし、減退有効量を投与することから成る方法。
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CA2080757A1 (en) 1993-04-18
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