JPH07309620A - マグネシウム/アルミニウムスピネル - Google Patents

マグネシウム/アルミニウムスピネル

Info

Publication number
JPH07309620A
JPH07309620A JP6045246A JP4524694A JPH07309620A JP H07309620 A JPH07309620 A JP H07309620A JP 6045246 A JP6045246 A JP 6045246A JP 4524694 A JP4524694 A JP 4524694A JP H07309620 A JPH07309620 A JP H07309620A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
precursor mixture
spinel
magnesium
aluminum
compound
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6045246A
Other languages
English (en)
Inventor
Van Gill Arnold
アーノルド・フアン・ジル
Wang Ping
ピング・ワング
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
PUROGURAMU 3 PATENT HOLDINGS
Programme 3 Patent Holdings
Original Assignee
PUROGURAMU 3 PATENT HOLDINGS
Programme 3 Patent Holdings
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by PUROGURAMU 3 PATENT HOLDINGS, Programme 3 Patent Holdings filed Critical PUROGURAMU 3 PATENT HOLDINGS
Priority to JP6045246A priority Critical patent/JPH07309620A/ja
Publication of JPH07309620A publication Critical patent/JPH07309620A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
  • Compounds Of Alkaline-Earth Elements, Aluminum Or Rare-Earth Metals (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 可能な限りペリクレース(MgO)を含まず
且つアルカリ金属酸化物の熱蒸気に対して安定なマグネ
シウム/アルミニウムスピネルを提供し、更にこのよう
なスピネルの製造方法を提供する。 【構成】 特に高温るつぼとして使用可能なスピネルを
合成するために、スピネルの夫々の金属の酸化物を混和
することにより前駆物質混合物を調製し、超化学量論的
な量のマグネシウムを前駆物質混合物に加える。スピネ
ル形成前に、スピネルの金属酸化物の1〜5質量%のフ
ッ素及び/又はホウ素を含む反応性塩を前記前駆物質混
合物に加え、こうしてドープした前駆物質混合物を0.
5〜3時間混合する。最後に、マグネシウムに関して超
化学量論的なMg(1+x)Al24スピネルを合成するた
めには、混合した前駆物質混合物を1150〜1400
℃の温度に0.5〜4時間加熱する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はマグネシウム/アルミニ
ウムスピネルに係る。本発明は更にその合成方法及びス
ピネルから形成される加工品に係る。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、可能
な限りペリクレース(MgO)を含まず且つアルカリ金
属酸化物の熱蒸気に対して安定なマグネシウム/アルミ
ニウムスピネルを提供することであり、更にこのような
スピネルの製造方法を提供することである。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の側面によ
ると、超化学量論的マグネシウム含有量を有するマグネ
シウム/アルミニウムスピネルが提供される。
【0004】特に、スピネルは化学式Mg(1+x)Al2
4(式中、0<x≦0.2)を有し得る。
【0005】本発明の第2の側面によると、マグネシウ
ム/アルミニウムスピネルの合成方法が提供され、該方
法は、主にマグネシウム化合物とアルミニウム化合物か
らなり、1150℃以上の温度で加熱処理した場合にM
gAl24スピネルを形成することが可能であり、且つ
形成されるスピネル中のマグネシウムの割合がアルミニ
ウムの割合に対して超化学量論的な量となるような比率
のマグネシウム化合物を含有する前駆物質混合物と、ド
ーパントとしてフッ素及び/又はホウ素を含む反応性塩
1〜5質量%とを0.5〜3時間混合する段階と、ドー
プ及び混合した前駆物質混合物を1150〜1400℃
の温度で0.5〜4時間熱処理し、マグネシウムに関し
て超化学量論的なMg(1+x)Al24スピネル(式中、
0<x≦0.2)を合成する段階とを含む。
【0006】酸化アルミニウム又はその前駆物質を含有
しており且つ主に面心立方結晶格子を有する出発化合物
にドーパント又は添加剤(特にLiF又はNaFのよう
な反応性塩)を早期に添加する結果として、添加剤の正
に帯電した原子(例えばNa+又はLi+)は加熱中に水
素原子(H+)の所定の部位に堆積し、結晶構造を離れ
る。所定の水素格子部位がカチオンにより占有される
と、酸化アルミニウム含有出発材料から形成及び調質し
た粉末の高対称性面心立方ホスト結晶格子を1200℃
以上の温度であっても安定化させることができる。通常
の場合はこの温度を越えるとホスト結晶格子は水素の放
出により分解し、他方ではほぼこの温度を越えないとM
g/Alスピネルの有意合成は生じないので、この温度
は重要である。ホウ素イオン(B+)を加えると、ホウ
素はアルミニウム(Al3+)に置換し、格子中に電荷不
斉又は空孔が生じ、2価マグネシウムイオン(Mg2+
を挿入し易くなる。
【0007】一方、マグネシウムの超化学量論的配合を
助長又は可能にするには、生成すべきMg/Alスピネ
ルのホスト結晶格子(体心立方又は六面体)に実質的に
近いホスト結晶格子(例えば面心立方体)が出発物質中
に存在することが不可欠であるので、面心立方Mg/A
lスピネルに類似のホスト結晶格子を得ることは、マグ
ネシウム含有量が超化学量論的なスピネルを製造する上
で重要である。更に、ホスト結晶格子が得られる結果と
して、前駆物質混合物中の酸化マグネシウム含有量が超
化学量論的であるにも拘わらず、定説に反してMg/A
l合成におけるペリクレース相の形成は抑制され得る。
Mg/Alスピネルの相図から明らかなように該スピネ
ルは1150℃以上の温度でしか形成されないので、ホ
スト結晶格子の温度安定性が増加することも有利であ
る。水素格子部位がカチオンにより部分的に置換される
以外に、酸素の格子部位もアニオン(例えば1価フッ化
物)により部分的に置換される。その結果、空位が形成
され、マグネシウムを挿入し易くなる。
【0008】このように、ホスト結晶構造を安定化させ
且つ調質出発物質の酸素空位の濃度を増加するように機
能するフッ素含有又はホウ素含有添加剤を好機に添加す
る直接的な結果として、スピネル中に超化学量論的含有
量のマグネシウムを配合及び増加することができる。通
常の場合には酸化ナトリウムを加熱するとるつぼのスピ
ネルを腐食するので、ナトリウム/硫黄高温蓄電池中の
β”−アルミナから製造されるセラミック電解質の製造
用るつぼでスピネルを使用する場合にはマグネシウム成
分含有率が高いと特に有利である。この場合、本発明の
超化学量論的マグネシウム成分は、スピネルのマグネシ
ウムがアルカリ金属酸化物(特に加熱された酸化ナトリ
ウム)に対する保護として機能するという効果がある。
更に、スピネル及び場合により該スピネルから構成され
る物品を容易に製造することが可能であり、場合によっ
ては焼結してもよい。
【0009】前駆物質混合物は、2〜10℃/分の加熱
速度で1150〜1400℃の温度に加熱する。例え
ば、前駆物質混合物の加熱速度は約5℃/分であり得
る。
【0010】前駆物質混合物の混合は乾燥状態で実施さ
れ得る。
【0011】前駆物質混合物のアルミニウム化合物は積
層欠陥のない実質的に規則的な酸素部分格子を有するオ
キシ水酸化アルミニウム(AlOOH)及び/又は水酸
化アルミニウム(Al(OH)3)であり得る。より特
定的には、前駆物質混合物のアルミニウム化合物は、単
位時間当たりの計数値(cps)としてピークを測定し
たとき、二重回折角(2θ角)の場合に同一条件下で測
定したルチル(TiO)の標準試験サンプルの211ピ
ークの1.6874Åのdスペーシングに対して各場合
で44〜48°及び63〜68°にピークを有するX線
回折パターンにより表される結晶構造を有する組成を有
しており、各ピークの雑音を除去した強度の最大値の二
乗と雑音を除去した積分強度から得られる強度率は、ル
チル標準試験サンプルの対応する強度率に対して44〜
48°のピークでは>0.05、63〜69°のピーク
では>0.05の比を有する。ルチル標準試験サンプル
の各ピークの強度率に対する化合物の各ピークの強度率
の比は44〜48°のピークでは>0.07、63〜6
9°のピークでは>0.09であり得る。前駆物質混合
物のアルミニウム化合物はベーマイトであり得る。
【0012】前駆物質混合物のマグネシウム化合物はヒ
ドロキシ炭酸マグネシウムであり得る。
【0013】従って、ドーパントはLiF及び/又はN
aF及び/又はAlF3であり得る。その場合、前駆物
質混合物中のドーパントの配合量は前駆物質混合物の金
属化合物の1〜3質量%であり得る。あるいはドーパン
トはBNaO2及び/又はB4Na27でもよい。その場
合、前駆物質混合物中のドーパントの配合量は前駆物質
混合物の金属化合物の1〜5質量%であり得る。
【0014】形成される超化学量論的Mg(1+x)Al2
4スピネル粉末を粉砕し、圧縮して成形体(未焼結圧縮
粉)を形成し、1400〜1650℃の温度で焼結す
る。未焼結圧縮粉の焼結は1450〜1600℃の温度
で実施され得る。
【0015】前駆物質混合物を調製するためには、まず
γアルミン酸塩の形成温度よりも高い温度でアルミニウ
ム化合物をドーパントと混和する。
【0016】本発明の第3の側面によると、超化学量論
的マグネシウム含有量を有するマグネシウム/アルミニ
ウムスピネルの成形体からなる加工品が提供される。
【0017】成形体は1000℃以上の温度で安定なる
つぼの形態であり得、スピネルは上記のように化学式M
(1+x)Al24(式中、0<x≦0.2)を有し得
る。るつぼは電気化学的蓄電池用固体電解質の製造で使
用するのに適切なように成形され得る。
【0018】
【実施例】以下、添付の流れ図を参考に本発明のマグネ
シウム/アルミニウムスピネルの合成方法を説明する。
【0019】図1中、参照符号10は本発明の第1の態
様によるMg(1+x)Al24スピネル(式中、x=0.
2)の合成方法を全体として示す。
【0020】方法10は乾式混合段階12を含み、該段
階12には原料供給ライン14が通じており、該ライン
に沿ってベーマイト及び弗化リチウムが段階12に供給
され得る。段階12から移送ライン16を経て反応段階
18に移り、段階18から移送ライン20を経て添加段
階22に移る。段階22にはヒドロキシ炭酸マグネシウ
ム供給ライン24が通じている。段階22から移送ライ
ン26を経て乾式混合段階28に移り、段階28から移
送ライン30を経て反応段階32に移る。段階32から
の生成物はライン34に沿って排出される。
【0021】参照符号36は段階32からの生成物を示
し、該生成物はライン34に沿って粉砕段階38に送ら
れ、段階38から生成物ライン40に沿って送られる。
段階38からの生成物は参照符号42により示し、フロ
ーライン40に沿って圧縮段階44に送られる。更に段
階42から未焼結圧縮粉移送ライン46に沿って送ら
れ、参照符号48は未焼結圧縮粉を示す。ライン46は
焼結段階50に至り、段階50から生成物排出ライン5
2に進む。参照符号54は段階50からの生成物を示
す。
【0022】実施例1は図1を参照して方法10の実験
室規模のシミュレーションを説明する。
【0023】実施例1 前駆物質混合物を調製するために、積層欠陥のない規則
的な酸素部分格子を有するオキシ水酸化アルミニウム
(AlOOH又はAl(OH)3)にドーパント又は添
加剤として弗化リチウム約0.3gをまず最初に加えた
(段階12)。熱水ベーマイト約12.00g(即ち酸
化アルミニウム(Al23)約10.2g)をオキシ水
酸化アルミニウム源として使用した。これらの成分を、
約5℃/分の加熱又は冷却速度で2〜3時間約800℃
で混和した(段階18)。添加剤として弗化リチウム
(LiF)単独を使用する代わりに、形成される前駆物
質混合物の金属酸化物の1〜3質量%のNaF及び/又
はAlF3及び/又はLiF、又は1〜5質量%のBN
aO2及び/又はB4Na27をこの前駆物質混合物調製
段階に加えてもよい。アルミニウム含有出発物質のカ焼
生成物の結晶構造組成が前駆物質混合物に適合するか否
かは、X線回折パターンにより確認することができる。
この目的のためにCuα1ソースを使用して得られるX
線回折パターンは、単位時間当たりの計数値(cps)
としてピークを測定したとき、同一条件下で測定したル
チル(TiO)の標準試験サンプルの単一回折角(2θ
角)又は二重回折角(2θ角)の場合に52〜56°に
位置する211ピークに対して、夫々44〜48°及び
63〜68°に位置する2つのピークを有するべきであ
り、各ピークの雑音を除去した強度の最大値の二乗と雑
音を除去した積分強度から得られる強度率は、ルチル標
準試験サンプルの対応する強度率に対して44〜48°
のピークでは>0.05、63〜69°のピークでは>
0.05、特に>夫々0.07及び>0.09の比を有
する。形成される強度率は10%未満の標準偏差で少な
くとも5個の試験サンプルの平均値であると適切であ
り、ルチル標準は標準材料674として登録されてお
り、該当する211ピークに1.6874Åのd格子ス
ペーシングを有する米国商務省のNational B
ureauof Standardsの強度標準ルチル
であり得る。Cuα1ソースを使用して得られるX線回
折パターンの場合、上記比はアルミニウム原料のカ焼生
成物を意味し、アルミニウム原料は予めに約800℃に
加熱してγアルミン酸塩を形成しておいた。
【0024】次に、前記カ焼材料にヒドロキシ炭酸マグ
ネシウム11.80g(即ち酸化マグネシウム(Mg
O)約4.83g)を加えた(段階22)。こうして調
製した前駆物質混合物を機械的振盪ミキサー(例えばW
AB社製TurbulaマシンT2C)で2〜3時間乾
式混和した(段階28)。混和した前駆物質混合物を次
に2〜10℃/分、特に5℃/分の加熱速度で加熱した
後、約1200°に維持することにより、Al23るつ
ぼ中で約3時間熱処理した(段階32)。この操作段階
中に前駆物質混合物は1150℃を越えるとMg1・2
24スピネルに転換した。スピネル中のマグネシウム
の超化学量論的量は約20%に達し、スピネル中のLi
F含有量は約2質量%であった。
【0025】更に処理するために、こうして生成された
スピネル粉末を、酸化ジルコニウム(ZrO2)からな
るボールを備えるWaltzボールトリチュレーター又
はミルでスピネル粉末対ボールトリチュレーターのボー
ルの容量比が約1:1〜2となるように2〜4時間乾式
粉砕した(段階38)。こうして2〜4μmの粒度を有
するスピネル粉末(参照符号42)を約150MPaの
一軸圧縮により圧縮し(段階44)、約50%の相対密
度を有する未焼結圧縮粉(参照符号48)を形成した。
次に未焼結圧縮粉を5℃/分の加熱又は冷却速度で3時
間約1450℃で焼結した(段階50)。こうして超化
学量論的Mg1・2Al24スピネルから製造された約9
2.3%の相対密度を有するセラミック体は、超化学量
論的にマグネシウムを含有するため、成形したるつぼの
スピネルが固体電解質の製造中に発生する熱酸化ナトリ
ウム蒸気に対して耐性であり、従って電気化学的蓄電池
の固体電解質の製造用成形るつぼに特に適切である。
【0026】実施例2 本実施例は、マグネシウム含有量が同様に約20%の超
化学量論的量であるようなMg1・2Al24スピネルを
合成する図1の方法10の別の実験室規模のシミュレー
ションである。不要な繰り返しを避けるために、実施例
1と実施例2の相違のみを示す。前駆物質混合物の初期
秤量及び調製からスピネルの合成までの操作段階は実施
例1と同様である。ベーマイト12.00g(Al23
10.2g)、弗化リチウム0.30g及びヒドロキ
シ炭酸マグネシウム11.8g(MgO 4.83g)
を使用した。一方、実施例2のスピネル粉末は4〜6時
間乾式粉砕し(段階38)、300MPaの圧力で圧縮
し(段階44)、約60%の相対密度を有する未焼結圧
縮粉(参照符号48)を形成した。次に未焼結圧縮粉を
2℃/分の加熱又は冷却速度で1時間1600℃で焼結
した。この場合、焼結により生成されたセラミック体は
約98.6%の相対密度を有していた。
【0027】実施例3 本実施例は、マグネシウム含有量が同様に超化学量論的
なMg1・1Al24スピネルを合成する図1の方法10
の更に別の実験室規模のシミュレーションである。最終
スピネル中のマグネシウム過剰は約10%である。この
場合も繰り返しを避けるために実施例1と実施例3の相
違のみを示すが、その他の全段階は実質的に同一であ
る。前駆物質混合物を調製するために、熱水ベーマイト
約12.00g(Al23 10.2g)、ヒドロキシ
炭酸マグネシウム10.56g(MgO 4.43g)
及び弗化リチウム約0.30gを使用した。こうして化
学量論的MgAl24スピネル中のMg成分に対して超
化学量論的な量のMgOを前駆物質混合物中に供給し
た。調製した前駆物質混合物を乾式混和(段階28)し
た後、Al23るつぼ中で約3時間約1200℃の温度
に加熱した(段階32)。本実施例のスピネル(参照符
号36)中のマグネシウムの超化学量論的量は約10%
に達し、スピネル中のLiF含有量は約2質量%であっ
た。更に処理するために、スピネル粉末が約13μmの
粒度を有するようになる(参照符号42)までスピネル
粉末を2〜4時間乾式粉砕した(段階38)。次に粉末
を約150MPaの圧力で圧縮し(段階44)、約50
%の相対密度を有する未焼結圧縮粉を形成し、その後、
1450℃で3時間焼結した(段階50)。加熱又は冷
却は5℃/分の速度で行った。こうして生成された超化
学量論的Mg1・2Al24スピネルのセラミック体は約
86%の相対密度を有していた。
【0028】図2中、参照符号100は本発明の第2の
態様によるMg(1+x)Al24の合成方法を全体として
示す。
【0029】方法100のうちで方法10と同一又は類
似の部分については同一の参照符号で示した。
【0030】方法100は熱水ベーマイト、弗化ナトリ
ウム及びヒドロキシ炭酸マグネシウムを段階12に供給
するための供給ライン102を含み、段階12は段階2
8と同様に機能する。
【0031】実施例4 本実施例は弗化ナトリウム(NaF)を使用してMg
1・2Al24スピネルを合成する図2の方法100の実
験室規模のシミュレーションである。前駆物質混合物を
調製するために、積層欠陥のない規則的な酸素部分格子
を有するオキシ水酸化アルミニウム(AlOOH又はA
l(OH)3)(即ち熱水ベーマイト約12.14g
(Al24 10.2g))、マグネシウムの反応性塩
(この場合、ヒドロキシ炭酸マグネシウム12.54g
(MgO 4.83g))及び添加剤として弗化ナトリ
ウム約0.3gを使用した。こうして、化学量論的Mg
Al24スピネル中のMg成分に対して超化学量論的な
量のMgOを前駆物質混合物中で使用した。前駆物質混
合物のアルミニウムの酸化物の結晶構造の組成の適合性
については、同様にX線回折パターンにより確認するこ
とができる。こうして調製した前駆物質混合物を次に機
械的振盪ミキサー(例えばWAB社製Turbulaマ
シンT2C)で2〜3時間乾式混和した(段階12,2
8)。その後、混合した前駆物質混合物をAl23るつ
ぼ内で約1200℃の温度に約3時間加熱し(段階1
8,32)、前駆物質混合物を2〜10℃/分、特に5
℃/分の加熱速度で加熱した。この操作段階中に、前駆
物質混合物は1150℃を越えるとMg1・2Al24
ピネルに転換した。合成後、合成されたスピネル体の粒
度は21〜24μmであった。スピネル中のマグネシウ
ムの超化学量論的量は約20%であり、スピネル中のN
aF含有量は約2質量%であった。更に処理するため
に、酸化ジルコニウム(ZrO2)からなるボールを備
えるWaltzボールトリチュレーターでスピネル粉末
対ボールトリチュレーターのボールの容量比が約1:1
〜2となるようにスピネル粉末を2〜4時間乾式粉砕し
た(段階38)。2〜4μmの粒度になったスピネル粉
末を約150MPaの圧力で圧縮し(段階44)、約5
0%の相対密度を有する未焼結圧縮粉を形成した後、約
1450℃で3時間焼結した(段階50)。超化学量論
的Mg1・2Al24からこうして生成された約92.3
%の相対密度を有するセラミック体は同様に電気化学的
蓄電池の固体電解質の製造用成形るつぼに好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の態様によるMg(1+x)Al24
スピネルの合成方法の流れ図である。
【図2】本発明の第2の態様によるMg(1+x)Al24
スピネルの合成方法の流れ図である。

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超化学量論的マグネシウム含有量を有す
    るマグネシウム/アルミニウムスピネル。
  2. 【請求項2】 化学式Mg(1+x)Al24(式中、0<
    x≦0.2)を有する請求項1に記載のスピネル。
  3. 【請求項3】 マグネシウム/アルミニウムスピネルの
    合成方法であって、主にマグネシウム化合物とアルミニ
    ウム化合物からなり、1150℃以上の温度で加熱処理
    した場合にMgAl24スピネルを形成することが可能
    であり、且つ形成されるスピネル中のマグネシウムの割
    合がアルミニウムの割合に対して超化学量論的な量とな
    るような比率のマグネシウム化合物を含有する前駆物質
    混合物と、ドーパントとしてフッ素及び/又はホウ素を
    含む反応性塩1〜5質量%とを0.5〜3時間混合する
    段階と、ドープ及び混合した前駆物質混合物を1150
    〜1400℃の温度で0.5〜4時間熱処理し、マグネ
    シウムに関して超化学量論的なMg(1+x)Al24スピ
    ネル(式中、0<x≦0.2)を合成する段階とを含む
    方法。
  4. 【請求項4】 前駆物質混合物を2〜10℃/分の加熱
    速度で1150〜1400℃の温度に加熱する請求項3
    に記載の方法。
  5. 【請求項5】 前駆物質混合物の加熱速度が約5℃/分
    である請求項4に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前駆物質混合物の混合を乾燥状態で実施
    する請求項3から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 【請求項7】 前駆物質混合物のアルミニウム化合物
    が、積層欠陥のない実質的に規則的な酸素部分格子を有
    するオキシ水酸化アルミニウム(AlOOH)及び/又
    は水酸化アルミニウム(Al(OH)3)である請求項
    3から6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 【請求項8】 前駆物質混合物のアルミニウム化合物
    が、単位時間当たりの計数値(cps)としてピークを
    測定したとき、二重回折角(2θ角)の場合に同一条件
    下で測定したルチル(TiO)の標準試験サンプルの2
    11ピークの1.6874Åのdスペーシングに対して
    各場合で44〜48°及び63〜68°にピークを有す
    るX線回折パターンにより表される結晶構造を有する組
    成を有しており、各ピークの雑音を除去した強度の最大
    値の二乗と雑音を除去した積分強度から得られる強度率
    が、ルチル標準試験サンプルの対応する強度率に対して
    44〜48°のピークでは>0.05、63〜69°の
    ピークでは>0.05の比を有する請求項3から7のい
    ずれか一項に記載の方法。
  9. 【請求項9】 ルチル標準試験サンプルの各ピークの強
    度率に対する化合物の各ピークの強度率の比が、44〜
    48°のピークでは>0.07であり、63〜69°の
    ピークでは>0.09である請求項8に記載の方法。
  10. 【請求項10】 前駆物質混合物のアルミニウム化合物
    がベーマイトである請求項3から9のいずれか一項に記
    載の方法。
  11. 【請求項11】 前駆物質混合物のマグネシウム化合物
    がヒドロキシ炭酸マグネシウムである請求項3から10
    のいずれか一項に記載の方法。
  12. 【請求項12】 ドーパントがLiF及び/又はNaF
    及び/又はAlF3であり、前駆物質混合物中のドーパ
    ントの配合量が前駆物質混合物の金属化合物の1〜3質
    量%である請求項3から11のいずれか一項に記載の方
    法。
  13. 【請求項13】 ドーパントがBNaO2及び/又はB4
    Na27であり、前駆物質混合物中のドーパントの配合
    量が前駆物質混合物の金属化合物の1〜5質量%である
    請求項3から11のいずれか一項に記載の方法。
  14. 【請求項14】 形成された超化学量論的Mg(1+x)
    24スピネルを粉砕し、圧縮して成形体(未焼結圧縮
    粉)を形成し、1400〜1650℃の温度で焼結する
    請求項3から13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 【請求項15】 未焼結圧縮粉を1450〜1600℃
    の温度で焼結する請求項14に記載の方法。
  16. 【請求項16】 前駆物質混合物を調製するために、ま
    ずγアルミン酸塩の形成温度よりも高い温度でアルミニ
    ウム化合物をドーパントと混和する請求項3から15の
    いずれか一項に記載の方法。
  17. 【請求項17】 超化学量論的マグネシウム含有量を有
    するマグネシウム/アルミニウムスピネルの成形体から
    なる加工品。
  18. 【請求項18】 成形体が1000℃以上の温度で安定
    なるつぼの形態であり、スピネルが化学式Mg(1+x)
    24(式中、0<x≦0.2)を有する請求項17に
    記載の加工品。
  19. 【請求項19】 るつぼが電気化学的蓄電池用固体電解
    質の製造に適切なように成形されている請求項18に記
    載の加工品。
JP6045246A 1994-02-18 1994-02-18 マグネシウム/アルミニウムスピネル Pending JPH07309620A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6045246A JPH07309620A (ja) 1994-02-18 1994-02-18 マグネシウム/アルミニウムスピネル

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6045246A JPH07309620A (ja) 1994-02-18 1994-02-18 マグネシウム/アルミニウムスピネル

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07309620A true JPH07309620A (ja) 1995-11-28

Family

ID=12713911

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6045246A Pending JPH07309620A (ja) 1994-02-18 1994-02-18 マグネシウム/アルミニウムスピネル

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07309620A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101897432B1 (ko) * 2018-02-02 2018-09-10 국방과학연구소 마그네슘 알루미네이트 스피넬 투명세라믹의 제조방법 및 이를 이용하여 제조된 마그네슘 알루미네이트 스피넬 투명세라믹
CN115920920A (zh) * 2022-12-27 2023-04-07 清华大学 尖晶石催化剂及其制备方法和用途

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101897432B1 (ko) * 2018-02-02 2018-09-10 국방과학연구소 마그네슘 알루미네이트 스피넬 투명세라믹의 제조방법 및 이를 이용하여 제조된 마그네슘 알루미네이트 스피넬 투명세라믹
CN115920920A (zh) * 2022-12-27 2023-04-07 清华大学 尖晶石催化剂及其制备方法和用途

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN108137342B (zh) 氧化锆微细粉末及其制造方法
AU7720400A (en) Cathode intercalation compositions, production methods and rechargeable lithium batteries containing the same
US10766783B2 (en) Magnesium oxide-containing spinel powder and method for producing same
JP3062497B1 (ja) 薄片状チタン酸塩の製造方法
US3859427A (en) Production of beta alumina
US5492871A (en) Superstoichiometric MgAl2 O4 spinel and use thereof, and process for the synthesis thereof
WO2020069935A1 (en) Sodium metal oxide material for secondary batteries and method of preparation
US7119041B2 (en) Cerium based composite oxide, sintered product thereof and method for preparation thereof
CN102875143A (zh) 微波介质陶瓷材料的制备方法
EP3860953A1 (en) Sodium metal oxide material for secondary batteries and method of preparation
Chu et al. The tunnel manganese oxide Na4. 32Mn9O18: a new Na+ site discovered by single-crystal X-ray diffraction
JPH07309620A (ja) マグネシウム/アルミニウムスピネル
JP3389642B2 (ja) 低ソーダアルミナの製造方法
Nishita et al. Li 7 Ba 3 Al 3 O 11: a new supertetrahedral oxide
JPS6121185B2 (ja)
KR20210154642A (ko) 이트리아가 첨가된 중성자 흡수 소결체 및 이의 제조방법
JP2006232668A (ja) 結晶性乱層構造窒化硼素粉末の製造方法
Pal et al. Function of magnesium aluminate hydrate and magnesium nitrate as MgO addition in crystal structure and grain size control of α-Al 2 O 3 during sintering
Li et al. Characterization of High‐Gadolinium Y0. 6Gd1. 34Eu0. 06O3 Powder and Fabrication of Transparent Ceramic Scintillator Using Pressureless Sintering
US11973184B2 (en) Garnet-type composite metal oxide and method for producing same
JP3037397B2 (ja) β″アルミナ類似化合物の製造方法及び該方法で製造したβ″アルミナ類似化合物
Kartashov et al. High-strength ceramic based on zirconium dioxide: preparation and properties
Wang et al. Low temperature synthesis of NaSICON NaZr2 (PO4) 3 powders with the assistance of in situ formed mineralizer
JPH0235702B2 (ja)
CN108640139B (zh) 一种无水硫铝酸锶正交与立方相晶型调控的方法