JPH0731892B2 - ハードディスクのヘッド支持装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、ハードディスクのドライブ装置に用いられる
ヘッド支持装置に関するものである。

従来の技術 ハードディスクドライブ装置は一般に浮上型のスライダ
ーを有する磁気ヘッドが用いられている。そして磁気ヘ
ッドをディスク上の所望のトラックに位置させるために
移動自在のフレクシャの先端に磁気ヘッドを有するスラ
イダーを取り付けた構造となっている。以上のような従
来のハードディスクのヘッド支持装置を第４図および第
５図を用いて説明をする。第４図はフレクシャの先端部
分およびスライダーの側面図である。１はフレクシャで
あり、２はスライダー１の下面に接着された取り付けば
ねである。３は取り付けばねに接着されたスライダーで
ある。第５図は取り付けばね２の斜視図である。取り付
けばね２は薄い金属板によって作られ、コの字状のスリ
ットを形成することによって枠部４と舌状部５を有する
形状になっている。６は半球状の突起であり、舌状部５
の先端付近に形成されている。そしてこの突起６はフレ
クシャ１の下面に接している。

従来のハードディスクのヘッド支持装置は以上のような
構造であり、以下その動作について説明をする。ハード
ディスク装置には一般に複数の磁気ディスクが設けら
れ、磁気ディスクは回転シャフトに極力精度良く取り付
けられてはいるが、回転シャフトに対して多少の傾きが
ある場合があり、このような場合回転に伴って磁気記録
面は多少変位する。このような磁気ディスクにスライダ
ー３を対向させると、スライダーは突起６を中心として
ローリング・ピッチング運動をして磁気ディスクの磁気
記録面の変位に追従する。

発明が解決しようとする問題点 以上のようなハードディスクのヘッド支持装置は、スラ
イダーがローリング運動やピッチング運動をすると突起
６がフレクシャ１の下面に接しながら転がり運動をす
る。よって上記のローリング運動やピッチング運動に伴
って、突起６とフレクシャ１との接触点は移動する。す
ると突起６とフレクシャ１との接触点の移動にともなっ
て取り付けばね２が歪む。この状態では取り付けばね２
はもとの状態に戻ろうとする力を発生しており、突起６
とフレクシャ１との間の摩擦力が振動など何らかの原因
で小さくなった時に急激に元の形へ戻る。このようにし
て従来のものは取り付けばね２が機械的振動を起し、記
録や再生のエラーを起こすことがあった。更に、スライ
ダーのローリング・ピッチングの回転運動の中心は、回
転モーメントが最小になるようスライダーの浮心にある
のが理想的であるが、スライダー３のローリング・ピッ
チングにともなって突起６とフレクシャ１の接点が移動
する為、スライダーの回転中心は浮心より0.2mm程度も
ずれることがあり、その分回転モーメントが大きくなり
スライダー３のディスクに対する追従性も悪くなるとい
う問題点があった。

本発明は、以上の問題点に鑑みてなされたものであり、
スライダーのディスクに対する追随性の良いハードディ
スクのドライブ装置を提供することを目的とする。

問題点を解決するための手段 本発明は、以上の問題点を解決するため、放射状に形成
された４本の枝を有し各枝のそれぞれにくびれ部を有す
るジンバルを設け、ジンバルの枝のうち互に隣接しない
一対の枝の先端部をスライダーに固定し、ジンバルの残
りの一対の枝の先端部をフレクシャに固定した。

作用 以上の様に構成したことによりジンバルはスライダーの
ローリングおよびピッチング運動時にはくびれ部でねじ
れ、ディスクのうねりに良く追従し、ディスクの記録面
と垂直方向に力が加わっても、ジンバルはあまり変形す
ることはない。

実施例 以下、図面に基づいて本発明の実施例について説明す
る。第１図に於て、７はジンバルであり、薄い金属板を
切り出して作られている。またジンバル７は中心より４
本の枝が放射状に延びた形状をしており、４本の枝には
夫々くびれ部８〜11が設けられている。またジンバル７
は、くびれ部8,10の設けられた枝の先端部でフレクシャ
12に接着され、くびれ部9,11の設けられた枝の先端部で
スペーサー13,14を介してスライダ15に接着されてい
る。さらにフレクシャ12はアーム16に固定されている。

本発明は以上の様な構成であり、以下その動作を説明す
る。磁気ディスク17が回転をすると、スライダー15は磁
気ディスク17の表面と、わずかな隙間を保って浮上し磁
気ディスク17の記録面がうねるとこのうねりに追従して
磁気ディスク17の記録面と垂直方向に移動する。スライ
ダー15がディスク面と垂直な方向に移動すると、フレク
シャ12のアーム16への取り付け部付近がたわみ、又スラ
イダー15がピッチングあるいはローリングすると、ジン
バル７のくびれ部８〜11がねじれる。

次に、第２図を用いてジンバルの働きについてさらに詳
しく説明する。ディスク17の記録面と垂直な方向に荷重
がかかった場合、ジンバル７は伸びる方向に力を受ける
ため、ジンバル７は大きく変形することはない。スライ
ダー15がピッチングを起こすと、ジンバル７はくびれ部
8,10でねじれる。またスライダー15がローリングを起こ
すと、ジンバル７はくびれ部9,11でねじれる。このよう
にスライダー15はディスクの記録面と垂直方向にあまり
移動することなく、ディスク17のうねりに対して十分追
従することができる。

更に、ジンバル部を極めて小さく構成できるので、ディ
スクが回転することによって発生する気流によってジン
バルが共振することはない。

次に第２の実施例について第３図を用いて説明する。こ
の実施例ではスライダー15の上面に溝18を形成し、上記
のスペーサーを介することなくスライダー15の上面に直
接ジンバル７を取り付けたものである。

発明の効果 本発明のハードディスクのヘッド支持装置は、以上の説
明の通り、放射状に形成された４本の枝を有し各枝のそ
れぞれにくびれ部を有するジンバルを設け、ジンバルの
枝のうち互に隣接しない一対の枝の先端部をスライダー
に固定し、ジンバルの残りの一対の枝の先端部をフレク
シャに固定したためスライダーはディスクの記録面と垂
直方向にあまり移動することなく、ディスクのうねりに
対して十分追従しエラーを起こすことがなく、更にジン
バル部を極め小さく構成できるので、ディスクが回転す
ることによって発生する気流によってジンバルが共振す
ることはない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明のハードディスクのヘッド支持装置の一
実施例における斜視図、第２図は同要部斜視図、第３図
は本発明のハードディスクのヘッド支持装置の第２実施
例の要部斜視図、第４図は従来のハードディスクのヘッ
ド支持装置の側面図、第５図は同要部斜視図である。 ７……ジンバル、８〜11……くびれ部 12……フレクシャ、13,14……スペーサー 15……スライダ、16……アーム

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】磁気ヘッドを有するスライダーと、放射状
   に形成された４本の枝を有し前記各枝のそれぞれにくび
   れ部を有するジンバルと、前記ジンバルを介して前記ス
   ライダーを保持するフレクシャを設け、前記ジンバルの
   枝のうち互に隣り合わない一対の枝の先端部を前記スラ
   イダーに固定し、前記ジンバルの残りの一対の枝の先端
   部を前記フレクシャに固定したことを特徴とするハード
   ディスクのヘッド支持装置。