JPH07337082A - 負荷検出装置付き同期モータ - Google Patents

負荷検出装置付き同期モータ

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JPH07337082A
JPH07337082A JP6128608A JP12860894A JPH07337082A JP H07337082 A JPH07337082 A JP H07337082A JP 6128608 A JP6128608 A JP 6128608A JP 12860894 A JP12860894 A JP 12860894A JP H07337082 A JPH07337082 A JP H07337082A
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JP
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voltage
power supply
circuit
trigger
signal
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JP6128608A
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Toshiki Hanaoka
歳樹 花岡
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Nidec Instruments Corp
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Sankyo Seiki Manufacturing Co Ltd
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  • Control Of Ac Motors In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】同期モータにかかる負荷を特殊な検出装置を用
いない簡便な方法で検出できるようにするとともに電源
電圧の変動による誤差を微小にする。 【構成】同期モータにおいて回転子による逆起電圧の位
相は回転子にかかる負荷トルクによって変化する。本発
明の構成は駆動コイルの磁束と回転子の磁束双方に鎖交
する検出コイルの出力信号を整流平滑しCR自励発振回
路で周波数変換することで、同期モータの負荷トルクを
電気信号として検出する。さらに、モータ駆動電圧変動
による検出誤差を、CR自励発振回路の電源電圧をモー
タ駆動電圧と比例させることで補正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、交流インダクタモータ
やステッピングモータなどの家庭電化製品に用いられる
同期モータに関し,特に負荷を間接的に測定する負荷検
出装置を備えた同期モータに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、家庭用電子レンジ等に用いられる
重量検出装置は、ターンテーブルの回転軸にバネばかり
のような構造を設け、ターンテーブルの回転軸の上下動
変位を静電容量型や磁電変換型のセンサーにより電気信
号に変換することによって、ターンテーブル上の重量を
検出していた。
【0003】図14はコンデンサの電極間距離の力学的
な変位量を電気信号の変化に変換する装置である。即
ち、家庭用電子レンジに設けられたターンテーブル10
0は回転軸101の先端に設置され、回転軸101の下
端はバネ120で支持された平板状導体131に回転可
能なように当接させ、調理物102およびターンテーブ
ル100全体の荷重を支持している。回転軸101はモ
ータ110によって回転され、これによりターンテーブ
ル100が回転駆動される。平板導体131には同じく
平板状導体132が対向しており、平板状導体131と
132によってコンデンサ130を構成している。調理
物の荷重は平板状導体131にかかるため調理物の荷重
が増加するにつれて平板状導体131、132間の距離
は短縮し、コンデンサとしての電気容量が増す。この変
化を適宜の電気回路によって電気信号に変換される。
【0004】多くの場合、上記電気回路から出力される
重量検出信号はマイクロコンピュータ等で処理されるた
め、上記電気回路からの電気信号はアナログ信号よりも
デジタル信号、もしくはデジタル回路に親和性のある矩
形波信号で出力されるのが望ましい。そのために、前記
検出信号は矩形波の周波数変化として出力する場合が多
い。
【0005】このような信号処理の場合、前記センサー
を発振回路の一部に用いると、簡単な回路で目的の動作
をさせることができる。たとえば、図15に示すように
インバータ133と前記検出部のコンデンサ130によ
ってハートレイ型の発振回路が構成され、この回路によ
って信号処理ができるように構成されている。また、コ
イル型の場合も同様にコルピッツ型もしくはハートレイ
型の発振回路で信号処理ができる。また、ハートレイ型
やコルピッツ型以外の発振回路でも信号処理は可能であ
るが、部品点数や構成の容易性等からこれらに類似した
発振回路が多く採用されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような重
量検出装置は長期間使用するとバネがへたるため、経時
的誤差が免れないほか、発振回路は電源電圧の変動によ
って発振周波数が大きく変化してしまう問題があった。
【0007】
【発明の目的】そこで、本発明はバネを使用することな
く同期モータの基本特性の変化から負荷トルクを検出す
るとともに、電源電圧の変動による誤差成分を微小とす
ることができる電源回路を備えた負荷検出装置付き同期
モータを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】交番磁場を発生する駆動
コイルの磁場に同期して回転子を回転させる同期モータ
において、上記交番磁場と上記回転子の磁場に鎖交する
ように検出コイルを設け、該検出コイルの出力信号を整
流平滑して略直流信号の電圧を周波数に変換する手段を
備え、該変換手段が前記直流信号をトリガ電圧とするC
R自励発振回路からなり、該CR自励発振回路の電源電
圧が前記同期モータの駆動電源の電圧に比例する手段を
設けたことを特徴としている。
【0009】
【作用】同期モータの回転子にかかる負荷とモータ駆動
電源の電圧変化によって変化する検出コイルの出力交流
信号のうちモータ駆動電源に依存する部分を、CR自励
発振回路の電源電圧をモータ駆動電源の電圧に連動させ
ることで、自励発振のトリガ電圧を変化させて打ち消す
ように作用するので、出力信号が回転子にかかる負荷の
みに依存しモータ駆動電圧変動による誤差を微小にする
ことができる。
【0010】
【実施例】以下、本発明に係る負荷検出装置付き同期モ
ータの実施例について図面を用いて説明する。なお、本
発明はモータ駆動電源の周波数が一定ならば、基本的に
いかなる用途に用いることも可能であるが、主として電
子レンジなど家庭用電化製品に用いて好適であり、以下
に、電子レンジのターンテーブルに用いた一実施例を以
下に説明する。
【0011】図13は電子レンジにおけるターンテーブ
ル回転駆動部周辺の説明図である。調理物35を載置す
るための略皿状のターンテーブル32はフランジ部分に
ローラ33を各々回転自在にした複数の回転軸34が設
けられ、ローラ33を介して支持台31に当接されるこ
とによって支持されている。回転軸36は同期モータ4
0によって回転するように構成されている。回転軸36
の先端はターンテーブル32の嵌合部分に軸方向に移動
自在なように隙間ばめされ、回転運動のみが伝達するよ
うに回転軸36に打ち込まれたピンが嵌合部分で軸方向
にスライドするように取り付けられている。このため、
ターンテーブル32上の調理物35の重量はローラ33
によってのみ支えられ回転軸36にはかからない。
【0012】従って、調理物35の重量はローラ33と
支持台31の転がり摩擦およびローラ33と回転軸34
による摩擦によって回転軸36の回転方向の力となるこ
とから、同期モータ40に対する負荷トルクとなる。な
お、回転軸36がターンテーブル32上の調理物35の
重量を支持しない構造は、図13に示すものが唯一のも
のではない。たとえば図示しないが回転軸36先端の形
状を角柱にして、これをターンテーブル32の中心に空
けた同形角型の穴に隙間ばめする構造も考えられる。
【0013】以上のように、図13に示す電子レンジの
ターンテーブルの支持および駆動の構成によれば、同期
モータ40の回転軸36の回転に対する負荷トルクはタ
ーンテーブル32上の調理物35の荷重に比例する。こ
の結果、調理物35の荷重は同期モータ40の回転軸3
6の負荷トルクを以てを測定することができ、負荷トル
クによる同期モータの動特性の変化を電気信号として取
り出すことで、ターンテーブル32上の調理物35の荷
重を検出することができる。ただし、典型的なターンテ
ーブルでは、調理物35の質量が8kgのとき負荷トル
クは約0.8Nmになるため、数Wの小型同期モータで
直接回転させることは不可能である。従って、電子レン
ジ用同期モータの出力回転軸36は、モータの回転子の
回転を輪列で減速し駆動トルクを増幅している。以下、
このような同期モータの負荷検出手段について詳述す
る。
【0014】図1および図2は本発明の一実施例の構成
を示したものである。図2は組み立て説明図であり、図
1は図2のA−A’の断面図である。まず、これらの図
にそってモータ部分の構成を説明する。
【0015】回転子41は、N極、S極が円周上に一定
ピッチで着磁されている。上下に分離できる構造の固定
子42は、回転子41を包み込む部分で櫛形になってお
り、この櫛形磁極43の部分で駆動電源の交番電流によ
って交番磁場が生ずる。駆動電流を交番磁場に変換する
駆動コイル44はボビン46に巻き回され、固定子42
の櫛形磁極43の周囲に設置されている。検出コイル4
5はボビン46に巻き回された駆動コイル44の上から
必要回数巻き回する。これらコイルの外側には駆動コイ
ル44の磁路が櫛形磁極43周辺以外で切断されないよ
うに、軟鉄などの高透磁率物質のシールドケース47が
設けられている。回転子41の磁場は、櫛形磁極43か
ら固定子42およびシールドケース47内部を通過する
ため検出コイル45は駆動電流の交番磁場と回転子41
の磁場とに鎖交することになる。
【0016】回転子41の着磁ピッチは、櫛形電極43
の櫛のピッチと同一であるため、回転子41が回転する
と固定子42内部を通過する回転子41に因る磁場は交
番磁場となる。このため、回転子41の回転は駆動コイ
ル45と検出コイル44の双方に逆起電圧を生じさせ
る。
【0017】次に、以上の構成からなる同期モータの磁
気的および電気的な振る舞いを説明する。図3は図1と
図2の電磁気的な振る舞いを説明するための電気的等価
回路である。即ち、駆動コイル44と検出コイル45は
一種のトランスを構成しているが、トランスと異なる点
は回転子41による逆起電圧が発生することである。駆
動コイル44の自己インダクタンスをL1 とし検出コイ
ル45の自己インダクタンスをL2 とする。さらに、駆
動コイル44と検出コイル45の相互インダクタンスを
Mとし、駆動コイル44に発生する逆起電圧をE1 、検
出コイル45に発生する逆起電圧をE2 とする。さら
に、逆起電圧E1 とE2 の位相は回転子41にかかる負
荷が増加するに従って遅れる。なぜならば、回転子41
の回転位相が負荷の増加によって遅れるからである。同
期モータの場合、同期がはずれるとモータは脱調して停
止してしまうため、回転子41が正常に回転しているか
ぎりその回転は駆動電源の周波数に比例し、回転子41
の回転位相は駆動電源の位相にある位相差を持って同期
しているのが特徴である。
【0018】図1の駆動コイル44は、内部抵抗r1 と
インダクタンスL1 に分解することができ、検出コイル
45も同様に内部抵抗r2 とインダクタンスL2 に分解
できる。さらに、前述のごとく、この両者は相互インダ
クタンスMを持っている。従って、電気的等価回路は図
3のように表すことができる。つまり、駆動コイル44
には逆起電圧源E1 、検出コイル45には逆起電圧源E
2 が生じる。駆動コイル44には電圧源Vp が接続さ
れ、検出コイル45には負荷抵抗RL が接続される。負
荷変化を感知した結果はRL の電圧降下VOUT として検
出される。
【0019】ここで、駆動コイル44の電流をI1 、検
出コイル45の電流をI2 とすると、検出コイル45側
の電圧は図4に示すような電圧ベクトル図として描くこ
とができる。駆動コイル44の電流I1 をX軸に平行に
とると、相互インダクタンスMによる起電力はI1 に対
し直角になり、大きさはωMI1 となると共に、回転子
41による逆起電圧E2 がある角度を持って加わる。こ
のとき、回路を一周すれば電圧の総和は「0」になるか
ら、ベクトルE’はP点を始点とし原点を終点とするベ
クトルになる。ベクトルE’は相互インダクタンスMと
逆起電圧E2 以外の成分に因るものであるから、r2 と
L2 、RL によって生成される電圧である。インダクタ
ンスL2 による電圧ωL2 I2 は抵抗成分の電圧(r2
+RL )I2 に対して直交しているから、ベクトル
E’、ωL2 I2 、(r2 +RL )I2 が形成する三角
形は直角三角形である。しかも、直角をはさむ両辺の比
率は回路の機構によって一義的に定まるものであるか
ら、逆起電圧E2 が変化しその結果E’が変化しても変
わらない。
【0020】ここで、回転子41に負荷を加えたときの
振る舞いを図4を使って説明する。図5は異なる負荷が
加えられているときのベクトルを重ね合わせて描いたも
のである。前述のように回転子41に負荷が加えられる
と逆起電圧E2 の位相が遅れるため、逆起電圧E2 の先
端はPからP’へ変化する。上記のように直角三角形△
OPQと△OP’Q’は相似である。PはCを中心とす
る半径|E2 |の円周上を移動する。もし、図5のよう
にPがP’に変化したとすると、三角形の一辺の長さは
△OP’Q’の方が明らかに△OPQより小さくなる。
よって、△OP’Q’と△OPQは相似であるから、O
Q’<OQである。図6は図5からOQとOQ’を抜き
出して大きさを比較したものであるが、この図からも一
目瞭然であり、また計算によってもOQ’<OQとなる
ことが確認できる。
【0021】ただし、この関係が成り立つのはベクトル
OCとE2 の角度が図5の関係にあるときだけである。
即ち、逆起電圧E2 が第1象現にある場合のみである
が、同期モータではE2 が動き得る範囲は第1象現に限
られる。なぜならば、回転子41が電源の位相に先んじ
て回転することはありえないので、OCを越えて第2象
現に現れることはない。一方、負荷をかけると回転子4
1の回転位相が遅延するのでI1 に対する角度が減少す
るが、0近傍になると脱調し回転子41の回転は停止す
るため、第4象現に現れることもない。このように負荷
の増加に応じて検出コイル45が出力する電圧は振幅が
減少する。通常、位相の変化に比べて振幅の変化の方が
大きく、振幅を電気的に処理した方が簡単である。
【0022】図7および図8はこのモータから出力され
る信号の振幅を周波数変化に変換する回路の実施例を示
している。即ち、交流信号の実効電圧はダイオードブリ
ッジで全波整流しコンデンサで平滑すれば簡単に求める
ことができる。また、計算機処理では電圧変化よりもパ
ルスの周波数変化で負荷の換算結果が出力される方が便
利である。この場合、VF変換回路でこの電圧をある規
定のキャリア周波数を持った矩形波信号の周波数変化に
変換することで対応することができる。そのような信号
処理は図7に示すCR自励発振回路63(以下、発振回
路)で行うことができる。図7の発振回路63はシグネ
ティックス社(現フィリップス社)製のICであるNE
555などを用いて図8に示すような回路65の構成と
することもできる。ただし、この場合性能は図7の回路
63に劣る。
【0023】以下、図7に従って動作を説明するが、以
下の説明では部品名をその部品の回路定数として用い
る。回路の構成は整流回路61、平滑回路62、発振回
路63、発振回路部電源64からなる。整流回路61は
ダイオードD1 | 4 のダイオードブリッジであり、平滑
回路62はC1 とR1 から成る。発振回路63は2つの
コンパレータU1 、U2 およびRSフリップフロップU
3 といくつかのCRから成る。発振回路63の電源は発
振回路部電源64から供給される。平滑回路62のR1
は適度にC1 の電荷を放電させ負荷変動に平滑後の電圧
が追従するようにするためのものである。もしこれがな
ければ、C1 の電荷の放電はコンパレータU1 の入力を
通じてしか行われないため、負荷変動に対する応答が緩
慢になる。
【0024】発振回路63の動作原理はコンデンサCf
と抵抗Rf および放電用トランジスタQ1 による充放電
であり、タイムチャートを用いて動作原理を詳述する。
図9は図7における回路各部の信号のタイムチャートで
あり、図10は図8のタイムチャートである。NE55
5を用いた発振回路65の動作原理も図7と殆ど同じで
あるが、充放電のトリガ電圧の設定方法が異なるため、
信号の波形も図9と図10に示す如く異なる。
【0025】ここで、図7と図9を用いて、発振の原理
と検出コイル45の振幅減少で周波数が上昇する原理を
詳述する。まず、同期モータ40の検出コイル45が出
力する交流信号を整流回路61と平滑回路62によって
直流信号VTH1 に変換する。この信号は発振回路63の
コンパレータU1 のネガティブ入力端子(以下、−端
子)に結合されている。コンパレータU1 のポジティプ
入力端子(以下、+端子)はコンデンサCf の1端子に
接続されている。コンデンサCf のこの端子には発振回
路部電源64から抵抗Rf を介して電流が供給されるよ
うになっている。また、この端子にはトランジスタQ1
のコレクタとコンパレータU2 の−端子が接続されてい
る。
【0026】コンパレータU2 のプラス端子は抵抗R4
とR3 による分圧回路に接続されている。この分圧回路
によってコンパレータU2 の+端子の電圧は発振回路部
電源が供給する電源電圧のR3 /(R3 +R4 )の電圧
VTL1 となる。トランジスタQ1 はRSフリップフロッ
プU3 のバーQ端子によってON/OFFされるが、R
SフリップフロップU3 はコンパレータU1 とU2 によ
って状態がトグルされるようになっている。コンデンサ
Cf の他端子とトランジスタQ1 のエミッタはともにグ
ランドに接続されている。コンデンサCf のコンパレー
タに接続されている側の端子の電圧をVCとする。尚、
発振が始まる瞬間の動作は不要であるため、ここでは発
振がすでに安定している状態のある一周期について述べ
る。
【0027】発振回路63の状態にはコンデンサCf に
電荷を充電する状態と放電する状態の2つ状態がある。
この2つの状態が自励的にトグルすることで発振する。
まず、充電状態から説明する。充電が開始されるのは、
トランジスタQ1 がOFF状態になった瞬間からであ
る。トランジスタQ1 がOFFになるにはRSフリップ
フロップU3 がセットの状態になってバーQ端子が0に
なった状態であり、これはコンパレータU2 によってセ
ットされる。コンパレータU2 がセット信号を出力する
ためにはコンデンサCf の端子電圧VCがVTL1 以下に
ならなければならないが、充電状態以前の状態は後に説
明する放電状態であり、この状態ではコンデンサCf の
端子電圧VCは下降を続けていて、トリガ電圧VTL1 に
トリガ電圧VTH1 の側から接近しているはずである。コ
ンデンサCf の端子電圧VCがトリガ電圧VTL1 に一致
した瞬間にコンパレータU2 がセット信号をRSフリッ
プフロップに対して出力する。ゆえに、充電状態におけ
るコンデンサCf の端子電圧VCの初期電圧はトリガ電
圧VTL1 に一致しているはずである。
【0028】この状態において、トランジスタQ1 はO
FFでありコンパレータの各端子は入力インピーダンス
が十分高いために電流は流れない。そのためにコンデン
サCf には抵抗Rf を介して電荷が供給される。その結
果、コンデンサCf の端子電圧VCは時定数Cf Rf で
上昇する。この様子はタイムチャート図9の1段目のV
C信号の太線にて示す波形において時間とともに上昇す
る部分である。図に示すように充電状態の式場対はトリ
ガ電圧VTL1 である。また、タイムチャート図9の2段
目ベース電圧はトランジスタQ1 のベース電圧、即ち、
RSフリップフロップU3 のバーQ端子の信号を示すも
のであり、3段目はRSフリップフロップU3 のQ端子
の信号を示すものである。充電状態ではRSフリップフ
ロップU3 のQ端子およびバーQ端子は図に示すように
それぞれ1と0を維持する。
【0029】コンデンサCf の端子電圧VCがこのまま
上昇してゆくとトリガ電圧VTH1 に達する。この時、コ
ンパレータU1 がRSフリップフロップU3 に対してリ
セット信号を送出しRSフリップフロップU3 をリセッ
トの状態にする。RSフリップフロップU3 のバーQ端
子の信号は1に転ずるため、トランジスタQ1 がONに
なり発振回路63の状態は放電状態となる。この状態で
はコンデンサCf の電荷がトランジスタQ1 を通じて放
電される。トランジスタQ1 のコレクタ電流Icはコン
デンサCf の電荷の分と抵抗Rf を通じて流れる成分か
らなるが、コレクタ電流Icが十分大きければコンデン
サCf の放電は短時間に行われる。従って、コンデンサ
Cf の端子電圧VCはトリガ電圧VTH1 から下降を始め
る。タイムチャート図9の1段目VC信号の太線で示す
波形において、この状態は時間軸に対して電圧が下降し
ている部分である。また、RSフリップフロップU3 の
Q端子バーQ端子はタイムチャート図9の3段目2段目
に示すように、それぞれ0と1の状態になる。以上のよ
うにコンデンサCf の端子電圧がトリガ電圧VTH1から
トリガ電圧VTL1 の間を往復するようにコンパレータU
2 とU3 でスイッチングするのがこの回路の特徴であ
る。
【0030】さて、ここで、回転子41に働く負荷が増
加して、検出コイル45が出力する交流信号の振幅が低
下した場合を説明する。以上の説明のように検出コイル
45の振幅の低下はコンパレータU1 のトリガ電圧の低
下に変換される。仮に、トリガ電圧VTH1 がトリガ電圧
VTH2 に低下したとすると、発振の原理はまったく同じ
であるから、タイムチャート図9の1段目の細線の波形
に示すようにトリガ電圧VTL1 (もしくはVTL2 )から
VTH2 の間の往復となるためRSフリップフロップU3
のセット/リセットのトグル周期が短くなり出力信号の
周波数が上昇する。
【0031】以上が基本動作の説明であるが、図8に示
すNE555を用いた発振回路65もほぼ同様な原理で
動作する。詳細には図示しないが、発振回路65が図7
の発振回路63と異なるのは、前述のトリガ電圧の設定
方法と放電時間調整用の抵抗RB の存在である。発振回
路65では図7に示すコンパレータU1 とU2 に対応す
るコンパレータのトリガ電圧を、抵抗3本で電源電圧V
CCを3等分して得ている。コンパレータU1 に対応す
る方のトリガ電圧は(2/3)VCCであり、コンパレ
ータU2 に対応する方のトリガ電圧は(1/3)VCC
になっている。平滑回路62からくる直流信号は(2/
3)VCCの分岐点に直接接続されている。したがっ
て、図7と異なり内部抵抗が低く図7の回路より感度が
悪い。
【0032】一方、コンデンサCf 周辺の接続も若干異
なり、図7と比較するならば、図8のコンデンサCf は
図7でもコンデンサCf であり、図8の抵抗RA は図7
では抵抗Rf に相当する。図8の抵抗RB に相当する抵
抗は図7には無い。RB は放電状態におけるコンデンサ
Cf の放電時間を調整するためのものである。図7のト
ランジスタQ1 のコレクタは発振回路65では7番ピン
に相当する。発振回路65ではこのようにトリガ電圧が
電源電圧と平滑回路62の直流信号によって決定され、
しかも、平滑回路62の直流信号の影響は上限トリガ電
圧VTH1 のみならず下限トリガ電圧VTL1 にも影響す
る。さらに、放電時間もRB によって長くなるため、タ
イムチャート図10に示すような波形となる。コスト的
に余裕があるならばNE555を用いた発振回路65よ
りも図7の回路63を用いた方が望ましい。
【0033】さて、ここで問題となるのは、モータ駆動
電源50の電圧が変化した場合である。以上の説明では
電源電圧がまったく変化しないことを前提に説明をして
きたので、発振回路部電源には言及しなかった。以下、
この問題ついて、図4および図7と図11を用いて述べ
る。図11は図7のコンデンサCf の端子電圧VCの波
形を図示するものである。図11に示す波形1は検出コ
イル45のある信号レベルにおける上述の基本動作を示
すものである。図のように波形1はトリガ電圧VTH1 か
らVTL1 の間を推移している。
【0034】図7に示す回路構成では、前述のようにト
リガ電圧VTH1 は検出コイル45の信号のみに依存し、
トリガ電圧VTL1 は発振回路部電源64の電圧のみに依
存する。ゆえに、もしモータ駆動電源50の電圧が低下
すると、図4に示すI1 が低下するためωMI1 も低下
し、よって(r2 +RL )I2 も低下する。電圧RLI2
が回路に入力される信号であるから、モータ駆動電源
50の電圧低下はトリガ電圧VTH1 の低下になる。回路
にとってこの電圧の低下は、何等かの手段を設けない限
り負荷トルク増加に起因する低下と区別できないため、
出力信号の周波数は上昇する。その様子は図11に示す
ように、トリガ電圧VTH1 だけがトリガ電圧VTH2 に低
下することにより、コンデンサCf の端子電圧VCの波
形が波形2のようになることで生ずる。
【0035】この周波数の上昇を補正するためにトリガ
電圧VTL1 を低下させトリガ電圧VTL2 とすることによ
り大幅に補正することができる。トリガ電圧VTL1 をト
リガ電圧VTL2 に補正する補正量は概ねモータ駆動電源
50の電圧の変化量に比例する。したがって、トリガ電
圧VTL1 の補正量がモータ駆動電源50の電圧変化量に
概略比例するように発振回路部電源回路を構成すればよ
い。しかし、最も低コストでこの目的を達成するには、
図7の発振回路部電源64に示すように変圧トランスT
1 と整流素子D5 | 8 および平滑コンデンサC2 で構成
すればよい。このような直流電源回路は電子回路におい
て電圧レギュレータの前段に設けられているので、レギ
ュレート以前の電圧が発振回路63が要求する電圧にな
っていれば改めて構成する必要も無く、きわめて簡単に
目的を達することができる。図7の回路は、結果的に検
出コイル45の出力信号からモータ駆動電源50の電圧
依存分を差動で差し引くような作用を持っている。
【0036】なお、図7においてコンパレータU1 、U
2 とRSフリップフロップU3 の電源を明示していない
が、発振回路部電源64から直接供給しても良いし、レ
ギュレータを通してレギュレートした後の電源を供給し
ても良い。当然、後者の方が周辺回路に与える影響が少
ないのでより良好であることはいうまでもない。
【0037】一方、NE555を用いた図8の動作はト
リガ電圧の設定方法が図7と異なる上、発振回路部電源
64の電圧と検出コイル45に因る直流電圧の複合作用
で決まるため動作が複雑であるが、図7で説明したよう
な現象は図8でも生ずる。従って、上記の方法はNE5
55を用いた図8の場合も適用することができる。図7
および図8の発振回路部電源64の構成はコスト的に余
裕があるならば調整しやすいように図12のような構成
にした方がよい。
【0038】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、同期モータにおいては駆動コイルが発生する
磁場と回転子が発生する磁場にコイルを鎖交させること
で、モータにかかる負荷変化に対して単調減少する振幅
を持った信号を得ることができるため、バネなど経時変
化する機構部材を用いることなく同期モータの負荷を検
出することができ、さらに、CR自励発振回路のトリガ
電圧をモータ駆動電源電圧に連動させることで、モータ
駆動電源の変動による検出誤差を微小にすることができ
る。
【0039】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による機構部の説明図図2のA
−A’の断面図である。
【図2】本発明の実施例による機構部の説明図である。
【図3】機構部の電気的等価回路図である。
【図4】電気的等価回路の電圧ベクトル図である。
【図5】負荷の変化に対する電圧ベクトルの変化を示す
ベクトル図である。
【図6】負荷の変化に対する出力信号の変化の比較図で
ある。
【図7】本発明の実施例による検出回路の回路図であ
る。
【図8】本発明の実施例によるNE555を用いた検出
回路の回路図である。
【図9】回路図図7の各部信号のタイムチャートであ
る。
【図10】回路図図8の各部信号のタイムチャートであ
る。
【図11】回路図図7において電源補正の方法を説明す
るためのタイムチャートである。
【図12】本発明の実施例による別種の発振回路部電源
の回路図である。
【図13】本発明を用いて好適な電子レンジターンテー
ブルの構造の説明図である。
【図14】従来の例を示す説明図である。
【図15】従来の発振回路を示す回路図である。
【符号の説明】
32 ターンテーブル 40 同期モータ 41 回転子 42 固定子 43 固定子の櫛形磁極 44 駆動コイル 45 検出コイル 50 モータ駆動電源 60 負荷検出回路 61 整流回路 62 平滑回路 63 発振回路(VF変換回路) 64 発振回路部電源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H02K 21/14 M H02P 5/00 R 5/28 303 L

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】交番磁場を発生する駆動コイルの磁場に同
    期して回転子を回転させる同期モータにおいて、上記交
    番磁場と上記回転子の磁場に鎖交するように検出コイル
    を設け、該検出コイルの出力信号を整流平滑した略直流
    信号電圧を周波数に変換する手段を備え、該変換手段が
    前記直流信号をトリガ電圧とするCR自励発振回路から
    なり、該CR自励発振回路の電源電圧が前記同期モータ
    の駆動電源の電圧に比例する手段を設けたことを特徴と
    する負荷検出装置付き同期モータ。
JP6128608A 1993-09-20 1994-06-10 負荷検出装置付き同期モータ Withdrawn JPH07337082A (ja)

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KR1019940023722A KR950009117A (ko) 1993-09-20 1994-09-16 중량검출장치
EP94114749A EP0644407A3 (en) 1993-09-20 1994-09-19 Weight detection device.
CN94116095A CN1110403A (zh) 1993-09-20 1994-09-20 重量检测装置

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