JPH07294279A - 撮影姿勢検出装置 - Google Patents

撮影姿勢検出装置

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JPH07294279A
JPH07294279A JP6106122A JP10612294A JPH07294279A JP H07294279 A JPH07294279 A JP H07294279A JP 6106122 A JP6106122 A JP 6106122A JP 10612294 A JP10612294 A JP 10612294A JP H07294279 A JPH07294279 A JP H07294279A
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image pickup
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JP6106122A
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Yoshito Narimatsu
義人 成松
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NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡素な構成で撮像装置の指向方向及び衛星の
姿勢を高精度に検出し、その検出値に基づいた正確な画
像補正を可能にする。 【構成】 温度変動などでの衛星の構造体の歪みがな
く、二次元センサ20の撮影指向方向が変位(取り付け
位置のずれ)していない場合、二次元センサ20上に結
像した特徴点が衛星移動に伴って同一列の画素上を移動
する。ここで温度変動などで構造体が歪み、二次元セン
サ20の撮影指向方向が変位した場合は、二次元センサ
20に結像した特徴点が衛星周回移動に伴って、同一列
の画素以外の他の画素上を移動する。特徴点が本来、移
動する同一列の画素上の結像と他の画素上の結像との信
号を処理して、その間隔から、アナログ信号処理回路2
2及びデジタル信号処理回路23を通じて、撮影指向方
向の変位を検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、飛行機、ロケット、衛
星等の飛翔体の撮像装置に利用し、この撮像装置の撮影
指向方向の変位とともに、飛翔体の姿勢を検出する撮影
姿勢検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、地球局では飛翔体、例えば、衛星
から送られてくる撮影姿勢検出データに基づいて衛星搭
載の撮像装置の撮影方向(指向方向)を算出し、衛星が
撮影した撮像画像の歪みを補正している。このような衛
星の姿勢検出には、太陽光を検出する太陽センサ、地球
からの赤外線などを検出する地球センサがあり、さら
に、近年は、高精度の姿勢位置可能なスタートラッカ
(スターセンサ)が用いられている。このスタートラッ
カは、例えば、特開昭60ー25900号公報に示され
るように高精度の衛星姿勢検出が可能であるが、観測す
る星の数が多く、高い分解精度の高画素数の撮像素子が
必要になる。また、撮影した星を比較する星の位置情報
の記憶容量が膨大になる。したがって、限られた装置を
搭載する衛星では、このスタートラッカはジャイロ、太
陽センサ、地球センサ等で検出した姿勢位置情報の補正
に用いる場合が多い。
【0003】図12は衛星からの地球の撮影状態を示す
斜視図である。図12において、この例は、地球Eを周
回する衛星2が、地上をベルト状Fに撮像装置3で撮影
し、その画像データを地球局に送信している。さらに、
スタートラッカ5で検出した計測データも地球局に送信
される。このスタートラッカ5は、例えば、高画素数の
CCDなどの二次元センサ上に天空の複数の星像を、レ
ンズ、プリズムなどの光学系を通じて結像し、その星の
位置(角度)を計測するとともに、この計測データが衛
星から地球局に送信される。地球局では、このスタート
ラッカ5が検出した星の位置情報を衛星の基準軸と比較
して、衛星の姿勢を算出している。
【0004】この場合、衛星の打ち上げ前に、スタート
ラッカ5の星の検出方向(指向方向)と撮像装置3の撮
像方向である指向方向の差の角度データを測定してい
る。この地球観測とともに、地球局で星の位置をスター
カタログ(星位置情報)から求める。このスターカタロ
グと衛星から送信されたスタートラッカ5で検出した星
の位置情報とを比較して、衛星の姿勢位置を検出してい
る。また、衛星姿勢位置データを用いて、撮像装置3の
撮影方向(指向方向)を算出し、この値に基づいて撮像
画像の歪み補正が行われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上述した
従来例のスタートラッカを用いた姿勢検出は、高画素数
のCCDなどの二次元センサが必要であり、その信号処
理が複雑である。また、図12に示す撮像装置3とスタ
ートラッカ5との間の構造体8の歪みが、周回移動中の
温度変化で変動して、撮像装置3の撮影指向方向が取り
付け位置のずれ(変位)してしまうことがある。この場
合、スタートラッカ5が検出した衛星姿勢データは正常
値を示しており、撮像装置3の撮影指向方向の取り付け
位置のずれ(変位)が地球局で判明せず、その変位に基
づいた正確な画像補正が出来ないという不都合がある。
【0006】本発明は、上述した事情にかんがみてなさ
れたものであり、簡素な構成で撮像装置の指向方向及び
飛翔体の姿勢が高精度に検出でき、その検出値に基づい
た正確な画像補正が可能になる撮影姿勢検出装置の提供
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、飛翔体に搭載されて撮影対
象物体を移動しながら撮影し、この撮像信号から撮影姿
勢を検出する撮影姿勢検出装置にあって、撮影対象物体
を撮映した撮像光を取り込む光学撮影手段と、結像した
光学撮影手段からの撮像光を光電変換した撮像信号を導
出する二次元光電変換素子と、移動に伴う光学撮影手段
からの撮像光が二次元光電変換素子上に結像した際の特
徴点の移動状態から、二次元光電変換素子を含む光学撮
影手段の撮影指向方向を検出する撮影姿勢検出手段とを
備える構成としてある。
【0008】請求項2記載の撮影姿勢検出装置は、二次
元光電変換素子に、複数の画素が並行して配置される固
体撮像素子を用い、かつ、この固体撮像素子を含む光学
撮影手段の配置位置が所定位置にあって撮影指向方向が
変位していない場合に、固体撮像素子に結像した特徴点
が飛翔体移動に伴って同一列の画素上を移動するととも
に、固体撮像素子を含む光学撮影手段の配置位置が所定
位置からずれて、撮影指向方向が変位した場合は、固体
撮像素子に結像した特徴点が飛翔体移動に伴って、同一
列の画素以外の他の画素上を移動し、撮影姿勢検出手段
が同一列の画素上に結像する特徴点と他の画素上に結像
する特徴点の信号を処理し、二つの特徴点の間隔を求め
て光学撮影手段の撮影指向方向を検出する構成としてあ
る。
【0009】請求項3記載の撮影姿勢検出装置は、光学
撮影手段からの撮像光を一方又は他方に分岐し、この一
方を二次元光電変換素子に入射させる光学分岐手段と、
光学分岐手段で分岐した撮像光の他方が入射されて移動
しながら撮影した撮影対象物体の画像信号を導出する一
次元光電変換素子とを備える構成としてある。
【0010】請求項4記載の撮影姿勢検出装置は、一次
元光電変換素子の画素配置方向が撮影対象物体の移動方
向に直交して配置されて撮影対象物体を移動しながら帯
状に撮影するとともに、一次元光電変換素子に、二次元
光電変換素子の画素列が光学的に直交して配置される構
成としてある。
【0011】
【作用】上記構成からなる請求項1〜4記載の撮影姿勢
検出装置は、例えば、温度変動などでの飛翔体の構造体
に歪みがなく、二次元光電変換素子である固体撮像素子
を含む光学撮影手段の撮影指向方向が変位していない場
合、固体撮像素子に結像した特徴点が飛翔体移動に伴っ
て同一列の画素上を移動する。ここで温度変動などで構
造体の歪み、固体撮像素子を含む光学撮影手段の撮影指
向方向が変位した場合は、固体撮像素子に結像した特徴
点が飛翔体移動に伴って、同一列の画素以外の他の画素
上を移動する。この特徴点が移動する同一列の本来の画
素上の結像と他の画素上の結像の信号の間隔から光学撮
影手段の撮影指向方向の変位を示す撮影姿勢検出データ
が得られる。したがって、複雑な姿勢検出装置、例え
ば、高精度の撮像装を行うスタートラッカなどを用いた
姿勢検出に比較して、撮像装置の撮影指向方向の検出が
簡素な構成で高精度に得られる。
【0012】
【実施例】次に、本発明の撮影姿勢検出装置の実施例に
ついて図面を参照しながら説明する。図1は本発明の撮
影姿勢検出装置における実施例の構成を示すブロック図
である。図1において、この例は衛星に搭載され、図示
しない地球の地上を撮影する地球撮像部Aと、この地球
撮像部Aの撮像方向である指向方向又は衛星自体の姿勢
を検出する撮影姿勢検出部Bと、地球撮像部Aからの画
像データと撮影姿勢検出部Bからの撮影姿勢検出データ
とを合成して図示しない地球局に送信する送信処理部C
が設けられている。
【0013】地球撮像部Aは、光学系を構成し、地球撮
像光を取り込むための対物レンズ12と、この対物レン
ズ12からの地球撮像光を分岐するハーフミラー(又は
プリズム)13と、ハーフミラー13からの撮像光が結
像し、その光電変換の画像信号を読みだし信号に基づい
て出力するCCDなどのラインセンサ14とが設けられ
ている。さらに、ラインセンサ14からの画像信号を増
幅して出力する増幅器15と、この増幅器15からの画
像信号をデジタル化して出力するアナログ信号処理回路
16と、アナログ信号処理回路16からのデジタル画像
信号をテレメトリなどのデータとともにフォーマット化
し、また、スクランブル処理などを施した画像データを
出力するデジタル信号処理回路17とが設けられてい
る。
【0014】撮影姿勢検出部Bは、ハーフミラー13か
らの地球撮像光が結像し、この結像を光電変換した画像
信号を読みだし信号に基づいて出力するCCDなどの二
次元センサ20と、この二次元センサ20からの画像信
号を増幅して出力する増幅器21と、この増幅器21か
らの画像信号をデジタル化して出力するアナログ信号処
理回路22とが設けられている。さらに、アナログ信号
処理回路22からのデジタル化画像信号をテレメトリな
どのデータとともにフォーマット化し、また、スクラン
ブル処理などを施した撮影姿勢検出データを出力するデ
ジタル信号処理回路23とを備えている。
【0015】この撮影姿勢検出部Bは、以降で説明する
二次元センサ20への特徴点の結像位置から地球撮像部
Aの撮影指向方向の変位又は衛星姿勢の変位を検出した
撮影姿勢検出データを出力する。
【0016】送信処理部Cは、地球撮像部Aのデジタル
信号処理回路17で処理した画像データと撮影姿勢検出
部Bのデジタル信号処理回路23からの撮影姿勢検出デ
ータを合成する合成器30と、この合成器30からの合
成データに変調を施して規定周波数の送信電力を送出す
る送信機31と、この送信機31からの送信電力を地球
局に電波送信するパラボラアンテナ32とが設けられて
いる。
【0017】図2はラインセンサ14と二次元センサ2
0との光学的配置状態を示す図である。図2において、
ラインセンサ14はハーフミラー13からの地球撮像光
が、その長手方向に入力されるように配置される。これ
に対して数十画素の二次元センサ20は、その長手方向
が、ラインセンサ14の中央部に直交し、かつ、ハーフ
ミラー13で分岐した地球撮像光が結像するように配置
されている。この場合、ラインセンサ14は、従前の図
12に示したようにベルト状Fの周回移動方向に対して
直交して配置されている。
【0018】図3は、図1示す衛星からの画像データを
処理する地球局における画像処理系を示すブロック図で
ある。図3において、衛星のパラボラアンテナ32から
の電波を受信するパラボラアンテナ40と、パラボラア
ンテナ40からの受信信号を周波数変換し、また、復調
した画像データと撮影姿勢検出データを出力する受信部
41と、同期処理を行う同期回路42とが設けられてい
る。さらに、画像データを記録テープTPに記録するデ
ータレコーダ43と、データレコーダ43からの画像デ
ータに対して、撮影姿勢検出データに基づいた補正など
を行う画像データ処理計算機44と、画像データ処理計
算機44の処理画像を表示するディスプレイ45と、画
像データ処理計算機44の処理画像を写真として作成す
る写真装置46とが設けられている。
【0019】次に、この実施例の構成における動作につ
いて説明する。図1において、地球撮像部Aでは、光学
系の対物レンズ12を通じて地球撮像光を取り込み、ハ
ーフミラー13をで分岐した地球撮像光がラインセンサ
14に結像し、光電変換した画像信号を読みだし信号に
基づいて出力する。この画像信号を、増幅器15で増幅
してアナログ信号処理回路16に出力する。アナログ信
号処理回路16では、増幅器15からの画像信号をデジ
タル化してデジタル信号処理回路17に出力する。この
デジタル信号処理回路17ではデジタル画像信号をテレ
メトリなどのデータとともにフォーマット化し、また、
スクランブル処理などを施した画像データを出力する。
【0020】一方、光学系のハーフミラー13で分岐し
た地球撮像光は、撮影姿勢検出部Bの二次元センサ20
にも結像するように入射される。二次元センサ20は、
以降で詳細に説明する撮影姿勢検出データに対応した画
像信号を図示しない駆動回路からの読みだし信号に基づ
いて出力する。この画像信号を、増幅器21で増幅して
アナログ信号処理回路22に出力する。アナログ信号処
理回路22では、増幅器21からの画像信号をデジタル
化してデジタル信号処理回路23に出力する。このデジ
タル信号処理回路23ではデジタル画像信号をテレメト
リなどのデータとともにフォーマット化し、さらに、ス
クランブル処理などを施した撮影姿勢検出データを出力
する。
【0021】以下、撮影姿勢検出データの検出について
説明する。ラインセンサ14と二次元センサ20は、図
2に示すように光学的に直交するように配置されてい
る。地球撮像部Aは従前の図12に示したように地球を
周回しながら、その地上をベルト状Fに対物レンズ1
2、ハーフミラー13を通じてラインセンサ14に結像
して撮影している。ラインセンサ14は図2に示すよう
に衛星の周回方向M(移動方向)に対して90度直交し
て配置されており、その地上をベルト状Fに撮影した撮
像(結像)電荷を高速の読みだし信号で読みだして連続
画像を形成する。
【0022】したがって、ラインセンサ14の中央部に
結像した、特定の地上撮影物体(以下、特徴点と記載す
る)は、ラインセンサ14を読みだす取り込み時間よ
り、長い時間で二次元センサ20が取り込むと、衛星の
周回方向Mの移動に伴って、二次元センサ20の長手方
向の同一列の画素上を移動する。
【0023】図4は、この二次元センサ20における特
徴点の移動状態を示す図である。図4(a)において、
例えば、ラインセンサ14の中央部に結像した特徴点P
は、衛星の周回移動に伴って図4(b)及び図4(c)
に示すように特徴点P1が同一列の画素列20a上を特
徴点P2,P3として移動し、撮影姿勢が正常な検出状
態を示している。
【0024】すなわち、図1に示した地球撮像部Aの光
学系と、そのラインセンサ14の結像が正確に位置し、
地球撮影の指向方向及び衛星姿勢が正常であることを示
している。これは、例えば、従前の図12に示したよう
に、当該撮像装置と図示しないスタートラッカとの間の
構造体に、温度変動などの歪みが発生せずに、撮像装置
の撮像方向(光学系の撮影方向)である指向方向が正常
であることを示している。結果的にスタートラッカの指
向方向と撮像装置の指向方向の差の角度データは、当該
衛星の打ち上げ前に計測した角度データと違っていない
ことになる。この二次元センサ20上の特徴点Pの移動
(読み取り)状態をデジタル信号処理回路17で算出
し、その撮影姿勢検出データとして地球局に送信する。
【0025】次に、図1に示した地球撮像部Aの光学系
とラインセンサ14及び二次元センサ20の結像位置が
ずれた場合について説明する。これは撮像装置の撮像方
向(光学系の撮影方向)である指向方向が変位した場合
と、衛星姿勢が変位した場合とがある。スタートラッカ
の指向方向を示す計測データに狂いがない場合は、撮像
装置の指向方向のみが変位している。また、スタートラ
ッカの計測データに狂いがある場合は、衛星姿勢が変位
して、その撮像装置の指向方向も変位した場合である。
【0026】図5は地球撮像部Aの光学系とラインセン
サ14及び二次元センサ20が右上がりに、その配置位
置が変位した際の検出状態を示す模式図である。図5
(a)中に一点鎖線で示すように、ラインセンサ14は
地球を周回し、そのベルト状Fの撮影方向に光学的に直
交して配置されるが、ここでラインセンサ14及び二次
元センサ20が実線で示すように右上がりに変位した場
合は、ラインセンサ14の中央部に結像した特徴点P5
は、正常時に同一列の画素列20a上を特徴点P6a,
P7aとして移動するのに対して、衛星の周回移動に伴
って図5(b)及び図5(c)に示すように中心画素か
ら右側に変位した画素上を特徴点P6b,P7bとして
移動することになる。
【0027】この場合、図1に示した地球撮像部Aの光
学系とラインセンサ14及び二次元センサ20が実線で
示すように右上がりに変位したことを示している。ここ
でスタートラッカの指向方向を示す計測データに狂いが
ない場合は、撮像装置のみの指向方向が変位している。
また、スタートラッカの計測データに狂いがある場合
は、衛星姿勢が変位して、その撮像装置の指向方向も変
位した場合である。
【0028】図6は地球撮像部Aの光学系とラインセン
サ14及び二次元センサ20が左上がりに、その配置位
置が変位した際の検出状態を示す模式図である。図6に
おいて、この場合も、図5に示した右上がりと同様に、
ラインセンサ14の中央部に結像した特徴点P10は、
衛星の周回移動に伴って、正常時に同一列の画素列20
a上を特徴点P11a,P12aとして移動するのに対
して、中心画素から左側に変位した画素を特徴点P11
b,P12bとして移動してしまう。
【0029】図7は地球撮像部Aの光学系とラインセン
サ14及び二次元センサ20が右側に平行して瞬時的に
変位した際の検出状態を示す模式図である。図7におい
て、この場合も、ラインセンサ14の中央部に結像した
特徴点P13は、衛星の周回移動に伴って正常時に同一
列の画素列20a上を特徴点P14a,P15aとして
移動するのに対して、ラインセンサ14の位置が特徴点
P13と、特徴点P14aの取り込み間で、一点鎖線で
示す右側に瞬時的に変位した場合、特徴点P14aが、
中央画素列の左側の特徴点P14bの画素列に変位し、
かつ、この画素列上を次の読み取り時に特徴点P15b
として移動してしまう。
【0030】図8は地球撮像部Aの光学系とラインセン
サ14及び二次元センサ20が左上側に平行して変位し
た際の検出状態を示す模式図である。図8において、こ
の場合、ラインセンサ14の中央部に結像した特徴点P
18は、衛星の周回移動に伴って正常時に同一列の画素
列20a上を特徴点P19,P20として移動するのに
対して、ラインセンサ14が特徴点P18と、特徴点P
19の取り込み間で左上に瞬時的に変位した場合、特徴
点P19が、中央画素列の右側の特徴点P21の画素列
に変位し、この画素列上を次の読み取り時に特徴点P2
2として移動する。ラインセンサ14がの中央部から左
上側に変位した位置の特徴点P21として結像し、この
特徴点P21の画素列を特徴点P22として移動してし
まう。
【0031】図9は、図5及び図6の二次元センサ20
の横方向に検出が変位した状態を説明するための図であ
り、また、図10は、進行方向に検出が変位した状態を
説明するための図である。地球撮像部Aの光学系とライ
ンセンサ14及び二次元センサ20が右上がり又は左上
がりに変位した場合、図9に示すように横方向の変位が
検出され、さらに、図10に示すように進行方向の変位
が、進行方向に対する時間t1,t2が異なってくる。
このように、横方向及び進行方向が異なる特徴点Pの変
位を二次元センサ20上で検出することによって、地球
撮像部Aの撮影指向方向の変位又は衛星姿勢の変位が検
出される。
【0032】このようにして検出したデジタル信号処理
回路23からの撮影姿勢検出データはデジタル信号処理
回路17からの画像データとともに合成器30で合成さ
れ、送信機31で変調を施して規定周波数の送信電力に
増幅した後に、パラボラアンテナ32を通じて地球局に
送信する。地球局では、パラボラアンテナ40からの受
信信号を受信部41で周波数変換し、また、復調した画
像データと撮影姿勢検出データを出力する。画像データ
処理計算機44で画像データを撮影姿勢検出データに基
づいて補正する。
【0033】図11はこの画像データの補正の状態を説
明するための図である。図11(a)はラインセンサ1
4の画像データを示し、図11(b)は撮影姿勢検出デ
ータを示している。また、図11(c)は撮影姿勢検出
データに基づいて画像データを補正した状態を示してい
る。図11(a)に示すラインセンサ14からの画像デ
ータは、ラインセンサ14の配置位置の変位に基づいて
変形したデータとなっている。例えば、地上の道路は補
正後は図11(c)に示すように略直線の道路Rcであ
る。図11(a)に示す変形した画像データ(道路R
a)は、図11(c)に示す撮影姿勢検出データRbに
基づいて画像データ処理計算機44の画像処理で補正し
て図11(c)に示す略直線の道路Raに修正される。
【0034】なお、この実施例では、二次元センサ20
の画素上の特徴点の読み取りによって、姿勢検出を行っ
ているため、高速の姿勢検出が可能となる。また、搭載
するスタートラッカの計測データに狂いがない場合は、
衛星姿勢に変化がなく、撮像装置と図示しないスタート
ラッカとの間の構造体に、温度変動などの歪みが発生し
て、撮像装置の撮像指向方向のみの変位であることが判
明する。したがって、予め衛星の打ち上げ前に計測した
スタートラッカの星の検出方向(指向方向)と撮像装置
の撮像指向方向との差の角度データとの誤差を補正し
て、より正確な画像処理が可能になる。また、この実施
例では、衛星をもって説明したが、飛行機などにも、そ
のまま適用できる。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1〜4記載
の撮影姿勢検出装置は、二次元光電変換素子である固体
撮像素子を含む光学撮影手段の撮影指向方向が変位して
いない場合、固体撮像素子に結像した特徴点が飛翔体移
動に伴って同一列の画素上を移動する。また、変位が生
じた場合は、固体撮像素子に結像した特徴点が飛翔体移
動に伴って、同一列の画素以外の他の画素上を移動し、
この画素の結像信号の間隔から光学撮影手段の撮影指向
方向の変位を示す撮影姿勢検出データを得ているため、
簡素な構成で撮像装置の撮影指向方向及び衛星姿勢が高
精度に検出できるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の撮影姿勢検出装置における実施例の構
成を示すブロック図である。
【図2】図1に示すラインセンサと二次元センサの光学
的配置状態を示す図である。
【図3】図1示す衛星からの画像データを処理する地球
局における画像処理系を示すブロック図である。
【図4】実施例にあって、二次元センサにおける特徴点
の移動状態を示す図である。
【図5】実施例にあって、ラインセンサ及び二次元セン
サが右上がりに、その配置が変位した際の検出状態を示
す模式図である。
【図6】実施例にあって、ラインセンサ及び二次元セン
サが左上がりに、その配置が変位した際の検出状態を示
す模式図である。
【図7】実施例にあって、ラインセンサ及び二次元セン
サが右側に平行して瞬時的に変位した際の検出状態を示
す模式図である
【図8】実施例にあって、ラインセンサ及び二次元セン
サが左上側に平行して瞬時的に変位した際の検出状態を
示す模式図である。
【図9】実施例にあって、二次元センサが横方向に変位
した際の検出状態を説明するための図である。
【図10】実施例にあって、進行方向に検出が変化した
状態を説明するための図である。
【図11】実施例にあって、画像データの補正の状態を
説明するための図である。
【図12】従来例にあって、衛星からの地球の撮影状態
を示す斜視図である。
【符号の説明】
A 地球撮像部 B 撮影姿勢検出部 C 送信処理部 12 対物レンズ 13 ハーフミラー 14 ラインセンサ 15,21 増幅器 16,22 アナログ信号処理回路 17,23 デジタル信号処理回路 20 二次元センサ 20a 画素列 30 合成器 31 送信機 32 パラボラアンテナ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 飛翔体に搭載されて撮影対象物体を移動
    しながら撮影し、この撮像信号から撮影姿勢を検出する
    撮影姿勢検出装置にあって、 撮影対象物体を撮映した撮像光を取り込む光学撮影手段
    と、 結像した前記光学撮影手段からの撮像光を光電変換した
    撮像信号を導出する二次元光電変換素子と、 移動に伴う前記光学撮影手段からの撮像光が前記二次元
    光電変換素子上に結像した際の特徴点の移動状態から、
    前記二次元光電変換素子を含む光学撮影手段の撮影指向
    方向を検出する撮影姿勢検出手段と、 を備えることを特徴とする撮影姿勢検出装置。
  2. 【請求項2】 二次元光電変換素子に、複数の画素が並
    行して配置される固体撮像素子を用い、かつ、この固体
    撮像素子を含む光学撮影手段の配置位置が所定位置にあ
    って撮影指向方向が変位していない場合に、前記固体撮
    像素子に結像した特徴点が飛翔体移動に伴って同一列の
    画素上を移動するとともに、前記固体撮像素子を含む光
    学撮影手段の配置位置が所定位置からずれて、撮影指向
    方向が変位した場合は、前記固体撮像素子に結像した特
    徴点が飛翔体移動に伴って、前記同一列の画素以外の他
    の画素上を移動し、撮影姿勢検出手段が前記同一列の画
    素上に結像する特徴点と他の画素上に結像する特徴点の
    信号を処理し、二つの特徴点の間隔を求めて前記光学撮
    影手段の撮影指向方向を検出することを特徴とする請求
    項1記載の撮影姿勢検出装置。
  3. 【請求項3】 光学撮影手段からの撮像光を一方又は他
    方に分岐し、この一方を二次元光電変換素子に入射させ
    る光学分岐手段と、 前記光学分岐手段で分岐した撮像光の他方が入射されて
    移動しながら撮影した撮影対象物体の画像信号を導出す
    る一次元光電変換素子と、 を備えることを特徴する請求項1記載の撮影姿勢検出装
    置。
  4. 【請求項4】 一次元光電変換素子の画素配置方向が撮
    影対象物体の移動方向に直交して配置されて撮影対象物
    体を移動しながら帯状に撮影するとともに、前記一次元
    光電変換素子に、二次元光電変換素子の画素列が光学的
    に直交して配置されることを特徴とする請求項1,2又
    は3記載の撮影姿勢検出装置。
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