JPH0739344U - コンバインにおけるナローガイド調節装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 刈取作業中次行程へ移動旋回時、前処理装置
を上方に持ち上げる際、無理なく前処理装置を上方に持
ち上げることができるものでありながら、構造が簡単
で、容易に着脱して交換することができると共に全面メ
ッキ又は塗装が可能な耐久性に富むコンバインにおける
ナローガイド提供せんとするものである。 【構成】 脱穀装置を搭載した走行機体の前部に穀稈を
刈取搬送する前処理装置を上下回動可能に装着し、該前
処理装置の未刈地側の分草体の後部から平面視で前記脱
穀装置の側部に亙るナローガイドを配設し、このナロー
ガイドの前端部を水平旋回可能に枢支し、中途部に付設
した連杆を調節杆を介して横方向に進退するように支持
したコンバインにおいて、前記連杆に取付部を設け、ナ
ローガイドの中途部に上記取付部と対応する取付部を設
けて前記連杆をナローガイドに着脱可能に装着したコン
バインにおけるナローガイド調節装置。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は脱穀装置を搭載した走行機体の前部に穀稈を刈取搬送する前処理装置 を装着したコンバインにおけるナローガイド調節装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、実開平２−４９８２８号公報及び実開平３−１１４９１９号公報で公知 のようにナローガイド本体を一体構造で構成し、前処理装置の上下回動によるナ ローガイドの長さの調整を後方の嵌挿部で行なうものや、実開平２−６０５３９ 号公報で公知のような前後のナローガイドにそれぞれ長さの調整用の嵌挿部を設 けたものは既に知られている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

前記ナローガイド本体を一体構造で構成したものは、畦等の障害物に衝突し、 変形損傷した場合交換する部品が大きく、交換作業も容易ではない。またナロー ガイドの長さの調整を前後の嵌挿部で行なうものは、構造が複雑であるばかりで なく、組立後塗装するため、嵌合摺動する部分の塗装が不可能となり、錆びを発 生し機能を損なうことがあった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、脱穀装置を搭載した走行機体の前部に穀稈を刈取搬送する前処理装 置を上下回動可能に装着し、該前処理装置の未刈地側の分草体の後部から平面視 で前記脱穀装置の側部に亙るナローガイドを配設し、このナローガイドの前端部 を水平旋回可能に枢支し、中途部に付設した連杆を調節杆を介して横方向に進退 するように支持したコンバインにおいて、前記連杆に取付部を設け、ナローガイ ドの中途部に上記取付部と対応する取付部を設けて前記連杆をナローガイドに着 脱可能に装着し、前記調節杆の外端の係合部を前記連杆に挿脱可能、又は係脱可 能に連結により上記の課題を解決した。

【０００５】

【作用】

コンバインを格納する時、作業を開始する時等に、調節杆を横方向に進退させ ると、ナローガイドは前部を中心として左右に旋回する。また、コンバインを圃 場の畦畔沿い等にて旋回すべく、前処理装置を上昇させると、ナローガイドの中 途部が調節杆の係合部に案内されて前後に摺動する。 また、連杆はナローガイドと別体になっているので別々に加工することができ 、ナローガイドに調節杆を組み付ける時は、調節杆の先端部を連杆に係合した後 、該連杆をナローガイドに取付ける。連杆、又は調節杆が変形したり破損した場 合は、連杆をナローガイドから取り外して交換する。

【０００６】

【実施例】

本考案の一実施例を図面について説明すると、脱穀装置１を搭載した走行機体 ２の前部に穀稈を刈取搬送する前処理装置３を上下回動可能に装着したコンバイ ンが、刈取作業中に圃場の終端に至り次行程に移動する時、前処理装置３と畦の 衝突を避けるため、前処理装置３を上方に持ち上げて旋回する必要がある。

【０００７】 該前処理装置３の未刈地側の分草体５の後部から平面視で前記脱穀装置１の側 部に亙るナローガイド６を配設し、このナローガイド６を中途部で前部ナローガ イド７と後部ナローガイド８に分割し、前部ナローガイド７の前端部を分草体５ の後部に立設したピン５ａで水平旋回可能に枢支し、後部ナローガイド８の後端 部を走行機体２の未刈地側の側面に上下左右回動自在に支持されている。

【０００８】 前記前部ナローガイド７の後部に連杆９を設け、該連杆９の前後２か所に取付 部９ａ，９ｂを溶接し、それに対応する前部ナローガイド７に設けられた取付部 ７ａ，７ｂに着脱可能に装着されている。この連杆９と外端の環状部１０ａで着 脱可能または係脱可能に係合する調節杆１０を走行機体２の未刈地側の側方に進 退させることによって、収納時または作業時の穀稈の条間隔によるナローガイド ６の位置を進退させる。

【０００９】 前記ナローガイド６はパイプで構成され、前記連杆９の後端部をＵ字状に折曲 し、この折曲部９ｃに後部ナローガイド８の前端の環状部８ａを嵌挿すると共に 折曲部９ｃの端部を前部ナローガイド７の後端に挿入してある。更に、連杆９の 他方の直線部９ｄも調節杆１０の外端の環状部１０ａに貫通しているので長手方 向に自由に移動が可能である。なお、調節杆１０の外端は、連杆９の直線部９ｄ が通過可能な程度開口したＵ字状のフック形式にすると、着脱を更に容易にする ことができる。

【００１０】 前記調節杆１０は、図１，図２及び図３で示すように六角材で構成され、走行 機体２の前部に装着されたブラケット１１のボス１１ａに貫通して支持され、曲 折した先端部のパイプ部１０ｂに軸１０ｃが遊嵌し、軸１０ｃの外端に設けられ た環状部１０ａには、前記連杆９の直線部９ｄが貫通して支持されている。調節 杆１０の横方向の進退位置はボス１１ａに設けられた固定金具１１ｂの締結によ って行なう。なお、図６及び図７に示すようにブラケット１１のボス１１ａと調 節杆１０のストッパ１０ｄの間にスプリング１２を介在させることによって、そ の付勢力よりワンタッチで作業時と収納時の位置切替えを行なうことも可能であ る。１０ｅは基部側のストッパー、１３は走行機体２の後部に突設した環であっ て、後部ナローガイド８の後部を遊嵌して支持している。

【００１１】 今、刈取作業中に次行程に移動するため旋回する時、前処理装置３を上方に持 ち上げると、前部ナローガイド７は水平旋回可能に枢支されているので、水平方 向には自由に回動できる。一方、連杆９の折曲部９ｃと後部ナローガイド８前端 の環状部８ａならびに調節杆１０外端の環状部１０ａは環状に形成されているの で、上下方向に対して自由に回動できる。また、連杆９の折曲部９ｃの端部を前 部ナローガイド７の後端に挿入して形成し、更に、連杆９の他方の直線部９ｄも 調節杆１０の外端の環状部１０ａに貫通しているので長手方向にも自由に移動が 可能である。また、収納時または作業時の穀稈の条間隔によってナローガイド６ の位置を進退させるため、調節杆１０を走行機体２の側方に進退させることによ るナローガイド６の全長の変化にも上記の方法で対応可能となり、無理なく前処 理装置３を上方に持ち上げることができる。このように構造が簡単でありながら 、製造工程においては連杆９を調節杆１０及びナローなりーガイド７とは別個に 制作して全面塗装又はメッキを行うことができ、また、連杆９又は調節杆１０が 変形又は破損した場合は、それらを容易に着脱して交換することができる。

【００１２】

【考案の効果】

本考案は、脱穀装置１を搭載した走行機体２の前部に穀稈を刈取搬送する前処 理装置３を上下回動可能に装着し、該前処理装置３の未刈地側の分草体５の後部 から平面視で前記脱穀装置１の側部に亙るナローガイド６を配設し、このナロー ガイド６の前端部を水平旋回可能に枢支し、中途部に付設した連杆９を調節杆を 介して横方向に進退するように支持したコンバイン４において、前記連杆９に取 付部９ａ，９ｂを設け、ナローガイド６の中途部に上記取付部９ａ，９ｂと対応 する取付部６ａ，６ｂを設けて前記連杆９をナローガイド６に着脱可能に装着し 、前記調節杆１０の外端の係合部を前記連杆９に挿脱可能、又は係脱可能に連結 したので、連杆９とナローガイド６とを別個に製作し得てメッキもれがなくなり 、耐久性を向上することができ、連杆９や調節杆１０が変形又は破損した時、熔 断する必要がなく簡単に分解して部品交換により対処することができる。 また、ナローガイド６を前後に分割すると共に少なくとも前部ナローガイド７ をパイプで構成し、前記連杆９の後端部をＵ字状に折曲し、この折曲部９ｃに後 部ナローガイド８の前端の環状部８ａを嵌挿すると共に折曲部９ｃの端部を前部 ナローガイド７の後端に挿入するようにしたものでは、簡単な構造で連杆の着脱 が容易なものでありながら、後部ナローガイド８の組付けを容易に行うことがで き、かつ、連杆９の後部連結部を強固にすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】ナローガイド及び調節杆の斜視図である。

【図２】前部ナローガイド及び調節杆の平面図である。

【図３】前部ナローガイド及び調節杆の正面図である。

【図４】同上後部連結部の背面図である。

【図５】コンバインの平面図である。

【図６】調節杆支持部の他の例を示す正面図である。

【図７】同上収納時の調節杆の正面図である。

【符号の説明】

１ 脱穀装置 ２ 走行機体 ３ 前処理装置 ６ ナローガイド ７ 前部ナローガイド ７ａ，７ｂ 取付部 ８ 後部ナローガイド ９ 連杆 ９ａ，９ｂ 取付部 １０ 調節杆 １２ スプリング

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 脱穀装置１を搭載した走行機体２の前部
   に穀稈を刈取搬送する前処理装置３を上下回動可能に装
   着し、該前処理装置３の未刈地側の分草体５の後部から
   平面視で前記脱穀装置１の側部に亙るナローガイド６を
   配設し、このナローガイド６の前端部を水平旋回可能に
   枢支し、中途部に付設した連杆９を調節杆１０を介して
   横方向に進退するように支持したコンバイン４におい
   て、前記連杆９に取付部９ａ，９ｂを設け、ナローガイ
   ド６の中途部に上記取付部９ａ，９ｂと対応する取付部
   ７ａ，７ｂを設けて前記連杆９をナローガイド６に着脱
   可能に装着し、前記調節杆１０の外端の係合部を前記連
   杆９に挿脱可能、又は係脱可能に連結したことを特徴と
   するコンバインにおけるナローガイド調節装置。
2. 【請求項２】 前記ナローガイド６を中途部で前部ナロ
   ーガイド７と後部ナローガイド８に分割すると共に少な
   くとも前部ナローガイド７をパイプで構成し、前記連杆
   ９の後端部をＵ字状に折曲し、この折曲部９ｃに後部ナ
   ローガイド８の前端の環状部８ａを嵌挿すると共に折曲
   部９ｃの端部を前部ナローガイド７の後端に挿入した請
   求項１のコンバインにおけるナローガイド調節装置。