JPH0738387B2 - アッシング装置 - Google Patents

アッシング装置

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JPH0738387B2
JPH0738387B2 JP22704086A JP22704086A JPH0738387B2 JP H0738387 B2 JPH0738387 B2 JP H0738387B2 JP 22704086 A JP22704086 A JP 22704086A JP 22704086 A JP22704086 A JP 22704086A JP H0738387 B2 JPH0738387 B2 JP H0738387B2
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裕二 上川
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、アッシング装置に関するものである。
(従来の技術) 半導体集積回路の微細パターンの形成は、一般に露光お
よび現像によって形成された有機高分子のフォトレジス
ト膜をマスクとして用い、半導体ウエハ上に形成された
下地膜をエッチングすることにより行われる。
したがって、マスクとして用いられたフォトレジスト膜
は、エッチング過程を経た後には半導体ウエハの表面か
ら除去される必要がある。このような場合のフォトレジ
スト膜を除去する処理例としてアッシング処理が行われ
ている。
このアッシング処理は、レジストの除去、シリコンウエ
ハ、マスクの洗浄を始めインクの除去、溶剤残留物の除
去等にも使用され、半導体プロセスのドライクリーニン
グ処理を行う場合に適するものである。
フォトレジスト膜除去を行うアッシング装置としては、
酸素プラズマを用いたものが一般的である。
酸素プラズマによるフォトレジスト膜のアッシング装置
は、フォトレジスト膜の付いた半導体ウエハを処理室に
おき、処理室内に導入された酸素ガスを高周波の電場に
よりプラズマ化し、発生した酸素原子ラジカルにより有
機物であるフォトレジスト膜を酸化して二酸化炭素、一
酸化炭素及び水に分解して除去する。
またこれとは異なり、紫外線を照射することにより酸素
原子ラジカルを発生させて、バッチ処理でアッシング処
理を行うアッシング装置が提案されている。
第12図はこのような紫外線照射により酸素原子ラジカル
を発生させるアッシング装置を示しており、処理室1内
に多数の半導体ウエハ2が所定間隔をおいて垂直に配置
され、処理室1の上部に設置されている紫外線発光管3
からの紫外線を処理室1の上面に設けられた石英等の透
明な窓4を通して照射し、処理室1に充填された酸素を
励起してオゾンを発生させ、このオゾン雰囲気から生じ
る酸素原子ラジカルを半導体ウエハ2に作用させてアッ
シング処理を行なうようになっている。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、上記説明の従来のアッシング装置のう
ち、酸素プラズマを用いたアッシング装置では、プラズ
マ中に存在する電場によって加速されたイオンや電子
を、被処理基板である半導体ウエハに照射するため、半
導体ウエハに損傷を与えるという問題がある。
また紫外線を用いたアッシング装置では、前記のような
プラズマによる損傷を半導体ウエハに与えることはない
が、アッシング速度が50〜150nm/minと遅く、処理に時
間がかかるため、例えば大口径の半導体ウエハの処理に
適した、半導体ウエハを1枚1枚処理する枚葉処理が行
えないという問題があった。
本発明はかかる従来の事情に対処してなされたもので、
被処理基板に損傷を与えることなく、かつフォトレジス
トなどの除去膜のアッシング速度が速く、大口径被処理
基板、例えば半導体ウエハの枚葉処理にも対応すること
がてきるアッシング装置を提供するものである。
(問題点を解決するための手段) そのため本発明では、気密に構成された処理室を有し、
この処理室内の載置台上の被処理基板に対してアッシン
グ処理を行う如く構成された装置において、上記被処理
基板の温度制御を行う温度制御部を上記載置台に内蔵
し、処理ガスを流出させるガス流出部を上記載置台に対
向させて配置し、さらに上記処理室内の気体圧力を計測
して設定圧力に対して定められた電気信号を発生する圧
力計と、この圧力計の発生する前記電気信号に基づいて
上記処理室の排気流量を調整する流量調節弁及び圧力調
節器とを設け、またさらに上記処理室内の気体圧力は大
気よりも減圧自在となるように構成したことを特徴とす
るものである。
(作用) 処理室内の気体圧力を計測して設定圧力に対して定めら
れた電気信号を発生する圧力計と、この圧力計の発生す
る前記電気信号に基づいて前記処理室の排気流量を調整
する流量調節弁及び圧力調節器とが設けられ、しかも処
理室内の気体圧力は大気よりも減圧自在となるように構
成されているから、処理室内の気体圧力が大気圧よりも
減圧された状態でこれを任意に可変設定できる。また設
定値となるように自動的に調節される。
従って、アッシング処理に望ましいガス拡散速及び排気
速度を容易に得ることができる。
例えば第11図に示したように、縦軸をアッシング速度、
横軸を半導体ウエハ中心からの距離としたグラフに点線
aで示すように不適当な系内圧力下における中心部と周
辺部等の半導体ウエハの部位によるアッシング速度の違
いを、適切なる系内圧力を設定することによってこの半
導体ウエハ表面に中央部から外周部へ向かう最適で一様
なガスの流れを形成し、実線bで示すようにこの半導体
ウエハ全体に高速で均一なアッシング速度を得ることが
可能となる。
また載置台に内蔵された温度制御部により、被処理基板
はアッシング処理に適した温度に維持させることが可能
である。
(実施例) 以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明すると、
第1図において、処理室11内には被処理基板載置手段、
例えば真空チャック等により被処理基板、例えば半導体
ウエハ12を吸着保持する載置台13が配置されており、こ
の載置台13は、温度制御装置14によって制御されるヒー
タ15を内蔵し、昇降装置16によって上下に移動可能に構
成されている。
上記載置台13の上方には、処理ガス流出系が設けられて
いる。例えば円錐形状のコーン部17aと、このコーン部1
7aの開口部に配置され、金属あるいはセラミック等の焼
結体からなる拡散板17bとから構成されるガス流出部17
が配置されており、このガス流出部17は冷却装置18から
循環される冷却水等により冷却されている。
また上記ガス流出部17はガス流量調節器19に接続されて
おり、これらのガス流量調節器19は、酸素供給源20に接
続された処理ガスであるオゾンのオゾン発生器21に接続
されている。
一方処理室11の下部には、載置台13の周頭を囲んで配置
された、例えば10〜15mmの直径を有する複数の排気口22
と、これらの排気口22を集合させて、流量調節弁29と排
気装置23に接続する均圧管24から構成される排気部25が
設けられている。
上記処理室11内の被処理基板のアッシング面近傍の圧力
を測定するため、半導体ウエハ12と拡散板17bとの間の
側壁には、気体圧力を計測し設定圧力に対して定められ
た電気信号を発生する圧力計26が配置され、上記排気部
25の均圧管24と排気装置23との中間に、圧力計26の電気
信号によって開度を変化させて排気流量を調節するため
の流量調節弁29及び圧力調節器27を配置した圧力調節部
28が設けられている。
そして上記の構成の構成からなる実施例のアッシング装
置によれば、次のようにしてアッシング処理が行われ
る。
まず昇降装置16によって載置台13を降下させ、ガス流出
部17との間に図示しないウエハ搬送装置のアーム等が導
入される間隔が設けられ、半導体ウエハ12がこのウエハ
搬送装置により、自動的に載置台13上に載置され、吸着
保持される。
この後、昇降装置16によって載置台13を上昇させ、ガス
流出部17の拡散板17bと半導体ウエハ12表面との間が例
えば0.5〜20mm程度の所定の間隔に設定される。なおこ
の場合、ガス流出部17の方を適宜の昇降装置によって上
下動させてもよい。
そして載置台13に内蔵されたヒータ15を温度制御装置14
によって制御し半導体ウエハ12を、例えば150℃〜500℃
程度の範囲に加熱し、酸素供給源20及びオゾン発生器21
から供給されるオゾンを含有する酸素ガスを、ガス流量
調節器19によって流量が例えば、3〜15sl/min(常圧常
温換算での流量)程度となるように調節し、拡散板17b
から半導体ウエハ12に向けて流出させる。そして、処理
室11内の被処理基板である半導体ウエハ12のアッシング
される面の近傍の気体圧力を圧力計26で計測し、計測結
果を電気信号として出力させ、この電気信号と、予め定
めた設定ガス圧値とを比較し、このガス圧値の範囲に入
るよう圧力調節器27を介して流量調節部29の開度を制御
して、排気装置23の排気量を自動調節し、処理室11内の
半導体ウエハ12のアッシング面近傍の気体圧力が200〜7
00Torr程度の範囲になるように排気する。
この時、ガス流出部17と排気部25との間には、第3図中
の矢印で示すようにガス流出部17から半導体ウエハ12へ
向けて流れ、半導体ウエハ12の中心部から周辺部へ向か
い、半導体ウエハ12の周囲に設けられた複数の排気口22
から排気されるようガスの流れが形成される。
ところで、処理室11内の気体圧力が例えば100Torr程度
と低く不適切な場合、拡散板17bから流出するガスは膨
張が著しくなり、拡散板17bにおいて流動抵抗の小さい
周辺部から流出するガスが、流動抵抗の大きい中央部か
ら流出するガスを封じ込めるような状態になる。このた
め、拡散板17bの中央部ではオゾンを含む反応性ガスの
供給、レジスト膜表面へのガス拡散及び酸化反応に伴う
生成ガスの排気が阻害されアッシング速度が低下する。
しかしながら処理室11内の気体圧力が叙上の如く適正化
されることにより前記のようにガス拡散が阻害されるこ
ともなくなり、半導体ウエハ12の表面には、半導体ウエ
ハ12の中央部から外周部へ向かう一様なガスの流れが形
成される。したがって、半導体ウエハ12表面全域に渡っ
て均一なアッシング速度を得ることができる。
なお、オゾン発生器21で生成されたオゾンの寿命は温度
に依存し、縦軸をオゾン分解半減期、横軸をオゾンを含
有するガスの温度とした第4図のグラフの示すように、
温度が高くなるとオゾンの寿命は急激に短くなる。この
ため、ガス流出部17の温度は25℃程度以下にすることが
好ましく、一方、半導体ウエハ12の温度は150℃程度以
上に加熱することが望ましい。この点、本発明では、載
置台13内に内蔵された温度制御装置14並びにヒータ15に
よって、載置台13に載置された半導体ウエハ12は適正温
度に維持されるものである。
第5図のグラフは、縦軸をアッシング速度、横軸をオゾ
ンを含有するガスの流量とし、上記実施例のアッシング
装置におけるガス流出部17と半導体ウエハ12との間の距
離をパラメータとして6インチの半導体ウエハ12を300
℃に加熱した場合のアッシング速度の変化を示してい
る。なお、オゾン濃度は、3〜10重量%程度となるよう
に調節されている。
このグラフからわかるように、上記実施例のアッシング
装置では、半導体ウエハ12とガス流出部17との間を数mm
とし、オゾン含有するガス流量を2〜40sl/min程度の範
囲とすることによりアッシング速度が1〜数μm/minの
高速なアッシング処理を行うことができる。
なお上記実施例では、ガス流出部17を第2図に示すよう
に、金属あるいはセラミック等の小孔17cを備えた拡散
板17bとで構成したが、これに代えて上記拡散板は、例
えば第6図に示したように複数の同心円状のスリット37
cを備えたものとしてもよく、あるいは第7図に示すよ
うに焼結体からなる拡散板47b、第8図に示すように直
線状のスリットを備えた拡散板57b、第9図に示すよう
に規則的に配列された大きさの異なる小孔を備えた拡散
板67b、第10図に示すように渦巻状のスリットを備えた
拡散板77b等を配置してもよい。
また上記実施例ではアッシング対象としてフォトレジス
ト膜の場合について説明したが、もちろんこれに限ら
ず、インクの除去を始め、溶剤の除去等各種のものに適
用でき、酸化して除去できるものならばアッシング対象
とどのようなものでもよい。
一方オゾンを含有するガスは酸素に限らずオゾンと反応
しないようなガス、特にN2、Ar、Neなどのような不活性
なガスにオゾンを含有させて使用することもできる。
また上記実施例では、処理室11内の気体圧力を200〜700
Torr程度の範囲になるように自動調節しているが、圧力
設定は上記実施例に限定されるものではなく、圧力設定
のプログラミングを変えることにより、処理室11内にお
いて数Torr程度の真空になるまでの減圧、それに続く反
応性ガスの供給を周期的に繰り返す等の処理を容易に実
施することもできる。
さらにまた上記実施例は半導体ウエハの処理に適用した
例であったが、アッシング工程であれば、ガラス基板上
に設けるフォトマスク、プリント基板、被着されるアモ
ルファスシリコン膜など、何れにも適用できることは説
明するまでもない。
なお、上記実施例では、半導体ウエハアッシング面近傍
の圧力を側壁に圧力計を設けた場合について説明した
が、半導体ウエハの中心部と周辺部とでは、圧力値が異
なる可能性がある。かかる場合には、中心部と周辺部に
それぞれ圧力センサを設けて測定するようにしてもよ
い。
さらに圧力センサの設置位置は容器内壁に限られず、拡
散板17bの裏面に設定して、測定するようようにしても
よい。
(発明の効果) 本発明によれば、処理室内の気体圧力が大気圧よりも減
圧された状態でこれを任意に可変設定でき、しかも自動
的に設定値になるように調節されるので、アッシング処
理にとって望ましいガス拡散速及び排気速度を容易に得
ることができる。
したがって、アッシング速度が高速でしかも均一なアッ
シング処理を行うことができる。
それゆえ、例えば半導体ウエハなどの大口径被被処理基
板に対しても枚葉処理により短時間でアッシング処理す
ることが可能である。
そしてプラズマを用いたアッシング方法ではないので、
上記のようなアッシング処理に際して被処理基板に対し
て損傷を与えることはない。
また温度制御部によって被処理基板は所定の温度に維持
できるので、この点からも種々のアッシング処理に適し
た状態を創出することが可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例の構成を示す説明図、第2図は実施例に
おけるガス流出部の底面図、第3図は実施例におけるガ
スの流れを示す説明図、第4図は実施例におけるオゾン
の半減期と温度の関係を示すグラフ、第5図は実施例に
おけるアッシング速度とオゾンを含有するガス流量及び
ガス流出部と半導体ウエハとの距離の関係を示すグラ
フ、第6図乃至第10図は夫々ガス流出部の他の変形例を
示す底面図、第11図は気体圧力とウエハ中心からの距離
及びアッシング速度の関係を示すグラフ、第12図は従来
のアッシング装置の構成を示す説明図である。 11……処理室、12……半導体ウエハ、13……載置台、17
……ガス流出部、14……温度制御装置、15……ヒータ、
19……ガス流量調節器、21……オゾン発生器、22……排
気口、23……排気装置、24……均圧管、25……排気部、
26……圧力計、27……圧力調節器、28……圧力調節部、
29……流量調節弁

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】気密に構成された処理室を有し、この処理
    室内の載置台上の被処理基板に対してアッシング処理を
    行う如く構成された装置において、上記被処理基板の温
    度制御を行なう温度制御部を上記載置台に内蔵し、処理
    ガスを流出させるガス流出部を上記載置台に対向させて
    配置し、さらに上記処理室内の気体圧力を計測して設定
    圧力に対して定められた電気信号を発生する圧力計と、
    この圧力計の発生する前記電気信号に基づいて上記処理
    室の排気流量を調整する流量調節弁及び圧力調節器とを
    設け、上記処理室内の気体圧力は大気よりも減圧自在で
    あることを特徴とする、アッシング装置。
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