JPH0734847Y2 - フィルム包装の解梱テープ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （イ）産業上の利用分野 この考案は、例えば、シュリンク包装やストレッチ包装
等の合成樹脂製の包装フィルムにより包装された被包装
物の解梱に用いられるフィルム包装の解梱テープに関す
る。

（ロ）従来の技術 従来、上述の被包装物を包装するフィルム包装手段とし
ては、例えば、ターンテーブルを水平回転して、このタ
ーンテーブルに載置された被包装物の側面全周に、合成
樹脂製の包装フィルムを巻付けて一括包装するストレッ
チ包装がある。

（ハ）考案が解決しようとする問題点 しかし、上述のストレッチ包装を解梱する場合、カッタ
により被包装物に巻付けられた包装フィルムを直接切断
すると、被包装物の表面に切り傷が付いてしまうので、
被包装物から包装フィルムを離間して切断しなければな
らない、また、包装フィルムの重合部分や皺部分を切断
するときカッタの切断ラインが曲がってしまい、直線的
な切断距離も長くなるため、包装の解梱作業に手間と時
間が掛かるという問題を有している。

さらにまた、被包装物に複数回巻付けられた包装フィル
ムを切断すると、複数本に切断された包装フィルムが剥
がれ落ちて被包装物の周囲に散乱し、次の解梱作業の妨
げとなるため、剥がれ落ちた複数本のフィルムを回収し
なければならず、切断済み包装フィルムの除去作業に手
間が掛かるという問題も有している。

この考案は上記問題に鑑み、解梱テープに形成した切断
ガイドをガイドにして包装フィルムをカッタにより切断
することにより、上記問題点を解決することができるフ
ィルム包装の解梱テープの提供を目的とする。

（ニ）問題点を解決するための手段 第１手段のフィルム包装の解梱テープは、被包装物に貼
着する解梱テープの表面側にカッタの切断をガイドする
切断ガイドを形成したフィルム包装の解梱テープである
ことを特徴とする。

第２手段のフィルム包装の解梱テープは、被包装物に貼
着する解梱テープの表面側にカッタの切断をガイドする
切断ガイドを形成し、該切断ガイドに沿って包装フィル
ムを切断する切断ラインの一側にフィルム貼着面を形成
したフィルム包装の解梱テープであることを特徴とす
る。

（ホ）作用 第１手段のフィルム包装の解梱テープは、被包装物に貼
着した解梱テープの上から包装するフィルム包装の解梱
時に於いて、被包装物に貼着した解梱テープ上の包装フ
ィルムをカッタにより切断することで、被包装物とカッ
タとの直接的な接触を防止し、且つ、この解梱テープに
形成した突条又は溝条の切断ガイドによりカッタの切断
をガイドして、被包装物を包装する包装フィルムの切断
方向を直線的にガイドする。

第２手段のフィルム包装の解梱テープは、被包装物に解
梱テープを貼着し、この解梱テープの切断ガイドに沿っ
て形成したフィルム貼着面に包装フィルムを貼着固定す
ることで、フィルム包装の解梱時に於いて、カッタによ
り切断される一方の包装フィルムの切断側端部が解梱テ
ープのフィルム貼着面に貼着固定され、切断済みの包装
フィルムが散乱するのを防止する。

（ヘ）考案の効果 この考案の第１手段によれば、被包装物に貼着した解梱
テープ上の包装フィルムをカッタにより切断するので、
解梱テープの介在により被包装物に切り傷が付くのを確
実に防止することができ、しかも、解梱テープに形成し
た切断ガイドをガイドにして包装フィルムを直線的に切
断するので、切断距離が短く、フィルム包装を一挙に解
梱して解梱作業の能率アップを図ることができる。

第２手段によれば、解梱テープに形成した包装フィルム
貼着面に、一方の包装フィルムの切断側端部を貼着固定
しているので、カッタにより切断された包装フィルムが
散乱するのを防止することができ、解梱後の包装フィル
ムの除去作業が容易に行える。

（ト）考案の実施例 この考案の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。

図面は被包装物の一例としてダンボール製の箱体を包装
するストレッチ包装の解梱に用いられる解梱テープを示
し、第１図及び第２図に於いて、この解梱テープ１は、
合成樹脂や厚紙等を基材にして形成した長尺寸法のテー
プ本体２の表面2a中央部に、横断面形状を台形に形成し
た二条の各突条ガイド3,3を所定間隔に隔てて形成し、
これら各突条ガイド3,3をテープ本体２の長さ方向全長
に形成すると共に、一方の突条ガイド３の頂部3a全体に
は粘着性の接着剤４を塗工し、テープ本体２の裏面2b全
体には粘着性の接着剤５を塗工している。

すなわち、上述の解梱テープ１は、方形のパレット６に
ダンボール製の箱体７を多数積重ねて成る集積箱体８の
一側面縦方向に、この集積箱体８の積載高さと対応する
長さに切断して貼着する。

上述の集積箱体８の包装に用いられるストレッチ包装機
９は、第３図及び第４図に示すように、パレット６に積
重ねられた集積箱体８を水平回転するターンテーブル10
と、合成樹脂製の包装フィルム20を延伸しながら連続供
給するフィルム延伸部11と、集積箱体８の積載高さに対
応してフィルム延伸部11を昇降する昇降装置12とから構
成している。

上述のターンテーブル10は、基台13の上面中央部に軸支
した回転軸14の上端部にターンテーブル10を固定して水
平回転可能に軸支し、このターンテーブル10の下部に配
設した減速機内蔵型の回転用モータ15により矢印方向に
水平回転する。

前述のフィルム延伸部11は、断面字形に形成した取付
け枠16に２本の各延伸ローラ17,18とロールフィルム19
とを垂直に軸支し、これら各延伸ローラ17,18を繰出し
方向に回転して、ロールフィルム19に巻回された合成樹
脂製の包装フィルム20を牽引すると共に、延伸ローラ17
よりも延伸ローラ18を速い周速で回転して、合成樹脂製
の包装フィルム20を強制的に延伸して前方に繰出す。

前述の昇降装置12は、ターンテーブル10の側部に立設し
た支柱21にガイドレール22を架設し、このガイドレール
22に上述の取付け枠16を上下摺動可能に取付けると共
に、支柱21の上下両端部に夫々軸支した各スプロケット
23,23間に昇降用チェーン24を張架し、この昇降用チェ
ーン24の端部を取付け枠16に固定している。

すなわち、支柱21の下部側面に固定した減速機内蔵型の
昇降用モータ25により、スプロケット26,27及びチェー
ン28を介して昇降用チェーン24を正逆回転させ、集積箱
体８の下部周面に包装フィルム20を巻付ける降下位置
と、上部周面に包装フィルム20を巻付ける上昇位置と
に、パレット６に積重ねられた集積箱体８の積載高さに
対応してフィルム延伸部11を昇降停止する。

図示実施例は上記の如く構成するものとして、以下、ダ
ンボール製の箱体７を多数積重ねて成る集積箱体８のス
トレッチ包装及びその解梱方法を説明する。

先ず、第３図及び第４図に示すように、ターンテーブル
10に載置した集積箱体８の一側面縦方向に、この集積箱
体８の積載高さと対応する長さに切断した解梱テープ１
を貼着した後、降下位置に停止したフィルム延伸部11か
ら合成樹脂製の包装フィルム20を延伸して繰出し、この
包装フィルム20の巻始め側端部20aを解梱テープ１に形
成した突条ガイド３の頂部3aに貼着固定する。

次に、回転用モータ15を駆動して、ターンテーブル10に
載置された集積箱体８を水平回転させ、同時に、昇降用
モータ25を駆動して、合成樹脂製の包装フィルム20を連
続的に繰出しながらフィルム延伸部11を上昇させ、水平
回転する集積箱体８の下部周面から上部周面に至る側面
全周に延伸した包装フィルム20を巻付けると共に、集積
箱体８に貼着した解梱テープ１の突条ガイド３に包装フ
ィルム20を貼着固定してストレッチ包装する。

上述のストレッチ包装を解梱する場合、第５図及び第６
図に示すように、集積箱体８に貼着した解梱テープ１の
何れか一方の各突条ガイド3,3の内側斜面にカッタ29を
押し当て、この突条ガイド３をガイドにして集積箱体８
に巻付けられた包装フィルム20をカッタ29により縦方向
に切断することで、これら各突条ガイド3,3間にカッタ2
9の切断方向が規制され、一方の突条ガイド３の斜面と
対応する切断ラインに沿って包装フィルム20を一直線に
切断することができる。

この時、一方の突条ガイド３の頂部3aには包装フィルム
20の切断側端部20bを貼着固定しているので、他方の突
条ガイド３と対応する包装フィルム20の切断側端部20c
のみが剥がれ落ち、切断済み包装フィルム20が散乱する
のを防止することができ、集積箱体８の側面から解梱テ
ープ１を剥離することで、切断済みの包装フィルム20を
簡単に取り除くことができ、ストレッチ包装の解梱が完
了する。

このように集積箱体８に貼着した解梱テープ１上の包装
フィルム20をカッタ29により切断するので、解梱テープ
１の介在により集積箱体８の側面に切り傷が付くのを確
実に防止することができ、しかも、解梱テープ１に形成
した二条の各突条ガイド3,3をガイドにして包装フィル
ム20を直線的に切断するので、切断距離が短く、ストレ
ッチ包装を一挙に解梱することができる。

さらに、解梱テープ１に形成した突条ガイド３の頂部3a
に、カッタ29により切断される包装フィルム20の切断側
端部20bを貼着固定しているので、切断済みの包装フィ
ルム20が散乱するのを防止することができ、解梱後の包
装フィルム20の除去作業が容易に行え、解梱作業の能率
アップを図ることができる。

また、第７図に示すように、上述の解梱テープ１を構成
するテープ本体２に溝条ガイド32を一条形成するもよ
く、この解梱テープ１をストレッチ包装の解梱に用いる
場合、解梱テープ１に形成した突条ガイド３の一側斜面
をガイド面にして、集積箱体８に巻付けられた包装フィ
ルム20をカッタ29により切断することで、上述の実施例
と同様にストレッチ包装を一挙に解梱することができ、
且つ、包装フィルム20の何れか一方の切断側端部20b,20
cを突条ガイド３の頂部3aに貼着固定しているので、解
梱後の包装フィルム20の除去作業が容易に行える。

なお、この考案の構成と、上述の実施例との対応に於い
て、 この考案の解梱テープは、実施例の解梱テープ1,30とに
対応し、 以下同様に、 切断ガイドは、突条ガイド３と、溝条ガイド32とに対応
するも、 この考案は、上述の実施例の構成のみに限定されるもの
ではない。

第８図は解梱テープ30を構成するテープ本体31の表面31
a中央部にＶ字形の溝条ガイド32を一条形成した他の実
施例を示し、この解梱テープ30は、溝条ガイド32を中心
とするテープ本体31の片面側に粘着性の接着剤４を塗工
し、テープ本体31の裏面31b全体に粘着性の接着剤５を
塗工している。

この解梱テープ30をストレッチ包装の解梱に用いる場
合、解梱テープ30に形成した溝条ガイド32にカッタ29を
係合し、この溝条ガイド32に沿って集積箱体８に巻付け
られた包装フィルム20を切断することで、上述の実施例
と同様にストレッチ包装を一挙に解梱することができ、
解梱後の包装フィルム20の除去作業が容易に行えると共
に、溝条ガイド32をガイドにして包装フィルム20を一直
線に切断することができる。

なお、この考案の解梱テープ1,30はシュリンク包装の解
梱にも適用することができる。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示し、 第１図は突条ガイドを二条形成した解梱テープの拡大斜
視図、 第２図は第１図に示す解梱テープの拡大横断面図、 第３図はストレッチ包装機の構成側面図、 第４図はフィルム巻付け動作を示すストレッチ包装機の
構成平面図、 第５図はフィルム切断状態を示す解梱テープ貼着部の拡
大横断面図、 第６図は解梱直後を示す集積箱体の斜視図、 第７図は突条ガイドを一条形成した解梱テープの拡大斜
視図、 第８図は溝条ガイドを一条形成した解梱テープの拡大斜
視図である。 1,30……解梱テープ、2,31……テープ本体 2a,31a……表面、2b,31b……裏面 ３……突条ガイド、4,5……接着剤 ８……集積箱体、20……包装フィルム 20b,20c……切断側端部 29……カッタ、32……溝条ガイド

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】被包装物を包装する合成樹脂製の包装フィ
   ルムの内側に貼着され、該包装フィルムをカッタにより
   切断解梱するのに用いられるフィルム包装の解梱テープ
   であって、 上記被包装物に裏面側を貼着する解梱テープの表面側
   に、該解梱テープの長さ方向にカッタの切断をガイドす
   る切断ガイドを形成した フィルム包装の解梱テープ。
2. 【請求項２】被包装物に裏面側を貼着する解梱テープの
   表面側に、該解梱テープの長さ方向にカッタの切断をガ
   イドする切断ガイドを形成すると共に、 上記切断ガイドに沿って包装フィルムを切断する切断ラ
   インの一側に、該包装フィルムを貼着固定するフィルム
   貼着面を形成した フィルム包装の解梱テープ。