JPH07297137A - シリコンカーバイト薄膜層の形成方法及び形成装置 - Google Patents

シリコンカーバイト薄膜層の形成方法及び形成装置

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JPH07297137A
JPH07297137A JP6084598A JP8459894A JPH07297137A JP H07297137 A JPH07297137 A JP H07297137A JP 6084598 A JP6084598 A JP 6084598A JP 8459894 A JP8459894 A JP 8459894A JP H07297137 A JPH07297137 A JP H07297137A
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JP
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substrate
thin film
film layer
forming
silicon carbide
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JP6084598A
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Kenji Maeda
健司 前田
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Daikin Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 Si基板の表面に均一なSiCの薄膜層を形
成する。 【構成】 Si基板11の表面にSiC薄膜層を形成する
に際し、真空中においてC試料へのアブレーション用レ
ーザ光L2の照射により微粒化されたCを生成する。ま
た、この超微粒子Cに対し、H2 の供給、高電圧の印
加、紫外線レーザ光の照射により微粒化を促進させ、サ
イズ効果が得られるnmオーダまで微粒化する。Si基板
11の表面に紫外線レーザ光L1を照射して、光化学反応に
より該表面を活性化させる。その後、超微粒子Cを、キ
ャリヤガスによりSi基板11の表面に向って移動させ、
基板の表面のSiと結合させてSi基板11表面にSiC
の薄膜層を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シリコンカーバイト
(以下SiC)薄膜層の形成方法及び形成装置に係り、
特に、シリコン(以下Si)基板の表面に均一なSiC
薄膜層を形成するための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、表面に良好なSiO2 膜を形成す
ることができ、且つ耐熱性及び耐食生に優れているSi
Cの薄膜層を、半導体デバイス基板や冷却素子基板の表
面層として形成することが注目されている。
【0003】また、このSiC薄膜を利用し、切削用刃
物の表面にセラミックコーティングを施すことにより表
面硬度の向上を図ることも可能である。
【0004】更に、例えば特開平3−177398号公
報に開示されているような基板上にダイヤモンドの薄膜
を生成する技術に関し、Siや銅のベース基板表面にS
iC薄膜層を形成しておき、その表面にダイヤモンド薄
膜を形成するようにすれば、SiC薄膜層が構造緩和層
として機能し、基板に対するダイヤモンドの密着性を良
好に得ることができることも知られている。つまり、ベ
ース基板表面のダイヤモンドに対する結晶構造の違いや
熱膨張係数の違い等に起因するダイヤモンドの成長性及
び安定性の課題を、ダイヤモンドに対し結晶構造が近く
且つ熱膨張係数が略一致するSiC薄膜層を形成してお
くことによって解消できる。このように、SiC薄膜は
極めて利用価値が高いものである。
【0005】そして、このようなSiC薄膜層を形成す
る手段として、従来より、例えば、文献「薄膜技術」
(昭和57年12月1日共立出版株式会社発行、早川
茂,和佐清孝著)P15 〜22に開示されているように、イ
オンビーム、スパッタ蒸着法、CVD(化学気相成長
法)等が採用されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述したよ
うな手段は、膜厚を均一に得ることが難しく、膜厚が不
均一となるために以下のような不具合がある。
【0007】半導体デバイス基板や冷却素子基板に利用
した場合、その信頼性が十分に得られない。また、セラ
ミックコーティングとして利用した場合には、表面硬度
が不均一になる。更に、ダイヤモンドの薄膜生成に利用
する場合には、ダイヤモンドの密着性が十分に得られな
い。このため、上述したような製法はSiC薄膜層の形
成に最適なものであるとはいえず、このSiC薄膜層の
形成について改良の余地があった。
【0008】本発明は、この点に鑑みてなされたもので
あって、基板の表面に均一なSiCの薄膜層を形成する
ことを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1記載の発明に係る方法は、レーザ光を利
用して超微粒子炭素(以下炭素は元素記号Cで示す)を
生成し、一方で、Si基板表面を光化学反応によって活
性化させておき、この超微粒子CとSiとを結合させる
ようにした。具体的には、Si基板(11)の表面にSiC
薄膜層を形成する形成方法を前提とし、真空中において
C試料(4) へのレーザ光(L2)照射により超微粒化された
Cを生成する超微粒子生成工程と、前記Si基板(11)の
表面に反応光(L1)を照射して、光化学反応により表面層
を活性化させる基板活性化工程と、前記超微粒子生成工
程によって生成された超微粒子Cを、基板活性化工程に
よって活性化されたSi基板(11)の表面に散布して基板
(11)の表面層のSiと結合させてSi基板(11)表面にS
iCの薄膜層を選択的に形成するSiC薄膜層形成工程
とを行うようにしている。
【0010】請求項2記載の発明は、前記請求項1記載
のSiC薄膜層の形成方法において、超微粒子生成工程
と同時に、超微粒子Cに反応光(L1)を照射して、光化学
反応により該超微粒子Cの微粒化を促進させる光化学反
応工程を行うようにしている。
【0011】請求項3記載の発明は、前記請求項1また
は2記載のSiC薄膜層の形成方法において、反応光を
紫外線レーザ光(L1)としている。
【0012】請求項4記載の発明は、前記請求項1、2
または3記載のSiC薄膜層の形成方法において、超微
粒子生成工程と同時に、超微粒子Cに反応ガスを供給し
てガス反応により超微粒子Cの微粒化を促進させるガス
反応工程を行うようにしている。
【0013】請求項5記載の発明は、前記請求項4記載
のSiC薄膜層の形成方法において、反応ガスを水素ガ
スとしている。
【0014】請求項6記載の発明は、前記請求項1、
2、3、4または5記載のSiC薄膜層の形成方法にお
いて、超微粒子生成工程と同時に、超微粒子Cを高電圧
励起分解させて微粒化を促進させると共にプラズマ状態
の安定化により超微粒子を高品質化させる分解工程を行
うようにしている。
【0015】請求項7記載の発明は、前記請求項1、
2、3、4、5または6記載のSiC薄膜層の形成方法
において、SiC薄膜層を、表面にダイヤモンド薄膜が
形成されるものとしている。
【0016】請求項8記載の発明は、上述した請求項1
記載の発明に係るSiC薄膜層の形成方法に使用される
装置に係る。具体的には、Si基板(11)の表面にSiC
薄膜層を形成するための形成装置を前提とし、真空中に
おいてC試料(4) へのレーザ光(L2)の照射により超微粒
化されたCを生成させる超微粒子生成手段(20)と、前記
Si基板(11)の表面に反応光(L1)を照射して、光化学反
応により表面層を活性化させる基板活性化手段(21)と、
前記超微粒子生成手段(20)によって生成された超微粒子
Cを基板活性化手段(21)によって活性化された基板(11)
の表面層のSiと結合させ、Si基板(11)の表面にSi
Cの薄膜層を選択的に形成するように、超微粒子Cを、
Si基板(11)の表面に向って移動させる超微粒子移動手
段(22)とを備えさせた構成としている。
【0017】請求項9記載の発明は、前記請求項8記載
のSiC薄膜層の形成装置において、超微粒子生成手段
(20)に、C試料(4) 表面にアブレーション用レーザ光(L
2)を照射するレーザ装置(16)を備えさせた構成としてい
る。
【0018】請求項10記載の発明は、前記請求項8記
載のSiC薄膜層の形成装置において、基板活性化手段
(21)に、Si基板(11)に向って紫外線レーザ光(L1)を照
射する紫外線レーザ装置(17)を備えさせた構成としてい
る。
【0019】請求項11記載の発明は、前記請求項8ま
たは10記載のSiC薄膜層の形成装置において、基板
活性化手段(21)に、Si基板(11)に近接して配置され且
つ該Si基板(11)に向って紫外線を照射する紫外線ラン
プ(12)を備えさせた構成としている。
【0020】請求項12記載の発明は、前記請求項8、
10または11記載のSiC薄膜層の形成装置におい
て、基板活性化手段(21)に、Si基板(11)を所定温度に
加熱するヒータ(10b) を備えさせた構成としている。
【0021】
【作用】上記の構成により、本発明では以下に述べるよ
うな作用が得られる。請求項1記載の発明に係る方法で
は、先ず、真空中においてC試料(4) にレーザ光(L2)を
照射し、これによってC試料(4) の表面部分から超微粒
子Cを生成させる。また、この動作と同時若しくは先立
ってSiC薄膜層を形成しようとするSi基板(11)の表
面に反応光(L1)を照射して光化学反応により該表面を活
性化させる。その後、超微粒子CをSi基板(11)の表面
に散布すると、このCとSiとが容易に反応して結合
し、Si基板(11)の表面にSiCの薄膜層が形成され
る。この際、超微粒子Cは活性化されたSi基板(11)の
表面の全体に亘って均等に反応することになるので、S
i基板(11)の表面には均一なSiC薄膜層が得られる。
【0022】請求項2記載の発明では、超微粒子Cの生
成動作と同時に、この超微粒子Cに反応光(L1)を照射す
ると、光化学反応によって該超微粒子Cは微粒化が促進
され、サイズ効果を得ることができる程度まで微粒化す
る。そして、超微粒子Cがサイズ効果を得ることができ
るnmオーダまで微粒化された状態にあっては、基板(11)
表面のSiとの反応が迅速に行える。また、この場合、
反応光(L1)は、Si基板(11)表面を活性化させる機能
と、超微粒子Cの微粒化を促進させる機能とを兼ね備え
ている。
【0023】請求項3記載の発明では、光化学反応を行
わせる反応光を紫外線レーザ光(L1)としたために、必要
な領域にのみ反応光を照射することができ、効率良く選
択的に光化学反応を行うことができる。
【0024】請求項4記載の発明では、超微粒子Cの生
成動作と同時に、この超微粒子Cに反応ガスを供給する
と、ガス反応によって該超微粒子Cは微粒化が促進さ
れ、この場合にもサイズ効果を得ることができる程度ま
で微粒化することができる。
【0025】請求項5記載の発明では、超微粒子の微粒
化を促進させるガス反応を行わせる反応ガスを水素ガス
としたために、簡単な製法で得られる反応ガスを用いて
効率良く微粒化を行うことができる。
【0026】請求項6記載の発明では、超微粒子Cの生
成動作と同時に、この超微粒子Cを高電圧分解させるこ
とにより、該超微粒子Cは微粒化の促進及びプラズマ状
態の安定化による高品質化が図れ、この場合にもサイズ
効果を得ることができる程度まで微粒化することができ
る。
【0027】請求項7記載の発明では、請求項1記載の
発明に係る方法によって得られたSiC薄膜層の表面に
はダイヤモインドの薄膜が形成されることになる。この
場合、SiC薄膜層が構造緩和層として機能し、基板(1
1)に対するダイヤモンドの密着性を均一且つ良好に得る
ことができる。
【0028】請求項8記載の発明に係る装置によるSi
C薄膜の形成動作にあっては、先ず、真空中において超
微粒子生成手段(20)によりC試料(4) にレーザ光(L2)を
照射し、これによってC試料(4) の表面部分から超微粒
子Cを生成する。また、この動作と同時若しくは先立っ
てSiC薄膜層を形成しようとするSi基板(11)の表面
に基板活性化手段(21)により反応光(L1)を照射して光化
学反応により該表面を活性化させる。その後、超微粒子
移動手段(22)により超微粒子CをSi基板(11)に向って
移動させ、その表面に散布すると、このCとSiとが容
易に反応して結合し、Si基板(11)の表面にSiCの薄
膜層が選択的に形成される。この際、超微粒子Cは活性
化されたSi基板(11)の表面の全体に亘って均等に反応
することになるので、均一なSiC薄膜層が得られる。
【0029】請求項9記載の発明では、C試料(4) 表面
にアブレーション用レーザ光(L2)を照射すると、該表面
がアブレーションされて容易且つ迅速に超微粒子Cが得
られる。このように、レーザ光によってC試料(4) 表面
から超微粒子Cを生成するようにしているので、必要な
領域、つまりC試料(4) 表面にのみ反応光を照射するこ
とができ、効率良く超微粒子Cを生成することができ
る。また、局部的な加熱であるために、熱の影響によっ
てC試料(4) 以外の部材から不純物が発生するようなこ
ともなく、高品質のSiC薄膜が得られる。
【0030】請求項10記載の発明では、Si基板(11)
に紫外線レーザ光(L1)を照射すると、該Si基板(11)の
表面が迅速に活性化される。この場合にも、レーザ光(L
1)を利用したことで、必要な領域にのみ照射でき、効率
良くSi基板(11)を活性化できる。
【0031】請求項11記載の発明では、Si基板(11)
に紫外線ランプ(12)から紫外線を照射することにより、
該Si基板(11)の表面を活性化することができる。ま
た、大面積のSi基板(11)を活性化させるような場合で
も、この紫外線ランプ(12)の大きさをSi基板の大きさ
に対応した大型のものを使用すれば、Si基板(11)表面
の全体を均一に活性化させることができる。
【0032】請求項12記載の発明では、Si基板(11)
をヒータ(10b) により加熱することにより、該Si基板
(11)に照射される反応光(L1)と相俟って該表面を迅速に
活性化することができる。
【0033】
【実施例】次に、本発明の実施例を図面に基いて説明す
る。先ず、本発明に係る方法によりSiC薄膜層を形成
するための薄膜層形成装置について説明する。図1は、
薄膜層形成装置(1) の全体図を示している。この装置
(1) は、Cの超微粒子を生成し、それを光化学反応によ
り活性化したSi基板表面のSiに結合させることによ
って該Si基板表面にSiCの薄膜層を形成するもので
ある。
【0034】本図の如く、この薄膜層形成装置(1) は、
内部にチャンバ(A) が形成されたケーシング(2) を備え
ている。このケーシング(2) は、側面に排気管(2a)が接
続されている。この排気管(2a)は、図示しない真空ポン
プに接続されており、真空ポンプの駆動によりケーシン
グ(2) 内の空気を排出して該ケーシング(2) 内を真空状
態にするようになっている。
【0035】次に、SiC薄膜層の形成に際し、Cの超
微粒子を生成するための構成について説明する。
【0036】ケーシング(2) の底部の中央部には試料台
(3) が設置されている。この試料台(3) は上面に試料
(4) が載置されるものであって、その内部には冷却水が
流通される冷却水配管(3a)が挿通されている。また、前
記試料(4) としては例えばプラズマ焼結されたCが採用
される。
【0037】また、ケーシング(2) の上壁内面にはセラ
ミック製で中空円錐台状のレーザ導入コーン(5) が、上
壁外面でレーザ導入コーン(5) に対向した位置にはレー
ザ導入ユニット(6) が夫々取付けられている。このレー
ザ導入ユニット(6) にはアブレーション用レーザ装置(1
6)が接続されている。そして、試料(4) とレーザ導入コ
ーン(5) とが所定間隔を存して鉛直方向に対向配置され
ていることにより、アブレーション用レーザ装置(16)か
らのアブレーション用レーザ光がレーザ導入ユニット
(6) 及びレーザ導入コーン(5) の内部を通過して試料台
(3) 上の試料(4)に照射されて該試料(4) をアブレーシ
ョンするようになっている。また、前記アブレーション
用レーザ装置(16)としては、例えば1kWYAGレーザ
(レーザ光:5〜500Hz,1〜100J)が採用され
る。このようにして本発明でいう超微粒子生成手段(20)
が構成されている。
【0038】また、レーザ導入ユニット(6) には反応ガ
ス導入配管(7) が接続されている。この反応ガス導入配
管(7) は、レーザ導入ユニット(6) 及びレーザ導入コー
ン(5) を経て試料(4) に向ってバッファガスとしてのH
eと反応ガスとしてのH2 とを供給するものである。
【0039】更に、前記レーザ導入コーン(6) の下端部
の開口部の縁部にはリング型の電極(8) が配設されてい
る。また、この電極(8) と試料台(3) との間には図示し
ない直流電源が接続されており、電極(8) を陽極、試料
台(3) を陰極として、この両者間に例えば5〜20kV程
度の高圧電圧が印加されるようになっている。
【0040】次に、Si基板(11)の表面を光化学反応に
より活性化させる構成について説明する。
【0041】ケーシング(2) の一方の側壁には、移動用
マニュピレータ(9) によって支持された基板取付け台(1
0)が配設されている。この基板取付け台(10)は台本体(1
0a)と該台本体(10a) の裏面側に配置されたヒータ(10b)
とを備えてなる。また、台本体(10a) の前面には単結
晶構造のSi基板(11)が取付けられる。更に、図2及び
図3にも示すように、基板取付け台(10)に近接してO型
の紫外線ランプ(12)が配設されている。この紫外線ラン
プ(12)は、台本体(10a) に取付けられたSi基板(11)の
表面を紫外線により活性化させるものである。また、こ
の紫外線ランプ(12)にはSi基板(11)の表面に向って効
果的に紫外線を照射するための反射板(12a) が設けられ
ている。
【0042】また、図1の如くケーシング(2) における
前記基板取付け台(10)に対向する他方の側壁の内面には
セラミック製で中空円錐台状の整流用コーン(13)が、該
側壁の外面で整流用コーン(13)に対向した位置には反応
光導入ユニット(14)が夫々取付けられている。この反応
光導入ユニット(14)には紫外線レーザ装置(17)が接続さ
れている。そして、Si基板(11)と整流用コーン(13)と
が水平方向に所定間隔を存して対向配置されていること
により、紫外線レーザ装置(17)からのレーザ光が反応光
導入ユニット(14)及び整流用コーン(13)内部を通過して
基板取付け台(10)のSi基板(11)に対して照射するよう
になっている。また、前記紫外線レーザ装置(17)として
は、例えばエキシマレーザ(レーザ光:200Hz,10
〜300mJ)が採用される。このようにして本発明でい
う基板活性化手段(21)が構成されている。
【0043】また、反応光導入ユニット(14)にはキャリ
ヤガス導入配管(15)が接続されている。このキャリヤガ
ス導入配管(15)は、反応光導入ユニット(14)及び整流用
コーン(13)を経てSi基板(11)に向ってキャリヤガスと
してのHeとH2 とを供給するものである。これにより
本発明でいう超微粒子移動手段(22)が構成されている。
【0044】このような構成により、各機器は、試料
(4) とレーザ導入コーン(5) とを結ぶ直線(図1におけ
る仮想線t1)と、Si基板(11)と整流用コーン(13)と
を結ぶ直線(図1における仮想線t2)とが直交するよ
うに配置されていることになる。即ち、レーザ導入コー
ン(5) を通過して試料(4) に照射されるアブレーション
用レーザ光及びレーザ導入コーン(5) を経て試料(4) に
向って供給される反応ガスの通路と、整流用コーン(13)
を通過してSi基板(11)に照射される紫外線レーザ光及
び整流用コーン(13)を経てSi基板(11)に向って供給さ
れるキャリヤガスの通路とが互い干渉するような配置状
態となっている。
【0045】次に、上述の如く構成された薄膜層形成装
置(1) によるSi基板(11)表面へのSiC薄膜層の形成
動作について図4を用いて説明する。このSiC薄膜層
の形成動作は、基板活性化工程、超微粒子生成工程、S
iC薄膜層形成工程からなる。
【0046】先ず、基板活性化工程として、台本体(10
a) の前面にSi基板(11)を取付け、この状態で真空ポ
ンプを駆動させて、ケーシング(2) 内の空気を排気管(2
a)から排出して該ケーシング(2) 内を高真空状態にす
る。これと同時に基板取付け台(10)のヒータ(10b) に通
電して台本体(10a) 及びSi基板(11)を所定温度(例え
ば900℃)に調整する。また、紫外線レーザ装置(17)
を起動させ、紫外線レーザ光(L1)を反応光導入ユニット
(14)及び整流用コーン(13)の内部を通過させて基板取付
け台(10)のSi基板(11)に対して照射する。これによ
り、Si基板(11)表面が光化学反応によって活性化す
る。このため、Si基板(11)の表面は他物質との反応を
起こし易い状態になる。また、この際、図4の如く紫外
線レーザ光(L1)をデフォーカスし、Si基板(11)の表面
全体を紫外線レーザ光(L1)により活性化させる。更に、
この際、キャリヤガス導入配管(15)から反応光導入ユニ
ット(14)及び整流用コーン(13)を経てSi基板(11)に向
ってキャリヤガスとしてのHeとH2 とを供給してお
く。
【0047】この動作と同時若しくはこの動作の後に超
微粒子生成工程を行う。この工程では、アブレーション
用レーザ装置(16)を起動させ、アブレーション用レーザ
光(L2)をレーザ導入ユニット(6) 及びレーザ導入コーン
(5) の内部を通過させて試料台(3) 上の試料(4) に照射
する。この照射は、レーザ光をデフォーカスし、試料
(4) 表面の全面に照射できるようにする。これにより、
該試料(4) はアブレーションされてCの超微粒子が生成
される。また、このアブレーション用レーザ光の照射と
同時に、反応ガス導入配管(7) からレーザ導入ユニット
(6) 及びレーザ導入コーン(5) を経て試料(4) に向って
HeとH2 とを供給する(例えば10Torr)。これによ
り、H2 が反応ガスとして作用し試料(4) 表面からのC
の蒸発速度が加速され、効率良くCの超微粒子が生成さ
れ、且つ微粒化も促進される(本発明でいうガス反応工
程)。具体的には、一般的に使用されるArやHeを単
独で使用した場合よりも超微粒子の径を1桁オーダ小さ
くすることができ、サイズ効果を良好に得ることができ
る数nmの超微粒子Cを容易に得ることができる。
【0048】更に、このCの超微粒子の生成動作と同時
に、電極(8) と試料台(3) との間に例えば5〜20kV程
度の高圧電圧を印加する。これにより、超微粒子Cは高
電圧励起分解され、また、この超微粒子CをHiボルト
放電によりプラズマ化した部分(図5における領域B)
に閉じ込めることができ、より高い効率で超微粒子Cの
生成及び更なる微粒化と超微粒子Cの高品質化が促進で
きる(本発明でいう分解工程)。また、このようにして
生成された超微粒子Cに対して整流用コーン(13)から導
入されている前記紫外線レーザ光(L1)が照射されてお
り、この照射による光化学反応によっても超微粒子Cの
微粒化が促進される(本発明でいう光化学反応工程)。
つまり、この紫外線レーザ光(L1)は、Si基板(11)表面
を活性化させる機能と、超微粒子Cの微粒化を促進させ
る機能とを兼ね備えていることになる。
【0049】そして、このようにして得られた超微粒子
Cは6nm程度に形成されることになり、融点降下や飽和
蒸気圧の上昇に伴って分解が容易に行われるサイズ効果
が顕著に起こる。
【0050】この動作の後、SiC薄膜層形成工程に移
る。この工程では、超微粒子Cがキャリヤガスによって
Si基板(11)に向って移動し、活性化されたSi基板(1
1)の表面に散布される。そして、この際、サイズ効果に
より極めて活性状態にある超微粒子Cと活性化されたS
i基板(11)の表面のSiとが容易に反応して結合し、S
iCとなる。このような反応状態が、活性化されたSi
基板(11)表面の全体において均一に行われる。更に、こ
の反応が行われている状態において紫外線ランプ(12)や
紫外線レーザから紫外線を照射させることにより、光化
学反応によるSiC薄膜の成長を促進できる。
【0051】このように、1つの系の中で、超微粒子C
の生成及び該超微粒子CとSiとの結合反応が行われ
る。つまり、図4に示した各領域D,E,Fのうち、領
域Dでは、アブレーションによる超微粒子Cの生成、分
解励起及び光化学反応による微粒化の促進が、領域Eで
は、分解励起、光化学反応及び超微粒子Cの成長が、領
域Fでは、Si基板と超微粒子Cとの間での光化学反
応、超微粒子Cのサイズ効果によるSiとの反応及びS
iC薄膜の成長が夫々起こっている。
【0052】これによってSi基板(11)表面の極めて表
面層においてのみ、その全体に亘ってSiC薄膜層が均
一な厚さで形成されることになる。
【0053】このSiC薄膜層の生成プロセスについて
詳しく説明すると、先ず、図6に示すようなSiの単結
晶基板に対し紫外線を照射することにより、図7のよう
に基板表面が光化学反応によって活性化する。そして、
図8に示すように、この活性化された基板の表面にサイ
ズ効果により反応が容易な状態となっている超微粒子C
を散布すると、CとSiとが結合し、基板表面において
図9に示すようなSiC薄膜層が形成されることにな
る。
【0054】そして、このようにして形成されたSiC
薄膜層としては、図10〜図12に示すような原子配置
のものが得られる。図10は4H−SiC、図11は6
H−SiC、図12は3C−SiCであって、レーザ光
条件やガス条件、更にはヒータ(10b) の加熱条件等を調
整することにより所望のものを得ることができる。特
に、六方晶構造の6H−SiCは青色発行デバイスとし
て有効であり、立方晶構造の3C−SiCは電子回路用
として有効である。
【0055】また、このようにして形成されたSiC薄
膜層はアモルファス状態になっていることがあるが、そ
の場合、各種条件の設定により、このアモルファス状態
から所望のSiC結晶構造に変換することができる。ま
た、条件の設定によってはSi基板(11)表面の全体にア
モルファス状態のSiC薄膜層を形成することもでき
る。
【0056】このように、本例によれば、従来のイオン
ビーム、スパッタ蒸着法、CVD等では難しかった均一
なSiC膜を形成することができるので、以下に述べる
ような効果が発揮される。
【0057】つまり、半導体デバイス基板や冷却素子基
板に利用した場合、表面に均一且つ良好なSiO2 膜を
形成することができ、また耐熱性及び耐食生に優れた層
を有することになるので、その信頼性を十分に得ること
ができる。また、切削用刃物の表面などにセラミックコ
ーティングとして利用した場合には、表面硬度を均一に
向上することができる。更に、ダイヤモンドの薄膜生成
に利用する場合には、SiC薄膜層が構造緩和層として
機能し、基板に対するダイヤモンドの密着性を均一且つ
良好に得ることができる。
【0058】また、紫外線レーザ(L1)のデフォーカス調
整や紫外線ランプ(12)の大きさを変更するのみで大面積
のSi基板(11)に対してもその表面全体を活性化させる
ことができるので、大面積に高品質且つ均一なSiC薄
膜層を形成することができる。このため、上述したダイ
ヤモンドの薄膜生成に利用する場合には、従来では非常
に難しいとされていた大面積に高品質且つ均一なダイヤ
モンド薄膜を生成するといったことが容易に実現でき
る。また、このような大面積のSi基板(11)表面にSi
C薄膜層を形成しようとした場合には紫外線レーザ光を
大きくデフォーカスさせる必要があり、これに伴って紫
外線レーザ光のエネルギ密度が低くなってしまって短時
間でSi基板(11)表面を十分に活性化することができな
いことが考えられるが、本例のものは、前記紫外線ラン
プ(12)を設けたことにより、この紫外線ランプ(12)から
の紫外線と紫外線レーザ光とが相俟って短時間でSi基
板(11)表面を十分に活性化させることができる。
【0059】また、Si基板(11)の活性化状態を調整す
ることにより、SiC薄膜層の厚さを任意に設定するこ
とができる。具体的は、紫外線ランプ(12)や紫外線レー
ザの紫外線エネルギ量を調整することにより行える。
【0060】更に、超微粒子Cを得る手段は、レーザに
よる局部的な加熱であるので、ケーシング(2) 内全体が
高温度になるようなことがなく、このためケーシング内
壁に付着した不純物が系内に入込むようなことがないの
で、高品質のSiC薄膜層が得られる。また、冷却系な
どの構造が殆ど不要であるので、装置全体としての構造
がシンプルであって、製作やメンテナンスを容易に行う
ことができる。
【0061】また、マニュピレータの駆動によりSi基
板(11)の位置を適宜調整することによってSi基板(11)
表面に散布される超微粒子Cの粒径を任意に調整でき
る。つまり、超微粒子Cがプラズマ化した部分(B) から
Si基板(11)へ移動するまでの間にある程度成長するこ
とになるが、この成長時間をSi基板(11)の位置により
調整して超微粒子Cの粒径を調整できる。
【0062】また、この超微粒子Cの粒径は、プラズマ
化した部分での存在時間や各ガスの流量に依存するた
め、レーザ光のエネルギ量やガスの条件や、上述したS
i基板の位置をパラメータとして例えば5〜500nmの
間で任意に調整できる。
【0063】また、前記各コーン(5),(13)は中空円錐台
状であることから、放電からの保護、ガスの整流及び高
温度の保護等の機能を備えている。
【0064】尚、本例では、超微粒子Cを得るための手
段としてレーザアブレーションを採用したが、本発明
は、これに限らず、レーザ蒸発法やレーザプラズマ法等
を採用してもよい。
【0065】また、アブレーション用のレーザ装置(16)
としてYAGレーザを採用したが、CO2 レーザや紫外
線レーザ等を採用してもよい。
【0066】また、分解を主目的とする場合には、電極
(8) と基板取付け台(10)との間に、直流電源に代えて交
流電源を接続するようにしてもよい。
【0067】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば以下に述べるような効果が発揮される。請求項1及び
8記載の発明によれば、レーザ光を利用して超微粒子C
を生成し、一方で、Si基板表面を光化学反応によって
活性化させておき、この超微粒子CとSiとを結合させ
てSi基板表面にSiC薄膜層を形成するようにしたた
めに、超微粒子Cが活性化されたSi基板の表面の全体
に亘って均等に反応することになって、Si基板の表面
に均一なSiC薄膜層を形成することができ、利用価値
が高いSiCの特性を生かすことができる様々な部材
(例えば半導体デバイスや切削用工具)の表面に良好な
SiC薄膜層を形成することができる。
【0068】請求項2記載の発明によれば、超微粒子生
成工程と同時に、超微粒子Cに反応光を照射して、光化
学反応により該超微粒子Cの微粒化を促進させるように
したので、超微粒子Cをサイズ効果を得ることができる
程度まで微粒化することができる。このため、基板表面
のSiとの反応が迅速に行え、短時間で高品質なSiC
薄膜層を形成することができる。また、この場合、反応
光に、Si基板表面を活性化させる機能と、超微粒子C
の微粒化を促進させる機能とを兼ね備えさせることがで
き、装置全体としての構造の簡略化を図りながら上記効
果を得ることができる。
【0069】請求項3記載の発明によれば、反応光を紫
外線レーザ光としたことにより、必要な領域にのみ反応
光を照射することができ、効率良く光化学反応を行うこ
とができる。
【0070】請求項4記載の発明によれば、超微粒子生
成工程と同時に、超微粒子Cに反応ガスを供給してガス
反応により超微粒子Cの微粒化を促進させるようにした
ので、この場合にも、超微粒子Cをサイズ効果を得るこ
とができる程度まで微粒化することができる。このた
め、基板表面のSiとの反応が迅速に行え、短時間で高
品質なSiC薄膜層を形成することができる。
【0071】請求項5記載の発明によれば、反応ガスを
2 としたために、簡単な製法で得られる反応ガスを用
いて効率良く微粒化を行うことができ、実用性が高く、
且つ高品質のSiC薄膜層を形成する形成方法を得るこ
とができる。
【0072】請求項6記載の発明によれば、超微粒子生
成工程と同時に、超微粒子Cを高電圧励起分解させて微
粒化を促進させると共にプラズマ状態の安定化により超
微粒子を高品質化させるようにしたので、この場合に
も、超微粒子Cをサイズ効果を得ることができる程度ま
で微粒化することができ、短時間で高品質なSiC薄膜
層を形成することができる。
【0073】請求項7記載の発明によれば、SiC薄膜
層を、表面にダイヤモンド薄膜が形成されるものとした
ために、SiC薄膜層が構造緩和層として機能し、基板
に対するダイヤモンドの密着性を均一且つ良好に得るこ
とができる。
【0074】請求項9記載の発明によれば、超微粒子生
成手段に、C試料表面にアブレーション用レーザ光を照
射するレーザ装置を備えさせ、レーザ光によってC試料
表面から超微粒子Cを生成するようにしたために、必要
な領域、つまりC試料表面にのみ反応光を照射すること
ができ、効率良く超微粒子Cを生成することができる。
また、局部的な加熱であるために、熱の影響によってC
試料以外の部材から不純物が発生するようなこともな
く、高品質のSiC薄膜を得ることができる。
【0075】請求項10記載の発明によれば、基板活性
化手段に、Si基板に向って紫外線レーザ光を照射する
紫外線レーザ装置を備えさせ、レーザ光によってSi基
板(11)を活性化させるようにしたために、必要な領域に
のみ照射でき、効率良くSi基板(11)を活性化すること
ができる。
【0076】請求項11記載の発明によれば、基板活性
化手段に、Si基板に近接して配置され、該Si基板に
向って紫外線を照射する紫外線ランプを備えさせ、該紫
外線ランプからの紫外線照射により、Si基板の表面を
活性化させるようにしたために、大面積のSi基板を活
性化させるような場合でも、この紫外線ランプの大きさ
をSi基板の大きさに対応した大型のものを使用すれ
ば、Si基板表面の全体を均一に活性化させることがで
き、大面積のSiC薄膜層を容易に形成することができ
る。
【0077】請求項12記載の発明によれば、基板活性
化手段に、Si基板を所定温度に加熱するヒータを備え
させ、Si基板をヒータにより加熱するようにしたため
に、Si基板に照射される反応光と相俟って該表面を迅
速に活性化することができ、SiC薄膜層の形成動作を
短時間で行うことができ、高効率化を図ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】薄膜層形成装置の内部構造を示す図である。
【図2】基板取付け台周辺部を示す図である。
【図3】赤外線ランプを示す図である。
【図4】SiC薄膜層の形成動作を説明するための図1
相当図である。
【図5】超微粒子Cの生成動作を説明するための試料周
辺部を示す図である。
【図6】Si単結晶を示す図である。
【図7】Si基板表面の活性化状態を示す図である。
【図8】超微粒子Cの散布状態を示す図である。
【図9】SiC薄膜層が形成された状態を示す図であ
る。
【図10】4H−SiCの原子配置状態を示す図であ
る。
【図11】6H−SiCの原子配置状態を示す図であ
る。
【図12】3C−SiCの原子配置状態を示す図であ
る。
【符号の説明】
(1) 薄膜層形成装置 (4) 試料 (10b) ヒータ (11) Si基板 (12) 紫外線ランプ (20) 超微粒子生成手段 (21) 基板活性化手段 (22) 超微粒子移動手段 (L1) 紫外線レーザ光(反応光) (L2) アブレーション用レーザ光

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコン基板(11)の表面にシリコンカー
    バイト薄膜層を形成する形成方法であって、 真空中において炭素試料(4) へのレーザ光(L2)の照射に
    より超微粒化された炭素を生成する超微粒子生成工程
    と、 前記シリコン基板(11)の表面に反応光(L1)を照射して、
    光化学反応により表面層を活性化させる基板活性化工程
    と、 前記超微粒子生成工程によって生成された超微粒子炭素
    を、基板活性化工程によって活性化されたシリコン基板
    (11)の表面に散布して基板(11)の表面層のシリコンと結
    合させ、シリコン基板(11)の表面にシリコンカーバイト
    の薄膜層を選択的に形成するシリコンカーバイト薄膜層
    形成工程とからなるシリコンカーバイト薄膜層の形成方
    法。
  2. 【請求項2】 超微粒子生成工程と同時に、超微粒子炭
    素に反応光(L1)を照射して、光化学反応により該超微粒
    子炭素の微粒化を促進させる光化学反応工程を行うこと
    を特徴とする請求項1記載のシリコンカーバイト薄膜層
    の形成方法。
  3. 【請求項3】 反応光は紫外線レーザ光(L1)であること
    を特徴とする請求項1または2記載のシリコンカーバイ
    ト薄膜層の形成方法。
  4. 【請求項4】 超微粒子生成工程と同時に、超微粒子炭
    素に反応ガスを供給してガス反応により超微粒子炭素の
    微粒化を促進させるガス反応工程を行うことを特徴とす
    る請求項1、2または3記載のシリコンカーバイト薄膜
    層の形成方法。
  5. 【請求項5】 反応ガスは水素ガスであることを特徴と
    する請求項4記載のシリコンカーバイト薄膜層の形成方
    法。
  6. 【請求項6】 超微粒子生成工程と同時に、超微粒子炭
    素を高電圧励起分解させて微粒化を促進させると共にプ
    ラズマ状態の安定化により超微粒子を高品質化させる分
    解工程を行うことを特徴とする請求項1、2、3、4ま
    たは5記載のシリコンカーバイト薄膜層の形成方法。
  7. 【請求項7】 シリコンカーバイト薄膜層は、表面にダ
    イヤモンド薄膜が形成されるものであることを特徴とす
    る請求項1、2、3、4、5または6記載のシリコンカ
    ーバイト薄膜層の形成方法。
  8. 【請求項8】 シリコン基板(11)の表面にシリコンカー
    バイト薄膜層を形成するための形成装置であって、 真空中において炭素試料(4) へのレーザ光(L2)の照射に
    より超微粒化された炭素を生成させる超微粒子生成手段
    (20)と、 前記シリコン基板(11)の表面に反応光(L1)を照射して、
    光化学反応により表面層を活性化させる基板活性化手段
    (21)と、 前記超微粒子生成手段(20)によって生成された超微粒子
    炭素を基板活性化手段(21)によって活性化された基板(1
    1)の表面層のシリコンと結合させ、シリコン基板(11)の
    表面にシリコンカーバイトの薄膜層を選択的に形成する
    ように、超微粒子炭素を、シリコン基板(11)の表面に向
    って移動させる超微粒子移動手段(22)とを備えたことを
    特徴とするシリコンカーバイト薄膜層の形成装置。
  9. 【請求項9】 超微粒子生成手段(20)は、炭素試料(4)
    表面にアブレーション用レーザ光(L2)を照射するレーザ
    装置(16)を備えていることを特徴とする請求項8記載の
    シリコンカーバイト薄膜層の形成装置。
  10. 【請求項10】 基板活性化手段(21)は、シリコン基板
    (11)に向って紫外線レーザ光(L1)を照射する紫外線レー
    ザ装置(17)を備えていることを特徴とする請求項8記載
    のシリコンカーバイト薄膜層の形成装置。
  11. 【請求項11】 基板活性化手段(21)は、シリコン基板
    (11)に近接して配置され且つ該シリコン基板(11)に向っ
    て紫外線を照射する紫外線ランプ(12)を備えていること
    を特徴とする請求項8または10記載のシリコンカーバ
    イト薄膜層の形成装置。
  12. 【請求項12】 基板活性化手段(21)は、シリコン基板
    (11)を所定温度に加熱するヒータ(10b) を備えているこ
    とを特徴とする請求項8、10または11記載のシリコ
    ンカーバイト薄膜層の形成装置。
JP6084598A 1994-04-22 1994-04-22 シリコンカーバイト薄膜層の形成方法及び形成装置 Withdrawn JPH07297137A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2021042472A (ja) * 2019-09-09 2021-03-18 シュトゥルム マシーネン ウント アラゲンバウ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングSturm Maschinen− & Anlagenbau GmbH 工作物を金属コーティングするコーティング・デバイスおよび方法

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