JPH07260726A - 炭酸ガス検出装置及び検出方法 - Google Patents

炭酸ガス検出装置及び検出方法

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JPH07260726A
JPH07260726A JP5086194A JP5086194A JPH07260726A JP H07260726 A JPH07260726 A JP H07260726A JP 5086194 A JP5086194 A JP 5086194A JP 5086194 A JP5086194 A JP 5086194A JP H07260726 A JPH07260726 A JP H07260726A
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JP
Japan
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carbon dioxide
dioxide gas
detector
humidity
concentration
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JP5086194A
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English (en)
Inventor
Yuji Yoshida
雄二 吉田
Shigeki Mochizuki
重樹 望月
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Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Original Assignee
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Fluid Adsorption Or Reactions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 炭酸ガスセンサとして酸化物半導体を用いる
際に生じる水蒸気による感度低下をカバーし、事実上水
蒸気の影響をなくし、精度良い炭酸ガス測定を可能とす
ることができる炭酸ガス検知装置を提供する。 【構成】 炭酸ガスセンサエレメント1は、水蒸気によ
る影響を受けつつ、炭酸ガス濃度を抵抗値(R)として
測定する。湿度検知器2は、炭酸ガスの影響は受けず、
湿度を相対湿度(H)として測定する。ベースライン変
化幅測定部5aは、湿度検知器2の出力に基づき、炭酸
ガス濃度ゼロ時における炭酸ガスセンサエレメント1の
抵抗値(RH)を算出する。補正係数算出部5bは、湿
度検知器2の出力に基づき、その相対湿度における補正
係数(f)を算出する。電気抵抗変化幅算出部5c及び
炭酸ガス濃度算出部5dでは、炭酸ガスセンサエレメン
ト1の出力(R),並びに、抵抗値(RH)及び補正係
数(f)に基づき、ガス濃度対応値(△R0)を出力す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、炭酸ガスの検知装置に
関し、特に300ppm乃至1000ppmの範囲で炭
酸ガスの濃度を測定するのに適した炭酸ガスの検知装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年地球環境問題がクローズアップされ
てきた中で、大気中又は各種内燃機関の排気ガス中等の
炭酸ガス濃度の増加による地球の温暖化が問題とされて
いる。そのため、炭酸ガスを検知する検知器の開発が求
められている。ところで、従来実用化されている炭酸ガ
スの検知方式としては、赤外線吸収方式が挙げられる
が、これは高価で小型化が困難であるという問題点を有
している。
【0003】そのため、小型の炭酸ガス検出器が従来か
ら種々研究されてきた。このような研究過程にある炭酸
ガスの検知器としては、固体電解質(安定化ジルコニア
等)を用いる濃淡電池型検知器,静電容量の変化を測定
する静電容量型検知器,吸着熱の変化を測定する吸着熱
型検知器,金属酸化物を担持した酸化物半導体を用いる
半導体型検知器等がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
は何れも一長一短を有しており、それ故に、何れも実用
化に至っていない。即ち、濃淡電池型検知器は、参照ガ
スが必要であって小型化しにくいという欠点を有してい
る。また、静電容量型検知器は、センサ回路が大がかり
になるので高価な検知器になってしまうという欠点を有
している。また、吸着熱型検知器は、妨害ガスの影響が
解決されておらず、信頼性に欠けるという欠点を有して
いる。また、更に、半導体型検知器は、感度が高い割に
妨害ガスの影響が大きいので、測定結果に信頼性がない
という欠点を有している(例えば、文献Sensors
and Acutuators B,13−14,4
73(1993)は、酸化ランタンを担侍させた酸化錫
を検知材とする炭酸ガス検出器では水蒸気の存在で炭酸
ガスの感度が大きく低下することを述べている。)。
【0005】そこで、本発明の課題は、上記問題点に鑑
み、炭酸ガスセンサとして酸化物半導体を用いるととも
に、その際に生じる水蒸気による感度低下をカバーして
事実上水蒸気の影響をなくし、精度良い炭酸ガス測定を
可能とした炭酸ガス検知装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するため、以下の手段を採用した。
【0007】<本発明の要旨>本発明は、上記した課題
を解決するために、酸化物半導体を用いて炭酸ガスを検
知する際に問題となる水蒸気による感度低下を、湿度検
知器を併用することにより相殺し、事実上、水蒸気によ
る感度への妨害効果を抑えるようにしたものである。
【0008】即ち、本発明による炭酸ガス検知装置は、
酸化物半導体を基材とする炭酸ガス検知器と、炭酸ガス
による影響を受けずに湿度を測定する湿度検知器と、前
記炭酸ガス検知器の検知結果を前記湿度検知器の検知結
果により補正する補正回路とを備えたことを特徴とす
る。
【0009】<本発明による方法の要旨>また、本発明
による炭酸ガス検出方法は、酸化物半導体を基材とする
炭酸ガス検知器により炭酸ガス濃度を検知し、湿度検知
器により湿度を検知し、この検知された湿度に基づき、
前記検知された炭酸ガス濃度に対する補正量を決定し、
この決定された補正量に基づき、前記検知された炭酸ガ
ス濃度を補正することを特徴とする。
【0010】<本発明の各構成要素>本発明の構成要素
の概要と、そのポイントを簡単にまとめる。
【0011】〔酸化物半導体〕本発明で用いることがで
きる酸化物半導体としては、n型の酸化物半導体を選ぶ
ことができる。このn型酸化物半導体として、酸化錫
(SnO2),酸化亜鉛(ZnO)等が例示できる。こ
れらの酸化物半導体は、その粉末を焼成することにより
酸化物半導体燒結物とすることができる。このように焼
成すれば、酸化物半導体は多孔質構造となるので、炭酸
ガスが吸着する表面積が増えるので、感度を良くするこ
とができる。
【0012】このような酸化物半導体燒結物に希土類金
属酸化物を担持させても良い。このような担持を行うこ
とにより、この希土類金属酸化物が触媒として働き、炭
酸ガス分子が酸化物半導体セラミックスの表面に吸着し
易くなり、感度を良くすることができるからである。こ
の希土類金属酸化物としては、酸化ランタン(La
23),酸化セリウム(La23),酸化プラセオジム
(Pr23),酸化ネオジウム(Nd23)等が例示で
きる。
【0013】〔湿度検知器〕湿度検知器としては、市販
されているあらゆる種類の湿度センサを用いることがで
きる。例えば、水晶振動子式湿度センサ,高分子湿度セ
ンサ,電解質湿度センサ,金属酸化物湿度センサ,半導
体湿度センサ等を用いることができる。
【0014】なお、この湿度検知器には相対湿度を検知
すると絶対湿度を検出するものがあるが、補正回路の設
定によって、どちらでも使用することが可能である。一
般的には、相対湿度を検知するものが便利に用いられ
る。
【0015】〔補正回路〕補正回路は、湿度検知器の検
知結果に基づき補正量を決定する補正量決定手段と、前
記炭酸ガス検知器の検知結果に対して前記補正量を変数
とする演算を行う補正演算手段とから構成することがで
きる。
【0016】この補正量決定手段は、炭酸ガス濃度ゼロ
のときの炭酸ガス検出器の抵抗値を算出し、且つ、相対
湿度が高くなるにつれて炭酸ガス検出器の抵抗値変化量
が小さくなることを補償する値を算出するようにしても
よい。この場合、補正演算手段は、炭酸ガス検知器の検
知結果から炭酸ガス濃度ゼロにおける炭酸ガス検出器の
抵抗値を減算し、この減算結果に上述の補償値を乗算す
るようにすることができる。
【0017】
【作用】炭酸ガス及び水蒸気を含む空気は炭酸ガス検知
器により検知される。一方、同じ空気は湿度検知器によ
り検知され、湿度のみが検知される。補正回路は、この
湿度検知器により検知された湿度に応じて、炭酸ガス検
知器により検知された値を補正する。
【0018】
【実施例】次に、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。まず、本実施例の原理につき説明する。酸化物半
導体を用いた炭酸ガス検知器としては、酸化ランタン
(La23)を担持させた酸化錫(SnO2)を例示す
ることができる。このような酸化錫(SnO2)等の半
導体は、燒結後に表面に残存する水酸基のために、ガス
中に含まれる水蒸気に不感応ではあり得ない。これは、
ガス中の水蒸気が酸化物半導体表面の水酸基と水素結合
するためと考えられる。本発明者は、この水蒸気による
影響を確かめるために、以下の試験を行った。
【0019】図1は、本実施例による炭酸ガス検知装置
において、炭酸ガスセンサとして使用した炭酸ガスセン
サエレメント1の一部透過斜視図である。このセンサエ
レメント1は、以下の手順に従って、製造する。即ち、
抵抗体であるアルミナ管11の両端近傍に、一組の裸身
の白金電極13,13を巻き付けて、各々の他端を外側
に引き出す。そして、酸化錫(SnO2)粉末を粉砕し
て適量の水を加えて練ったものを、このアルミナ管11
の周囲に、同心円状に薄くのばして付着する。そして、
これを焼成し、半導体燒結基体12とする。さらに、こ
の半導体燒結基体12上に硝酸ランタン(La(N
33)の水溶液を含浸させた後に、再度焼成する。こ
のようにして、酸化ランタン(La23)を酸化物半導
体(SnO2)の表面に担持させる。なお、このような
「担持」を行うのは以下の理由による。即ち、希土類元
素を担持させると、そこに炭酸ガスが吸着し易くなる。
すると、吸着した炭酸ガス分子が、酸化ランタン(La
23)をチャンネルとして、酸化物半導体(SnO2
と反応してその抵抗値を変化させることができるのであ
る。
【0020】このようにして製造したセンサエレメント
1を用い、その抵抗値を精密に測定しながら、炭酸ガス
への感応試験を行った。即ち、空気中の炭酸ガス(CO
2)の濃度及び空気中に共存する水蒸気の濃度をパラメ
ータとして、炭酸ガス導入前(CO2=0[%])にお
けるセンサエレメント1の抵抗値[kΩ]に対する炭酸
ガス導入後のセンサエレメント1の抵抗値の変化幅[k
Ω]を測定した。なお、水蒸気濃度のパラメータとして
は、0%,0.9vol%(摂氏20℃における相対湿
度では、約40%に相当),1.6vol%(摂氏20
℃における相対湿度では、約70%に相当)を用いた。
この試験の結果を図2に示す。
【0021】この図2において、同一濃度の炭酸ガス導
入時における測定結果をプロットすると、同一濃度の炭
酸ガス導入によるセンサエレメント1の抵抗値変化幅
が、炭酸ガス導入前のセンサエレメントの抵抗値に依存
していることが解る。そして、水蒸気の共存下におい
て、センサエレメント1の電気抵抗は、水蒸気濃度に応
じて変化する。即ち、水蒸気濃度が高い場合には、炭酸
ガス導入前のセンサエレメントの電気抵抗は低くなり、
炭酸ガスの導入による抵抗値変化量は少なくなる。これ
に対して、水蒸気濃度が低い場合には、炭酸ガス導入前
のセンサエレメントの電気抵抗は高くなり、炭酸ガスの
導入による抵抗値変化量は多くなる。この関係を詳細に
調べたところ、ビル管理法の規定にある相対湿度40%
乃至70%の範囲において、おおむね直線変化する関係
があることが解った。
【0022】これは、センサエレメント1表面の炭酸ガ
スに感応するサイト(即ち、酸化物半導体12内の粒子
接合点(活性点))が水蒸気により変質させられて、そ
こに存在する電子の経路に対する障壁(活性点)が変化
することを示している。従って、この水蒸気の影響分を
センサエレメント1の出力から相殺すれば、正確な炭酸
ガス濃度の検出が可能となる。
【0023】そのため、本実施例では、図3に示すよう
な回路構成を採った。図3において、炭酸ガスセンサエ
レメント1は、プルアップ抵抗rによりプルアップされ
ている。従って、その出力である抵抗変化は、電圧変化
に変換される。第1A/D変換器3は、この抵抗値に対
応する電圧の入力を受け、これをデジタル信号(R)に
変換する。
【0024】一方、本実施例では、湿度検知器2とし
て、セラミック湿度センサ((株)カスタム製“CTH
−70”)を使用した。このセラミック湿度センサは、
炭酸ガスを検知せず、湿度のみを検知して、抵抗値の変
化として出力するものである。この湿度検知器2は、プ
ルアップ抵抗rによりプルアップされている。従って、
その出力である抵抗変化は、電圧変化に変換される。第
2A/D変換器4は、この抵抗値に対応する電圧の入力
を受け、これをデジタル信号(H)に変換する。
【0025】これらデジタル信号(R),(H)は、補
正回路5に入力される。この補正回路5は、デジタル信
号(H)を受信するベースライン変化幅(炭酸ガス濃度
ゼロ時の炭酸ガスセンサエレメント1の抵抗値)算出部
5a及び補正係数算出部5b,デジタル信号(R)及び
ベースライン変化幅算出部5aの出力(RH)を受信す
る電気抵抗変化幅算出部5c,補正係数算出部5bの出
力(f)及び電気抵抗変化幅算出部5cの出力(△R)
を受信する炭酸ガス濃度算出部5d,及び、炭酸ガス濃
度算出部5dの出力(△R0)を受信して炭酸ガス濃度
[ppm]に変換する炭酸ガス濃度変換部5eとから構
成されている。この補正回路5は、集積回路として構成
することができる。これらのうち、ベースライン変化幅
算出部5a,及び補正係数算出部5bが補正量決定手段
を構成し、電気抵抗変化幅算出部5c及び炭酸ガス濃度
算出部5dが補正演算手段を構成する。
【0026】次に、補正回路5内の各部の機能の説明を
行う。ベースライン変化幅算出部5aは、湿度検知器2
の抵抗値に対応するデジタル信号(H)の入力を受け、
この入力値を下記関数(1)に代入する。そして、検知
器抵抗値(炭酸ガス濃度ゼロ時の炭酸ガスセンサエレメ
ント1の抵抗値)(RH)を出力する。
【0027】 RH=(1−CH・H)R0 ……(1) 但し、R0は、水蒸気及び炭酸ガスが存在しないときの
炭酸ガスセンサエレメント1の抵抗値に対応する定数で
ある。CHは、相対湿度の変化に対する炭酸ガスセンサ
エレメント1の抵抗値の変化率を示す定数である。これ
らの定数R0,CHは、以下のようにして決定される。即
ち、上記関数(1)は一次関数であるので、炭酸ガスを
ゼロとした雰囲気下において相対湿度[%]に対する炭
酸ガスセンサエレメント1の抵抗値を数点測定すること
により、図4のような1次関数のグラフを描くことがで
きる。また、相対湿度H=0[%]の点における炭酸ガ
スセンサエレメント1の抵抗値を測定すれば、R0を得
ることができる。このように描いたグラフから、炭酸ガ
スセンサエレメント1の抵抗値RH=0[Ω]へ直線を
外挿した相対湿度の値が1/CHとなる。図4は、気温
20℃で相対湿度H=40[%]における抵抗値=51
[Ω]と、相対湿度H=70[%]における抵抗値=3
1[Ω],及びR0=95[Ω]とをプロットした結果
に基づくグラフである。このグラフより、1/CH=約
100,従って、CH=約0.01を得た。
【0028】補正係数算出部5bは、湿度検知器2の抵
抗値に対応するデジタル信号(H)の入力を受け、この
入力値を下記関数(2)に代入する。そして、補正係数
(f)を出力する。
【0029】 f=1+aH ……(2) この補正係数fの逆数(1/f)は、相対湿度が高くな
るにつれて、炭酸ガス濃度変化に対する炭酸ガスセンサ
エレメント1の抵抗値変化が小さくなる度合を表してい
る。即ち、上述したサイトの減り方を示している。従っ
て、この補正係数fは、相対湿度Hが高くなるにつれて
上記炭酸ガスセンサエレメント1の抵抗値変化量が減少
することを補う値である。
【0030】電気抵抗変化幅算出部5cは、炭酸ガスセ
ンサエレメント1の抵抗値に対応するデジタル信号
(R)及び検知器抵抗値(RH)の入力を受け、これら
入力値を下記関数(3)に代入する。そして、電気抵抗
変化幅(炭酸ガスセンサエレメント1の抵抗値と水蒸気
による影響分との差分の絶対値)(△R)を出力する。
【0031】 △R=│R−RH│ ……(3) 炭酸ガス濃度算出部5dは、電気抵抗変化幅算出部5c
の出力(△R)及び補正係数(f)の入力を受け、これ
ら入力値を下記関数(4)に代入する。そして、ガス濃
度に対応する値(△R0)を出力する。
【0032】 △R0=f・△R ……(4) この補正を行うのは、図2から明らかなになる。即ち、
同じ炭酸ガス濃度の雰囲気ガスであっても、共存する水
蒸気の濃度(相対湿度)の変化によって炭酸ガスによる
センサエレメント1の抵抗値変化幅も変化する。従っ
て、関数(3)の結果から、更に湿度による影響を除く
必要があるのである。
【0033】この関数(4)における補正係数fは、以
下のようにして決定される。即ち、炭酸ガス濃度及び水
蒸気濃度(相対湿度)を精密に管理しながら、炭酸ガス
センサエレメント1の抵抗値と湿度センサ2の抵抗値を
測定する。そして、電気抵抗変化幅算出部5cによっ
て、電気抵抗変化幅に対応する値(△R)を得る。具体
的には、炭酸ガス濃度をパラメータとして、相対湿度を
ゼロから一定量変化させ、その時の△Rの変化率を測定
する。すると、炭酸ガス濃度が変化しても、変化率(△
R/△R0)と相対湿度の関係は同じ直線関係にあるこ
とから、この△Rの変化率の逆数をその相対湿度におけ
る補正係数fとして決定することができる。このように
して、相対湿度(H)を複数種類変化させ、その際にお
ける補正係数(f)を算出してプロットすれば、図5に
示すような1次関数グラフを得ることができる。このグ
ラフからその変化率(傾き)を読めば、それが関数
(2)における定数aとなる。この図5から、定数a=
約0.046を得た。
【0034】炭酸ガス濃度変換部5eは、炭酸ガス濃度
算出部5dの出力(△R0)の入力を受け、この入力値
に基づき、その内部に格納された図6のグラフを参照し
て、炭酸ガス濃度[ppm]を出力する。この図6のグ
ラフは、次のようにして得る。即ち、炭酸ガス濃度を精
密に管理しながら、炭酸ガス濃度算出部5dの出力値
(△R0)を得て、この両者の関係をグラフにプロット
するのである。
【0035】炭酸ガス濃度表示部7は、この炭酸ガス濃
度変化部5eの出力(△R0)に従って、炭酸ガス濃度
[ppm]を、デジタル式又はアナログ式で表示する。
次に、以上のように構成され、以上説明した各定数(C
H,R0,a)を与えられた本実施例を使用して、炭酸
ガス濃度[ppm]を測定した測定例を説明する。何れ
の測定例においても、炭酸ガス検知器の温度を400℃
に制御した。 (測定例1)この測定例では、空気中の炭酸ガス濃度を
測定した。この際、炭酸ガスセンサエレメント1の出力
は35[kΩ]であり、湿度検知器2の出力(相対湿
度)は65[%]と測定された。従って、ベースライン
変化幅算出部5aでは、関数(1)により、検知器抵抗
値RH=37[kΩ]を得た。また、補正係数算出部5b
では、関数(2)により、補正係数f=3.8を得た。
電気抵抗変化幅算出部5cでは、関数(3)により、電
気抵抗変化幅△R=37−35=2[kΩ]を得た。炭
酸ガス濃度算出部5dでは、関数(4)により、ガス濃
度対応値△R0=2×3.8=7.6[kΩ]を得た。
炭酸ガス濃度変換部5eでは、図6のグラフから、△R
0=7.6[kΩ]に対応する炭酸ガス濃度=380
[ppm]を得た。 (測定例2)この測定例では、炭酸ガス濃度1030
[ppm]の標準ガス(湿度=0[%])を測定した。
この際、炭酸ガスセンサエレメント1の出力は73[k
Ω]であり、湿度検知器2の出力(相対湿度)は0
[%]と測定された。従って、ベースライン変化幅算出
部5aでは、関数(1)により、検知器抵抗値RH=9
5[kΩ]を得た。また、補正係数算出部5bでは、関
数(2)により、補正係数f=1を得た。電気抵抗変化
幅算出部5cでは、関数(3)により、電気抵抗変化幅
△R=95−73=22[kΩ]を得た。炭酸ガス濃度
算出部5dでは、関数(4)により、ガス濃度対応値△
0=22×1=22[kΩ]を得た。炭酸ガス濃度変
換部5eでは、図6のグラフから、△R0=22[k
Ω]に対応する炭酸ガス濃度=950[ppm]を得
た。
【0036】上記の測定例から解るように、本実施例に
よる炭酸ガス検知装置は、十分な炭酸ガス測定精度を有
していることが解る。
【0037】
【効果】以上説明した本発明の炭酸ガス検知装置によれ
ば、炭酸ガスセンサとして酸化物半導体を用いる際に生
じる水蒸気による感度低下をカバーし、事実上水蒸気の
影響をなくし、精度良い炭酸ガス測定を可能とすること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例による炭酸ガス検知装置
に用いられるセンサエレメントの一部透視斜視図
【図2】 炭酸ガスによる抵抗値変化幅が炭酸ガス導
入前の抵抗値に依存することを示すグラフ図
【図3】 本発明の一実施例による炭酸ガス検知装置
の回路図
【図4】 相対湿度と炭酸ガス濃度ゼロ時の検知器抵
抗値の関係を示すグラフ図
【図5】 相対湿度と補正係数の関係を示すグラフ図
【図6】 図3における炭酸ガス濃度変換部に格納さ
れている抵抗値変化幅と炭酸ガス濃度の関係を示すグラ
フ図
【符号の説明】
1 炭酸ガスセンサエレメント 2 湿度検知器 5 補正回路 7 炭酸ガス濃度表示部

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酸化物半導体を基材とする炭酸ガス検知器
    と、 炭酸ガスによる影響を受けずに湿度を測定する湿度検知
    器と、 前記炭酸ガス検知器の検知結果を前記湿度検知器の検知
    結果により補正する補正回路とを備えたことを特徴とす
    る炭酸ガス検出装置。
  2. 【請求項2】前記補正回路は、前記湿度検知器の検知結
    果に基づき補正量を決定する補正量決定手段と、前記炭
    酸ガス検知器の検知結果に対して前記補正量を変数とす
    る演算を行う補正演算手段とを有していることを特徴と
    する請求項1記載の炭酸ガス検出装置。
  3. 【請求項3】前記補正量決定手段は、炭酸ガス濃度ゼロ
    雰囲気下における炭酸ガス検出器の抵抗値を算出し、且
    つ、相対湿度が高くなるにつれて炭酸ガス検出器の抵抗
    値変化量が小さくなることを補償する値を算出し、 前記補正演算手段は、炭酸ガス検知器の検知結果から炭
    酸ガス濃度ゼロ雰囲気下における炭酸ガス検出器の抵抗
    値を減算し、この減算結果に上述の補償値を乗算するこ
    とを特徴とする請求項2記載の炭酸ガス検出装置。
  4. 【請求項4】前記炭酸ガス検知器は、酸化物半導体から
    なる基材の両端にリード線を設けた構造を有し、炭酸ガ
    ス濃度変化をこれらリード線間の抵抗値変化として出力
    することを特徴とする請求項1記載の炭酸ガス検出装
    置。
  5. 【請求項5】前記酸化物半導体が、酸化錫又は酸化亜鉛
    であることを特徴とする請求項1記載の炭酸ガス検出装
    置。
  6. 【請求項6】前記酸化物半導体は、酸化錫からなる基材
    に、希土類金属酸化物を担持させたものであることを特
    徴とする請求項5記載の炭酸ガス検出装置。
  7. 【請求項7】前記希土類金属酸化物が酸化ランタンであ
    ることを特徴とする請求項7記載の炭酸ガス検出装置。
  8. 【請求項8】酸化物半導体を基材とする炭酸ガス検知器
    により炭酸ガス濃度を検知し、 湿度検知器により湿度を検知し、 この検知された湿度に基づき、前記検知された炭酸ガス
    濃度に対する補正量を決定し、 この決定された補正量に基づき、前記検知された炭酸ガ
    ス濃度を補正することを特徴とする炭酸ガス検出方法。
JP5086194A 1994-03-22 1994-03-22 炭酸ガス検出装置及び検出方法 Pending JPH07260726A (ja)

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JP5086194A JPH07260726A (ja) 1994-03-22 1994-03-22 炭酸ガス検出装置及び検出方法

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US20110146382A1 (en) * 2009-12-14 2011-06-23 Siemens Aktiengesellschaft Carbon dioxide sensor and associated method for generating a gas measurement value
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