JPH0730581U - 電動工具の内部配線装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は電動工具の内部配線装置に関するも
のであり、その目的とするところは、材料費の低減と回
路の多様性に対応することである。 【構成】 ブラシターミナル１１と固定子巻線６間をブ
ラシターミナル１１と一体のオス端子部２０を介して接
続していたのを止め、ブラシターミナル１１とオス端子
部２０とを分離し、ブラシ側端子台１３に埋設された接
続端子２３を介してブラシターミナル１１と固定子巻線
６間を接続するようにした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は整流子モータによって駆動される電動工具の内部配線装置に関するも のである。

【０００２】

【従来の技術】

従来技術を図１、図８〜図１４を参照して説明する。 図１は本考案の一実施例を示す図であるが、基本構成は従来技術と同じなので これを使用して説明する。回転子１は両端の軸受２を介してハウジング３に支持 されている。回転子１の外周には固定子５が配設されており、固定子５は、周知 の如く、固定子巻線６を巻装してハウジング３に固定される。固定子巻線６の図 示しない巻始部、巻終部は、固定子側端子台８に設けられた複数のメス端子９に 接続される。固定子側端子台８は絶縁物で形成され、固定子５の側面に固定され ている。絶縁物で一体的に形成されたブラシ側端子台１３は固定子側端子台８に 対向し、前記メス端子９に嵌合して取付けられてある。また、ブラシターミナル １１はブラシホルダ１０を狭持しブラシホルダ１０に電気的に接続されている。

【０００３】 図１１〜図１３は前記ブラシターミナル１１を示している。ブラシターミナル １１は導電性弾性体で構成されており、メス端子９に嵌合するオス端子部２０及 び組込時に弾性変形する腕部２１を有している。また組込力Ｆ₂によりブラシホ ルダ１０に押し付けられた時に弾性変形を起こしてブラシホルダ１０に装着され 易いように傾斜部２２を有している。

【０００４】 図９、図１０はブラシ側端子台１３を示している。ブラシ側端子台１３は、固 定子巻線６の両端が接続されるメス端子９と同数のオス端子１４（ブラシターミ ナル１１のオス端子部２０を含む）を有し、リード線１２の固定用リブ１６及び 冷却風案内リブ１８を有する腕部１５で一体につながり形成されている。図示し ないスイッチ、コード、オス端子１４への接続用リード線１２は、オス端子１４ の一端に接続されており、リブ１６及びリード線固定用溝１７により腕部１５に 保持されている。

【０００５】 図８はブラシターミナル１１の組込時の形状を示している。組込力Ｆ₂により 、弾性変形しながら装着されたブラシターミナル１１は、若干の変形を残しブラ シホルダ１０に装着されている。またブラシターミナル１１は、上記した若干の 変形により発生した復元力Ｆ₃、Ｆ₄によりブラシホルダ１０に係止され、該ブラ シホルダ１０に電気的に接続される。ブラシターミナル１１は、所定の位置に組 込まれた時に、Ｐ点を支点として腕部２１が弾性変形し、発生した復元力により 接触点ａに押付力Ｆ₁を生じ、ブラシホルダ１０への係止力が更に増加する。

【０００６】 図１０に示した寸法Ｌ₁は、回転子１の回転軸心とブラシターミナル１１の中 心軸心との差を示しており、図８に示した組込時の状態で復元力Ｆ₃とＦ₄がほぼ 同じになるような寸法に設定されている。

【０００７】 上記の構成において、ブラシ側端子台１３を前記固定子側端子台８に接続し、 固定子５と共にハウジング３に組込むと、ブラシターミナル１１のブラシホルダ １０への接続が自動的に完了し、同時に内部配線も完了する。

【０００８】

【考案が解決しようとする課題】

前記ブラシターミナル１１は、ブラシホルダ１０との電気的接続を確実にする ために高い復元力を発生する高価な材料を使用している。このため、従来のオス 端子部２０を有する構造では、図１４に示したＬ×Ｗの寸法の素材が必要となり 部品の価格アップの原因となっていた。また回路上に電気的なブレーキ回路や雑 音防止用の電子部品等を組込もうとしても、オス端子部２０と一体になっている ので組込むのに一番効果的なブラシターミナル１１と固定子巻線６の間に組込む ことができなかった。 本考案の目的は、ブレーキ回路や電子部品の組込が可能な内部配線装置を安価 に提供することである。

【０００９】

【課題を解決するための手段】

上記目的は、ブラシターミナルからオス端子部を切り離してブラシターミナル とオス端子部を別々に構成し、ブラシターミナルと他の部品との接続は安価なリ ード線や電子部品が接続された接続端子を利用することにより達成される。

【００１０】

【作用】

上記のように構成されたブラシターミナルは安価となりまたブレーキ回路や電 子部品を組込むことが可能となる。

【００１１】

【実施例】

本考案の実施例を図１〜図７を参照して説明する。 図１は本考案内部配線装置を採用した電動工具内部の基本構造を示しており、 従来技術の項で説明しているのでここでは省略する。 図２、図３は本考案のブラシ側端子台１３を示している。 図４〜図６はブラシターミナル１１を示している。 ブラシターミナル１１は、従来技術と異なり、オス端子部２０が削除されてい る。その他は従来技術と同様で、ブラシホルダ１０との接続は従来技術と同じ方 法で行われる。ブラシターミナル１１は、ブラシ側端子台１３に埋設された接続 端子２３（リード線１２を含む）により電気的に回路と接続されている。 図７はブラシターミナル１１の素材使用量の大きさを示しており、従来と比較 すると４０％小さくなっていることが分かる。

【００１２】

【考案の効果】

本考案によれば、ブラシターミナルよりオス端子部を削除したので、ブラシタ ーミナルの素材が少なくなりブラシターミナルを約４０％安価に供給することが できる。またブレーキ回路や雑防用の電子部品を容易に組込むことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案電動工具の内部配線装置の基本構造を
示す部分断面図。

【図２】 本考案を構成するブラシ側端子台を示す正面
図。

【図３】 図２のｆ−ｆ線断面図。

【図４】 本考案を構成するブラシターミナルを示す正
面図。

【図５】 図４の底面図。

【図６】 図４の側面図。

【図７】 図４のブラシターミナルの素材寸法を示す正
面図。

【図８】 従来のブラシターミナルの組込状態を示す一
部断面平面図。

【図９】 従来のブラシ側端子台を示す正面図。

【図１０】 図９のｇ−ｇ線断面図。

【図１１】 従来のブラシターミナルを示す正面図。

【図１２】 図１１の底面図。

【図１３】 図１１の側面図。

【図１４】 図１１のブラシターミナルの素材寸法を示
す正面図。

【符号の説明】

１０はブラシホルダ、１１はブラシターミナル、１３は
ブラシ側端子台である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ハウジングに動力源としての整流子モー
   タとカーボンブラシを保持するブラシホルダを取付け、
   前記整流子モータの固定子の側面に固定子巻線の端部を
   接続した複数の端子を埋設した絶縁材からなる固定子側
   端子台を配設し、該固定子側端子台の複数の端子とブラ
   シホルダと着脱自在に構成された導電性弾性体でなるブ
   ラシターミナルを配設した絶縁部材からなるブラシ側端
   子台を前記固定子側端子台と前記ハウジング間に配設し
   た電動工具において、 前記ブラシターミナルと前記ブラシ側端子台に埋設され
   た端子を別々に構成したことを特徴とする電動工具の内
   部配線装置。