JPH07269369A - 電流波形解析を利用したエンジン診断装置とその方法 - Google Patents

電流波形解析を利用したエンジン診断装置とその方法

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JPH07269369A
JPH07269369A JP26997694A JP26997694A JPH07269369A JP H07269369 A JPH07269369 A JP H07269369A JP 26997694 A JP26997694 A JP 26997694A JP 26997694 A JP26997694 A JP 26997694A JP H07269369 A JPH07269369 A JP H07269369A
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Robert D Brown
ディー.ブラウン ロバート
Matthew M Crass
エム.クラース マシュー
Thomas P Becker
ピー.ベッカー トーマス
Michael B Meeker
ビー.ミーカー マイクル
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    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02PIGNITION, OTHER THAN COMPRESSION IGNITION, FOR INTERNAL-COMBUSTION ENGINES; TESTING OF IGNITION TIMING IN COMPRESSION-IGNITION ENGINES
    • F02P17/00Testing of ignition installations, e.g. in combination with adjusting; Testing of ignition timing in compression-ignition engines
    • F02P17/12Testing characteristics of the spark, ignition voltage or current
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02PIGNITION, OTHER THAN COMPRESSION IGNITION, FOR INTERNAL-COMBUSTION ENGINES; TESTING OF IGNITION TIMING IN COMPRESSION-IGNITION ENGINES
    • F02P17/00Testing of ignition installations, e.g. in combination with adjusting; Testing of ignition timing in compression-ignition engines
    • F02P17/02Checking or adjusting ignition timing
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    • F02P17/08Checking or adjusting ignition timing dynamically using a cathode-ray oscilloscope
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01MTESTING STATIC OR DYNAMIC BALANCE OF MACHINES OR STRUCTURES; TESTING OF STRUCTURES OR APPARATUS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • G01M15/00Testing of engines
    • G01M15/04Testing internal-combustion engines
    • G01M15/042Testing internal-combustion engines by monitoring a single specific parameter not covered by groups G01M15/06 - G01M15/12
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
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    • F02PIGNITION, OTHER THAN COMPRESSION IGNITION, FOR INTERNAL-COMBUSTION ENGINES; TESTING OF IGNITION TIMING IN COMPRESSION-IGNITION ENGINES
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    • F02P2017/003Testing of ignition installations, e.g. in combination with adjusting; Testing of ignition timing in compression-ignition engines using an inductive sensor, e.g. trigger tongs

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、内燃エンジンから得た低水
準の電流信号を、中に挿入せずに検出し、診断技術を用
いてこれを分析することにある。 【構成】 デジタル式エンジン・アナライザー11は、
マイクロ・プロセッサで制御され、メニュー形式の格納
プログラムの制御のもとで作動するオシロスコープ式表
示装置13を有する。ホール効果を用いたばねクリップ
式のピックアップ・プローブ31は、内燃エンジンの導
線を流れる電流を検出して、電流検出信号を生成する。
生成された電流検出信号は、増幅器のアダプター40に
送られる。さらに同アダプターは、アナライザー11の
入力端子に接合されている。アナライザー11は、増幅
された信号を処理して、波形表示信号を生成し、それを
2つの異なる表示形式のいずれかでオシロスコープ上に
表示する。アナライザー11のもう一つの入力リード線
が、第一のシリンダーの点火を検知すると、アナライザ
ー11は、この第一のシリンダー信号と波形表示信号を
同期させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃エンジンの性能を
電子的に診断し解析する装置とその方法に関するもの
で、特に、オシロスコープ画面にデジタル情報を表示す
る類のデジタル式エンジン・アナライザーに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】本発明は、米国特許番号第5,245,
324号に開示されたデジタル式エンジン・アナライザ
ーの改良型の申請に関するものである。あらゆるエンジ
ン・アナライザーの場合と事実上同様に、この特許に記
述されたアナライザーは、内燃エンジンの様々なコンポ
ーネントが生成する電圧波形を解析するものであるた
め、エンジン・アナライザーを使用する自動車整備員
は、アンペア数ではなく、むしろエンジンの電圧を主体
に考えがちで、すなわち、電圧とは電位であり、アンペ
ア数とは電気の流れ、つまり電流だと理解しているので
ある。アナライザーの中には、スターター起動電流や、
交流発電機もしくは直流発電機からの出力電流といった
パラメーターを測定するための電流ピックアップ・プロ
ーブを備えたものもあるが、このようなものは1アンペ
アから100アンペア程度の比較的大量の電流を測定す
るものであるうえ、大半のアナライザーは、波形解析を
行うための電流信号の表示機能を備えていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一般に、回路を流れる
電流を検出するには、一連のインピーダンスを回路に接
続して、インピーダンス全体の電圧降下を測定すること
で達成できる。しかし、この手法は、問題の回路に接続
したり、外したりする手間がかかるため、内燃エンジン
用としては不便である。
【0004】非挿入型の電流ピックアップ・プローブは
現在すでに知られている。このようなプローブの一つに
Snap−on Corporationの販売する認
定番号MT3000−410があり、これで測定した電
流レベルを、同じくSnap−on Corporat
ionの販売するMT3000Aエンジン・アナライザ
ーのオシロスコープ上に表示することができる。但し、
このエンジン・アナライザーの操作については、前述の
米国特許番号第5,245,324号の開示内容に従っ
て行うものとする。しかし、このようなプローブは1ア
ンペアから500アンペアまでのレベルの電流を測定で
きるが、1アンペア以下の低レベルの電流を検出するに
は不適当である。
【0005】低電流用のピックアップ・プローブとして
は、Tektronix Corp.発売の認定番号A
M503があり、測定した電流を実験室用オシロスコー
プに表示する。このプローブは、1ミリアンペアから2
0アンペアまでのレベルの電流を測定できるが、この装
置は極めて高価であるため、エンジン・アナライザーと
併用するにはあまりにコスト高である。
【0006】米国特許番号3,603,872号には、
自動車エンジンの第二のイグニッション・コイルを流れ
る電流を検出する非挿入型のピックアップと、この電流
をオシロスコープに示す表示装置について記述されてい
るが、表示された電流がエンジン・サイクルのどの時点
のものかを関連づける手段については記述されていな
い。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の一般的な目的
は、従来のエンジン診断システムの欠点を回避する一
方、これまでのシステムに構造上、操作上の利点を付加
した改良されたエンジン診断システムを提供することに
ある。
【0008】本発明にかかる重要な特徴は、内燃エンジ
ンから検出した電流の波形を解析に利用する診断技術を
提供している点にある。
【0009】上記の特徴に関連した本発明のもう一つの
特徴は、電流波形とエンジン・サイクル中の特定の事象
とを同期に表示できるように設定した類の診断技術を提
供している点にある。
【0010】本発明のさらなる特徴は、1アンペア以下
の低レベルの電流信号を、装置の中に挿入しないで検出
できるような類の技術を提供している点にある。
【0011】上記の特徴に関連したもう一つの特徴は、
このような診断技術を実行するための装置を提供してい
る点にある。
【0012】以上の特徴、及び他の特徴は、各々のエン
ジン・サイクルにおいて、あらかじめ定められた点火順
位に従って、シリンダー全体が点火されるような多気筒
型の内燃エンジンの診断装置を提供することによって実
現されており、該装置は、最低およそ100ミリアンペ
アの電流の流れるエンジン内の電流信号を検出して、検
出信号を生成する非挿入型のピックアップ・プローブ
と、点火順位に従って最初のシリンダーに点火されたこ
とを検知し、それに応答して最初のシリンダー信号を生
成する手段と、該検出信号を増幅するために該ピックア
ップ・プローブと接合され、増幅信号を生成する増幅器
と、該増幅信号を処理するために該増幅器と接合され、
格納プログラムの制御下で作動しながら、検出した電流
信号の波形に相当する波形表示信号を生成する処理手段
と、波形表示信号を表示するために該処理手段と接合し
たオシロスコープ式表示手段と、該波形表示信号と最初
のシリンダー信号とを同期にする手段とを備えている。
【0013】本発明は、特定の新しい特徴と各部品の組
み合わせで構成されており、その詳細は以下の記述や添
付図面の説明に示される通りで、とりわけ本請求項の中
で指摘されている通りである。但し、その詳細について
は、本発明の発想から逸脱せず、またはその利点を損な
うことなく、様々な変更が加えられるものとする。
【0014】
【作用及び実施例】図1Aを参照すると、本発明の実施
例である全体に番号10で示された診断システムが描か
れている。この診断システム10には、全体に番号11
で示されたデジタル式エンジン・アナライザーが含まれ
ているが、このアナライザーとして、米国特許第5,2
45,324号に開示されたタイプを用いてもよい。同
製品の開示内容は本書に参考として取り上げられている
ほか、同製品は認定番号MT3000AとしてSnap
−on Tools Corporationによって
発売されている。従って、アナライザー11について
は、本発明を理解する上で必要な内容だけがここに開示
されている。
【0015】アナライザー11は、キャビネット12に
収納され、デジタル式オシロスコープとして機能する陰
極線管モニター画面13を含んでいる。この画面13の
下方には、F1からF6までの6個の「ソフトキー」セ
ット15が一列に並んでいる。これらのキーは、ソフト
ウエアによって制御され、アナライザー11の操作モー
ドによって異なる機能を持っているが、その詳細は前述
の米国特許第5,245,324号で説明されている通
りである。より具体的に説明すると、アナライザー11
の動作を制御するソフトウエアは、各ソフトキーに割り
当てられた機能がどれかを決定し、その真上にある画面
13に表示するのである。
【0016】図2は、アナライザー11の機能構成図
で、該当する様々な周辺機器17や18と接合するため
に取付けられた通信ポート2つが描かれている。さら
に、図1Bを参照すると、アナライザー11には、メイ
ンキーボード20も含まれており、この中には、数字キ
ーパッド21、上下左右の方向を示す4個の矢印キー2
2のほか、「数値設定(SET POINT)」「フリ
ーズ(凍結)FREEZE)」「印字(PRINT)」
「選択(SELECT)」からなる4個の機能キー2
3、「エンター(ENTER)」キー24、6個のメニ
ューキー25、「リセット(RESET)」キー26、
「ヘルプ(HELP)」キー27がある。
【0017】アナライザー11の操作において、数字キ
ーパッド21は、シリンダー数の選択のほか、エンジン
情報の入力、rpm(毎分回転数)設定値の指定などに
使用される。「エンター」キー24は、数字キーパッド
21で情報を入力する際に使用する。矢印キー22は、
カーソルの移動や、波形の拡大または位置づけに利用す
る。「凍結」機能は、“生の”テスト表示画面、すなわ
ち、入力値の変化に応じて変わってゆく画面を凍結する
ためのもので、「数値設定」は、キーパッドで入力した
エンジン回転数(rpm)に達すると自動的に凍結する
機能である。「印字」機能は、該当するプリンター(オ
プション)に表示画面を印字するためのもので、「選
択」機能は、波形の測定時に2つの水平カーソルと2つ
の垂直カーソルの中から選択するためのものである。
【0018】メニューキー25には、第一次イグニッシ
ョンのテスト・メニューを表示するための「一次メニュ
ー(PRIMARY MENU)」キー、第二次イグニ
ッションのテスト・メニューを表示する「二次メニュー
(SECONDARY MENU)」キー、ラボ・スコ
ープ波形をはじめとする診断用の波形メニューを表示す
るための「診断用波形メニュー(DIAGNOSTIC
WAVEFORMMENU)」キー、シリンダーのテ
ストメニューを表示する「シリンダー・テスト・メニュ
ー(CYLINDER TEST MENU)」キー、
ポートAとBに接続する装置がある場合の装置識別や、
ポートAとポートBに接続する装置のユーザー定義に使
用するスコープ設定画面などのオプション・メニューを
表示するための「オプション・メニュー(OPTION
MENU)」キー、メモリーに保存された画面の消去
や再呼び出しを行うための画面メニューを表示する「メ
モリーメニュー(MEMORY MENU)」キーがあ
る。また「リセット(RESET)」キー26は、現在
表示されている画面をクリアして、起動時の「エンジン
情報スクリーン」にシステムを戻すために使用する。さ
らに「ヘルプ(HELP)」キー27は、ヘルプメニュ
ーか、または現在の表示画面についての説明のいずれか
を表示するのに使用する。
【0019】アナライザー11には、交流電源コード
(図示せず)一本が含まれており、120または240
ボルトで、50または60Hzの該当する交流電源プラグ
に差し込むことができる。さらにアナライザー11に
は、例えばバッテリーなど、該当する直流電源に接続す
るのに適した導線(図示せず)も含まれている。ちなみ
に、このバッテリーとして、テスト中の車両のバッテリ
ーを用いてもよい。また、アナライザー11にはリード
線のセットも含まれている。その中には、補助装置用リ
ード線28が含まれており、その末端には、本発明に従
って構築され、その記述通りの特徴を示す電流ピックア
ップ・アセンブリー30や、またはその他の該当するア
ダプター、プローブ、ピックアップなどと接合するため
のコネクター29が付いている。このリード線のセット
には、その他のリード線(図示せず)も多数含まれてお
り、例えば、誘導ピックアップ用リード線、二次リード
線、一次/燃料噴射器用リード線、交流発電機/バッテ
リー用リード線、アース用リード線などがある。
【0020】特に図2を参照すると、これら数本のリー
ド線によって集められた信号はアナログ回路へと送られ
ることになる。より具体的に説明すると、アナログ回路
に送られる入力信号には、誘導ピックアップのリード線
から送られる信号1CYLをはじめ、一次/燃料噴射器
のリード線から送られる信号PRIM、交流発電機/バ
ッテリーのリード線から送られる信号VOLTLD、二
次リード線から送られる3種の二次信号、すなわち、A
LTSEC、MAINSEC、HIGHSECのうちの
1つまたはそれ以上の信号があり、分析対象であるエン
ジンの種類や誘導リード線に接合されたピックアップの
種類によってそれぞれ異なる信号が送られる。この点に
関して、二次リード線は、多心型のピックアップ装置に
接続する多心ケーブルであり、そのうちの3本の導線
は、使用するピックアップの種類(ID)をアナログ回
路に知らせる3ビットのデジタルID信号を送るもの
で、これにより、分析対象であるイグニッション・シス
テムの種類を判定できるものであるのが好ましい。補助
リード線28は複数のプローブやピックアップ装置に接
合することができるが、このようなリード線は、上記と
同様、どのプローブまたはピックアップ装置を使用して
いるかを識別する信号を送ることのできる多心ケーブル
であることが好ましい。本発明においては、補助リード
線は電流信号CURRENTをアナログ回路に送るため
に使用されている。
【0021】アナログ回路は、多数の回線や母線を介し
てデジタル回路と結ばれている。アナライザー11に
は、ポートAとBを有する通信回路も含まれており、双
方向型回線を使って周辺機器17及び18と接合するこ
とができる。この通信回路はビデオ表示回路と結ばれ、
また、ビデオ表示回路は画面モニター13とデジタル回
路に接続されている。ソフトキー・セット15とメイン
キーボード20はデジタル回路に接続されている。
【0022】図1Aを参照すると、電流ピックアップ・
アセンブリー30にはピックアップ・プローブ31とア
ダプター40が含まれている。ピックアップ・プローブ
31はホール効果を有するプローブであることが好まし
く、F.W.Bell Company製のプローブ3
1とアダプター40が含まれている。ピックアップ・プ
ローブ31はホール効果を有するプローブであることが
好ましく、F.W.Bell Company製のモデ
ル番号P−100のようなタイプを使用してもよい。ピ
ックアップ・プローブ31は、静電気や動的磁界に対し
て敏感なため、磁気エネルギー(導線中の電流によって
発生)を位置エネルギーに従来の方法で変換する、ホー
ル効果を備えた半導体装置を使用している。ピックアッ
プ・プローブ31は、ばねクリップ型で、その本体32
には、該当する電導線を差し込むためにその大きさに切
り込まれたノッチ33が付いている。プローブ31には
また、支軸で動くように本体32と支軸接合部35で接
合されたカバー34があり、該当する導線をノッチ33
に挿入するための開いた位置(図示せず)と、該当する
導線の周りをクリップで締めつけるために本体32と合
わさった、閉じた位置(図1A参照)との間を支軸で動
くように形成されている。プローブ31には、ケーブル
36が付いており、このケーブルの末端にコネクター3
7が付いている。
【0023】図3と4を参照すると、アダプター40
は、長方形の箱型ケース41に収納されており、その一
方の壁にはコネクター用ソケット42が、また上方の壁
にはコネクター用ソケット43が供されている。また、
ケース41の上方の壁には零位調整用のコントロール・
ノブ44と目盛り選択用のスイッチレバー45が取り付
けられている。ケース41の内側には、電気回路50を
有する回路板46が取り付けられている。これについて
の詳細は図5に示される通りである。使用時には、プロ
ーブ31のコネクター37をコネクター用ソケット42
に接合する一方、エンジン・アナライザー11の補助リ
ード線28に付けられたコネクター29はコネクター用
ソケット43と接合されることになる。
【0024】図5を参照すると、プローブのケーブル3
6には5本の導線51〜55が含まれている。導線51
は固定電流供給装置に接続された入力導線であり、導線
52と53は出力導線であるほか、導線54はアースに
接続されている。導線55は、較正調整を行うために電
位差計56と直列に接続してもよく、この電位差計をプ
ローブ31の容器の中に配置してもよい。アダプターの
回路50には、電源供給装置57と57Aが含まれてお
り、それぞれに集積回路電圧調整機58と、振動を防ぐ
ために外部に取り付けられたコンデンサー59と59a
が供されている。電源供給装置57と57Aはそれぞ
れ、ピックアップ・プローブ31とアダプター40にプ
ラスとマイナスの動作電圧を供給するが、その際、各々
がエンジン・アナライザー11から送られた12VDC
の電圧(テスト中の車両のバッテリーからのものでもよ
い)を8VDCの電源電圧へと変換する。特に、ピック
アップ・プローブ31へは、導線51を介し抵抗器69
を通って8+VDCの電源電圧が供給される。また、抵
抗器69は、ホール効果を有するセンサー通じて、あら
かじめ定められた電流、好ましくは約50mAの電流に
調整する。
【0025】回路50には、入力増幅器段60が含まれ
ており、また、この増幅器段の中には計装増幅器として
構成された演算増幅器60aが含まれている。プローブ
の出力導線52と53はそれぞれ抵抗器61と62を介
して、演算増幅器60aの逆相入力端子と正相入力端子
に接続されており、さらにこの両方の入力端子の間をコ
ンデンサー63が結んでいる。また、該増幅器の外部に
は電位差計64が供されている。出力端子と演算増幅器
60aの逆相入力端子の間を並列に結んでいるのは、抵
抗器65とコンデンサー66である。演算増幅器60a
の正相入力端子とアースの間を直列に結んでいるのは、
抵抗器67と電位差計68である。
【0026】入力増幅器段60は、ピックアップ・プロ
ーブ31からの差動出力電圧を回路の接地ベースの電圧
水準に変換する。抵抗器61の値と抵抗器65の値との
比率と、抵抗器62の値と抵抗器67の値との比率、お
よび電位差計68を関数とする数式は入力利得をもたら
すが、その数値は3であることが好ましい。電位差計6
8のワイパーは、アダプターのケース41の上にあるコ
ントロール・ノブ44によって制御されており、アダプ
ターの回路50に“ゼロ”のオフセット(残留偏差)を
もたらす。電位差計64は、演算増幅器60aの入力オ
フセット調整器として機能する。また、コンデンサー6
3と66は、前者が入力分流器として機能し、後者が高
周波の負帰還を与えることによって演算増幅器60aを
安定させている。
【0027】入力増幅器段60からの出力信号は、出力
増幅器段70へと接続されている。また、該増幅器段に
は、正相のシングルエンド増幅器として構成された演算
増幅器70aが含まれている。さらに具体的に説明する
と、演算増幅器60aからの出力信号は、抵抗器71を
通って、演算増幅器70aの正相入力端子へと接合され
ており、演算増幅器70aの逆相入力端子と正相入力端
子との間をコンデンサー72が結んでいる。また、出力
端子と演算増幅器70aの逆相入力端子とを並列に接続
しているのがコンデンサー73と抵抗器74である。抵
抗器74と並列に接続されているのは、抵抗器75と単
極・単投スイッチ76の直列の組み合わせで、このスイ
ッチはアダプターのケース41に付いたスイッチレバー
45によって制御されている。ピックアップ・プローブ
31の電位差計56は、抵抗器74と抵抗器75の接続
点と結ばれている。
【0028】出力増幅器段70の利得は、抵抗器74、
または、抵抗器74と75の並列の組み合わせのいずれ
かと、電位差計56との比率で表された関数である。ス
イッチ76は目盛り付きスイッチで、閉じた状態にある
ときの演算増幅器70aの出力は、検出電流1アンペア
につき、およそ0.1ボルトであることが好ましく、一
方、スイッチ76が開いた状態のときの利得は、10倍
に拡大されて、検出電流1アンペアにつき、およそ1ボ
ルトの出力を得られるのが好ましい。抵抗器71は、演
算増幅器60aの出力側と演算増幅器70aの入力側を
接合している。コンデンサー72と73は、前者が入力
分流器として機能し、後者が高周波の負帰還を与えるこ
とによって演算増幅器70aを安定させている。
【0029】操作において、ピックアップ・プローブ3
1は、電流解析を行う導線のまわりをばねクリップで鋏
むような形にする。目盛り付きスイッチ76は、希望の
波形サイズで表示できるよう正しい目盛りにセットす
る。さらに、エンジン・アナライザー11の他のリード
線1本、またはそれ以上を、テスト中のエンジンの適所
と接合するが、どこに接合するかは、実施するテストの
性格によって異なる。さらに、エンジン・アナライザー
11は、実施するテストの性格によって、2つの異なる
波形表示モードのうち、いずれかのモードで操作するこ
とができる。そのうちの一つは、シングルまたはダブル
の掃引線で表示する「ラボ・スコープ波形(Lab S
cope Waveform)」モードで、もう一方
は、シリンダーの点火を示す表示マークやバルブのタイ
ミングを示す表示マークと照らし合わせながら電流の波
形を表示することのできる「真空波形(Vacuum
Wafeform)」モードである。
【0030】図6を参照すると、ラボ・スコープ波形の
表示画面が描かれている。この表示画面へは、メインキ
ーボード20の「診断用波形メニュー」キー25を押し
て、診断用波形メニューを表示することによってアクセ
スできる。さらに具体的に説明すると、診断用波形メニ
ュー画面には、いくつものソフトキーがリストされてお
り、「ラボ・スコープ波形」はそのうちの一つであるこ
とがわかる。これに対応したソフトキーを押すと、図6
に示されるようなラボ・スコープ波形の画面80が表示
されることになる。この画面の上段には表題が表示され
ているほか、その左右には、それぞれ日付と時間、RP
MとVOLTSが表示されている。5つのソフトキー8
1a〜81eには、それぞれ「グリッド・オン/オフ
(GridON/OFF)」「カーソル・オン/オフ
(Cursors ON/OFF)」「電圧(ボルト)
範囲/時間ベース(Volts Range/Time
Base)」「波形位置(Waveform Pos
ition)」「メニュー選択(Menu Selec
t)」というラベルが付けられている。「グリッド・オ
ン/オフ」のソフトキー81aは、波形を表示する際
に、該装置の内部で生成される方眼区画を表示するかど
うかを選択するためのものである。「カーソル・オン/
オフ」のソフトキー81bは、水平カーソルと垂直カー
ソルの線を表示するかどうかを選択するのに使用する。
「ボルト範囲/時間ベース」のソフトキー81cは、
(VOLTS/DIVISION欄の)ボルト範囲を上
下の矢印キー22を使って変更したり、(TIME/D
IVISION欄の)時間ベースを左右の矢印キー22
を使って変更するためのものである。「ボルト範囲」を
変更すると、画面に表示された波形の倍率が変化する一
方、「時間ベース」を変更すると、画面に表示された波
形を長くしたり、短くすることができる。また、「波形
位置」のソフトキー81dは、矢印キー22を使って画
面上の波形の水平位置と垂直位置を調整するのに使用す
る。
【0031】画面の上段中央の表題のすぐ下には、「メ
ニュー選択」のソフトキー81eを選んだときにアクセ
ス可能となる6つの機能のリスト84が表示されてい
る。このメニューから選択したい機能をハイライトする
ときには、矢印キー22を使用する。これら機能にはそ
れぞれ2つのオプションがあり、「選択」キー23を押
してそのどちらかを選択できる。さらに具体的に説明す
ると、「トリガ勾配(TRIG SLOPE)」機能に
は、+(プラス)と−(マイナス)のオプションがあ
り、前者は表示波形が上昇するときの端の値を、また、
後者は表示波形が下降するときの端の値をそれぞれ使用
して、波形を同期に表示するようにしている。「初期値
設定(DEFAULT SETUP)」の機能には、
「設定(SET)」と「設定しない(NOT SE
T)」という2つのオプションがある。「設定」オプシ
ョンを選択すると、あらかじめ決められたスタート点が
ユーザーに与えられ、その点から波形の調整や安定化を
行うことができる。但し、この初期値設定は、「メニュ
ー選択」の他の5機能のうちのいずれかのオプションを
変更したり、「ボルト範囲」または「時間ベース」を変
更した場合に、その設定が解除されることになる。「信
号接続(SIG COUPLING)」機能には、交流
(AC)と直流(DC)の2つのオプションがある。
「波形(WAVEFORM)」機能には、「シングル
(SINGLE)」と「ダブル(DUAL)」の2つの
オプションがあり、それぞれシングル掃引線による表示
か、ダブル掃引線による表示かを意味している。「トリ
ガ源(TRIG SOURCE)」の機能には6つのオ
プションがあり、トリガ源がエンジン・アナライザー1
1のどの入力リード線からきているのかを選択するため
のものである。この機能を使用することで、表示された
波形を、例えば、スパークプラグ・ワイヤー#1からの
入力信号といった他の入力信号と同期に表示することが
できる。「信号反転(SIG INVERT)」機能に
は、オン(ON)とオフ(OFF)のオプションがあ
り、波形を通常の極性で表示するか、逆極性で表示する
かを選択するのに使用する。
【0032】図6には、波形85が示されている。この
波形はイグニッション・コイルを通る電流の波形で、具
体的にはFord TFIのイグニッション・モデルで
ある。これに示されるように、電流は86で上昇し、あ
る点で限界に達する。電流は、あらかじめ定められた時
間、つまり3ミリ秒の間、このままの水準を保ち、その
後、電流の流れが停止すると、磁界が消滅して、電圧を
上昇させ、スパークプラグが点火されることになる。通
常のコイルの場合、上昇傾向86の始まる時点からスパ
ークプラグが点火されるまでの全過程に、およそ7ミリ
秒かかる。図6の単線で描かれている波形85は通常の
コイルの性能を示したものである。このコイルの回にシ
ョートが生じると、その抵抗が減少して、図6の点線で
示されるように、電流が通常より早く上昇することにな
る。従って、スパークプラグの点火も通常より早めに起
こることになる。電流の波形からこうした時間的誤差を
確認することは、技術者が正しい診断を行ううえでの助
けになる。
【0033】以上の説明のように、本発明は、波形の時
間的要素を測定するために使用することができるが、当
然、電流波形の振幅を測定することにも利用できる。図
7を参照すると、「真空波形(Vacuum Wave
form)」の表示画面90が描かれている。この画面
には「シリンダー・テスト・メニュー」からアクセスす
ることができ、そのためには、メインキーボード20の
キー25のうちこれに対応するキーを押す必要がある。
「シリンダー・テスト・メニュー」は、いくつものソフ
トキーのオプションを表示するが、「真空波形」のオプ
ションはその中の一つである。これに対応するソフトキ
ーを押すと、図7に示されるような画面90が表示され
る。この画面上には表題のほか、上段の左右にそれぞれ
「毎分回転数(RPM)」と「平均真空圧(AVERA
GE VACUUM)」という項目が表示される。ま
た、画面90には、いくつものソフトキーのラベル91
a〜91fが含まれている。これらの6つのラベルは、
図7に示されている通りだが、別の画面上にラベルを追
加することも可能である。このような場合、ラベル91
fは「次頁へ(NEXT PAGE)」という名称に変
更され、これを選ぶと、2ページ目のラベルが表示され
ることになる。さらに、2ページ目以降の右側ラベル9
1fは「前頁へ(PREVIOUS PAGE)と」と
いう表示に変えられる。但し、この方法についてはすべ
て従来の方法に基づいて行われるものとする。
【0034】ラベル91aと91bに対応したソフトキ
ーは、図6のラベル81aと81bに対応するソフトキ
ーと同じ機能を持っている。「垂直位置(VERTIC
ALPOSITION)」「交流/直流接続(AC/D
C COUPLING)」「波形サイズ選択(WAFE
FORM SIZE SELECT)」のソフトキー9
1d〜91fは、その名称通りの機能を実行する。「真
空プローブ・ゼロ(VACUUM PROBE ZER
O)」のソフトキー91cは、真空プローブを使用して
いる場合に、これを較正して正確な測定ができるように
する。
【0035】「真空波形」画面90で最も重要な特徴
は、画面の上に番号92を表示していることで、これら
の番号は、シリンダー#1から始まり、その点火順位に
従って、シリンダーが点火されたことを表している。さ
らに、画面下に表示されている一連の番号93は、真空
圧の起きる順序を表している。こうして、シリンダーの
点火を示す表示マークや、バルブのタイミングを示す表
示マークと関連させた形で、波形を表示することがで
き、エンジン・サイクルの一周期全体が表示されたとき
に、シリンダーと波形の特定の部分とを互いに関連づけ
るのに役立つことになる。
【0036】また図7には、波形95が描かれている。
これは、燃料噴射エンジンのイグニッション電力線の電
流を示したものである。波形95には複数の山96もし
くは谷があるが、この数はエンジンのシリンダー数やイ
ンジェクター数と一致しているはずで、インジェクター
全体が点火されたことを示している。この手法の利点
は、一つのステップで行えることである。
【0037】回路50には目盛り付きスイッチ76が必
要である。それは、この回路に、8ボルトの電源装置か
ら電力を供給しなければならない演算増幅器が含まれて
いるからである。このことは、1アンペアにつき1ボル
トの直読計器を使用したときに、演算増幅器が10アン
ペアの出力を創出できないことを意味している。従っ
て、10アンペアに達するには2つ目の計器が必要とな
ってくる。しかし、他の演算増幅器の中には12ボルト
の電源装置、例えば自動車の電源装置のようなものから
直接起動できるものがあり、計器を変更しなくても10
アンペア前後の出力を創出することができる。図8に
は、このような目盛りスイッチを使用しない演算増幅器
を取り入れた改良型アダプター回路100が示されてい
る。回路100の場合、アダプター40には、ソケット
42に類似した5ピンのコネクター・ソケット101と
ソケット102があるが、後者のソケットは、コネクタ
ー・ソケット43に類似した16ピン・ソケットであっ
てもよい。使用時には、プローブ31に似たプローブ3
1Aのコネクター37Aをコネクター・ソケット101
に接続し、一方、エンジン・アナライザー11の補助リ
ード線のコネクター29をコネクター・ソケット102
に接続することになる。
【0038】図8に示されるように、エンジン・アナラ
イザー11からは+12VDCと−12VDCの供給電
圧が送られる。+12VDCの供給電圧は、抵抗器10
3を通ってIC調整器105の入力側と接合されてい
る。この調整器は、電流調整器として機能し、40ma
の電流を抵抗器106を介してプローブのセンサーに供
給している。調整器105には、抵抗器106に接続さ
れ、さらにコンデンサー107を介して接地された調整
端子が付いている。コンデンサー108は、+12VD
C電源装置とアースとの間を結んでいる。
【0039】回路100には、二段型のIC増幅器11
0が含まれている。最初の段には演算増幅器111が含
まれており、その反転入力端子と非反転入力端子はそれ
ぞれ、抵抗器112と113を介してプローブの出力導
線52Aと53Aへと接続されている。非反転入力端子
はまた、抵抗器114を介して接地されている。プロー
ブ出力導線53Aは、抵抗器116を介して荒調整の電
位差計115のワイパーに、また抵抗器118を介して
細密調整の電位差計117に接続されている。細密調整
の電位差計117は、パネルに取り付けられており、回
路100の他の部分とはプラグとソケットを使用したコ
ネクターを使って接合されているのが好ましい。電位差
計115と117は、プローブの導線51の電流供給装
置とアースとの間で並列に接続されている。抵抗器11
9は、演算増幅器111の出力側と同装置の反転入力端
子の間を結んでいる。プローブ導線54Aは接地されて
いる一方、コネクター37Aのシールドは、コネクター
101のシールドに接続されている。
【0040】第一の段の演算増幅器111の出力側は、
第二の段の演算増幅器120の非反転入力端子とも接続
されている。後者の増幅器の反転入力端子は、直列に接
続された電位差計121と抵抗器122を介して、アー
スと接合している。演算増幅器120の出力側と反転入
力端子との間を並列に接続しているのは、コンデンサー
123と抵抗器124で、さらに、演算増幅器120の
反転入力端子は、加減抵抗器として機能する電位差計1
21のワイパーとも接続されている。演算増幅器120
の出力側は、抵抗器125を介して、回路100の出力
端子に接続され、さらに、この出力端子は、コンデンサ
ー126を経てアースへと接続されている。−12VD
C電源装置は、コンデンサー127を介してアースへと
接続されている。アダプター40の金属製ケース41
は、ネオン球130とコンデンサー131の並列の組み
合わせを通じて、ケーブル・シールドへと接地され、エ
ンジン・アナライザーのワイヤーがバッテリーの正端子
に接触した場合に多量のDC電流が流入するのを防いで
いる。
【0041】操作において、第一の増幅器段111は、
いくらかの利得を得、電位差計117と115が、それ
ぞれ荒ゼロ調整と細密ゼロ調整を行うのを可能にしてい
る。第二の増幅器段120は、プローブ・アセンブリー
の較正を行うための利得調整を行う。抵抗器125とコ
ンデンサー126は、RCフィルターを使って、増幅器
の出力側で生じる雑音を低減する。コネクターの導線I
D2とID3は接地されている一方、導線ID1は浮動
して低アンペアのプローブが接続されたことをエンジン
・アナライザーに告げている。また、回路100は、パ
ネルに取付けられた細密調整電位差計117を接続しな
くても作動する。このことは、細密調整電位差計117
と互いに作用せずに、荒調整電位差計115が調整作業
を行うのを可能にしている。
【0042】本発明は、内燃エンジンから得た他のタイ
プの電流波形を分析するときにも利用できることがわか
る。例えば、本発明はフュエル・インジェクターの作動
状況を分析するのにも利用できる。正しく作動している
典型的なフュエル・インジェクターの場合、インジェク
ター・バルブを開くのに必要な水準に達するまで、電流
はほぼ一定の割合で上昇するが、この水準に達すると、
電流はバルブを開いたままに保つのに必要な水準へと急
降下する。その後ついに流れが止まり、バルブを閉鎖す
ることになる。ある種のエンジンに用いられているイン
ジェクター回路は、グループ点火、つまり、2つのイン
ジェクターを同時に点火する機能を持っている。各グル
ープを流れる電流の量には限りがある。グループ中の一
方のインジェクターのコイル中にショートした回ができ
ると、その抵抗が低下する。他のグループのインジェク
ターは、この故障コイルの影響を受けずに通常通りに点
火するが、ショートの起きた方のコイルの抵抗が落ちた
ために、このコイルに余計な電流が流れることになる。
こうして、コイルの回のいくつかを喪失してしまったに
もかかわらず、電流の増加が喪失分を補う形となってイ
ンジェクターを点火するが、一方、同じグループ中のも
う一方のインジェクターは電流不測で点火しないことに
なる。従って、インジェクターの点火状態だけを調べよ
うとする技術者は、点火しなかったインジェクターを交
換するから、後になって問題がいまだ解決されていない
ことがわかる。一方、電流測定器を使用する技術者は、
故障したインジェクターが電流を消費しすぎていること
に気づき、どちらのインジェクターが故障したのかを突
き止めることができる。反対に、インジェクターが開い
た状態であれば、電流が一切流れないため、故障か所を
突き止めるのは簡単である。これと比較すると、電圧の
方は、インジェクターに余計な電流が流れているかどう
かとは関係なく、インジェクター全体を通じてほとんど
影響を受けることはない。
【0043】さらに、本発明による電流解析法を使用し
て、インジェクター・バルブの開閉のランプ時間を決定
することも可能となる。この方法は、インジェクターを
解体したり、中に挿入する必要が全くなく、オーム計で
測定するより正確な抵抗値を測れるという利点がある。
バルブの動作を調べるのに、電圧波形ではランプ波の特
徴を正確につかむことはできない。電流解析法はまた、
ゼネラル・モーターズQuad4エンジンに使われてい
るQuad Driversの逆極性を調べて、正しく
作動しているかどうかを判断するのにも利用することが
できる。電流レベルが信号用接地の上下を交互に繰り返
していない場合は、同装置が正しく動作していないこと
を示している。少々故障しているようなQuad Dr
iversをテストする他の唯一の方法は、複数のテス
ト・ライトを同時に使用することしかない。さらに、フ
ュエルのポンプの電流消費量の解析もまた、フュエル・
ポンプが正しく作動しているかどうかを確認するのに役
立つ。中に挿入しないでその機能を確認する方法は他に
存在しない。
【0044】以上の実施例はここに説明されている通り
だが、本発明が、これだけに限らず、内燃エンジンやそ
れに類する機器の他の低電流信号の解析にも利用できる
ことがわかる。
【0045】
【発明の効果】以上のように、多気筒型の内燃エンジン
から比較的低水準の電流信号波形を得、それを分析する
のに利用する、非挿入型のエンジン診断技術をここに提
供したことがわかる。この技術は、低水準の電流を測る
ばねクリップ式検出装置や、増幅アダプターのほか、デ
ジタル式オシロスコープの表示画面を使用しているう
え、表示された波形を、例えばシリンダー#1の点火信
号など、いくつかのエンジン信号の中から選択した信号
と同期に表示することのできるデジタル・エンジン・ア
ナライザーを使用していることがわかる。
【図面の簡単な説明】
添付の図には、本発明をより深く理解するための実施例
が描かれている。これらの実施例を検証する際に、以下
の説明を考慮することで、本発明の内容、その構造と操
作過程、さらにその利点の多くを容易に理解できるはず
である。
【図1】Aは本発明に従って作成された診断システムの
正面側面図で、エンジン・アナライザーと電流ピックア
ップ・アセンブリーが含まれている。Bは図1Aのシス
テムのエンジン・アナライザーについたキーボードの拡
大部分正面側面図である。
【図2】図1Aに示されるエンジン・アナライザーの回
路の機能構成図である。
【図3】図1Aに示されるシステムのピックアップ・ア
センブリーのアダプターの上方平面図である。
【図4】図3上の線4−4で切断した際の垂直断面図で
ある。
【図5】図3及び4に示されるアダプターの回路を説明
する概略回路図である。
【図6】図1Aのエンジン・アナライザーによって供さ
れた表示画面の説明図である。
【図7】図1Aのエンジン・アナライザーによって供さ
れたもう一つの表示画面の説明図である。
【図8】図3及び4のアダプターの回路のもう一つの実
施例を示す概略回路図である。
【符号の説明】
10 診断システム 11 デジタル式エンジン・アナライザー 12 キャビネット 13 陰極線管モニター画面 15 ソフトキー・セット 17 周辺機器 18 周辺機器 20 メインキーボード 21 数字キーパッド 22 矢印キー 23 機能キー 24 エンター(ENTER)キー 25 メニューキー 26 リセット(RESET)キー 27 ヘルプ(HELP)キー 28 補助装置用リード線 29 コネクター 30 電流ピックアップ・アセンブリー 31 ピックアップ・プローブ 31A ピックアップ・プローブ 32 プローブ本体 33 ノッチ 34 カバー 35 支軸接合部 36 ケーブル 37 コネクター 37A コネクター 40 アダプター 41 箱型ケース 42 コネクター用ソケット 43 コネクター用ソケット 44 コントロール・ノブ 45 スイッチレバー 46 回路板 50 電気回路 51〜55 導線 51A〜55A 導線 56 電位差計 57 電源供給装置 57A 電源供給装置 58 集積回路電圧調整器 59 コンデンサー 59a コンデンサー 60 入力増幅器段 60a 演算増幅器 61 抵抗器 62 抵抗器 63 コンデンサー 64 電位差計 65 抵抗器 66 コンデンサー 67 抵抗器 68 電位差計 69 抵抗器 70 出力増幅器段 70a 演算増幅器 71 抵抗器 72 コンデンサー 73 コンデンサー 74 抵抗器 75 抵抗器 76 単極・単投スイッチ 80 ラボ・スコープ波形画面 81a グリッド・オン/オフ(Grid ON/OF
F)ソフトキー 81b カーソル・オン/オフ(Cursors ON
/OFF)ソフトキー 81c ボルト範囲/時間ベース(Volts Ran
ge/Time Base)ソフトキー 81d 波形位置(Waveform Positio
n)ソフトキー 81e メニュー選択(Menu Select)ソフ
トキー 82 TIME/DIVISION欄 83 VOLTS/DIVISION欄 84 機能のリスト 90 真空波形表示画面 91a グリッド・オン/オフ(GRID ON/OF
F)ソフトキー 91b カーソル・オン/オフ(CURSORS ON
/OFF)ソフトキー 91c 真空プローブ・ゼロ(VACUUM PROB
E ZERO)ソフトキー 91d 垂直位置(VERTICAL POSITIO
N)ソフトキー 91e 交流/直流接続(AC/DC COUPLIN
G)ソフトキー 91f 波形サイズ選択(WAVEFORM SIZE
SELECT)ソフトキー 92 シリンダーの点火を示す表示マーク 93 バルブのタイミングを示す表示マーク 95 波形 96 波形の山 100 アダプター回路 101 コネクター・ソケット 102 コネクター・ソケット 103 抵抗器 105 IC調整器 106 抵抗器 107 コンデンサー 108 コンデンサー 110 二段型IC増幅器 111 演算増幅器 112 抵抗器 113 抵抗器 114 抵抗器 115 荒調整の電位差計 116 抵抗器 117 細密調整の電位差計 118 抵抗器 119 抵抗器 120 演算増幅器 121 電位差計 122 抵抗器 123 コンデンサー 124 抵抗器 125 抵抗器 126 コンデンサー 127 コンデンサー 130 ネオン球 131 コンデンサー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 トーマス ピー.ベッカー アメリカ合衆国ウィスコンシン州,キノウ シャ,セブンティース ストリート 4727 (72)発明者 マイクル ビー.ミーカー アメリカ合衆国ウィスコンシン州,キノウ シャ,タフト ロード 4226

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各々のエンジン・サイクルにおいて、あ
    らかじめ定められた点火順位に従って、シリンダー全体
    が点火されるような多気筒型の内燃エンジンの診断装置
    であって、最低およそ100ミリアンペアの電流の流れ
    るエンジン内の電流信号を検出して、検出信号を生成す
    る非挿入型のピックアップ・プローブと、点火順位に従
    って最初のシリンダーに点火されたことを検知し、それ
    に応答して最初のシリンダー信号を生成する手段と、該
    検出信号を増幅するために該ピックアップ・プローブと
    接合され、増幅信号を生成する増幅器と、該増幅信号を
    処理するために該増幅器と接合され、格納プログラムの
    制御下で作動しながら、検出した電流信号の波形に相当
    する波形表示信号を生成する処理手段と、波形表示信号
    を表示するために該処理手段と接合したオシロスコープ
    式表示手段と、該波形表示信号と最初のシリンダー信号
    とを同期するための手段とを備えたことを特徴とするエ
    ンジン診断装置。
  2. 【請求項2】 上記ピックアップ・プローブとして、被
    検出電流を通す導線の周囲を囲むばねクリップ式のプロ
    ーブを含むことを特徴とする請求項1記載のエンジン診
    断装置。
  3. 【請求項3】 上記プローブがホール効果を用いたプロ
    ーブである、ことを特徴とする請求項2記載のエンジン
    診断装置。
  4. 【請求項4】 上記増幅器は2つの増幅段を含むことを
    特徴とする請求項1記載のエンジン診断装置。
  5. 【請求項5】 上記ピックアップ・プローブと上記増幅
    器に電力を供給するために、所定の直流電圧を生成する
    電源供給手段を更に備えることを特徴とする請求項1記
    載のエンジン診断装置。
  6. 【請求項6】 上記処理手段と上記オシロスコープ式表
    示手段に接続され、波形表示信号に関連する所定の複数
    の印を表示するための表示ドライブを更に備えたことを
    特徴とする請求項1記載のエンジン診断装置。
  7. 【請求項7】 上記の印として、1エンジン・サイクル
    中の各シリンダーの時間的長さを示す表示を含むことを
    特徴とする請求項6記載のエンジン診断装置。
  8. 【請求項8】 各エンジン・サイクルにおいて、あらか
    じめ定められた点火順位に従ってシリンダー全体を点火
    するような多気筒型の内燃エンジン内の電流を流す要素
    をテストするための方法であって、中に挿入せずに同要
    素を流れる電流を検知して電流検出信号を生成し、する
    段階と、該電流検出信号を増幅する段階と、該増幅した
    電流検出信号をオシロスコープに表示する段階と、点火
    順位に従って、最初のシリンダーが点火されたことを検
    知して最初のシリンダー信号を生成する段階と、表示さ
    れた電流検出信号と最初のシリンダー信号を同期する段
    階と、表示された電流検出信号のパラメーター値を観察
    する段階と、観察したパラメーター値を所定の該パラメ
    ーターの通常値と比較する段階とを備えたことを特徴と
    するエンジン診断方法。
  9. 【請求項9】 上記の増幅された電流検出信号をエンジ
    ン・アナライザーのオシロスコープ上に表示することを
    特徴とする請求項8記載のエンジン診断方法。
  10. 【請求項10】 表示された電流検出信号に関連した印
    をオシロスコープ上に表示する段階を更に備えたことを
    特徴とする請求項8記載のエンジン診断方法。
  11. 【請求項11】 上記電流を流す要素が誘導コイルであ
    る、ことを特徴とする請求項8記載のエンジン診断方
    法。
  12. 【請求項12】 上記コイルはインジェクション・コイ
    ルであり、電流信号は上昇機関中にピークレベルにまで
    上昇し、上記パラメータは該電流信号の上昇(立上り)
    時間であることを特徴とする請求項11記載のエンジン
    診断方法。
  13. 【請求項13】 上記誘導コイルはフュエル・インジェ
    クター・コイルであり、上記パラメータは表示された電
    流信号の振幅であることを特徴とする請求項11記載の
    エンジン診断方法。
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