JPH073098U - 駐車場管理装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 駐車場管理装置は、複数の駐車スペース１…
の各床面に設置され、上方にレーザー光（近赤外線）を
発するレーザーダイオード２…と、複数の駐車スペース
１…の上方位置に形成される上記複数のレーザーダイオ
ード２…から発されるレーザー光の像を撮る近赤外線用
ＣＣＤカメラ３と、近赤外線用ＣＣＤカメラ３によって
撮像された画像を解析し、該画像中にレーザー光の像が
存在するか否かを検知する画像処理コンピュータ４とを
備えている。 【効果】 在車判定における誤判定は生じることなく、
確実に空き駐車スペースを管理できる。１台の近赤外線
用ＣＣＤカメラ３で複数のレーザーダイオード２…から
の光を捉えることができるので、発光素子と受光素子と
からなる光学式センサを用いた場合に比べて装置の構成
要素が少なく、設置工事や保守・点検作業の簡単化が図
れる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、駐車場における空き駐車スペースの数を管理する駐車場管理装置に 関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

最近の駐車場は、地上や地下にいくつもの駐車スペースが立体的に分散配置さ れたものが多くみられ、分散された各駐車フロアは通路によって連通されている 。このような立体駐車場においては、空き駐車スペースが残りわずか（略満車状 態）のときには、空き駐車スペースをさがしまわる車両が、狭い駐車場内の通路 を多数走行するため、駐車場から出ようとする車両もスムーズな退場ができなく なってしまい、駐車場内の混雑は避けられない。

【０００３】 そこで、通常、このような駐車場内の混雑を回避するために、各駐車フロアの 駐車状態、即ち、どの駐車フロアが満車であり、どの駐車フロアにどれだけの空 き駐車スペースが存在するかを駐車場利用者に表示することにより、駐車場利用 者がスムースに駐車スペースに到達できるようにしている。

【０００４】 この場合、各駐車フロアの空き駐車スペースの管理は、従来、次のようにして 行われている。即ち、図３に示すように、全ての駐車スペースに対して、各駐車 スペースの上方（天井）に超音波センサ５１が設置されると共に、上記各超音波 センサによる車両検出状態がマイクロコンピュータを含む制御部で監視されるこ とにより、駐車フロアの空き駐車スペースが管理されている。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記従来の構成では、駐車車両５２の検出に超音波センサ５１ が用いられているため、在車判定における誤判定を招来し易いという問題が生じ る。即ち、上記超音波センサ５１は、超音波を発射してから、その超音波が被検 出物体としての車両５２に反射して再び超音波センサに戻ってくるまでの反射時 間によって車両検出を行なうようになっているため、車両５２の構造によっては 乱反射の影響により、駐車スペースに車両５２が存在しているにも関わらず、そ の車両５２の検出が行なわれないといったこともある。

【０００６】 そこで、上記の問題を解決するために、図４に示すように、駐車車両５２の検 出に、発光素子５３ａと受光素子５３ｂとからなる光学式センサ５３を用いるこ とが考えられる。即ち、各駐車スペースの床面に発光素子５３ａを設置すると共 に、天井に受光素子５３ｂを設置し、受光素子５３ｂのＯＮ／ＯＦＦ状態を制御 部で監視するような構成にすれば、上述の超音波センサ５１（図３）を用いたと きのような在車判定における誤判定は生じない。

【０００７】 しかしながら、上記光学式センサ５３を用いた場合、発光素子５３ａと同数の 受光素子５３ｂが必要であるため、光学式センサ５３の設置工事が非常に大変で ある。また、駐車スペースの数が多い大型駐車場の場合では、多数の発光素子５ ３ａおよび受光素子５３ｂを管理しなければならないため、保守・点検作業に手 間がかかり、光学式センサ５３が故障した場合でも、その故障を早期発見し難い 。このため、故障した光学式センサ５３が存在する駐車フロアでは、表示される 空き駐車スペースの数と、実際の空き駐車スペースの数とに違いが生じることに なり、この結果、誤った空き駐車スペース情報が表示された駐車フロアでは、そ の情報を基に空き駐車スペースをさがしまわる車両により、フロア内が混雑する 虞れがある。

【０００８】 本考案は、上記に鑑みなされたものであり、その目的は、設置工事が容易であ ると共に、保守・点検作業に手間がかかることなく、確実に空き駐車スペースを 管理することができる駐車場管理装置を提供することにある。

【０００９】

【課題を解決するための手段】

本考案の駐車場管理装置は、複数の駐車スペースを有する駐車場に設けられる ものであって、上記の課題を解決するために、以下の手段を講じたことを特徴と している。

【００１０】 即ち、上記駐車場管理装置は、各駐車スペースの床面に設けられ、上方にレー ザー光を発するレーザー光源と、上記複数の駐車スペースの上方位置に形成され る上記複数のレーザー光源から発されるレーザー光の像を撮る撮像手段と、上記 撮像手段によって撮像された画像を解析し、該画像中に存在するレーザー光の像 を検知する画像処理手段とを備えている。

【００１１】

【作用】

上記の構成によれば、ある駐車スペースに車両が存在しない場合、その駐車ス ペースの床面に設置されているレーザー光源から発されたレーザー光は、車両に 遮られることなく、駐車スペースの上方位置（推定される車両の高さよりも高い 位置）まで達する。この駐車スペースの上方位置に達したレーザー光は、撮像手 段によって撮像される。一方、ある駐車スペースに車両が存在している場合、そ の駐車スペースの床面に設置されているレーザー光源から発されたレーザー光は 、駐車車両によって遮断されて、駐車スペースの上方位置には到達せず、そのレ ーザー光は撮像手段で撮像されることはない。

【００１２】 上記撮像手段によって撮像された画像は、画像処理手段によって解析され、画 像中に存在するレーザー光の像が検知される。ここで、撮像手段によって撮像さ れた画像中に存在するレーザー光の像の数が、空き駐車スペースの数であり、画 像の１画面上におけるレーザー光の像の位置が、空き駐車スペースの位置である 。

【００１３】 このように、上記駐車場管理装置では、レーザー光が車両によって遮断されて いるか否かを画像処理で判定することにより、空き駐車スペースを検出するよう になっているので、駐車車両の検出に超音波センサを用いたときのような、在車 判定における誤判定は生じることなく、確実に空き駐車スペースを管理すること ができる。

【００１４】 また、本駐車場管理装置は、１つの撮像手段で複数のレーザー光の像を撮像可 能であるため、発光素子と受光素子とからなる光学式センサを用いた場合に比べ て装置の構成要素が少ないため、その設置工事が簡単であると共に、保守・点検 作業も容易である。

【００１５】

【実施例】

本考案の一実施例について図１および図２に基づいて説明すれば、以下の通り である。

【００１６】 本実施例では、駐車場管理装置を複数のフロアに駐車領域が存在する立体駐車 場に用いた例を説明する。

【００１７】 上記駐車場管理装置は、図１および図２に示すように、複数の駐車スペース１ …の各床面に設置され、上方にレーザー光（近赤外線）を発するレーザー光源と してのレーザーダイオード２…を有している。

【００１８】 また、上記駐車場管理装置は、図１に示すように、上記複数の駐車スペース１ …の上方に設置され、上記レーザーダイオード２…から発されたレーザー光によ って形成される像を撮る近赤外線用ＣＣＤカメラ（撮像手段）３と、この近赤外 線用ＣＣＤカメラ３で撮像された画像を解析し、該画像中にレーザーダイオード ２…の光源像が存在するか否かを検知する画像処理コンピュータ（画像処理手段 ）４とを備えている。

【００１９】 上記近赤外線用ＣＣＤカメラ３は、図２に示すように、駐車スペースの上方位 置（推定される車両の高さよりも高い位置）に形成される上記レーザーダイオー ド２から発されるレーザー光を、該レーザー光に対して略垂直方向から撮像する ようになっている。

【００２０】 上記近赤外線用ＣＣＤカメラ３および画像処理コンピュータ４は、各駐車フロ アに設けられており、各駐車フロアの画像処理コンピュータ４は、ホストコンピ ュータ５と接続されている。上記ホストコンピュータ５は、各駐車フロアの画像 処理コンピュータ４…から得られる空き駐車スペースの検出情報に基づいて、駐 車場全体の空き駐車スペースを管理し、現在の空き駐車スペース情報を、駐車場 入口付近や、各駐車フロアの入口付近に設置された表示装置６に表示させるよう になっている。

【００２１】 尚、１台の近赤外線用ＣＣＤカメラ３で車両の有無が検出できる駐車スペース １の数は、天井の高さや柱の有無等の駐車場の構造によって異なる。したがって 、各駐車フロアには、駐車スペース１…の数および駐車場の構造に応じた数の近 赤外線用ＣＣＤカメラ３が設置される。

【００２２】 上記の構成において、駐車場管理装置の動作を以下に説明する。

【００２３】 ある駐車スペース１に車両が存在しない場合、その駐車スペース１の床面に設 置されているレーザーダイオード２から発されたレーザー光は、駐車スペース１ の上方位置に達し、近赤外線用ＣＣＤカメラ３により、そのレーザーダイオード ２のレーザー光が撮像されることになる。

【００２４】 一方、ある駐車スペース１に車両が存在している場合、その駐車スペース１の 床面に設置されているレーザーダイオード２から発されたレーザー光は、駐車車 両によって遮断されて、近赤外線用ＣＣＤカメラ３で撮像されることはない。

【００２５】 上記該近赤外線用ＣＣＤカメラ３からは、撮像情報としての映像信号が画像処 理コンピュータ４に出力される。上記画像処理コンピュータ４は、上記近赤外線 用ＣＣＤカメラ３からの映像信号に基づいて画像解析を行い、画像中に存在する レーザーダイオード２…のレーザー光の像から、現在の空き駐車スペースの数、 および、空き駐車スペースの位置を検出する。即ち、画像中に存在するレーザー 光の像の数が、現在の空き駐車スペースの数である。また、上記複数のレーザー ダイオード２…および近赤外線用ＣＣＤカメラ３は、所定位置に固設されており 、上記近赤外線用ＣＣＤカメラ３によって撮られる画像の１画面上における各レ ーザーダイオード２…のレーザー光の像の位置は、常に一定であるので、画像処 理コンピュータ４は、画像中に存在するレーザー光の像の画面上の位置から、空 き駐車スペースの位置も検出可能である。

【００２６】 上記画像処理コンピュータ４からの空き駐車スペースの検出情報は、ホストコ ンピュータ６に取り込まれる。上記ホストコンピュータ６は、各駐車フロアの画 像処理コンピュータ４…から得られる空き駐車スペースの検出情報に基づいて、 駐車場全体の空き駐車スペースを管理し、現在の空き駐車スペース情報を表示装 置６に表示させる。

【００２７】 駐車場利用者は、上記表示装置６に表示された現在の空き駐車スペース情報に したがって、空車のフロアに移動し、空き駐車スペースをみつけることになる。

【００２８】 以上のように、本実施例の駐車場管理装置は、複数の駐車スペース１…の各床 面に設置され、上方にレーザー光（近赤外線）を発するレーザーダイオード２… と、上記複数の駐車スペース１…の上方位置に形成される上記複数のレーザーダ イオード２…から発されるレーザー光の像を撮る近赤外線用ＣＣＤカメラ３と、 上記近赤外線用ＣＣＤカメラ３によって撮像された画像を解析し、該画像中に上 記レーザーダイオード２…のレーザー光の像が存在するか否かを検知する画像処 理コンピュータ４とを備えている構成である。

【００２９】 これにより、本駐車場管理装置は、駐車車両の検出に超音波センサを用いたと きのような、在車判定における誤判定は生じることなく、確実に空き駐車スペー スを管理することができる。

【００３０】 また、本駐車場管理装置は、駐車車両の検出に発光素子と受光素子とからなる 光学式センサを用いたものと比較して、その設置工事が簡単である。即ち、光学 式センサを用いた場合、発光素子のみならず、受光素子においても駐車スペース １…の数だけ設置しなければならず、センサの取り付け作業に非常に時間がかか るのに対し、本駐車場管理装置の場合、受光側の近赤外線用ＣＣＤカメラ３は、 １台で複数の発光側のレーザーダイオード２…を検出可能であり、装置の構成要 素が少なく、取り付け作業にそれ程手間はかからない。

【００３１】 また、光学式センサを用いた場合、発光素子のみならず、多数の受光素子も管 理しなければならないため、それらの保守・点検作業に手間がかかるといった問 題があったが、本駐車場管理装置では、受光側として数台の近赤外線用ＣＣＤカ メラ３を管理すればよいため、保守・点検作業も容易である。したがって、レー ザーダイオード２や近赤外線用ＣＣＤカメラ３の故障を発見できず、空き駐車ス ペースの情報に誤りが生じるといったことは少なく、信頼性の高い空き駐車スペ ースの管理が実現できる。

【００３２】 上記実施例は、あくまでも、本考案の技術内容を明らかにするものであって、 そのような具体例にのみ限定して狭義に解釈されるべきものではなく、本考案の 精神と実用新案登録請求の範囲内で、いろいろと変更して実施することができる ものである。

【００３３】

【考案の効果】

本考案の駐車場管理装置は、以上のように、複数の駐車スペースを有する駐車 場に設けられるものであって、各駐車スペースの床面に設けられ、上方にレーザ ー光を発するレーザー光源と、上記複数の駐車スペースの上方位置に形成される 上記複数のレーザー光源から発されるレーザー光の像を撮る撮像手段と、上記撮 像手段によって撮像された画像を解析し、該画像中に存在する上記レーザー光の 像を検知する画像処理手段とを備えている構成である。

【００３４】 それゆえ、駐車車両の検出に超音波センサを用いたときのような、在車判定に おける誤判定は生じることなく、確実に空き駐車スペースを管理することができ る。また、本駐車場管理装置は、１つの撮像手段で複数のレーザー光源から発せ られるレーザー光の像を撮像可能であるため、駐車車両の検出に発光素子と受光 素子とからなる光学式センサを用いた場合に比べて装置の構成要素が少ないため 、その設置工事が簡単であると共に、保守・点検作業も容易に行なうことができ るという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示すものであり、駐車場管
理装置の要部の構成を示すブロック図である。

【図２】上記駐車場管理装置におけるレーザーダイオー
ドおよび近赤外線用ＣＣＤカメラの設置状態を説明する
説明図である。

【図３】従来例を示すものであり、超音波センサによる
車両の検出を説明する説明図である。

【図４】発光素子と受光素子とからなる光学式センサに
よる車両の検出を説明する説明図である。

【符号の説明】

１ 駐車スペース ２ レーザーダイオード（レーザー光源） ３ 近赤外線用ＣＣＤカメラ（撮像手段） ４ 画像処理コンピュータ（画像処理手段） ５ ホストコンピュータ ６ 表示装置

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】複数の駐車スペースを有する駐車場に設け
   られる駐車場管理装置であって、 各駐車スペースの床面に設けられ、上方にレーザー光を
   発するレーザー光源と、 上記複数の駐車スペースの上方位置に形成される上記複
   数のレーザー光源から発されるレーザー光の像を撮る撮
   像手段と、 上記撮像手段によって撮像された画像を解析し、該画像
   中に存在するレーザー光の像を検知する画像処理手段と
   を備えていることを特徴とする駐車場管理装置。