JPH0738671U - 低温液化ガスタンク輸送用パレット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 可搬式タンクの架台における低温液化ガスの
簡便な払出し作業の可能な低温液化ガスタンク輸送用パ
レットを提供する。 【構成】 可搬式低温液化ガスタンクを輸送するための
架台において、該架台に前記タンク内の低温液化ガスを
払い出すための液化ガス払出し用ポンプと吸込配管を設
けたことを特徴とする低温液化ガスタンク輸送用パレッ
トである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、低温液化ガスの輸送・出荷に用いる低温液化ガスタンク輸送用パレ ットに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の低温液化ガスの輸送は、主としてタンクローリによる少量陸上輸送また はＬＮＧなど専用のタンカーによる大量海上輸送のいずれかであり、可搬式低温 液化ガスタンクを船舶に搭載して輸送する船用の大量輸送は、陸上におけるハン ドリングの困難さなどにより、本格的に採用されるに至っていない。

【０００３】 可搬式低温液化ガスタンクによる液化ガスの陸上運搬方式としては、前記ガス タンクを積載したトレーラにより運搬する方式または前記ガスタンクをパレット に搭載し、該パレットを台車に載せて運搬するパレット方式があるが、ハンドリ ングに大型クレーンを必要としないパレット方式が実用的である。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、可搬式低温液化ガスタンクから低温液化ガスを払い出す方式として は、(1) 可搬式低温液化ガスタンク自体に液化ガス払出し用ポンプを設ける方式 や、(2) 定置式の液化ガス払出し用ポンプを設置し、該ポンプを可搬式低温液化 ガスタンクと適宜接続して使用する方式があるが、(1) の方式では、前記タンク の基数だけ液化ガス払出し用ポンプが必要となり、また、該ポンプが前記タンク のハンドリングの障害となる可能性があり、また、重量増加の要因となるという 問題がある。

【０００５】 次に、(2) の方式では、前記可搬式低温液化ガスタンクを搭載したパレットの 移動のため、定置式の液化ガス払出し用ポンプの位置を該パレットから一定の距 離にとる必要があり、このため、前記パレット上の可搬式低温液化ガスタンク払 出し弁から液化ガス払出し用ポンプ吸入口までの吸込配管が長くなり、蒸発損失 の増加、ポンプのキャビテーション発生などのトラブルが増大する。

【０００６】 また、上記の吸込配管は機能上フレキシブル構造とする必要があり、充分な断 熱対策を施すことができないなどの問題がある。 本考案は前記課題を解決した低温液化ガスタンク輸送用パレットを提供するこ とを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案は、可搬式低温液化ガスタンクを搭載した架台において、前記架台の１ 隅に前記ガスタンク内の低温液化ガスを払い出すための低温液化ガス払出し用ポ ンプと吸込配管を設けたことを特徴とする低温液化ガスタンク輸送用パレットで ある。

【０００８】

【作 用】

本考案によれば、可搬式低温液化ガスタンク輸送用パレットの１隅に、前記タ ンク内の低温液化ガスを払い出すための液化ガス払出し用ポンプを設けたので、 液化ガス払出し用ポンプは前記低温液化ガスタンクに装着する必要がないので、 必要ポンプ台数は、出荷に必要な台数すなわち出荷場所に仮置きされるパレット 数でよく、さらに可搬式タンク運搬時に液化ガス払出し用ポンプがハンドリング の障害となる恐れはない。

【０００９】 また、パレット自体に前記液化ガス払出し用ポンプおよび前記吸込配管を装着 するため、前記吸込配管を大幅に短縮することが可能となり、かつ、タンク側接 続位置直近に吸込配管接続部を設けることが可能となるため、前記吸込配管をフ レキシブル構造とする部分も大幅に短縮され、前記吸込配管の断熱施工が容易と なる。

【００１０】

【実施例】 以下に本考案の１実施例について図面を参照して説明する。 図１は本考案の１実施例の低温液化ガスタンク輸送用パレットを示す側面図で あり、図２はその平面図、図３はその正面図を示す。 そして、図４には低温液化ガスタンクおよび液化ガス払出し用ポンプの低温液 化ガス払出しの系統図を示す。

【００１１】 図に示すように、１は可搬式低温液化ガスタンク、２は低温液化ガスタンク１ の輸送用パレット、３は低温液化ガスタンク１の固定台、４は前記タンク１から 低温液化ガスを払い出す払出し弁、５は液化ガス払出し用ポンプの吸込配管、６ は液化ガス払出し用ポンプ、７はポンプ６のモータ、８はポンプ６およびモータ ７の架台、９はパレット２を輸送する台車、10は払出し弁４と吸込配管５とを接 続する接続フランジ、11は接続フランジ10と吸込配管５とを連結するフレキシブ ル管、12はポンプ６の入口弁、13はポンプ６の出口弁、14は液化ガス払出し用ホ ースである。

【００１２】 先ず、可搬式低温液化ガスタンク１は海上輸送時には単独で輸送され、陸揚げ された後、岸壁から出荷場所までの陸上輸送は、低温液化ガスタンク１の輸送用 パレット２上に低温液化ガスタンク１を固定台３で固定して搭載し、該架台を載 せた台車９を牽引して輸送する。 次に、低温液化ガスタンク１を搭載した輸送用パレット２を出荷場所に定置し た後、前記タンク１から低温液化ガスを払い出す払出し弁４とフレキシブル管11 を持つ吸込配管５とを接続フランジ10により接続し、液化ガス払出し用ポンプ６ により低温液化ガスを低温液化ガスタンク１から払い出す作業を行う。

【００１３】 この際の払出し弁４と吸込配管５とを接続フランジ10により接続する作業にお いては、前記タンク１に付属する払出し弁４は前記タンク１が固定されているた め、その位置決めは容易で、接続フランジ10部における払出し弁４と吸込配管５ との位置ずれは数ミリ程度と小さく、従って接続フランジ10部面合わせのための フレキシブル管11の長さも短くなり、吸込配管５に対して充分な断熱対策をとる ことが可能となる。

【００１４】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案の低温液化ガスタンク輸送用パレットによれば、 可搬式低温液化ガスタンクの基数だけ液化ガス払出し用ポンプを必要とすること がなくなり、また、定置式の液化ガス払出し用ポンプのように、タンクから一定 の距離をとる必要もなく、このため、パレット上の可搬式低温液化ガスタンク払 出し弁から液化ガス払出し用ポンプ吸入口までの吸込配管が短くなって、前記払 出し弁と吸込配管との接続も容易になり、出荷作業が簡便化され、しかも液化ガ スの蒸発損失の増加、ポンプのキャビテーション発生などのトラブルが激減する とともに、吸込配管の断熱性の向上が図れる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の１実施例の低温液化ガスタンク輸送用
パレットを示す側面図である。

【図２】図１の輸送用パレットを示す平面図である。

【図３】図１の輸送用パレットを示す正面図である。

【図４】低温液化ガスタンクおよび液化ガス払出し用ポ
ンプの低温液化ガス払出しを示す系統図である。

【符号の説明】 １ 可搬式低温液化ガスタンク ２ 輸送用パレット ３ 固定台 ４ 払出し弁 ５ 吸込配管 ６ 液化ガス払出し用ポンプ ７ モータ ８ 液化ガス払出し用ポンプ６およびモータ７の架台 ９ 台車 10 接続フランジ 11 フレキシブル管 12 ポンプ６の入口弁 13 ポンプ６の出口弁 14 液化ガス払出し用ホース

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 可搬式低温液化ガスタンクを搭載した架
   台において、前記架台の１隅に前記ガスタンク内の低温
   液化ガスを払い出すための低温液化ガス払出し用ポンプ
   と吸込配管を設けたことを特徴とする低温液化ガスタン
   ク輸送用パレット。