JPH07318281A - 油入電気機器用放熱器 - Google Patents

油入電気機器用放熱器

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JPH07318281A
JPH07318281A JP11547894A JP11547894A JPH07318281A JP H07318281 A JPH07318281 A JP H07318281A JP 11547894 A JP11547894 A JP 11547894A JP 11547894 A JP11547894 A JP 11547894A JP H07318281 A JPH07318281 A JP H07318281A
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JP
Japan
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radiator
header forming
heat dissipation
forming portion
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JP11547894A
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English (en)
Inventor
Kozo Hasegawa
幸三 長谷川
Teruaki Tanaka
輝顕 田中
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Daihen Corp
Original Assignee
Daihen Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】組立が容易な油入電気機器用の放熱器を提供す
る。 【構成】上部及び下部にそれぞれ円筒状のヘッダ形成部
11a1,11b1及び11a2,11b2を有する2枚の金属
板11a,11bを対向させ、両金属板の周縁部を巻締
め部pにより接合して放熱パネル11,11,…を形成
する。複数枚の放熱パネル11,11,…の隣り合う上
部ヘッダ形成部11a1,11b1どうしを巻締め部rによ
り接続して上部ヘッダ14を構成し、隣り合う下部ヘッ
ダ形成部11a2,11b2を巻締め部rにより接続して、
下部ヘッダ15を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、変圧器等の油入電気機
器に用いる放熱器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】変圧器等の油入電気機器においては、電
気機器本体を収納した油入ケースに放熱器を取り付け
て、電気機器の発熱により温度が上昇した絶縁油の冷却
を図るようにしている。
【0003】図10ないし図12は従来変圧器等の油入
電気機器に用いられていた放熱器を示したもので、この
放熱器は、水平方向に並べて配置された複数の放熱パネ
ル1,1,…と、これらの放熱パネルの上端及び下端を
それぞれ接続する上部ヘッダ2及び下部ヘッダ2´とか
らなっている。放熱パネル1は、図11に示したよう
に、山部mと谷部vとが交互に並ぶように成形された金
属板1a及び1bを重ね合わせて両金属板の周縁部をシ
ーム溶接またはアーク溶接により接合するとともに、谷
部vどうしをスポット溶接により接合して、対向する山
部m,m間に上下方向に延びる油道dを形成したものか
らなっている。山部m及び谷部vはそれぞれの上端及び
下端がそれぞれ放熱パネルの上端及び下端よりも手前の
位置で終端するように設けられていて、放熱パネルの上
端及び下端の内側に形成された上部連通路e及び下部連
通路e´を通して一連の油道d,d,…の上端及び下端
が相互に連通させられている。放熱パネル1の上端及び
下端にはそれぞれ上方及び下方に開口した開口部を有す
るヘッダ接続部1A及び1A´が設けられ、これらのヘ
ッダ接続部がそれぞれダクト状に形成された上部ヘッダ
2及び下部ヘッダ2´(図12参照)の放熱パネル接続
部にアーク溶接またはガス溶接により接合されて、各放
熱パネルの上端及び下端の連通路e及びe´がそれぞれ
上部ヘッダ2内及び下部ヘッダ2´内に連通させられて
いる。上部ヘッダ2及び下部ヘッダ2´のそれぞれの一
端にはフランジ2A及び2A´が設けられ、両ヘッダの
他端は端部壁により閉鎖されている。
【0004】上記の放熱器は、上部ヘッダ2及び2´の
フランジ2A及び2A´をそれぞれ電気機器のケースの
側面の上部及び下部に設けられた上部通油管及び下部通
油管に接続することにより電気機器に取り付けられ、各
放熱パネル内の油道が上部ヘッダ2及び下部ヘッダ2´
を通してケース内に連通させられて、各ヘッダ内及び各
放熱パネル内が絶縁油で満たされる。
【0005】電気機器から生じる熱により絶縁油が加熱
されると、電気器ケースの下部→電気機器ケースの上部
→上部ヘッダ2→各放熱パネル内の油道d→下部ヘッダ
2´→電気機器ケースの下部の経路で絶縁油が循環し、
放熱パネル1で絶縁油と外気との間の熱交換が行われて
絶縁油が冷却される。
【0006】上記絶縁油の循環は自然対流による場合も
あり、ポンプを用いて強制的に行わせる場合もある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来の
油入電気機器用放熱器においては、各放熱パネルの組立
てをすべて溶接により行い、放熱パネルと上部ヘッダ及
び下部ヘッダとの接続も溶接により行っていた。
【0008】ところが、各放熱パネルは薄い金属板によ
り構成されるため、上記のように放熱パネルの組立て及
び放熱パネルとヘッダとの接続を溶接により行うと、溶
接熱により放熱パネルの各部に歪みや変形が生じるのを
避けられない。そのため溶接を行った後に各部の形状を
修正することが必要になり、放熱器の組立て工数が多く
なるのを避けられなかった。
【0009】また各放熱パネルの組み立て及び放熱パネ
ルとヘッダとの接続を溶接により行うと、溶接の際に生
じるスパッタやチリ等により放熱パネルの内部が汚染さ
れたりするため、放熱パネルの内部の洗浄が面倒になる
という問題があった。
【0010】本発明の目的は、溶接を行うことなく放熱
器を組立てることができるようにして、放熱パネルに熱
歪みや変形が生じたり、内部が汚染されたりするのを防
止できるようにした油入電気機器用放熱器を提供するこ
とにある。
【0011】本発明の他の目的は、放熱パネルを溶接に
よらずに組み立てるとともに、上部ヘッダ及び下部ヘッ
ダを溶接によらずに形成して、組立て工数の削減を図
り、製造能率を向上させることができるようにした油入
電気機器用放熱器を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、内部に油道を
有する複数の放熱パネルをそれぞれの板面を平行させた
状態で横方向に並べて配置して、複数の放熱パネルの上
部及び下部をそれぞれ上部ヘッダ及び下部ヘッダを介し
て接続してなる油入電気機器用放熱器に係わるものであ
る。
【0013】本発明においては、各放熱パネルが、上部
及び下部にそれぞれ筒状の上部ヘッダ形成部及び下部ヘ
ッダ形成部を一体に有する2枚の金属板を対向させて該
2枚の金属板の周縁部を巻締めにより接合したものから
なっている。
【0014】そして、隣り合う放熱パネルの上部ヘッダ
形成部どうし及び下部ヘッダ形成部どうしが巻締めによ
り接合されて、複数の放熱パネルが相互に連結され、複
数の放熱パネルの相互に連結された上部ヘッダ形成部及
び下部ヘッダ形成部によりそれぞれ上部ヘッダ及び下部
ヘッダが構成される。
【0015】上記の構成では、複数の放熱パネルの上部
ヘッダ形成部どうし及び下部ヘッダ形成部どうしをそれ
ぞれ接続することにより上部ヘッダ及び下部ヘッダを構
成しているが、隣り合う放熱パネルの上部ヘッダ形成部
間及び下部ヘッダ形成部間にそれぞれ上部中継管及び下
部中継管を配置して、上部中継管及び下部中継管のそれ
ぞれの両端を隣接する放熱パネルの上部ヘッダ形成部及
び下部ヘッダ形成部の端部に巻締めにより接続する。こ
の場合には、複数の放熱パネルの上部ヘッダ形成部と上
部中継管とにより上部ヘッダが構成され、下部ヘッダ形
成部と下部中継管とにより下部ヘッダが構成される。
【0016】
【作用】上記のように2枚の金属板の周縁部を巻締めに
より接合して各放熱パネルを構成するとともに、金属板
に一体に設けた上部ヘッダ形成部及び下部ヘッダ形成部
をそれぞれ巻締めにより直接または中継管を介して接続
して上部ヘッダ及び下部ヘッダを構成するようにする
と、熟練を要する面倒な溶接を行うことなく放熱器を組
立てることができるため、放熱器の製造を容易にするこ
とができる。
【0017】また溶接を行わないため、放熱パネルが熱
歪みにより歪んだり変形したりするのを防ぐことができ
るだけでなく、放熱パネルの内部が溶接スパッタ等によ
り汚染されるのを防ぐことができる。従って、放熱パネ
ルの各部の形状を修正する作業を省略することができ、
組立作業をクリーンルーム内で行えば放熱パネルの内部
の洗浄を省略することができる。
【0018】更に各部を巻締めにより接続すると、金属
板の端縁部の切断面が内部に巻き込まれて外部に露出す
ることがないため、放熱パネルを構成する金属板として
予め保護塗装が施されたものを使用すれば、放熱器を組
立てた後の放熱パネルの保護塗装を省略することがで
き、製造能率を高めることができる。
【0019】また上記のように構成すると、放熱パネル
どうしを接続するために溶接を行う必要がないため、溶
接性を考慮することなく、所定の機械的強度及び剛性を
得るために必要な限度内で、放熱パネルを構成する金属
板の板厚を薄くすることができ、放熱器の軽量化と材料
費の低減とを図ることができる。
【0020】各放熱パネルの周縁部を溶接により接合す
るようにした場合には、金属板の合わせ目にギャップが
生じるのを避けられないが、金属板の合わせ目にギャッ
プが存在すると、放熱器を組み立てた後にその外面に保
護塗装を施す場合に、ギャップ内に保護塗装の塗膜を付
着させることが困難になるため、ギャップ内で錆が発生
し、放熱パネルを劣化させるという問題が生じる。
【0021】これに対し、上記のように放熱パネルを構
成する2枚の金属板の周縁部を巻締めにより接合するよ
うにすると、放熱パネルの周縁部の外面にギャップが形
成されるのを防ぐことができるため、放熱パネルの周縁
部の接合部にも完全に保護塗装を施すことができる。同
様に上部ヘッダ形成部及び下部ヘッダ形成部の接合部外
面にもギャップが生じないため、該接合部にも完全な保
護塗装を施すことができる。
【0022】
【実施例】図1及び図2は本発明の実施例を示したもの
で、図1(A)は本実施例の放熱器の一部を示した正面
図、図1(B)は同実施例の放熱器の一部を省略し、一
部を断面して示した側面図、図2(A)は同実施例で用
いる放熱パネルの断面図、図2(B)は放熱パネルのか
しめ加工部の拡大断面図である。
【0023】これらの図において、11は放熱パネル
で、各放熱パネルは、図1(A)に示したように矩形の
角部に丸みを付けた形状に形成されて、山部mと谷部v
とが交互に並ぶように成形された2枚の薄い金属板11
a,11bからなっており、金属板11a,11bの上
部及び下部にはそれぞれ円筒状の上部ヘッダ形成部11
a1,11b1及び下部ヘッダ形成部11a2及び11b2が一
体に設けられている。
【0024】横方向に並べて配置される一連の放熱パネ
ル11,11,…の内、並設方向の一端側(電気機器か
ら最も離れた位置)に配置される最端部の放熱パネル1
1の外側に位置する金属板11a[図1(A)において
最右端に位置する金属板11a]のヘッダ形成部11a1
及び11a2はそれぞれの端部が底板a1 及びa2 により
閉じられた形状に形成され、他の金属板のヘッダ形成部
11a1及び11a2、11b1,11b2は、それぞれの端部
が開口した形状に形成されている。各金属板の山部及び
谷部と各ヘッダ形成部とは、各金属板をプレス加工によ
り成形する際に同時に形成される。
【0025】各金属板の山部m及び谷部vはそれぞれの
上端及び下端が金属板の上端及び下端よりも手前の位置
で終端するように設けられていて、金属板11a及び1
1bの上端附近及び下端附近にそれぞれ山部m及び谷部
vが存在しない領域S[図1(A)参照]が形成されて
いる。
【0026】各放熱パネルを形成する金属板11a及び
11bはそれぞれの山部mどうしを対向させ、谷部vど
うしを接触させた状態で対向配置されている。金属板1
1a及び11bの周縁部は、該周縁部に沿って連続的に
形成された巻締め部pにより接合され、谷部v,vは、
該谷部の上下方向に所定の間隔を開けてスポット的に形
成されたかしめ部q(図2参照)により接合されてい
る。
【0027】また、隣り合う放熱パネル11,11の円
筒状の上部ヘッダ形成部11a1,11b1どうし及び下部
ヘッダ形成部11a2,11b2どうしが巻締め部rにより
接合されて所定個数の放熱パネル11,11,…の上部
及び下部が相互に連結されている。横方向に並設される
複数の放熱パネル11,11,…の内、並設方向の他端
側の最端部(電気機器に最も近い位置)に配置される放
熱パネル11[図1(B)において最左端部に配置され
た放熱パネル11]の電気機器側に位置する外側の金属
板11bの上部ヘッダ形成部11b1及び下部ヘッダ形成
部11b2にはそれぞれ、電気機器に接続されるフランジ
12a及び13aを端部に有する端部ヘッダ管12及び
13が巻締めにより接続されている。
【0028】端部ヘッダ管12及び13のフランジ12
a及び13aとこれらのフランジにつながる端部ヘッダ
管の本体部分12b及び13bとは十分な肉厚を有して
いる必要がある。そこで本実施例では、端部ヘッダ管1
2及び13と、放熱パネルの上部ヘッダ形成部11b1及
び下部ヘッダ形成部11b2との巻締めを可能にするた
め、端部ヘッダ管の本体部分12b及び13bの端部に
放熱パネルを形成する金属板と同じ厚さの金属板からな
る中継管12c及び13cを溶接しておいて、これらの
中継管12c及び13cと最端部の放熱パネル11の上
部ヘッダ形成部11b1及び下部ヘッダ形成部11b2とを
巻締めにより接続する。端部ヘッダ管12と上部ヘッダ
形成部11b1との接続部の構造を図9に示した。
【0029】なお、図9に示した例では、中継管12c
を端部ヘッダ管12の本体部分12bの内周側に溶接し
ているが、中継管12cは本体部分12bの外周側に溶
接するようにしてもよい。
【0030】端部ヘッダ管12,13の本体部分と中継
管との溶接は、該端部ヘッダ管と放熱パネルのヘッダ形
成部分との接続を行う前に、作業スペースの制約を受け
ることなく実施できるため、その溶接作業は容易に行う
ことができる。また中継管の溶接により生じたスパッタ
等の洗浄は、端部ヘッダ管を放熱パネルのヘッダ形成部
に接続する前に行うことができるので、この洗浄作業も
容易に行うことができる。
【0031】この例では、一連の放熱パネル11,1
1,…の相互に連結された上部ヘッダ形成部11a1,1
1b1,…及び下部ヘッダ形成部11a2,11b2,…と端
部ヘッダ管12及び13とによりそれぞれ上部ヘッダ1
4及び下部ヘッダ15が構成され、端部ヘッダ管12及
び13のフランジ12a及び13aが電気機器のタンク
の上部及び下部にそれぞれ設けられた放熱器接続用通油
管のフランジに接続される。
【0032】金属板11a,11bの周縁部を接合する
巻締め部p、及び隣り合うヘッダ形成部どうしを接続す
る巻締め部rは、金属板どうしを重合させた状態で一緒
に巻き込みながらかしめたもので、この巻締め部pにお
いては、金属板の切断端面が内側に巻き込まれて外部に
露呈しない状態にある。このように巻締め加工により2
枚の金属板11a,11bの周縁部と、隣り合う上部及
び下部ヘッダ部11a1,11b1及び11a2,11b2とを
接合すると、周縁部にギャップを生じさせることなく各
部を接合することができる。従って放熱パネルの外面に
保護塗装を施した際に、塗膜が付着しない部分が生じる
のを防ぐことができる。また金属板の切断端面が内部に
巻込まれた状態で2枚の金属板の周縁部、及びヘッダ形
成部の隣接する端部が接合されるため予め保護塗装が施
された金属板を用いると、放熱パネルの外面の保護塗装
を省略することができる。
【0033】図8(A)ないし(D)は2枚の金属板1
1a,11bのヘッダ形成部11a1,11b1を巻締め部
により接続する際の一連の工程を順に示したもので、こ
の例では、一方のヘッダ形成部11a1の開口端部に内鍔
部Fa1を形成し、他方のヘッダ形成部11b1の開口端部
に内鍔部Fa1よりも内径側への突出長が大きい内鍔部F
b1を形成して、内鍔部Fb1の内周寄りの部分を相手側の
ヘッダ形成部11a1側に斜めに折曲げ成形しておく。そ
して図8(A)に示すようにヘッダ形成部11a1及び1
1b1を整合させてそれぞれの内鍔部Fa1及びFb1を当接
させた状態で、両ヘッダ形成部11a1及び11b1の外周
にバックアップ金型20を当てがい、ヘッダ形成部11
a1及び11b1の内側に先ず第1の巻締め用成形ロール2
1を挿入する。成形ロール21は、外周部に湾曲した凹
状の成形面21aを有する公知のもので、この成形ロー
ルの成形面21aを内鍔部Fa1,Fb1に径方向から対向
させた状態で、成形ロール21を回転させながら図8
(B)に示すようにバックアップ金型20側に変位させ
ることにより、内鍔部Fb1の先端を湾曲させて折り返
す。次いで第1の成形ロール21よりも成形面22aの
曲率半径が大きい第2の成形ロール22を挿入し、該成
形ロール22をバックアップ金型により内鍔部Fa1及び
Fb1を押し倒すとともに内鍔部Fb1を巻き込む。次いで
平坦な成形面23aを有する第3の成形ロール23を挿
入して、倒された内鍔部Fa1及びFa2を押し潰すことに
より巻締め部rを形成する。
【0034】各放熱パネルの下端側のヘッダ形成部11
a2,11b2どうしの接続も同様にして行うことができ
る。また各放熱パネルの周縁部の巻締めによる接合も同
様の方法により行うことができる。
【0035】金属板11a及び11bの谷部vを接合す
るかしめ部qは、図2(B)に示したように、2枚の金
属板11a及び11bの互いに重合された谷部の一部を
一方向に押し出すように変形させるとともに、押し出し
た部分を押し潰すようにかしめることにより、互いに抜
けないように結合したもので、このかしめ部qは例えば
その断面が円形を呈するように形成される。
【0036】上記の放熱パネル11においては、金属板
11a及び11bの山部mの間に上下方向に延びる油道
dが形成され、各油道dの上端及び下端がそれぞれ上部
ヘッダ接続部11A及び11A´内にそれぞれ形成され
た通油スペースに連通させられている。
【0037】上記の放熱器を電気機器のケースに接続す
ると、電気機器ケース内の絶縁油は、電気機器ケース内
→上部ヘッダ14内→放熱パネル内の油道d→下部ヘッ
ダ15内→電気機器ケースの経路で循環し、放熱パネル
を構成する金属板11a,11bを通して絶縁油と外気
との間で熱交換が行われて絶縁油が冷却される。
【0038】上記実施例のように、2枚の金属板11
a,11bを巻締め部p及びかしめ部qにより接合して
形成した複数の放熱パネル11,11,…をそれぞれの
板面を平行させて並べて配置し、隣り合う放熱パネルの
金属板にそれぞれ一体成形された上部ヘッダ形成部11
a1,11b1及び下部ヘッダ形成部11a2,11b2を巻締
めにより接合して上部ヘッダ14及び下部ヘッダ15を
それぞれ構成するようにすると、溶接を行うことなく放
熱器を組立てることができるため、放熱パネルの各部が
溶接熱により変形するのを防ぐことができ、放熱パネル
の形状を修正する作業を行う必要性を無くすことができ
る。また放熱パネル内が溶接スパッタ等により汚染され
るのを防ぐことができる。従って、組立をクリーンルー
ム内で行えば、放熱パネル内の洗浄を省略することがで
きる。
【0039】更に上記実施例のように各部を巻締めによ
り接続すると、金属板の端縁部の切断面が内部に巻き込
まれて外部に露出することがないため、放熱パネルを構
成する金属板として予め保護塗装が施されたものを使用
すれば、放熱器を組立てた後の放熱パネルの保護塗装を
省略することができ、製造能率を高めることができる。
【0040】予め保護塗装を施した金属板を用いて放熱
パネルを形成すると、多数の放熱パネルの在庫を持つこ
とにより、種々の仕様の放熱器を短時間で製作できるた
め、受注から出荷までの期間を短縮することができる。
【0041】また上記実施例のように構成すると、溶接
を行う必要がないため、溶接性を考慮することなく、所
定の機械的強度及び剛性を得るために必要な限度内で、
放熱パネルを構成する金属板の板厚を薄くすることがで
き、放熱器の軽量化と材料費の低減とを図ることができ
る。
【0042】従来のように、放熱パネルをヘッダに溶接
する構造を採用した場合には、各部を溶接する際の溶接
姿勢等が問題になるため、溶接の施行箇所に応じて放熱
器の姿勢を変化させる必要がある等、組立作業上種々の
制約を受け、作業能率が悪くなるのを避けられないが、
巻締め加工の場合には、溶接の場合ほど制約が多くない
ため、巻締めにより各部を接続するようにすると組立作
業の能率を向上させることができる。
【0043】上記の実施例において、金属板11a,1
1bとして、保護塗装が施されていないものを用いる場
合には、放熱器の組立が完了した後に放熱器の外面に保
護塗装を施す必要があるが、上記のように放熱パネルを
構成する2枚の金属板の各部を巻締めにより接合するよ
うにすると、放熱器の外面側に塗料を付着させることが
困難なギャップが生じるのを防ぐことができるため、放
熱器の外面に完全に保護塗装を施して発錆を防止するこ
とができる。
【0044】上記の実施例では、4枚の放熱パネル11
を設けたが、本発明において放熱パネルの枚数は任意で
ある。放熱パネルの枚数は電気機器の発熱量に応じて適
宜に設定する。
【0045】上記の実施例では、円筒状に形成された上
部ヘッダ形成部及び下部ヘッダ形成部のそれぞれの開口
端部を接続する巻締め部rを上部及び下部ヘッダ形成部
の内側に形成して、該巻締め部をヘッダの内周側に倒す
ようにしているが、巻締め部の設け方は、上記の例に限
定されるものではない。例えば図3に示すように、巻締
め部rをヘッダ形成部11a1,11b1の内周から起立さ
せた状態にすることもできる。
【0046】また図4または図5に示すように、ヘッダ
形成部11a1,11b1の開口端部寄りの部分の径を小さ
くすることにより小径部Da1,Db1を形成して、これら
の小径部の開口端部を巻締め部rにより接合する構造に
することもできる。この場合、巻締め部rは、図4に示
すようにヘッダの内側に位置させてもよく、図5に示す
ようにヘッダの外側に位置させてもよい。
【0047】なお図3ないし図5には、上部ヘッダ形成
部間の接続のみを示しているが、下部ヘッダ形成部間の
接続も同様である。
【0048】上記の実施例では、隣り合う放熱パネルの
隣り合う金属板にそれぞれ一体に成形した上部ヘッダ形
成部間及び下部ヘッダ形成部間を直接巻締めにより接続
するようにしているが、隣り合う放熱パネルの金属板に
それぞれ一体成形した上部ヘッダ形成部間及び下部ヘッ
ダ形成部間にそれぞれ跨って上部中継管及び下部中継管
を配置して、該上部中継管及び下部中継管のそれぞれの
両端を隣接する放熱パネルの上部ヘッダ形成部及び下部
ヘッダ形成部の端部に巻締めにより接続するようにして
もよい。
【0049】図6は、ヘッダ形成部間を中継管を介して
接続する場合の、上部ヘッダ形成部11a1,11b1間の
接続構造の一例を示したもので、この例では、上部ヘッ
ダ形成部11a1,11b1間にまたがって中継管16が配
置され、該中継管16の両端が巻締め部rにより両側の
ヘッダ形成部11a1,11b1に接続されている。
【0050】なお中継管16は一体物でなくてもよく、
図7に示したように、中継管16を軸線方向に2つの部
材16A及び16Bに分割して、両部材16A,16B
を巻締め部rにより接続することにより中継管16を構
成するようにしてもよい。
【0051】以上本発明の好ましい実施例につき説明し
たが、本願明細書に記載した発明の主な実施態様を挙げ
ると以下に示す通りである。
【0052】(1) 内部に油道を有する複数の放熱パ
ネルをそれぞれの板面を平行させた状態で横方向に並べ
て配置し、前記複数の放熱パネルの上部及び下部をそれ
ぞれ上部ヘッダ及び下部ヘッダを介して接続してなる油
入電気機器用放熱器において、各放熱パネルは、上下方
向に平行に延びる山部と谷部とを交互に有するとともに
上端部付近及び下端部付近にそれぞれ円筒状の上部ヘッ
ダ形成部及び下部ヘッダ形成部を有する形状に成形され
た2枚の金属板を、山部どうしを対向させ、谷部どうし
を接触させた状態で配置して、該2枚の金属板の周縁部
を巻締めにより接合するとともに谷部どうしをかしめに
より接合して対向する山部間に油道を形成したものから
なり、隣り合う放熱パネルの上部ヘッダ形成部どうし及
び下部ヘッダ形成部どうしが巻締めにより接合されて、
複数の放熱パネルが相互に連結され、前記複数の放熱パ
ネルの相互に連結された上部ヘッダ形成部及び下部ヘッ
ダ形成部によりそれぞれ前記上部ヘッダ及び下部ヘッダ
が構成されていることを特徴とする油入電気機器用放熱
器。
【0053】(2) 内部に油道を有する複数の放熱パ
ネルをそれぞれの板面を平行させた状態で横方向に並べ
て配置し、前記複数の放熱パネルの上部及び下部をそれ
ぞれ上部ヘッダ及び下部ヘッダを介して接続してなる油
入電気機器用放熱器において、各放熱パネルは、上下方
向に平行に延びる山部と谷部とを交互に有するとともに
上端部付近及び下端部付近にそれぞれ円筒状の上部ヘッ
ダ形成部及び下部ヘッダ形成部を有する形状に成形され
た2枚の金属板を、山部どうしを対向させ、谷部どうし
を接触させた状態で配置して、該2枚の金属板の周縁部
を巻締めにより接合するとともに谷部どうしをかしめに
より接合して対向する山部間に油道を形成したものから
なり、隣り合う放熱パネルの上部ヘッダ形成部間及び下
部ヘッダ形成部間にそれぞれ跨って上部中継管及び下部
中継管が配置されて、該上部中継管及び下部中継管のそ
れぞれの両端が隣接する放熱パネルの上部ヘッダ形成部
及び下部ヘッダ形成部の端部に巻締めにより接続され、
前記複数の放熱パネルの上部ヘッダ形成部と上部中継管
とにより前記上部ヘッダが構成され、下部ヘッダ形成部
と下部中継管とにより前記下部ヘッダが構成されている
ことを特徴とする油入電気機器用放熱器。
【0054】(3) 前記複数の放熱パネルをそれぞれ
構成する金属板に形成された上部ヘッダ形成部及び下部
ヘッダ形成部の内、放熱パネルの並設方向の一端側の最
端部に位置する金属板に設けられた円筒状の上部ヘッダ
形成部及び下部ヘッダ形成部はそれぞれの端部が底板に
より閉じられた形状に形成され、前記並設方向の一端側
の最端部に位置する金属板以外の他の金属板の円筒状の
上部ヘッダ形成部及び下部ヘッダ形成部は両端が開口し
た形状に形成され、放熱パネルの並設方向の他端側の最
端部に位置する金属板に設けられた上部ヘッダ形成部及
び下部ヘッダ形成部には電気機器に接続されるフランジ
を端部に備えた端部ヘッダ管が巻き締めにより接続され
ている上記1項または2項に記載の油入電気機器用放熱
器。
【0055】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、2枚の
金属板の周縁部を巻締めにより接合して各放熱パネルを
構成するとともに、金属板に一体に設けた上部ヘッダ形
成部及び下部ヘッダ形成部をそれぞれ巻締めにより直接
または中継管を介して接続して上部ヘッダ及び下部ヘッ
ダを構成するようにしたので、熟練を要する面倒な溶接
を行うことなく放熱器を組立てることができ、放熱器の
製造を容易にすることができる。
【0056】また本発明によれば、溶接を行わないた
め、放熱パネルが熱歪みにより歪んだり変形したりする
のを防ぐことができるだけでなく、放熱パネルの内部が
溶接スパッタ等により汚染されるのを防ぐことができ
る。従って、放熱パネルの各部の形状を修正する作業を
省略することができ、クリーンルーム内で組立作業を行
えば放熱パネルの内部の洗浄を省略することができる。
【0057】更に本発明によれば、金属板の端縁部の切
断面が巻締めにより内部に巻き込まれて外部に露出する
ことがないため、放熱パネルを構成する金属板として予
め保護塗装が施されたものを使用することにより、放熱
器を組立てた後の放熱パネルの保護塗装を省略すること
ができ、製造能率を高めることができる。
【0058】また本発明によれば、溶接を行う必要がな
いため、溶接性を考慮することなく、所定の機械的強度
及び剛性を得るために必要な限度内で、放熱パネルを構
成する金属板の板厚を薄くすることができ、放熱器の軽
量化と材料費の低減とを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本実施例の放熱器の一部を示した正面
図である。(B)は同実施例の放熱器の一部を省略し、
一部を断面して示した側面図である。
【図2】(A)は同実施例で用いる放熱パネルの一部の
断面図、(B)は放熱パネルのかしめ加工部の拡大断面
図である。
【図3】本発明に係わる放熱器のヘッダ形成部の巻き締
め構造の変形例を示す要部断面図である。
【図4】本発明に係わる放熱器のヘッダ形成部の巻き締
め構造の他の変形例を示す要部断面図である。
【図5】本発明に係わる放熱器のヘッダ形成部の巻き締
め構造の更に他の変形例を示す要部断面図である。
【図6】本発明に係わる放熱器のヘッダ形成部の巻き締
め構造の更に他の変形例を示す要部断面図である。
【図7】本発明に係わる放熱器のヘッダ形成部の巻き締
め構造の更に他の変形例を示す要部断面図である。
【図8】(A)ないし(D)はそれぞれ巻締め加工の異
なる工程を示した説明図である。
【図9】本発明の実施例における端部ヘッダ管と放熱パ
ネルの上部ヘッダ形成部との接続構造を示した要部拡大
図である。
【図10】従来の放熱器の要部の断面図である。
【図11】従来の放熱器で用いていた放熱パネルの横断
面図である。
【図12】従来の放熱器の下部の一部を示した斜視図で
ある。
【符号の説明】
11 放熱パネル 11a,11b 金属板 11a1,11b1 上部ヘッダ形成部 11a2,11b2 下部ヘッダ形成部 12,13 端部ヘッダ管 14 上部ヘッダ 15 下部ヘッダ p,r 巻締め部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に油道を有する複数の放熱パネルを
    それぞれの板面を平行させた状態で横方向に並べて配置
    し、前記複数の放熱パネルの上部及び下部をそれぞれ上
    部ヘッダ及び下部ヘッダを介して接続してなる油入電気
    機器用放熱器において、 各放熱パネルは、上部及び下部にそれぞれ筒状の上部ヘ
    ッダ形成部及び下部ヘッダ形成部を一体に有する2枚の
    金属板を対向させて該2枚の金属板の周縁部を巻締めに
    より接合したものからなり、 隣り合う放熱パネルの上部ヘッダ形成部どうし及び下部
    ヘッダ形成部どうしが巻締めにより接合されて、複数の
    放熱パネルが相互に連結され、 前記複数の放熱パネルの相互に連結された上部ヘッダ形
    成部及び下部ヘッダ形成部によりそれぞれ前記上部ヘッ
    ダ及び下部ヘッダが構成されていることを特徴とする油
    入電気機器用放熱器。
  2. 【請求項2】 内部に油道を有する複数の放熱パネルを
    それぞれの板面を平行させた状態で横方向に並べて配置
    し、前記複数の放熱パネルの上部及び下部をそれぞれ上
    部ヘッダ及び下部ヘッダを介して接続してなる油入電気
    機器用放熱器において、 各放熱パネルは、上部及び下部にそれぞれ筒状の上部ヘ
    ッダ形成部及び下部ヘッダ形成部を一体に有する2枚の
    金属板を対向させて、該2枚の金属板の周縁部を巻締め
    により接合したものからなり、 隣り合う放熱パネルの上部ヘッダ形成部間及び下部ヘッ
    ダ形成部間にそれぞれ跨って上部中継管及び下部中継管
    が配置されて、該上部中継管及び下部中継管のそれぞれ
    の両端が隣接する放熱パネルの上部ヘッダ形成部及び下
    部ヘッダ形成部の端部に巻締めにより接続され、 前記複数の放熱パネルの上部ヘッダ形成部と上部中継管
    とにより前記上部ヘッダが構成され、下部ヘッダ形成部
    と下部中継管とにより前記下部ヘッダが構成されている
    ことを特徴とする油入電気機器用放熱器。
JP11547894A 1994-05-27 1994-05-27 油入電気機器用放熱器 Pending JPH07318281A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104170036A (zh) * 2012-03-15 2014-11-26 丰田自动车株式会社 电抗器单元

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN104170036A (zh) * 2012-03-15 2014-11-26 丰田自动车株式会社 电抗器单元

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