JPH07334207A - プラントの負荷制御方法およびプラントの負荷制御システム - Google Patents

プラントの負荷制御方法およびプラントの負荷制御システム

Info

Publication number
JPH07334207A
JPH07334207A JP6131974A JP13197494A JPH07334207A JP H07334207 A JPH07334207 A JP H07334207A JP 6131974 A JP6131974 A JP 6131974A JP 13197494 A JP13197494 A JP 13197494A JP H07334207 A JPH07334207 A JP H07334207A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
load
target
change pattern
target load
load change
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6131974A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Matsumoto
弘 松本
Naoyuki Nagabuchi
尚之 永渕
Akira Osawa
陽 大澤
Yoshio Sato
美雄 佐藤
Kosei Akiyama
孝生 秋山
Masae Takahashi
正衛 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP6131974A priority Critical patent/JPH07334207A/ja
Publication of JPH07334207A publication Critical patent/JPH07334207A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P80/00Climate change mitigation technologies for sector-wide applications
    • Y02P80/10Efficient use of energy, e.g. using compressed air or pressurized fluid as energy carrier

Abstract

(57)【要約】 【目的】負荷上昇時および負荷下降時におけるエネルギ
効率を考慮した目標負荷変化パタ−ンを用いた負荷制御
方法および負荷制御システムを提供する。 【構成】負荷指令手段400から与えられる目標負荷レ
ベルに応じて、負荷を上昇させるための仮の目標負荷変
化パタ−ンおよび負荷を下降させるための仮の目標負荷
変化パタ−ンのうちいずれかを生成する目標負荷変化パ
タ−ン生成手段200と、生成された仮の目標負荷変化
パタ−ンがプラント500に適用された場合のプラント
効率を算出するプラント効率算出手段100と、仮の目
標負荷変化パタ−ンを目的の目標負荷変化パタ−ンとし
て確定する確定手段600と、目的の目標負荷変化パタ
−ンにしたがって、プラント500の負荷を調節する調
節手段300とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、負荷変動に伴って内部
蓄積エネルギ若しくは損失エネルギ等が変化することに
より、同一幅の負荷変化をする場合でも、負荷上昇時と
負荷下降時とでは、エネルギの変換効率が異なる制御対
象を制御するための負荷制御方法および負荷制御システ
ムに関する。
【0002】
【従来の技術】燃焼や伝熱を応用したプラントにおいて
は、普通、運転中の負荷変動に伴って、内部蓄積エネル
ギ若しくは損失エネルギ等が変化する。このようなプラ
ントを制御するためのプラント負荷制御システムは従来
から知られている。
【0003】従来のプラント負荷制御システムでは、通
常、目標負荷指令(到達すべき次の負荷レベルを示すス
テップ信号)が与えられると、先ず、予め定められた負
荷変化率が規定されている、ランプ状の目標負荷変化パ
ターンを生成する。その後、調節手段により実負荷をフ
ィードバックしながら、入力エネルギ量、例えば、操作
量としての燃料量を変化させ、実負荷を前述の目標負荷
変化パターンに追従させている。そして、負荷の上昇時
と下降時において、負荷の変化幅が同じ、若しくは、同
一負荷帯であれば、同一の負荷変化率が規定されている
目標負荷変化パタ−ン(対称な目標負荷変化パターン)
が採用されていた。
【0004】以上のことは、山下により、火力発電所に
おける最近の制御技術、計測と制御、Vol.30、No.7、19
91年7月、頁587に示されている。
【0005】しかし、従来技術のように、負荷の上昇と
下降を、対称な目標負荷変化パターンを用いて実行する
方式は、プラントの高効率運転を維持するという観点か
らは、下記に述べる理由により必ずしも最適な方法とは
言えない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前述した、燃焼や伝熱
を応用したプラントは、一般的に、内部の構造材として
のメタルや作動流体として、大きな熱容量を有してい
る。そのため、負荷変動の度に、熱容量効果としての保
有熱の変動、即ち、蓄熱と放熱が繰り返される。つま
り、負荷上昇時には保有熱の増加(蓄熱)を伴いなが
ら、また、負荷下降時には保有熱の減少(放熱)を伴い
ながら負荷変化することになる。
【0007】また、プラントに投入した入力エネルギ
は、全て負荷として取り出せるわけではない。入力エネ
ルギは、エネルギ損失としてかなりの割合でプラント外
に放出される。このエネルギ損失は、前述した保有熱の
変動に伴い変化する。この特性は、例えば、発電用ボイ
ラの排ガスによるエネルギ損失にも見られる。このとき
のエネルギ損失も、負荷上昇時に大きく、負荷降下時に
小さくなる。
【0008】即ち、プラントの動的効率(負荷変動時の
動特性としての瞬時効率および平均効率)は、静的効率
(定常負荷運転時の静特性としての定常効率)と比較し
て、負荷上昇時においては低めとなり、負荷下降時にお
いては高めとなる。つまり、負荷の上昇時と負荷の下降
時とで非対称動特性を示すことになる。
【0009】換言すると、負荷上昇時には定常負荷運転
よりも多くの入力エネルギが必要となり、負荷下降時に
は定常負荷運転よりも少ない入力エネルギで済むことが
言える。つまり、負荷上昇時と負荷下降時とでは、エネ
ルギの変換効率が異なっている。
【0010】したがって、負荷の上昇時と負荷の下降時
とで、対称な負荷変化パターンを用いる従来の方式は、
負荷変動中のプラントの高効率運転という観点からする
と、最適な負荷制御方法とは言えない。頻繁に負荷変動
を行うプラントにとって、負荷上昇時および負荷下降時
に、どのような負荷変化パターンを採用したらよいかと
いう問題は、プラントの高効率運転を維持するためには
極めて重要な課題となる。
【0011】そこで、本発明の目的は、プラントの非対
称動特性を考慮した最適な目標負荷変化パターンを用い
た、負荷制御方法および負荷制御システムを提供するこ
とにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の第1の態様として、ある負荷レベルと他の負荷レベル
との間を負荷が上昇または下降する際に、負荷上昇時と
負荷下降時とではエネルギの変換効率(以下、エネルギ
効率とする)が異なる制御対象を、負荷の目標値が規定
されている目標負荷変化パタ−ンを用いて制御を行う負
荷制御方法であって、負荷を上昇させるための目標負荷
変化パタ−ンを、負荷上昇時におけるエネルギ効率に基
づいて生成し、負荷を下降させるための目標負荷変化パ
タ−ンを、負荷下降時におけるエネルギ効率に基づいて
生成することを特徴とする負荷制御方法が提供される。
【0013】前記目的を達成するための第2の態様とし
て、ある負荷レベルと他の負荷レベルとの間を負荷が上
昇または下降する際に、負荷上昇時と負荷下降時とでは
エネルギの変換効率(以下、エネルギ効率とする)が異
なる制御対象を制御するための負荷制御システムであっ
て、目標となる負荷レベルに応じて、負荷を上昇させる
ための仮の目標負荷変化パタ−ンおよび負荷を下降させ
るための仮の目標負荷変化パタ−ンのうちいずれかを生
成する目標負荷変化パタ−ン生成手段と、前記目標負荷
変化パタ−ン生成手段により生成された仮の目標負荷変
化パタ−ンが、前記制御対象に適用された場合のエネル
ギ効率を算出するエネルギ効率算出手段と、前記エネル
ギ効率算出手段により算出されたエネルギ効率が、予め
定めた収束条件を満たすか否かを判断し、前記収束条件
を満たすと判断したエネルギ効率を、算出されうるエネ
ルギ効率の最大値として確定する確定手段とを備え、前
記目標負荷変化パタ−ン生成手段は、算出されたエネル
ギ効率が前記最大値として確定された場合は、前記最大
値として確定されたエネルギ効率に対応する仮の目標負
荷変化パタ−ンを、目的の目標負荷変化パタ−ンとして
出力し、算出されたエネルギ効率が前記最大値として確
定されなかった場合は、前記最大値として確定されなか
ったエネルギ効率に基づいて、新たな仮の目標負荷変化
パタ−ンを生成することを特徴とする負荷制御システム
が提供される。
【0014】前記目的を達成するための第3の態様とし
て、ある負荷レベルと他の負荷レベルとの間を負荷が上
昇または下降する際に、負荷上昇時と負荷下降時とでは
エネルギの変換効率(以下、エネルギ効率とする)が異
なる制御対象を制御するための負荷制御システムであっ
て、目標となる負荷レベルに応じて、負荷を上昇させる
ための目標負荷変化パタ−ンおよび負荷を下降させるた
めの目標負荷変化パタ−ンのうちいずれかを生成する目
標負荷変化パタ−ン生成手段を備え、前記目標負荷変化
パタ−ン生成手段は、前記負荷を上昇させるための目標
負荷変化パタ−ンを、負荷上昇時におけるエネルギ効率
に基づいて生成し、前記負荷を下降させるための目標負
荷変化パタ−ンを、負荷下降時におけるエネルギ効率に
基づいて生成することを特徴とする負荷制御システムが
提供される。
【0015】前記目的を達成するための第4の態様とし
て、第2の態様または第3の態様において、目標負荷変
化パタ−ンにより規定される負荷の目標値にしたがっ
て、前記制御対象の負荷を追従させる調節手段を備える
ことを特徴とする負荷制御システムが提供される。
【0016】前記目的を達成するための第5の態様とし
て、ある負荷レベルと他の負荷レベルとの間を負荷が上
昇または下降する際に、負荷上昇時と負荷下降時とでは
エネルギの変換効率(以下、エネルギ効率とする)が異
なる制御対象を複数備え、前記複数の制御対象で負荷を
分担する制御対象群を制御するための統合負荷制御シス
テムであって、前記複数の制御対象のうち、少なくとも
1つは、前記第2の態様の負荷制御システムを備え、前
記統合負荷制御システムは、前記負荷制御システムを備
える各制御対象で分担する総合負荷レベルを受け付け
て、前記総合負荷レベルに基づく、前記各制御対象の仮
の目標負荷レベルを算出する負荷配分仮定手段と、算出
された仮の目標負荷レベルのそれぞれが、その制御対象
に設定された場合のエネルギ効率をそれぞれ算出するエ
ネルギ効率仮定手段と、算出された各エネルギ効率の和
を求める加算手段と、前記各エネルギ効率の和(以下、
総合効率とする)が、予め定めた収束条件を満たすか否
かを判断する判断手段と、前記収束条件を満たすと判断
された総合効率に対応する、仮の目標負荷レベルのそれ
ぞれを、目的の目標負荷レベルとして出力する出力手段
とを備え、前記判断手段は、前記総合効率が前記収束条
件を満たしていないと判断すると、前記収束条件を満た
していないと判断した総合効率を示す情報を前記負荷配
分仮定手段に与え、前記負荷配分仮定手段は、前記総合
効率を示す情報に基づいて、各制御対象の新たな仮の目
標負荷レベルを算出することを特徴とする統合負荷制御
システムが提供される。また、第5の態様において、前
記第2の態様の負荷制御システムは、前記第3の態様の
負荷制御システムであってもよい。
【0017】
【作用】前記第1の態様によれば、負荷を上昇させるた
めの目標負荷変化パタ−ンを、負荷上昇時におけるエネ
ルギ効率に基づいて生成し、負荷を下降させるための目
標負荷変化パタ−ンを、負荷下降時におけるエネルギ効
率に基づいて生成する。
【0018】前記第2の態様によれば、目標負荷変化パ
タ−ン生成手段は、目標となる負荷レベルに応じて、負
荷を上昇させるための仮の目標負荷変化パタ−ンおよび
負荷を下降させるための仮の目標負荷変化パタ−ンのう
ちいずれかを生成する。エネルギ効率算出手段は、目標
負荷変化パタ−ン生成手段により生成された仮の目標負
荷変化パタ−ンが、前記制御対象に適用された場合のエ
ネルギ効率を算出する。確定手段は、エネルギ効率算出
手段により算出されたエネルギ効率が、予め定めた収束
条件を満たすか否かを判断し、前記収束条件を満たすと
判断したエネルギ効率を、算出されうるエネルギ効率の
最大値として確定する。
【0019】そして、目標負荷変化パタ−ン生成手段
は、算出されたエネルギ効率が前記最大値として確定さ
れた場合は、前記最大値として確定されたエネルギ効率
に対応する仮の目標負荷変化パタ−ンを、目的の目標負
荷変化パタ−ンとして出力し、算出されたエネルギ効率
が前記最大値として確定されなかった場合は、前記最大
値として確定されなかったエネルギ効率に基づいて、新
たな仮の目標負荷変化パタ−ンを生成する。
【0020】前記第3の態様によれば、目標負荷変化パ
タ−ン生成手段は、目標となる負荷レベルに応じて、負
荷を上昇させるための目標負荷変化パタ−ンおよび負荷
を下降させるための目標負荷変化パタ−ンのうちいずれ
かを生成する。また、目標負荷変化パタ−ン生成手段
は、前記負荷を上昇させるための目標負荷変化パタ−ン
を、負荷上昇時におけるエネルギ効率に基づいて生成
し、前記負荷を下降させるための目標負荷変化パタ−ン
を、負荷下降時におけるエネルギ効率に基づいて生成す
る。
【0021】前記第4の態様によれば、調節手段は、目
標負荷変化パタ−ンにより規定される負荷の目標値にし
たがって、前記制御対象の負荷を追従させる。
【0022】前記第5の態様によれば、負荷配分仮定手
段は、負荷制御システムを備える各制御対象で分担する
総合負荷レベルを受け付けて、前記総合負荷レベルに基
づく、前記各制御対象の仮の目標負荷レベルを算出す
る。エネルギ効率仮定手段は、算出された仮の目標負荷
レベルのそれぞれが、その制御対象に設定された場合の
エネルギ効率をそれぞれ算出する。加算手段は、算出さ
れた各エネルギ効率の和を求める。判断手段は、前記各
エネルギ効率の和(以下、総合効率とする)が、予め定
めた収束条件を満たすか否かを判断する。出力手段は、
前記収束条件を満たすと判断された総合効率に対応す
る、仮の目標負荷レベルのそれぞれを、目的の目標負荷
レベルとして出力する。そして、判断手段は、前記総合
効率が前記収束条件を満たしていないと判断すると、前
記収束条件を満たしていないと判断した総合効率を示す
情報を前記負荷配分仮定手段に与える。負荷配分仮定手
段は、総合効率を示す情報に基づいて、各制御対象の新
たな仮の目標負荷レベルを算出する。
【0023】
【実施例】本発明の実施例を説明する前に、本発明が対
象としているプラントに関わる動特性について具体的に
説明する。
【0024】本発明が対象としているプラントでは、そ
の内部の構造材や作動流体のもつ熱容量効果により、負
荷変動のたびに蓄熱と放熱が繰り返されるということを
既に述べた。図1には、プラント内で一般的に用いら
れ、また前記プラントと等価な特性を有する熱交換器の
一部が示されている。図1では、熱交換器の伝熱管1に
おける伝熱過程に着目する。伝熱管1の内部には作動流
体が流れており、伝熱管1の外部には燃焼ガスが流れて
いる。いま、作動流体は熱容量WS、伝熱管1のメタル
は熱容量WMを有することとする。
【0025】図1において、燃焼ガスにより持ち込まれ
る入力エネルギQG1の一部QGMは、伝熱管1のメタルに
熱伝達というかたちで伝達し、熱容量WMに見合った分
だけメタルの温度を上げる。その結果、作動流体への伝
熱量QMSが増加し、作動流体が加熱される。そして、熱
容量WSに見合った分だけ作動流体の温度が上げる。
【0026】これらの関係が時間的に一定で、バランス
している状態を定常状態と呼び、このときの状態変数の
特性を静特性と呼ぶ。一方、これらの関係が時間的に変
化している状態を過渡状態と呼び、このときの状態変数
の特性を動特性と呼ぶ。また、入力エネルギQG1の変化
が出力エネルギQS2(熱交換器出口における作動流体の
持つエネルギ)に与える動特性は、前述のWMとWSの2
つの熱容量効果により、2次遅れ特性となる。
【0027】以上のことを一般的に表すと、図2に示す
ようになる。図2に示すように、入力エネルギqINに対
する出力エネルギqOUTの関係は、時定数T1とT2を有
する2次遅れ特性で近似できる。ただし、Kはゲイン
で、(1−K)はエネルギ損失を意味する。また、2次
遅れ特性の説明を簡単化するためにKを一定としたが、
実際には、エネルギ損失(1−K)自体が動特性を有す
ることは明らかである。そして、プラントの負荷は、出
力エネルギqOUTとして対応させることができる。した
がって、プラントの負荷を所望のパターンで増加させる
には、入力エネルギqINを、2次遅れ特性に見合った分
だけ多めに(保有熱増加分としての蓄熱分を補うため
に)先行的に増加させることが必要である。逆に、プラ
ントの負荷を所望のパターンで減少させるには、保有熱
減少分としての放熱分が有効となるように、先行的に入
力エネルギqINを減少させてもよいことになる。
【0028】このことを図3を用いて具体的に説明す
る。図3には、一例として、プラントの負荷をランプ状
に上昇または下降させる場合の、エネルギの入出力特性
およびプラントの効率に関する特性が示されている。
【0029】図3(a)に示すように、プラントの負荷
を変化率dqOUT1/dtでランプ状に上昇させる場合
は、前述の理由により、先行的に増加させる入力qIN1
が必要である。反対に、プラントの負荷を変化率dq
OUT2/dtでランプ状に降下させる場合は、先行的に減
少させる入力qIN2で対応できることが示されている。
【0030】このときの動的効率(エネルギ効率とも呼
ばれ、また、制御対象がプラントである場合、プラント
効率とも呼ばれる)eDは、eD=qOUT/qINで定義さ
れ、図3(a)に示すような特性を呈する。即ち、負荷
上昇時の動的効率eD1は静的効率eS1よりも低くなり、
逆に負荷降下時の動的効率eD2は静的効率eS2よりも高
くなるという非対称特性を示す。この差分は、前述した
ように、主として2つの要因による。その1つは保有熱
としての蓄熱分qSTR1または放熱分qSRT2であり、もう
1つはエネルギ損失としての増加分qEX1または減少分
EX2である。また、負荷変化時(過渡状態)におけ
る、静的効率eSと動的効率eDの偏差の絶対値積分値△
Eは次式のように定義することができる。
【0031】
【数1】
【0032】そして、プラントの負荷変化率dqOUT
dtの変化に応じて、△Eも変化することになる。プラ
ントの負荷変化率dqOUT/dtに対する△Eの特性
は、図3(b)に示すようになっている。つまり、負荷
上昇時には△Eを最小(△E1m in)ならしめる負荷変化
率(dqOUT1/dt)OPTが最適な負荷変化パターンで
あり、負荷下降時には△Eを最大(△E2max)ならしめ
る負荷変化率(dqOUT2/dt)OPTが最適な負荷変化
パターンであることが考えられる。
【0033】図4には、上記知見に基づき、最適な負荷
変化パターンで負荷変化させたときのエネルギの入出力
特性とプラント効率特性が示されている。図4におい
て、注目すべき点は、最適な負荷変化パターンは、負荷
上昇時と負荷下降時とで非対称になるということであ
る。即ち、負荷上昇時には効率低下分を最小(△
1min)とする負荷変化パターンが、負荷下降時には効
率向上分を最大(△E2max)とする負荷変化パターンが
最適となる。本発明の目的は、プラントの前記非対称動
特性を考慮した最適な目標負荷変化パターンを決定し、
この目標負荷変化パタ−ンを用いた負荷制御方法および
負荷制御システムを提供するものでり、その実施例につ
いて以下に具体的に説明する。
【0034】図5には、本発明を適用したプラント負荷
制御システム1000の基本構成が示されている。プラ
ント負荷制御システム1000は、プラント効率算出手
段100、目標負荷変化パターン生成手段200、調節
手段300、および、ここでは図示しない確定手段60
0とを備えている。
【0035】プラント効率算出手段100は、目標負荷
変化パターン生成手段200により生成された仮の目標
負荷変化パターンqRiに対応した、プラント500のプ
ラント効率Eiを予測可能なものである。
【0036】目標負荷変化パターン生成手段200は、
外部に設けられた負荷指令手段400からの目標負荷指
令値qNR(到達すべき次の負荷レベル(目標となる負荷
レベル)を示すステップ信号)を受けて、仮の目標負荷
変化パターンqRiを生成し、この仮の目標負荷変化パタ
ーンqRiをプラント効率算出手段100に与える。そし
て、プラント効率算出手段100から得られた、仮の目
標負荷変化パターンqRiに対応する予測結果Eiに基づ
いて、プラント効率を最大ならしめる目標負荷変化パタ
ーンqRを生成する。この場合、目標負荷変化パターン
生成手段200は、予測結果Eiに基づき前記仮の負荷
変化パターンqRiを修正し、修正後の目標負荷変化パタ
ーンqRiを再度プラント効率算出手段100に与える。
そして、この手続を反復することにより、負荷変化時の
プラント効率を最大ならしめる最適な目標負荷変化パタ
ーンqROPTを探索する。この最適な目標負荷変化パター
ンqROPTが、実際の目標負荷変化パターンqRとなる。
また、前述した、手続きの反復についての終了判定は、
確定手段600(図20参照)により行う。
【0037】調節手段300は、実負荷qOUTをフィー
ドバックしながら、目標負荷変化パターンqRに実負荷
OUTを追従させるよう、プラント500に対する入力
エネルギ量qINを操作する。
【0038】つぎに、図20に基づいて、プラント負荷
制御システム1000のハ−ドウエア構成の一例を説明
する。図20のプラント負荷制御システム1000は、
一つの計算機として構成されている。
【0039】プラント負荷制御システム1000が、プ
ラント効率算出手段100と、目標負荷変化パターン生
成手段200と、調節手段300と、確定手段600と
を備えていることは既に述べたが、この他にも、図20
に示すように、入力手段(受信機)402、プロセス入
出力装置1001、1002を備えている。
【0040】また、プラント負荷制御システム1000
の周辺機器には、目標となる負荷レベル(目標負荷レベ
ル)を指示するための負荷指令手段400と、プロセス
入出力装置1001から出力される信号に基づいて、プ
ラント500に対する操作量を調節する操作手段(アク
チュエ−タ)1003と、プラント500の制御量を検
出する検出手段(センサ)1004とが存在する。負荷
指令手段400は、例えば、プラント負荷制御システム
1000から離れた場所にある中央給電指令所に設置さ
れる。そして、負荷指令手段400から出力された目標
負荷レベルを示す信号は、電話回線または無線により受
信機402に送られる。
【0041】プラント効率算出手段100は、プラント
効率を算出するために必要なプログラムを記憶するため
のプラント効率算出手順記憶手段(プログラム記憶装
置)101と、プログラム記憶装置101に記憶されて
いるプログラムが実行される演算手段(中央演算装置)
1100とを有する。中央演算装置1100は、目標負
荷変化パターン生成手段200、調節手段300、確定
手段600にも利用される。
【0042】目標負荷変化パターン生成手段200は、
受信機402から送られる目標負荷レベルを示す情報を
記憶するための目標負荷記憶手段(デ−タ記憶装置)2
03と、目標負荷変化パタ−ンを生成するために必要な
プログラムを記憶するための目標負荷変化パタ−ン生成
手順記憶手段(プログラム記憶装置)201と、プログ
ラム記憶装置201に記憶されているプログラムが実行
される中央演算装置1100と、生成された目標負荷変
化パタ−ンを記憶するための目標負荷変化パタ−ン記憶
手段(デ−タ記憶装置)202とを有する。
【0043】調節手段300は、プロセス入出力装置1
001に送る制御信号を発生させるために必要なプログ
ラムを記憶する調節手順記憶手段(プログラム記憶装
置)301と、プログラム記憶装置301に記憶されて
いるプログラムが実行される中央演算装置1100とを
有する。
【0044】確定手段600は、仮の目標負荷変化パタ
−ンを目的の目標負荷変化パタ−ンとして確定するため
に必要なプログラムを記憶する確定手順記憶手段(プロ
グラム記憶装置)601と、プログラム記憶装置601
に記憶されているプログラムが実行される中央演算装置
1100とを有する。
【0045】プログラム記憶装置101、201、30
1、601、および、デ−タ記憶装置202、203の
各記憶装置には、ROMやRAM等で構成される内部記
憶装置を用いてもよく、また、ハ−ドディスク等の外部
記憶装置を用いてもよい。
【0046】次に、図20および図21に基づいて、プ
ラント負荷制御システム1000の概略フロ−を説明す
る。
【0047】負荷指令手段400から送られる目標負荷
レベルqNRを示す信号は、受信機402で受信される
(S101)。この信号が示す目標負荷レベルqNRは、
デ−タ記憶装置203に記憶される。目標負荷変化パタ
ーン生成手段200は、デ−タ記憶装置203に記憶さ
れている目標負荷レベルqNRと、プロセス入出力装置1
002から送られる現在の負荷レベルに基づいて、仮の
目標負荷変化パタ−ンqRiを生成する(S102)。そ
して、プラント効率算出手段100は、仮の目標負荷変
化パタ−ンqRiがプラント500に適用された場合のプ
ラント効率Eiを算出する(S103)。算出されたプ
ラント効率Eiは、確定手段600により、最適なもの
か否かを判断され、最適なものと判断された場合には、
算出されうるプラント効率の最大値として確定される
(S104)。
【0048】そして、S104にて、算出されたプラン
ト効率Eiが最適でないと判断された場合には、目標負
荷変化パターン生成手段200は、このプラント効率に
基づいて、前述の仮の目標負荷変化パタ−ンqRiを修正
する(S105)。修正された仮の目標負荷変化パタ−
ンは、新たな仮の目標負荷変化パタ−ンとして、S10
3においてプラント効率が算出される。
【0049】一方、S104において、算出されたプラ
ント効率Eiが最大値として確定された場合、このプラ
ント効率Eiに対応する、仮の目標負荷変化パタ−ンq
Riが、最適目標負荷変化パターンqROPTとなる。最適目
標負荷変化パターンqROPTは、実際の目標負荷変化パタ
−ンqRとして、デ−タ記憶装置202に記憶される
(S106)。
【0050】そして、調節手段300は、デ−タ記憶装
置202に記憶されている目標負荷変化パタ−ンqR
したがって、プラント500の制御を行う。具体的に
は、調節手段300は、目標負荷変化パタ−ンqRに規
定されている負荷の目標値にプラント500の負荷が追
従するように、プロセス入出力装置1002からの実負
荷qOUTをフィードバックしながら、入力エネルギ量q
INを示す信号をプロセス入出力装置1001に出力す
る。
【0051】以上が概略フロ−であるが、S102にお
ける現在の負荷レベルは、負荷指令手段400から与え
られるように構成してもよい。
【0052】また、前述の確定手段600が行う判断処
理においては、プラント効率を最大ならしめる目標負荷
変化パタ−ンをもって最適目標負荷変化パターンqROPT
とするが、具体的には、次式に示す判定条件を用いて決
定する。
【0053】
【数2】
【0054】すなわち、反複過程で仮定したn個の目標
負荷変化パターンqRi(i=1〜n)に対して得られる
n個のプラント効率予測値のうち、これを最大ならしめ
る目標負荷変化パターンを最適目標負荷変化パターンq
ROPTとする。
【0055】この判定条件は、必ずしも上記方法とする
必要がなく、次式を満足する時点で反複を終了し、その
ときのプラント効率予測値Eiに対応する目標負荷変化
パタ−ンを最適目標負荷変化パターンqROPTとしてもよ
い。
【0056】
【数3】
【0057】以上、プラント負荷制御システム1000
の基本構成とその機能について説明したが、これらを具
体的に実現する方法は種々有り、以下、その実現方法に
ついて説明する。
【0058】図6には、本発明に係るプラント負荷制御
システムの具体的な第1の実施例が示されている。本実
施例では、プラント効率算出手段100として、実機で
あるプラント500のプラント効率に関する特性を学習
するためのニューラルネットワーク10と、学習用のプ
ラント効率データを作成するための実機効率評価手段2
0とを備えている。実機効率評価手段20は、調節手段
300から出力されるqINとプラント500の実負荷q
OUTとの関係から、プラント500のプラント効率を算
出する。そして、本実施例では、プラント500の試運
転時に、実機のプラント効率特性をニューラルネットワ
ーク10に予め学習させておき、通常負荷運転時には、
このニューラルネットワーク10を用いてプラント効率
を予測する。もちろん、ニューラルネットワーク10
は、通常運転時に得られたプラント効率に基づいて再び
学習させてもよい。
【0059】ニューラルネットワーク10の構造は図7
に示されている。図7に示すように、ニューラルネット
ワーク10は、入力層11、中間層12、出力層13の
三層から成る。本ニューラルネットワーク10の学習時
における教師信号としては、図6に破線で示す信号が用
いられる。
【0060】即ち、入力層11には、負荷指令手段40
0から与えられる、目標負荷指令値qNRおよび負荷変化
前の初期負荷qNR0と、目標負荷変化パターンqRの負荷
変化率(dqR/dt)とを与え、出力層13には、こ
の時の実機運転結果であるプラント効率Eを実機効率評
価手段20より算出して与える。ここで、プラント効率
Eは、負荷変化に伴う過渡期(図3に示した時刻t0
らtSまでの期間)の平均効率であり、次式で定義され
る。
【0061】
【数4】
【0062】また、ニューラルネットワーク10への学
習は、バックプロパゲーション法を用いることができ
る。バックプロパゲーション法の一般的アルゴリズムに
ついては、ザ エム・アイ・ティー プレス、 ニュー
ロコンピューティング ファンデーションズ オブ リ
サーチ、1988年、第318頁から第362頁(TheM
IT Press, Neurocomputing Foundations of Research,
1988, pp318 - 362)に詳しく述べられているが、本実施
例にあてはめて概略アルゴリズムを説明すると、次のよ
うになる。
【0063】即ち、前記3つの入力信号を入力層11に
与えたときの出力層13からの出力信号E’が教師信号
Eと一致するように、その時の誤差(E−E’)に応じ
てニューラルネットワーク内の層間接続強度(シナプス
加重とも呼ぶ)を修正する。そして、種々の負荷変化パ
ターンで運転したときの実機のプラント効率特性をニュ
ーラルネットワーク10へ学習させることにより、任意
の負荷変化パターンに対応したプラント効率の算出能力
を持つニューラルネットワーク10を構築することがで
きる。
【0064】次に、図6における目標負荷変化パターン
生成手段200について具体的に説明する。目標負荷変
化パターン生成手段200は極値探索を行うために、ま
ず最初に、仮の3つ目標負荷変化パターンqR1、qR2
R3を規定する負荷変化率dqR1/dt、dqR2/d
t、dqR3/dtを上記学習済ニューラルネットワーク
10に順次入力する。そして、ニューラルネットワーク
10より前記3つの変化率に対応するプラント効率
1、E2、E3を得る。この3組の情報からプラント効
率特性を2次関数で近似すると、次式が得られる。
【0065】
【数5】
【0066】ここで、a、b、cは定数である。
【0067】次に、目標負荷変化パターン生成手段20
0は、(5)式の最大値をとるdqR/dtを算出す
る。このdqR/dtは、dE/d(dqR/dt)=0
を満足するdqR/dtであり、即ち、次式で与えられ
る。
【0068】
【数6】
【0069】目標負荷変化パターン生成手段200は、
このdqR/dt(=−b/2a)を試行点dqR4/d
tとして、ニューラルネットワーク10に入力し、dq
R4/dtに対するプラント効率E4を得る。そして、こ
のE4と、既に求めたE1、E2、E3の中から、プラント
効率の最小値をとる探索点(dqR/dt)を探し、こ
の探索点を除外した新たな3組の情報を選択する。この
3組の情報を用いて、再び、2次関数で近似する。
【0070】これらを繰返し行うことにより、目標負荷
変化パターン生成手段200は、最大効率を与える負荷
変化率を探索する。この負荷変化率が規定されている目
標負荷変化パターンが、最適目標負荷変化パターンq
ROPTとなる。最適目標負荷変化パターンqROPTは、調節
手段300が参照する実際の目標負荷変化パターンqR
である。
【0071】但し、得られた最適な負荷変化率が、プラ
ント運用上の制約条件を超える場合、例えば、熱応力制
限値やメタル温度制限値等で予め規定した負荷変化率上
限値を上回る場合や負荷追従性を保証するために規定し
た最低負荷変化率を下回る場合は、これら制限値に従う
ことは勿論のことである。
【0072】図8は、本発明を適用したプラント負荷制
御システムの第2の実施例を示す。本実施例は、前記第
1の実施例における目標負荷変化パターン生成手段20
0をファジィ推論を用いた最適値探索手段30と最適値
探索のためのファジィルール40で実現したものであ
る。それ以外は、第1の実施例と同じである。従って、
ここでは目標負荷変化パターン生成手段200を主体に
説明する。
【0073】図9には、最適値探索手段30が行うファ
ジィ推論による最適値探索方法が、示されている。ま
た、図10には、ファジィルール40(ル−ルテ−ブ
ル、メンバーシップ関数)が示されている。図9におい
て、i番目とi+1番目の探索点、即ち、dqRi/dt
とdqRi+1/dtに対応した効率予測値EiとEi+1がニ
ューラルネットワーク10より得られたとき、次の探索
ステップであるi+2番目の探索点dqRi+2/dtの決
定方法は次のようになる。
【0074】いま、図9に示すように、dqRi/dt<
dqRi+1/dt、Ei>Ei+1のとき、最適な負荷変化率
は、中点Mよりも左側にあるものと推定される。そこ
で、i+2番目の探索点dqRi+2/dtを次式から得ら
れる値で定義する。
【0075】
【数7】
【0076】ここで、Rは、既に算出した負荷変化率を
補正するための補正値であり、図10に示すル−ルテ−
ブルとメンバシップ関数を用いたファジィ推論により求
まる値である。また、ファジィルールの入力条件である
ΔEi+1とΔSi+1は次式で定義する。
【0077】
【数8】
【0078】
【数9】
【0079】また、図10(b)のメンバシップ関数
は、プラント効率に関する定性的な度合い(具体的に
は、プラント効率の変化率(ΔE)に関する定性的な度
合い)を定めるメンバシップ関数である。そして、図1
0(c)のメンバシップ関数は、プラント効率に対する
負荷変化率に関する定性的な度合い(具体的には、プラ
ント効率の変化率(ΔE)に対する、負荷変化率の変化
率(ΔS)に関する定性的な度合い)を定めるメンバシ
ップ関数である。
【0080】また、図10(c)は、プラント効率の変
化率(ΔE)に関する定性的な度合いと、プラント効率
の変化率(ΔE)に対する、負荷変化率の変化率(Δ
S)に関する定性的な度合いとの関係を、Rに関する定
性的な度合いとして算出するためのメンバシップ関数で
ある。
【0081】最適値探索手段30は、図10(a)に示
すル−ルテ−ブル、および、図10(b)〜図10
(d)に示すメンバシップ関数を用いて、探索点dq
Ri+2/dtを求める。そして、求めた探索点dqRi+2
dtをニューラルネットワーク10に入力し、探索点d
Ri+2/dtに対する効率予測値Ei+2を得る。最適値
探索手段30は、この3つの探索点からプラント効率が
最小となる探索点(この場合、dqRi+1/dt)を除
き、残る2つの探索点を用いて上記と同様の手順を繰り
返す。これにより、dqRi+2/dtは最適点に収束する
ことになる。
【0082】尚、図10に示すルールテーブル中のメン
バーッシップ関数に付けた記号の意味は、それぞれ、P
B=Positive Big、PM=Positive Medium、PS=Pos
itive Small、ZO=Zero、NS=Negative Small、N
M=Negative Medium、NB=Negative Bigである。ま
た、メンバーシップ関数の形は定数a1、a2、a3
1、b2、b3、c1、c2、c3、c4で定義される。
【0083】以上の実施例は、全て、プラント効率算出
手段100をプラント負荷制御システム1000に内臓
し、オンラインでこれを利用する方法としているが、本
発明の目的は最適な目標負荷変化パターンを決定するこ
とにあるので、プラント効率算出手段100を必ずしも
内臓する必要はない。つまり、オフラインで予めプラン
ト効率特性を解析しておき、目標負荷指令値に対応して
一義的に目標負荷変化パターンを決定する方法を用いて
も本発明の目的を満たすことができる。例えば、図11
に示す本発明の第3の実施例のように構成してもよい。
【0084】図11において、目標負荷変化パターン生
成手段200は、目標負荷指令値qNRと現在負荷(初期
負荷qNR0)からテーブル情報を用いて目標負荷変化パ
ターンqRを決定する。図12には、このテーブル情報
の一例が示されている。
【0085】このテーブルには、目標負荷変化パターン
生成手段200に入力される、初期負荷qNR0(本テー
ブルでは初期負荷qNR0をプラントの最大負荷に対する
割合(%)で示した)および目標負荷指令値qNR(本テ
ーブルでは目標負荷指令値qNRを負荷変化幅(%)で示
した)と、初期負荷qNR0と目標負荷指令値qNRとの関
係に基づく、目標負荷変化パターンの目標負荷変化率d
R/dtとが規定されている。そして、本テーブルで
は、同じ負荷変化幅でも負荷降下時の方が負荷上昇時よ
りも負荷変化率が大きくなるように規定されている。
【0086】また、本発明の第4の実施例を示す図13
には、第3の実施例と同様に予めオフラインで効率特性
を解析しておく方法が示されている。ただし、目標負荷
変化パターン生成手段200における負荷変化率決定手
段35では、テーブル情報の代りにファジィ推論を使用
している。
【0087】図14にはファジィ推論で用いるファジィ
ルール45(ルールテーブルの構成(図14(a))と
メンバーシップ関数の形(図14(b)、(c)、
(d)))が示されている。ここで、図14に示すルー
ルテーブル中のメンバーシップ関数に付けた記号の意味
は、それぞれ、PB=Positive Big、PM=Positive M
edium、PS=Positive Small、PVS=Positive Very
Small、ZO=Zero、NVS=Negative Very Small、
NS=Negative Small、NM=Negative Medium、NB
=Negative Big、NVB=Negative Very Big、P80
第1負荷帯、P60=第2負荷帯、P40=第3負荷帯、P
20=第4負荷帯である。また、メンバーシップ関数の形
は定数b1、b2、b3、b4、c1、c2、c3、c4、c5
で定義する。
【0088】また、図14(b)に示すメンバシップ関
数は、初期負荷qNR0に関する定性的な度合いを定める
ためのメンバシップ関数である。また、図14(c)に
示すメンバシップ関数は、目標負荷指令値qNRに関する
定性的な度合いを定めるためのメンバシップ関数であ
る。そして、図14(d)に示すメンバシップ関数は、
初期負荷qNR0に関する定性的な度合いと、目標負荷指
令値qNRに関する定性的な度合いとに基づく、負荷変化
率(dqR/dt)を決定するためのメンバシップ関数
である。
【0089】そして、負荷変化率決定手段35は、図1
3に示すファジイル−ル45を用いて最適な負荷変化率
(dqR/dt)を求め、この負荷変化率が規定されて
いる目標負荷変化パタ−ンqRを出力する。
【0090】以上、説明した本発明の第1、2、3、4
の実施例においては、負荷変化パターンはランプ状、即
ち、負荷変化中は変化率一定を前提としたが、必ずしも
これに限定する必要はなく、種々の目標負荷変化パター
ンを生成する場合でも、本発明の本質を変えることなく
実施可能である。
【0091】図15は、本発明の実施例における目標負
荷変化パターンの各種変形例を示す。図15(a)に
は、既に説明したランプ状の負荷変化パターンが示され
ている。図15(b)の負荷変化パターンは、負荷変化
途中で負荷変化率を一回変更するパターンである。図1
5(c)の負荷変化パターンは、負荷変化率を2回変更
するパターンである。図15(d)の負荷変化パターン
は、負荷変化率を連続的に変更するパターンである。図
15(b)と図15(c)では、パターンを定義するパ
ラメータ(負荷変化率)の数は、それぞれ、2つと3つ
であるが、更に数を多くしても本質は変わらない。図1
5(d)の場合は、図示のように連続関数で表現すると
パラメータの数は、1つ(図では定数a)で済む。図1
5(b)と図15(c)の場合も、第2、第3パラメー
タが第1パラメータに従属するように予め定義しておけ
ば、実質的には1つのパラメータですむ。厳密に、複数
のパラメータを最適化する場合は、次のような多変数最
適問題となる。
【0092】図6に示した第1の実施例のようにニュー
ラルネットワーク10を使用する場合、図7に示したニ
ューラルネットワークの入力層11に入力する負荷変化
率の数をパラメータ数に対応して増やすとともに、目標
負荷変化パターン生成手段200では、多変数の極値探
索手法を適用する。多変数の極値探索手法としては、例
えば良く知られたコンプレックス法を使用する。コンプ
レックス法に関しては、志水により、システム最適化理
論、コロナ社、1976年、第92頁から第99に詳し
く述べられている。また、図15(d)の場合は、負荷
変化率の代りに、関数形を定義する“a”の値をニュー
ラルネットワークの入力層11に入力することにより、
最適値を探索できる。
【0093】図6、図8で説明した、本発明の第1、第
2の実施例におけるプラント効率算出手段100では、
ニューラルネットワーク10によりプラント効率を算出
しているが、自己回帰モデルや物理モデルによる方法で
も本発明の本質を変えることなく、同等の効果が期待で
きる。自己回帰モデルでは、図16に示すような、実機
運転データである負荷変化データq0、q1、q2、・・
・qn、qR1、qR2、・・・qRm、ΔqNRとその結果で
あるプラント効率Eを1セットとする複数のデータセッ
トを用いて、次式のように、プラント効率Eを上記負荷
変化データの線形結合で表現することができる。
【0094】
【数10】
【0095】ここで、qi、qRjは、次式のように定義
され、t0は、現在時刻を表す。
【0096】 qi = q(t0−iΔt) (i=0〜n) qRj=qR(t0+jΔt) (j=1〜m) 本自己回帰モデルの同定は、基本的には上記複数のデー
タセットに最も(10)式が良くフィットするように、
その係数を最小自乗法により決定することである。この
自己回帰モデルの一般的な同定方法については、寺尾
ら著、ロバスト適応制御入門、オーム社、1990年、
に詳細に述べられている。一方、物理モデルによる方法
は制御対象が比較的単純なプラントの場合は、プラント
動特性を物理的現象論的に定式化したモデルを用いるこ
とにより、本発明をそのまま適用することができる。
【0097】図11で説明した、本発明の第3の実施例
における目標負荷変化パターン生成手段200では、テ
ーブル情報により目標負荷変化パターンを生成する方法
を示したが、自己回帰モデルやニューラルネットワーク
による方法でも本発明の本質を変えることなく、同等の
効果が期待できる。自己回帰モデルを用いれば、図17
に示すような、実機運転データである負荷変化データq
0、q1、q2、・・・qn、ΔqNRとそのときの最適運転
結果(最適負荷変化パターン)であるqR1OPT
R2OPT、・・・qRmOPTを1セットとする複数のデータ
セットを用いて、最適負荷変化パターンqR1OPT、q
R2OPT、・・・qRmOPTを上記負荷変化データの線形結合
で表すことができる。
【0098】
【数11】
【0099】ここで、qi、qRjOPTは、次式のように定
義され、t0は現在時刻を表す。
【0100】 qi = q(t0−iΔt) (i=0〜n) qRjOPT=qROPT(t0+jΔt) (j=1〜m) 本自己回帰モデルの同定は、基本的には上記複数のデー
タセットに最も(11)式が良くフィットするように、
その係数を最小自乗法により決定することである。但
し、上記複数のデータセットは実機から直接得られるデ
ータとする場合、多くの試運転ケースが必要となり、大
規模プラントにおいては必ずしも実用的でない。その場
合には、一旦、(10)式で表される形式の自己回帰モ
デルを構築してから、これを実機とみなして再度モデル
同定により、(11)式で表現されるモデルを導く方法
をとればよい。一方、ニューラルネットワークによる方
法も、ニューラルネットワークを構築するために使用す
る実機運転データは同じである。即ち、ニューラルネッ
トワークへの学習用としての入力データはq0、q1、q
2、・・・qn、ΔqNRであり、これを入力層に与え、出
力層に対する教師データはqR 1OPT、qR2OPT、・・・q
RmOPTとなる。学習アルゴリズムについては、図7で説
明したバックプロパゲーション法を用いることができ
る。そして、学習済のニューラルネットワークの入力層
に、実際の運転中の負荷変化トレンド情報q0、q1、q
2、・・・qnと目標負荷指令値から求まる目標負荷変化
幅ΔqNRとを入力し、出力層から、最適目標負荷変化パ
ターンqR1OPT、qR2OPT、・・・q RmOPTを得ることが
できる。
【0101】図18は、本発明を発電プラント500に
適用した場合のプラント負荷制御システム1000とプ
ラントの機器構成を示す。発電プラント500として
は、ガスタービン発電設備510と蒸気タービン発電設
備520からなる複合サイクル発電プラントの例を示し
た。プラント負荷制御システム1000の機能およびそ
の動作原理については、既に詳細に述べてきたので、こ
こでは、発電プラント500の動作原理を主体に説明す
る。
【0102】ガスタービン発電設備510には、燃料流
量調整弁501、コンプレッサ504、ガスタ−ビン5
03、および、ガスタービン駆動発電機506が設けれ
ている。また、蒸気タービン発電設備520には、排熱
回収ボイラ512、蒸気タービン514、蒸気タービン
駆動発電機515、復水器521、および、給水ポンプ
518が設けれている。
【0103】ガスタービン発電設備510では、先ず、
プラント負荷制御システム1000の調節手段300か
ら、プラントの入力エネルギーの指令値である操作量q
INを示す信号が出力される。燃料流量調整弁501で
は、この信号に基づいて弁の開度が決定され、燃料50
2の流量が調節される。
【0104】また、燃料502およびコンプレッサ50
4から圧入される燃焼用空気505による燃焼で発生す
る、高温燃焼ガスの熱エネルギーは、ガスタービン50
3で機械エネルギーに変換される。この機械エネルギー
は、コンプレッサ504とガスタービン駆動発電機50
6の動力となる。このとき、発電機506から電力q
GOUT507が出力され、ガスタービン503からは高温
排気ガス511が排出される。
【0105】一方、蒸気タービン発電設備520では、
この高温排気ガス511を排熱回収ボイラ512に導入
して、ガスの持つ熱エネルギーを回収し、蒸気513を
発生する。このとき、回収されずに残った熱エネルギー
は低温排気ガス519として大気に放出される。蒸気5
13のもつ熱エネルギーは蒸気タービン514により機
械エネルギーに変換され、蒸気タービン駆動発電機51
5の動力源となる。このとき、発電機515から電力q
SOUT516が出力され、蒸気タービン514からは復水
器521に蒸気が排出される。この蒸気は復水器循環水
522により冷却され復水される。このとき、蒸気が潜
熱としてもっていた熱エネルギーは循環水の温度上昇と
なってプラント系外に放出される。また、復水は、給水
ポンプ518により再び排熱回収ボイラ512に供給さ
れる。このようにして、2つの発電機506、515に
より発生した電力qGOUT、qSOUTの合計が本発電プラン
ト500の出力qOUTとなる。
【0106】ここで、着目すべき点は、負荷変化時には
プラント出力qOUTが入力エネルギーqINの変化に対し
て大きな遅れをもって応答するということである。
【0107】例えば、負荷上昇を目的として入力qIN
増加した場合、ガスタービン発電設備510では比較的
応答が速く、qGOUTが速やかに上昇するが、蒸気タービ
ン発電設備520では大きな熱時定数(約10〜30
分)をもつ排熱回収ボイラ512の応答遅れにより、q
SOUTが大きく遅れて上昇する。これは、排熱回収ボイラ
512が大きな熱容量をもっているため、ガスタービン
503からの高温排気ガス511の温度が上昇して入熱
が増加しても保有熱の蓄積に奪われ、蒸気エネルギーの
上昇への寄与が遅れるためである。
【0108】また、負荷降下時には、この逆の現象とな
る。即ち、負荷降下を目的として入力qINを減少した場
合、ガスタービン発電設備510では比較的応答が速く
GO UTが速やかに低下するが、蒸気タービン発電設備5
20では大きな熱時定数をもつ排熱回収ボイラ512の
応答遅れによりqSOUTは大きく遅れて低下する。これ
は、排熱回収ボイラ512の熱容量効果により、ガスタ
ービン503からの排気ガス温度が低下して入熱が減少
しても保有熱の一部が蒸気へ放出され、蒸気エネルギー
の低下が遅れるためである。
【0109】従って、図3で詳しく説明したとおり、動
的効率は、静的効率と比較して、負荷上昇時には低くな
り、負荷下降時には高くなるという非対称特性を示す。
また、エネルギー損失についても、前述のプラントの非
対称特性により、負荷上昇時と負荷降下時では非対称と
なる。
【0110】このような、プラントの非対称特性を考慮
した目標負荷変化パタ−ンの生成は、負荷変化時のプラ
ント効率を極力維持しようとする点から見て重要である
ことがわかる。
【0111】図18では、複合発電プラントに本発明を
適用した場合を例として説明したが、その他にも本発明
は、例えば、ボイラ、蒸気タービン、発電機からなる通
常の発電プラントや、石炭ガス化発電プラント、ガスタ
ービン単独発電プラント、加圧流動層ボイラ発電プラン
トにも適用可能である。更に、発電プラントのみなら
ず、運転中の負荷変動に伴って内部蓄積エネルギー若し
くは損失エネルギーが変化する、プラントあるいは設備
の制御も可能である。例えば、自動車、鉄道、船舶、航
空機など輸送機器の動力設備の制御システムや、冷暖房
設備、蒸気若しくは温水による熱供給設備の制御システ
ム、そして、燃焼や伝熱を応用したプラントあるいは設
備の制御システムに広く適用できる。
【0112】以上、制御対象を単一設備とした実施例を
記述したが、複数の制御対象からなる制御対象群を制御
する場合でも、本発明を適用することができる。例え
ば、複数の機器ユニットから成るプラントにおいて、機
器ユニット毎に負荷制御を行う場合や、複数のプラント
から成るプラント群において、プラント毎に負荷制御を
行う場合等があるが、本発明の本質を変えることなく実
施可能である。
【0113】このような場合は、各制御対象毎に前述の
プラント負荷制御システムを設置すればよい。そして、
プラント負荷制御システムは、既に説明したように、目
標負荷指令を受けた後、最適な目標負荷変化パタ−ンを
生成し、これに負荷が追従するように制御を行う。
【0114】ここで、個々の機器ユニットの効率特性あ
るいは個々のプラントの効率特性がそれぞれ同じであれ
ば、全てを均等負荷運転すればよいが、個々の効率特性
が異なる場合は、全体を高効率で運転するために、最適
な負荷配分を決定する手段が必要となる。
【0115】このような場合においても、本発明は有効
であり、以下に説明するような方法で本発明を適用する
ことができる。
【0116】図19には、負荷指令手段400と、負荷
配分手段3000と、プラント群2000とが示されて
いる。プラント群2000は、複数のプラント(n個の
プラント5001、5002、・・・500n)と、各プ
ラントに備えられているプラント負荷制御システム(1
0001、10002、・・・1000n)とを有する。
各プラント負荷制御システムには、目標負荷設定手段が
設けられている。目標負荷設定手段には、例えば、前述
した、プラント効率算出手段と目標負荷変化パタ−ン生
成手段が備えられている。そして、各プラント負荷制御
システムは、前述の実施例で説明した処理と同様な処理
を行う。即ち、目標負荷レベルを与えられると、仮の目
標負荷変化パタ−ンの生成、および、仮の目標負荷変化
パタ−ンに対するプラント効率の算出を繰返し行い、最
適な目標負荷変化パタ−ンを生成する。
【0117】負荷配分手段3000は、各プラント負荷
制御システムの仮の目標負荷レベルを出力する最適負荷
配分探索手段3100と、最適負荷配分探索手段310
0が出力した、各プラント負荷制御システムの目標負荷
レベルのそれぞれに対し、そのプラント効率を算出する
プラント効率仮定手段3200とを備えている。そし
て、負荷配分手段3000を、例えば、一つの計算機と
して構成すれば、この計算機と、各プラント負荷制御シ
ステムにより、プラント群2000を制御する統合的な
負荷制御システムを構成することができる。
【0118】プラント効率仮定手段3200には、各プ
ラント負荷制御システムが備える目標負荷設定手段と、
ほぼ同様な処理を行う目標負荷仮定手段(7001’、
7002’、・・・700n’)を有する。例えば、目標
負荷仮定手段7001’は、目標負荷設定手段7001
対応している。
【0119】最適負荷配分探索手段3100は、各プラ
ント負荷制御システムの仮の目標負荷レベルを算出する
負荷配分仮定手段3110と、プラント効率仮定手段3
200から出力された各プラント効率を加算(合計)す
る加算手段3120と、加算された各プラント効率(プ
ラント群の総合効率)が、予め定めた収束条件を満たす
か否かを判断する判断手段3130と、予め定めた収束
条件を満たす判断された総合効率に対応する、各プラン
トの仮の目標負荷レベルを、実際の目標負荷レベルとし
て、各負荷制御システムに出力する出力手段3140と
を備えている。
【0120】負荷配分手段3000の概略動作は次のよ
うになっている。
【0121】まず、負荷指令手段400から、プラント
群2000の各プラント全体に対する総合負荷指令(図
19では、目標とする負荷レベルを現在の負荷レベルか
らの上昇幅(ΔqNR)で示している)が負荷配分仮定手
段3110に与えられる。
【0122】負荷配分仮定手段3110は、この総合負
荷指令に基づいて、各プラント負荷制御システムの仮の
目標負荷レベル(ΔqNR1、ΔqNR2、・・・Δq
NRn(図19では、目標負荷レベルを負荷上昇幅として
示している))を算出する。プラント効率仮定手段32
00は、それぞれの仮の目標負荷レベルに対する、各プ
ラントのプラント効率を算出する。例えば、仮の目標負
荷レベルΔqNR1に対するプラント効率を算出する場
合、プラント効率仮定手段3200は、プラント負荷制
御システム10001の目標負荷設定手段7001に対応
する目標負荷仮定手段7001’を用いて、プラント5
001のプラント効率を予測する。目標負荷仮定手段7
001’では、仮の目標負荷レベルΔqNR1に応じて、目
標負荷パタ−ンの生成、および、生成された目標負荷パ
タ−ンのに対するプラント効率の算出が繰返し行われ、
算出されうるプラント効率の最大値(E1max)を出力す
る。そして、この最大値(E1max)は、プラント500
のプラント効率として加算手段3120に入力される。
【0123】加算手段3120は、算出されたそれぞれ
のプラント効率(E1max、E2max、・・・Enmax)を合
計し、プラント群の総合効率として出力する。判断手段
3130は、算出された総合効率が、前述の収束条件を
満たすか否かを判断する。算出された総合効率が、前述
の収束条件を満たすと判断された場合、このときの仮の
目標負荷レベル(ΔqNR1、ΔqNR2、・・・ΔqNRn
が、最適な目標負荷レベル(ΔqNR1OPT、ΔqNR2OPT
・・・ΔqNRnOPT)となる。そして、出力手段3140
は、最適な目標負荷レベル(ΔqNR1OPT、ΔqNR2OPT
・・・ΔqNRnOPT)を、各プラント負荷制御システムへ
出力する。
【0124】一方、算出された総合効率が、前述の収束
条件を満たしていない場合には、負荷配分仮定手段31
10は、この総合効率に基づいて、各プラントの仮の目
標負荷レベルを新たに算出する。これらの仮の目標負荷
レベルは、プラント効率仮定手段3200で、プラント
効率が算出される。
【0125】つまり、負荷配分仮定手段3110が行
う、各プラントの仮の目標負荷レベルの算出処理、プラ
ント効率仮定手段3200が行う、各プラントのプラン
ト効率の算出処理、および、加算手段3120が行う、
総合効率の算出処理のこれらの処理が、算出された総合
効率が前記収束条件を満たすと判断手段3130により
判断されるまで繰返し行なわれることにより、各プラン
トの最適な目標負荷レベルを得ることができる。また、
判断手段3130が行う総合効率の収束に関する処理に
ついては、式(2)に基づいて収束判定を行ってもよ
い。
【0126】また、最適負荷配分探索手段3100は、
本実施例特有のものではなく、既に、他の実施例、例え
ば図15において説明した多変数極値探索手法の一種で
あるコンプレクス法を用いて実現できる。
【0127】以上、述べたように、複数プラントを対象
とした場合でも、本発明は容易に適用可能であり、プラ
ント群全体の高効率運転に寄与する統合負荷制御システ
ムを実現できる。
【0128】また、複数機器ユニットから成るプラント
に本発明を適用する場合も、上記と同様に実施可能であ
る。即ち、図19におけるプラント500の代りに機器
ユニット、プラント群2000の代りにプラント、プラ
ント負荷制御システム1000の代りに機器ユニット制
御システムに置き換えれば、本発明は、そのまま実施可
能である。
【0129】
【発明の効果】本発明によれば、負荷変動に伴うプラン
トの動的効率(プラント効率)を考慮した目標負荷パタ
−ンが生成され、生成された目標負荷パタ−ンに基づい
て負荷が上昇または下降する。したがって、負荷上昇時
または負荷下降時において、プラントの高効率運転を実
現できる。具体的には、負荷上昇時には穏やかな負荷変
化によりエネルギー損失を低減でき、負荷降下時には比
較的急速な負荷変化によりプラントの保有熱を活用でき
ることになる。
【0130】また、負荷上昇時には穏やかな負荷変化パ
ターンでプラントが運転されるので、プラントへの熱衝
撃を軽減でき、プラントを構成する機器の寿命、およ
び、プラント運転の安全性、信頼性を向上することがで
きる。一方、負荷降下時には、プラントの保有熱を活用
した比較的急速な負荷変化パターンでの運転が可能とな
るので、負荷追従性が改善できる。
【0131】さらに、石油、LNG、等の一次エネルギ
ーを大量に消費する発電プラントや輸送機器の負荷制御
システムに本発明を適用するば、大きな省エネルギー効
果が期待でき、その分、排ガスによるCO2、NOx、
SOx、CO等の大気への放出量が低減できる。
【0132】
【図面の簡単な説明】
【図1】熱交換器における伝熱過程に関する説明図。
【図2】プラントの入出力特性に関する説明図。
【図3】プラント負荷変化時の入出力特性と効率特性
[その1]に関する説明図。
【図4】プラント負荷変化時の入出力特性と効率特性
[その2]に関する説明図。
【図5】本発明を適用したプラント負荷制御システムの
基本構成を示すブロック図。
【図6】本発明の第1の実施例を示すブロック図。
【図7】本発明の第1の実施例におけるニューラルネッ
トワークの構造に関する説明図。
【図8】本発明の第2の実施例を示すブロック図。
【図9】本発明の第2の実施例におけるファジィ推論に
よる最適値探索方法に関する説明図。
【図10】本発明の第2の実施例におけるファジィ推論
で用いるファジィルールに関する説明図。
【図11】本発明の第3の実施例を示すブロック図。
【図12】本発明の第3の実施例におけるテーブル情報
に関する説明図。
【図13】本発明の第4の実施例を示すブロック図。
【図14】本発明の第4の実施例におけるファジィ推論
で用いるファジィルールに関する説明図。
【図15】本発明の実施例における目標負荷変化パター
ンの各種変形例に関する説明図。
【図16】本発明の実施例における自己回帰モデルによ
るプラント効率算出方法に関する説明図。
【図17】本発明の実施例における自己回帰モデルによ
る目標負荷変化パターン生成方法に関する説明図。
【図18】本発明の実施例である発電プラントの負荷制
御システムとプラント機器構成を示す構成図。
【図19】本発明を複数プラントからなるプラント群へ
の負荷配分手段として適用した場合に関する説明図。
【図20】本発明を適用したプラント負荷制御システム
の基本構成におけるハ−ドウエア構成図。
【図21】本発明を適用したプラント負荷制御システム
の基本構成におけるフロ−チャ−ト。
【符号の説明】
1:伝熱管、 10:ニュ−ラルネットワ−ク、 1
1:入力層、 12:中間層、 13:出力層、 2
0:実機効率評価手段、 30:最適値探索手段、3
5:負荷変化率決定手段、 40:ファジイル−ル、
100:プラント効率算出手段、 101:プラント効
率算出手順記憶手段(プログラム記憶装置)、 20
0:目標負荷変化パタ−ン生成手段、 201:目標負
荷変化パタ−ン生成手順記憶手段(プログラム記憶装
置)、 202:目標負荷変化パタ−ン記憶手段(デ−
タ記憶装置)、 203:目標負荷記憶手段(デ−タ記
憶装置)、300:調節手段、 301:調節手順記憶
手段(プログラム記憶装置)、400:負荷指令手段、
402:入力手段(受信機)、 500:発電プラン
ト、 501:燃料流量調節弁、 502:燃料、 5
03:ガスタ−ビン、504:コンプレッサ、 50
5:燃焼用空気、 506:ガスタ−ビン駆動発電機、
507:電力、 511:高温排気ガス、 512:
排熱回収ボイラ、513:蒸気、 514:蒸気タ−ビ
ン、 515:蒸気タ−ビン駆動発電機、 516:電
力、 517:復水、 518:給水ポンプ、 51
9:低温排気ガス、 510:ガスタ−ビン発電設備、
520:蒸気タ−ビン発電設備、521:復水器、
522:復水循環水、 600:確定手段、 601:
確定手順記憶手段(プログラム記憶装置)、 100
0:プラント負荷制御システム、 1001、100
2:プロセス入出力装置、 1003:操作手段(アク
チュエ−タ)、 1004:検出手段(センサ)、 1
100:演算手段(中央演算装置)、 2000:プラ
ント群、 3000:負荷配分手段、 3100:最適
負荷配分探索手段、 3110:負荷配分仮定手段、
3120:加算手段、 3130:判断手段、 314
0:出力手段、 3200:プラント効率仮定手段、
10001〜1000n:プラント負荷制御システム、
2001〜200n:目標負荷変化パタ−ン生成手段、
3001〜300n:調節手段、5001〜500n:プラ
ント、 7001〜700n:目標負荷設定手段、700
1’〜700’:目標負荷仮定手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G05B 13/04 7531−3H 19/02 A D (72)発明者 佐藤 美雄 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 秋山 孝生 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 高橋 正衛 茨城県日立市大みか町五丁目2番1号 株 式会社日立製作所大みか工場内

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ある負荷レベルと他の負荷レベルとの間を
    負荷が上昇または下降する際に、負荷上昇時と負荷下降
    時とではエネルギの変換効率(以下、エネルギ効率とす
    る)が異なる制御対象を、負荷の目標値が規定されてい
    る目標負荷変化パタ−ンを用いて制御を行う負荷制御方
    法において、 負荷を上昇させるための目標負荷変化パタ−ンを、負荷
    上昇時におけるエネルギ効率に基づいて生成し、負荷を
    下降させるための目標負荷変化パタ−ンを、負荷下降時
    におけるエネルギ効率に基づいて生成することを特徴と
    する負荷制御方法。
  2. 【請求項2】ある負荷レベルと他の負荷レベルとの間を
    負荷が上昇または下降する際に、負荷上昇時と負荷下降
    時とではエネルギの変換効率(以下、エネルギ効率とす
    る)が異なる制御対象を制御するための負荷制御システ
    ムにおいて、 目標となる負荷レベルに応じて、負荷を上昇させるため
    の仮の目標負荷変化パタ−ンおよび負荷を下降させるた
    めの仮の目標負荷変化パタ−ンのうちいずれかを生成す
    る目標負荷変化パタ−ン生成手段と、 前記目標負荷変化パタ−ン生成手段により生成された仮
    の目標負荷変化パタ−ンが、前記制御対象に適用された
    場合のエネルギ効率を算出するエネルギ効率算出手段
    と、 前記エネルギ効率算出手段により算出されたエネルギ効
    率が、予め定めた収束条件を満たすか否かを判断し、前
    記収束条件を満たすと判断したエネルギ効率を、算出さ
    れうるエネルギ効率の最大値として確定する確定手段と
    を備え、 前記目標負荷変化パタ−ン生成手段は、 算出されたエネルギ効率が前記最大値として確定された
    場合は、前記最大値として確定されたエネルギ効率に対
    応する仮の目標負荷変化パタ−ンを、目的の目標負荷変
    化パタ−ンとして出力し、 算出されたエネルギ効率が前記最大値として確定されな
    かった場合は、前記最大値として確定されなかったエネ
    ルギ効率に基づいて、新たな仮の目標負荷変化パタ−ン
    を生成することを特徴とする負荷制御システム。
  3. 【請求項3】ある負荷レベルと他の負荷レベルとの間を
    負荷が上昇または下降する際に、負荷上昇時と負荷下降
    時とではエネルギの変換効率(以下、エネルギ効率とす
    る)が異なる制御対象を制御するための負荷制御システ
    ムにおいて、 目標となる負荷レベルに応じて、負荷を上昇させるため
    の目標負荷変化パタ−ンおよび負荷を下降させるための
    目標負荷変化パタ−ンのうちいずれかを生成する目標負
    荷変化パタ−ン生成手段を備え、 前記目標負荷変化パタ−ン生成手段は、 前記負荷を上昇させるための目標負荷変化パタ−ンを、
    負荷上昇時におけるエネルギ効率に基づいて生成し、前
    記負荷を下降させるための目標負荷変化パタ−ンを、負
    荷下降時におけるエネルギ効率に基づいて生成すること
    を特徴とする負荷制御システム。
  4. 【請求項4】請求項2または3において、 前記目標負荷変化パタ−ンにより規定される負荷の目標
    値にしたがって、前記制御対象の負荷を追従させる調節
    手段を備えることを特徴とする負荷制御システム。
  5. 【請求項5】ある負荷レベルと他の負荷レベルとの間を
    負荷が上昇または下降する際に、負荷上昇時と負荷下降
    時とではエネルギの変換効率(以下、エネルギ効率とす
    る)が異なる制御対象を複数備え、前記複数の制御対象
    で負荷を分担する制御対象群を制御するための統合負荷
    制御システムにおいて、 前記複数の制御対象のうち、少なくとも1つは、請求項
    2記載の負荷制御システムを備え、 前記統合負荷制御システムは、 前記負荷制御システムを備える各制御対象で分担する総
    合負荷レベルを受け付けて、前記総合負荷レベルに基づ
    く、前記各制御対象の仮の目標負荷レベルを算出する負
    荷配分仮定手段と、 算出された仮の目標負荷レベルのそれぞれが、その制御
    対象に設定された場合のエネルギ効率をそれぞれ算出す
    るエネルギ効率仮定手段と、 算出された各エネルギ効率の和を求める加算手段と、 前記各エネルギ効率の和(以下、総合効率とする)が、
    予め定めた収束条件を満たすか否かを判断する判断手段
    と、 前記収束条件を満たすと判断された総合効率に対応す
    る、仮の目標負荷レベルのそれぞれを、目的の目標負荷
    レベルとして出力する出力手段とを備え、 前記判断手段は、 前記総合効率が前記収束条件を満たしていないと判断す
    ると、前記収束条件を満たしていないと判断した総合効
    率を示す情報を前記負荷配分仮定手段に与え、 前記負荷配分仮定手段は、 前記総合効率を示す情報に基づいて、各制御対象の新た
    な仮の目標負荷レベルを算出することを特徴とする統合
    負荷制御システム。
  6. 【請求項6】請求項5において、 前記請求項2記載の負荷制御システムは、請求項3記載
    の負荷制御システムであることを特徴とする統合負荷制
    御システム。
  7. 【請求項7】請求項5または6において、 前記エネルギ効率仮定手段は、前記負荷制御システムを
    備える制御対象のそれぞれに対応した目標負荷仮定手段
    を備え、 前記各目標負荷仮定手段は、 与えられた仮の目標負荷レベルに応じて、負荷を上昇さ
    せるための仮の目標負荷変化パタ−ンおよび負荷を下降
    させるための仮の目標負荷変化パタ−ンのうちいずれか
    を生成する目標負荷変化パタ−ン生成手段と、 前記目標負荷変化パタ−ン生成手段により生成された仮
    の目標負荷変化パタ−ンが、対応する制御対象に適用さ
    れた場合のエネルギ効率を算出するエネルギ効率算出手
    段と、 前記エネルギ効率算出手段により算出されたエネルギ効
    率が、予め定めた収束条件を満たすか否かを判断し、前
    記収束条件を満たすと判断したエネルギ効率を、算出さ
    れうるエネルギ効率の最大値として確定する確定手段と
    を備え、 前記目標負荷変化パタ−ン生成手段は、 算出されたエネルギ効率が前記最大値として確定された
    場合は、前記最大値として確定されたエネルギ効率を出
    力し、 算出されたエネルギ効率が前記最大値として確定されな
    かった場合は、前記最大値として確定されなかったエネ
    ルギ効率に基づいて、新たな仮の目標負荷変化パタ−ン
    を生成することを特徴とする総合負荷制御システム。
  8. 【請求項8】請求項2において、 負荷上昇時におけるエネルギ効率に関する情報と、負荷
    下降時におけるエネルギ効率に関する情報とを予め学習
    させたニュ−ラルネットワ−クを記憶する記憶手段を備
    え、 前記エネルギ効率算出手段は、 前記目標負荷変化パタ−ン生成手段により生成された仮
    の目標負荷変化パタ−ンを、前記ニュ−ラルネットワ−
    クに入力し、前記ニュ−ラルネットワ−クより得られた
    エネルギ効率を前記目標負荷変化パタ−ン生成手段に出
    力することを特徴とする負荷制御システム。
  9. 【請求項9】請求項8において、 前記ニュ−ラルネットワ−クは、 予め定めた目標負荷変化パタ−ンを示すデ−タ、およ
    び、前記予め定めた目標負荷変化パタ−ンが前記制御対
    象に適用された場合のエネルギ効率を示すデ−タからな
    る複数のデ−タセットに基づいて、入力される目標負荷
    変化パタ−ンと、出力するエネルギ効率との関係を予め
    学習していることを特徴とする負荷制御システム。
  10. 【請求項10】請求項2において、 現状の負荷レベルに到達するまでの負荷の変化傾向と、
    目標負荷パタ−ンにより規定される負荷の変化傾向との
    関係に基いたエネルギ効率を算出するための自己回帰モ
    デルを記憶する記憶手段を備え、 前記エネルギ効率算出手段は、 前記自己回帰モデルを用いて、与えられた仮の目標負荷
    変化パタ−ンに対応するエネルギ効率を算出し、算出し
    たエネルギ効率を示す情報を前記目標負荷変化パタ−ン
    生成手段に出力することを特徴とする負荷制御システ
    ム。
  11. 【請求項11】請求項2において、 負荷上昇時におけるエネルギ効率、および、負荷下降時
    におけるエネルギ効率を規定するための物理モデルを記
    憶する記憶手段を備え、 前記エネルギ効率算出手段は、 前記物理モデルを用いて、与えられた仮の目標負荷変化
    パタ−ンに対するエネルギ効率を算出し、算出したエネ
    ルギ効率を示す情報を前記目標負荷変化パタ−ン生成手
    段に出力することを特徴とする負荷制御システム。
  12. 【請求項12】請求項2において、 前記目標負荷変化パタ−ン生成手段により生成された、
    複数の仮の目標負荷変化パタ−ンを記憶する記憶手段を
    備え、 前記記憶手段に記憶されている各目標負荷変化パタ−ン
    には、目標となる負荷レベルに到達するまでの負荷変化
    率を示す負荷変化率デ−タが含まれ、 前記目標負荷変化パタ−ン作成手段は、 前記記憶手段に記憶されている複数の負荷変化率デ−タ
    を予め定めた曲線で近似し、前記曲線の極値となる負荷
    変化率デ−タを算出し、算出した負荷変化率デ−タに対
    応する仮の目標負荷変化パタ−ンを、前記エネルギ効率
    算出手段に出力することを特徴とする負荷制御システ
    ム。
  13. 【請求項13】請求項2において、 前記エネルギ効率算出手段により算出されるエネルギ効
    率に関する定性的な度合いを定めるための第1のメンバ
    シップ関数と、前記エネルギ効率に対する負荷変化率に
    関する定性的な度合いを定めるための第2のメンバシッ
    プ関数と、前記第1のメンバシップ関数で求められる、
    前記エネルギ効率に関する定性的な度合い、および、前
    記第2のメンバシップ関数で求められる、前記エネルギ
    効率に対する負荷変化率に関する定性的な度合いに基づ
    いて、既に算出した目標負荷変化パタ−ンに対する補正
    値を算出するための第3のメンバシップ関数と、前記第
    1のメンバシップと前記第2のメンバシップとの関係
    を、前記第3のメンバシップ関数を用いて表すためのル
    −ルテ−ブルとを記憶する記憶手段を備え、 前記目標負荷変化パタ−ン作成手段は、 前記第1、第2、第3のメンバシップ関数、および、前
    記ル−ルテ−ブルを用いて前記補正値を求め、求めた補
    正値に基づいて、既に算出した目標負荷変化パタ−ンを
    補正し、補正した目標負荷変化パタ−ンを前記エネルギ
    効率算出手段に出力することを特徴とする負荷制御シス
    テム。
  14. 【請求項14】請求項3において、 前記目標負荷変化パタ−ン作成手段は、 目標の負荷レベルと、目標の負荷レベルに向かって負荷
    変化する前の負荷レベル(以下、初期の負荷レベルとす
    る)との関係に基く目標負荷パタ−ンが規定されている
    テ−ブル情報を記憶する記憶手段を備え、 前記目標負荷変化パタ−ン作成手段は、 前記テ−ブル情報を用いて、与えられた目標負荷レベル
    に対応する目標負荷パタ−ンを選択し、選択された目標
    負荷パタ−ンを前記エネルギ効率算出手段に出力するこ
    とを特徴とする負荷制御システム。
  15. 【請求項15】請求項3において、 目標の負荷レベルに向かって負荷変化する前の負荷レベ
    ル(以下、初期の負荷レベルとする)に関する定性的な
    度合いを定めるための第1のメンバシップ関数と、目標
    負荷レベルに関する定性的な度合いを定めるための第2
    のメンバシップ関数と、前記第1のメンバシップ関数に
    よって求められる、初期の負荷レベルに関する定性的な
    度合い、および、前記第2のメンバシップ関数によって
    求められる、目標負荷レベルに関する定性的な度合いに
    基づく目標負荷変化パタ−ンを算出するための第3のメ
    ンバシップ関数と、前記第1のメンバシップと前記第2
    のメンバシップとの関係を前記第3のメンバシップ関数
    を用いて表すためのル−ルテ−ブルとを記憶する記憶手
    段を備え、 前記目標負荷変化パタ−ン作成手段は、 前記第1、第2、第3のメンバシップ関数、および、前
    記ル−ルテ−ブルを用いて、与えられた目標負荷レベル
    に対応する目標負荷変化パタ−ンを決定し、決定した目
    標負荷変化パタ−ンを前記エネルギ効率算出手段に出力
    することを特徴とする負荷制御システム。
  16. 【請求項16】請求項1、2または3において、 前記制御対象は、燃焼や伝熱を用いたプラントであるこ
    とを特徴とする負荷制御システム。
  17. 【請求項17】請求項1、2または3において、 前記制御対象は、プラントを構成するための、燃焼や伝
    熱を用いた機器ユニットであることを特徴とする負荷制
    御システム。
JP6131974A 1994-06-14 1994-06-14 プラントの負荷制御方法およびプラントの負荷制御システム Pending JPH07334207A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6131974A JPH07334207A (ja) 1994-06-14 1994-06-14 プラントの負荷制御方法およびプラントの負荷制御システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6131974A JPH07334207A (ja) 1994-06-14 1994-06-14 プラントの負荷制御方法およびプラントの負荷制御システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07334207A true JPH07334207A (ja) 1995-12-22

Family

ID=15070587

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6131974A Pending JPH07334207A (ja) 1994-06-14 1994-06-14 プラントの負荷制御方法およびプラントの負荷制御システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07334207A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101470910B1 (ko) * 2007-08-23 2014-12-09 가부시키가이샤 티엘브이 증기 사용 설비 시뮬레이션 시스템, 및 증기 사용 설비의 개선 수법 탐색 방법
KR20150004421A (ko) * 2012-05-03 2015-01-12 콩스베르그 마리타임 에이에스 예측 제어 시스템
JP2015162189A (ja) * 2014-02-28 2015-09-07 アズビル株式会社 最適化システム

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101470910B1 (ko) * 2007-08-23 2014-12-09 가부시키가이샤 티엘브이 증기 사용 설비 시뮬레이션 시스템, 및 증기 사용 설비의 개선 수법 탐색 방법
KR20150004421A (ko) * 2012-05-03 2015-01-12 콩스베르그 마리타임 에이에스 예측 제어 시스템
JP2015162189A (ja) * 2014-02-28 2015-09-07 アズビル株式会社 最適化システム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
de Oliveira et al. Application of artificial intelligence techniques in modeling and control of a nuclear power plant pressurizer system
Mosaad et al. LFC based adaptive PID controller using ANN and ANFIS techniques
CN107023825A (zh) 流化床锅炉控制与燃烧优化系统
CN107168062A (zh) 一种超临界燃煤机组协调控制系统中的负荷预测方法
Cheng et al. Fuzzy k-means cluster based generalized predictive control of ultra supercritical power plant
CN112200348B (zh) 一种计及综合需求响应的区域综合能源系统多目标运行决策方法
CN111562744B (zh) 一种基于pso算法的锅炉燃烧隐式广义预测控制方法
CN114089795B (zh) 一种基于事件触发的模糊神经网络温度控制系统及方法
CN113433911A (zh) 基于浓度精准预测的脱硝装置喷氨精准控制系统与方法
CN113359425A (zh) 一种基于lstm神经网络pid优化的火电厂锅炉主汽温智能控制系统
Dettori et al. A fuzzy logic-based tuning approach of PID control for steam turbines for solar applications
CN110673482B (zh) 一种基于神经网络预测的电站燃煤锅炉智能控制方法和系统
CN112381210A (zh) 一种燃煤机组水冷壁壁温预测神经网络模型
CN113448248A (zh) 一种火电机组灵活性及深度调峰智能控制方法
JPH08339204A (ja) 火力発電プラント自律適応最適化制御システム
CN111290282B (zh) 火电机组协调系统的预见式预测控制方法
JPH07334207A (ja) プラントの負荷制御方法およびプラントの負荷制御システム
Zadeh et al. Load frequency control in interconnected power system by nonlinear term and uncertainty considerations by using of harmony search optimization algorithm and fuzzy-neural network
JP3012716B2 (ja) プロセス制御方法及びその制御装置
CN116388225A (zh) 一种飞轮储能辅助火电二次调频的负荷分配方法及系统
Hu et al. Feedforward DMC-PID cascade strategy for main steam temperature control system in fossil-fired power plant
CN107102550A (zh) 一种超超临界火电机组控制分离器温度的预测控制方法
CN114562713A (zh) 发电锅炉主蒸汽温度控制方法及系统
CN114547983A (zh) 一种基于改进的多种群遗传算法的反应堆运行优化方法
JPH1063307A (ja) 火力プラント主制御系におけるフィードフォワード制御装置