JPH0729018B2 - 希ガスホ−ルドアツプ装置の活性炭吸着性能試験方法 - Google Patents

希ガスホ−ルドアツプ装置の活性炭吸着性能試験方法

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JPH0729018B2
JPH0729018B2 JP61048371A JP4837186A JPH0729018B2 JP H0729018 B2 JPH0729018 B2 JP H0729018B2 JP 61048371 A JP61048371 A JP 61048371A JP 4837186 A JP4837186 A JP 4837186A JP H0729018 B2 JPH0729018 B2 JP H0729018B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、原子力発電所の気体廃棄物処理設備として使
用される希ガスホールドアツプ装置において、活性炭吸
着塔のホールドアツプ性能確認に好適な活性炭吸着性能
試験方法に関するものである。
〔従来の技術〕
原子力発電所の気体廃棄物処理設備は、大きく分ける
と、排ガス処理システムと希ガスホールドアツプシステ
ムから構成されている。
原子力発電所の気体放射性同位元素廃棄物(以下、気体
廃棄物と称す)は、主に原子炉起動時に復水器の真空度
を真空ポンプによつて上げるときに抽出される。化学的
には元素周期表0族に属する希ガス廃棄物(後えば、ヘ
リウム,ネオン,アルゴン,クリプトン,キセノン,ラ
ドンなど)とそれ以外の気体廃棄物に分けられる。この
うち、0族以外の気体廃棄物は、第1図に示す排ガス予
熱器1,再結合器2,排ガス復水器3,除湿冷却器4,排ガス減
衰管5から構成されている排ガス処理システムを介して
人体に影響のない放射能濃度まで低減される。しかし、
元素周期表0族に族する希ガス廃棄物(以下、希ガスと
称す)は、排ガス処理システムを介しただけでは人体に
影響のない放射能濃度まで低減することができず、第2
図に示す、除湿冷却器6,脱湿塔7,メツシユフイルター8,
活性炭吸着塔9,後置フイルター10から構成されている希
ガスホールドアツプシステムを介して人体に影響を与え
ない放射能濃度まで低減している。ここで、特に希ガス
の放射能濃度を低減する要素は活性炭吸着塔9内に装置
されている活性炭である。
軽水炉原子力発電システムにおいて、希ガス放射性同位
元素の発生は、外部からの特別な介入がない限りは、軽
水炉原子力発電の燃料であるウランの核分裂による生成
物だけである。
ウラン燃料は、燃料棒被覆管によつて保護されており、
この燃料棒被覆管が破損しない限り、気体廃棄物処理設
備に希ガス廃棄物に放出されることはないが、万一の燃
料棒被覆管破損事故に備えて人体に影響を与えない放射
能濃度まで低減するために必要なシステムとなつてい
る。
この希ガスホールドアツプシステム内の活性炭吸着塔に
装着されている活性炭の吸着性能を確認する試験は、従
来原子力発電所の定期検査中に実施している。
この試験は、希ガスホールドアツプシステム内の活性炭
吸着塔を核分裂生成物であるキセノン(以下133Xeと称
す)がどのくらいの時間で通過するのかを測定し、その
通過時間(これをホールドアツプ時間と称している)を
測定することによつて活性炭吸着塔内活性炭の吸着性能
を確認している。
活性炭吸着塔を通過する時間は核種によって異なるが、
133Xeの場合はホールドアツプ時間27日以上が合否の判
定置となつており、ホールドアツプ時間がこれ以下の場
合は活性炭の吸着性能が満足されていないことになる。133 Xeは、主にウランの核分裂によつて生成される希ガ
ス放射性同位元素であるが、活性炭によるホールドアツ
プ時間が非常に長く前述したように、ホールドアツプ時
間の判定値が27日以上で、定期検査中に実施したとする
と1ケ月もかかるのに対して、133Xeと同じ0族に属す
る希ガス放射性同位元素であるクリプトン(以下、85Kr
と称す)は、核分裂生成物ではあるがホールドアツプ時
間が比較的短く、判定値は40時間以上であるため、従来
の試験方法では、活性炭の吸着性能を確認する希ガス
は、133Xeではなく、85Krが使用される。
以下、第3図,第4図及び第5図によつて従来の活性炭
吸着性能確認試験方法を説明する。
第3図は、活性炭ホールドアツプ性能確認試験装置の概
略図である。この装置は、85Krの封入されているアンプ
ルを破壊しアンプル内の85Krを空気に同伴させて装置内
より希ガスホールドアツプシステム内吸着塔へ流出され
る希ガス導入装置11,85Kr導入時に吸い込む器を脱湿す
るドライヤ12,活性炭が充填され、85Krが逆流して直接
大気に排出されるのを防ぐ活性炭トラツプ13,吸着塔出
口よりサンプリングし、試験装置に導入後再度希ガスホ
ールドアツプシステムに戻すための真空ポンプ14,85Kr
に注入側及びサンプリング側の流量を測定する流量計1
5,β崩壊をする85Krのβ線を測定するための検出器であ
るGM管16,安定高圧電源を組み込みGM管16と直結して、
放射線を測定する放射線レートメータ17と放射線計算率
の変化を記録する記録計18から構成されている。
第4図は、活性炭ホールドアツプ性能確認試験系統図で
ある。
第5図は、85Krのホールドアツプ時間測定グラフであ
る。
以下、第4図及び第5図によつて、従来の活性炭ホール
ドアツプ性能確認試験システムを説明する。
第4図より、排ガス抽出器19を運転し、試験用空気入口
の空気流量が試験条件の流量となるように試験用仮設流
量計を調整する。
装置が安定した状態で希ガス導入装置11内の85Kr封入ア
ンプルを破壊する。
アンプルの破壊とほぼ同時刻にGM管16が85Krの放射線で
あるβ線を感知し、この時刻が活性炭吸着塔9入口で注
入時間となり放射線レートメータ17を介して記録計18に
記録される。85 Krは活性炭吸着塔9を通過後、試験装置内の真空ポン
プ14に引かれて装置に導入され、再度希ガスホールドア
ツプシステムに戻される。
このとき、活性炭吸着塔通過後の85Krは、吸着塔出口側
の装置内GM管16によつて感知され、放射線レートメータ
17を介して通過時間が記録される。第5図において、85
Krの放射線であるβ線をGM管が感知した検出最大値を0
時刻とし、吸着塔を通過し、吸着塔出口側にて再び85Kr
のβ線を感知した検出最大値までの通過時間が試験条件
下における85Krのホールドアツプ時間となる。
ここで、本試験方法において判定対象となるホールドア
ツプ時間は、 (1)試験条件下における85Krのホールドアツプ時間 (2)設計条件下における85Krのホールドアツプ時間 (3)試験条件下における133Xeのホールドアツプ時間 (4)設計条件下における133Xeのホールドアツプ時間 であり、85Krに対して判定値は40時間以上、133Xeに対
しての判定値は27日以上となつている。
すなわち、試験条件下、設計条件下における85Kr,133Xe
のホールドアツプ時間が85Kr,133Xeそれぞれの判定値を
上まわつていれば活性炭の吸着性能が充分に満足されて
いる確認となる。
実際に本試験装置で実測されるのは、上記(1)の試験
条件下における85Krのホールドアツプ時間だけであり、
(2)〜(3)のホールドアツプ時間は(1)のホール
ドアツプ時間を補正して補正グラフ及び計算式によつて
求められる。
したがつて、本試験方法においては、ホールドアツプ時
間の測定以外に、次の〜のパラメータも必ず測定も
しくは計算しておく。
平均ホールドアツプ時間(2回以上測定した場
合):T(hr) 平均系統流量:F(Nm3/hr) 活性炭充填量:M(ton) 平均吸着塔温度:t(℃) 平均吸着塔圧力:P(kg/cm2G) 以下、第6図,第7図及び第8図によつて本試験結果の
評価手順を説明する。
第6図,第7図及び第8図は、それぞれ、動的吸着平衡
定数の圧力依存性,動的吸着平衡定数の温度依存性,動
的吸着平衡定数の比K(Xr)/K(Kr)グラフである。85 Krの試験条件下におけるホールドアツプ時間を実測し
これを基準に、設計条件下における85Krのホールドアツ
プ時間,試験条件下における133Xeのホールドアツプ時
間,設計条件下における133Xeのホールドアツプ時間を
第6図,第7図,第8図の補正グラフ及び計算式によつ
て求める。
活性炭吸着塔でのホールドアツプ時間は次の(1)式で
表わされる。
ここで、 T:平均ホールドアツプ時間(hr) M:活性炭充填量(ton) F:平均系統流量(Nm3/hr) K:動的吸着平衡定数 (1)式より、 (2)式に、試験条件下におけるホールドアツプ時間の
測定値を代入すると、試験条件下における85Krの動的吸
着平衡定数K(Kr)が求まる。
試験条件下で求めたK(Kr)を設計条件下の圧力及び温
度に補正するための、85Kr動的吸着平衡定数K′(Kr)
は、(3)式で表わされる。
ここで、 α:圧力補正係数〔(試験圧力下のK)/(設計圧力下
のK)〕 β:温度補正係数〔(試験温度下のK)/(設計温度下
のK)〕 α,βは第6図及び第7図から求まる。
第6図の補正グラフより設計圧力における圧力補正係数
は1であり、試験圧力における圧力補正係数はαとな
る。
同様にして、第7図の補正グラフから温度補正係数がβ
となる。
これらのことから、設計条件下における85Krのホールド
アツプ時間T′(Kr)は(4)式より求まる。
次に、85Krの試験及び設計条件下におけるホールドアツ
プ時間から、133Xeの平均ホールドアツプ時間を求め
る。85 Krの試験条件下,設計条件下の動的吸着平衡定数K
(Kr),K′(Kr)と133Xeの試験条件下,設計条件下の
動的吸着平衡定数K(Xe),K′(Xe)の比は、第8図の
補正グラフから、 K(Xe)/K(Kr)=γ,K′(Xe)/K′(Kr)=γ′ となり、したがつて、 K(Xe)=γ・K(Kr),K′(Xe)=γ′・K(Kr) となる。
このことから、試験条件下における133Xeの平均ホール
ドアツプ時間T(Xe)と設計条件下における133Xeの平
均ホールドアツプ時間T′(Xe)はそれぞれ(5),
(6)式で求められる。
以上のことから、本試験によつて、 (1)試験条件下における85Krのホールドアツプ時間 (2)設計条件下における85Krのホールドアツプ時間 (3)試験条件下における133Xeのホールドアツプ時間 (4)設計条件下における133Xeのホールドアツプ時間 が実測及び計算値によつて求められ、85Krに対して判定
値40時間以上、133Xeに対して判定値27日以上を上まわ
つていれば活性炭の吸着性能が充分に満足されているこ
とが確認できる。
なお、本発明に関連する公知例としては、例えば特開昭
59−24294号公報のものがある。
〔発明が解決しようとする問題点〕
上記、従来技術は、GM管,85Krアンプル入り希ガス導入
装置,活性炭トラツプ,ドライヤ,流量計,真空ポン
プ,放射線レートメータ,記録計などから構成されてい
る活性炭ホールドアツプ性能確認試験装置を使用しての
性能確認試験であり、これは原子力発電所の定期検査期
間でなければ実施できず、作業工程,作業工数,装置費
用が増加するという問題があつた。
本発明の目的は、原子力発電所の定期検査の省力化を図
ることができる希ガスホールドアップ装置の活性炭吸着
性能試験方法を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
上記目的を達成する本発明の特徴は、原子炉から吐出さ
れた蒸気を凝縮する復水器より抽出された気体が供給さ
れる活性炭吸着塔を備えた希ガスホールドアップ装置の
活性炭吸着性能を試験する方法において、前記原子炉に
給水を供給する給水系に、放射線の照射により放射性希
ガスとなる非放射性希ガスを注入し、前記原子炉内での
放射線の照射によって前記非放射性希ガスから変換され
た前記放射性希ガスを、前記復水器を介して前記希ガス
ホールドアップ装置に導き、前記希ガスホールドアップ
装置に流入する前記放射性希ガス及びこれより流出する
前記放射性希ガスの各放射能濃度を測定し、これらの放
射能濃度を用いて前記希ガスホールドアップ装置の希ガ
スホールドアップ時間を求めることにある。
〔作用〕
非放射性希ガスを給水系から注入して原子炉内に導き、
ここで放射線の照射によって非放射性希ガスを放射性希
ガスに変換した後、放射性希ガスを復水器を介して希ガ
スホールドアップ装置に供給して希ガスホールドアップ
装置の希ガスホールドアップ時間を、求めるので、従来
のように復水器から希ガスホールドアップ装置への気体
の供給を停止して希ガスホールドアップ装置の活性炭吸
着性能試験を行うのではなく、復水器から希ガスホール
ドアップ装置への気体の供給を継続しながらその性能試
験を行うことができる。このため、活性炭吸着性能試験
を原子炉の運転中に行うことができ、この分、定期検査
の作業工程が簡略化できる。これは、原子力発電所の定
期検査の省力化を図ることができ、定期検査に要する作
業員を減らすことができる。
更に、非放射性希ガスを取り扱うので、従来のように放
射性希ガスを取り扱う必要がなく、安全性が向上する。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を第9図〜第14図により説明す
る。
第9図は、原子力発電所の主要系統図である。
原子力発電所の主要系統は、原子力燃料の核分裂による
熱エネルギーによつて水を沸騰させる容器の原子炉圧力
容器(RPV)20と、このとき発生した蒸気が流れる主蒸
気ライン21,この主蒸気によつて高圧タービン22と低圧
タービン23を回転させ、発電機24と励磁機25を直結させ
て電気を発生させるシステムとなつている。
このとき、仕事を終えた蒸気は、復水となつて復水器26
に一担貯蔵される。この復水は、低圧復水ポンプ27によ
つて昇圧され、復水ろ過脱塩器28,復水脱塩器29を通
り、浄化水となる。さらに、高圧復水ポンプ30によつて
昇圧され、給水加熱器31で昇温されたあと、給水ポンプ
32によつてRPVへ戻される。
これらの一連の流れの過程で、発生する気体廃棄物は、
復水器26より空気抽出器33によつて排ガス処理システム
34,希ガスホールドアツプシステム35に導かれ、放射能
濃度を充分に低減してからスタツク36から放出される。
本発明は、このシステムの流れをそのまま利用してい
る。
本発明は、化学的性質として元素周期表0族に属する希
ガスである、ヘリウム,ネオン,アルゴン,クリプト
ン,キセノン,ラドンのうち、特に天然に99.6%の存在
比で存在するアルゴン(以下40Arと称す)が、中性子の
照射によつて原子質量数41の希ガス放射性同位元素アル
ゴン(以下41Arと称す)に変化するという特徴を利用す
る。
原子炉給水系37,テストライン38に希ガス40Arの充填さ
れているボンベ39を接続する。
原子力発電所の運転中に接続バルブ40を閉にして、40Ar
を原子炉給水系へ注入する。40Arは、復水ろ過脱塩器2
8,復水脱塩器29を通り、給水ポンプ32によつて給水とと
もに昇圧されて、RPV20に流れ込む。このRPV内で、40Ar
は、RPV内の原子力燃料の核分裂時に発生する中性子の
照射を受け、希ガス放射性同位元素である41Arに変化す
る。41Arは、RPV20から主蒸気21を通つてタービン系22,
23に流れ、復水器26に到達する。復水器26に充填した41
Arは、空気抽出器33によつて、排ガス処理システム34,
希ガスホールドアツプシステム35に導かれる。
第10図,第11図により、本発明の活性炭吸着性能の試験
方法を説明する。
第10図は、希ガスホールドアツプシステムにおける活性
炭吸着性能の試験概略図である。
第11図は、41Arのホールドアツプ時間測定グラフであ
る。
希ガスホールドアツプシステムに導入された41Arは、除
湿冷却器6,脱湿塔7,メツシユフイルタ8を通つて、活性
炭吸着塔9へ流れる。このとき、希ガスホールドアツプ
システムに常設されている活性炭吸着塔9入口側GM管41
41Arを感知して放射能レベルを測定し、放射線レート
メータ42を介して記録計43に記録される。41Arは、活性
炭吸着塔を通過後、出口側GM管44によつて、再び感知さ
れ、入口側と同様に放射線レートメータ41を介して記録
計42に記録される。
第11図において、41Arの放射線であるβ線をGM管が感知
した検出最大値を0時刻とし、吸着塔を通過し、吸着塔
出口側で再び41Arのβ線を感知した検出最大値までの通
過時間が、試験条件下における41Arのホールドアツプ時
間となる。
ここで、本試験方法において判定対象となるホールドア
ツプ時間は、 (1)試験条件下における41Arのホールドアツプ時間 (2)設計条件下における41Arのホールドアツプ時間 (3)試験条件下における133Xeのホールドアツプ時間 (4)設計条件下における133Xeのホールドアツプ時間 であり、41Arに対して判定値は、約15時間以上、133Xe
に対しての判定値は27日以上となつている。
すなわち、試験条件下、設計条件下における41Ar,133Xe
のホールドアツプ時間が41Ar,133Xeそれぞれ判定値を上
まわつていれば活性炭の吸着性能が充分に満足されてい
る確認となる。
本試験方法で実測されるのは、従来技術と同様に、上記
(1)の試験条件下における41Arのホールドアツプ時間
だけであり、(2)〜(3)のホールドアツプ時間は
(1)のホールドアツプ時間を補正して、補正グラフ及
び計算式によつて求められる。
しがつて、本発明による試験方法においてもホールドア
ツプ時間の測定以外に、〜のパラメータも、従来技
術同様に必ず、測定もしくは計算しておく。
平均ホールドアツプ時間(2回以上測定した場
合):T(hr) 平均系統流量:F(Nm3/hr) 活性炭充填量:M(ton) 平均吸着塔温度:t(℃) 平均吸着塔圧力:P(kg/cm2・G) 以下、第12図〜第14図によつて本発明による試験結果の
評価手順を説明する。
評価手順は、従来技術による評価手順と同様であるが、
これまでの85Krから133Xeへのホールドアツプ時間の補
正を、41Arから133Xeへのホールドアツプ時間の補正へ
と変更する。
第12図〜第14図は、それぞれ動的吸着平衡定数の圧力依
存性,動的吸着平衡定数の温度依頼性,動的吸着平衡定
数の比K(Xe)/K(Ar)グラフである。41 Arの試験条件におけるホールドアツプ時間を実測しこ
れを基準に、設計条件下における41Arのホールドアツプ
時間,試験条件下における133Xeのホールドアツプ時
間,設計条件下における133Xeのホールドアツプ時間を
第12図〜第14図の補正グラフ及び計算式によつて求め
る。
活性炭吸着塔でのホールドアツプ時間は、(1)式で表
わされる。
ここで、 T:平均ホールドアツプ時間(hr) M:活性炭充填量(ton) F:平均系統流量(Nm3/hr) K:動的吸着平衡定数 (1)式から、 (2)式に、試験条件下におけるホールドアツプ時間の
測定値を代入すると、試験条件下における41Arの動的吸
着平衡定数K(Ar)が求まる。
試験条件下で求めたK(Ar)を設計条件下の圧力及び温
度に補正するための、41Ar動的吸着平衡定数K′(Ar)
は(3)式で表わされる。
ここで、 α′:圧力補正係数〔(試験圧力下のK)/(設計圧力
下のK)〕 β′:温度補正係数〔(試験温度下のK)/(設計温度
下のK)〕 α′,β′は、第12図及び第13図から求まる。第12図補
正グラフから設計圧力における圧力補正係数は1であ
り、試験圧力における圧力補正係数はα′となる。
同様にして、第13図補正グラフから温度補正係数がβ′
となる。これより、設計条件下における41Arのホールド
アツプ時間T′(Ar)は、(4)式より求まる。
次に、41Arの試験及び設計条件下におけるホールドアツ
プ時間から、133Xeの平均ホールドアツプ時間を求め
る。41 Arの試験条件下,設計条件下の動的吸着平均定数K
(Ar),K′(Ar)と133Xeの試験条件下,設計条件下の
動的吸着平衡定数K(Xe),K′(Xe)の比は、第14図補
正グラフから、 K(Xe)/K(Ar)=ε,K′(Xe)/K′(Ar)=ε′ したがつて、 K(Xe)=ε・K(Ar),K′(Xe)=ε′・K′(Ar) これより、試験条件下における133Xeの平均ホールドア
ツプ時間T(Xe)と設計条件下における133Xeの平均ホ
ールドアツプ時間T′(Xe)は、それぞれ(5),
(6)式で求められる。
以上のことから、本発明による本試験方法によつて、 (1)試験条件下における41Arのホールドアツプ時間 (2)設計条件下における41Arのホールドアツプ時間 (3)試験条件下における133Xeのホールドアツプ時間 (4)設計条件下における133Xeのホールドアツプ時間 が実測及び計算値によつて求められ、41Arに対して判定
値約15時間以上、133Xeに対して判定値27日以上を上ま
つていれば、活性炭の吸着性能が充分に満足されている
ことが確認できる。
現在、原子力発電所の定期検査時に実施している85Krに
よる活性炭ホールドアツプ性能確認試験装置を使用して
の試験工程は、装置の据付,復旧作業も含めて、約10日
程度を要していた。
本発明による実施例によれば、活性炭ホールドアツプ性
能確認試験が、原子力発電所の運転中に実施できるた
め、定期検査中での試験工程が不要となる。また、従来
この性能確認試験を実施するにあたつて、定期検査中に
装置の据付,復旧等に多大の工数を費やしていたが、本
実施例によると1/10程度に低減される。さらに、当然の
ことながら、これまで使用してきた85Kr活性炭ホールド
アツプ試験装置は不要となる。以上のことから、本実施
例を採用することにより、作業工程,作業工数,装置費
用の低減に多大の効果がある。
〔発明の効果〕
本発明によれば、希ガスホールドアップ装置の活性炭吸
着性能試験を原子炉の運転中に行うことができ、この
分、定期検査の作業工程が簡略化できる。従って、原子
力発電所の定期検査の省力化を図ることができ、定期検
査に要する作業員を減らすことができる。更に、非放射
性希ガスを取り扱うので、安全性が向上する。
【図面の簡単な説明】
第1図は排ガス処理システムの概略系統図、第2図は希
ガスホールドアツプ装置の概略系統図、第3図は活性炭
ホールドアツプ性能確認試験装置の概略系統図、第4図
は活性炭ホールドアツプ性能確認試験装置を備えた従来
の希ガスホールドアツプ装置の系統図、第5図は85Krホ
ールドアツプ時間測定線図、第6図は動的吸着平衡定数
の圧力依存性を示す線図、第7図は動的吸着平衡定数の
温度依存性を示す線図、第8図は動的吸着平衡定数の比
K(Xe)/K(Kr)を示す線図、第9図〜第14図は本発明
の一実施例を説明する図で、第9図は原子力発電所の主
要系統を示す図、第10図は活性炭吸着性能試験装置の概
略系統図、第11図は41Arのホールドアツプ時間測定を示
す線図、第12図は動的吸着平衡定数の圧力依存性を示す
線図、第13図は動的吸着平衡定数の温度依存性を示す線
図、第14図は動的吸着平衡定数の比K(Xe)/K(Kr)を
示す線図である。 1……排ガス予熱器、2……再結合器、3……排ガス復
水器、4……除湿冷却器、5……排ガス減衰管、6……
除湿冷却器、7……脱湿塔、8……メツシユフイルタ、
9……活性炭吸着塔、10……後置フイルタ、11……希ガ
ス導入装置、12……ドライヤ、13……活性炭トラツプ、
14……真空ポンプ、15……流量計、16……GM管、17……
放射線レートメータ、18……記録計、19……排ガス抽出
器、20……原子炉圧力容器、21……主蒸気系、22……高
圧タービン、23……低圧タービン、24……発電機、25…
…励磁機、26……復水器、27…低圧復水ポンプ、28……
復水ろ過脱塩器、29……復水脱塩器、30……高圧復水ポ
ンプ、31……給水加熱器、32……給水ポンプ、33……空
気抽出器、34……排ガス処理システム、35……希ガスホ
ールドアツプシステム、36……スタツク、37……原子炉
給水系、38……テストライン、39……40Ar充填ボンベ、
40……接続バルブ、41……活性炭吸着塔入口側GM管、42
……放射線レートメータ、43……記録計、44……活性炭
吸着塔出口側GM管。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G21F 9/02 511 L 7381−2G

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原子炉から吐出された蒸気を凝縮する復水
    器より抽出された気体が供給される活性炭吸着塔を備え
    た希ガスホールドアップ装置の活性炭吸着性能を試験す
    る方法において、前記原子炉に給水を供給する給水系
    に、放射線の照射により放射性希ガスとなる非放射性希
    ガスを注入し、前記原子炉内での放射線の照射によって
    前記非放射性希ガスから変換された前記放射性希ガス
    を、前記復水器を介して前記希ガスホールドアップ装置
    に導き、前記希ガスホールドアップ装置に流入する前記
    放射性希ガス及びこれより流出する前記放射性希ガスの
    各放射能濃度を測定し、これらの放射能濃度を用いて前
    記希ガスホールドアップ装置の希ガスホールドアップ時
    間を求めることを特徴とする希ガスホールドアップ装置
    の活性炭吸着性能試験方法。
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