JPH07259800A - ジェットポンプ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 比較的大きな固形物等が混入した場合にも流
量減少及び吸引効率の低下が生ぜず、また、ジェットノ
ズルの着脱を自在にせしめて、各種用途に合わせて使用
できるジェットポンプを提供する。 【構成】 吸込管路４と排出管路５の接合部に膨出部４
ａ，５ａが構成され、該膨出部４ａ，５ａの内部に前記
排出管路５側に向けられ、且つ先端が該排出管路５の略
内周面に位置する適数の高圧流体噴射ノズル６，６，６
が設けられてなり、さらには前記吸込管路４及び排出管
路５が前記膨出部４ａ，５ａにおいて分割自在に連結さ
れてなり、さらにまた高圧流体噴射ノズルが着脱自在に
構成されてなる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は流体はもとより、特に流
体−固形物を圧送する場合に有効、例えば水上クリ−ナ
用等として好適なジェットポンプに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の、例えば流体として液体を扱うジ
ェットポンプは、いわゆる流水路内に、高圧水噴射ノズ
ル（以下、単にジェットノズル言う。）と流水路を狭め
たオリフィス部が構成されていた（例えば実公昭４４−
２４６１８号公報参照）。

【０００３】そして、前記流水路の吸込管路側の液体又
は液体−固形物が前記ジェットノズルから排出管路側の
流水路内に噴射される高圧水によって発生する負圧によ
って連続的に吸引され、同時に排出管路に供給されるも
のであった。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来のジェットポンプは、液体−固形物の圧送には困難が
伴うものであった。すなわち、吸込管路から比較的大き
な固形物が吸い込まれると、前記流水路内に設けられた
ジェットノズル及びオリフィス部に前記固形物が拘束さ
れて流水路が狭められ、流量の減少とともに吸引効率の
低下を招くものであった。

【０００５】また、従来のジェットポンプでは、吸込み
水量を変化させることが困難であった。すなわち、前記
流水路内にジェットノズル及びオリフィス部が固定的に
構成されているためである。

【０００６】したがって、従来のジェットポンプにおい
て、例えば用途に合わせて吸込み水量を増加させたい場
合には、ジェットノズルの噴射流の調節、すなわち、高
性能ポンプを別に用意する等して噴射流をより高圧にす
るか、あるいは用途別に適した性能のジェットポンプを
準備する必要があった。

【０００７】本発明は前記事情に鑑みてなされたもの
で、第１の目的は、後に述べる水上クリ−ナのごとく、
流水路内に比較的大きな固形物等が混入された場合にも
流量減少及び吸引効率の低下が生じないジェットポンプ
を提供することであり、第２の目的は、同一ポンプでジ
ェットノズルからの流量を増加等変化させて、簡単に各
種用途に合わせて変更使用できるジェットポンプを提供
することである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】前記第１の目的は、吸込
管路と排出管路の接合部に膨出部を構成し、該膨出部の
内部に前記排出管路側に向けられ、且つ先端が該排出管
路の略内周面に位置する適数のジェットノズルを設ける
ことにより達成される。

【０００９】また、前記第２の目的は、前記構成におい
て吸込管路と排出管路を膨出部において分割自在に連結
された構成とし、さらにジェットノズルを着脱自在に構
成することにより達成される。

【００１０】

【作用】本発明のジェットポンプ１は、吸込管路４と排
出管路５の接合部に膨出部４ａ及び５ａを構成し、該膨
出部４ａ及び５ａ内にジェットノズル６を前記排出管路
５側に向け、且つ先端が該排出管路５の略内周面に位置
するよう設けたため、内部に構成された流水路１ｃに狭
められた部分が存在しない。したがって、固形物が吸い
込まれた場合であっても詰まり現象が生じることがな
い。

【００１１】また、請求項２の発明によれば、製造作業
が容易であるとともに、請求項３におけるジェットノズ
ル６の交換作業等を容易に行うことができる。

【００１２】さらに請求項３の発明によれば、用途に合
わせた吸い込み量を得ることが容易である。すなわち、
ジェットノズル６が着脱自在であるから、用途に合わせ
た所望の噴射量を有するものに交換できる。

【００１３】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図１は本発明のジェットポンプの縦断面図、図
２は本発明のジェットポンプの吐出側正面図、図３は本
発明のジェットポンプの使用例を示す水上クリーナの概
略配管説明図である。

【００１４】図３には、本発明の出願人が提供した水上
クリーナが示されている（実願平５−３７５６０号）。

【００１５】該水上クリーナＣは、プランジャ式等の高
圧ポンプ１１からの吐出管路１２が分岐され、一方の噴
射管路１２ａには噴射開閉弁１３及び先端に噴射ノズル
１４を有する高圧ホース１５が連結されるとともに、他
方のジェット管路１２ｂはジェット開閉弁１６を介して
ジェットポンプ１に連結されている。さらに、該ジェッ
トポンプ１の吸い込み側１ａに連結される導入ホース２
の先端にはフロート１７及び吸込口１８ａを有する浮上
式吸い込み具１８が設けられ、吐出側１ｂにはその適位
置に集塵フルター１９を有する排出ホース３が連結され
て構成されている。図中、２０は吸水管路、２１は水面
である。

【００１６】前記水上クリ−ナは、高圧ポンプ１１から
吐出管路１２及び分岐されたジェット管路１２ｂを介し
てジェットポンプ１の図示しないジェットノズルに高圧
水が供給され、発生した吸引力を利用して浮上式吸い込
み具１８から液体−固形物を吸い込み、集塵フィルタ−
１９に固形物を捕捉させ液体のみを外部へ排出するもの
である。

【００１７】本発明は、前記のごとき、液体−固形物の
圧送に有効なジェットポンプに関する。本発明のジェッ
トポンプ１は、図１及び図３に示すごとく、液体又は液
体−固形物の導入ホ−ス等２と排出ホ−ス３等の間に介
在させて使用される。

【００１８】すなわち、前記ジェットポンプ１は、吸込
管路４と排出管路５のそれぞれの接合部に、膨出部４ａ
及び５ａが構成され、該膨出部４ａ及び５ａの内部に前
記排出管路５側に向けられ、且つ先端が前記吸込管路４
と排出管路５の略内周面に位置する適数の高圧流体噴射
ノズルであるジェットノズル６、６、６を設けて構成さ
れる。

【００１９】該ジェットノズル６、６、６の先端を排出
管路５の略内周面に位置させることは、前記ジェットポ
ンプ１の内部に形成される流水路１ｃ内に突出させない
ことであり、この点は前記吸込管路４との関係も同様で
ある。

【００２０】図面実施例では三個のジェットノズル６、
６、６が吸込管路４側に設けられ、該吸込管路４内に設
けられた高圧水供給水路７、７、７のそれぞれに着脱自
在に螺合されている。

【００２１】図中、８は図３に示された高圧ポンプ１１
の吐出管路１２から分岐されたジェット管路１２ｂが連
結される連結口、９は該連結口８と前記高圧水供給路
７、７、７を連通する前記流水路１ｃの外周に形成され
た環状水路である。また、１０、１０、１０、１０は前
記吸込管路４と排出管路５の膨出部４ａ及び５ａを連結
するボルト、２２、２２はＯリング、パッキン等の適宜
のシ−ル材である。

【００２２】なお、前記ジェットノズル６、６、６は排
出管路５内の中心軸上の一点に向う角度で傾斜させた高
圧水供給路７、７、７にそれぞれ取り付けられ、後端部
に該高圧水供給路７に螺合する雄ねじ６ａ部を有する。

【００２３】したがって、前記ボルト１０、１０、１
０、１０を外して前記排出管路５を取り去れば、前記ジ
ェットノズル６、６、６の着脱を容易に行うことができ
る。

【００２４】前記構成のジェットポンプ１は、図３の水
上クリ−ナＣに使用する場合には、高圧ポンプ１１の吐
出管路１２から分岐されたジェット管路１２ｂが連結口
８に連結され、高圧水が環状水路９、高圧水供給水路７
を介してジェットノズル６から排出管路５側に向けて噴
射させられる。

【００２５】そしてすでに述べたごとく、噴射された高
圧水により発生した負圧の吸引力で浮上式吸い込み具１
８からの液体又は液体−固形物が導入ホ−ス２、吸込管
路４、排出管路５、排出ホ−ス３を介して集塵フィルタ
−１９に供給されて固形物が該集塵フィルタ−１９に捕
捉され、液体のみが外部へ排出される。

【００２６】前記ジェットポンプ１は、ジェットノズル
６が流水路１ｃ内中央部に位置せず、しかも従来のごと
くオリフィス部も存在しないため、吸込管路４から吸引
された液体−固形物が流水路１ｃ内に詰まったりするこ
とがなく、スム−スに排出管路５側に圧送され、吸引効
果が低下させられることがない。

【００２７】また、製造作業が容易であるとともに、ジ
ェットノズル６の交換作業等を容易に行うことができ、
吸い込み量を増加させる必要がある場合等の対応が自在
である。

【００２８】すなわち、用途に合わせた所望の流量を満
たすにたりるジェットノズル６に交換する作業が容易で
あり、従来のジェットポンプのごとく、別に高性能のポ
ンプを準備等する必要がない。

【００２９】なお、各ジェットノズル６、６、６を互い
に偏向せしめて、旋回流を成生せしめたり、ジェットノ
ズル６、６、６より高圧空気を噴出せしめて、粉体の移
送を行うこともできる。

【００３０】

【発明の効果】本発明によれば、比較的大きな固形物等
が吸引された場合にも流水路内に詰まることがなく、常
に高い吸引効率を維持できるとともに、ジェットノズル
を簡単に交換できるので、各種用途に広範囲に使用でき
るものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明一実施例のジェットポンプの縦断面図で
ある。

【図２】図１のジェットポンプの吐出側正面図である。

【図３】ジェットポンプの使用例を示す水上クリーナの
概略配管説明図である。

【符号の説明】

１ ジェットポンプ ４ 吸込管路 ４ａ 膨出部 ５ 排出管路 ５ａ 膨出部 ６ 高圧流体噴射ノズル

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 吸込管路（４）と排出管路（５）の接合
   部に膨出部（４ａ，５ａ）が構成され、該膨出部（４
   ａ，５ａ）の内部に前記排出管路（５）側に向けられ、
   且つ先端が該排出管路（５）の略内周面に位置する適数
   の高圧流体噴射ノズル（６，６，６）が設けられてなる
   ことを特徴とするジェットポンプ。
2. 【請求項２】 前記吸込管路（４）と排出管路（５）が
   前記膨出部（４ａ，５ａ）において分割自在に連結され
   てなる請求項１記載のジェットポンプ。
3. 【請求項３】 前記高圧流体噴射ノズル（６）が着脱自
   在である請求項１又は２記載のジェットポンプ。