JPH0739540A - 音声解析装置 - Google Patents

音声解析装置

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JPH0739540A
JPH0739540A JP5190309A JP19030993A JPH0739540A JP H0739540 A JPH0739540 A JP H0739540A JP 5190309 A JP5190309 A JP 5190309A JP 19030993 A JP19030993 A JP 19030993A JP H0739540 A JPH0739540 A JP H0739540A
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JP5190309A
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Masami Miura
雅美 三浦
Yumiko Wakayama
由美子 若山
Susumu Yabe
進 矢部
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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  • Measurement Of The Respiration, Hearing Ability, Form, And Blood Characteristics Of Living Organisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 難聴者の検査が簡単かつ正確に行える音声解
析装置を提供する。 【構成】 所定個の呈示音を出力する呈示音出力手段
2,4,5,6と、呈示音に対する応答音の入力手段7
と、出力手段2,4,5,6から出力される呈示音と入
力手段7に入力された応答音との対応関係を記憶する記
憶手段8と、この記憶手段8に記憶されたデータに基づ
いて、それぞれの呈示音の和及び応答音の和を求めると
共に、各呈示音から見た応答音との一致率と、各応答音
から見た呈示音との一致率とを求めるデータ処理手段1
とを設け、データ処理手段1で求めた比率の値を集計し
て出力させるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば難聴者の難聴の
度合いを検査する場合に適用して好適な音声解析装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、難聴者がどの程度正確に会話など
の音声を聞き取ることができるかを検査する場合には、
「あ」とか「い」とかの音(以下この音を呈示音と称す
る)をテープレコーダ等から再生させて聞き取らせ、ど
のような音として聞き取ったかを集計して表にし、言葉
の聞き誤り(異聴)を調べていた。このようにして得ら
れる表は、異聴表と称される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このように
して得られた異聴表は、「あ」とか「い」とかの呈示音
がどのように聞こえたかを表すだけであり、この異聴表
を見て難聴の度合いなどを判断するためには、熟練が必
要であった。例えば、検査した難聴者に適した特性の補
聴器を、異聴表に基づいて選択することが行われている
が、従来の異聴表を見て、どのような補聴器が合ってい
るかを簡単に判断することはできなかった。
【0004】本発明はかかる点に鑑み、難聴者の検査が
簡単かつ正確に行える音声解析装置を提供することを目
的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、例えば図1に
示すように、所定個の呈示音を出力する呈示音出力手段
2,4,5,6と、呈示音に対する応答音の入力手段7
と、出力手段2,4,5,6から出力される呈示音と入
力手段7に入力された応答音との対応関係を記憶する記
憶手段8と、この記憶手段8に記憶されたデータに基づ
いて、それぞれの呈示音の和及び応答音の和を求めると
共に、各呈示音から見た応答音との一致率と、各応答音
から見た呈示音との一致率とを求めるデータ処理手段1
とを設け、データ処理手段1で求めた比率の値を集計し
て出力させるようにしたものである。
【0006】またこの場合に、各音毎の比率の値に、そ
れぞれの音の重要度に比例した係数を乗算させ、この係
数を乗算させた比率の値を出力させるようにしたもので
ある。
【0007】またこの場合に、各呈示音の出力回数の違
いに応じた係数を各呈示音毎に求め、この係数を各音毎
の比率の値に乗算させた値を出力させるようにしたもの
である。
【0008】さらにこの場合に、各音をグループ毎に分
類し、同じ分類の音の比率の値の平均値を求めて出力さ
せるようにしたものである。
【0009】
【作用】本発明によると、例えば集計して出力されるデ
ータを表として表示させたりすることで、この表から各
呈示音毎に正しく聞き取ることができた比率と、各応答
音毎に正しく聞き取ることができた比率とが直ちに判断
でき、被検査者の難聴の度合い(聞き取り能力)を正確
に知ることができる。
【0010】この場合、それぞれの呈示音の重要度に比
例した係数を乗算させることで、例えば日常会話での各
音の出現頻度に比例したデータが得られ、日常会話での
被検査者の異聴状態の傾向を知ることができる。
【0011】また、各呈示音の出力回数の違いに応じた
係数を各呈示音に乗算させることで、各呈示音の出力回
数が異なる場合でも、それぞれの呈示音を同じ回数聞き
取った場合と同じ状態のデータを得ることができる。
【0012】さらに、各音をグループ毎に分類し、同じ
分類の音の比率の値の平均値を求めることで、異聴状態
の傾向を簡単に知ることができる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の音声解析装置の一実施例を、
添付図面を参照して説明する。
【0014】図1において1は中央制御装置(CPU)
を示し、この中央制御装置1はマイクロコンピュータで
構成され、被検査者に聞かせる音声(以下この音声を呈
示音と称する)の再生制御と、この呈示音に対する被検
査者の応答のデータ処理とを行う。
【0015】まず、中央制御装置1の制御による呈示音
の再生処理について説明すると、この音声解析装置1は
呈示音メモリ2を備え、このメモリ2に呈示音として再
生させる必要のある言葉が音声データとして記憶させて
ある。そして、中央制御装置1に接続された操作キー3
の操作に基づいた中央制御装置1の制御で、このメモリ
2に記憶された音声データの中の所定のデータを読出さ
せ、再生処理回路4に供給する。そして、この再生処理
回路4で、アナログ音声信号への変換などの再生に必要
な処理を行い、処理されたアナログ音声信号を、出力ア
ンプ5を介してスピーカ6に供給し、スピーカ6から再
生させ、難聴の程度等を検査する必要のある被検査者m
に聞かせる。
【0016】そして、スピーカ6の近傍には応答用キー
7を配置する。この応答用キー7は、「あ」,「い」,
「う」‥‥などの51音のキーが配され、この応答用キ
ー7のキー操作により、被検査者mが聞き取った言葉を
入力させる。この応答用キー7のキー操作による入力デ
ータは、解析用メモリ8に記憶させる。また、この解析
用メモリ8には、音声解析装置1から呈示音メモリ2に
読出しを指示した呈示音のデータが供給され、この呈示
音のデータも記憶される。
【0017】そして、解析用メモリ8に記憶された応答
音のデータ及び呈示音のデータは、中央制御装置1の制
御に基づいて各音毎の数の集計や、各音毎の呈示音と応
答音との数の比率などが算出され、その算出結果も解析
用メモリ8に記憶される。また、各音を類似した音毎に
分類した場合の数の集計や、各類での呈示音と応答音と
の数の比率なども算出されて、結果が解析用メモリ8に
記憶されるようにしてある。
【0018】ここで本例においては、このときの解析と
して、出異聴正解率の算出と、入異聴正解率の算出とを
行うようにしてある。この出異聴正解率と入異聴正解率
について説明すると、「音Aを音Bに聞き間違える」と
き、音Aがどのように聞こえたかに着目して解析する出
異聴と、音Bに聞こえた音は何かに着目して解析する入
異聴とが考えられる。本例では、この2種類の異聴に関
して、出異聴正解率と入異聴正解率を次のように定義し
て算出する。音Aの出異聴正解率とは、音Aを呈示した
とき、音Aに聞こえた正解数を音Aの呈示数で除算した
ものをいう。音Bへの入異聴正解率とは、検査語表の音
すべてを呈示して音Bに聞こえた度数で、呈示音を音B
であった正解数を除算したものをいう。
【0019】また本例においては、検査に使用する音
(呈示音)の発生回数の比率と、日常会話での各音の出
現比率との違いを、解析用メモリ8内での演算処理によ
り補正できるようにしてある。即ち、検査音語表を構成
する音の比率と日常会話での音の出現比率とが異なるこ
とがある。このとき、音Aの出異聴正解率は、検査語音
の構成比率の影響を受けないが、音Bへの入異聴正解率
は、検査語音に含まれる音の構成割合によって音Bに聞
こえる数が異なるので検査語音の構成比率の影響を受け
る。そこで、検査語音の構成比率が日常会話の音の出現
頻度に比例するように、メモリ8内に記憶されたデータ
に重み係数をかけてから、検査音すべてを呈示して音B
に聞こえた度数の集計および音Bを呈示したときに音B
に聞こえた度数の集計をして、入異聴正解率を算出する
ようにしてある。もし、検査語音の音の構成比率が日常
会話での音の出現頻度と同じなら重みは1となる。
【0020】また、各音を分類する場合には、例えば図
2に示すように、各音の子音の成分毎に分類する。さら
に、各子音を、図3に示すように、無声子音,有声子
音,弾音,鼻音,半母音にグループ分けする。さらに、
無声子音と有声子音とは、破裂音,摩擦音,破擦音にグ
ループ分けする。
【0021】このような分類をする場合において、明瞭
度の集計を行うために、子音に着目して分類した場合に
も出異聴正解率、入異聴正解率の考え方を拡張して明瞭
度解析をするようにしてある。例えば「カ」、「キ」、
「ク」、「ケ」、「コ」を「カ行」として扱う。このと
き、「カ」が「ケ」に聞こえても子音としては正解にさ
せる。このときにも、もし日常会話での子音の出願頻度
と検査語表での構成比率が異なっているときには、日常
会話の音の出願頻度に比例するように重み係数をかけて
から、出異聴正解率と入異聴正解率を算出する。例えば
図4に示すように集計されたときに、「カ行」が日常会
話出現率の2倍である場合、この「カ行」のデータに1
/2をかけた図5に示す状態に集計する。なお、図4,
図5において、*はその他の子音、Vは純母音、Cは正
解数、Tは呈示数、%は子音正解率(%)を示す。図6
以降についても同じである。
【0022】さらに、子音を図3に示すようにグループ
分けした状態で、出異聴正解率と入異聴正解率とを求め
るようにしてある。このことを、無声子音のグループを
例にして以下説明すると、このときにも日常会話での子
音の出現頻度と検査語表での構成比率が異なっていると
きには、聞き誤り対応表の度数に日常会話の音の出現頻
度に比例するように重み係数をかけてから計算を行な
う。即ち、図6に示す集計値が得られるとき、この表の
「タ行」の構成比率が日常会話での子音の出現頻度の3
倍であったときには1/3倍する補正を行ってから、図
7に示すように、各グループの計算を行なう。この計算
としては、まず無声子音のグループの正解数は、「カ
行」、「サ行」、「タ行」、「ハ行」、「パ行」のそれ
ぞれの正解の和となる。これをそれぞれの音の呈示数の
和で除算すれば、無声子音のグループの出異聴正解率と
なる。入異聴正解率の場合は、検査語音すべてを呈示し
たときに「カ行」、「サ行」、「タ行」、「ハ行」、
「パ行」に聞こえた度数の和で、正解数の和を割ったも
のを無声子音グループの入異聴正解率という。なお、図
7において、g%は子音グループ正解率(%)である。
【0023】そして、このようにして解析用メモリ8に
記憶された各種データを、中央制御装置1の制御に基づ
いて表示処理部9に供給し、この表示処理部9で集計し
た結果などを一覧表として表示できる画像データに変換
する。そして、この表示処理部9で得た画像データをモ
ニタ受像機10に供給し、モニタ受像機10の画面上に
集計した結果などを解析表として表示させる。また、表
示処理部9にはプリンタ11が接続してあり、このプリ
ンタ11に画像データを供給することで、紙に集計した
結果などを解析表としてプリントアウトできる。
【0024】次に、本例の解析装置にて解析して得た表
を、モニタ受像機10に表示させた例(或いはプリンタ
11にてプリントアウトさせた例)を、図8以降を参照
して説明する。
【0025】まず、図8に示した表は子音別の異聴解析
例で、ここでは子音を発音の仕方と音の特徴で分類し、
呈示音と応答音との関係を対応表の形式で表示するとと
もに出異聴正解率、入異聴正解率も合わせて表示する。
ここでの子音の分類は図2に示した分類であり、子音を
さらに大きく分類した子音グループ分類は図3に示す分
類状態である。このように分類した場合の解析結果が図
8に示す表で、縦に呈示音、横に応答音をならべた表で
ある。この図8を説明すると、最初に子音tの行を横に
みて出異聴について解析する。子音tはタからトまで5
音呈示したが、回答音で子音tであったものは3音、子
音kであったものは1音、子音pであったものは1音で
あったとする。このとき、子音tの呈示音数は5音で、
出異聴での正解は3音であるから、出異聴正解率は60
%となる。一方、表の子音tの例を縦にみて入異聴につ
いて解析する。子音tに聞こえた音のうち、呈示が子音
tであったものが3音、子音sであったものが2音あ
る。このとき、入異聴正解率は60%となる。さらに、
無声子音グループ(ptkhs)でみてみると、子音p
kthsの呈示数は19(0+5+5+4+5)音で、
そのうちそれぞれの正解の合計正解数は11(0+3+
4+3+1)音であり出異聴正解率は58%、子音pk
thsそれぞれに聞こえた音は17(1+5+5+5+
1)音でそのうち呈示が同じ子音であったものは11
(0+3+4+3+1)音であり入異聴正解率は65%
となる。
【0026】このような解析によって、例えば、高音域
の聴力の劣化や補充現象の影響等が推測できる。図8に
示す例は無意味2連音節語明瞭度検査の第1音節の場合
であるが、子音sの出異聴明瞭度が低い等、高域周波数
の聴力の劣化が現われている。
【0027】次に、子音グループ間異聴解析例について
説明すると、ここでは図8に示した子音別異解析表の子
音グループ分類と同様に子音を分類し、子音グループと
してまとめてことばの聞き取りの具合を解析する。子音
グループの分け方は図3に示す状態で行われる。ここで
は、主に呼気のはき方(調音方式)による音の特徴によ
って分類した。ここでの解析例を図9に示す。この図9
の場合の具体的な処理を説明すると、無声子音グループ
(ptkhs)の総呈示数は19(0+5+5+4+
5)音で、そのうち子音ptkhsのいずれかに聞こえ
たと回答した数が17音であることが図8よりわかる。
従って、ptkhsグループからptkhsグループへ
は17/19で89%となる。同様にptkhsグルー
プからbdgzグループへは1/19で5%となる。
【0028】この解析によれば、例えば、無声子音を有
声子音に聞き間違える異聴が多いとき、音声波形の無音
区間の知覚能力が劣化してきている可能性が高いので無
音区間を広げる補聴処理が有効であるという判断ができ
る。
【0029】次に、母音異聴解析例について説明する
と、音は、子音と母音との組合せによってつくられてい
る。また、音のエネルギーの多くの母音部に集中してお
り、母音の聞き誤りは言葉の理解に大きく影響する。ま
た、母音部にエネルギーが集中しているので、補聴器の
増幅特性の影響を受けやすく、母音異聴解析の成績が低
下しているときには補聴器の振幅圧縮や振幅制限の調整
不備であることが多い。ここでの解析処理は、音節の母
音だけに着目し、呈示音の母音が回答ではどの母音に認
識されたかを集計する。図10に示した例では、「エ」
を8音呈示したうち「エ」に3音、「オ」に5音認識さ
れている。つまり、「エ」の正解率は38%である。
「エ」の第2フォルマント周波数を誤認識すると「オ」
になることより、この難聴者は、第2フォルマントを誤
認識しやすいことを現しており、高域周波数の聴力の劣
化や周波数分解能力の劣化によるフォルマント周波数の
誤認識が考えられ、例えば高域強調やフォルマント強調
処理ができる補聴器の選定が行われる。
【0030】次に、詳細な子音異聴解析例について説明
すると、図8に示した子音別異聴解析よりも詳しく分類
して異聴解析を行なうこともできる。これは、例えば同
じサ行でも上前歯の裏側で音をつくに歯裏音(サ、ス、
セ、ソ)と上歯の付け根の歯茎で音をつくる歯茎音
(シ)とを区別したり、同じタ行でも無声破裂音で歯茎
音(タ、テ、ト)と無声破擦音で歯茎音(チ)と無声破
擦音で歯裏音(ツ)とを区別したりするためである。音
をつくる場所(歯裏、歯茎、等)が異なると、音がつな
がって発音された時に前後の音にその影響が出たりする
ことがあるからである。解析の例を図11に示す。
【0031】なお、図11に示す解析表に示す各音は、
次の対応表により分類される。
【0032】
【表1】 p:パ、ピ、プ、ペ、ポ t:タ、テ、ト ts:ツ t$:チ k:カ、キ、ク、ケ、コ s:サ、ス、セ、ソ $:シ h:ハ、ヘ、ホ hi:ヒ hu:フ b:バ、ビ、ブ、ベ、ボ d:ダ、デ、ド g:ガ、ギ、グ、ゲ、ゴ dz:ザ、ズ、ゼ、ゾ dз:ジ、ジャ、ジュ、ジェ、ジョ r:ラ、リ、ル、レ、ロ m:マ、ミ、ム、メ、モ n:ナ、ニ、ヌ、ネ、ノ w:ワ j:ヤ、ユ、ヨ pj:ピャ、ピュ、ピェ、ピョ gj:ギャ、ギュ、ギェ、ギョ kj:キャ、キュ、キェ、キョ rj:リャ、リュ、リェ、リョ hj:ヒャ、ヒュ、ヒェ、ヒョ mj:ミャ、ミュ、ミェ、ミョ bj:ビャ、ビュ、ビェ、ビョ nj:ニャ、ニュ、ニェ、ニョ
【0033】次に音節異聴解析例について説明すると、
日本語の音は、子音と母音との組合せで構成される。し
たがって母音の種類によって口唇、口腔、舌の位置、形
状が異なるので、子音の音がつくられる場所(調音位
置)にもそれが影響する。たとえば、タ行ではタ、テ、
トとチとツとが呼気のはき方や調音位置の点で異なって
くる。そこで、音節としてどのように異聴するのかを解
析する必要がある。この場合の解析の例を図12に示
す。なお、図12は一部の音だけを示した図で、他の音
は省略して示す。
【0034】次に、音節異聴正解率の解析例について説
明すると、難聴の様子によっては間違いやすい音節に特
徴があらわれることがある。そこで、図12に示す音節
異聴解析表から各音節の正解率を求めたものを図13に
示す表とし、正解率が簡潔に調べられるようにした。図
13の例では、無意味2連音節語の場合を示しており、
各音が第1音節と第2音節とに呈示されたときの正解率
を表している。このデータは各音の呈示が1回づつのも
のであるので、正解率は0%か100%である。
【0035】次に、複数音節語正解率の解析例について
説明すると、同じ音でも前後の音のつながりが異なると
口唇、口腔、舌の動きのつながりがも違ってきて発話波
形が異なったりする。さらに、聴覚の知覚過程も前後の
音の波形によって影響を受ける。ここで、図13に示し
た音節異聴正解率では、前後の音の関係をみることがで
きないが、図14に示す2連音節語、3連音節語のよう
な複数音節から成る検査語の正解率の表には、単独発話
音声の正解率ではわからない聴覚機能の働きの様子が反
映されている。図14の例は、無意味2連音節語の解析
結果である。
【0036】このように本例の解析装置により得られる
表によると、難聴者の聞き誤りの多い音の特徴が簡単に
判り、各難聴者に適した補聴器の選択が容易にできる。
即ち、従来と比較して、単に検査音語表の明瞭度がわか
るだけでなく、無声子音のグループ、有声子音のグルー
プ、弾音のグループ、鼻音のグループ、半母音のグルー
プという音の特徴ごとの聞き誤りの程度がわかるので、
周波数特性やダイナミックレンジ圧縮特性等に着目して
的確に補聴器の選択・調整をすることができる。
【0037】また、複数音節語表音を使った明瞭度検査
結果についても各音節毎に子音グループに分けた異聴の
様子がわかるので、複数音節語の語頭と語尾とでの聞き
誤りの違いもわかり、補聴器の音の立上り・立下りの増
幅特性を選択・調節することができるようになる。
【0038】さらに、複数音節語の検査の分析で、音節
の連なりや組合せの違いによる明瞭度の変化がわかるの
で、周波数の変動や振幅の変動に対する応答特性に着目
した補聴器の選択・調整ができるようになる。
【0039】なお、上述実施例に示した各音の分類やグ
ループ分けは一例を示したもので、他の分類方法やグル
ープ分けを適用しても良いことは勿論である。
【0040】また、上述実施例においては、呈示音の発
生回数と日常会話での同じ音の発生頻度とを合わせるた
めに、測定データに係数を乗算するようにしたが、各呈
示音の発生回数が異なる場合に、この発生回数をほぼ一
定の回数に揃えるために係数を乗算させて、一定の状態
でデータを解析するようにしても良い。
【0041】また、上述実施例においては、呈示音をメ
モリに記憶させておき、このメモリから必要な呈示音を
読出して再生させるようにしたが、磁気テープ,光ディ
スクなどの記録媒体に記録された呈示音を再生させるよ
うにしても良い。
【0042】
【発明の効果】本発明によると、例えば集計して出力さ
れるデータを表として表示させたりすることで、この表
から各呈示音毎に正しく聞き取ることができた比率と、
各応答音毎に正しく聞き取ることができた比率とが直ち
に判断でき、被検査者の難聴の度合い(聞き取り能力)
を正確に知ることができ、例えばこのデータに基づいて
難聴者用の補聴器の特性を、それぞれの難聴の度合いに
応じて正確に調整できるようになる。
【0043】この場合、それぞれの呈示音の重要度に比
例した係数を乗算させることで、例えば日常会話での各
音の出現頻度に比例したデータが得られ、日常会話での
被検査者の異聴状態の傾向を知ることができる。
【0044】また、各呈示音の出力回数の違いに応じた
係数を各呈示音に乗算させることで、各呈示音の出力回
数が異なる場合でも、それぞれの呈示音を同じ回数聞き
取った場合と同じ状態のデータを得ることができる。
【0045】さらに、各音をグループ毎に分類し、同じ
分類の音の比率の値の平均値を求めることで、異聴状態
の傾向を簡単に知ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す構成図である。
【図2】一実施例による子音分類例を示す説明図であ
る。
【図3】一実施例による子音のグループ分け例を示す説
明図である。
【図4】一実施例によるデータの集計例を示す説明図で
ある。
【図5】一実施例による呈示度数に応じた補正例を示す
説明図である。
【図6】一実施例によるデータの集計例を示す説明図で
ある。
【図7】一実施例による子音グループ別の異聴解析例を
示す説明図である。
【図8】一実施例による子音別異聴解析例を示す説明図
である。
【図9】一実施例による子音グループ間異聴解析例を示
す説明図である。
【図10】一実施例による母音異聴解析例を示す説明図
である。
【図11】一実施例による詳細な子音異聴解析例を示す
説明図である。
【図12】一実施例による2連音節語の第1音節の異聴
解析例を示す説明図である。
【図13】一実施例による音節毎の異聴正解率の解析例
を示す説明図である。
【図14】一実施例による複数音節語正解率の解析例を
示す説明図である。
【符号の説明】
1 中央制御装置 2 呈示音メモリ 7 応答用キー 8 解析用メモリ 10 モニタ受像機 11 プリンタ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定個の呈示音を出力する呈示音出力手
    段と、 呈示音に対する応答の複数個の入力手段と、 上記出力手段から出力される呈示音と上記入力手段に入
    力された応答音との対応関係を記憶する記憶手段と、 該記憶手段に記憶されたデータに基づいて、それぞれの
    呈示音の和及び応答音の和を求めると共に、各呈示音か
    ら見た応答音との一致率と、各応答音から見た呈示音と
    の一致率とを求めるデータ処理手段とを設け、 上記データ処理手段で求めた比率の値を集計して出力さ
    せるようにした音声解析装置。
  2. 【請求項2】 上記各音毎の比率の値に、それぞれの音
    の重要度に比例した係数を乗算させ、この係数を乗算さ
    せた比率の値を出力させるようにした請求項1記載の音
    声解析装置。
  3. 【請求項3】 各呈示音の出力回数の違いに応じた係数
    を各呈示音毎に求め、この係数を上記各音毎の比率の値
    に乗算させた値を出力させるようにした請求項1記載の
    音声解析装置。
  4. 【請求項4】 各音をグループ毎に分類し、同じ分類の
    音の上記比率の値の平均値を求めて出力させるようにし
    た請求項1記載の音声解析装置。
JP5190309A 1993-07-30 1993-07-30 音声解析装置 Pending JPH0739540A (ja)

Priority Applications (1)

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