JPH07275267A - 骨内インプラント用の部材組み合わせ - Google Patents

骨内インプラント用の部材組み合わせ

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JPH07275267A
JPH07275267A JP6067033A JP6703394A JPH07275267A JP H07275267 A JPH07275267 A JP H07275267A JP 6067033 A JP6067033 A JP 6067033A JP 6703394 A JP6703394 A JP 6703394A JP H07275267 A JPH07275267 A JP H07275267A
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JP
Japan
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upper structure
screw
fastening member
hole
implant
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JP6067033A
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English (en)
Inventor
Hirohisa Tani
裕久 谷
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 上部構造体を取り外す必要がある場合に、骨
内インプラントまで撤去する必要がなく、長期間生体内
で機能させてもネジの破損が生じ難く、たとえ破損が生
じたとしても第2上部構造体締結部で生じ、骨内インプ
ラント内での破損を防止し、骨内インプラントに悪影響
を与えず、上部構造体の交換が簡単にできる骨内インプ
ラント用の部材組み合わせを提供する。 【構成】 第1上部構造体2を骨内インプラント1に取
り付ける第1締結部材3と、該第1締結部材3と螺合す
る雌ネジ部を有し、第2上部構造体4を前記第1上部構
造体2に取り付ける第2締結部材6と、からなる骨内イ
ンプラント用の部材組み合わせ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、骨内インプラント用の
部材組み合わせに関する。
【0002】
【従来の技術】最近、歯科及び医科の医療分野における
骨内インプラントの進歩は著しく、種々の骨内インプラ
ントが使用されている。従来、これらの骨内インプラン
トと上部構造体や、歯冠部を含む上部構造体同士の締結
は締結ネジ、樹脂、セメント等の締結部材により接合し
て行っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】樹脂、セメント等の締
結部材により接合して行う従来の骨内インプラントと上
部構造体の締結方法は、何らかの要因で締結されている
上部構造体が破損したり、あるいは口腔内環境が変化し
て上部構造体を取り外す必要がある場合に、上部構造体
だけを撤去できず、インプラントまで撤去しなければな
らないという問題点を有していた。
【0004】また、上部構造体の取り外しを考慮して締
結ネジで締結したものは、長期間の生体内での使用によ
ってネジ足の破損が生じることがあった。この場合、イ
ンプラント内に残った破損(破折)ネジ足を除去するこ
とができず、インプラントを機能させることができない
まま、骨内に埋伏させたり、場合によっては、インプラ
ントを撤去しなければならないという問題点を有してい
た。
【0005】そのため、従来は、上部構造体をインプラ
ントに締結する締結ネジのネジ足よりも直径の小さいネ
ジ足を有する別の締結ネジを上部構造体同士の締結部に
使用して強度が弱い部分を設けて、その部分が先に破損
するようにして、インプラント内でのネジ足の破損を防
止するという対策がなされていた。しかし、上部構造体
をインプラントに締結する締結ネジのネジ足と上部構造
体同士を締結する別の締結ネジのネジ足は一個物でない
ため、各締結ネジを構成する金属材料の強度のばらつき
により、ロットによっては強度が逆転することがあっ
た。
【0006】また、上部構造体をインプラントに締結す
る締結ネジのネジ頭には、上部構造体同士を締結する別
の締結ネジのネジ足を螺合させるためのネジ孔を設けな
ければならない。そのため、ネジ孔深さの加工上のばら
つきによっては、上部構造体をインプラントに締結する
締結ネジの方が前記別の締結ネジよりも強度が低くなる
こともあった。
【0007】これらのことが原因で、インプラント内で
のネジ足破損防止対策は万全ではなく、インプラント内
でのネジ足の破損が相変わらず生じていた。本発明の目
的は、これらの問題点の解決にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】そのため、本発明は第一
に「第1上部構造体を骨内インプラントに取り付ける第
1締結部材と、該第1締結部材と螺合する雌ネジ部を有
し、第2上部構造体を前記第1上部構造体に取り付ける
第2締結部材と、からなる骨内インプラント用の部材組
み合わせ(請求項1)」を提供する。
【0009】また、本発明は第二に「第1上部構造体を
上面に開口したネジ孔を有する骨内インプラントに取り
付ける第1締結部材であって、前記ネジ孔に螺合する第
1雄ネジ部と反対側に位置する第2雄ネジ部及び両雄ネ
ジ部の間のネジ頭を有する第1締結部材と、第2上部構
造体を前記第1上部構造体に取り付ける第2締結部材で
あって、前記第2雄ネジ部に螺合する雌ネジ部を有する
第2締結部材と、からなる骨内インプラント用の部材組
み合わせ(請求項2)」を提供する。
【0010】また、本発明は第三に「上面に開口したネ
ジ孔を有する骨内インプラントと、該骨内インプラント
に取り付けられ、上下に貫通した孔を有する第1上部構
造体と、該第1上部構造体を前記骨内インプラントに取
り付ける第1締結部材であって、前記ネジ孔に螺合する
第1雄ネジ部及び反対側に位置する第2雄ネジ部を有す
る第1締結部材と、前記第1上部構造体に取り付けら
れ、上下に貫通した孔を有する第2上部構造体と、該第
2上部構造体を前記第1上部構造体に取り付ける第2締
結部材であって、前記第2雄ネジ部に螺合する雌ネジ部
を有する第2締結部材と、からなる骨内インプラント用
の部材組み合わせ(請求項3)」を提供する。
【0011】また、本発明は第四に「前記第1上部構造
体が第1締結部材固定孔を有し、かつ前記第1締結部材
が前記固定孔に係止されるテーパー形状のネジ頭を有す
ることを特徴とする請求項1〜3記載の部材組み合わせ
(請求項4)」を提供する。また、本発明は第五に「前
記第1締結部材に弾性変形可能な部位を設けたことを特
徴とする請求項1〜4記載の部材組み合わせ(請求項
5)」を提供する。
【0012】また、本発明は第六に「前記第1締結部材
の端部に前記骨内インプラントのネジ孔よりも外径が小
さい部位を設けたことを特徴とする請求項1〜5記載の
部材組み合わせ(請求項6)」を提供する。また、本発
明は第七に「前記第2上部構造体の少なくとも前記第1
上部構造体との接触部分が鋳接合金からなることを特徴
とする請求項3〜6記載の部材組み合わせ(請求項
7)」を提供する。
【0013】また、本発明は第八に「前記第2上部構造
体がアクリル樹脂又は歯科用ワックスからなることを特
徴とする請求項3〜6記載の部材組み合わせ(請求項
8)」を提供する。また、本発明は第九に「前記骨内イ
ンプラントと前記第1上部構造体とが一体であることを
特徴とする請求項3〜8記載の部材組み合わせ(請求項
9)」を提供する。
【0014】また、本発明は第十に「前記第1上部構造
体と前記第1締結部材とが一体であることを特徴とする
請求項3〜8記載の部材組み合わせ(請求項10)」を
提供する。
【0015】
【作用】本発明にかかる骨内インプラント用部材の締結
は、例えば、次のように行う。骨内インプラント(例え
ば、歯科用インプラント)1のネジ孔1aと第1上部構
造体(例えば、アバットメント)2の貫通した孔2aの
軸が一致するように、骨内インプラント1の上部に第1
上部構造体2を取り付けた後、第1上部構造体2の貫通
した孔2aから第1締結部材(例えば、アバットメント
スクリュー)3を挿入して任意の締め付けトルクで締め
込んで、第1雄ネジ部3aと骨内インプラント1のネジ
孔1aを螺合させる。
【0016】その後、第1締結部材3の第2雄ネジ部3
bと第2上部構造体4の貫通した孔4aの軸が一致する
ように、第1上部構造体2の上部に、第2上部構造体4
を用いて患者に合わせて作製した歯冠部(例えば、クラ
ウン)5を取り付けて、貫通した孔4aから第2締結部
材(例えば、クラウンナット)6を挿入して任意の締め
付けトルクで締め込んで、雌ネジ部6aに第1締結部材
3の第2雄ネジ部3bを螺合させる。
【0017】このとき、本発明にかかる骨内インプラン
ト用部材の組み合わせの中に存在するネジ足(雄ネジ
部)は、第1締結部材3に集約される。そのため、各ネ
ジ足(雄ネジ部)は同じ金属材料で作製されることにな
り、金属材料の強度のばらつきによるロット間でのネジ
足強度の逆転(前記第1雄ネジ部よりも前記第2雄ネジ
部の方が強度が弱くなること)を防ぐことができる。
【0018】また、従来のように、第1締結部材のネジ
頭に上部構造体同士を締結するためのネジ孔を設ける必
要がなくなり、ネジ孔深さの加工上のばらつきによる第
1締結部材の強度低下を防ぐことができる。これらのこ
とにより、骨内インプラント内でのネジ足の破損防止は
より確実に行えるようになる。
【0019】本発明にかかる骨内インプラント用部材を
締結する、別の例を次に示す。上面に開口したネジ孔を
有する骨内インプラントに、前記ネジ孔に螺合する第1
雄ネジ部(第1のネジ足)を有し、かつ反対側に第2締
結部材と螺合する第2雄ネジ部(第2のネジ足)を有す
る第1締結部材(例えば、ヘッドスクリュー)を任意の
締め付けトルクで締め込んで、第1締結部材の第1雄ネ
ジ部と骨内インプラントのネジ孔を螺合させる。
【0020】その後に、第1締結部材の第2雄ネジ部と
第2上部構造体の貫通した孔の軸が一致するように、骨
内インプラント上部に、第2上部構造体を用いて患者に
合わせて作製した歯冠部を取り付けて、前記貫通した孔
から第2締結部材を挿入して任意の締め付けトルクで締
め込んで、第2締結部材の雌ネジ部に第1締結部材の第
2雄ネジ部を螺合させる。
【0021】このとき、本発明にかかる骨内インプラン
ト用部材の組み合わせの中に存在するネジ足(雄ネジ
部)は、第1締結部材に集約される。そのため、各ネジ
足(雄ネジ部)は同じ金属材料で作製されることにな
り、金属材料の強度のばらつきによるロット間でのネジ
足強度の逆転(前記第1雄ネジ部よりも前記第2雄ネジ
部の方が強度が弱くなること)を防ぐことができる。
【0022】また、従来のように、第1締結部材のネジ
頭に上部構造体同士を締結するためのネジ孔を設ける必
要がなくなり、ネジ孔深さの加工上のばらつきによる第
1締結部材の強度低下を防ぐことができる。これらのこ
とにより、骨内インプラント内でのネジの破損防止はよ
り確実に行えるようになる。
【0023】本発明にかかる骨内インプラント用部材を
締結する、もう一つ別の例を次に示す。上面に開口した
ネジ孔を有する骨内インプラントに、前記ネジ孔に螺合
する第1雄ネジ部(第1のネジ足)を有し、かつ反対側
に第2締結部材と螺合する第2雄ネジ部(第2のネジ
足)を有する第1上部構造体を任意の締め付けトルクで
締め込んで、第1雄ネジ部を骨内インプラントのネジ孔
に螺合させる。
【0024】その後に、第2雄ネジ部と第2上部構造体
の貫通した孔の軸が一致するように第1上部構造体の上
部に、第2上部構造体を用いて患者に合わせて作製した
歯冠部を取り付けて、貫通した孔から第2締結部材を挿
入して任意の締め付けトルクで締め込んで、第2締結部
材の雌ネジ部に第1上部構造体の第2雄ネジ部を螺合さ
せる。
【0025】このとき、本発明にかかる骨内インプラン
ト用部材の組み合わせの中に存在するネジ足(雄ネジ
部)は、第1上部構造体に集約される。そのため、各ネ
ジ足(雄ネジ部)は同じ金属材料で作製されることにな
り、金属材料の強度のばらつきによるロット間でのネジ
足強度の逆転(前記第1雄ネジ部よりも前記第2雄ネジ
部の方が強度が弱くなること)を防ぐことができる。
【0026】また、従来のように、第1上部構造体に上
部構造体同士を締結するためのネジ孔を設ける必要がな
くなり、ネジ孔深さの加工上のばらつきによる第1締結
部材の強度低下を防ぐことができる。これらのことによ
り、骨内インプラント内でのネジの破損防止はより確実
に行えるようになる。
【0027】このようにして、骨内インプラント用部材
が締結される。ところで、前記第1上部構造体に第1締
結部材固定孔を設け、かつ前記第1締結部材に前記固定
孔に係止されるテーパー形状のネジ頭を設けることが好
ましい(請求項4)。骨内インプラントと第1締結部材
を締結するときに、第1締結部材のテーパー形状のネジ
頭が第1締結部材固定孔に係止され(全面又は部分的
に)、摩擦力が発生する。そのため、第1上部構造体に
第1締結部材が固定され、しかも振動等による第1締結
部材の緩みを防止し、骨内インプラント内でのネジの破
損防止をより確実に行える。
【0028】また、前記第1締結部材に(例えば、ネジ
頭と第1雄ネジ部との間に)弾性変形可能な部位を設け
ることが好ましい(請求項5)。第1締結部材に(例え
ば、ネジ頭と第1雄ネジ部との間に)、弾性変形可能な
部位を設けると、第1雄ネジ部が骨内インプラントのネ
ジ孔に螺合するときに、この部分が弾性変形し、第1締
結部材のテーパー形状のネジ頭は、第1上部構造体の固
定孔により強く係止されて固定される。
【0029】そのため、第1上部構造体に第1締結部材
が強く固定され、しかも振動等による第1締結部材の緩
みを防止し、骨内インプラント内でのネジ足の破損防止
をより確実に行えるという、前記効果をさらに大きくす
ることができる。また、前記第1締結部材の端部に前記
骨内インプラントのネジ孔よりも外径が小さい部位を設
けることが好ましい(請求項6)。第1締結部材の端部
に骨内インプラントのネジ孔よりも外径が小さい部位を
設けると、ネジ足(第1雄ネジ部)を骨内インプラント
のネジ孔に螺合するとき、まず最初にネジ孔よりも外径
が小さい部位がネジ孔に落ち込む。
【0030】そのため、ネジ足(第1雄ネジ部)とネジ
孔の軸が一致し、ネジ足(第1雄ネジ部)がネジ孔に螺
合する際に軸がずれたりすることを防止し、第1締結部
材を締め込む操作がより容易に、かつ確実にすることが
できる。また、前記第2上部構造体の少なくとも前記第
1上部構造体との接触部分を鋳接合金により構成するこ
とが好ましい(請求項7)。
【0031】第2上部構造体(例えば、ゴールドシリン
ダー)の少なくとも第1上部構造体との接触部分を鋳接
合金(鋳造用金属を鋳造によって接着することが可能な
合金)で作製することにより、前記接触部分の面精度が
容易に確保され、また歯冠部作製者(例えば、歯科技工
士)が第2上部構造体の上に直接、歯科用ワックスなど
を用いて患者に合わせた歯冠部形態を形成し、歯科鋳造
法(ロストワックス法)にて短時間で容易にかつ確実に
歯冠部を作製することができる。
【0032】また、前記第2上部構造体をアクリル樹脂
又は歯科用ワックスにより構成することが好ましい(請
求項8)。第2上部構造体(例えば、アクリルコア)を
アクリル樹脂又は歯科用ワックスで作製することによ
り、短時間で容易、確実かつ安価に歯冠部を作製するこ
とができる。また、前記骨内インプラントと前記第1上
部構造体との嵌合部分、第1上部構造体と第2上部構造
体との嵌合部分に、嵌合突起部及び嵌合孔をそれぞれ設
けることが好ましい。嵌合孔に嵌合突起部を挿入するだ
けで、容易に嵌合による取り付けが可能である。
【0033】例えば、前記骨内インプラントの上面に嵌
合突起部を設け、該嵌合突起部に嵌合する嵌合孔を前記
第1上部構造体に設ける場合がある。逆に、前記骨内イ
ンプラントの上面に嵌合孔を設け、該嵌合孔に嵌合する
嵌合突起部を前記第1上部構造に設ける場合もある。ま
た、例えば、前記第1上部構造体に嵌合突起部を設け、
該嵌合突起部に嵌合する嵌合孔を前記第2上部構造体に
設ける場合がある。逆に、前記第1上部構造体に嵌合孔
を設け、該嵌合孔に嵌合する嵌合突起部を前記第2上部
構造に設ける場合もある。
【0034】また、前記嵌合突起部及び嵌合孔に回り止
め構造を設けることが好ましい。回り止め構造を設ける
ことにより仮止めが可能となり、各締結部材を締め込む
操作をより容易に、かつ確実にすることができる。嵌合
突起部及び嵌合孔に設ける回り止め構造にかかる形状と
しては、円形、楕円形、多角形(例えば、四〜十八角
形)、星型多角形などが好ましいが、特に六角形又は八
角形が操作性においてより好ましい。
【0035】また、嵌合突起部及び嵌合孔の側面をテー
パー形状とすることにより、斜め方向からの挿入ができ
るのでより好ましい。なお、前記骨内インプラントと前
記第1上部構造体とを一体構造とすることが好ましい
(請求項9)。また、前記第1上部構造体と前記第1締
結部材とを一体構造とすることが好ましい(請求項1
0)。
【0036】前記各部材を一体構造とすることにより、
骨内インプラント用部材の総数や製造工数の低減が可能
となる。本発明によれば、各上部構造体を取り外す必要
がある場合は、各締結部材を治具を使用して緩めて開放
することにより、各上部構造体だけを撤去できる。従っ
て、骨内インプラントまで撤去する必要がない。
【0037】以下、実施例によって本発明をより具体的
に説明するが、本発明はこれに限定されるものではな
い。
【0038】
【実施例】実施例を図1から図8を参照して説明する。
図1は歯科用インプラント(骨内インプラントの一例)
1、アバットメント(第1上部構造体の一例)2、アバ
ットメントスクリュー(第1締結部材の一例)3、ゴー
ルドシリンダー又はアクリルコア(第2上部構造体の一
例)4、クラウン(歯冠部の一例)5、及びクラウンナ
ット(第2締結部材の一例)6の模式図(側面図)であ
る。尚、歯科用インプラント1は顎骨に埋植されてい
る。
【0039】図2は図1の歯科用インプラント1の概略
断面図である。歯科用インプラント1は、上面の嵌合突
起部1bと上面に開口したネジ孔1aを有する。図3は
図1のアバットメント2の概略断面図である。アバット
メント2は、上下に貫通する孔2a、上側のアバットメ
ントスクリュー固定孔2b、前記嵌合突起部1bに嵌合
する下側の嵌合孔2c及び上面の嵌合突起部2dを有す
る。
【0040】図4は図1のアバットメントスクリュー3
の概略側面図である。アバットメントスクリュー3は、
前記ネジ孔1aに螺合する第1のネジ足(第1雄ネジ
部)3a、該ネジ足3aと反対側にある第2のネジ足
(第2雄ネジ部)3b、前記アバットメントスクリュー
固定孔2bに係止されるテーパー形状のネジ頭3c、弾
性変形可能なくびれた胴部分(弾性変形可能な部位の一
例)3d及び前記ネジ孔1aに入る棒先部分3eを有す
る。
【0041】図5は図1のゴールドシリンダー又はアク
リルコア4の概略断面図である。ゴールドシリンダー又
はアクリルコア4は、上下に貫通する孔4aと前記嵌合
突起部2dに嵌合する下側の嵌合孔4bを有する。図6
はゴールドシリンダーを用いて作製した、図1のクラウ
ン5の概略断面図である。クラウン5は、鋳接合金で作
製されたゴールドシリンダー4cと歯科用の鋳造用合金
5aとからなる。
【0042】図7は、アクリルコアを用いて作製した、
図1のクラウン5の概略断面図である。クラウン5は、
アクリル樹脂又は歯科用ワックス作製され、歯科鋳造法
(ロストワックス法)にて歯科用の鋳造用合金に置き変
わったアクリルコア4dと歯科用の鋳造用合金5aとか
らなる。図8は図1のクラウンナット6の概略断面図で
ある。クラウンナット6は前記第2雄ネジ部3bに螺合
する雌ネジ部6aを有する。
【0043】次に、以上の構成に基づいて、歯科用イン
プラントに各上部構造体を締結する方法について説明す
る。まず、歯科用インプラント1の嵌合突起部1bに、
アバットメント2の嵌合孔2cを、中心線を軸として任
意の相対角で挿入した。歯科用インプラント1の嵌合突
起部1bとアバットメント2の嵌合孔2cは、六角形状
を有しているので、中心線を軸として60度刻みの相対
角で挿入ができ、操作が容易であった。また、歯科用イ
ンプラント1とアバットメント2を仮止めすることがで
きたので、アバットメントスクリュー3を挿入して締め
込む操作(後述する)が確実かつ容易であった。
【0044】次に、アバットメント2の貫通孔2aから
アバットメントスクリュー3を挿入して任意の締め付け
トルクで締め込んで、第1雄ネジ部3aと歯科用インプ
ラント1のネジ孔1aを螺合させて、アバットメントス
クリュー3と歯科用インプラント1を締結した。このと
き、アバットメントスクリュー3のテーパー形状のネジ
頭3cは、アバットメント2のアバットメントスクリュ
ー固定孔2bに係止され、強い摩擦力が発生した。その
ため、アバットメント2にアバットメントスクリュー3
が強く固定され、しかも振動等によるアバットメントス
クリュー3の緩みを防止し、歯科用インプラント1内で
のアバットメントスクリュー3の破損防止を確実に行え
るようになった。
【0045】次に、アバットメント2の上面に突出して
いるアバットメントスクリュー3がゴールドシリンダー
4が埋め込まれたクラウン(歯科技工士が患者に合わせ
て作製したもの)5の貫通孔4aに入るように、クラウ
ン5をアバットメント2の上面に挿入し、アバットメン
トの嵌合突起部2dとクラウン(ゴールドシリンダー)
5の嵌合孔4bを嵌合させた。
【0046】アバットメント2の嵌合突起部2dとクラ
ウン(ゴールドシリンダー)5の嵌合孔4bは六角形状
を有しているので、中心線を軸として60度刻みの相対
角で挿入ができ、操作が容易であった。また、アバット
メント2とクラウン5を仮止めすることができたので、
クラウンナット6を挿入して締め込む操作(後述する)
が確実かつ容易であった。
【0047】次に、クラウン(ゴールドシリンダー)5
上面の孔からクラウンナット6を挿入して任意の締め付
けトルクで締め込んで、雌ネジ部6aとアバットメント
スクリュー3の第2雄ネジ部3bを螺合させて、クラウ
ンナット6とアバットメントスクリュー3を締結した。
このとき、部材の組み合わせの中に存在するネジ足(雄
ネジ部)は、アバットメントスクリュー3に集約するこ
とができた。そのため、各ネジ足(雄ネジ部)は同じ金
属材料での作製が可能となり、金属材料の強度のばらつ
きによるロット間でのネジ足強度の逆転(前記第2雄ネ
ジ部よりも前記第1雄ネジ部の方が強度が弱くなるこ
と)を防ぐことができた。
【0048】また、従来のように、アバットメントスク
リューのネジ頭に、上部構造体同士を締結するためのネ
ジ孔を設ける必要がなくなり、ネジ孔深さの加工上のば
らつきによるネジ足(雄ネジ部)の強度低下を防ぐこと
ができた。これらのことにより、歯科用インプラント内
でのネジ足の破損防止はより確実に行えるようになっ
た。
【0049】このようにして、歯科用インプラントの各
部材を締結した。尚、本発明はこの実施例に限定される
わけではない。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
上部構造体を取り外す必要がある場合に、上部構造体だ
けを撤去できるので、骨内インプラントまで撤去する必
要がない。また、長期間の生体内での使用によってネジ
足(雄ネジ部)の破損が生じ難く、たとえ破損したとし
ても第2上部構造体締結部で生じるようにしたので、骨
内インプラント内でのネジ足(雄ネジ部)破損を防止す
ることができる。従って、骨内インプラントに悪影響を
与えず、上部構造体の交換が簡単にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、歯科用インプラント(骨内インプラントの
一例)1、アバットメント(第1上部構造体の一例)
2、アバットメントスクリュー(第1締結部材の一例)
3、ゴールドシリンダー又はアクリルコア(第2上部構
造体の一例)4、クラウン(歯冠部の一例)5、及びク
ラウンナット(第2締結部材の一例)6の模式図(側面
図)である。
【図2】は、図1の歯科用インプラント1の概略断面図
である。
【図3】は、図1のアバットメント2の概略断面図であ
る。
【図4】は、図1のアバットメントスクリュー3の概略
側面図である。
【図5】は、図1のゴールドシリンダー又はアクリルコ
ア4の概略断面図である。
【図6】は、ゴールドシリンダーを用いて作製した、図
1のクラウン5の概略断面図である。
【図7】は、アクリルコアを用いて作製した、図1のク
ラウン5の概略断面図である。
【図8】は、図1のクラウンナット6の概略断面図であ
る。
【符号の説明】
1・・・歯科用インプラント(骨内インプラントの一
例) 1a・・ネジ孔 1b・・嵌合突起部 2・・・アバットメント(第1上部構造体の一例) 2a・・貫通孔 2b・・アバットメントスクリュー固定孔(第1締結部
材固定孔の一例) 2c・・嵌合孔 2d・・嵌合突起部 3・・・アバットメントスクリュー(第1締結部材の一
例) 3a・・第1雄ネジ部(第1のネジ足) 3b・・第2雄ネジ部(第2のネジ足) 3c・・テーパー形状を有するネジ頭 3d・・くびれた胴部分(弾性変形可能な部位の一例) 3e・・棒先部位 4・・・ゴールドシリンダー又はアクリルコア(第2上
部構造体の一例) 4a・・貫通孔 4b・・嵌合孔 5・・・クラウン(歯冠部の一例) 5a・・歯科用の鋳造用合金 6・・・クラウンナット(第2締結部材の一例) 6a・・雌ネジ部 以 上

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1上部構造体を骨内インプラントに取
    り付ける第1締結部材と、該第1締結部材と螺合する雌
    ネジ部を有し、第2上部構造体を前記第1上部構造体に
    取り付ける第2締結部材と、からなる骨内インプラント
    用の部材組み合わせ。
  2. 【請求項2】 第1上部構造体を上面に開口したネジ孔
    を有する骨内インプラントに取り付ける第1締結部材で
    あって、前記ネジ孔に螺合する第1雄ネジ部と反対側に
    位置する第2雄ネジ部及び両雄ネジ部の間のネジ頭を有
    する第1締結部材と、第2上部構造体を前記第1上部構
    造体に取り付ける第2締結部材であって、前記第2雄ネ
    ジ部に螺合する雌ネジ部を有する第2締結部材と、から
    なる骨内インプラント用の部材組み合わせ。
  3. 【請求項3】 上面に開口したネジ孔を有する骨内イン
    プラントと、該骨内インプラントに取り付けられ、上下
    に貫通した孔を有する第1上部構造体と、該第1上部構
    造体を前記骨内インプラントに取り付ける第1締結部材
    であって、前記ネジ孔に螺合する第1雄ネジ部及び反対
    側に位置する第2雄ネジ部を有する第1締結部材と、前
    記第1上部構造体に取り付けられ、上下に貫通した孔を
    有する第2上部構造体と、該第2上部構造体を前記第1
    上部構造体に取り付ける第2締結部材であって、前記第
    2雄ネジ部に螺合する雌ネジ部を有する第2締結部材
    と、からなる骨内インプラント用の部材組み合わせ。
  4. 【請求項4】 前記第1上部構造体が第1締結部材固定
    孔を有し、かつ前記第1締結部材が前記固定孔に係止さ
    れるテーパー形状のネジ頭を有することを特徴とする請
    求項1〜3記載の部材組み合わせ。
  5. 【請求項5】 前記第1締結部材に弾性変形可能な部位
    を設けたことを特徴とする請求項1〜4記載の部材組み
    合わせ。
  6. 【請求項6】 前記第1締結部材の端部に前記骨内イン
    プラントのネジ孔よりも外径が小さい部位を設けたこと
    を特徴とする請求項1〜5記載の部材組み合わせ。
  7. 【請求項7】 前記第2上部構造体の少なくとも前記第
    1上部構造体との接触部分が、鋳接合金からなることを
    特徴とする請求項3〜6記載の部材組み合わせ。
  8. 【請求項8】 前記第2上部構造体がアクリル樹脂又は
    歯科用ワックスからなることを特徴とする請求項3〜6
    記載の部材組み合わせ。
  9. 【請求項9】 前記骨内インプラントと前記第1上部構
    造体とが一体であることを特徴とする請求項3〜8記載
    の部材組み合わせ。
  10. 【請求項10】 前記第1上部構造体と前記第1締結部材
    とが一体であることを特徴とする請求項3〜8記載の部
    材組み合わせ。
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