JPH0740354A - 薄膜の製造方法及び薄膜製造装置並びに薄膜多層回路基板及び電子装置 - Google Patents

薄膜の製造方法及び薄膜製造装置並びに薄膜多層回路基板及び電子装置

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JPH0740354A
JPH0740354A JP5186348A JP18634893A JPH0740354A JP H0740354 A JPH0740354 A JP H0740354A JP 5186348 A JP5186348 A JP 5186348A JP 18634893 A JP18634893 A JP 18634893A JP H0740354 A JPH0740354 A JP H0740354A
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JP
Japan
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thin film
oven
film
waste gas
heating process
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Pending
Application number
JP5186348A
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English (en)
Inventor
Tamotsu Owada
保 大和田
Masahide Yamamoto
昌英 山本
Yoshikatsu Ishizuki
義克 石月
Hideya Hashii
秀弥 橋井
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 薄膜の製造方法及び製造装置並びにその薄膜
を使用して形成される薄膜多層回路基板及び電子装置に
関し、均質な絶縁薄膜を安定して供給する薄膜の製造方
法を提供することを目的とする。 【構成】 廃ガス検出装置が付設されてなるオーブンを
使用し、薄膜の焼成過程で発生する廃ガスをモニタして
オーブンの加熱プロセスを制御するか、または、膜厚測
定装置が付設されてなるオーブンを使用し、薄膜の焼成
過程における膜厚の変化をモニタしてオーブンの加熱プ
ロセスを制御するように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、薄膜の製造方法及び製
造装置並びにその薄膜を使用して形成される薄膜多層回
路基板及び電子装置に関する。
【0002】
【従来の技術】コンピュータ等電子機器の小型化、高速
化を図るために、半導体装置の集積度向上とゝもに実装
基板の高密度化が必須である。このため、回路基板は単
層プリント板から多層プリント板へと集積度の増大を遂
げ、さらに現在はベアチップ実装にも対応できるマルチ
チップモジュールが開発されつゝある。厚膜法で製造し
たセラミック回路基板をマルチチップモジュールの基板
に使用することもできるが、高速化を追求する大型コン
ピュータ等では、セラミックよりも誘電率が低く半田耐
熱性に優れたポリイミドを絶縁層として使用し、この絶
縁層と配線層とを交互に積層する、いわゆる薄膜多層配
線基板が実用化されている。
【0003】ポリイミド薄膜を形成するには、ポリアミ
ック酸溶液を基板上にスピンコートし、プリベークの後
露光・現像を行ってビア穴を形成し、これをオーブンで
加熱キュアして硬化させる方法がある。
【0004】有機薄膜の形成は加熱プロセスに大きく影
響されるが、従来の加熱プロセスは、キュア温度、キュ
ア時間、昇温レートの三つの条件をそれぞれ一定の条件
に設定してオーブンを運転し、焼成する方式が使用され
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】常に一定の条件(キュ
ア温度、キュア時間、昇温レート)でオーブンを運転し
ても、異なった種類・規格の別個のオーブンを使用すれ
ば絶縁膜の焼成状態は明らかに異なる。また、同一メー
カの同一規格のオーブンを使用したとしても、オーブン
個々の特性差によってやはり絶縁膜の焼成状態が異なっ
てくる。さらにまた、同じオーブンを運転しても運転者
の作業状況、工場内の電力事情、季節的要因等によって
常に均質な絶縁膜を形成することは困難である。
【0006】本発明の目的は、これらの欠点を解消する
ことにあり、薄膜多層配線基板用絶縁膜の形成にあた
り、均質な絶縁薄膜を安定して供給する薄膜の製造方法
及び製造装置を提供することにあり、さらにはその製造
方法を使用して製造される薄膜多層配線基板及び電子装
置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的のうち、薄膜
の製造方法は、廃ガス検出装置が付設されているオーブ
ンを使用し、薄膜の焼成過程で発生する廃ガスをモニタ
して前記のオーブンの加熱プロセスを制御する薄膜の製
造方法、または、膜厚測定装置が付設されているオーブ
ンを使用し、薄膜の焼成過程における膜厚の変化をモニ
タして前記のオーブンの加熱プロセスを制御する薄膜の
製造方法によって達成される。
【0008】上記の目的のうち、薄膜製造装置は、オー
ブン(1)と、このオーブン(1)に付設された廃ガス
検出装置(4)と、この廃ガス検出装置(4)により検
出された廃ガス値に対応して前記のオーブン(1)の加
熱プロセスを制御する加熱プロセスコントローラ(5)
とからなる薄膜製造装置、または、オーブン(11)
と、このオーブン(11)内で焼成される薄膜の膜厚を
測定する膜厚測定装置(14)と、この膜厚測定装置
(14)により測定された膜厚に対応して前記のオーブ
ン(11)の加熱プロセスを制御する加熱プロセスコン
トローラ(15)とからなる薄膜製造装置によって達成
される。なお、前記の廃ガス検出装置(4)は質量分析
計、または、炭酸ガス検出器、または、水分検出器であ
ることが好ましく、また、前記の膜厚測定装置(14)
は、X線照射により発生する蛍光X線を検出して膜厚を
測定する装置、または、レーザ光照射による干渉反射波
を検出して膜厚を測定する装置、または、触針式により
膜厚を測定する装置であることが好ましい。
【0009】なお、この薄膜の製造方法を使用して回路
基板、または、薄膜多層回路基板、さらには電子装置を
製造することができる。
【0010】
【作用】キュア温度、キュア時間、昇温レートはオーブ
ン自体に作用するパラメータであり、直接絶縁膜の焼成
状態を決定するものではない。安定した膜質の絶縁膜を
多量に供給するためには、キュア温度、キュア時間、昇
温レートだけを使って加熱プロセスを制御するのではな
く、オーブンの中で焼成される膜自体から得られる情報
をモニタしながらキュアすることが必要である。
【0011】モニタリング方法の一つとして、焼成中の
樹脂の化学変化を赤外吸収スペクトル分析によってモニ
タする方法が考えられる。しかし、焼成中の樹脂の化学
的構造変化が顕著なものに対してはこの方法も有効であ
るが、焼成中の赤外スペクトルに大きな変化が見られな
い樹脂や特徴のあるスペクトル変化が指紋領域で明確に
出ない時等は、このモニタリング方法は役に立たない。
【0012】有機薄膜を加熱焼成するときに、樹脂を溶
解している有機溶剤や架橋反応に伴うCO2 、H2 O等
の廃ガスが発生する。本発明の発明者らは、これらの廃
ガスが有機薄膜の形成状態と密接な関係にあることを見
出した。すなわち、有機薄膜のキュア終了時点では、樹
脂の溶剤は抜けてなくなり、また、CO2 やH2 Oの値
は図3に示すように極小値を示すことが判明した。この
ことから、廃ガス中の溶剤またはCO2 またはH2 Oを
モニタして加熱プロセスを制御すれば均質の有機薄膜を
形成することが可能であるとの結論を得た。
【0013】また、有機薄膜の膜厚は熱硬化にともなっ
て減少する。本発明の発明者らは、焼成中の膜厚が加熱
プロセスの制御に利用できるのではないかと着目し研究
した結果、図4に示すように焼成中のポリイミドのイミ
ド化率と膜厚とは相関関係があることを見出した。した
がって、焼成中に有機薄膜の膜厚をモニタして加熱プロ
セスを制御すれば、均質の有機薄膜を形成することが可
能であるとの結論を得た。
【0014】
【実施例】以下、図面を参照して、本発明の三つの実施
例に係る薄膜製造装置及び薄膜製造方法について説明す
る。
【0015】第1例 図1参照 図1に薄膜製造装置の構成図を示す。図において、1は
オーブンであり、2は試料載置台であり、3は加熱ヒー
タであり、4はオーブンからの廃ガスを検出する廃ガス
検出装置であり、5は加熱プロセスコントローラであ
る。
【0016】或る種のオレフィン系樹脂をキシレンに溶
解し、これをシリコン基板上にスピンコート法を使用し
て塗布した試料6を試料載置台2上に載置してオーブン
1内を真空排気し、加熱ヒータ3を使用して10℃/m
inの昇温速度で27℃から300℃まで試料6を加熱
する。廃ガス検出装置4に質量分析計を使用して廃ガス
を分析すると、溶剤であるキシレンが約80℃から発生
し、200℃で完全に抜けることが確認された。したが
って、キュア中に質量分析計4で廃ガス中に含まれるキ
シレンを検出して加熱プロセスコントローラ5に入力
し、キシレンが検出されなくなったときに加熱プロセス
コントローラ5から信号を出力して加熱ヒータ3への電
力供給を停止するようにすれば、均質の有機薄膜を形成
することができる。
【0017】第2例 図3同時参照 ガラスセラミック上にポリイミドを塗布した試料を試料
載置台2の上に載置してオーブン1内を真空排気し、加
熱ヒータ3を使用して30℃/minの昇温速度で27
℃から500℃まで加熱する。廃ガス検出装置4にCO
2 検出器またはH2 O検出器を使用してオーブン1から
の廃ガス中に含まれるCO2 またはH2Oを検出すると
図3に示すグラフが得られる。同図(a)はCO2 の検
出量であり、(b)はH2 Oの検出量である。図に矢印
をもって示すところでいずれも極小値を示しており、こ
の時点で架橋反応が終了したことが認められる。したが
って、オーブン1からの廃ガス中に含まれるCO2 また
はH2 OをCO2 検出器またはH2 O検出器で検出して
加熱プロセスコントローラ5に入力し、加熱プロセスコ
ントローラ5でCO2 またはH2 Oが極小値になったこ
とを判定して信号を出力し、加熱ヒータ3への電力供給
を停止するようにすれば、均質の有機薄膜を形成するこ
とができる。
【0018】第3例 図2参照 図2に薄膜製造装置の他の例の構成図を示す。図におい
て、11はオーブンであり、12は試料載置台であり、
13は加熱ヒータであり、14−1はX線発生装置であ
り、14−2は二次的蛍光X線検出器であり、15は加
熱プロセスコントローラである。
【0019】図4同時参照 基板上にポリイミド前駆体を塗布して仮硬化させた試料
16を試料載置台12上に載置し、加熱ヒータ13を使
用して5℃/minの昇温速度で400℃の温度まで加
熱する。加熱の過程で、ポリイミド膜にX線発生装置1
4−1の発生するX線を照射し、ポリイミド膜から二次
的に発生する蛍光X線を二次的蛍光X線検出器14−2
で検出してポリイミド膜の厚さを測定すると図4のグラ
フAが得られる。これと同時に、赤外吸収スペクトル分
析を行ってポリイミド膜のイミド化率を測定すると図4
のグラフBが得られる。なお、イミド化率は波数178
0cm-1の赤外吸収と波数1500cm-1の赤外吸収と
の比で求められる。図4に示すように、ポリイミド膜の
イミド化率と膜厚とは相関関係があるので、キュア中に
ポリイミド膜の膜厚を測定して加熱プロセスコントロー
ラ15に入力し、膜厚が目的とするイミド化率に対応す
る厚さになったときに加熱プロセスコントローラ15か
ら加熱ヒータ13に信号を出力して加熱ヒータ13への
電力供給を停止するようにすれば、均質な有機薄膜を安
定して形成することができる。
【0020】なお、膜厚測定はX線を使用する上記の方
法の他に、オーブンに一体化して付設されたレーザ発生
装置の発生するレーザを照射してその反射波の干渉を利
用する方法、または、オーブン内部に装備された触針式
の膜厚測定ユニットを使用する方法等がある。
【0021】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明に係る薄膜
の製造方法及び薄膜製造装置並びに薄膜多層回路基板及
び電子装置においては、薄膜を焼成する際に、薄膜から
発生する廃ガスや膜厚の変化というような薄膜自体から
得られる情報をモニタして焼成しているので、オーブン
の特性差や外部要因に左右されず均質な薄膜を安定して
形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】薄膜製造装置の構成図である。
【図2】薄膜製造装置の構成図である。
【図3】オーブンからの廃ガス中に含まれるCO2 とH
2 Oの経時変化を示すグラフである。
【図4】有機薄膜のキュア温度とイミド化率及び膜厚と
の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1、11 オーブン 2、12 試料載置台 3、13 加熱ヒータ 4 廃ガス検出装置 5、15 加熱プロセスコントローラ 6、16 試料 14 膜厚測定装置 14−1 X線発生装置 14−2 二次的蛍光X線検出器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 橋井 秀弥 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 廃ガス検出装置が付設されてなるオーブ
    ンを使用し、薄膜の焼成過程で発生する廃ガスをモニタ
    して前記オーブンの加熱プロセスを制御することを特徴
    とする薄膜の製造方法。
  2. 【請求項2】 オーブン(1)と、 該オーブン(1)に付設された廃ガス検出装置(4)
    と、 該廃ガス検出装置(4)により検出された廃ガス値に対
    応して前記オーブン(1)の加熱プロセスを制御する加
    熱プロセスコントローラ(5)とからなることを特徴と
    する薄膜製造装置。
  3. 【請求項3】 前記廃ガス検出装置(4)は質量分析計
    であることを特徴とする請求項2記載の薄膜製造装置。
  4. 【請求項4】 前記廃ガス検出装置(4)は炭酸ガス検
    出器であることを特徴とする請求項2記載の薄膜製造装
    置。
  5. 【請求項5】 前記廃ガス検出装置(4)は水分検出器
    であることを特徴とする請求項2記載の薄膜製造装置。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の薄膜の製造方法を使用し
    て薄膜が形成されてなることを特徴とする回路基板。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の薄膜の製造方法を使用し
    て薄膜が積層形成されてなることを特徴とする薄膜多層
    回路基板。
  8. 【請求項8】 膜厚測定装置が付設されてなるオーブン
    を使用し、薄膜の焼成過程における膜厚の変化をモニタ
    して前記オーブンの加熱プロセスを制御することを特徴
    とする薄膜の製造方法。
  9. 【請求項9】 オーブン(11)と、 該オーブン(11)内で焼成される薄膜の膜厚を測定す
    る膜厚測定装置(14)と、 該膜厚測定装置(14)により測定された膜厚に対応し
    て前記オーブン(11)の加熱プロセスを制御する加熱
    プロセスコントローラ(15)とからなることを特徴と
    する薄膜製造装置。
  10. 【請求項10】 前記膜厚測定装置(14)は、X線照
    射により発生する蛍光X線を検出して膜厚を測定する装
    置であることを特徴とする請求項9記載の薄膜製造装
    置。
  11. 【請求項11】 前記膜厚測定装置(14)は、レーザ
    光照射による干渉反射波を検出して膜厚を測定する装置
    であることを特徴とする請求項9記載の薄膜製造装置。
  12. 【請求項12】 前記膜厚測定装置(14)は、触針式
    により膜厚を測定する装置であることを特徴とする請求
    項9記載の薄膜製造装置。
  13. 【請求項13】 請求項8記載の薄膜の製造方法を使用
    して薄膜が積層形成されてなることを特徴とする薄膜多
    層回路基板。
  14. 【請求項14】 請求項13記載の薄膜多層回路基板に
    電子部品が搭載されてなることを特徴とする電子装置。
JP5186348A 1993-07-28 1993-07-28 薄膜の製造方法及び薄膜製造装置並びに薄膜多層回路基板及び電子装置 Pending JPH0740354A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0867353A2 (en) 1997-03-28 1998-09-30 Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha Power-assisted wheelbarrow

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0867353A2 (en) 1997-03-28 1998-09-30 Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha Power-assisted wheelbarrow
US6065555A (en) * 1997-03-28 2000-05-23 Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha Power-assisted wheelbarrow

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