JPH0736780U - 連設式折り畳み椅子 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 連設した複数脚の折り畳み椅子を簡易に形成
する。連設状態で使用形態と折り畳み形態に容易に変形
操作できるようにする。 【構成】 ３本以上の枠１，２，３を並設する。これら
の杆１，２，３間を開閉可能なリンク機構４，５で連結
する。リンク機構４，５を構成する２本のリンク４ａ，
４ｂ及び５ａ，５ｂの上端を自由端とし、これらに屈曲
可能な座板６を張設する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は連設式折り畳み椅子に関する。

【０００２】

【従来の技術及び解決しようとする課題】

従来、椅子において、不使用時に折り畳むようにしたものが提案されているが 、通常１脚のものであり、２脚以上を連結した椅子において簡易な構造で連結状 態のまゝで折り畳みできるようにしたものは見当たらなかった。

【０００３】 そこで本考案は２脚以上を連結した椅子を連結状態のまゝ簡易な構造で折り畳 むことができる椅子を提案することを目的とするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は前記の課題を解決するためのもので、第１の考案は、前杆（１ａ）と 後杆（１ｃ）とこれらを連結する杆（１ｂ）とからなる枠（１）を少なくとも３ 本以上並設し、隣接する枠（１），（２）の前杆（１ａ）（２ａ）相互間と後杆 （１ｃ）（２ｃ）相互間をリンク機構（４）で連結し、該リンク機構（４）を、 ２本のリンク（４ａ）（４ｂ）をＸ状に配置してその交点を回転可能に連結する と共に夫々のリンク（４ａ）（４ｂ）の下端を隣接する枠（１）（２）の下部に 回転可能に連結し、かつ上端を自由端とし、更にこれらリンク（４ａ）（４ｂ） の上部と枠（１）（２）とを補助リンク（４ｃ）（４ｄ）で回転可能に連結して 構成し、更に上記前後のリンク機構（４）（４）において、前後に対向するリン ク相互の上端間を座部取付杆（４ｍ）で連結し、更に、上記２本の座部取付杆（ ４ｍ）間に屈曲可能な座板（６）を張設し、そして、上記リンク機構（４）と同 様なリンク機構（５）により他の枠（３）を連設すると共に上記と同様に座板（ ７）を張設したことを特徴とするものである。

【０００５】 第２の考案は、更に隣接する枠（１）（２）（３）の後杆（１ｃ）（２ｃ）（ ３ｃ）間に屈曲可能な背板（８）（９）を張設したものである。

【０００６】

【作用】

各枠（１）（２）（３）を相互に引き離すように移動すると、リンク機構（４ ）（５）が開くと共に座板（６）（７）が引っ張られ、図１に示すような連続し た椅子が形成される。また、各枠（１）（２）（３）を相互に近ずけるように移 動すると、リンク機構（４）（５）が閉じると共に座板（６）（７）の中央部が 垂れ下がり、図４に示すように折り畳み形態となる。

【０００７】

【実施例】

次に本考案を図１乃至図４に示す２脚の椅子Ａ，Ｂを連結した第１実施例につ いて説明する。

【０００８】 図１において、１は右側の側枠、２は中間枠、３は左側の側枠、４は右側枠１ と中間枠２とを連結する折り畳み可能なリンク機構、５は中間枠２と左側枠３と を連結する折り畳み可能なリンク機構、６，７は布或いは軟質樹脂板等の屈曲可 能な材質で形成した座板、８，９は同じく布或いは軟質樹脂板等の屈曲可能な材 質で形成した背板である。

【０００９】 上記右側枠１は図２に示すように、前枠１ａ，肘掛け杆１ｂ及び後杆１ｃとを 一体的に連結して構成されている。中間枠２及び左側枠３も上記右側枠１と同一 に形成されている。２ａ，３ａは上記前杆１ａと同様の前枠、２ｂ，３ｂは上記 肘掛け杆１ｂと同様の肘掛け杆、２ｃ，３ｃは上記後杆１ｃと同様の後杆を示す 。

【００１０】 リンク機構４は、２本のリンク４ａ，４ｂと、２本の補助杆４ｃと４ｄとから 構成されている。 ２本のリンク４ａ，４ｂは、その中間部をピン４ｅで回転可能に連結してＸ状 に連結されている。一方のリンク４ａの下端は右側枠１における前杆１ａの下部 内側にピン４ｆにより回転可能に連結されている。他方のリンク４ｂの下端は中 間杆２における前杆２ａの下部内側にピン４ｇにより回転可能に連結されている 。また、両リンク４ａ，４ｂの上端は夫々自由端になっている。

【００１１】 一方の補助リンク４ｃの上端は右側枠１における前杆１ａの内側にピン４ｈに より回転可能に連結され、下端は他方のリンク４ｂの内側にピン４ｉにより回転 可能に連結されている。

【００１２】 他方の補助リンク４ｄの上端は中間枠２における前杆２ａの内側にピン４ｊに より回転可能に連結され、下端は一方のリンク４ａの内側にピン４ｋにより回転 可能に連結されている。

【００１３】 このようなリンク機構４は、図２に示すように、右側枠１における後杆１ｃと 中間枠２の後杆２ｃ（図示せず）間にも設けられている。 そして、図２に示すように、前後のリンク機構４，４におけるリンク４ｂと４ ｂの夫々の上端相互間には座板取付杆４ｍが架設されている。この取付け方法は 、図２及び図３に示すように、リンク４ｂ，４ｂの上端を水平に折曲してその取 付片４ｏと座板取付杆４ｍをビス等により固定するようになっている。

【００１４】 また、前後のリンク機構４，４におけるリンク４ａと４ａの夫々の上端相互間 にも上記と同様の座板取付杆４ｍが架設固着されている。 そして、この両座板取付杆４ｍと４ｍ間に上記の座板６が張設されている。

【００１５】 また、右側枠１における後杆１ｃの上部と中間枠２における後杆２ｃの上部間 に上記の背板８が張設されている。 中間枠２と左側枠３間も、その前後において上記リンク機構４と同様のリンク 機構５により連結されている。上記と同一部分には、符号５に上記と同一のアル ファベットを付してその説明を省略する。

【００１６】 尚、中間枠２は、右側の椅子Ａと左側の椅子Ｂの共通枠となっており、そのピ ン４ｇと４ｊも右側のリンク機構４と左側のリンク機構５の共通のピンとなって いる。

【００１７】 そして、左側の椅子Ｂにおける座板７は上記座板取付杆５ｍ，５ｍ間に架設さ れ、背板９は中間枠２における後杆２ｃの上部と左側枠３の後杆３ｃ間に架設さ れている。

【００１８】 以上のような構成であるから、使用状態にするには、図１に示すように、各枠 １，２，３を、その相互間が拡くように引き離し移動させる。すると、リンク機 構４，５が図１のように開くと共に、座板６，７及び背板８，９が張られ、その 最大に張った状態で、各枠１，２，３が、それ以上の開き移動が阻止され、図１ の形態になる。この形態で、各座板６，７に着座すれば、各枠１，２，３の開き 形態が保持された状態で着座できる。

【００１９】 次に上記の使用状態から、椅子を折む場合には、各枠１，２，３を、その相互 の間隔が狹まるように押し移動させる。すると、ピン４ｈ及び４ｊが共に内側へ 水平移動し、両補助リンク４ｃ，４ｄを内側へ押し移動する。これにより、ピン ４ｋ，４ｉが内側へ押し移動され、両リンク４ａ，４ｂの上部が、夫々の下端ピ ン４ｆ，４ｇを中心として内側へ移動し、図４のように起立して閉じ状態になる 。また、左側のリンク機構５も同様に閉じ状態になる。更に、両座板６，７及び 背板８，９は、図４のように、その中央部が垂れ下がる。これにより、図４のよ うに折り畳み形態になる。

【００２０】 この折り畳み形態から、使用形態にするには、各枠１，２，３を相互に引き離 し移動することにより、上記の折り畳み作動と逆の作動により、図１のような使 用形態になる。

【００２１】 図５は、５脚の椅子Ａ〜Ｅを連結した第２実施例を示す。 本実施例において、各枠１〜３及び１０〜１２は上記枠１と同様の枠で、これ らは上記と同様のリンク機構４，５及び１３，１４，１５で連結されている。ま た、座板６，７及び１６，１７，１８も上記の座板と同様に張設されており、更 に背板８，９及び１９，２０，２１も上記背板と同様に張設されている。したが って、各椅子Ａ〜Ｅは夫々同一構造で連設されている。

【００２２】 この実施例においても、上記第１実施例と同様の操作により、連設状態のまゝ で、使用形態と折り畳み形態に変化させることができる。図６は５脚の椅子の場 合の折り畳み状態を示す。

【００２３】 上記実施例は２脚及び５脚の椅子を連設した例であるが、その他の複数脚の椅 子を同一構造で連設できることは例を示すまでもなく実施できることは容易に理 解できることである。

【００２４】

【考案の効果】

以上のように本考案によれば、同一形状の枠を３本以上並設し、その中間の枠 を２脚の椅子の共通の枠とし、更に、これらの枠間を同一構造のリンク機構で連 結し、かつそのリンク機構も単純な構造であるため、複数脚の椅子を簡易な機構 で折り畳み可能に連設できる。また、複数脚の椅子を連設状態のまゝで、使用形 態と折り畳み形態に変化でき、その変化の操作が至便である。更に、連設椅子で あっても不使用時には折り畳んで小型化でき、輸送、蔵置が至便となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案を２脚の連設椅子に適用した実施例を
示す正面図。

【図２】 図１の右側面図。

【図３】 リンク機構部の拡大右側面図。

【図４】 折り畳み形態を示す正面図。

【図５】 本考案を５脚の連設椅子に適用した実施例を
示す正面図。

【図６】 同折り畳み形態を示す図。

【符号の説明】

１，２，３…枠 １ａ…前枠 １ｂ…肘掛け杆 １ｃ…
後杆 ４，５…リンク機構 ４ａ，４ｂ…リンク ４
ｃ，４ｄ…補助リンク ６…座板 ７…背板

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 前杆（１ａ）と後杆（１ｃ）とこれらを
   連結する杆（１ｂ）とからなる枠（１）を少なくとも３
   本以上並設し、隣接する枠（１），（２）の前杆（１
   ａ）（２ａ）相互間と後杆（１ｃ）（２ｃ）相互間をリ
   ンク機構（４）で連結し、該リンク機構（４）を、２本
   のリンク（４ａ）（４ｂ）をＸ状に配置してその交点を
   回転可能に連結すると共に夫々のリンク（４ａ）（４
   ｂ）の下端を隣接する枠（１）（２）の下部に回転可能
   に連結し、かつ上端を自由端とし、更にこれらリンク
   （４ａ）（４ｂ）の上部と枠（１）（２）とを補助リン
   ク（４ｃ）（４ｄ）で回転可能に連結して構成し、更に
   上記前後のリンク機構（４）（４）において、前後に対
   向するリンク相互の上端間を座部取付杆（４ｍ）で連結
   し、更に、上記２本の座板取付杆（４ｍ）間に屈曲可能
   な座部（６）を張設し、そして、上記リンク機構（４）
   と同様なリンク機構（５）により他の枠（３）を連設す
   ると共に上記と同様に座板（７）を張設したことを特徴
   とする連設式折り畳み式椅子。
2. 【請求項２】 請求項１記載の隣接する枠（１）（２）
   （３）の後杆（１ｃ）（２ｃ）（３ｃ）間に屈曲可能な
   背板を張設した連設式折り畳み椅子。