JPH07292099A - ポリケトンの製造方法 - Google Patents

ポリケトンの製造方法

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JPH07292099A
JPH07292099A JP8280794A JP8280794A JPH07292099A JP H07292099 A JPH07292099 A JP H07292099A JP 8280794 A JP8280794 A JP 8280794A JP 8280794 A JP8280794 A JP 8280794A JP H07292099 A JPH07292099 A JP H07292099A
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JP
Japan
Prior art keywords
polyketone
ethylene
carbon monoxide
polymerization
mixture
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP8280794A
Other languages
English (en)
Inventor
Chihiro Ito
千尋 伊東
Katsuhiko Takatani
克彦 高谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
Application filed by Asahi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP8280794A priority Critical patent/JPH07292099A/ja
Publication of JPH07292099A publication Critical patent/JPH07292099A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 エチレンと一酸化炭素をラジカル開始剤の存
在下に希釈溶媒中で重合するポリケトンの製造方法にお
いて、エチレンと一酸化炭素の混合ガスを希釈溶媒中に
吹き込み、かつ吹き込むエチレンと一酸化炭素の混合ガ
スの標準状態における供給量をQ(リットル/分)、重
合圧力をP(kgfcm -2G )、用いる希釈溶媒の体積をV
0 (リットル)とした時に、r=Q/(P・V0 )…
(1)で規定されるrが0.005から0.2の範囲で
あることを特徴とするポリケトンの連続的製造方法であ
る。 【効果】 本発明の方法を用いることにより、エンジニ
アリング樹脂に好適なポリケトンを高収量で得ることが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エチレンと一酸化炭素
の混合物を原料とするポリケトンの製造方法に関する。
得られたポリケトンは、エンジニアリング樹脂として使
用される。
【0002】
【従来の技術】エチレンと一酸化炭素の混合物をラジカ
ル開始剤の存在下に重合するポリケトンの製造方法は、
米国特許第2495286号明細書に開示されている。
しかしながら、この特許およびその他の特許、例えば米
国特許第3689460号明細書および米国特許第36
94412号明細書に開示されている方法では、エンジ
ニアリング樹脂として好適なポリケトンを十分な収量で
得るために反応を500気圧以上の著しい高圧と高温の
下で実施しなければならなかった。
【0003】これを解決する方法としいて、特開昭53
−128690号公報では、0.2Mベンゼン溶液中で
測定し約60℃より高くない10時間半減期温度を有す
る有機酸のペルオキシエステルをラジカル開始剤とする
方法が開示されている。この方法によると重合圧力を低
減することが可能である。しかしながら、重合圧力を低
減させることは希釈溶液中に存在する単量体の濃度を低
減させるため、重合温度が低下してしまう。このため、
十分な収量で得るために長時間の反応が必要であり、十
分な重合速度が得られないという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、重合速度ガ
速く、かつ、エンジニアリング樹脂として好適な高重合
度ポリケトンを高収率で製造する方法を提供するもので
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、エチレンと一
酸化炭素をラジカル開始剤の存在下に希釈溶媒中で重合
するポリケトンの製造方法において、エチレンと一酸化
炭素の混合ガスを希釈溶媒中に吹き込み、かつ吹き込む
エチレンと一酸化炭素の混合ガスの標準状態における供
給量をQ(リットル/分)、重合圧力をP(kgfcm -2G
)、用いる希釈溶媒の体積をV0 (リットル)とした
時に、r=Q/(P・V0 )…(1)で規定されるrが
0.005から0.2の範囲であることを特徴とするポ
リケトンの連続的製造方法である。
【0006】rは0.005から0.2の範囲である。
rが0.005未満であると、供給されたエチレンと一
酸化炭素の混合物の反応容器内の分散が良好でないため
効果が発現しない。また、rが0.2を超えると、連続
的に供給されるエチレンと一酸化炭素の混合物による飛
沫同伴のため、ガス流量のコントロールが困難となり好
ましくない。
【0007】本方法によれば、重合圧力を著しく増加さ
せることなしに、高収率でポリケトンを得ることができ
るが、エンジニアリング樹脂として好適な高重合度のポ
リケトンを得るには、20から400kgfcm -2G の範囲
の圧力で、より好ましくは40から300kgfcm -2G の
範囲の圧力で重合を行う。供給するエチレンと一酸化炭
素の混合物の組成は、目的とするポリケトンの一酸化炭
素含有率に応じて任意に選択することができる。エンジ
ニアリング樹脂として好適なポリケトンを得るには、一
酸化炭素に対するエチレンのモル比で、0.05から5
の範囲であり、好ましくは0.1から3の範囲である。
供給するエチレンと一酸化炭素の混合物は、別途容器に
予め混合したものを用いても、反応槽内のガスをリサイ
クルしてもよい。反応槽内のガスをリサイクルする場合
は、重合反応による原料の消費のために生じる圧力低下
を補償するために、別途容器に混合したエチレンと一酸
化炭素の混合物を適宜追加してもよい。
【0008】重合の希釈溶媒としては、シクロヘキサ
ン、ヘキサン、ペンタン、オクタン、ベンゼン等の炭化
水素、炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、炭酸ジプロピル、
炭酸ジブチル等の炭酸エステル類、テトラヒドロフラ
ン、テトラヒドロピラン、1、4−ジオキサン、1、3
−ジオキサン、1、3−ジオキソラン等の環状エーテル
類、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジブチル
エーテル等のエーテル類の1種以上を使用することがで
きる。特に好適な重合希釈剤は、炭酸ジメチル、炭酸ジ
エチル、1,4−ジオキサンである。
【0009】ラジカル開始剤として、ペルオキシジカー
ボネート系、ペルオキシエステル系、ジアシルペルオキ
シド系または、アゾ系開始剤が好適に用いられる。ここ
で、それぞれの系には、一分子中に−O−O−結合ある
いは、−N=N−結合を一個含むモノラジカル型開始
剤、一分子中に−O−O−結合あるいは、−N=N−結
合を二個含むバイラジカル型開始剤、一分子中に−O−
O−結合あるいは、−N=N−結合を三個以上含むポリ
マー型開始剤が含まれる。
【0010】モノラジカル型開始剤としては、例えば、
ジ−2−エチルヘキシルペルオキシジカ−ボネート、ジ
−n−プロピルペルオキシジカーボネート、ビス−(4
−t−ブチルシクロヘキシル)ペルオキシジカーボネー
ト、t−ブチルペルオキシイソブチレート、t−ブチル
ペルオキシピバレート、t−ヘキシルペルオキシネオヘ
キサネート、イソブチルペルオキシド、オクタノイルペ
ルオキシド、デカノイルペルオキシド、ラウリルペルオ
キシド、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロ
ニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチルニトリル、
2,2’−アオゾビス(2−シクロプロピルプロピオニ
トリル)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,
4’−ジメチルバレロニトリル)が好適に使用される。
【0011】バイラジカル型開始剤としては、例えば、
(α,α’−ビス−ネオデカノイルペルオキシ)ジイソ
プロピルベンゼン、2,5−ジメチルー2,5−ビス
(2−エチルヘキシルペルオキシ)ヘキサン、2,5−
ジメチルー2,5−ビス(ネオデカノイルペルオキシ)
ヘキサンが好適に用いられる。ポリマー型開始剤として
は、例えば、一般式(1)で表されるポリペルオキシジ
カーボネートが好適に用いられる。
【0012】
【化1】
【0013】ここで、nは、3から200の自然数、R
1 は、エーテル基、カーボネート基、エステル結合、飽
和炭素環または、芳香族環を含んでもよい炭素数3から
50の両末端がそれぞれ1級、2級または3級炭素であ
る炭化水素基を表す。一般式(1)におけるnは、3か
ら200の範囲が好適であり、さらに好ましくは3から
100の範囲である。nが3未満の場合、高重合度の重
合体が得られず、200を超えると溶媒への溶解度が低
下する。
【0014】重合温度は、用いるラジカル開始剤の種類
に応じて任意に選択することができる。エンジニアリン
グ樹脂として好適な高重合度のポリケトンを得るための
重合温度は30から150℃の範囲であり、好ましくは
50から120℃である。
【0015】
【実施例1】エチレンと一酸化炭素の混合ガスを底部か
ら吹き込むためのノズルを取り付けた容量1リットルの
撹拌機付ステンレス製オートクレーブに、溶媒としてn
−ヘキサン800ml、ラジカル開始剤として、ジ−2
−エチルヘキシルペルオキシジカ−ボネート(日本油脂
(株)製 商品名パーロイルOPP、70重量%炭化水
素溶液)1.98gを仕込み、続いてエチレン/一酸化
炭素モル比1/1の混合ガスを室温で気相圧力90kgfc
m -2G となるように仕込んだ。撹拌機で内容物を撹拌し
ながら内容温度が50℃となるまでオートクレーブを熱
媒で加熱し、気相圧力を90kgfcm -2G に保つようにガ
スを一部放出しながら、吹き込み用ノズルを通じてエチ
レン/一酸化炭素モル比1/1の混合ガスを数式(1)
で定義されるrが0.05となるように反応容器に吹き
込みを開始した。吹き込み開始後、さらにオートクレー
ブを熱媒で加熱し、内容液温54℃まで昇温し、1時間
反応させた。反応終了後、オートクレーブを冷却し、系
内を大気圧まで落圧した。内容物から固形物を濾別し、
得られた固形物を80℃で3時間減圧乾燥して白色の粉
末を得た。得られた粉末の収量は15.1gであった。
数式(2)で定義する重合速度を求めると、18.9g
/(リットル・時間)である。
【0016】重合速度(リットル・時間)=ポリマー収
量(g)/{溶媒量(リットル)×反応時間(時間)}
…(2)
【0017】
【実施例2】エチレンと一酸化炭素の混合物を数式
(1)で定義されるrが0.02となるように反応容器
に吹きんだ以外は実施例1と同じ条件で反応を行った。
反応終了後、実施例1と同じ操作を行い白色粉末を得
た。得られた粉末の収量は10.7gであった。数式
(2)で与えられる重合速度は13.3g/(リットル
・時間)である。
【0018】
【実施例3】溶媒として炭酸ジメチル800mlを用
い、当初に仕込むエチレンと一酸化炭素の混合物のエチ
レン/一酸化炭素モル比1/2とし、この混合物を数式
(1)で定義されるrが0.06となるように反応容器
に仕込んだ以外は実施例1と同じ条件で反応を行った。
反応終了後、内容物にn−ヘキサンを加えて固形物を濾
別し、得られた固形物を80℃で3時間減圧乾燥して白
色粉末を得た。得られた粉末の収量は35.4gであっ
た。数式(2)で与えられる重合速度は44.3g/
(リットル・時間)である。
【0019】
【比較例1】エチレンと一酸化炭素の混合物の連続的な
供給をせず、反応中に気相圧力を90kgfcm -2G に保つ
ように混合物を気相部へ断続的に供給した以外は実施例
1と同じ条件で反応を行った。実施例1と同じ操作を行
い白色粉末を得た。得られた粉末の収量は5.9gであ
った。数式(2)で与えられる重合速度は、7.4g/
(リットル・時間)である。
【0020】
【比較例2】エチレンと一酸化炭素の混合物の連続的な
供給をせず、反応中に気相圧力を90kgfcm -2G に保つ
ように混合物を気相部へ断続的に供給した以外は実施例
2と同じ条件で反応を行った。実施例2と同じ操作を行
い白色粉末を得た。得られた粉末の収量は13gであっ
た。数式(2)で与えられる重合速度は16.3g/
(リットル・時間)である。
【0021】以上の結果を表1にしめす。
【0022】
【表1】
【0023】
【発明の効果】本発明の方法を用いることにより、エン
ジニアリング樹脂に好適なポリケトンを高収量で得るこ
とができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレンと一酸化炭素をラジカル開始剤
    の存在下に希釈溶媒中で重合するポリケトンの製造方法
    において、エチレンと一酸化炭素の混合ガスを希釈溶媒
    中に吹き込み、かつ吹き込むエチレンと一酸化炭素の混
    合ガスの標準状態における供給量をQ(リットル/
    分)、重合圧力をP(kgfcm -2G )、用いる希釈溶媒の
    体積をV0 (リットル)とした時に、r=Q/(P・V
    0 )…(1)で規定されるrが0.005から0.2の
    範囲であることを特徴とするポリケトンの連続的製造方
JP8280794A 1994-04-21 1994-04-21 ポリケトンの製造方法 Withdrawn JPH07292099A (ja)

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JP8280794A JPH07292099A (ja) 1994-04-21 1994-04-21 ポリケトンの製造方法

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0830932A2 (en) 1996-09-18 1998-03-25 Kuraray Co., Ltd. Blow molded polyalcohol container

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP0830932A2 (en) 1996-09-18 1998-03-25 Kuraray Co., Ltd. Blow molded polyalcohol container

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Legal Events

Date Code Title Description
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20010703