JPH07289348A - ヘアブラシ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 本発明はドライヤーを併用しながら毛髪の整
髪をするためのスタイリング用ヘアブラシに関し、さら
に詳しくはこのヘアブラシの内部及び周辺を通過して毛
髪に届く温風の到達有効率を高め、さらにヘアブラシ全
体の毛髪に対する摩擦抵抗をも高めることができるヘア
ブラシに関する。 【構成】 ブラシ基体の植毛基部１ａの表面側にブリッ
スル植設用の凹穴２を多数形成し、植毛基部におけるこ
の凹穴の形成位置間に透孔窓３を形成し、さらに植毛基
部の表面側に短繊維状のパイル４を植設し、前記凹穴内
にブリッスル５を植設したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はドライヤーを併用しなが
ら毛髪の整髪をするためのスタイリング用ヘアブラシに
関し、さらに詳しくはこのヘアブラシの内部及び周辺を
通過して毛髪に届く温風の到達有効率を高め、さらにヘ
アブラシ全体の毛髪に対する摩擦抵抗をも高めることが
できるヘアブラシに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来ブラシ基体を合成樹脂製とするヘア
ブラシにおいては、ドライヤーから送られてくる温風を
毛髪に届き易くするため、植毛基部におけるブリッスル
植設用の凹穴の形成位置間に透孔窓を設けたものとか、
あるいは植毛基部におけるブリッスル植設用の凹穴の形
成位置以外の部分を大きく切欠させたもの（俗称スケル
トンタイプと称する）等が既に市販されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】このようなヘアブラシ
を使用すると、ドライヤーの温風が植毛基部の透孔窓あ
るいは切欠部を通過して、ヘアブラシの近くにある毛髪
に容易に到達し、濡れている毛髪を短時間で乾燥させて
いた。

【０００４】しかしながら、植毛基部に透孔窓や切欠部
を設けるタイプのヘアブラシにおいては、どうしてもブ
リッスルの植毛密度が小さくなるため、ブリッスルが毛
髪に付与する接触時の摩擦抵抗が全体として小さくな
り、その結果毛髪に充分なテンションを掛けられずスタ
イリング作業に手間取るという問題点があった。

【０００５】本発明は上記の点に鑑みて開発されたもの
であり、植毛基部の表面には短繊維素材を静電植毛等の
手段により形成し、これによりヘアブラシと毛髪間に適
度な摩擦抵抗を増大させて毛髪にテンションを掛け易く
してスタイリングの利便を図り、かつ従来と比べて遜色
のなく短時間で濡れている毛髪を乾燥させることも可能
である。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明になるヘアブラシでは、ブラシ基体の植毛基
部の表面側にブリッスル植設用の凹穴を多数形成し、植
毛基部におけるこの凹穴の形成位置間に透孔窓を形成
し、さらに植毛基部の表面側に短繊維状のパイルを植設
し、前記凹穴内にブリッスルを植設したことを特徴とす
る。

【０００７】

【作用】本発明は上記構成に係るため、スタイリング時
にドライヤーからの温風は、植毛基部の背面側から透孔
窓に進入し、透孔窓の表面側から出た温風が毛髪を乾燥
させることになる。

【０００８】また、植毛基部の表面に静電植毛等の適宜
手段で植毛された短繊維状のパイルは、高密度できめ細
かく植設されるため、手触りが柔らかく、毛髪への当た
りも柔らかくなり、同時にその表面積は著しく増大す
る。

【０００９】そのため、濡れた毛髪がこの短繊維状のパ
イルに接触して、毛髪に付着していた水分を速やかにパ
イルに吸収して毛髪を乾燥させることができる。よって
本発明では、上記両作用により毛髪の乾燥は効果的に行
われる。

【００１０】さらに本発明では、ブリッスルによる毛髪
への摩擦抵抗の他、植毛基部の表面に植毛されたパイル
により毛髪への摩擦抵抗が加味されることになる。

【００１１】このため、ヘアブラシ全体として毛髪に与
える摩擦抵抗が増加し、ブラシが上滑りすることなく、
毛髪に適度なテンションを与えながらスタイリング作業
を行うことが可能となる。

【００１２】

【実施例】以下、本発明を図面の実施例により具体的に
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。

【００１３】符号１は合成樹脂等で形成されるブラシ基
体で、このブラシ基体１は植毛基部１ａと把手部１ｂと
から構成される。

【００１４】植毛基部１ａの表面には多数の凹穴２が形
成され、その形成位置間（いわゆるピッチ間に相当）に
は透孔窓３が貫通されている。

【００１５】また植毛基部１ａの表面にはナイロン、ポ
リエステル等の合成繊維あるいは絹等の天然繊維等から
なる短繊維状のパイル４が静電植毛等の適宜手段により
植設される。

【００１６】その結果、植毛基部１ａは手触りが良好で
あり、吸水性も高く、かつ摩擦抵抗も高いものとなる。

【００１７】前記凹穴２の中には、ナイロン等の合成繊
維からなるモノフィラメントの毛束とか（この場合、も
ちろん一本の棒状体であっても良く、その先端は通例の
如く丸みが付与される）、あるいは猪、豚の如き獣毛の
毛束等からなるブリッスル５が植設される。

【００１８】図１乃至図３に示した実施例は、植毛基部
１ａが一枚の板状のもので構成される例を示し、この板
状植毛基部１ａは平板状であっても湾曲状であっても構
わないが、一般的には図３に示すように植毛基部１ａの
表面が凸状に湾曲する形態のものが使い易い。

【００１９】つぎに図４乃至図６に示した実施例の如
く、植毛基部１ａを中空状の筒体に構成することもでき
る。

【００２０】この筒体の内部には中空部６が確保されて
おり、ドライヤーの温風は筒体の背面側に形成された透
孔窓３ａから中空部６を経由して、筒体の表面側に形成
された透孔窓３ｂへと進み、先の実施例と同様にブリッ
スル５側の毛髪に届くことになる。

【００２１】この例においては、透孔窓３ａ、３ｂの形
状、大きさ、形成位置は自由に選択できることは当然で
あるが、温風の均一な進入を目指すために、透孔窓３
ａ、３ｂの形状、大きさ、形成位置の一部又は全部を異
ならせることも可能である。

【００２２】

【発明の効果】上述の如く本発明のヘアブラシでスタイ
リング作業をする場合、毛髪はドライヤーの温風をブラ
シ内外から受け、かつ適度なテンションも得られるか
ら、短時間で好みのスタイリング作業が行える等の優れ
た効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の正面図である。

【図２】前図のＡ−Ａ線断面図である。

【図３】前図のＢ−Ｂ線断端面図である。

【図４】本発明の他の実施例の正面図である。

【図５】同背面図である。

【図６】図４のＣ−Ｃ線断端面図である。

【符号の説明】

１ ブラシ基体 １ａ 植毛基部 １ｂ 把手部 ２ 凹穴 ３ 透孔窓 ３ａ 背面側の透孔窓 ３ｂ 表面側の透孔窓 ４ 短繊維状のパイル ５ ブリッスル ６ 中空部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西島 悦 東京都品川区西五反田３丁目９番１号 株 式会社資生堂ビューティーサイエンス研究 所内

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ブラシ基体の植毛基部の表面側にブリッ
   スル植設用の凹穴を多数形成し、植毛基部におけるこの
   凹穴の形成位置間に透孔窓を形成し、さらに植毛基部の
   表面側に短繊維状のパイルを植設し、前記凹穴内にブリ
   ッスルを植設したことを特徴とするヘアブラシ。
2. 【請求項２】 ブラシ基体の植毛基部を中空状の筒体で
   形成し、この筒体の表面側にブリッスル植設用の凹穴を
   多数形成し、植毛基部におけるこの凹穴の形成位置間に
   は筒体中空部と表面外側とを結ぶ透孔窓を形成し、筒体
   の背面側には筒体中空部と背面外側とを結ぶ透孔窓を形
   成し、前記植毛基部の表面に短繊維状のパイルを植設
   し、前記凹穴にブリッスルを植設したことを特徴とする
   ヘアブラシ。
3. 【請求項３】 中空状筒体の表面側に形成した透孔窓
   と、背面側に形成した透孔窓との形状、大きさ、形成位
   置の一部又は全部を異ならせてなる請求項２記載のヘア
   ブラシ。