JPH07337034A - 零電圧スイッチング電源装置 - Google Patents

零電圧スイッチング電源装置

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JPH07337034A
JPH07337034A JP6122173A JP12217394A JPH07337034A JP H07337034 A JPH07337034 A JP H07337034A JP 6122173 A JP6122173 A JP 6122173A JP 12217394 A JP12217394 A JP 12217394A JP H07337034 A JPH07337034 A JP H07337034A
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JP
Japan
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mosfet
voltage
power supply
mosfets
zero
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Pending
Application number
JP6122173A
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English (en)
Inventor
Isamu Kagaya
勇 加賀谷
Kazuaki Mori
和章 毛利
Hiroyuki Mori
宏之 森
Koji Kishi
孝治 岸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Computer Electronics Co Ltd
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Computer Electronics Co Ltd
Hitachi Ltd
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
    • Y02B70/00Technologies for an efficient end-user side electric power management and consumption
    • Y02B70/10Technologies improving the efficiency by using switched-mode power supplies [SMPS], i.e. efficient power electronics conversion e.g. power factor correction or reduction of losses in power supplies or efficient standby modes

Abstract

(57)【要約】 【目的】 共振用コンデンサ、リアクトルを設けること
なく、MOSFETの出力容量と変圧器の漏れインダク
タンスを利用して共振させ、零電圧スイッチングを行
い、電源を小型化する。 【構成】 スイッチ素子としてMOSFETを使用した
ハーフブリッジまたはフルブリッジコンバータにおい
て、MOSFET4、5の出力容量6、7と、変圧器8
のリーケージインダクタンス9を共振させる。制御回路
14は、部分共振の間、MOSFET4、5をオフに
し、零電圧でMOSFETをスイッチングし、MOSF
ETのオン・オフの時比率を一定に制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、共振回路を利用して零
電圧でスイッチングを行う零電圧スイッチング電源装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】スイッチング電源は、コンピュータなど
の電子機器に電力を供給する電源装置であり、半導体素
子の高速スイッチングを利用することにより電圧、電流
を制御している。図4は、従来のPWMハーフブリッジ
コンバータを示す(これについては、例えば、「実用電
源回路ハンドブック」 CQ出版社 1992年7月30
日 pp179〜183を参照)。図5は、MOSFE
T6がオンの時のMOSFETの等価回路を示し、図6
は、図4の回路の各部の波形を示す。
【0003】図4において、21は直流電源、22、2
3はコンデンサ、24、25はnチャンネルMOSFE
T、26、28はスナバ(snubber)用コンデンサ、2
7、29はスナバ抵抗、30は、MOSFET24、2
5のオン、オフ時間比を変調させるPWM(パルス幅変
調)制御回路、31は変圧器、32、33は整流ダイオ
ード、34は平滑リアクトル、35は平滑コンデンサで
ある。また、コンデンサ22と23の中点と、変圧器3
1の1次巻線の一端が接続され、変圧器31の2次巻線
の中点と平滑コンデンサ35の一端が接続されている。
なお、コンデンサ22、23をnチャンネルMOSFE
Tに置き換えて、PMW制御回路によって制御するコン
バータをフルブリッジコンバータという。
【0004】図4の回路動作を、図5、6を参照しなが
ら説明する。この回路では、MOSFET24、25の
オン時間とオフ時間の比率を変えることによって出力電
圧を安定化する。また、この回路は、過電流を検出した
時にMOSFETの制御信号VP1、VP2のオン時間
の比率を小さくすることで出力電圧を下げ、出力電流を
制限する。
【0005】PWM制御回路30は、MOSFET24
のゲートに駆動信号VP1を印加すると、MOSFET
24がオンし、変圧器31の1次巻線に1次電流i1が
流れる。これにより、変圧器31の2次側に電圧V2が
発生し、整流ダイオード32が導通し、平滑リアクトル
34を介して、平滑コンデンサ35が充電され図示しな
い負荷に電圧が供給される。
【0006】次いで、PWM制御回路30は、MOSF
ET24の駆動信号VP1をオフにし、MOSFET2
5のゲートに駆動信号VP2を印加する。MOSFET
25がオンし、変圧器31の1次巻線に1次電流i2が
流れ、前述したと同様に変圧器31の2次側に電圧V2
が発生し、整流ダイオード33が導通し、平滑リアクト
ル34を介して、平滑コンデンサ35が充電され図示し
ない負荷に電圧が供給される。
【0007】ところで、MOSFETは、各端子間に寄
生容量があり、出力容量Cossは、ドレイン・ソース
間の寄生容量と、ゲート・ドレイン間の寄生容量の和で
与えられる。図5は、MOSFET25がオンの時のM
OSFETの等価回路を示す。図において、43はMO
SFET25の等価スイッチ、44はMOSFET25
のオン抵抗、42はMOSFET25の出力容量であ
る。
【0008】MOSFET25がオンすると(等価スイ
ッチ43がオン)、MOSFET25の出力容量42が
MOSFET25のオン抵抗44を通して放電すると共
に、MOSFET24の出力容量41がオン抵抗44を
通して充電される。このため、1回のMOSFET25
のオンによって出力容量2個分(2×Coss)の損失
が生じる。同様に、MOSFET24がオンの時もスイ
ッチング周期の1周期間に2回損失が生じる。
【0009】従って、MOSFETのターンオン損失P
onは次式で表される。すなわち、 Pon=2×Coss×(Vds)2×f 式(1) となる。ここで、VdsはMOSFETのドレイン・ソ
ース間電圧である。従って、MOSFETのターンオン
損失は周波数に比例して増加することから、スイッチン
グ周波数を高周波化すると、スイッチング損失が増加す
ることになる。
【0010】また、MOSFET25のオフ期間中に、
図6のVds2(MOSFET25のドレイン・ソース
間電圧)に示すように振動波形が生じ、MOSFET、
コンデンサ、及び変圧器の内部抵抗でこの振動エネルギ
が消費され、これも損失となる。特に、このような振動
波形が制御回路に悪影響を与える場合には、図4に示す
コンデンサ26と抵抗27からなるスナバ回路がMOS
FET24に並列に接続され、同様に、コンデンサ28
と抵抗29からなるスナバ回路がMOSFET25に並
列に接続される。このようなスナバ回路を用いることに
より振動波形が抑制されるが、この場合、スナバ回路の
抵抗で振動エネルギの大半が消費されるため損失となり
電源の効率が低下する。
【0011】例えば、スイッチング周波数100kHz
で動作する3V出力のスイッチング電源では、スナバ回
路の抵抗の損失が、電源全体の損失の5%程度となる。
上記した式(1)から明らかなように、電源を小形化す
るためにスイッチング周波数を高周波化すると、スイッ
チング損失が増大する。この損失により電源の効率が悪
化し、損失により生じた熱を放熱するために、大きな放
熱器が必要となるため電源の小形化に限界がある。更に
スイッチングノイズが増加するためスナバ回路が必要と
なり部品数が増加するため大型化して価格が上昇し、ま
た電源の信頼性が低下するという問題がある。
【0012】そこで、スイッチング電源の高周波化の対
策として、スイッチング損失を低減させた零電圧スイッ
チング技術が提案されている(二宮 保、松本規雄、
他、「ZVS・PWMハーフブリッジコンバータの動作
特性解析」 信学技報、 Vol.90 No.371 PE9
0−48を参照)。
【0013】図7は、上記論文に記載されたZVS(Z
ero-Voltage-Switched)・PWMハーフブリッジコン
バータ回路を示す。この回路は、図4のハーフブリッジ
コンバータに共振用コンデンサ56、57とリアクトル
58を設けて構成されている。また、60、61はそれ
ぞれMOSFET54、55のドレイン・ソース間の寄
生ダイオードである。この回路は、図8に示すように、
2つのMOSFETのオン時間を非対称に制御すること
により、零電圧スイッチングを行いながら、出力電圧を
安定化する。
【0014】図8に示す回路各部の波形を参照して、零
電圧スイッチングの動作を説明する。ゲート電圧VP2
が印加されて、MOSFET55がオンしている時、M
OSFET54、55に付加された共振用コンデンサ5
6、57の電圧は、それぞれ入力電圧Eiと、零にな
る。ゲート電圧VP2がオフすると、MOSFET55
がターンオフする。これにより、共振用リアクトル58
と共振用コンデンサ56、57の共振により共振用コン
デンサ56は放電され、共振用コンデンサ57は充電さ
れる。
【0015】そして、共振用コンデンサ56の電圧が零
になるとMOSFET54の寄生ダイオード60が導通
し、MOSFET54の零電圧スイッチングを行う。こ
のためMOSFET54がオンになるときのMOSFE
Tのソース・ドレイン間電圧(Vds)も零となり、式
(1)で表されるターンオン損失が零となる。この寄生
ダイオード60は、共振電流が逆方向になるまで導通し
ているので、この間にMOSFET54をオンすればよ
い。
【0016】この回路の出力電圧Voは、式(2)で表
される。すなわち、 Vo=2×Ei×(N2/N1)×(D−D2) となる。ここで、N1、N2はそれぞれ変圧器の1次
側、2次側の巻数であり、DはMOSFETのオンデュ
ーティである。図9は、式(2)を説明するための整流
後の出力電圧Voを示す。図9の波形から、 A+B=Ei×(N2/N1) A/B=D/(1−D) となる。従って、平均電圧Voは、 Vo=B×D+A(1−D)=2B×D となる。A、Bを消去してVoを整理すると、式(2)
が得られる。
【0017】上記式(2)より、デューティDが50%
の時、出力電圧Voは最大となる。
【0018】通常、スイッチング電源では入力電圧変
動、負荷電流変動、ドリフト等に対して出力電圧を安定
化するために、一般的に、入力電圧換算で2倍の変動に
対しても出力電圧を安定化する制御範囲が必要となる。
上記式(2)から、この回路で上記制御範囲を持つため
のMOSFETのオン時間の比は0.15:0.85とな
り、この時の各部波形を図8に示す。この波形は電圧共
振する期間がスイッチング周期に対して無視出来るほど
小さい場合の動作波形である。
【0019】ここで、コンデンサ52の電圧はオン時間
が15%と短いが、ピーク電圧は入力電圧の85%とな
り、オン時間が50%時のピーク電圧の1.7倍となる
ため、コンデンサ52、53、56、57は従来のPW
Mハーフブリッジコンバータに比べ、1.7倍の耐圧を
持った部品が必要となり、この結果、部品が大きくなり
価格が上昇するという問題がある。
【0020】また、MOSFET55のオン時間は85
%であり、この間MOSFET55のオン抵抗に電流が
流れ続けるので、オン抵抗による損失がオン時間が50
%時の1.7倍となる。このためMOSFETの発熱が
増大し、放熱器を大きくしなければならないという問題
がある。
【0021】例えば、3V出力(平均電圧Vo)におけ
る、図4に示す従来のPWMハーフブリッジコンバータ
の整流回路出力電圧V2と、図7のZVS・PWMハー
フブリッジコンバータの整流回路出力電圧V2を図10
に示す。この図からわかるように、ZVS・PWMハー
フブリッジコンバータは、従来のPWMハーフブリッジ
コンバータに比べリップル電圧が大きい。従って平滑用
のコンデンサ、リアクトルが大きくなるという問題があ
る。
【0022】さらに、この回路の変圧器1次電圧V1
は、図8に示すようになり、2倍の入力電圧変動に対す
る制御範囲をもつために、MOSFETのオン時間の比
率が0.15:0.85とした時にも零電圧スイッチング
動作させるためには、特に図7に示す容量の大きいコン
デンサ56、57、リアクトル58を付ける必要があ
る。つまり、85%スイッチのとき共振エネルギをコン
デンサとリアクトルで与えなければならない。この結
果、電源が大型化して、価格が上昇するという問題があ
る。
【0023】一方、コンデンサ、リアクトルを付けて、
50%の時比率で零電圧スイッチングを行うと、零電圧
スイッチングに必要なエネルギ以上の共振電流がMOS
FETのボディダイオードを通して流れるため、MOS
FETの発熱が増え、更に共振用コンデンサ及びリアク
トルも損失が増加する。そのため、電源の変換効率が低
下するという問題がある。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来技術の問
題点を整理すると、次のようになる。すなわち、従来の
PWMハーフブリッジコンバータは、スイッチング周波
数を高周波化すると、スイッチング損失が増加するため
電源の効率が低下し、損失により生じた熱を放熱するた
め大きな放熱器が必要となり、電源の小形化に限界があ
る。また、スイッチングノイズが増加するため、スナバ
回路が必要となって大型化して価格が上昇し、電源の信
頼性も低下する。
【0025】他方、MOSFETを非対称駆動するZV
S・PWMハーフブリッジコンバータについても、 (1)非対称動作するMOSFETにおける、オン時間
が長いMOSFETは、オン抵抗に電流の流れる時間も
長いので、オン抵抗による損失が増大し、熱放出のため
の放熱器が大きくしなければならず、この結果、電源が
大型化する。
【0026】(2)2倍の入力電圧変動に対する制御範
囲を持つように設計した場合には、MOSFETのオン
時間の比率が0.15:0.85となるため、一方のコン
デンサのピーク電圧が、オン時間が50%時のピーク電
圧の1.7倍となる。このために、コンデンサ耐圧が従
来のPWMハーフブリッジコンバータの1.7倍必要と
なり、部品が大きくなり価格が上昇する。
【0027】(3)MOSFETのオン期間の比率が
0.15:0.85の場合も、零電圧スイッチングさせる
ためには容量の大きいコンデンサ、リアクトルを付ける
必要があり、このため電源の価格が上昇し、電源装置の
大型化が避けられない。
【0028】本発明の目的は、共振用コンデンサ、リア
クトルを設けることなく、MOSFETの出力容量と変
圧器の漏れインダクタンスを利用して共振させ、零電圧
スイッチングを行い、電源を小型化した零電圧スイッチ
ング電源装置を提供することにある。
【0029】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明では、電源と、該電源間に直列
に接続された第1、第2のMOSFETと、該電源間に
直列に接続された第1、第2のコンデンサと、該第1の
MOSFETと第2のMOSFETとの第1の接続点
と、該第1のコンデンサと第2のコンデンサとの第2の
接続点との間に接続された1次巻線と、センタータップ
が設けられた2次巻線とを有する変圧器と、該2次巻線
の出力を整流する回路と、前記第1、第2のMOSFE
Tのオン・オフの時比率を制御し、零電圧スイッチング
を行う制御手段とを備えたハーフブリッジ型の零電圧ス
イッチング電源装置において、前記第1、第2のMOS
FETの何れか一方のMOSFETがオンからオフにな
ったとき、前記第1、第2のMOSFETの出力容量と
前記変圧器のリーケージインダクタンスとを共振させ、
前記制御手段は共振させる時間幅において前記MOSF
ETをオフにし、他方のMOSFETのドレイン・ソー
ス間電圧が零電圧になったとき該他方のMOSFETを
ターンオンさせ、前記各MOSFETのオン・オフの時
比率を一定に制御することを特徴としている。
【0030】請求項2記載の発明では、前記第1、第2
の接続点間の電流を検出する手段と、該検出された電流
値と所定の値を比較する手段とを備え、前記制御手段
は、該比較の結果、該電流値が所定値を超えるとき前記
MOSFETのオン時間の比率を小さくすることを特徴
としている。
【0031】請求項3記載の発明では、前記電源は、直
流電源または電圧安定化回路であることを特徴としてい
る。
【0032】
【作用】ハーフブリッジまたはフルブリッジコンバータ
においてスイッチ素子としてnチャネルのMOSFET
を使用する。一方のMOSFETスイッチがオン状態か
らターンオフしたとき、MOSFETの出力容量と、変
圧器のリーケージインダクタンスを共振させる。部分共
振の間、MOSFETをオフにし、他方のMOSFET
のドレイン・ソース間電圧が0になったとき、他方のM
OSFETをターンオンさせる。本実施例のMOSFE
Tのオン・オフの時比率は一定に制御する。また、過電
流を検出した時には、MOSFETをPWM動作させて
出力電圧を下げ、電源を停止させる。
【0033】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を用いて具体
的に説明する。図1は、本発明の一実施例の構成を示
す。図1において、1は直流電源、2、3はコンデン
サ、4、5はnチャンネルのMOSFET、6、7はそ
れぞれMOSFET4、5の出力容量、8はセンタータ
ップを持つ変圧器、9は変圧器8のリーケージインダク
タンス(漏れインダクタンス)である。コンデンサ2と
3の中点と、変圧器8の1次巻線の一端が接続され、変
圧器8の2次巻線の中点と平滑コンデンサ13の一端が
接続されている。10、11は整流用ダイオード、12
は平滑用リアクトル、13は平滑用コンデンサであり、
平滑用コンデンサ13に直流出力電圧が得られ、図示し
ない負荷に供給される。
【0034】14はMOSFET4、5のオン、オフを
制御する制御回路である。MOSFET4、5のオン、
オフの時比率(duty ratio)は一定(つまり、PWM制
御を行わない)である。VP1、VP2はそれぞれMO
SFET4、5のゲート電圧、Vds1、Vds2はそ
れぞれMOSFET4、5のドレイン・ソース間電圧、
Id1、Id2はそれぞれMOSFET4、5がオンの
ときのドレイン電流である。なお、MOSFET4、5
の出力容量Cossは、前述したようにドレイン・ソー
ス間の容量とゲート・ドレイン間の容量との和である。
【0035】本発明は、上記したように構成され、MO
SFET4、5の出力容量6、7と変圧器8のリーケー
ジインダクタンス(漏れインダクタンス)9を積極的に
利用する。そして、出力容量6、7とリーケージインダ
クタンス9とを共振させ、零電圧でMOSFETをスイ
ッチングし、スイッチング損失をほぼ零にするものであ
る。
【0036】以下、本発明の動作を図2の各部の波形を
参照しながら説明する。制御回路14からMOSFET
4のゲートにVP1の電圧が印加されると、MOSFE
T4がオンする。電流Id1がMOSFET4、変圧器
8の1次側、リーケージインダクタンス9、コンデンサ
3を介して流れ、出力容量7はVds2の電圧で充電さ
れる。これにより、変圧器8の2次側に電圧が発生し、
整流ダイオード10が導通し、平滑用リアクトル12を
介して平滑用コンデンサ13が充電され、直流出力電圧
が得られる。
【0037】VP1が0になると、MOSFET4がオ
フし、出力容量6、7とリーケージインダクタンス9に
共振電流Id1が流れる。これにより、出力容量6が充
電され、MOSFET4のドレイン・ソース間電圧Vd
s1が上昇し、一方、出力容量7は放電して放電電流I
d2(図2の負の部分)が流れ、MOSFET5のドレ
イン・ソース間電圧Vds2は徐々に零に降下する。V
ds2が零になったときに、VP2を印加してMOSF
ET5をオンさせる(零電圧スイッチング)。MOSF
ET4がオフし、MOSFET5がオンするまでの期間
をデッドタイムという。このデッドタイムにおいて、共
振電流の一部は変圧器を介して負荷に供給される。
【0038】MOSFET5がオンすると、変圧器8の
1次側に電流Id2が流れ、これにより2次側に電圧が
発生し、整流ダイオード11が導通し、平滑用リアクト
ル12を介して平滑用コンデンサ13が充電され、直流
出力電圧が得られる。MOSFET5がターンオフする
と、出力容量6、7とリーケージインダクタンス9に共
振電流Id2が流れる。これにより、前述したと逆に、
出力容量7が充電され、MOSFET5のドレイン・ソ
ース間電圧Vds2が上昇し、これに対して、出力容量
6は放電して放電電流Id1が流れ、MOSFET4の
ドレイン・ソース間電圧Vds1は徐々に零に降下し、
Vds1が零になったときに、VP2を印加してMOS
FET4をオンさせる。以下、同様に動作する。
【0039】このように、本発明では外付けの共振用コ
ンデンサ、リアクトルを設ける必要がない。従って、特
に変圧器、リアクトル、コンデンサを小さくすることが
可能となり、電源が小型化する。そして、出力容量とリ
ーケージインダクタンスとを共振させ、零電圧でMOS
FETをスイッチングし、スイッチング損失をほぼ零に
することから、電源の効率が向上する。またスイッチン
グ周波数を上げてもスイッチング損失が増加しないの
で、スイッチング周波数を高くすることができる。さら
に、本発明では、従来スイッチングノイズとなる振動エ
ネルギを、積極的に零電圧スイッチングに利用している
ので、スナバ回路が不要になり、この結果、部品点数が
減り、電源の信頼性が向上する。
【0040】前述したように、MOSFET4、5を駆
動する信号は、図2に示すように部分共振させる時間の
みをデッドタイムとし(つまり両方のMOSFETはオ
フ)、MOSFETのオン・オフの時比率を一定にして
いるが、出力電圧を安定化する場合には、直流電源1を
電圧安定化回路に置き換えて、該安定化回路によって入
力電圧を調節することことにより出力電圧を安定化す
る。
【0041】図3は、本発明の他の実施例の構成を示
す。図において、15は電流Id1、Id2を検出する
カレントトランス、16は基準電圧、17は比較器であ
る。他の構成要素は図1のものと同様である。カレント
トランス15は、電流を検出して端子A、Bに直流電圧
を出力する。比較器17は直流電圧と基準電圧16を比
較し、直流電圧が基準電圧16を超えたとき、つまり、
カレントトランス15によって過電流が検出されると、
比較器17は制御回路14に制御信号を出力する。制御
回路14は、この制御信号に応じてPWM動作を開始
し、MOSFET4、5のオン時間を短くすることによ
り、出力電圧を下げ、出力電流を制限する。このとき、
上述したような零電圧スイッチングができなくなるため
にスイッチング損失が生じて、MOSFETの発熱が増
加するが、MOSFETの温度が定格を超える前に電源
を停止させる。
【0042】なお、上記した実施例では、ハーフブリッ
ジコンバータの例を示したが、本発明はこれに限定され
るものではなく、図1のコンデンサ2、3をそれぞれM
OSFET4’、5’に置き換えたフルブリッジコンバ
ータにも適用できる(この場合は、MOSFET4と
5’がペアとなって同時にオンし、次いで、MOSFE
T5と4’がペアとなって同時にオンするように制御す
る)。
【0043】
【発明の効果】以上、説明したように、請求項1記載の
発明によれば、MOSFETの出力容量と、変圧器のリ
ーケージインダクタンスを用いて共振させているので、
外付けの共振用コンデンサ、リアクトルを設ける必要が
なくなり、従って構造が簡単になり電源を小型化するこ
とができる。また、零電圧スイッチングしているので、
スイッチング損失がほぼ零になり、このためスイッチン
グ周波数を高くしてもスイッチング損失が増加しない。
さらに、スナバ回路が不要となり部品数が削減される。
【0044】請求項2記載の発明によれば、過電流を検
出したときにスイッチング電源をPWM制御してオン時
間の比率を小さくしているので、出力電圧、出力電流を
調整することができる。
【0045】請求項3記載の発明によれば、電源として
電圧安定化回路を用いていることから入力電圧を調整す
ることができ、出力電圧の安定化が図られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の構成を示す。
【図2】図1の各部の波形を示す。
【図3】本発明の他の実施例の構成を示す。
【図4】従来のPWMハーフブリッジコンバータを示
す。
【図5】MOSFETがオンのときのMOSFETの等
価回路を示す。
【図6】図4の回路の各部の波形を示す。
【図7】従来のZVS・PWMハーフブリッジコンバー
タ回路を示す。
【図8】図7の回路の各部の波形を示す。
【図9】式(2)を説明するための整流後の出力電圧を
示す。
【図10】図4のPWMハーフブリッジコンバータの整
流回路出力電圧と、図7のZVS・PWMハーフブリッ
ジコンバータの整流回路出力電圧を示す。
【符号の説明】
1 直流電源 2、3、13 コンデンサ 4、5 MOSFET 6、7 出力容量 8 変圧器 9 リーケージインダクタンス 10、11 整流用ダイオード 12 平滑用リアクトル 14 制御回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 毛利 和章 神奈川県秦野市堀山下1番地 株式会社日 立コンピュータエレクトロニクス内 (72)発明者 森 宏之 神奈川県秦野市堀山下1番地 株式会社日 立コンピュータエレクトロニクス内 (72)発明者 岸 孝治 神奈川県秦野市堀山下1番地 株式会社日 立コンピュータエレクトロニクス内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電源と、該電源間に直列に接続された第
    1、第2のMOSFETと、該電源間に直列に接続され
    た第1、第2のコンデンサと、該第1のMOSFETと
    第2のMOSFETとの第1の接続点と、該第1のコン
    デンサと第2のコンデンサとの第2の接続点との間に接
    続された1次巻線と、センタータップが設けられた2次
    巻線とを有する変圧器と、該2次巻線の出力を整流する
    回路と、前記第1、第2のMOSFETのオン・オフの
    時比率を制御し、零電圧スイッチングを行う制御手段
    と、を備えたハーフブリッジ型の零電圧スイッチング電
    源装置において、前記第1、第2のMOSFETの何れ
    か一方のMOSFETがオンからオフになったとき、前
    記第1、第2のMOSFETの出力容量と前記変圧器の
    リーケージインダクタンスとを共振させ、前記制御手段
    は共振させる時間幅において前記MOSFETをオフに
    し、他方のMOSFETのドレイン・ソース間電圧が零
    電圧になったとき該他方のMOSFETをターンオンさ
    せ、前記各MOSFETのオン・オフの時比率を一定に
    制御することを特徴とする零電圧スイッチング電源装
    置。
  2. 【請求項2】 前記第1、第2の接続点間の電流を検出
    する手段と、該検出された電流値と所定の値を比較する
    手段とを備え、前記制御手段は、該比較の結果、該電流
    値が所定値を超えるとき前記MOSFETのオン時間の
    比率を小さくすることを特徴とする請求項1記載の零電
    圧スイッチング電源装置。
  3. 【請求項3】 前記電源は、直流電源または電圧安定化
    回路であることを特徴とする請求項1記載の零電圧スイ
    ッチング電源装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005176599A (ja) * 2005-01-12 2005-06-30 Masakazu Ushijima 電流共振型インバータ回路
KR100728325B1 (ko) * 2005-05-19 2007-06-13 엠스타 세미콘덕터인크 풀 브릿지식 소프트 스위칭 인버터 및 그 구동방법
US7352600B2 (en) 2004-12-21 2008-04-01 Kabushiki Kaisha Toshiba Electric power unit
JP2010259278A (ja) * 2009-04-28 2010-11-11 Fuji Electric Systems Co Ltd 電力変換回路

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