JPH07270624A

JPH07270624A - 面発光用導光板

Info

Publication number: JPH07270624A
Application number: JP6085738A
Authority: JP
Inventors: Masaru Jinno; 勝神野
Original assignee: Eeshitsuku Kk
Current assignee: Eeshitsuku Kk
Priority date: 1994-03-30
Filing date: 1994-03-30
Publication date: 1995-10-20

Abstract

(57)【要約】【目的】透明アクリル板自体に面発光手段を配備する
ことで、透過効率が高く導光板の表面の全面積を均一に
明るく発光させる面発光用導光板を提供する。【構成】端部に複数のＬＥＤ３を一定間隔を存して配
備した透明アクリル板１の表面の全面積内に、端部から
発する光の入射方向に対し、直角方向へ多数の線状Ｖ形
溝２を相互に平行に連続状に並設し、このＶ形溝２で入
射光を散乱反射、拡散屈折させるようにしている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、例えば液晶表示装置
等のバックライト、或いはイルミネーション看板の装飾
照明等に使用される面発光用導光板に関する。

【０００２】

【従来の技術】図５は、従来の面発光用導光板を示す説
明図である。この面発光用導光板は、例えば液晶表示装
置のバックライトとして使用されるもので、透明アクリ
ル板４１の一端部に、蛍光管４２のような棒状の光源を
配置し、この光源を透明アクリル板４１の端部外側へ接
着テープ４３で固定している。また、透明アクリル板４
１の底面には反射テープ４４が貼着してある。この反射
テープ４４は、光源から照射される光の強さに反比例し
て、光源に近い側に小さな、遠くなる程大きい反射面４
５を印刷技術等を用いて形成したものである。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記、従来の面発光用
導光板では、光が導光板へ入射する。導光板内へ入射し
た光は、反射テープで反射され、再び導光板を通過して
導光板の前面（反射テープと反対側の面）に出射し、導
光板の前面を面発光させる。この面発光用導光板では、
透明アクリル板（導光板）に反射テープを貼着する構造
であるため、導光板の前面を均一に面発光させるため
に、明るさが最も暗い部分に揃うように反射テープの貼
着を調整する必要がある。更に、光は反射テープによっ
て反射された後、導光板の板厚みを通過して導光板の前
面側に射出される。従って、透過効率が低く、全体の明
るさのレベルが低くなる。このため、一定以上の明るさ
を得ようとすると、光源（蛍光灯）を明るいものにする
必要があり、大きな電源がいる。また、蛍光管から出射
する光は、透明アクリル板以外の外方へも出射する等、
光の入射効率に無駄がある等の欠点がある。

【０００４】この発明では、以上のような課題を解消さ
せ、透明アクルリ板自身に面発光手段を配備すること
で、駆動用電力が小さくてすみ、しかも透過効率が高
く、導光板の表面の全面積を均一に明るく発光させ得る
面発光用導光板を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段及び作用】この目的を達成
させるために、この発明の特許請求の範囲の請求項１記
載の面発光用導光板では、次のような構成としている。
面発光用導光板は、端部に複数のＬＥＤを一定間隔を存
して配備した透明アクリル板の表面の全面積内に、端部
から発する光の入射方向に対し、直角方向へ多数の線状
Ｖ形溝を相互に平行に連続状に並設したことを特徴とし
ている。

【０００６】このような構成を有する面発光用導光板で
は、透明アクリル板の表面に、光の入射方向に対し直角
方向へ多数の線状Ｖ字溝が相互に平行に連続状に多数並
設してある。従って、ＬＥＤから発した光は、透明アク
リル板の一端部から入射し、板内を反射しながら前進す
る際、板表面に配備されたＶ形溝の斜面で拡散屈折し、
乱反射、乱屈折して溝斜面、つまり透明アクリル板の表
面の全面を均一に面発光させる。

【０００７】また、特許請求の範囲の請求項２記載の面
発光用導光板では、次のような構成としている。面発光
用導光板は、端部に複数のＬＥＤを一定間隔を存して配
備した透明アクリル板の裏面の全面積内に、端部から発
する光の入射方向に対し、直角方向へ多数の線状Ｖ形溝
を相互に平行に連続状に並設したことを特徴としてい
る。

【０００８】このような構成を有する面発光用導光板で
は、透明アクリル板の裏面に、光の入射方向に対し直角
方向へ多数の線状Ｖ字溝が相互に平行に連続状に多数並
設してある。従って、ＬＥＤから発した光は、透明アク
リル板の一端部から入射し、板内を反射しながら前進す
る際、板裏面に配備されたＶ形溝の斜面で拡散屈折し乱
反射して、表面が平坦面の板表面に対し直交状に出射す
る。これにより、透明アクリル板の表面の全面を均一に
面発光させる。

【０００９】

【実施例】図１は、この発明の特許請求の範囲の請求項
１記載に係る面発光用導光板の具体的な一実施例を示す
斜視図である。

【００１０】面発光用導光板は、端部１ｂに複数のＬＥ
Ｄ３を一定間隔を存して配備した透明アクリル板１の表
面１ａの全面積内に、端部から発する光の入射方向に対
し、直角方向へ多数の線状Ｖ形溝２を相互に平行に連続
状に並設している。透明アクリル導光板１は、図２で示
すように、一定厚みを有する矩形平板状で、表面１ａの
全面積内に多数の線状Ｖ形溝２を幅方向へ形成してい
る。多数のＶ形溝２は、相互に平行で且つ隣合うＶ形溝
２がそれぞれ隙間なく連続状に配備してある。この多数
のＶ形溝２を備える透明アクリル板１は、例えば金型に
よるプラスチック成形で形成される。そして、各Ｖ形溝
２は透明アクリル板１の厚みに対し、約１／５０乃至１
／１００の深さ程度に形成され、且つ各Ｖ形溝２の溝の
角度は約９０度（フランク角は４５度）程度に設定して
ある。従って、透明アクリル板１の表面１ａの全面積内
に亘って、多数の線状Ｖ形溝２が密に連続状に形成して
あり、隣合うＶ形溝２、２によってプリズムが構成され
る。尚、実施例ではＶ形溝２の溝角度を９０度に設定し
た例を示しているが、溝の角度は９０度に限定されな
い。つまり、溝の角度が９０度でなくても透明アクリル
板１の表面１ａは一様な均一性で面発光させ得ること勿
論である。

【００１１】この透明アクリル板１は、図２で示すよう
に、上面及び一端面１２を開口した深さの浅い筺状枠体
１１に嵌着してある。枠体１１は、反射効率が高い表面
滑性薄板状の白色プラスチックにて形成され、底板１１
ａと両側板１１ｂと他端板１１ｃとから成る上面開口及
び一端面１２開口の筺状に形成されている。更に、この
枠体１１の両側板１１ｂの開口端面には、それぞれ取付
け用ピン１３、１３が突設してある。上記透明アクリル
板１は、枠体１１に嵌着された状態において、底面１ｃ
が底板１１ａに支承され、且つ両側板１１ｂと他端板１
１ｃにより一端面１ｂ及び表面１ａを除き完全に囲まれ
ている。

【００１２】前記ＬＥＤ３は、図２の分解説明斜視図で
示すように、取付け板３１の面内に取付けられたプリン
ト配線基板３２に、一定間隔を存して複数実装してあ
る。この取付け板３１は、反射効率が高い表面滑性薄板
状の白色プラスチックにて形成され、図２及び図３で示
すようにプリント配線基板３２を取付ける垂直板部３１
ａと、垂直板部３１ａの上端に連続する水平板部３１ｂ
とから成る断面Ｌ字状に形成されている。また、前記取
付け板３１の両端部には、ピン穴３１ｃが形成してあ
る。このピン穴３１ｃに上記枠体（両側板１１ｂ）１１
のピン１３を嵌着することで、ＬＥＤ３が透明アクリル
板１の一端面１ｂに対し直角状に近接して取付けられ
る。また、この取付け状態において、取付け板（水平板
部３１ｂ）３１と枠体（の底板１１ａ及び両側板１１
ｂ）１１とによって、ＬＥＤ３が完全に囲まれ、ＬＥＤ
３から出射する光が減衰することなく、透明アクリル板
１へ効率よく入射するように設定してある。

【００１３】このような構成を有する面発光用導光板で
は、透明アクリル板１の表面に、光の入射方向に対し直
角方向へ線状のＶ字溝２が相互に平行に連続状に多数並
設してある。つまり、線状Ｖ形溝２は透明アクリル板の
表面１ａの全面積内に、幅方向へ隙間なく密に配備して
ある。各ＬＥＤ３は、一定範囲で広角度に光を放射す
る。ＬＥＤ３から発した光は、透明アクリル板１の一端
面１ｂへ直進状に、或いは上方、下方へ放射し、且つ水
平板３１ｂ又は両側板１１ｂに反射した後、透明アクリ
ル板１の一端部１ｂから入射し、板１内を反射しながら
前進する。そして、この内面反射を繰り返す際に、板表
面１ａに配備された多数のＶ形溝２の各斜面に進入し、
拡散屈折、拡散反射しながら、Ｖ形溝２の各斜面間で乱
反射、乱屈折し、一部は外部へ放射し、他の一部は透明
アクリル板１の内部に進入し、再び反射してＶ形溝２方
向へ放射する。これにより、透明アクリル板１の表面１
ａの全面を均一に面発光させる。

【００１４】図４は、特許請求の範囲第２項記載の面発
光用導光板の具体的な一実施例を示す断面図である。こ
の面発光用導光板は、端部に複数のＬＥＤ３を一定間隔
を存して配備した透明アクリル板１の裏面１ｃの全面積
内に、端部から発する光の入射方向に対し、直角方向へ
多数の線状Ｖ形溝２を相互に平行に連続状に並設して構
成している。この面発光用導光板は、表面１ａを凹凸の
ない平坦面（表面滑性面）とし、裏面１ｃに線状のＶ形
溝２を設けた点に特徴がある。つまり、この実施例のＬ
ＥＤ３、ＬＥＤの取付け板３１及び枠体１１は、すべて
先の実施例（図１、図２及び図３）のものとほぼ同一構
成であり、詳細な説明は省略する。つまり、この実施例
の面発光用導光板では、透明アクリル板１の裏面１ｃに
線状のＶ形溝２を多数形成し、隙間なく密に隣合うＶ形
溝２、２により裏面１ｃにプリズムを構成している。ま
た、この面発光用導光板では、透明アクリル板１の両端
部にＬＥＤ３を配備した例を示している。ＬＥＤ３を両
端部に配備することで、透明アクルリ板１が長さの長い
平板であっても、光のムラをなくし、均一な面発光を実
現し得る。

【００１５】このような構成を有する面発光用導光板で
は、透明アクリル板１の裏面１ｃに、光の入射方向に対
し直角方向へ線状のＶ字溝２が相互に平行に連続状に多
数並設してある。つまり、線状Ｖ形溝２は透明アクリル
板の裏面１ｃの全面積内に、幅方向へ隙間なく密に配備
してある。各ＬＥＤ３は、一定範囲で広角度に光を放射
する。ＬＥＤ３から発した光は、透明アクリル板１の一
端面１ｂへ直進状に、或いは上方、下方へ放射し、且つ
水平板３１ｂ又は両側板１１ｂに反射した後、透明アク
リル板１の一端部１ｂから入射し、板１内を反射しなが
ら前進する。そして、この内面反射を繰り返す際に、板
裏面１ｃに配備された多数のＶ形溝２の各斜面で拡散反
射（散乱反射）し、反射した光が透明アクリル板１の平
坦な表面１ａ側へ直交状に向かい、表面１ａから外部へ
出射する。これにより、透明アクリル板１の表面１ａの
全面を均一に面発光させる。

【００１６】また、請求項１記載の面発光用導光板（図
１記載の実施例面発光用導光板）では、透明アクリル板
１の表面が面発光した際、表面１ａのＶ形溝２の頂点部
分が幅方向へ流れる線となって外観し得る。しかし、透
明アクリル板１の裏面１ｃにＶ形溝２を形成した場合に
は、透明アクリル板１の表面１ａには幅方向へ流れる線
は全く外観し得ず、一層均一な面発光を実現し得る。

【００１７】尚、実施に際しては、透明アクリル板１に
配備するＶ形溝２は、ＬＥＤ３側を粗いピッチ間隔と
し、光源３に遠い位置のＶ形溝２の間隔を密に配置して
も良く、この場合、一層均一な明るさの面発光を得るこ
とが出来る。

【００１８】また、ＬＥＤ３から透明アクリル板１内へ
進入する光の減衰を防止するため、枠体１１の底面１１
ａと透明アクリル板１の底面との間に、図１及び図２で
示すように例えばアルミシート、或いは反射用ミラー１
４を介装状に配備しても良い。この場合、一層、光の反
射効率が向上する。更に、ＬＥＤ３と透明アクリル板１
の一端面１ｂとの間に、集光レンズ（図示せず）を配備
しても良い。この場合、一層光の減衰を防止し得る。

【００１９】更に、実施例ではＬＥＤ３は、同じ色を発
光するものを複数並設する例を示したが、実施に際して
は、複数のＬＥＤ３は例えば異なる色を発光するものを
半分づつ配列する。或いは１／３づつに配列すること
で、透明アクリル板１の表面１ａを、２色の帯状或いは
３色の帯状に色分けして面発光させることが出来ると共
に、発光色の異なるＬＥＤ、例えば赤、緑、青の光源を
スローで色変化させることも可能であり、電飾看板、ホ
ールの床面、玄関マット面等の装飾照明として一層効果
がある。

【００２０】尚、この発明の面発光用導光板として、透
明アクリル板１の表面にのみ、或いは裏面にのみ線状Ｖ
形溝２を設けた例示をしたが、例えば透明アクリル板１
の表面１ａと裏面１ｃの両方の面に、それぞれ線状Ｖ形
溝２を配備しても良く、この場合、一層光の反射、屈
折、及び散乱反射が効率よく実現でき、光の減衰の少な
い明るい面発光が得られる。

【００２１】

【発明の効果】この発明では以上のように、特許請求の
範囲の請求項１記載の面発光用導光板では、透明アクリ
ル板の表面の全面積内に光の入射方向に対し直角方向へ
多数の線状Ｖ形溝を、それぞれ相互に平行且つ連続状に
配備したから、透明アクリル板の端面から入射する光
を、Ｖ形溝の斜面で乱反射、乱屈折させる。従って、ア
クリル透明板の表面の全面積が均一に明るく面発光す
る。従って、発光効率が良く、発光ムラがない許かりで
なく、消費電力が小さくて済む。また、特許請求の範囲
の請求項２記載の面発光用導光板では、透明のアクリル
板の裏面の全面積内に光の入射方向に対し直角方向へ多
数の線状Ｖ形溝を、それぞれ平行且つ連続状に配備した
から、透明アクリル板の端面から入射する光を、Ｖ形溝
で反射させ、透明アクルリ板の表面の全面積を明るく面
発光させ得る。また、導光板の底面のＶ形溝で光を反射
させる関係上、導光板の表面のＶ形溝で面発光させる場
合に比し、Ｖ形溝の頂部が線状となって外観し得るのを
防止し得、一層面発光効果が高い等、発明目的を達成し
た優れた効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】請求項１記載の実施例面発光用導光板を示す斜
視図である。

【図２】実施例面発光用導光板を示す分解説明斜視図で
ある。

【図３】実施例面発光用導光板を示す断面説明図であ
る。

【図４】請求項２記載の面発光用導光板を示す断面図で
ある。

【図５】従来の面発光用導光板を示す説明側面図であ
る。

【符号の説明】

１透明アクリル板２Ｖ形溝３ＬＥＤ１ａ表面１ｃ裏面

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】端部に複数のＬＥＤを一定間隔を存して
配備した透明アクリル板の表面の全面積内に、端部から
発する光の入射方向に対し、直角方向へ多数の線状Ｖ形
溝を相互に平行に連続状に並設した面発光用導光板。
【請求項２】端部に複数のＬＥＤを一定間隔を存して
配備した透明アクリル板の裏面の全面積内に、端部から
発する光の入射方向に対し、直角方向へ多数の線状Ｖ形
溝を相互に平行に連続状に並設した面発光用導光板。