JPH07280500A - 飛昇体の解体方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 飛昇体を安全に解体処理する飛昇体の解体方
法を得る。 【構成】 飛昇体１を低温の高絶縁耐力性の液２に浸漬
し、飛昇体の内部部品を作動不能にした上で内部部品の
少くとも一部を取除き飛昇体を作動不能にした後、飛昇
体の解体部を腐食液で腐食させて解体する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は不用になった飛昇体等の
解体処理に適用される飛昇体の解体方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来は、解体せず、そのまま海洋投棄し
ていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】無処理のまま海洋投棄
することは、海洋を汚染することになるので、海洋投棄
に代る処理が必要となった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するため次の手段を講ずる。

【０００５】すなわち、飛昇体を低温の高絶縁耐力性の
液に浸漬し、同飛昇体の内部部品を作動不能にした上で
同内部部品の少くとも一部を取除き同飛昇体を作動不能
にした後、上記飛昇体の解体部を腐食液で腐食させて解
体する飛昇体の解体方法。

【０００６】

【作用】上記手段において、解体用の飛昇体は低温の高
絶縁耐力性の液に浸漬され、低温により内部部品が作動
不能になる。その後内部部品の少くとも一部が取除かれ
飛昇体が作動不能になる。次に飛昇体の解体部が腐食液
で腐食され、腐食部から解体される。

【０００７】以上のようにして、安全に、かつ容易に解
体される。

【０００８】

【実施例】

（１）前記記載の本発明の第１実施例を図１〜図３によ
り説明する。

【０００９】図１にて、冷凍機４を有する容器３内に、
高絶縁耐力性の液、例えばＣ₅ Ｆ₁₂、Ｃ₆ Ｆ₁₄、Ｃ₇ Ｆ
₁₆、Ｃ₈ Ｆ₁₈等のパーフロロカーボン液２を満たし、−
４０℃以下に冷却しておく。パーフロロカーボン液は絶
縁耐力が表１に示すように３５〜４８ kＶと極めて高
く、浸漬しても電子回路が自然作動することはない。

【００１０】

【表１】

【００１１】低温のパーフロロカーボン液２内に飛昇体
１を浸漬し、冷却して、電子回路部等の内部部品を作動
不能にする。そして内部部品の一部または全部を取除
き、飛昇体を作動不能にする。

【００１２】次に図２、図３に示すような装置内で解体
部を腐食させる。

【００１３】腐食装置は容器１１の下方にリング状の配
管１２がつながれ、配管１２の内側ａにノズルが配置さ
れている。容器１１内には強酸性液（王水など）の腐食
液６が満たされている。図中１０は受け容器である。飛
昇体１の解体か所を配管１２内に挿入し、腐食液６をノ
ズルから吹きつける。そして十分腐食したとき、腐食部
で解体する。

【００１４】このようにして、機械的あるいはレーザ光
による切断などに比べ発熱が小さく、内蔵する危険物質
を発火させることなく、安全に解体処分できる。 （２）第２実施例を図４、図５により説明する。ブラッ
シ８のついた回転軸９により、ブラッシ８が回転する。
腐食液は回転軸９を通り、ブラッシ８の付根部から出
て、ブラッシ８の先端部から飛昇体１に接触するもので
ある。 （３）第３実施例を図６に示す。これは腐食タンク７内
の腐食液６の中に浸漬して腐食させるものである。

【００１５】

【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれば
飛昇体を作業の危険性なく、安全に解体処分できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施例の冷却装置である。

【図２】同第１実施例の腐食装置の側面図である。

【図３】同第１実施例の腐食装置の正面図である。

【図４】本発明の第２実施例の腐食装置の側面図であ
る。

【図５】同第２実施例の腐食装置の正面図である。

【図６】本発明の第３実施例の腐食装置の図である。

【符号の説明】

１ 飛昇体 ２ 高絶縁耐力性の液 ４ 冷凍機 ６ 腐食液 ７ 腐食液タンク ８ ブラシ ９ 軸 １０ 受け容器 １１ 容器 １２ 配管

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 飛昇体を低温の高絶縁耐力性の液に浸漬
   し、同飛昇体の内部部品を作動不能にした上で同内部部
   品の少くとも一部を取除き同飛昇体を作動不能にした
   後、上記飛昇体の解体部を腐食液で腐食させて解体する
   ことを特徴とする飛昇体の解体方法。