JPH0726918B2 - 透過写真撮影方法 - Google Patents

透過写真撮影方法

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JPH0726918B2
JPH0726918B2 JP63319467A JP31946788A JPH0726918B2 JP H0726918 B2 JPH0726918 B2 JP H0726918B2 JP 63319467 A JP63319467 A JP 63319467A JP 31946788 A JP31946788 A JP 31946788A JP H0726918 B2 JPH0726918 B2 JP H0726918B2
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JP
Japan
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powder
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rays
inspection
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新一 山口
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Toshiba Corp
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  • Analysing Materials By The Use Of Radiation (AREA)
  • Silver Salt Photography Or Processing Solution Therefor (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) 本発明は放射線透過試験等において適用する透過写真撮
影方法に係り、特に遮蔽板を必要とせずに容易かつ迅速
に、しかも欠陥検出感度が高い鮮明な透過写真を得るこ
とができる透過写真撮影方法に関する。
(従来の技術) 非破壊検査の一態様として、被検体にX線、γ線、中性
子線などの放射線を照射させ、その透過線を写真フィル
ムや螢光板などに写し取って写真を作成し、その写真を
観察して被検体内部の欠陥や構造を検査する手法が広く
用いられている。
セラミックス部品や金属構造物に対しては、一般にX線
を使用したX線透過試験が実施される。この透過試験は
一般に第4図に示すX線透過試験装置1を使用して実施
される。このX線透過試験装置1は、写真フィルムを装
填したカセッテ2を検査室3内に配置し、検査室3上部
にX線4を発振するX線管5を装備して構成される。
被検体6はカセッテ2上に載置される。まず撮影工程に
おいて照射されたX線4は被検体6を透過し、その透過
線が写真フィルムに受光される。写真フィルムは現像工
程に送付され、ここで現像されて透過写真が作成され
る。次に観察工程において、透過写真影像の濃淡模様か
ら欠陥の有無が検査され、被検体6の品質の合否が判定
される。
ところで撮影工程においてX線管5から照射されたX線
4は被検体6を透過して写真フィルムに達する一方、検
査室3の床面や壁面において反射し、その散乱線の一部
が被検体6の側端面部に到達する。そのため被検体6の
周縁部における写真影像がぼやけ、欠陥の検出精度が大
幅に低下する問題点がある。
そのため従来の透過写真撮影方法においては、作成する
透過写真の鮮明度を高め、欠陥の検出力を向上させるた
めに、第5図に示すように被検体6の外周端面に密着す
る遮蔽板7を装着して撮影を実施していた。ここで直方
体状の被検体6は遮蔽板7に穿設された嵌合穴に装填さ
れる。被検体6と遮蔽板7との間隔は一般公差に準じて
100分の1mm程度となるように、嵌合穴が加工される。カ
セッテ2の下縁上面にはフィルムマーク8が貼付されて
いる。遮蔽板7は被検体6とほぼ同じ厚さで形成されて
いる。
この遮蔽板7は被検体6を透過しないX線を除去するた
めに設けられるものであり、X線の吸収係数が高く、X
線を遮断できる材質、例えば鉛、普通鋼、ステンレス
鋼、などの金属部材で形成される。また遮蔽板7と被検
体6との間隙は極力小さくなるように、遮蔽板7の輪郭
は高精度に仕上げられるとともに、遮蔽板7の厚さは被
検体6の厚さとほぼ同等に形成される。
このように遮蔽板7を被検体6の外周に装着することに
より、被検体6を透過しない散乱線などが効果的に遮断
され、被検体6を通過したX線のみを写真フィルムに受
光させることが可能となり、欠陥の検出力が高い鮮明な
透過写真を得ることができる。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら遮蔽板を使用する従来の撮影方法によれば
遮蔽板を準備するために検査時間の大半が費され、検査
のために多大な費用と時間とを要する欠点がある。
すなわち、複雑多種な形状を有する被検体を検査する場
合には、被検体の種類数だけ遮蔽板を準備する必要があ
る。そのため多大な製作コストと加工工数とが必要とさ
れ、検査コストが大幅に上昇してしまう問題点がある。
特に被検体の形状が複雑な場合には、単に通常の機械研
削加工によって遮蔽板を調製することは困難な場合が多
く、放電加工等の高度の加工処理も必要となり、加工費
および加工時間が大幅に増大化する問題点が生起してい
る。
本発明は上記の問題点を解決するためになされたもので
あり、遮蔽板を使用することなく、容易迅速に、かつ鮮
明度の高い透過写真を得ることができる透過写真撮影方
法を提供することを目的とする。
〔発明の構成〕
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するため、本発明に係る透過写真撮影方
法は、放射線吸収係数が少なくとも被検体よりも高い粉
体を被検体と同一高さで被検体の側端面外周に充填した
後に、粉体を含めた被検体全体に放射線を照射し、放射
線透過写真を撮影することを特徴とする。ここで、放射
線吸収係数が高い粉体としては撮影する被検体の種類に
より異なるが、一般には、ステンレス鋼、鉄、さらには
セラミックス粉体を用いる。
また粉体の平均粒径は10μm〜100μmに設定すること
が好ましい。
(作用) 上記構成に係る透過写真撮影方法によれば、従来の遮蔽
板の代わりに、放射線吸収係数が高く、流動性を有する
粉体を被検体の側端面外周に充填しているため、検査室
の床面および壁面等で反射した散乱線が粉体によって充
分吸収され、被検体の側縁部に到達することが少ない。
そのため側縁部に対応する写真影像は極めて鮮明であ
り、欠陥の検出力を高く保持することができる。
また遮蔽材として使用する粉体は流動性が優れているた
め、複雑な形状を有する被検体の外周部の隅々まで瞬時
に粉体を充填することが可能となる。そのため従来のブ
ロック状の遮蔽板を使用する場合と比較して、遮蔽板の
加工調整、装着時間が省略され、検査時間および検査費
用を大幅に低減することが可能となり、検査効率を飛躍
的に向上させることができる。
さらに粉体を遮蔽材として使用しているため、粉体内に
おける散乱線の反射吸収率が大きく、高い遮蔽性を得る
ことができる。そのため散乱線またはカブリの影響を殆
ど受けることがなく、欠陥の検出力を向上させることが
できる。
また、粉体の平均粒径は10μm〜100μmに設定されて
いるため、粉体層を通過する散乱線が抑制され、鮮明度
の高い透過写真を得ることができる。
(実施例) 以下本発明の一実施例について添付図面を参照して説明
する。第1図(A)は本発明方法によって透過写真を撮
影している状況を示す斜視図であり、第5図に示す従来
例と同一要素には同一符号を付している。
写真フィルムを装填したカセッテ2上面に、被検体とし
ての窒化硅素焼結体9を載置する。この窒化硅素焼結体
9は第2図に示すように縦30mm、横40mm、厚さ10mmの寸
法を有する矢印形状のセラミック部品である。
カセッテ2の外周縁に沿って高さ15mm程度の枠状の中空
容器10を配置し、中空容器10と窒化硅素焼結体9とで形
成される空隙部にステンレス鋼(SOS304)の粉末11を充
填した。ステンレス鋼の粉体11の平均粒径は30μmであ
り、その充填厚さは窒化硅素焼結体9と同じ厚さ(10m
m)である。
一方本実施例方法における欠陥の検出限界を確認するた
めに、ペネトラメータおよび透過度計12を準備した。ペ
ネトラメータは直径を等比級数的に変えた数10μmから
100μmまでの線径を有する窒化硅素細線を樹脂板に埋
め込んだものを使用した。
一方透過度計12としては第3図に示すように窒化硅素板
に50μmから1000μmまでの直径の異なる孔13を穿設し
たものを用意した。
そして窒化硅素焼結体9の線源側に適宜上記ペネトラメ
ータまたは透過度計12を載置した状態でX線を照射し、
透過写真を撮影した。X線管の運転条件は、管電圧が50
Kvp〜60Kvp、管電流は4〜5mAとした。
また比較例として第1図(B)に示すように従来の撮影
方法に準拠して上記実施例と同様な条件で透過写真を撮
影した。被検体としては上記実施例と同一形状を有する
窒化硅素焼結体9を使用した。この窒化硅素焼結体9の
外周縁には、機械構造用炭素鋼(S45C)で形成した遮蔽
板14を装着している。遮蔽板14の中央部に形成した嵌合
穴は放電加工によって形成したものである。
このように実施例および比較例において同一のX線照射
条件のもとに透過写真を撮影し、検出限界を確認すると
ともに、粉体11の充填や遮蔽材14の加工調製に要する時
間を含めた検査時間を測定し第1表に示す結果を得た。
第1表の結果から理解されるように本実施例によれば従
来方法と比較して、欠陥検出限界値が減少し識別度が上
昇する傾向があり、より鮮明な透過写真が得られ、高い
精度で欠陥を検出することができる。
また本実施例によれば、遮蔽板14を準備する必要がな
く、その加工調整時間が削減され、検査時間は約1/2に
減少するため、検査効率を著しく向上させることができ
る。
さらに複雑な形状を有する窒化硅素焼結体9であっても
その周囲に遮蔽材としての粉体11を迅速に充填すること
が可能であり、検査作業が極めて容易になる。
ここで使用する粉体11としては、ステンレス鋼(SUS30
4)の他に構造用鋼(SC)、普通鋼(SS,SS41)などを使
用することもできる。
また使用する粉体11の平均粒径は10〜100μm程度に設
定される。この平均粒径が100μmを越えると粉体間を
透過する散乱線が増加して影像写真の鮮明度が低下する
部分が発生する。一方平均粒径が10μm未満の場合で、
特に比重が小さい粉末を充填する際には、粉体が検査室
内空間に浮遊して検出精度を低下させるおそれがある。
従って、粉体11の平均粒径は上記範囲内に設定される
が、遮蔽性およびハンドリング性を考慮すると20〜60μ
m程度の粒径範囲が望ましい。
〔発明の効果〕
以上説明の通り、本発明に係る透過写真撮影方法によれ
ば、従来の遮蔽板の代わりに、放射線吸収係数が高く、
流動性を有する粉体を被検体の側端面外周に充填してい
るため、検査室の床面および壁面等で反射した散乱線が
粉体によって充分吸収され、被検体の側縁部に到達する
ことが少ない。そのため側縁部に対応する写真影像は極
めて鮮明であり、欠陥の検出力を高く保持することがで
きる。
また遮蔽材として使用する粉体は流動性が優れているた
め、複雑な形状を有する被検体の外周部の隅々まで瞬時
に粉体を充填することが可能となる。そのため従来のブ
ロック状の遮蔽板を使用する場合と比較して、遮蔽板の
加工調整、装着時間が省略され、検査時間および検査費
用を大幅に低減することが可能となり、検査効率を飛躍
的に向上させることができる。
さらに粉体を遮蔽材として使用しているため、粉体内に
おける散乱線の反射吸収率が大きく、高い遮蔽性を得る
ことができる。そのため散乱線またはカブリの影響を殆
ど受けることがなく、欠陥の検出力を大幅に向上させる
ことができる。
また、粉体の平均粒径を10μm〜100μmに設定するこ
とにより、粉体層を通過する散乱線が抑制され、鮮明度
の高い透過写真を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図(A),(B)はそれぞれ本発明方法および従来
法による撮影状況を示す斜視図、第2図は被検体の形状
例を示す斜視図、第3図は窒化硅素製透過度計を示す斜
視図、第4図はX線透過試験装置の構成を示す断面図、
第5図は従来法による撮影状況を示す斜視図である。 1……X線透過試験装置、2……カセッテ、3……検査
室、4……X線、5……X線管、6……被検体、7……
遮蔽板、8……フィルムマーク、9……窒化硅素焼結
体、10……中空容器、11……粉体、12……透過度計、13
……孔、14……遮蔽板。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】放射線吸収係数が少なくとも被検体よりも
    高い粉体を被検体と同一高さで被検体の側端面外周に充
    填した後に、粉体を含めた被検体全体に放射線を照射
    し、放射線透過写真を撮影することを特徴とする透過写
    真撮影方法。
  2. 【請求項2】粉体の平均粒径は10μm〜100μmに設定
    したことを特徴とする請求項1記載の透過写真撮影方
    法。
JP63319467A 1988-12-20 1988-12-20 透過写真撮影方法 Expired - Lifetime JPH0726918B2 (ja)

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JP63319467A JPH0726918B2 (ja) 1988-12-20 1988-12-20 透過写真撮影方法

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JPH02165039A JPH02165039A (ja) 1990-06-26
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS444397Y1 (ja) * 1967-05-22 1969-02-18
JPS4996786A (ja) * 1973-01-17 1974-09-12

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JPH02165039A (ja) 1990-06-26

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