JPH0729722A - 超電導マグネット装置 - Google Patents

超電導マグネット装置

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JPH0729722A
JPH0729722A JP16815893A JP16815893A JPH0729722A JP H0729722 A JPH0729722 A JP H0729722A JP 16815893 A JP16815893 A JP 16815893A JP 16815893 A JP16815893 A JP 16815893A JP H0729722 A JPH0729722 A JP H0729722A
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JP
Japan
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superconducting
coil
magnetic field
magnetic
iron core
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Withdrawn
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JP16815893A
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English (en)
Inventor
Kei Koyanagi
圭 小柳
Masami Urata
昌身 浦田
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 容易かつ確実に十分な磁界を発生し得る超電
導マグネット装置の提供を目的とする。 【構成】 超電導線材を巻回して成る高温超電導コイル
1と、前記高温超電導コイル1に組み合わされリターン
ヨークを形成する磁性材料製鉄心2とを具備し、前記磁
性材料製鉄心2が形成する磁気回路の一部に設けたギャ
ップ部分2aに磁界を発生させる超電導マグネット装置に
おいて、前記高温超電導コイル1がコイル軸方向にグレ
ーディングさせた巻回を成すような構成に超電導線材が
選択配置されていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超電導コイルに鉄心を
組み込み、コイル外部に所要の磁界を発生させる超電導
マグネット装置に関する。
【0002】
【従来の技術】超電導体(超電導線材)を素材として構
成されたマグネット装置は、導体に直流電流を無損失で
流せるため、常電導マグネットの場合のような発熱もな
く、高磁場を大電流密度で発生し得ることから、各種マ
グネット装置において、多くの関心が払われている。特
に、酸化物超伝導体など、いわゆる高温超伝導体(超電
導線材)を巻回して成る高温マグネットの場合は、冷却
媒体として液体ヘリウムに較べて、取扱い上多くの利点
を有する液体窒素を使用し得るので、実用化の上でさら
なる期待がもたれている。すなわち、超電導体として
は、たとえばNb3 Snなどの金属間化合物超伝導体や、た
とえばBa-La-Cu-O系, Bi-Sr-Ca-Cu-O系などの酸化物超
伝導体が知られているが、前記酸化物超伝導体の場合
は、比較的安価な液体窒素を冷媒としても、所要の超伝
導性を呈するからである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記超
電導体(超電導線材)で構成した超電導コイルにおいて
は、次のような不都合な問題がある。たとえば酸化物超
伝導体(高温超伝導体)は、液体窒素温度でフラックス
フローを起こし易く、外部磁界によってピン止めされて
いた磁束が動いて、導体を流れる電流方向に電圧が発生
する。したがって、前記高温超電導体はコイル化した場
合、自らが発生する磁界に曝され、容易に臨界電流に達
してしまい、所望の高磁場を得ることが困難である。金
属間化合物超電導体でも、線材の細線化に伴ないこうし
た減少が起こるが、この場合はコイル内側の経験磁場の
強い部分に磁場特性にすぐれた導体を選択配置する方法
が採られていた。しかし、高温超電導体は、構成結晶粒
の配向が強いために、磁場特性に異方性があり、導体に
対し垂直方向の磁場により臨界電流密度が著しく低下す
るという特有の問題がある。これは従来採られていた径
方向のグレーディングでは解決し得ない。つまり、この
種の超伝導コイルでは、いわゆる経験磁界により臨界電
流密度が低下し、十分な磁界が得られず、高々 0.2テス
ラ程度の磁場を発生できるに過ぎない。このように、実
際上十分な磁界を得られないため、前記超電導コイルな
いし超電導マグネットは、多くの期待をもたれながら、
広い分野での実用化になお問題を残している。
【0004】本発明はこのような事情に対処してなされ
たもので、容易かつ確実に十分な磁界を発生し得る超電
導マグネット装置の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る超電導マグ
ネット装置は、超電導線材を巻回して成る超電導コイル
と、前記超電導コイルに組み合わされリターンヨークを
形成する磁性材料製鉄心とを具備し、前記磁性材料製鉄
心が形成する磁気回路の一部に設けたギャップに磁界を
発生させる超電導マグネット装置において、前記超電導
コイルがコイル軸方向にグレーディングさせた巻回を成
すような構成に、超電導線材が選択配置されていること
を特徴とする。
【0006】すなわち、本発明に係る超電導マグネット
装置は、超電導コイルを構成する超電導線材を経験磁界
の強弱および方向成分に合わせ、超電導体特有の異方性
を考慮してグレーディングし、超電導コイルの軸方向端
部位置を、磁界中での通電特性の高い導体で形成(配
置)しておくことを骨子とするものである。
【0007】本発明において、超電導コイルは、金属間
化合物系の超電導線材製もしくは酸化物系の超電導線材
製のいずれでもよいが、特に高温超電導である酸化物系
の超電導線材製コイルの場合、効果が顕著である。ま
た、超電導マグネット装置の構成は、鉄心が形成する磁
気回路の一部で磁界を発生させる領域、換言すると磁気
回路に設けるギャップは、超電導コイルの外側でもよい
し、あるいは超電導コイルの中央軸部であってもよい。
【0008】
【作用】超電導マグネット装置は、上記のように構成さ
れることにより、透磁率の高いヨーク部に磁束が集中す
るため、同じ通電電流に対して、コイルを形成する導体
の経験磁界が空心時よりも減少する。このため、臨界電
流密度の低下が回避され、空心時の臨界電流価以上の電
流で励磁しても、常電導電圧を発生することがなくな
る。また、いわゆるヨーク部は透磁率が高いため、ギャ
ップ部で空心の10倍以上の磁場空間を形成することが可
能となる。
【0009】
【実施例】以下図1〜図4を参照して本発明の実施例を
説明する。
【0010】図1は超電導マグネット装置の一構成例の
要部を断面的に示したもので、1は超電導線材、たとえ
ば酸化物系の超電導線材を巻回して形成した超電導コイ
ル、2は前記超電導コイル1のボア部(空心)を貫挿・
組み合わされ、リターンヨークを形成する磁性材料製鉄
心である。ここで、前記超電導コイル1は、たとえば内
径30mm,外径60mm,起磁力 1.6kAであり、またコイル軸
方向にグレーディングが施してある。つまり、図2に模
式的に示すごとく、超電導コイル1の端面部に垂直磁場
に強い導体を配置し(端面部コイル層を垂直磁場に強い
導体で形成)、さらにこの部分での導体並列数(巻数)
を増やすことにより、経験磁界によるコイル電流の低下
を回避するように構成されている。
【0011】一方、前記磁性材料製鉄心2は、たとえば
49%Co−49%Fe− 2% V,飽和磁束密度Bs=2.4(T),初
期透磁率μs =20,000の軟質磁性体で形成され、かつ磁
場発生空間を得るため、前記超電導コイル1のボア部
(空心)以外の領域にギャップ2aが設けられている。な
お、磁性材料製鉄心2のギャップ2a面(対向面)は、必
ずしも平行でなくともよいが、ギャップ2a部に近接する
に伴ない鉄心の断面を減少化しておくことは好ましい。
つまり、磁極片先端を絞れば、さらに磁束密度および磁
場の高均一性が得られるからである。
【0012】次に、上記構成の超電導マグネット装置の
動作・機能について説明する。
【0013】先ず、たとえば内径30mm,外径60mm,起磁
力 1.6kAの通常の超電導コイル(従来のコイル)では、
コイル最内層の軸方向中心部分に、最大の磁場 346ガウ
スを発生する。ところが、前記したように、構成を変え
た超電導コイル1および磁性材料製鉄心2の組み合わせ
により、磁束が透磁率の高い磁性材料製鉄心2の内部を
通るため、超電導コイル1の経験磁界が減少することに
なる。そして、磁性材料製鉄心2を超電導コイル1を成
す巻線内径部に近付ける程、磁束が磁性材料製鉄心2に
集まるため、コイル経験磁界はさらに緩和される。図2
はこのときの磁場分布を模式的に示したもので、従来の
超電導コイルにおける最大の磁場であるコイル最内層の
軸方向中心部分は磁場29ガウスと約 1/10以下に減少し
ている。そして、最大磁場の位置は、コイル端面部にあ
り、磁性材料製鉄心2の効果で、コイル軸方向の成分が
なくなって導体垂直成分のみになるので、フープ応力も
なくなり、歪みに起因する導体特性劣化が回避される。
さらに、前記磁性材料製鉄心2のギャップ部2aには、磁
束が濃縮され、空心時の10倍以上の磁束密度空間が得ら
れる。
【0014】図3 (a), (b)は本発明に係る超電導マグ
ネット装置の他の要部構成例を示すもので、 (a)は断面
的に、また (b)は超電導コイルの配置状態を平面的にそ
れぞれ示す。この構成例では、磁性材料製鉄心3が、軸
対称形状の2片の平板部3a,3b、および前記平行に対向
配置された平板部3a,3b間を四隅でリターンヨークし
て、中央部がギャップ部3cを成す構成を採っている。そ
して、超電導コイルを4a,4bに2分割化して、前記対向
配置された平板部3a,3bの対向面に、それぞれ対称的に
形設したコイル装着部3dに装着配置し、超電導マグネッ
ト装置を構成している。ここで、の超電導コイル4a,4b
は、端面部に垂直磁場に強い導体を配置し(端面部コイ
ル層を垂直磁場に強い導体で形成)、さらにこの部分で
の導体並列数(巻数)を増やすことにより、経験磁界に
よるコイル電流の低下を回避するように構成されてい
る。さらに、前記超電導コイルを4a,4bは、いずれも酸
化物系の超電導体線材で形成されており、内径 120mm,
外径 160mm,起磁力 4.6kAであり、また前記磁性材料製
鉄心3の平板部3a,3bが成すギャップ部3cは60mmで、飽
和磁束密度0.1Tの磁場が得られた。
【0015】この構成例の場合は、磁性材料製鉄心3
が、対称的に配置された平板部3a,3bなどで形成されて
いるので、超電導コイルを4a,4b全体が磁性体で覆われ
た形を採ることになる。このため、導体特性に悪影響を
及す磁束の垂直方向成分をも緩和し、コイル電流の向上
を図り得る。なお、この構成例において、たとえば図4
に断面的に示すごとく、前記磁性材料製鉄心3を成す平
板部3a,3bの対向面に、たとえば円錐状の磁極片3eを突
設配置し、平板部3a,3bの対向面が同軸上に形成するギ
ャップ部3cを狭くすると、磁束が集中して飽和磁束密度
2T程度の磁場を得ることが可能である。
【0016】なお、本発明は、上記実施例に限定される
ものでなく、発明の趣旨の範囲内で変形した実施態様を
採り得る。たとえば、磁性材料製鉄心の素材、もしくは
超電導コイルの素線材を他のものに替えても同様な作
用,効果がえられる。
【0017】
【発明の効果】上記説明から分かるように、本発明に係
る超電導マグネット装置は、超電導コイルを成す超電導
体線材(導体)が、磁場方向成分に応じてグレーディン
グされている。つまり、経験磁界の強い超電導コイル端
面部に、高特性の導体を用いかつこの導体を並列化した
ことによって、コイル電流の低減を効果的に防止して、
発生磁界の向上を容易に図り得るので、この種超電導マ
グネット装置の実用化に大きく寄与するものといえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る超電導マグネット装置の要部構成
例を示す断面図。
【図2】本発明に係る超電導マグネット装置における磁
場分布例を示す模式図。
【図3】本発明に係る超電導マグネット装置の他の要部
構成例を示すもので、 ((a) は断面図, (b)は超電導コ
イルの装着配置の状態を示す平面図。
【図4】本発明に係る超電導マグネット装置のさらに他
の要部構成例を示す断面図。
【符号の説明】
1,4a,4b…超電導コイル 2,3…磁性材料製鉄心
2a,3c…磁性材料製鉄心のギャップ 3a,3b…磁
性材料製鉄心の分割片 3d…コイル装着部 3e…円錐状磁極片

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超電導線材を巻回して成る超電導コイル
    と、前記超電導コイルに組み合わされリターンヨークを
    形成する磁性材料製鉄心とを具備し、前記磁性材料製鉄
    心が形成する磁気回路の一部に設けたギャップに磁界を
    発生させる超電導マグネット装置において、 前記超電導コイルがコイル軸方向にグレーディングさせ
    た巻回を成すような構成に、超電導線材が選択配置され
    ていることを特徴とする超電導マグネット装置。
JP16815893A 1993-07-07 1993-07-07 超電導マグネット装置 Withdrawn JPH0729722A (ja)

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Date Code Title Description
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