JPH0727916Y2 - 便器設備 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、便器設備に係り、特に、非使用時に大便器を
完全に隠蔽し、かつ各種置物等を載置できる飾り台とし
て機能するものに関する。

〔従来の技術〕

従来の洋式便器は、便鉢と、この便鉢の上端部に取付け
られた便座と、蓋体等からなり、あくまで、便器として
の機能のみを備えたものであった。

〔考案が解決しようとする課題〕

上記従来の構成によると次のような問題があった。

従来の洋式便器は、既に述べたように、あくまで便器と
しての機能を有するだけであるが、昨今、これを多機能
にすることが要求されており、特に、非使用時におい
て、便器が持つ不快感を一掃して、周囲の雰囲気を清潔
感あるものにしたいという要求があった。

本考案はこのような点に基づいてなされたもので、その
目的とするところは、便器本来の機能を維持しつつ、非
使用時には、便器を完全に隠蔽し、かつ各種置物を載置
できる飾り台として機能し得る便器設備を提供すること
にある。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的を達成するべく本願考案による便器設備は、大
便器の高さとほぼ同じ高さであってこの大便器の側面の
全周を隠蔽するように配置される大便器用カバーと、上
記大便器用カバーに対してほぼ水平に進退移動自在に配
置される飾り台とを備え、この飾り台は、上記大便器用
カバーの側面の一部に嵌合可能なスカートと、このスカ
ートの上側に形成され上部に各種置物を載置可能であっ
て上記スカートの嵌合時に上記大便器用カバーの上端開
口を閉塞する載置台とからなることを特徴とするもので
ある。

〔作用〕

まず大便器を使用する場合であるが、この場合には、飾
り台を大便器用カバーの上端開口を開放する方向に移動
させて、大便器を覗かせた状態とする。これによって、
大便器の使用が可能となる。

次に、非使用時であるが、この場合には、飾り台を移動
させて、そのスカートを大便器用カバーの側面の一部に
嵌合させると、このスカートの上側に形成された載置台
が大便器用カバーの上端開口を閉塞する。これによって
大便器は外側からは全く見えず、大便器の有する不快感
を一掃することができる。又、飾り台の載置台には各種
置物を載置することができるので、そこに所望の置物を
おけば、さらに良好な雰囲気とすることができる。

〔実施例〕

以下第１図ないし第４図を参照して本考案の一実施例を
説明する。第１図は本実施例による便器設備の斜視図で
あり、大便器（１）の外周には、略中空円筒状をなす大
便器用カバー（３）が配置されている。この大便器用カ
バー（３）の側面（５）には、ほぼ半周にわたって延び
る嵌合凹部（７）が形成されている。又、大便器用カバ
ー（３）の上端には便座（８）が取付けられている。

上記嵌合凹部（７）の縁部には、一対の受けローラ
（９）（９）が取付けられている。

上記大便器用カバー（３）には、飾り台（11）が近接配
置されている。この飾り台（11）は、中空状であって、
上記大便器用カバー（３）の側面（５）の嵌合凹部
（７）と対応する湾曲形状のスカート（15）と、このス
カート（15）の上側に形成された載置台（13）とからな
り、スカート（15）を上記嵌合凹部（７）に嵌合させた
状態において載置台（13）が大便器用カバー（３）の上
端開口を上側から閉塞するように構成されている。

上記載置台（13）の蓋（17）上には、所望の置物を載置
することができる。又、載置台（13）の底（19）の下面
側には、一対のガイドレール（21）（21）が設置されて
いる。これら一対のガイドレール（21）（21）は、既に
述べた受けローラ（９）（９）に対応するものである。
又、上記ガイドレール（21）（21）の外側位置には、一
対のローラ（23）（23）が取付けられている。

上記スカート（15）の下端には、キャスタ（25）が取付
けられている。

以上の構成を基にその作用を説明する。

まず大便器（１）を使用する場合について説明する。こ
の場合には、飾り台（11）を移動させて、大便器用カバ
ー（３）の上端を開放状態とする。これが第１図に示す
状態である。

次に、非使用時について説明する。この場合には、第３
図に実線で示すように、飾り台（11）を移動させて、そ
のスカート（15）を大便器用カバー（３）の嵌合凹部
（７）に嵌合させることによって、このスカート（15）
の上の載置台（13）が大便器用カバー（３）の上へ移動
してその上端開口を閉塞する。飾り台（11）の移動は、
飾り台（11）を大便器用カバー（３）方向に押すことに
より容易になされ、飾り台（11）は、ガイドレール（2
1）（21）と、受けローラ（９）（９）によって所定の
方向に容易に移動せられる。又、ローラ（23）（23）、
及びキャスタ（25）も効果的に機能する。

以上本実施例によると以下のような効果を奏することが
できる。

まず、大便器（１）を使用しない非使用時には、飾り台
（11）により、大便器用カバー（３）の上端開口を閉塞
して、大便器（１）が外部から見えない状態にすること
ができるので、例えば便所と洗面所とバスルームとを兼
用するような空間に用便以外の目的で入室した場合や、
あるいは便所においてはトイレットブースのドアが開放
されている場合に、大便器（１）が見えることによる不
快感を一掃することができる。

又、飾り台（11）の載置台（13）の蓋（17）上に、所望
の置物（27）を置くことができ、それによって周囲の雰
囲気をより良好なものとすることができる。

飾り台（11）により大便器用カバー（３）の上端開口を
閉塞した場合、スカート（15）が大便器用カバー（３）
の嵌合凹部（７）に嵌合して大便器用カバー（３）の側
面（５）と略同径となるので、違和感がなく、美感も良
好なものとなる。

飾り台（11）の移動は、受けローラ（９）（９）、ガイ
ドレール（21）（21）、ローラ（23）（23）、キャスタ
（25）により、円滑になされる。

〔考案の効果〕

以上詳述したように本考案による便器設備によると、便
器のもつ不快感を、非使用時に一掃することができ、か
つ、飾り台として機能させることができるので、周囲の
雰囲気を向上させることができるとともに、付加価値を
高めることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第４図は本考案の一実施例を示す図で、第
１図は便器設備の斜視図、第２図は便器設備の平面図、
第３図は便器設備の側面図、第４図は載置台に置物を置
いた状態の便器設備の側面図である。 （１）大便器、（３）大便器用カバー （11）飾り台、（13）載置台 （15）スカート

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】大便器の高さとほぼ同じ高さであってこの
   大便器の側面の全周を隠蔽するように配置される大便器
   用カバーと、 上記大便器用カバーに対してほぼ水平に進退移動自在に
   配置される飾り台と、を備え、この飾り台は、 上記大便器用カバーの側面の一部に嵌合可能なスカート
   と、 このスカートの上側に形成され上部に各種置物を載置可
   能であって上記スカートの嵌合時に上記大便器用カバー
   の上端開口を閉塞する載置台と、 からなることを特徴とする便器設備。