JPH072898A - グリコシル化インシュリン及びそれを含む糖尿病治療剤 - Google Patents

グリコシル化インシュリン及びそれを含む糖尿病治療剤

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JPH072898A
JPH072898A JP5225060A JP22506093A JPH072898A JP H072898 A JPH072898 A JP H072898A JP 5225060 A JP5225060 A JP 5225060A JP 22506093 A JP22506093 A JP 22506093A JP H072898 A JPH072898 A JP H072898A
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insulin
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James C Mccrea
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 凝結に抵抗し血液の糖分のレベルを抑えるに
有効なインシュリン。 【構成】 合成サクシニル及びグリタリル・グルコサミ
ン,p−(サクシニルアミド)−フェニル−α−D−グ
ルコー及びマンノピラノサイド,p−(グルタリルアミ
ド)−フェニル−α−D−グルコー及びマンノピラノサ
イドならびにp−(イソチオシアノトフェニル)−α−
D−グルコー及びマンノピラノサイドをインシュリンと
反応せしめて、インシュリン1分子に対し1ないし3の
グリコシル基を含有する、符号するグリコシル化インシ
ュリンを調製する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、グリコシル化インシュ
リンの調製に関するものである。更に詳細には、本発明
はグリコシル化インシュリンの調製及びグリコシル化イ
ンシュリンの調製に使用される新規な中間体に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】患者の必要に応答する度合の高いインシ
ュリンを糖尿病患者に投与する各種のシステムが提案さ
れている。
【0003】生物工学の解決方法はインシュリン注入ポ
ンプの設計に向けられている。多数の糖尿病患者が現在
外部バッテリー作動型ポンプを使用している。ポンプは
静脈内又は皮下組織内に挿入されるカテーテルに取付け
られた針を通じてインシュリンを連続的に注入する。そ
の流量は必要とされるインシュリンの量に変化が生じた
場合、自動的に調整可能である。そのユニットは通常ベ
ルト上に装架されるか又は脚にベルト止めされる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】血中のブドウ糖レベル
を測定する検出器によって正確に測定されるインシュリ
ンの量を送り出すポンプは今でも実験段階にある。この
分野で好結果を生んだ発展がなされてはいるが、これら
のポンプは依然重くて可搬式にはなり得ない。その他の
難点は、そのシステムが血液の連続的なサンプリング用
の装置と、血液中のブドウ糖のレベルを迅速且つ連続的
に決定する分析装置と、その分析結果を分析し最適なイ
ンシュリン服用量を決定するコンピューターと、膵臓の
ベータ細胞による分泌に近似している様式でインシュリ
ンを静脈内に送る注射ポンプを必要とする点である。シ
ステムの寸法を減少し、その検出器の寿命を伸ばす努力
が行なわれている。ブドウ糖検出器、電源、コンピュー
ター、インシュリン溜め及びポンプを含むタバコケース
の寸法になったシステムである『ベスト・ポケット』型
についてエリオット氏がJ. Am. Med. Assoc 241,2
23(1979年)で報告している。
【0005】現時点における他の障害は血液中のブドウ
糖の濃度を検出する正確な埋め込み式電極が欠けている
点である。長期間に亘り患者の血流に皮膚を通じて接続
すると、感染の危険や凝結といった問題が生ずる。又、
凝結したインシュリンはその溶液状態から凝結し又は結
晶化し、かくしてインシュリン溜め内のインシュリンの
生物学的効力を低減化させるところから相当の問題をか
かえている。その上、凝結したインシュリンは注射針内
にとどまり、インシュリンの流れが注入システムから糖
尿病患者へ流れるのを阻止する場合がある。
【0006】従って、本発明の目的は、生体インシュリ
ン程迅速には凝結せず、そのため貯蔵寿命が長くなった
半合成インシュリンを調製することにある。
【0007】凝結しない半合成インシュリンの調製に使
用する新規な中間化合物を調製することも本発明の目的
である。
【0008】本発明の更に別の目的は血液の糖分のレベ
ルを抑える著しい生物学的効力を有するグリコシル化イ
ンシュリンを調製することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】これらの目的及び他の目
的は、次の一般式化3、化4、化5の1つを有する新規
なグリコシル化インシュリンによって達成可能である。
【0010】
【化3】
【0011】
【化4】
【0012】
【化5】
【0013】式中、mは1ないし3の整数であり、X及
びZは異なり、−H及び−OHから成る群より選択さ
れ、−Q−は化6の式を有するジカルボキシル酸スペー
サー基である。化6の式でnは2ないし6の整数であ
り、好適には2又は3である。
【0014】
【化6】
【0015】
【実施例】ブロンリー氏等がサイエンス、206.22
3(1979年)に開示している如く、インシュリンは
麦芽糖と組合せ得ることが知られている。然し乍ら、こ
の二糖類とインシュリンの誘導体は血糖値を下げる著し
い生物学的効力は何んら有していないことが判明してい
る。
【0016】本発明において、インシュリンと結合させ
る調製された中間体は全てスペーサー基に結合されるブ
ドウ糖又はマンノース単糖類から成っている。スペーサ
ー群はジカルボキシル酸、酸無水物又はフェニルアミン
又はこれらの組合せの酸から得られる。中間体は化7の
一般的な構造式を有している。
【0017】
【化7】
【0018】式中、YはH,化8又は化9;から成る基
より選択された一員であり、Xは−H,−OH又は化1
0;から成る基より選択した一員であり、Zは−H又は
−OHから成る群の一員である。
【0019】
【化8】
【0020】
【化9】
【0021】
【化10】
【0022】但し、Yが−Hである場合、Zも−Hでな
ければならず、Xは化11でなければならない。Xが−
OHである場合にはZは−Hでなければならず、Yは化
12又は化13でなければならない。
【0023】
【化11】
【0024】
【化12】
【0025】
【化13】
【0026】Zが−OHである場合にはXは−Hでなけ
ればならず、Yは化14または化15;でなければなら
ない。
【0027】
【化14】
【0028】
【化15】
【0029】この化7の式でnは2ないし6の整数であ
る。nは2又は3の整数であり、スペーサーの化16の
部分はコハク酸又はグルタル無水物から得られる。
【0030】
【化16】
【0031】前掲の構造式で述べた中間体は2つのサブ
・グループに分割可能である。
【0032】第1のサブ・グループはグルコサミン誘導
体であり、ここでZは−Hであり、Yは−Hであり、X
は化17であり、ここでnは2ないし6の整数である。
【0033】
【化17】
【0034】第2のサブ・グループはN−サクシニル又
はN−グルタリル−アミド−フェニル−α−D−グルコ
ー及びマンノピラノサイド並びにp−イソチオシアノト
フェニル−α−D−グルコー及びマンノピラノサイドで
あり、ここでX及びZは異なり、−H及び−OHから成
る群より選択され、Yは化18及び化19から成る群よ
り選択される一員であり、nは2ないし6の整数であ
る。
【0035】
【化18】
【0036】
【化19】
【0037】糖分にスペーサーグリコール化中間体を加
えたものの調製に使用する開始材料はグルコサミン及び
p−ニトロフェニル−α−D−グルコー及びマンノピラ
ノサイドであり、これらは市販されている。
【0038】グルコサミンは直接酸無水物と反応可能で
ある。好適なスペーサーはサクシニル及びグルタリルの
部分であるので、残りの説明についてはこれらの誘導体
に向けられよう。然し乍ら、適当な合成によってアジピ
ン酸、ピメリン酸及びスベリン酸からの4種類の対応す
る誘導体も利用可能である。
【0039】p−ニトロフェニル−α−D−グルコー及
びマンノピラノサイドが最初に処理されてニトロ基をア
ミノ基に還元する。これらは次に、対応するN−サクシ
ニル−及びN−グルタリル誘導体を生成するためコハク
酸無水物及びグルタル酸無水物と反応可能である。
【0040】p−アミノフェニル−α−D−グルコー及
びマンノピラノサイドは対応するp−イソチオシアノト
フェニル−α−D−グルコー及びマンノピラノサイドを
形成するようチオホスゲンとも反応出来る。これらの生
成物の合成については以下に続く実施例で詳細に述べ
る。
【0041】以下に続くグリコシル化中間体はインシュ
リンと結合するため使用出来る新規なピラノサイドの代
表的なものである。
【0042】
【化20】
【0043】n=2 N−サクシニル・グルコサミン,
m.p.174−175℃ n=3 N−グルタリル・グルコサミン,m.p.19
5−196℃
【0044】
【化21】
【0045】n=2 p−(サクシニルアミド)−フ
ェニル−α−D−グルコピラノサイド,m.p.178
−180℃ n=3 p−(グルタリルアミド)−フェニル−α−
D−グルコピラノサイド,m.p.167−168℃
【0046】
【化22】
【0047】n=2 p−(サクシニルアミド)−フ
ェニル−α−D−マンノピラノサイド,m.p.65−
66℃ n=3 p−(グルタリルアミド)−フェニル−α−
D−マンノピラノサイド,m.p.134−136℃
【0048】
【化23】
【0049】p−イソチオシアノトフェニル−α−D−
グルコピラノサイド
【0050】
【化24】
【0051】p−イソチオシアノトフェニル−α−D−
マンノピラノサイド
【0052】インシュリン分子の構造は良く知られてい
る。その構造はシステインの二硫化結合により共に結合
された2個のポリペプチド鎖A及びBから成っている。
A留分のN末端基はグリシン(グリA−1)であり、B
留分のN末端基はフェニル・アラニン(Phe B−
1)である。両方のN−末端位置には無反応α−アミノ
基が含まれている。B留分のC末端基に隣接して遊離ε
−アミノ基を有するリジンが存在している。これらの遊
離アミノ基はその最終的な沈澱によりインシュリン分子
の凝結問題に関係があると信じられている。
【0053】これらの基を前述したグリコシル化中間体
でブロックすることによりインシュリンの生物学的効力
はあまり大きな影響を受けず、凝結が著しく禁止され又
は阻止されうると信じられていた。その他、グリコシル
化インシュリンは外部の又は埋込み式の検出装置の必要
を伴なわずに、血糖値の変化に直接応答する形で糖尿病
患者にインシュリンを与える耐薬品性解放機構に貢献す
る他の諸特性を有し得ると信じられている。
【0054】先に示した中間体の反応はスペーサーの端
部においてカルボキシル酸をアルキルクロロフォルメー
トとの反応及び混合無水物の生体インシュリンとの反応
を通じて混合無水物に変換することにより行なわれた。
混合された無水物はアミド結合を介してモノ,ジ又はト
リグリコシル化インシュリンを生成すべくインシュリン
上の1つまたはそれ以上のA−1,B−1又はB−29
の遊離アミノ基と反応する。置換の度合は中間体とイン
シュリンのモル比及びpH値を含む反応条件に依存す
る。一般に中間体とインシュリンのモル比は2ないし1
0に変化する。反応の目的上、約8ないし9.5のpH
値範囲が好ましい。
【0055】反応が複雑であるためグリコシル化インシ
ュリンをモノ,ジ又はトリ置換誘導体として生成するこ
とは稀れであろう。むしろ、混合物が以下の実施例に示
される如く、得られよう。
【0056】説明の目的上、グリコシル化インシュリン
は3つの部類に分類出来る。
【0057】最初の部類は化25のスペーサーを有し、
化26の一般的な構造式を有するグルコサミンから調製
されるインシュリンである。
【0058】
【化25】
【0059】
【化26】
【0060】式中、nは2ないし6の整数であり、mは
1ないし3の整数であり、グリコシル基はA−1グリシ
ン、B−フェニルアラニンのα−アミノ基又はインシュ
リン分子のB−29リジン部分のε−アミノ基1つまた
はそれ以上を通じてインシュリンに付着されている。
【0061】代表的なインシュリンは(グルコサミドサ
クシニル−)m インシュリンおよび(グルコサミドグル
タリル−)m インシュリンである。
【0062】第2部類は化28の一般的構造式を有する
化27スペーサーと結合されたグルコ−及びマンノピラ
ノサイドを含む。
【0063】
【化27】
【0064】
【化28】
【0065】式中、X及びZは異なり、−H及び−OH
から成る群から選択され、nは2ないし6の整数であ
り、mは1ないし3の整数であり、各グリコシル基はA
−1グリシン、B−1フェニルアラニンのα−アミノ基
又はインシュリン分子のB−29リジン部分のε−アミ
ノ基1つまたはそれ以上を通じてアミド結合によりイン
シュリンに付着されている。
【0066】代表的な化合物には〔p−(α−D−グル
コピラノシロキシ)−フェニル−N−サクシナミル〕イ
ンシュリン;〔p−(α−D−グルコピラノシロキシ)
−フェニル−N−グルタラミル〕m インシュリン;〔p
−(α−D−マンノピラノシロキシ)−フェニル−N−
サクシナミル〕m インシュリン;〔p−(α−D−マン
ノピラノシロキシ)−フェニル−N−グルタラミル〕m
インシュリンが含まれる。
【0067】第3部類は化30の一般的構造式を有する
化29のスペーサーと結合されるグルコ−及びマンノピ
ラノサイドが含まれる。
【0068】
【化29】
【0069】
【化30】
【0070】式中、Z及びXは異なり、−H及び−OH
で構成される群から選択され、mは1ないし3の整数で
あり、各グリコシル基はA−1グリシンのα−アミノ
基、インシュリン分子のB−29リジン部分のε−アミ
ノ基の1またはそれ以上を通じてチオアミド結合により
インシュリンに付着されている。
【0071】代表的な化合物には、〔p−(α−D−グ
ルコピラノシロキシ)−フェニル−チオカルバモイル
−〕m インシュリン及び〔p−(α−D−マンノピラノ
シロキシ)−フェニル−チオカルバモイル−〕m インシ
ュリンが含まれる。
【0072】本発明に従って調製されたグリコシル化イ
ンシュリンは任意の慣用的な方法即ち皮下、筋肉内又は
腹膜腔内注射で糖尿病患者に投与出来る。投与量はIU
単位(国際単位)では遊離又は生体インシュリンと同量
に出来る。投与量は患者の所要量に応じて広範に変化す
るので投与量の範囲を定める試みはなされないであろ
う。この投与量決定は患者の担当医の判断に任せられよ
う。一般に体重60kgの人には1日あたり2mgのイ
ンシュリンの投与量が要求される。
【0073】以下の実施例は中間体化合物の調製、グリ
コシル化インシュリンの調製、凝結の禁止又は阻止を行
なう当該インシュリンの生物学的効力と能力を示す。
【0074】実施例I: N−サクシニルグルコサミンの調製。グルコサミン塩酸
塩(0.05,10.78g)を複蒸留水15mlお
よび0.05mトリエチルアミン(6.95ml)に溶
解させた。この溶液に攪拌によりアセトン37.5ml
中のコハク酸無水物(0.05,5.705g)を加
えた。その結果得られた混合物を二層に分離し、充分な
量の水を加えてその両方の層を1つの溶液にした。その
溶液を室温で4時間放置し、反応を完了させ、その後、
溶液を真空室内に入れ、粘性の高い黄色を帯びた濃縮溶
液が得られる迄蒸発させた。その濃縮物を測定し、3倍
量の氷酢酸で稀釈し、その結果N−サクシニルグルコサ
ミンの白色沈澱物が生成された。その生成物を濾過によ
って酢酸溶液から分離し、エタノールで洗浄し、次に石
油エーテルで洗浄した。その結果得られた生成物の収率
は39%であった。その生成物の融点は174−175
℃で、分子量は279.26の計算モル重量の2.5%
内であった。その構造と分子量はIR,NMR及びMS
/GCスペクトルで確認された。
【0075】実施例II: N−グルタリル グルコサミンの調製。グルタル酸無水
物を使って実施例Iの方法を追試した。生成物の収率は
41%であった。融点は195−196℃であった。計
算したモル重量は293.27であった。IR及びNM
Rスペクトルを使って構造の確認を行なった。
【0076】実施例III : p−(サクシニルアミド)−フェニル−α−D−グルコ
ピラノサイドの調製。第1段階において、350mlの
メタノール中のp−ニトロフェニル−α−D−グルコピ
ラノサイド(14mモル,4.214g)をギ酸アンモ
ニウム(56mモル,3.54g)及び炭素粒子上のパ
ラジウムを25℃で混合することにより還元した。系全
体を窒素で4時間洗浄し、しかる後濾過し、濾液を減圧
下で蒸発させた。粗p−アミノフェニル−α−D−グル
コピラノサイドをエタノール−水(50:1)混合物内
で再結晶させることにより精製した。収率は71%であ
った。融点は169−170℃であった。構造と分子量
をIR及びMS/GCスペクトルによって確認した。実
測した分子量は、271.27の計算モル重量の2.7
%以内にあった。
【0077】実施例Iの方法に従ってp−アミノフェニ
ル−α−D−グルコピラノサイドをサクシニル酸無水物
と反応させて収率53%のp−(サクシニルアミド)−
フェニル−α−D−グルコピラノサイドを生成した。生
成物の融点は178−180℃であった。構造と分子量
をIR,NMR及びMS/GCスペクトルによって確認
した。実測した分子量は371.34の計算モル重量の
2%以内にあった。
【0078】実施例IV: p−(グルタリルアミド)−フェニル−α−D−グルコ
ピラノサイドの調製。サクシニル酸無水物の代わりにグ
ルタル酸無水物を使って実施例III の方法を追試した。
p−(グルタリルアミド)−フェニル−α−D−グルコ
ピラノサイドを収率63%で生成し、その融点は167
−168℃であった。構造をIRスペクトルで確認し
た。計算モル重量は385.37であった。
【0079】実施例V: p−(サクシニルアミド)−フェニル−α−D−マンノ
ピラノサイドの調製。最初に、実施例III で概説した方
法を使ってp−ニトロフェニル−α−D−マンノピラノ
サイドをp−アミノフェニル−α−D−マンノピラノサ
イドに還元した。生成物の収率は91%で、生成物は1
50−153℃で溶融した。構造はIRスペクトルで確
認した。
【0080】こうして得られたp−アミノフェニル−α
−D−マンノピラノサイドを実施例III で説明した方法
でサクシニル酸無水物と反応させて収率67%の融点6
5−66℃のp−(サクシニルアミド)−フェニル−α
−D−マンノピラノサイドを生成した。構造と分子量を
IR,MNR,MS/GCスペクトルを使って確認し
た。実測した分子量は371.34の計算分子量の2%
以内であった。
【0081】実施例VI: p−(グルタリルアミド)−フェニル−α−D−マンノ
ピラノサイドの調製。実施例Vで概説した方法に従いグ
ルタル酸無水物をサクシニル酸無水物と置換した。その
結果得られたp−(グルタリルアミド)−フェニル−α
−D−マンノピラノサイドが溶融点134−136℃で
収率75%で生成された。計算による分子量は385.
37であった。構造をIRスペクトルで確認した。
【0082】実施例VII : p−イソチオシアノトフェニル−α−D−グルコピラノ
サイドの調製。80%水性エタノール中のp−(アミノ
フェニル)−α−D−グルコピラノサイドの溶液にチオ
ホスゲン(CSCI2 )の過剰モルが追加された。室温
で反応が実施され、数分間で完了した。結晶性生成物が
得られた。計算による分子量は313.3であった。
【0083】実施例VIII: p−イソチオシアノトフェニル−α−D−マンノピラノ
サイドの調製。p−イソチオシアノトフェニル−α−D
−マンノピラノサイドを生成するためp−(アミノフェ
ニル)−α−D−マンノピラノサイドを対応するグルコ
ピラノサイドと置換するよう実施例VII の方法を適用出
来る。
【0084】グルコサミンまたはp−アミノフェニル−
α−D−グルコー及びマンノピラノサイドとサクシニル
酸及びグルタル酸無水物の前述した組合せを合成したも
のを確認するため以下の試験を利用した。赤外線分光光
度計(ベックマン・ミクロラボ620MXコンピューテ
ィング赤外分光光度計)がアミド結合の存在を検出する
ことによりアミノ基と無水物の間の反応を決定するため
使用された。0.5%(w/w)KBrペレットとして
試料が準備された。反応前のアミノ基の存在は1650
−1580cm-1におけるN−H伸張帯域により検出さ
れた。対応するp−ニトロフェニル誘導体の還元により
調製されたp−アミノフェニル誘導体は還元反応が完了
したことを示す1580cm-1及び1330cm-1でN
−O伸張帯域を示さなかった。アミド結合の生成は16
60cm-1におけるC=O伸張帯域と1600cm-1
おけるN−H曲げモードの存在により示された。通常の
二量体カルボキシルC=O伸張帯域も約1725cm-1
附近で見られた。これらのデータはアミノとジカルボキ
シル酸無水物反応体との間の結合反応の完了を示す明確
なアミド帯域を確認する。
【0085】DEC PDP 11/34コンピュータ
ーと、インターフェース状態にあるLKB 9000S
MS/GC分光光度計を使って分子量がMS−GCス
ペクトルで形成された。炭水化物誘導体の揮発性はヒド
ロキシル及びカルボキシル酸基のトリメチルシリル誘導
体を使って高められた。全ての実施例においてトリメチ
ルシリル誘導体の観測された分子量は計算された理論値
の2.5±0.5以内であった。
【0086】
【化31】
【0087】化31の部分の存在はJOEL JNM−
FX270フーリア トランスフォームNMR分光光度
計を使用してプロトンMNRスペクトルにより確認され
た。試料はD2 O内に溶解され、ナトリウム2,2−ジ
メチル−2−シラペンタン−5−スルホン酸塩(DS
S)が内部基準成分として使用された。例えばp−(サ
クシニルアミド−α−D−グルコピラノサイド)におい
てはサクシニル部分内のメチレン基のプロトン信号が三
重項としてδ=2.71にて観測された。ピーク・エリ
アはサクシニル部分のメチレン プロトン4個を表わし
ているプロトンの個数に比例していた。溶融点は毛管溶
融点法によって測定された。
【0088】ジカルボリル酸無水物を利用する前述のグ
ルコース及びマンノース誘導体の収率は約39ないし9
1%の間で変動した。収率の変動は再結晶化のための限
定された溶媒(エタノール−水混合物)の使用に起因す
ると思われる。収率は再結晶化方法に対して適当な溶媒
を選択することにより増加させねばならない。
【0089】前述したグリコシルアミドカルボキシル酸
の誘導体とインシュリンとの再結合作用は混合された無
水物が反応混合物から分離されないような混合無水物法
を通じて実行される。グリコシルアミドカルボキシル酸
はイソブチルクロロギ酸塩との反応により混合無水物に
変換され、その結果生じる混合無水物はアミド結合を形
成するためインシュリン分子からの遊離アミノ基と反応
する。この方法については、一般に、アーランガー氏等
J. Biol. Chem. 228,713(1957年)及び
アレカツ氏等のJ. Immunal., 97,858(196
6)に説明されている。
【0090】グリコシルアミドカルボキシル酸誘導体と
インシュリンとの反応に対しインシュリン分子上で利用
可能な1次サイトは3つあり、インシュリンはこれらの
誘導体の1つ、2つ又は3つにより結合可能である。こ
れらの利用可能なサイトにはグリシン(Gly A−
1)のα−アミノ基、フェニルアラニン(Phe B−
1)及びインシュリン分子のリジン(Lys B−2
9)のε−アミノ基が含まれる。これらの基のpKap
p値はGly A−1に対し8.0、Phe B−1に
対し6.7及びLys B−29に対し11.2であ
る。
【0091】インシュリンはpH値が高過ぎると変性す
るのでLys B−29部分のε−アミノ基を反応性の
低いプロトン化状態に維持するためグリコシル−アミド
−カルボキシル酸とインシュリンとの間の結合反応のp
H値は7.5と10との間、好適には9.5が選択され
た。従って、Gly A−1及びPhe B−1位置の
α−アミノ基は1次反応サイトとして考えられる。然し
乍ら、三置換グリコシル化インシュリンはイソブチルク
ロロギ酸塩による無水物の生成中に生成されたHClを
錯化するため添加された求核性の高いトリ−N−ブチル
アミンを使用することによりLys B−29部分から
の遊離ε−アミノ基が脱プロトン化により生成可能であ
るところから前掲の方法によっても生成出来る。また、
ヘンダーソン−ハッセルバッハ式に基づきpH値9.5
で、Lys B−29のε−アミノ基の約2%が遊離又
は脱プロトン化の形態で平衡状態に在る。従ってかなり
な量の三置換グリコシル化インシュリンを調製出来る。
然し乍ら、選択されたpH値、即ち9.5及びそのpH
値でGly A−1及びPhe B−1の反応性の高い
遊離アミノ基のためグリコシル化インシュリンは主とし
て二置換及び三置換誘導体の混合物となろう。若干の一
置換体も存在し得る。
【0092】以下の実施例においては、反応しなかった
インシュリンがCon−A(コンカナバリン−A)と結
合されたセハローズ小球体を有するカラムを使って親和
クロマトグラフィーによってグリコシル化インシュリン
から除去される。
【0093】Con−Aは糖類に対し結合親和力を有し
ていることが知られている。それ故インシュリンに結合
されるグリコシル部分が多くなればなる程、グリコシル
化インシュリンがクロマトグラフィー カラム内のCo
n−Aに対し結合される量が多くなる。従って、反応を
惹さなかったインシュリンはモノ−,ジ−及びトリ−グ
リコシル化インシュリンがこの順序で続くカラムを介し
て最初に溶離されることになろう。
【0094】これは一般に正しい。然し乍ら、一部のグ
リコシル化誘導体は未反応インシュリンと共にカラムか
ら溶離されることがある。
【0095】以下の実施例はCon−Aとの親和クロマ
トグラフィーで未反応インシュリンをグリコシル化イン
シュリンから分離する方法の典型的なものである。
【0096】実施例IX: N−サクシニルグルコサミンの調製。 結合インシュリン(グルコサミノサクシニル インシュ
リン)。牛型インシュリン(87.77マイクロ モル
500mg)を蒸留水と、ジメチルホルムアミド(DM
F)の等容積混合物の200ml中で溶解し、0.1N
水酸化ナトリウムでpH値9.5に調整し、次に氷の槽
内で冷却した。N−サクシニルグルコースアミン、(8
00マイクロ モル)を各ゝトリ−N−ブチルアミン及
びイソブチルクロロギ酸塩の800マイクロ モルを含
有するDMFの溶液内で溶解し、0℃に20分間保持し
た。トリ−N−ブチルアミン1.6mモルをこの溶液に
付加し、次に攪拌により混合してインシュリン溶液とし
た。こうして精製された反応混合物は0.1N水酸化ナ
トリウムで9.5のpH値に調整され、0℃に1時間保
持された。次に混合物は室温で一昼夜保たれ、次に、未
反応N−サクシニルグルコサミンを除去するため蒸留水
に対し2日間、半透性膜を通じて透析された。蒸留水は
4℃に保持され、4時間毎に交換された。
【0097】透析膜の内側に残留するグリコシル化イン
シュリンは親液化され、以下に説明するトリス−バッフ
ァー溶液中で溶解された。その結果生じた溶液は中に存
在するバクテリアの除去のため濾過により滅菌された。
【0098】その滅菌された生成物をセファローズ4B
(ミズーリー州セントルイスのシグマ ケミカル社)に
結合された市販のCon A(コンカナバリン−A)の
小球体を含有する2.5×60cmのカラム上に設置し
た。未反応インシュリンは1m MnCl2 、1m
CaCl2 及び0.5 NaClも含有する0.0
トリス−バッファー溶離液を使用してカラムから除
去された。溶離液はpH値が7.4であり、4℃に維持
された。流量は72ml/時に維持され、7.0mlの
留分が集められ、インシュリンの存在に対しUVスペク
トルによりA276nmで分析された。フェノール−硫
酸検査を利用した480nmにおける糖分の比色計によ
る測定も一部のN−サクシニルグルコサミン結合インシ
ュリンの存在を示した。
【0099】図1に示す如く、約105分後に未反応イ
ンシュリン(成分1)すべてが276nmにおいてUV
スペクトルにより監視されて集められていた。その時点
で、0.1 α−メチル−D−マンノピラノサイドが
溶離液としてトリス−バッファー溶液に加えられ、その
流量が72ml/時に保持された。約200分後にN−
サクシニルグルコサミン結合インシュリンから成る成分
2のすべてが図1にも示される如く集められた。
【0100】Con−Aに対するグルコサミン部分の固
有の低結合力は遊離インシュリンと成分1内のグリコシ
ル化インシュリンの混合溶離液のためであると考えられ
ていた。480nmにおける成分2内のグリコシル化イ
ンシュリンの低い吸着性が原因で置換度合は測定出来な
かった。
【0101】成分2内のグリコシル化インシュリンは血
糖値を下げる能力を測定するため凍結乾燥された。対応
するN−グルタリル グルコサミン結合インシュリン
(グルコサミノ・グルタリル・インシュリン)が同様の
様式で調製された。
【0102】実施例X: p−(サクシニルアミド)−フェニル−α−D−グルコ
ピラノサイド結合インシュリンの調製。 〔p−(α−D−グルコピラノシロキシ)−フェニル−
N−サクシナミル インシュリン〕。
【0103】実施例IXの方法が実施例III からのp−
(サクシニルアミド)−フェニル−α−D−グルコピラ
ノサイドを牛型インシュリンと反応させるため追試され
た。その結果を図2に示す。図2の成分1は480nm
におけるフェノール−硫酸法により実証された遊離イン
シュリンと一部のグリコシル化インシュリンで構成され
た。成分2及び3は集められ、インシュリンに対する2
76nmと同様、グリコシル基の存在に対しフェノール
硫酸法により検査された。成分3を分離するのに必要な
溶離液の量が多いため、成分3はインシュリン上のグリ
コシル基が成分2より多く含有していたことが予測出来
る。成分2及び3の曲線の下側の領域は、各ゝ58.9
%及び41.1%であった。成分2は主としてジグリコ
シル置換インシュリンであり、成分3は主としてトリグ
リコシル置換誘導体であった。従って結合された成分2
及び3内に含有されているインシュリン上のグリコシル
誘導体の平均個数である0.589×2+0.411×
3=2.411が得られた。この置換度合はインシュリ
ン分子あたり2.3のグリコシル基を示すフェノール硫
酸検査に固有のものであった。フェノール硫酸試験の詳
細についてはジュポア氏等のアナリティカル・ケミスト
リー28,350(1956年)に説明してある。
【0104】集合成分2および3が組合されて溶離液除
去のため透析された後、精製生成物であるα−メチル−
D−マンノピラノサイドは生物学的試験のため凍結乾燥
された。
【0105】同じ方法により対応するp−(グルタリル
アミド)−フェニル−α−D−グルコピラノサイド結合
インシュリン〔p−α−D−グルコピラノシロキシ)−
フェニル−N−グルタルアミル インシュリン〕が調製
された。
【0106】実施例XI: p−(サクシニルアミド)−フェニル−α−D−マンノ
ピラノサイド結合インシュリンの調製。 〔p−(α−D−マンノピラノシロキシ)−フェニル−
N−サクシナミル インシュリン〕。実施例Xに概説し
た方法を行ない、その溶離体の形状を図3に示す。成分
1はフェノール−硫酸検査が陰性であったため、未反応
遊離インシュリンであった。成分2及び3の組合せのた
めインシュリンに付着したグリコシル基の平均度合はフ
ェノール硫酸検査により2.5であった。成分2及び3
に対する曲線の下側の領域は各ゝ34%及び66%で前
述の試験結果と密に比較される2.66の平均置換度を
示している。
【0107】精製した凍結乾燥生成物を血糖降下試験の
ため保持した。
【0108】対応するp−(グルタリルアミド)−フェ
ニル−α−D−マンノピラノサイド結合インシュリン〕
p−(α−D−マンノピラノシロキシ)−フェニル−N
−グルタルアミル インシュリン〕が調製され、前述の
方法により精製された。
【0109】実施例XII : p−(α−D−グルコピラノシロキシ)−フェニル−チ
オカルバモイル インシュリンの調製。 実施例VII から得られたp−(イソチオシアノトフェニ
ル)−α−D−グルコピラノサイド(355.08マイ
クロ モル)をピリジン3部と水1部の5℃の溶液内で
溶解し、そのpH値を0.1NaOHで8.0に調整し
た。牛型インシュリン(177.54マイクロ モル,
1gm)をピリジン−水の溶媒を使って調整しグルコピ
ラノサイド溶液と組合せた。その組合された溶液を5℃
でpH値8.0に1時間保持し、次に室温で一昼夜放置
した。次に、p−(α−D−グルコピラノシロキシ)−
フェニル−チオカルバモイル インシュリンから成る反
応生成物を実施例IXと同様凍結乾燥して未反応p−(イ
ソチオシアノトフェニル)−α−D−グルコピラノサイ
ドを除去し、残りの生成物を凍結乾燥し、トリス・バッ
ファー内にて溶解し、実施例IXの場合と同様、Con−
Aセホラーゼ4Bカラム上の親和クロマトグラフィーに
提供した。流量は、4℃において26ml/時であり、
5.0mlの留分が集められた。溶離液の性状を図4に
示す。成分1は遊離インシュリンとグリコシル化インシ
ュリンの両方を含有し、成分2はインシュリン分子あた
り1.5グリコシル基の平均値を有するp−(α−D−
グルコピラノシロキシ)−フェニル−チオカルバモイル
インシュリンで構成されていた。
【0110】成分2からの生成物はα−メチル−D−マ
ンノピラノサイド溶離液を除去するため透析され、次に
生物学的試験のため凍結乾燥された。
【0111】実施例XIII凝結試験 遊離インシュリン又は生体インシュリンに関連ある諸問
題の1つはインシュリンが凝結し最終的には溶液状態か
ら結晶化し、こうしてその生物学的効力を失なう傾向が
ある点である。グリコシル化インシュリンの場合、この
傾向はインシュリン内のGly A−1、Phe B−
1及びLys B−29の活性アミノサイトの部分がグ
リコシル基の結合反応によってブロックされるので著し
く減少される。
【0112】グリコシル化インシュリンとの比較による
遊離インシュリンを使った塊状凝結に関する検討が2つ
の方法により行なわれた。塊状凝結に関する検討では各
種水溶液とインシュリンの0.1mg/mlを含有する
グリコシル化インシュリン溶液が凝結が目視される迄又
は2週間迄1555rpmで攪拌された。別の試験にお
いては、同じインシュリン濃度を含有する溶液をポリウ
レタン(バイオマー)上に析出させ、顕微鏡で凝結の観
察を行なった。その結果は表1の通りである。
【0113】
【表1】
【0114】グリコシル化インシュリンは凝結に対して
は遊離インシュリンより安定性が高く、従って貯蔵寿命
が良くなることが前述の結果から明らかである。
【0115】実施例XIV : グリコシル化インシュリンの生物学的活性。本明細書で
説明したグリコシル化インシュリンの生物学的活性が血
糖降下試験により測定され、市販のインシュリン製剤及
び対照液と比較された。この試験において、普通の実験
用ラットをモデルにして20時間絶食させた。基準とな
る血糖値を測定した後、遊離又はグリコシル化インシュ
リンのいずれか一方の1mg/kgを腹膜腔内のルート
を通じて注入した。各ラット内の血糖値を注入後20分
経って比色計により測定した。その結果について表2に
掲げる。
【0116】
【表2】
【0117】本明細書で説明した如く、調製済みの7種
類のグリコシル化インシュリンは全て血糖値を降下させ
る生物学的に著しい効力を有していることが前掲の内容
から明らかである。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例IXに報告され述べてあるクロマトグラフ
ィー試験による溶離性状の線図である。
【図2】実施例Xに報告され述べてあるクロマトグラフ
ィー試験による溶離性状の線図である。
【図3】実施例XIに報告され述べてあるクロマトグラフ
ィー試験による溶離性状の線図である。
【図4】実施例XII に報告され述べてあるクロマトグラ
フィー試験による溶離性状の線図である。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 【化1】 化1の構造式を有するグリコシル化インシュリン。〔式
    中Z及びXが異なり、−H及び−OHから成る群から選
    択され、mが1ないし3の整数であり、各グリコシル基
    がA−1グリシン、B−1フエニル・アラニンのα−ア
    ミノ基1種類以上又はインシュリン分子のB−29リジン
    部分のε−アミノ基を通じてチオアミド結合によりイン
    シュリンに付着している。〕
  2. 【請求項2】 Zが−Hであり、Xが−OHであるよう
    にした請求項1に記載のグリコシル化インシュリン。
  3. 【請求項3】 Zが−OHであり、Xが−Hであるよう
    にした請求項1に記載のグリコシル化インシュリン。
  4. 【請求項4】 【化2】 製剤的に許容できるキャリア内で化2の構造式を有する
    グリコシル化インシュリンの有効量を含む糖尿病治療
    剤。〔式中Z及びXが異なり、−H及び−OHから成る
    群より選択され、mが1ないし3の整数であり、各グリ
    コシル基がA−1グリシン、B−1フエニルアラニンの
    α−アミノ基1種類以上又はインシュリン分子のB−29
    リジン部分のε−アミノ基を通じてチオアミド結合によ
    りインシュリンに付着している。〕
  5. 【請求項5】 グリコシル化インシュリンの有効量が患
    者の必要量を基に決定されている請求項4に記載の糖尿
    病治療剤。
  6. 【請求項6】 Zが−Hであり、Xが−OHであるよう
    にした請求項5に記載の糖尿病治療剤。
  7. 【請求項7】 Zが−OHであり、Xが−Hであるよう
    にした請求項5に記載の糖尿病治療剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100833458B1 (ko) * 2007-02-07 2008-05-29 서희동 해양 심층수를 이용하여 환원성 소주를 제조하는 방법

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